JP2933224B2 - 船舶推進装置 - Google Patents

船舶推進装置

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JP2933224B2 JP63298361A JP29836188A JP2933224B2 JP 2933224 B2 JP2933224 B2 JP 2933224B2 JP 63298361 A JP63298361 A JP 63298361A JP 29836188 A JP29836188 A JP 29836188A JP 2933224 B2 JP2933224 B2 JP 2933224B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はプロペラのピッチを変更することが出来る船
舶推進装置に係り、詳しくはプロペラ軸に取り付けたプ
ロペラボスを容易に交換することが出来る船舶推進装置
に関する。
<従来の技術> 従来より船舶の推進装置に於いては、プロペラの捻り
角度(ピッチ)を変更して推進速度を変更することが出
来る所謂可変ピッチプロペラが提案されている。前記可
変ピッチプロペラを用いた場合、プロペラを回転させる
ための原動機を一定条件のもとで運転しつつ推進速度を
変更することが出来るため有利である。
上記可変ピッチプロペラとしては、例えば特開昭54−
146394号公報に示されるように、プロペラボスの外周に
起立して設けたブレードを起立軸を中心として回動させ
るように構成し、プロペラ軸に被せて配置した変節管の
後端をクロスヘッドに固定すると共に前端を油圧シリン
ダーに固定し、前記変節管をプロペラ軸の軸方向に移動
してクロスヘッドを作動させてブレードを回動させるよ
うに構成されている。
このように上記技術にあっては、油圧シリンダーの直
線運動を変節管を介してクロスヘッドに伝達し、該クロ
スヘッドを直線的に軸方向に移動させてブレードを回動
させるものである。
またプロペラボス内に充填された潤滑油は、変節管の
移動に伴って該変節管とプロペラ軸との間の間隙を通っ
てタンクと循環し得るように構成されている。
<発明が解決しようとする課題> 船内外機或いは船外機等にあっては、浅瀬での運転比
重が高く、このためプロペラ摩耗い易く、従って大型船
舶に用いられるプロペラと比較してプロペラの交換度合
も高い、このためプロペラの交換を簡単に実施し得るこ
とが必要である。
然し、上記従来技術ではプロペラボスの内部に収容し
たクロスヘッドに変節管が固定されており、また該変節
管の一端は動力源側に収容された油圧シリンダーに固定
されて構成されている。このためプロペラボス内に於け
るクロスヘッドと変節管との結合構造が複雑となり、従
ってプロペラを交換する場合には、プロペラボスを分解
しなければならない。
またプロペラボスを分解する際には、内部に充填した
潤滑油の漏洩等の作業上の問題がある。
本発明の目的はプロペラボスの交換を容易に行うこと
が出来、しかも該ボスの交換の際に内部に充填した潤滑
油が外部に漏洩する虞のない船舶推進装置を提供するこ
とにある。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するために、本発明の船舶推進装置
は、船舶を推進するためのプロペラと、前記プロペラを
回転可能に支持するプロペラボスと、前記プロペラボス
を支持するためのプロペラ軸と、前記プロペラ軸に嵌挿
されるスリーブ状のネジ軸を有し前記プロペラボスに嵌
挿され前記プロペラのピッチを変更するためのピッチ変
更手段と、前記プロペラボスに形成され内部にクランク
及びクロスヘッドを収容する室と、前記プロペラボスの
室をシールするためにプロペラボスとピッチ変更手段の
ネジ軸の間に配置されたシール手段と、前記プロペラ軸
に動力を伝達するための動力伝達手段と、前記プロペラ
軸を支持すると共に前記動力伝達手段を収容するケーシ
ングと、前記ケーシングに収容され前記ピッチ変更手段
を駆動するための回転力を発生する駆動手段と、前記ケ
ーシングに収容されると共に前記プロペラ軸に回転可能
に嵌装され前記駆動手段によって発生した回転力を前記
ピッチ変更手段に伝達するための伝達手段であってケー
シングに設けたシール部から突出する後端部分を有する
伝達手段と、前記伝達手段と前記ピッチ変更手段のネジ
軸を離接可能に係合するために前記伝達手段の後端部分
と前記ピッチ変更手段のネジ軸の前記シール手段より前
の前端部分に形成した係合手段と、前記プロペラボスを
前記プロペラ軸に着脱可能に取り付けるための取付手段
とを有して構成されるものである。
<作用> 上記手段によれば、動力を動力伝達手段を介してプロ
ペラ軸及びプロペラボスに伝達し、該プロペラボスに支
持されたプロペラを回転することで船舶を推進すること
が出来る。またプロペラのピッチを変更する場合には、
駆動手段によって回転力を発生させ、該回転力を伝達手
段を介してピッチ変更手段に伝達することにより、プロ
ペラのピッチを変更することが出来る。
また伝達手段とピッチ変更手段とに夫々を離接可能に
係合するための係合手段を形成し、且つ取付手段によっ
てプロペラボスをプロペラ軸に着脱可能に取り付けるよ
う構成したので、前記取付手段を操作することによりプ
ロペラボスをプロペラ軸に取り付け、或いは取り外すこ
とが出来、このときプロペラボスに収容したピッチ変更
手段とケーシングに収容した伝達手段とは係合手段を介
して離接させることが出来る。
<実施例> 以下上記手段を適用した船舶推進装置の実施例を図を
用いて説明する。
〔第1実施例〕 第1図は第1実施例に於ける船舶推進装置の断面説明
図、第2図は第1図のII−II断面図、第3図はプロペラ
ボスとプロペラ軸の展開説明図である。
図に於いて、垂直軸1は船舶を推進するための動力を
発生する図示しない例えばエンジン等の原動機の動力を
伝達軸2に伝達するための軸である。この垂直軸1はケ
ーシングAに回転可能に支承されている。また前記垂直
軸1の端部にはベベルギヤ1aが固着されている。
伝達軸2は前記垂直軸1と直交して配置されている。
前記伝達軸2の前側部2aには垂直軸1に固着したベベル
ギヤ1aと常時噛合しているベベルギヤ3が回転可能に枢
着されている。また前側部2aには、ベベルギヤ3の枢着
位置に連続してスプライン2bが形成され、該スプライン
2bにドッグクラッチ4が伝達軸2に対し回転不能に、且
つ該軸2の軸方向に摺動可能に装着されている。
前記ドッグクラッチ4には伝達軸2に埋設したバネ4a
によって常に一方向に付勢されたピン4bが嵌合されてお
り、これによりドッググラッチ4は常に一方向(第1図
に於ける右方向)に付勢されている。
前記ピン4bにはクラッチピン4cが当接されている。こ
のクラッチピン4cの一端は垂直軸1と平行に設けたクラ
ッチ軸5の先端に固着したカム板5aと当接している。そ
して図示しないレバーを操作し、カム板5aを回動させる
ことでドッグクラッチ4を軸方向に摺動させ、該クラッ
チ4に形成した爪4dとベベルギヤ3に形成した爪3aを噛
合させることによって、動力を垂直軸1から該ドッグク
ラッチ4を介して伝達軸2に伝達し得るように構成され
ている。
伝達軸2の後側部2cには、トルクリミッター13を構成
するインナーカラー6がナットにより固着されている。
前記インナーカラー6の外周には、摩擦係数の大きい例
えばゴム等の摩擦部材7が装着されている。
前記伝達軸2は前側部2aに於いてベベルギヤ3を介し
てケーシングAに収容されたベアリングによって、また
その略中央部に於いてベアリングケース8aに収容された
ベアリングによって回転可能に支承されている。前記ベ
アリングケース8aには、該ケース8aと伝達軸2との間を
シールするためのオイルシール9aが装着され、これによ
ってケーシングA内にオイル室10aを形成している。
前記伝達軸2の後側部2cと連続して、且つ同軸上にプ
ロペラ軸11が配設されている。このプロペラ軸11の前側
部11aにはアウターカラー12がナットによって固着され
ている。そして伝達軸2に固着したインナーカラー6,摩
擦部材7及びアウターカラー12とによって、トルクリミ
ッター13を構成している。従って、垂直軸1,ドッグクラ
ッチ4を介して伝達軸2に伝達された動力は、インナー
カラー6にまで伝達され、摩擦部材7とアウターカラー
12との接触摩擦によりプロペラ軸11に伝達される。
前記プロペ軸11の後側部11bには、スプライン11c及び
ネジ部11dが形成されている。またプロペラ軸11の略中
央にはギヤ11eが形成されている。
プロペラ軸11は前側部11aに於いてベアリングケース8
bに収容されたベアリングによって、またその略中央に
於いてベアリングケース8cに収容されたベアリングによ
って回転可能に支承されている。
前記ベアリングケース8b,8cには該ケース8b,8cとプロ
ペラ軸11との間をシールするためのオイルシール9b,9c
が夫々収容されている。前記オイルシール9bとオイルシ
ール9aとによってケーシングA内にトルクリミッター13
を冷却するための冷却室14が形成され、またオイルシー
ル9bとオイルシール9cとによってケーシングA内にオイ
ル室10bが形成されている。前記冷却室14には、ケーシ
ングAに形成した取水口A1から取り入れた水が取水口A2
を通って導入されている。また冷却室14には、図示しな
いウォーターポンプによって汲み上げられた水によって
エンジン等を冷却している。
プロペラ軸11に形成したスプライン11cにはプロペラ
ボス15が着脱可能に取り付けられている。そしてスプラ
イン11cにプロペラボス15を装着し、ネジ部11dにナット
16を螺合することで、該ボス15をプロペラ軸11に固着し
ている。
プロペラボス15は、周囲に所定数(本実施例では3
枚)のプロペラ17を装着し、且つプロペラ17のピッチを
変更するためのピッチ変更手段を構成するスリーブ状の
ネジ軸18を回転可能に嵌挿すると共に中心にプロペラ軸
11のスプライン11cと係合するスプライン15aを形成して
構成されている。
前記プロペラボス15の内部にはプロペラ17の数に応じ
た室15bが形成されており、該室15bにはクランク19が回
転可能に嵌合されている。このクランク19は、該クラン
ク19の回転中心となる軸19aがプロペラ軸11と軸心と直
交するように設けられている。このクランク19にはプロ
ペラ17がボルト17aによって締結されている。尚、図に
於いて15cはOリング溝である。
前記クランク19の内側、即ちプロペラ軸11側であって
軸19aから偏心した位置には突起19bが形成されている。
この突起19bは、ネジ軸18と螺合するクロスヘッド20に
形成した溝20aに嵌合されている。そして突起19bはネジ
軸18の回転に伴って軸方向に移動するクロスヘッド20に
よって駆動され、これによりクランク19が軸19aを中心
に回転し、プロペラ17のピッチを変更するものである。
前記ネジ軸18は、外周所定位置にプロペラ17のピッチ
を所望の値に設定し得る長さのネジ部18aが形成されて
いる。更にネジ軸18の前側部には、後述する第2歯車機
構24を構成する太陽ギヤ25と離脱可能に係合するための
係合手段となるスプライン18bが形成されている。
前記室15bの両端開口部には、プロペラボス15とネジ
軸18との間をシールするためのオイルシール9d,9eが装
着されており、これにより該室15bは水密状態に保持さ
れている。
前記プロペラ軸11に形成したギヤ11eを太陽ギヤとし
て構成される歯車機構(以下『第1歯車機構』という)
21は、遊星ギヤ22及びドライブリングギヤ23とにより構
成されている。またピッチ変更手段を構成するネジ軸18
に回転伝達する歯車機構(以下『第2歯車機構』とい
う)24は、太陽ギヤ25,遊星ギヤ26及びリングギヤ27と
により構成されている。そして前記第1歯車機構21及び
第2歯車機構24によって差動歯車機構28が構成されてい
る。本実施例にあっては、前記第1歯車機構21,第2歯
車機構24は夫々遊星歯車機構によって構成されている。
前記差動歯車機構28の構成について詳説する。
第2歯車機構24を構成する太陽ギヤ25は、スリーブ状
の軸として形成されている。前記太陽ギヤ25の端部には
ネジ軸18に形成したスプライン18bを離脱可能に係合す
るための係合手段となるスプライン25aが形成されてい
る。そしてこの太陽ギヤ25は、プロペラ軸11に対し回転
可能に装着されている。
第2歯車機構24を構成するリングギヤ27は内周にギヤ
が形成され、且つ外周がベアリングケース8cに固着され
ている。また第1歯車機構21を構成する遊星ギヤ22及び
第2歯車機構24を構成する遊星ギヤ26は、軸29によって
連結されている。
第1遊星歯車機構21を構成するドライブリングギヤ23
は内周にギヤ形成され、且つ側面にドライブギヤ30bの
噛合するベベルギヤ23aが形成されている。そして前記
ドライブリングギヤ23はベアリングケース8cに対し回転
可能に装着されている。
垂直軸1に隣接して、且つ該軸1と平行に差動歯車機
構28の動力源となる電動モータ、或いは油圧はモーター
等のモーター30がケーシングAに固着されている。前記
モーター30には軸30aが装着され、この軸30aの先端には
ドライブリングギヤ23に形成したベベルギサ23aと噛合
してモーター30の動力を差動動歯車機構28に伝達するた
めのドライブギヤが固着されている。
前記モーター30はブレーキ付きモーターの如く自己ロ
ック可能なモーター、或いはウォーム減速装置付きモー
ター等の如く、ドライブギヤ30bに回転トルクが作用し
た際に該トルクによって回転することのないモーターで
あり、且つ可逆回転可能なモーターを用いることが好ま
しい。
次に上記の如く構成した船舶推進装置に於いて、プロ
ペラのピッチを変更する場合について説明する。
船舶を推進するための動力は垂直軸1に伝達され、該
軸1に固着したベベルギヤ1aを介して、伝達軸2に枢着
したベベルギヤ3に伝達される。そしてドッグクラッチ
4を移動して該クラッチ4とベベルギヤ3とを係合させ
ることで伝達軸2に動力が伝達させる。前記伝達軸2の
回転はトルクリミッター13を介してプロペラ軸11に伝達
され、更にプロペラ軸11からプロペラボス15に伝達さ
れ、該ボス15に支持されたプロペラ17を回転させて船舶
を推進する。
プロペラ軸11の回転により、第1歯車機構21の太陽ギ
ヤとなるギヤ11eが回転する。ギヤ11eの回転はプロペラ
ボス15と同一回転となる。このとき遊星ギヤ22は、ギヤ
11eに駆動されて、該ギヤ11eの周りを自転しつつ公転す
る。
前記遊星ギヤ22は軸29によって第2歯車機構24を構成
する遊星ギヤ26と連結されているため、遊星ギヤ26は遊
星ギヤ22の公転に伴って太陽ギヤ25の周りを自転しつつ
公転する。
ここで、プロペラ17のピッチを変更しない場合には、
モーター30は駆動されることなくロックされ、従ってド
ライブリングギヤ23は回転しない。このため遊星ギヤ26
の自転数は遊星ギヤ22の自転数と同一となる。そして前
記遊星ギヤ26の回転が太陽ギヤ25に伝達されるため、該
太陽ギヤ25はギヤ11eと同一回転数で同一方向に回転す
る。即ち、太陽ギヤ25はプロペラボス15及びギヤ11eと
同一回転数で回転する。
前記太陽ギヤ25の回転は、該ギヤ25に形成したスプラ
イン25aとネジ軸18に形成したスペライン18bとの係合に
よって、ネジ軸18に伝達される。
前述の如く、太陽ギヤ25の回転数がプロペラボス15の
回転数と同一である場合、ネジ軸18のプロペラボス15に
対する相対的な回転が発生しないことから、ネジ軸18に
螺合されたクロスヘッド20は一定位置を保持し、これに
よりプロペラ17のピッチは一定状態を維持する。
またプロペラ17のピッチを変更する場合には、モータ
ー30を駆動してドライブギヤ30bを介してドライブリン
グギヤ23を回転させる。前記モーター30の回転は、プロ
ペラ17のピッチを増加させる場合、或いは減少させる場
合に応じて回転方向を選択的に設定するものである。
モーター30を駆動してドライブギヤ23を回転させる
と、差動歯車機構28に於いて第1歯車機構21と第2歯車
機構24との間に相対的な速度差が発生する。即ち、第1
歯車機構21の遊星ギヤ22がギヤ11eの周りを公転する際
の自転数は、ギヤ11e、即ちプロペラ軸11の回転数とド
ライブリングギヤ23の回転数を合成した数となり、この
自転数は前記プロペラ17のピッチを変更をしない場合の
自転数と比較して異なった値となる。
このため遊星ギヤ26が太陽ギヤ25の周りを公転する公
転数が変化し、太陽ギヤ25の回転数が変化する。従っ
て、太陽ギヤ25とギヤ11e,プロペラボス15との間に相対
的な速度差が発生する。
前記太陽ギヤ25の回転がスプライン25a,18bを介して
ネジ軸18に伝達されることによって、ネジ軸18はプロペ
ラボス15に対し相対的な速度差を有することとなり、こ
の速度差によってネジ軸18がプロペラボス15に対し相対
的に回転する。前記ネジ軸18の回転に伴い、該ネジ軸18
に螺合したクロスヘッド20が軸方向に移動し、該クロス
ヘッド20の溝20aに嵌合したクランク19の突起19bを移動
させる。
前記突起19bの移動に伴って、クランク19が軸19aを中
心として回動し、これによりプロペラ17のピッチを変更
させる。
上記於如く構成した船舶推進装置に於いて、プロペラ
ボス15をプロペラ軸11に取り付け、或いは取り外す場合
には、プロペラ軸11の後側部11bに形成したネジ部11dに
ナット16を締結,離脱することで容易に実施することが
出来る。即ち、プロペラ軸11のスプライン11cとプロペ
ラボス15のスプライン15aを係合して、該ボス15をプロ
ペラ軸11に嵌合させる。同時に差動歯車機構28を構成す
る第2歯車機構24を太陽ギヤ25に形成したスプライン25
aと、プロペラボス15に嵌挿したネジ軸18の端部に形成
したスプライン18bとを係合させた後、ネジ部11dにナッ
ト16を螺合することで、プロペラボス15をプロペラ軸11
に取り付けることが出来、また前記取付方法と逆の手順
によって、プロペラ軸11からプロペラボス15を取り外す
ことが出来る。
〔第2実施例〕 第4図は第2実施例に係る船舶推進装置の断面説明図
である。図に於いて前述の第1実施例と同一部分及び同
一機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略
する。
伝達軸2に形成されたスプライン2bには、ドッグクラ
ッチ4が回転不能に、且つ伝達軸2の軸方向に摺動可能
に装着されている。このドッグクラッチ4は伝達軸2の
外周に装着したバネ4aによって図に於ける右方向に付勢
されている。またドッグクラッチ4の外周に形成したリ
ング溝4eにクラッチピン4cが嵌合されている。前記伝達
軸2の内部には、スプール42及びスプールピン43を収容
するための貫通孔2dが形成されている。
前記伝達軸2の後側部2cには、トルクリミッター13を
構成するインナーカラー6がナットによって固着されて
いる。
垂直軸1と平行に設けたクラッチ軸5の先端にはクラ
ッチカム31が固着されている。このクラッチカム31の先
端にはスプライン31aが形成されており、また該クラッ
チカム31の略中央側面にはカム面31bが形成されてい
る。前記スプライン31aにはカム板32が摺動可能に装着
されている。そして前記カム面31bには、クラッチピン4
cが当接し、カム板32にはスプールピン43が当接してい
る。
ベベルギヤ3のボス側にはインナーギヤ33が固着され
ている。まベアリングケース8aには、インナーギヤ33と
噛合するアウターギヤ34が回転可能に取り付けられてい
る。そして前記インナーギヤ33とアウターギヤ34とによ
ってギヤポンプ35を構成している。従って、このギヤポ
ンプ35はベベルギヤ3によって常に駆動され、オイル室
10aに充填された潤滑油を作動油として圧油を発生して
いる。
前記ベアリングケース8aの内部には、ギアポンプ35で
発生した圧油の通路36が形成されており、該通路36にリ
リーフ弁37が設けられている。
伝達軸2と連続して中間軸38が設けられている。この
中間軸38は前側部にトルクリミッターを構成するアウタ
ーカラー12をナットによって固着すると共に、後側部に
油圧シリンダー39を構成するシリンダー壁38aが形成さ
れている。また中間軸38の内部には、スプール42及びピ
ストン40に形成した軸40aを収容するための貫通孔38bが
形成されている。
中間軸38に形成したシリンダー壁38aには、プロペラ
軸41の前側に形成したフランジ41aがボルトによって締
結されており、このシリンダー壁38a及びフランジ41aに
よって、ピッチ変更手段を駆動するための手段となる油
圧シリンダー39を構成すると共に、動力の中間軸38から
プロペラ軸41に伝達するカップリングを構成している。
前記の如く構成された油圧シリンダー39の内部にピス
トン40が軸方向(図に於ける左右方向)に移動可能に収
容されている。また油圧シリンダー39はピストン40によ
って室39a,39bに分割されている。
前記ピストン40の中間軸38側には軸40aが突設され、
またプロペラ軸41側にはロッド40bが突設されている。
またピストン40の内部にはスプール42を収容するための
孔40cが形成されており、更にスプール42によって供給
させる圧油を油圧シリンダー39の室39a,39bに供給する
ための導通孔40d,40eが形成されている。
スプール42はスプールピン43を介してカム板32によっ
て駆動され、ギヤポンプ35によって発生する圧油を油圧
シリンダー39の室39a,39bに選択的に供給するものであ
る。
プロペラ軸41には前側部に油圧シリンダー39を構成す
るフランジ41aが形成され、該フランジ11と連続してス
プライン41bが形成されている。またプロペラ軸41の後
側部にはネジ部41cが形成され、該ネジ部と連続してス
プライン41dが形成されている。更にプロペラ軸41の内
部にはピストン40に形成したロッド40bを収容するため
の孔41eが形成されている。
ピストン40に形成したロッド40bには、シフター44が
装着されている。このシフター44の内面には、プロペラ
軸41に形成したスプライン41bと係合する直線状のスプ
ラインが形成されており、また外周には螺線状のスプラ
インが形成されている。シフター44はロッド40bに装着
されると共にスプライン41bと嵌合し、ピストン40の移
動に伴いプロペラ軸41を軸方向に往復移動するものであ
る。
前記シフター44にはピッチ変更手段に回転力を伝達す
るための伝達手段となる伝達スリーブ46が係合してい
る。この伝達スリーブ46の端部には、前記シフター44の
外周に形成した螺線スプラインの係合して該シフター44
の往復直線運動を回転運動に変換する螺線スプライン45
が取り付けられており、他端には前記ネジ軸18のスプラ
イン18bと離脱可能に係合するための係合手段となるス
プライン46aが形成されている。そしてシフター44の直
線往復運動を該シフター44と螺線スプライン45との協働
により回転運動に変換すると共に、該回転運動をプロペ
ラボス15に回転可能に嵌挿したネジ軸18に伝達してい
る。
上記の如く構成した本実施例の船舶推進装置に於い
て、船舶を推進する場合には、クラッチ軸5を軸方向に
移動させ、クラッチカム31に形成したカム面の形状に応
じてクラッチピン4cを該ピン4cの軸方向に移動させるこ
とにより、ドッグクラッチ4の爪4dをベベルギヤ3の爪
3aと噛合させ、動力を垂直軸1から伝達軸2に伝達す
る。伝達軸2に伝達された動力は、トルクリミッター1
3,中間軸38,油圧シリンダー39を介してプロペラ軸41に
伝達され、該軸41に取り付けたプロペラボス15を回転さ
せる。そしてプロペラ17が回転することにより船舶を推
進する。
プロペラ17のピッチを変更しない場合には、クラッチ
軸5を回動させず、従ってスプール42を移動させない。
これにより油圧シリンダー39には圧油が供給されず、従
ってプロペラ軸41の回転がシフター44を介して伝達スリ
ーブ46に伝達され、該伝達スリーブ44からネジ軸18に伝
達される。このため、ネジ軸18はプロペラ軸41,プロペ
ラボス15と同一回転となり、ネジ軸18と螺合するクロス
ヘッド20が軸方向に移動することなく、プロペラ17のピ
ッチは一定位置を保持する。
またプロペラ17のピッチを変更する場合には、クラッ
チ軸5を回動することで、カム板32を回動すると、該カ
ム板32に当接したスプールピン43が軸方向に移動し、圧
油を油圧シリンダー39の室39a或いは室39bに供給する。
例えば圧油が室39aに供給された場合には、ピストン40
は図に於ける左方向に移動し、シフター44を左方向に直
線的に移動する。前記シフター44と螺線スプライン45と
の係合によって、該シフター44の直線運動は回転運動に
変換され、この回転運動が伝達スリーブ46を介してピッ
チ変更手段を構成するネジ軸18に伝達される。従ってネ
ジ軸18には、プロペラ軸41の回転とピストン40の移動を
変換した回転との合成された回転が伝達されることとな
る。
このためネジ軸18はプロペラ軸41,プロペラボス15に
対し相対的に回転し、該ネジ軸18に螺合したクロスヘッ
ド20が軸方向に移動する。そしてクロスヘッド20の溝20
aに嵌合したクランク19の突起19bを移動させ、これによ
りクランク19を軸19aを中心に回動してプロペラ17のピ
ッチを変更する。
上記の如く構成した本実施例の船舶推進装置に於い
て、プロペラボス15をプロペラ軸41に取り付け、或いは
取り外す場合は前述の第1実施例と同様にして実施する
ことが出来る。即ち、プロペラ軸41にプロペラボス15を
取り付ける場合には、スプライン41dとスプライン15aと
を係合させると共に、伝達スリーブ46のスプライン46a
とネジ軸18のスプライン18bを係合させてプロペラボス1
5をプロペラ軸41に取り付け、その後ネジ部41cにナット
16を螺合することで、該ボス15をプロペラ軸41に固着す
る。また上記した手順と逆の手順によりプロペラ軸41か
らプロペラボス15を取り外すことが出来る。
前述の各実施例に於いて、プロペラボス15に形成した
室15bはオイルシール9d,9eによって水密状態が保持され
ている。このため室15b内部に充填した潤滑油が外部に
漏洩することがない。
また前述の各実施例に於いて、プロペラボス15に形成
した室15b内には外部からの挿入物がないため、内容積
が常に一定となる。このため内部圧力の変化が無く、従
って内部圧力の変化に伴い発生する種々の問題、例えば
潤滑油の漏洩或いはネジ軸18をクロスヘッドするための
動力の変化等が発生することが無く、安定した状態で運
転することが可能となる。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように本発明の船舶推進装置を用
いた場合には、動力を動力伝達手段を介してプロペラ軸
及びプロペラボスに伝達することで、プロペラを駆動し
船舶を推進することが出来る。またプロペラのピッチを
変更する場合には、プロペラ軸に嵌装したピッチ変更手
段に回転力を伝達することで、プロペラのピッチを変更
することが出来る。
また、プロペラのピッチを変更するためのピッチ変更
手段をプロペラボスに収容し、このピッチ変更手段と該
ピッチ変更手段に回転力を伝達する伝達手段とを夫々離
接可能に係合するための係合手段を設け、且つプロペラ
ボスをプロペラ軸に着脱可能に取り付けるための取付手
段を設けたので、前記取付手段を操作することによって
プロペラボスをプロペラ軸に取り付け、或いは取り外す
ことが出来る。
このためプロペラが摩耗した場合であっても、プロペ
ラボスを容易に交換することが出来、且つプロペラボス
の交換の際に該ボス内に充填された潤滑油が漏洩する虞
がない等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は船舶推進装置の断面説明図、第2図は第1図の
II−II断面図、第3図はプロペラボスとプロペラ軸の展
開説明図、第4図は第2実施例に係る船舶推進装置の断
面説明図である。 Aはケーシング、1は垂直軸、1aはベベルギヤ、2は伝
達軸、3はベベルギヤ、4はドッグクラッチ、5はクラ
ッチ軸、5a,32はカム板、11,41はプロペラ軸、11c,41d
はスプライン、11eはギヤ、13はトルクリミッター、15
はプロペラボス、15aはスプライン、15bは室、16はナッ
ト、17はプロペラ、18はネジ軸、18bはスプライン、19
はクランク、19aはクランクの中心軸、20はクロスヘッ
ド、21は第1歯車機構、24は第2歯車機構、28は差動歯
車機構、30はモーター、30bはドライブギヤ、31はクラ
ッチカム、35はギヤポンプ、38は中間軸、39は油圧シリ
ンダー、40はピストン、42はスプール、44はシフター、
45は螺線スプライン、46は伝達スリーブである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船舶を推進するためのプロペラと、前記プ
    ロペラを回転可能に支持するプロペラボスと、前記プロ
    ペラボスを支持するためのプロペラ軸と、前記プロペラ
    軸に嵌挿されるスリーブ状のネジ軸を有し前記プロペラ
    ボスに嵌挿され前記プロペラのピッチを変更するための
    ピッチ変更手段と、前記プロペラボスに形成され内部に
    クランク及びクロスヘッドを収容する室と、前記プロペ
    ラボスの室をシールするためにプロペラボスとピッチ変
    更手段のネジ軸の間に配置されたシール手段と、前記プ
    ロペラ軸に動力を伝達するための動力伝達手段と、前記
    プロペラ軸を支持すると共に前記動力伝達手段を収容す
    るケーシングと、前記ケーシングに収容され前記ピッチ
    変更手段を駆動するための回転力を発生する駆動手段
    と、前記ケーシングに収容されると共に前記プロペラ軸
    に回転可能に嵌装され前記駆動手段によって発生した回
    転力を前記ピッチ変更手段に伝達するための伝達手段で
    あってケーシングに設けたシール部から突出する後端部
    分を有する伝達手段と、前記伝達手段と前記ピッチ変更
    手段のネジ軸を離接可能に係合するために前記伝達手段
    の後端部分と前記ピッチ変更手段のネジ軸の前記シール
    手段より前の前端部分に形成した係合手段と、前記プロ
    ペラボスを前記プロペラ軸に着脱可能に取り付けるため
    の取付手段とを有することを特徴とする船舶推進装置。
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JPS54146394A (en) * 1978-05-08 1979-11-15 Nakashima Suton Marin Kk Variable pitch propeller
JPS5957096A (ja) * 1982-09-28 1984-04-02 社団法人 日本航空宇宙工業会 回転翼可変ピツチ機構のロ−ピツチストツプ機構
JPS5950899U (ja) * 1982-09-28 1984-04-04 社団法人日本航空宇宙工業会 回転翼のピッチ変換装置

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