JP3594097B2 - 生理用ナプキン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液吸収面の両側部に液抵抗性のサイドバリヤを有する生理用ナプキンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から用いられている生理用ナプキンの最大の欠点は横漏れを起こすことにある。即ち、経血は一定量ずつ連続的に排泄されるのではなく、間欠的に排泄されるものであり、一時的に多量の経血が排泄された場合に吸収層で吸収できずに該吸収層の表面を覆う液透過性の表面シート上で漏れる現象を示す。そして、この溢れ出た経血は吸収層上面の両側から漏れて、横漏れを生じ、着衣を汚染するという欠点である。
このため上記欠点を解消すべく種々の提案がなされており、例えば、実開平3−88511号公報には、裏面シートとは別の液不透過性シートを吸収体製品の両側部の全長にわたって貼着して形成したサイドバリヤを有する生理用ナプキンが提案されている。
しかし、上記生理用ナプキンでは、上記サイドバリヤを取り付ける際、液不透過性の裏面シートとは別に用意された帯状の液不透過性シートを表面シートに貼着しなければならないため、製造工程が複雑化し材料の無駄も多くなり、コストも上昇するといった欠点がある。
また、上記裏面シートやサイドバリヤに用いられる上記液不透過性シートは、透湿性を有していないため、装着中にムレが生じて使用感に劣るという問題もある。
【0003】
従来、透湿性を有する液不透過性シートとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に40重量部以上の無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが知られている。また、上記微多孔性シートとしては、特公平5−38011号公報において、特定の結晶性ポリマー(ポリプロピレン等)と特定の化合物(鉱物油等)とを溶融混練し、シート成形(冷却)過程で相分離を起こさせたシートを延伸して得られる微多孔性シートも提案されている。
上記微多孔性シートは、通気性及び透湿性に優れ、結露現象を生じないため壁紙や包装用シート等に好適に用いられているが、使い捨てオムツ、生理用ナプキン等の吸収性物品の裏面シートやサイドバリヤとして使用するには、更に柔軟性を付与する必要がある。
【0004】
上記微多孔性シートに柔軟性を付与するには、一般にオレフィン樹脂として線状低密度ポリエチレンを用いることが提案されている。しかしながら、単に上記低密度ポリエチレンに無機充填剤を多量に混合し、シート状に成形した後、一軸または二軸に延伸して得られる微多孔性シートは、シート強度に問題があり、特に吸収性物品の裏面シートやサイドバリヤとして用いた場合には、要求される引き裂き強度、耐モミ強度を満足し得ないという問題があった。
【0005】
上記問題を解決するために、上述の微多孔性シートに不織布をホットメルト接着剤等を用いて接着して強度を向上させる方法が提案されているが、該方法では、引き裂き強度は向上するものの、耐モミ強度が不十分で、着用中の人体の動きによって微孔が起点になって亀裂が伝播拡大し、液防漏性が無くなってしまうという問題がある。
【0006】
また、特開平6−134000号公報では特定のポリウレタンシートと伸縮性不織布とを積層してなる無孔の伸縮性透湿性シートが提案されている。
【0007】
しかし、上記ポリウレタンシートは、使用するイソシアネートによって下記する如き種々の問題が生じる。
即ち、上記イソシアネートとして芳香族イソシアネートを用いた場合、該イソシアネートと反応してポリウレタンをなすポリオール等との反応性が高いため、ポリウレタンシート中における未反応イソシアネート残存量は少ないものの、該ポリウレタンシートが自然条件で保存しても激しく黄変するため、例えば吸収性物品等に用いた場合に商品価値を著しく損なうという問題がある。
【0008】
また、上記イソシアネートとして、非芳香族イソシアネートを用いた場合、得られるポリウレタンシートは黄変し難いものの、非芳香族イソシアネートの反応性が劣るため、未反応イソシアネートが残存し、例えば吸収性物品等に用いた場合に、該未反応イソシアネートが皮膚を激しく刺激するという問題がある。
【0009】
また、芳香族イソシアネート及び非芳香族イソシアネートのいずれを用いた場合においても、これらのイソシアネートは、空気中の水分によっても反応してウレア結合を造るが、高分子化反応後期における水との反応はウレア結合に至らずアミンとして残存するため、該アミンが皮膚を激しく刺激しカブれる等の問題がある。また、ポリウレタンシートが分解するとアミンを生成し、吸収性物品等に用いた場合に皮膚刺激の基となる(特に、無孔で透湿性を発現する上記ポリウレタンシートは、吸収性物品に用いた場合の吸水により通常のポリウレタンより分解され易いものである。)。また、ウレタン化反応に使用されるアミン触媒も同様に皮膚刺激の基となる。
要するに、上記ポリウレタンシートは、吸収性物品等人体に直接接触する用途には好ましくないものである。
【0010】
上述の如く、従来の微多孔性シートでは、人体に対する安全性、並びに柔軟性、強度特に耐モミ強度、透湿性及び耐水圧等の所望の物性を全て満足するに至っていないのが現状である。
【0011】
また、特開平1−141669号公報には、透湿性のコポリエーテルエステルからなるシートを使用した吸収性物品が開示されている。
しかし、上記シートを吸収性物品の裏面シートやサイドバリヤとして用いた場合には、要求される性能を実用上満足させるものではなかった。
即ち、吸収性物品の裏面シートやサイドバリヤとしては、例えば、生理用ナプキンにおいては、ショーツから引き剥がす際にシート剛性が必要とされ、また、サイドフラップを有する生理用ナプキンにおいては、剛性、ボリューム、及び肌触りの良さ等が要求されるが、上記公報において提案されている上記シートではこれらの要求を満足していなかった。
また、本発明者らは、特定のブロック共重合ポリエステル樹脂が上記課題を解決し得る知見を得たが、肌ざわりや使用感にやや問題を残していた。
【0012】
従って、本発明の目的は、排泄された体液を横漏れさせることなく吸収することができ、且つムレること無く、快適な装着感を与える生理用ナプキンを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、シート強度、特に耐モミ強度に優れ、且つ透湿性及び耐水圧性を有し、更には、人体への安全性及び安定性が高く変質しない透湿性シートを用いた生理用ナプキンを提供することにある。
更には、肌ざわりが良く、使用感に優れた生理用ナプキンを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、特定のブロック共重合ポリエステルからなる無孔の透湿樹脂膜と不織布及び/又は紙とを積層した透湿性樹脂シートを用いて裏面シート及びサイドバリヤを形成した生理用ナプキンが上記目的を達成し得ることを知見した。
【0014】
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート4及びこれら両シート間に介在させた吸収材3からなる中央吸収体部10と、該中央吸収体部10の左右両側部に配された横漏れ防止用のサイドバリヤ20とを具備する生理用ナプキン1において、上記サイドバリヤ20と上記裏面シート4とは、透湿性樹脂シートで一体的に形成されており、上記透湿性樹脂シートは、ハード成分及びソフト成分のブロック共重合ポリエステル樹脂により形成された無孔の透湿性樹脂膜4aと、不織布及び/又は紙4bとを積層してなり、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、そのメルトフローインデックスが1〜25であり且つ平衡水分率が0.30%〜1.40%であり、また、上記ハード成分のガラス転移点温度(Tg)が50℃以上、上記ソフト成分のガラス転移点温度(Tg)が20℃以下であることを特徴とする生理用ナプキンを提供するものである。
【0015】
本発明の生理用ナプキンは、裏面シートとサイドバリヤとが、特定の透湿性樹脂シートで一体的に形成されているので、不規則的な経血の排泄に対しても横漏れを防ぎ、かつ、水蒸気を通すためムレることなく、柔軟でフィット性に富み、人体の動きによる亀裂発生がなく、また、防漏性に優れ快適な装着感を与える。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の生理用ナプキンについて詳細に説明する。
【0017】
先ず、図1を参照して本発明の生理用ナプキンについて詳細に説明する。
ここで、図1は、本発明の生理用ナプキンをその長手方向中央部で切断した状態を示す斜視図である。
【0018】
図1に示す本発明の生理用ナプキン1は、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート4及びこれら両シート間に介在させた吸収材3からなる中央吸収体部10と、該中央吸収体部10の左右両側部に配された横漏れ防止用のサイドバリヤ20とを具備する。そして、上記サイドバリヤ20と上記裏面シート4とは、透湿性樹脂シートで一体的に形成されており、上記透湿性樹脂シートは、ハード成分及びソフト成分のブロック共重合ポリエステル樹脂により形成された無孔の透湿性樹脂膜4Aと、不織布及び/又は紙4Bとを積層してなる。
【0019】
更に詳細に説明すると、上記生理用ナプキン1において、上記中央吸収体部10は、上記吸収材3の両側面及び表面に上記表面シート2を接着剤等により接着し、更に該吸収材3の裏面側に上記透湿性樹脂シートからなる裏面シート4を配して形成されている。また、上記サイドバリヤ20は、上記中央吸収体部10の側面部に接着された固定部22と未接着の自由端21とからなり、上記透湿性樹脂シートを上記中央吸収体部10の左右両側部に沿って、裏面側から表面側に折り曲げた後、内側に折り返して形成されている。そして、上記自由端21には、その長手方向全部に渡って紐状の弾性部材5が配されている。
左右両側に設けられた各サイドバリヤ20間の間隔W1 は、30mm以上、更には45〜90mmであるのが好ましく、上記サイドバリヤ20の上記自由端の幅W2 は、20mm以下、更には5〜10mmであるのが好ましい。
【0020】
上述のように、サイドバリヤ20に紐状の弾性部材5を組み込んだ構成にすることにより、身体への適合性を増加せしめ、横漏れ防止の効果を増加させることができる。
【0021】
上記表面シート2としては、不織布や開口フィルム、メッシュ等いずれのものでも用いることができる。例えば、不織布を用いる場合は、通常、吸収性物品に用いられている不織布を特に制限されることなく用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等熱可塑性樹脂の単独樹脂から成形されるフィラメント、芯/鞘構造、半月抱合せ構造等複合フィラメントでもよく、製法としては通常の溶融紡糸によるフィラメントを必要に応じて延伸、クリンピング処理され、切断した短繊維を熱、接着剤等で点接着または水流、針等で交絡させた不織布、即ち、湿式法、乾式法、スパーンレース、スパンボンド法等いずれも用いられる。上記不織布は、柔軟性、風合い、生産性から、坪量が5〜200g/cm2 、厚さが50μm〜5mmであるのが好ましい。特に好ましい坪量は8〜50g/cm2 、特に好ましい厚さは100μm〜2mmである。
【0022】
また、上記表面シートとして開孔フィルムを用いる場合、該開孔フィルムの開孔面積は液体透過性と液戻り防止性とから制限を受け、小さい場合には実質的に液透過性が劣り、一方大きくなるに従ってシート形成性が低下するため、液体透過性と液戻り防止性との両者を満たす範囲とする必要がある。また、単位面積当たりの開孔数は、好ましくは10〜100個/cm2 、更に好ましくは30〜60個/cm2 の範囲である。また、柔軟性、風合いから、坪量は5〜90g/cm2 、厚さは10μm〜5mmが好ましい。特に好ましい坪量は10〜50g/cm2 、特に好ましい厚さは100μm〜2mmである。
【0023】
また、上記吸収体3としては、解繊パルプを主体とし、高分子吸収ポリマーを併用したものが好ましく、そのほか、熱可塑性樹脂、セルロース繊維、高吸収性ポリマーの混合物に熱処理したものなどが好ましい。高分子吸収ポリマーは、自重の20倍以上の液体を吸収し保持し得る性能を有し、ゲル化する性質を有する粒子状のものが好ましく、このような高分子吸収ポリマーとしては、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アクリル酸(塩)共重合体などが好ましい。
【0024】
また、上記サイドバリヤシートは、表面をエンボス処理することによって凹凸を形成させても良い。該エンボス処理により、ミクロエンボスによる艶消し処理、直線、亀甲、織り目、ピンポイント等、種々のパターンを形成することが可能である。例えば、ピンポイントパターンにより形成される上記凹凸の形態は、高さ0.05から1mm、密度10から100個/cm2 であるのが好ましいが、艶消し処理だけであっても問題はない。
あるいは、通常当業界で用いられている各種充填剤を添加する方法によっても凹凸を形成することができる。例えば、「ポリマーコンパウンド事業の展開」1993年5月31日(株)シーエムシー発行の169頁から記載の「充填剤による高機能化」の項に記載されている充填剤及びその使用法、「増補プラスチックおよびゴム用添加剤実用便覧」1989年7月20日(株)化学工業社発行の489〜787頁に記載の「充填剤」「補強剤」の項に記載されている充填剤、補強剤及びその使用法等が利用される。中でも、溶融混練成形性からは粒状の無機物または成形温度で軟化し難い有機物が好ましい。補強性からは繊維状物が好ましい。成形性と補強性から、平均サイズ0.5μm〜1000μm、アスペクト比が2〜20が好ましい。好ましい充填剤の例としては、合成または天然パルプ粉、シリカ、タルク、酸化チタン、超高分子ポリエチレンパウダー等が挙げられる。上記充填剤の使用量は、上記ブロック共重合体ポリエステル樹脂100重量部に対して、0.1〜80重量部とするのが好ましく、1〜60重量部とするのが更に好ましい。
【0025】
而して、本発明の生理用ナプキンにおいて、上記裏面シート及び上記サイドバリヤを一体的に形成する上記透湿性樹脂シートは、特定のブロック共重合ポリエステル樹脂により形成されてなる無孔の透湿性樹脂膜と、不織布及び/又は紙とを積層してなる透湿性樹脂シートである。
【0026】
上記透湿性樹脂膜は、その膜厚が好ましくは5〜100μmであり、透湿度が好ましくは0.5g/100cm2 ・Hr以上、更に好ましくは1.0〜2.5g/100cm2 ・Hrであり、耐水圧が好ましくは2m以上であり、耐モミ強度が好ましくは30分以上、更に好ましくは60分以上、最も好ましくは120分以上である。
【0027】
上記透湿性樹脂膜を形成する上記の特定のブロック共重合ポリエステル樹脂は、ハード成分とソフト成分とからなるブロック共重合体である。
【0028】
上記ハード成分としては、ジカルボン酸成分とジオール成分とを反応させて得られるポリエステル等が好ましく挙げられる。
上記ジカルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、1,2−ビス(p−カルボキシフェノキシ)エタン,テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられ、上記ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール、パラキシリレングリコール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールAのエチレノキサイド2モル付加物等の芳香族ジオール等が挙げられ、それぞれ使用に際しては、単独若しくは混合物として用いることができる。
【0029】
また、上記ジカルボン酸成分と上記ジオール成分とは、少なくともいずれか一方に芳香族環を有するものを用いて組み合わせるのが好ましい。また、該ハード成分全体の分子量は、好ましくは200〜5000、更に好ましくは500〜300であり、且つまた繰り返し単位の平均分子量は、上記芳香族環に連結した1エステル基当り、180以下、好ましくは160以下となるように上記ジカルボン酸成分と上記ジオール成分とを選択して組合せるのが好ましい。
【0030】
また、上記ソフト成分としては、ポリエーテル及び/又は脂肪族ポリエステルが用いられる。
上記ポリエーテルとしては、分子量が好ましくは500〜5000、更に好ましくは800〜3000である、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等が用いられる。
また、上記脂肪族ポリエステルとしては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、セバチン酸等の脂肪族飽和または不飽和二塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール等の二価アルコールとからなるポリエステル、又はポリカプロラクトン等のポリラクトンが挙げられ、その分子量は好ましくは500〜5000、更に好ましくは800〜3000である。
また、上記ソフト成分としては、ポリエステルエーテルを用いることもでき、具体的には例えば、前記ポリエーテル、脂肪族二塩基酸及び二価アルコールからなるコポリマー、又は前記脂肪族ポリエステルにアルキレノキサイドを付加したコポリマー等が挙げられ、その分子量は、好ましくは500〜5000、更に好ましくは800〜3000である。
【0031】
また、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、上記ハード成分が、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとのポリエステル又は脂肪族ジカルボン酸と芳香族ジオールとのポリエステルであり、上記ソフト成分が、ポリエーテル及び/又は脂肪族ポリエステルであるのが好ましい。
具体的には、上記ハード成分は、テレフタル酸とエチレングリコール若しくはブタンジオールとから得られる結晶性ポリエステル、又はテレフタル酸、フタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸、好ましくはフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール及びブタンジオール、好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール及びテトラメチレングリコールからなる群から選択される一種以上とのポリエステルが、特に好ましく用いられる。
また、上記ソフト成分は、ポリエーテル、ポリラクトン、ポリエステルエーテル、具体的には、ポリテトラメチレングリコールが特に好ましく用いられる。
【0032】
また、上記ハード成分のガラス転移点温度(Tg)が50℃以上、上記ソフト成分のガラス転移点温度(Tg)が20℃以下であるものが、被膜強度、非ブロッキング性、透湿性、成形加工性の点から用いられる。
上記ハード成分のTgが50℃未満であると、吸収性物品の裏面シート等に用いた場合に、使用/保存温度において形状保持性が劣り、上記ソフト成分のTgが20℃を超えると、使用温度における透湿度が低下するので、上記範囲とする。
ここで、上記ガラス転移点温度(Tg)は、DSCで測定することにより得られる値である。
【0033】
また、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂の分子量、並びに上記ハード成分及び上記ソフト成分の組成比は、ハード成分として用いるジカルボン酸成分及びジオール成分の種類及び分子量、また、ソフト成分として用いるポリエーテル及び/又はポリエステルの種類及び分子量、更にはハード成分とソフト成分との繰り返し数によって異なるが、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂全体として、メルトフローインデックス(MFI)が1〜25、好ましくは5〜18、平衡水分率が0.30〜1.40%、好ましくは0.50〜0.90%となるように、上記分子量及び上記組成比を調節したものが、被膜強度、非ブロッキング性、透湿性及び成形加工性等の点から用いられる。
【0034】
上記MFIが1未満であると、溶融成形等成形加工性が劣り、20を超えると、常温でも粘着性が強くブロッキングが生じたり、膜形状保持性が劣るので、上記範囲内とするのが好ましい。
また、上記平衡水分率が0.30%未満であると、透湿度が低くなり、1.40%を超えると、弾性率が低下して形状保持性が劣り、また粘着性が強くブロッキングが生じるので上記範囲内とするのが好ましい。
ここで、上記MFIは、ASTMD1238に準拠して測定した200℃における値である。
また、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂のうち結晶融点が180℃を超えるものについての上記MFIは、ASTMD1238に準拠して測定した230℃における値であり、該値が上述の範囲内であるのが好ましい。
また、上記平衡水分率は、23℃/0%RHに48時間保存した時の重量をW0 、23℃/65%RHに48時間保存した時の重量をW1 とした時、〔(W1 −W0 )×100〕/W0 で示される値である。
【0035】
上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、公知の方法で製造することができ、例えば、テレフタル酸とブタンジオールとからなるオリゴポリエステル等のハード成分を予め造っておき、該ハード成分にポリテトラメチレングリコール等のソフト成分を混合し、溶融反応を行う等して製造することができる。
【0036】
本発明において用いられる上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、これ自身は勿論のこと、該ブロック共重合ポリエステル樹脂の分解生成物も皮膚刺激を与えることのない安全なものであり、経時着色が全く無く、変質も起こり難い樹脂であり、吸収性物品等の衛生品用の材料等として優れた素材である。
【0037】
上記ブロック共重合ポリエステル樹脂により上記透湿性樹脂膜を形成するには、公知の方法により容易に形成することができる。
【0038】
本発明において上記透湿性樹脂膜に積層される上記不織布としては、通常衛生材料等に用いられている不織布であれば特に制限されることなく用いることができるが、該不織布の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の熱可塑性樹脂の一種を通常の溶融紡糸して得られるフィラメント、又は該熱可塑性樹脂の2種以上を用いて形成した芯/鞘構造若しくは半月抱合せ構造等の複合フィラメント等が挙げられる。
そして、上記不織布としては、上記材料を必要に応じて延伸、クリンピング処理し、切断して得られた短繊維を、熱、接着剤等で点接着するか又は水流、針等で交絡させて得られる不織布、即ち、湿式法、乾式法、スパーンレース法等の製造法により得られる不織布が好ましく挙げられる。
更に、スパンボンド法、メルトブローン成形法により直接成形される不織布等も用いることができる。
【0039】
本発明において上記透湿性樹脂膜に積層される上記紙としては、乾式法又は湿式法のいずれの製法によって製造されたものでも、特に制限なく用いることができる。上記乾式法により製造される紙としては、例えば、粉砕した素材をカルボキシメチルセルロースやポリビニルアルコール等のバインダーを用いて接着させるか、あるいはニードルパンチやプレスによって物理的に交絡させたパルプシートが挙げられる。また、上記湿式法により製造される紙としては、水の中に分散させた素材の繊維をメッシュ上で水抜きし、シート化し、ロールドライヤー等を用いて乾燥させた、いわゆる抄紙過程を経て得られるパルプシートが挙げられる。
上記紙に用いられる素材は、綿、羊毛、ジュート、木材パルプ等の天然繊維;ビスコースレーヨン、アセテート等の半合成繊維;熱可塑性繊維を親水化処理したもの等を用いることができ、使用に際しては、単独又は混合物として用いることができる。中でも、特に木材パルプ、コットンパルプ及びビスコースレーヨンが好ましい。また、これらの繊維長は特に規定されないが、通常、0.1〜10mmである。
【0040】
上記不織布及び紙共に、柔軟性、風合い、吸収性から、その坪量は5〜200g/m2 、その厚さは10μm〜5mmであるのが好ましい。坪量が5g/m2 未満又は厚みが10μmm未満であると、吸収性が劣り、坪量が200g/m2 を超えるか又は厚みが5mmを超えると、製品の厚みがかなり厚型となり、風合い、着用性、携帯性が著しく悪化するので、坪両及び厚さは上記範囲内とするのが好ましい。特に好ましい坪量は8〜100g/m2 、厚さは50μm〜2mmである。但し、本発明で用いられる不織布及び/又は紙はこれらに限定されるものではない。
【0041】
上記透湿性樹脂膜と上記不織布及び/又は紙とを積層して上記透湿性シートを製造するには、例えば、下記▲1▼〜▲4▼の方法等により容易に製造することができる。
▲1▼溶融押出成形法により透湿性樹脂膜を形成しながら不織布等と接着させて積層されたシートを得る方法、
▲2▼ポリエステル樹脂を溶媒に溶解して溶液を得、得られた溶液を剥離性フィルム表面に塗布して塗膜(透湿性樹脂膜)を形成し、該塗膜が半硬化状の時不織布等を供給し圧着させ完全に硬化した後、剥離フィルムを除去して積層されたシートを得る方法、
▲3▼溶融押出または溶液を剥離フィルムに塗布硬化させて得られた透湿性樹脂膜を不織布等に接着剤で接着して積層されたシートを得る方法、
▲4▼熱圧着により、透湿性樹脂膜と不織布等を接着する方法等。
【0042】
また、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、熱安定性も良いので、溶融押出ラミネート法を経済的にも好ましい方法として採用することができる。
また、本発明の透湿シートにおいては、必要に応じて、上記透湿性樹脂膜4A、上記不織布及び/又は紙4Bに、それぞれ通常、用いられる安定剤、着色剤を適宜添加することができる。
【0043】
本発明のブロック共重合ポリエステルは熱可塑性エラストマーに分類される良好な伸縮性を有する。したがって、不織布素材に伸縮性素材を用いるか、不織布、紙を深絞り加工、捲縮加工等によりみかけ上縮めた状態で積層することにより得られた透湿性シートは良好な伸縮性を有し、この場合には、上記弾性部材5を組み込まなくても、上記弾性部材5を組み込んだ場合と同様の効果が期待される。
【0044】
尚、本発明に用いられる上記透湿性樹脂シートは、上述の例に限定されるものではなく、例えば、透湿性樹脂膜の両面に不織布及び/又は紙を配してなる透湿性樹脂シートを用いることもでき、上記不織布(紙)4Bは、不織布又は紙のいずれかで形成しても、また両方を用いて形成してもよく、更には、上面側に不織布を積層し、下面側に紙を積層する等、上面側と下面側とで異なる層を形成してもよい。
また、上記弾性部材5は、サイドバリヤの一部に設けることもできる。また、上記透湿性樹脂シートは、その樹脂膜側、不織布(紙)側のどちらを外側にしても良いが、経血の滲み、風合いの面から不織布または紙側を外側にする方がより望ましい。
【0045】
【実施例】
以下、本発明の生理用ナプキンについて、実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0046】
〔実施例1〕
ブロック共重合ポリエステル樹脂〔東洋紡(株)製、商品名「ペルプレンP−30B」(ハード成分がテレフタル酸とブタンジオールとからなるTg57℃のポリエステルであり、ソフト成分がポリテトラメチレングリコールからなるTg7℃のポリエーテルジオールであるブロック共重合ポリエステル樹脂で、MFR=14、平衡水分量=0.58%)〕をクロロホルムに溶解してブロック共重合ポリエステル樹脂の10重量%溶液を得た。
得られた溶液を、剥離処理したポリプロピレン(OPP)フィルム上に乾燥膜厚15μmになるように塗工して塗膜を形成し、該塗膜の表面に薄皮が生成する時に不織布(2デニール、長さ55mmのポリプロピレン/ポリエチレンの芯鞘構造フィラメントをクリンピングし、ヒードボンド法で坪量20g/m2 、厚さ135μmに形成した不織布)を供給し、乾燥させて両者を積層した後、OPPフィルムを剥離し、ブロック共重合ポリエステル樹脂からなる透湿性樹脂膜の表面のみに不織布を積層してなる厚さ145μmの透湿性樹脂シートを得た。
【0047】
得られた透湿性樹脂シートについて、透湿度及び耐水圧を評価した。その結果を下記〔表1〕に示す。尚、透湿度及び耐水圧は下記測定法により測定した。
〔測定法〕
(1)透湿度;JIS Z0208に準拠して測定
(2)耐水圧;JIS L1092B法に準拠して測定
【0048】
得られた透湿性樹脂シートを裏面シート及びサイドバリヤとして用い、図1に示す生理用ナプキンを製造した。この際、表面シートとしては、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維からなる坪量20g/m2 の不織布を用い、吸収材としては、坪量260g/m2 の線状パルプを用いた。得られた生理用ナプキンの長さは170mm、幅は70mmであった。
得られた生理用ナプキンについて、動的最大吸収量、耐モミ強度及びムレ度を下記評価基準に従って評価した。その結果を〔表1〕に示す。
【0049】
(3)動的最大吸収量;
得られた生理用ナプキン80を、図2に示す可動式女性腰部モデル90に図3に示すように装着させ、装着後、50m/minに相当する速度で歩行運動をさせながら、滴下用チューブ91により馬血を注入し、横モレを生じるまでに吸収した馬血量を測定した。
【0050】
(4)耐モミ強度;
サンプルに馬血6gを吸収させた後、成人サイズのゴムと鉄性疑骨からなる人体モデル(両脚及び股間無が人体と同じ働きとする)にショーツで装着し、120歩/minで両脚を動かし、馬血が裏面から漏洩してくる時間を測定。
両脚を動かした時、ナプキンの長さ方向のほぼ中央部が表面材を上(人体モデル側)にして凸形になっていて、幅方向の両端が脚の動きに追随してモミが働く。ナプキン両端が前後に動く距離は約10mmである。
【0051】
(5)ムレ度;
評価(3)と同サンプルを10人のモニターに装着してもらい、以下の基準でムレ度を評価した。
・ムレ感がなくさわやかな感じ・・・・・○
・ややムレ感がある・・・・・・・・・・△
・非常にムレる・・・・・・・・・・・・×
【0052】
(6)使用後の印象性
評価(5)の評価終了後、同じモニターにサンプル表面を見てもらい、印象性を評価した。
・広がりやにじみがあり見た目が悪い・・・・・・・×
・広がりやにじみがややあり見た目がやや悪い・・・△
・にじみもなく見た目が良好・・・・・・・・・・・○
【0053】
〔実施例2〕
実施例1で用いたブロック共重合ポリエステル樹脂と同じブロック共重合ポリエステル樹脂を、通常の溶融ラミネーターによりい220℃でTダイより吐出し、引き取り速度20m/minで坪量25g/m2 、厚さ120μmの湿式パルプシートにラミネート(積層)して、樹脂膜厚13μm、全厚み130μmの透湿性樹脂シートを得た。得られた透湿性樹脂シートについて、実施例1と同様の評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
また、得られた透湿性樹脂シートを用いて裏面シート及びサイドバリヤを形成した以外は、実施例1と同様にして、図1に示す生理用ナプキンを作成した。得られた生理用ナプキンについて、実施例1と同様の試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0054】
〔実施例3〕
実施例1で用いたブロック共重合ポリエステル樹脂と同じブロック共重合ポリエステル樹脂90重量部に対して、シリカ〔徳山曹達(株)製、商品名「ファインシールF80」、平均粒径1.5μm)10重量部をミキサーで混合後、実施例2と同様にして透湿性樹脂シートを得た。得られた透湿性樹脂シートについて、実施例1と同様の評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
また、得られた透湿性樹脂シートを用いて裏面シート及びサイドバリヤを形成した以外は、実施例1と同様にして、図1に示す生理用ナプキンを作成した。得られた生理用ナプキンについて、実施例1と同様の試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0055】
〔比較例1〕
線状低密度ポリエチレン〔「ウルトゼックス2520F」、商品名、三井石油化学工業(株)製〕100重量部、表面処理炭酸カルシウム(1.1ミクロン)150重量部、及びポリエステル(トリメチロールプロパン/アジピン酸/ステアリン酸=2モル/1モル/4モルからなり、SV=240、AV=1、OHV=8のもの)5重量部からなる混合物を、溶融混練してインフレーション成形機にて膜厚50μmのシートに成形し、通常のロール延伸機を使用して50℃で2.3倍に延伸し、80℃でアニーリングして全面白化した45μmのシートを得た。得られたシートについて実施例1と同様の評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
また、上記シートを、上記透湿性樹脂シートに代えて用いた以外は、実施例1と実施例1と同様にして、生理用ナプキンを作成した。得られた生理用ナプキンについて実施例1と同様の評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0056】
〔比較例2〕
実施例2で用いたブロック共重合ポリエステル樹脂に代えて、低密度ポリエチレン〔「ショウレックスL137」、昭和電工(株)〕を用いた以外は、実施例2と同様にして、樹脂膜厚13μmのシートを得た。得られたシートについて、実施例1と同様の測定を行った。その結果を〔表1〕に示す。
また、上記シートを、上記透湿性樹脂シートに代えて用いた以外は、実施例1と実施例1と同様にして、生理用ナプキンを作成した。得られた生理用ナプキンについて実施例1と同様の評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0057】
〔比較例3〕
実施例2で用いたブロック共重合ポリエステル樹脂に代えて、不織布(2デニール、長さ55mmのポリプロピレン/ポリエチレンの芯鞘構造フィラメントをクリンピングし、ヒートボンド法で坪量20g/m2 、厚さ135μmに成形した不織布)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシートを得た。得られたシートについて、実施例1と同様の測定を行った。その結果を〔表1〕に示す。
また、上記シートを、上記透湿性樹脂シートに代えて用いた以外は、実施例1と実施例1と同様にして、生理用ナプキンを作成した。得られた生理用ナプキンについて実施例1と同様の評価を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】
本発明の生理用ナプキンは、排泄された体液を横漏れさせることなく吸収することができ、且つムレること無く、快適な装着感を与えるものである。
また、本発明の生理用ナプキンは、シート強度、特に耐モミ強度に優れ、且つ透湿性及び耐水圧性を有し、更には、人体への安全性及び安定性が高く変質しない透湿性シートを用いたものである。
更に、本発明の生理用ナプキンは、肌ざわりが良く、使用感に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の生理用ナプキンをその長手方向中央部で切断した状態を示す斜視図である。
【図2】図2は、動的最大吸収量を測定に用いる可動式女性腰部モデルを示す概略図である。
【図3】図3は、図2に示す可動式女性腰部モデルに生理用ナプキンを装着した状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 生理用ナプキン
2 表面材
3 吸収体
4 裏面シート
4A 樹脂膜
4B 不織布及び/又は紙
10 中央吸収体部
20 サイドバリヤ
Claims (4)
- 液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート4及びこれら両シート間に介在させた吸収材3からなる中央吸収体部10と、該中央吸収体部10の左右両側部に配された横漏れ防止用のサイドバリヤ20とを具備する生理用ナプキン1において、
上記サイドバリヤ20と上記裏面シート4とは、透湿性樹脂シートで一体的に形成されており、
上記透湿性樹脂シートは、ハード成分及びソフト成分のブロック共重合ポリエステル樹脂により形成された無孔の透湿性樹脂膜4aと、不織布及び/又は紙4bとを積層してなり、
上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、そのメルトフローインデックスが1〜25であり且つ平衡水分率が0.30%〜1.40%であり、また、上記ハード成分のガラス転移点温度(Tg)が50℃以上、上記ソフト成分のガラス転移点温度(Tg)が20℃以下であることを特徴とする生理用ナプキン。 - 上記ハード成分が、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとのポリエステル又は脂肪族ジカルボン酸と芳香族ジオールとのポリエステルであり、上記ソフト成分が、ポリエーテル及び/又は脂肪族ポリエステルであることを特徴とする請求項1記載の生理用ナプキン。
- 上記ハード成分が、フタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール及びブタンジオールからなる群より選択される1種以上とのポリエステルであり、上記ソフト成分が、ポリテトラメチレングリコールであることを特徴とする請求項2記載の生理用ナプキン。
- 上記透湿性樹脂膜4aは、その膜厚が5〜100μmであり、透湿度が0.5g/100cm2・Hr以上であり、耐水圧が2m以上であり、耐モミ強度が30min以上であり、上記不織布及び紙4bは、その坪量が10〜100g/m2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の生理用ナプキン。
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