JP2631536B2 - 船舶推進装置 - Google Patents

船舶推進装置

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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Retarders (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はプロペラのピッチを変更することが出来る船
舶推進装置に関するものである。
<従来の技術> 従来より船舶の推進装置に於いては、プロペラの捻り
角度(ピッチ)を変更して推進速度を変更することが出
来る所謂可変ピッチプロペラが提案されている(特開昭
60−88696号,実開昭56−14798号,実開昭59−8896号公
報等)。前記可変ピッチプロペラを用いた場合、プロペ
ラを回転させるための原動機を一定条件のもとで運転し
つつ推進速度を変更することが出来るため有利である。
前記各技術は、油圧シリンダー等の直線駆動手段によ
ってクロスヘッドを直線的に駆動することで、プロペラ
ピッチを変更させるものである。
またU.S.P.2668514号公報に示される技術は、プロペ
ラ軸の内部を貫通してプロペラのピッチを変更するため
の軸となるトーション軸を設け、且つプロペラを回転さ
せるための動力を伝達する駆動軸とプロペラ軸とを伝達
歯車機構によって連結すると共に、該伝達歯車機構と関
連して動作する差動歯車機構からなるトルク伝達機構を
形成し、前記差動歯車機構を駆動することでトーション
軸を回転させ、この回転を該軸に装着したベベルギヤを
介してプロペラに伝達してプロペラのピッチを変更する
ことが出来る技術に関するものである。
<発明が解決しようとする課題> 上記従来技術に於いて、クロスヘッドを直線的に駆動
してプロペラのピッチを変更する場合、該クロスヘッド
を動作させるために大きな駆動力が必要となり、このた
め駆動手段として油圧シリンダー等を用いるものであ
る。然し、このような機構に於いてはクロスヘッドを駆
動するための機構をプロペラを回転させるためのプロペ
ラ軸を貫通して設けたり、或いはプロペラ軸とは別個に
構成することが必要であり、構造が複雑となり、且つ全
体の容積が大きくなる。このため特に小型船舶に用いら
れる船外機の如くスペースの小さな推進装置に適用する
ことが困難である。
また上記U.S.P.2668514号公報に示される技術にあっ
ては、プロペラに装着したベベルギヤを回転させること
で小さなトルクでプロペラのピッチを変更することが出
来るため有利であるが、駆動軸とプロペラ軸との間を伝
達歯車機構によって連結し、またプロペラ軸を貫通して
トーション軸を設けることが必要である。このため構造
が複雑となり、且つこれらの機構を収容するために大き
な容積が必要となる。従って船外機の如くスペースの小
さな推進装置に対しこのような機構を用いることは実際
上困難である。
本発明の目的は、船外機等のスペースの小さい推進装
置に対しても適用することが出来る船舶推進装置を提供
することにある。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するために、本発明の船舶推進装置
は、船舶を推進するためのプロペラと、前記プロペラを
回転可能に支持するプロペラボスと、前記プロペラボス
に駆動力を伝達するためのプロペラ軸を含む伝達手段
と、前記プロペラボス内にあって、前記プロペラのピッ
チを変更するためのピッチ変更手段と、前記ピッチ変更
手段を駆動するための動力源と、前記ピッチ変更手段と
前記動力源とを作動的に連結する差動歯車機構であっ
て、前記プロペラ軸の外側の2つの回転軸と、前記回転
軸の一方の軸であって、プロペラボスの回転と同期して
回転する軸を含む第1の遊星歯車機構と、前記回転軸の
他方の軸を含み、且つ前記動力源により駆動される第2
の遊星歯車機構と、からなり、前記他方の軸は、前記第
1遊星歯車機構と前記第2遊星歯車機構との相対差を前
記ピッチ変更手段に伝達するもの、である差動歯車機構
とにより構成されるものである。
また前記構成に於いて、ピッチ変更手段をプロペラボ
スに回転可能に嵌挿したネジ軸と、前記ネジ軸に螺合し
たクロスヘッドとにより構成することが好ましい。
<作用> 上記手段によれば、駆動力を伝達手段を介してプロペ
ラボスに伝達し、該プロペラボスに支持されたプロペラ
を回転させることで船を推進させることが出来る。また
プロペラのピッチを変更する場合には、ピッチ変更手段
に動力源からの動力を差動歯車機構を介して伝達するこ
とで、該プロペラのピッチを変更することが出来る。
即ち、差動歯車機構をプロペラボスと同期して回転す
る第1遊星歯車機構とピッチ変更手段に回転を伝達する
第2遊星歯車機構とで構成することによって、通常の推
進時にはプロペラボスと差動歯車機構とを同一回転数、
即ちプロペラボスと前記2つの遊星歯車機構を構成する
夫々の太陽ギヤとを同一回転数で回転することが出来、
従ってプロペラボスとピッチ変更手段とが同一回転数で
回転することからプロペラのピッチを一定に維持するこ
とが出来る。またプロペラピッチを変更する場合には、
差動歯車機構に動力源からの動力を伝達することによっ
て、プロペラボスとピッチ変更手段に回転を伝達する遊
星歯車機構との間に相対的な回転数の差を生じさせるこ
とで、ピッチ変更手段を駆動し、これによってプロペラ
のピッチを変更することが出来る。
<実施例> 以下上記手段を適用した船舶推進装置の実施例を図を
用いて説明する。
第1図は船舶推進装置の軸方向の断面説明図、第2図
は第1図のII−II断面図、第3図は第1図のIII−III断
面図である。
図に於いて、垂直軸1は上方に設けられた例えばエン
ジンの動力をプロペラ軸2に伝達するための軸である。
この垂直軸1はケーシングAに回転可能に支承されてい
る。また前記垂直軸1の端部にはベベルギヤ1aが固着さ
れている。
プロペラ軸2は前記垂直軸1と直交して配置され、ケ
ーシングAに回転可能に支承されている。前記プロペラ
軸2の端部2aには、前記ベベルギヤ1aと常時噛合してい
るベベルギヤ3,4が互いに向き合った状態で該軸2に回
転可能に枢着されている。また前記端部2aであって前記
ベベルギヤ3,4の間にはスプラインが刻設され、該スプ
ラインにクラッチシフター5がプロペラ軸2に対し回転
不能に、且つ該軸2の軸方向に摺動可能に装着されてい
る。
前記クラッチシフター5には、プロペラ軸2に埋設し
たバネ5aによって常に一方向に付勢されたシフターピン
5bが嵌合され、これによりクラッチシフター5は常に一
方向(第1図に於ける右方向)に付勢されている。
前記シフターピン5bにはクラッチピン5cが当接されて
いる。このクラッチピン5cの一端は垂直軸1と平行に設
けたクラッチ軸6の先端に固着したクラッチカム6aと当
接している。そして図示しないクラッチレバーを操作
し、クラッチカム6aを回動することでクラッチシフター
5を軸方向に摺動させ、該シフター5に形成した爪5dと
ベベルギヤ3,4に形成した爪3a,4aとを選択的に噛合させ
ることによって、エンジンの動力を垂直軸1を介してプ
ロペラ軸2に正回転、或いは逆回転として伝達し得るよ
うに構成されている。
プロペラ軸2の他端部2bには、スプラインが刻設さ
れ、該スプラインにインナースリーブ7が装着されてい
る。前記インナースリーブ7の外周には、アウタースリ
ーブ8がインナースリーブ7との間に空室7aを形成する
と共に該インナースリーブ7に対し回転可能に装着され
ている。
前記空室7aには、例えばゴム等の摩擦係数の大きい材
質によって形成された摩擦部材9が挿入され、インナー
スリーブ7,摩擦部材9及びアウタースリーブ8とにより
トルクリミッター10を構成している。即ち、プロペラ軸
2の回転はスプラインを介してインナースリーブ7に伝
達され、該回転がインナースリーブ7と摩擦部材9との
接触摩擦、及び摩擦部材9とアウタースリーブ8との接
触摩擦によりアウタースリーブ8に伝達されるよう構成
されている。
前記アウタースリーブ8の端部外周部には一定のピッ
チで複数の爪8aが形成されている。この爪8aは、プロペ
ラボス11の外周に形成した爪11aと係合することによっ
て、プロペラ軸2の回転をプロペラボス11に伝達するた
めのものである。
プロペラボス11は、第1図及び第3図に示すように周
囲に所定数(本実施例では3枚)のプロペラ12を装着
し、且つプロペラ12のピッチを変更するためのピッチ変
更手段を構成するスリーブ状のネジ軸13を回転可能に嵌
挿して、プロペラ軸2に対し回転可能に装着されてい
る。このため、前記ネジ軸13とプロペラ軸2との間には
ベアリングが嵌挿されている。
前記プロペラボス11の内部にはプロペラ12の数に応じ
た室11bが形成されている。この室11bにはクランク14が
回転可能に嵌合されている。このクランク14は、該クラ
ンク14の回転中心となる軸14aがプロペラ軸2の軸心と
直交するように設けられている。このクランク14にはプ
ロペラ12がボルト12aによって締結されている。
前記クランク14の内側、即ちプロペラ軸2側であって
軸14aから偏心した位置には突起14bが形成されている。
この突起14bは、ネジ軸13と螺合し、ピッチ変更手段を
構成するクロスヘッド15に形成した溝15aに嵌合されて
いる。そして突起14bはネジ軸13の回転に伴って軸方向
に移動するクロスヘッド15によって駆動され、これによ
りクランク14が軸14aを中心に回転することでプロペラ1
2のピッチを変更するものである。
前記ネジ軸13は、プロペラボス11の長さと略等しい長
さに形成され、外周所定位置にプロペラ12のピッチを所
望の値に設定し得る長さのネジ部13aが形成されてい
る。更にネジ軸13の端部には、後述する遊星歯車機構20
を構成する太陽ギヤ21と係合するための爪13bが形成さ
れている。
プロペラボス11の端面であって、前記爪11aが形成さ
れた面と反対側の面には、複数の爪11cが突設されてい
る。この爪11cは、プロペラボス11と同期して回転する
遊星歯車機構16に該プロペラボス11の回転を伝達するた
めのものである。またネジ軸13に形成した爪13bも前記
爪11cと同方向に設けられている。尚、11dはOリング溝
である。
プロペラボス11と同期して回転する遊星歯車機構(以
下『第1遊歯車機構』という)16は、太陽ギヤ17,遊星
ギヤ18及びリングギヤ19とにより構成されている。また
ピッチ変更手段を構成するネジ軸13に回転を伝達する遊
星歯車機構(以下『第2遊星歯車機構』という)20は、
太陽ギヤ21,遊星ギヤ22及びドライブリングギヤ23とに
より構成されている。そして前記第1遊星歯車機構16及
び第2遊星歯車機構20によって差動歯車機構24が構成さ
れている。
前記差動歯車機構24の構成について詳説する。
第2遊星歯車機構20を構成する太陽ギヤ21は、スリー
ブ状の軸として形成されている。前記太陽ギヤ21の一端
にはギヤ21aが刻設され、且つ他端にはネジ軸13に形成
した爪13bと係合する爪21bが突設されている。そしてこ
の太陽ギヤ21は、プロペラ軸2に対し回転可能に装着さ
れている。
第1遊星歯車機構16を構成する太陽ギヤ17は前記太陽
ギヤ21と同様にスリーブ状の軸として形成されている。
前記太陽ギヤ17の一端には、前記太陽ギヤ21に刻設した
ギヤ21aと同一仕様(同一歯数,同一P.C.D.以下同じ)
のギヤ17aが刻設され、他端にはプロペラボス11に形成
した爪11cと係合する爪17bが突設されている。この太陽
ギヤ17は前記太陽ギヤ21に対し回転可能に装着されてい
る。
従ってプロペラ軸2,太陽ギヤ21及び太陽ギヤ17はプロ
ペラ軸2を中心として相互に回転可能に嵌合されてい
る。
第1遊星歯車機構16を構成するリングギヤ19は内周に
ギヤ19aが形成され、且つ外周がケーシングAに固着さ
れている。また第1遊星歯車機構16を構成する遊星ギヤ
18及び第2遊星歯車機構20を構成する遊星ギヤ22は、同
一仕様によって形成され、且つ軸25によって連結されて
いる。
第2遊星歯車機構20を構成するドライブリングギヤ23
の内周には、第1遊星歯車機構16を構成するリングギヤ
19のギヤ19aと同一仕様のギヤ23aが形成されている。ま
たドライブリングギヤ23の側面にはドライブギヤ26bと
噛合するベベルギヤ23bが形成されている。そして前記
ドライブリングギヤ23はケーシングAに対し回転可能に
支承されている。
垂直軸1に隣接して、且つ該軸1と平行に差動歯車機
構24の動力源となる電動モーター、或いは油圧モーター
等のモーター26がケーシングAに固着されている。前記
モーター26には軸26aが装着され、この軸26aの先端には
ドライブリングギヤ23に形成したベベルギヤ23bと噛合
してモーター26の動力を差動歯車機構24に伝達するため
のドライブギヤ26bが固着されている。
前記モーター26はブレーキ付モーターの如く自己ロッ
ク可能なモーター、或いはウォーム減速装置付きモータ
ー等の如く、ドライブギヤ26bに回転トルクが作用した
際に該トルクによって回転することのないモーターであ
り、且つ可逆回転可能なモーターを用いることが好まし
い。
次に上記の如く構成した船舶推進装置に於いて、プロ
ペラのピッチを変更する場合について説明する。
図示しない駆動手段からの動力は垂直軸1に伝達さ
れ、該軸1に固着したベベルギヤ1aを介して、プロペラ
軸2に枢着したベベルギヤ3,4に伝達される。そしてク
ラッチシフター5を選択的に移動して該クラッチシフタ
ー5とベベルギヤ3或いはベベルギヤ4とを係合させる
ことでプロペラ軸2を正回転、或いは逆回転で回転させ
る。前記プロペラ軸2の回転はトルクリミッター10を介
してプロペラボス11に伝達され、該プロペラボス11に支
持されたプロペラ12を所定の方向に回転させて船舶を前
進或いは後進させる。
前述の如くしてプロペラボス11が回転されると、第1
遊星歯車機構16の太陽ギヤ17は、該ギヤ17に形成した爪
17bがプロペラボス11に形成した爪11cと係合することに
よって、プロペラボス11と同期して回転する。即ち、太
陽ギヤ17はプロペラ軸2と同一回転数で回転する。この
とき太陽ギヤ17及びリングギヤ19と噛合する遊星ギヤ18
は、太陽ギヤ17に駆動されて、該太陽ギヤ17の周りを自
転しつつ公転する。
前記遊星ギヤ18の公転数は以下の式によって表わされ
る。
ここで、N2は遊星ギヤ18の公転数、N1は太陽ギヤ17の
回転数、Z1は太陽ギヤ17の歯数、Z3はリングギヤ19の歯
数である。
前記遊星ギヤ18は軸25によって第2遊星歯車機構20の
遊星ギヤ22と連結されているため、遊星ギヤ22は遊星ギ
ヤ18の公転に伴って太陽ギヤ21の周りを自転しつつ公転
する。
ここで、プロペラ12のピッチを変更しない場合には、
モーター26は駆動されることなくロックされ、従ってド
ライブリングギヤ23もロックされる。従って遊星ギヤ22
の回転が太陽ギヤ21に伝達され、該太陽ギヤ21は前記太
陽ギヤ17と同一回転数で同一方向に回転する。即ち、太
陽ギヤ21はプロペラボス11及び太陽ギヤ17と同一回転数
で回転する。
前記太陽ギヤ21の回転は、該ギヤ21に形成した爪21b
とネジ軸13に形成した爪13bとの係合によって、ネジ軸1
3に伝達される。前述の如く、太陽ギヤ21の回転数がプ
ロペラボス11の回転数と同一である場合、ネジ軸13のプ
ロペラボス11に対する相対的な回転が発生しないことか
ら、ネジ軸13に螺合されたクロスヘッド15は一定位置を
保持し、これによりプロペラ12のピッチは一定状態を維
持する。
またプロペラ12のピッチを変更する場合には、モータ
ー26を駆動してドライブギヤ26bを介してドライブリン
グギヤ23を回転させる。前記モーター26の回転は、プロ
ペラ12のピッチを増加させる場合、或いは減少させる場
合に応じて回転方向を設定するものである。
モーター26を駆動することでドライブリングギヤ23を
回転させると、差動歯車機構24に於いて第1遊星歯車機
構16と第2遊星歯車機構20との間に相対的な速度差が発
生する。即ち、第1遊星歯車機構16の遊星ギヤ18が太陽
ギヤ17の周りを公転数N2で公転し、これに伴い遊星ギヤ
22が太陽ギヤ21の周りを公転数N2で公転するが、ドライ
ブリングギヤ23の回転に伴い、該遊星ギヤ22の自転数が
増加或いは減少する。このため太陽ギヤ21の回転数が変
化し、従って該太陽ギヤ21と太陽ギヤ17,プロペラボス1
1との間に相対的な速度差が発生する。
前記太陽ギヤ21の回転がネジ軸13に伝達されることに
よって、ネジ軸13はプロペラボス11に対し相対的な速度
差を有することとなり、この速度差によってネジ軸13が
プロペラボス11に対し相対的に回転する。前記ネジ軸13
の回転に伴い、該ネジ軸13に螺合したクロスヘッド15が
軸方向に移動し、該クロスヘッド15の溝15aに嵌合した
クランク14の突起14bを移動させる。
前記突起14bの移動に伴って、クランク14は軸14aを中
心として回動し、従って該クランク14に締結したプロペ
ラ12が回動し、これによりプロペラ12のピッチを変更さ
せる。
また例えば、プロペラ12が障害物と接触し、これによ
りトルクリミッター10が作動してプロペラ軸2が回転を
継続しているにも関わらず、プロペラボス11の回転が停
止した場合には、第1遊星歯車機構16は停止する。この
ため第2遊星歯車機構20も停止し、差動歯車機構24に於
ける相対的な速度差が発生することがなく、従ってプロ
ペラ12のピッチは一定の状態を維持する。
前述の各実施例に於いて、差動歯車機構24の動力源と
してモーター26を用いた場合について説明したが、この
動力源としては必ずしもモーターに限定されるものでは
無く、他の駆動源を用いることも可能である。
前述の各実施例に於いて、プロペラボス11に形成した
室11b内には外部からの挿入物がないため、内容積が常
に一定となる。このため内部圧力の変化が無く、従って
内部圧力の変化に伴い発生する種々の問題、例えば前記
室11bに充填した潤滑油の漏洩、或いはネジ軸13を駆動
するための動力の変化等が発生すること無く、安定した
状態で運転することが可能となる。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように本発明の船舶推進装置を用
いた場合には、例えばエンジン等の駆動源からの駆動力
をプロペラ軸を含む伝達手段によってプロペラボスに伝
達することで、プロペラを駆動することが出来る。また
プロペラのピッチを変更する場合には、動力源からの動
力を差動歯車機構に伝達することで、該差動歯車機構を
構成するプロペラボスと同期して回転する遊星歯車機構
とピッチ変更手段に回転を伝達する遊星歯車機構との間
に相対的な速度差を発生させ、この速度差に伴ってピッ
チ変更手段をプロペラ軸に相対的に回転させることでプ
ロペラのピッチを変更することが出来る。
このようにプロペラのピッチを変更する際の運動が全
て回転によるものであるため、ピッチ変更に要するトル
クが小さく、従って、ピッチを変更するための機構を従
来技術に於ける直線運動によるプロペラピッチの変更機
構と比較してコンパクトに構成することが出来る。
また駆動源からの駆動力をプロペラ軸を含む伝達手段
を介してプロペラボスに伝達することが出来るので、従
来技術に於ける如く駆動軸とプロペラ軸との間に特別な
伝達歯車機構を設ける必要がなく、従って船舶推進装置
全体をコンパクトに構成することが出来る。
上記の如く本発明の船舶推進装置は、該装置全体をコ
ンパクトに構成することが出来るため、特に船外機の如
くスペースの余裕のない推進装置に適用した場合に有利
である等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は船舶推進装置の軸方向の断面図、第2図は第1
図のII−II断面図、第3図は第1図のIII−III断面図。 Aはケーシング、1は垂直軸、1aはベベルギヤ、2はプ
ロペラ軸、2cはギヤ部、3,4はベベルギヤ、5はクラッ
チシフター、5bはシフターピン、6はクラッチ軸、6aは
クラッチカム、7はインナースリーブ、8はアウタース
リーブ、9は摩擦部材、10はトルクリミッター、11はプ
ロペラボス、11a,11cは爪、11bは室、12はプロペラ、13
はネジ軸、13aはネジ部、13bは爪、14はクランク、14a
はクランクの中心軸、14bは突起、15はクロスヘッド、1
5aは溝、16,43は第1遊星歯車機構、17,21,47は太陽ギ
ヤ、17a,21aはギヤ、17b,21bは爪、18,22,44,48は遊星
ギヤ、19,49はリングギヤ、20,46は第2遊星歯車機構、
23,45はドライブリングギヤ、23bはベベルギヤ、24,50
は差動歯車機構、25,51は軸、26はモーター、26bはドラ
イブギヤである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船舶を推進するためのプロペラと、 前記プロペラを回転可能に支持するプロペラボスと、 前記プロペラボスに駆動力を伝達するためのプロペラ軸
    を含む伝達手段と、 前記プロペラボス内にあって、前記プロペラのピッチを
    変更するためのピッチ変更手段と、 前記ピッチ変更手段を駆動するための動力源と、 前記ピッチ変更手段と前記動力源とを作動的に連結する
    差動歯車機構であって、前記プロペラ軸の外側の2つの
    回転軸と、前記回転軸の一方の軸であって、プロペラボ
    スの回転と同期して回転する軸を含む第1の遊星歯車機
    構と、前記回転軸の他方の軸を含み、且つ前記動力源に
    より駆動される第2の遊星歯車機構と、からなり、前記
    他方の軸は、前記第1遊星歯車機構と前記第2遊星歯車
    機構との相対差を前記ピッチ変更手段に伝達するもの、
    である差動歯車機構と により構成したことを特徴とする船舶推進装置。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の船舶推進装置に於い
    て、ピッチ変更手段を、プロペラボスに回転可能に嵌挿
    したネジ軸と、前記ネジ軸に螺合したクロスヘッドとに
    より構成したことを特徴とする船舶推進装置。
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