JP2696709B2 - 船舶推進装置 - Google Patents

船舶推進装置

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JP2696709B2
JP2696709B2 JP63298359A JP29835988A JP2696709B2 JP 2696709 B2 JP2696709 B2 JP 2696709B2 JP 63298359 A JP63298359 A JP 63298359A JP 29835988 A JP29835988 A JP 29835988A JP 2696709 B2 JP2696709 B2 JP 2696709B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はプロペラのピッチを変更することが出来る船
舶推進装置に関するものである。
<従来の技術> 従来より船舶の推進装置に於いては、プロペラの捻り
角度(ピッチ)を変更して推進速度を変更することが出
来る所謂可変ピッチプロペラが提案されている(特開昭
54−146394号)。前記可変ピッチプロペラを用いた場
合、プロペラを回転させるための原動機を一定条件のも
とで運転しつつ推進速度を変更することが出来るため有
利である。
前記技術はプロペラボスの外周に起立して設けたブレ
ードを起立軸を中心として回動させるように構成し、プ
ロペラ軸に被せて配置した変節管の後端をクロスヘッド
に固定すると共に前端を油圧シリンダーに固定し、前記
変節管をプロペラ軸の軸方向に移動してクロスヘッドを
作動させてブレードを回動させるようにした可変ピッチ
プロペラに関するものである。
<発明が解決しようとする課題> 上記従来技術に於いて、変節管によってクロスヘッド
を直線的に駆動してブレードを回動させる場合、該クロ
スヘッドを動作させるために大きな駆動力が必要とな
る。このためピストンの面積を大きくとるか、或いは作
動油の圧力を高くすることが必要である。然し、ピスト
ンの面積を大きくした場合には可変ピッチプロペラ装置
の全体構造が大きくなる。また作動油の圧力を高くする
場合には高精度の油圧ポンプが必要となり、コストアッ
プ要因となる等の問題がある。
本発明の目的はコンパクトな構造の船舶推進装置を提
供することにある。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するために、本発明の船舶推進装置
は、船舶を推進するためのプロペラと、前記プロペラを
回転可能に支持すると共に前記プロペラのピッチを変更
するためのピッチ変更手段を回転可能に嵌挿するプロペ
ラボスと、前記プロペラボスをその一端に於いて支持す
るプロペラ軸と、前記プロペラ軸に動力を伝達するため
の動力伝達手段及び前記動力伝達手段に設けられた油圧
発生手段及び前記動力伝達手段に設けられ前記油圧発生
手段によって発生する圧油によって駆動される直線駆動
手段及び前記プロペラ軸に嵌装され前記直線駆動手段の
往復直線運動を回転運動に変換するための変換手段及び
前記プロペラ軸に嵌装され前記回転運動を前記ピッチ変
更手段に伝達するための伝達手段を収容する前記プロペ
ラ軸の他端側のケーシングと、により構成されるもので
ある。
前記船舶推進装置に於いて、前記動力伝達手段のう
ち、前記プロペラ軸と同軸上の軸に前記油圧発生手段を
設けることが好ましい。
<作用> 上記手段によれば、動力伝達手段を介してプロペラ軸
に動力を伝達し、該軸に支持されたプロペラボスを駆動
することで船舶を推進することが出来る。また動力伝達
手段に設けた油圧発生手段によって圧油を発生し、該圧
油によって直線駆動手段を駆動し、この直線駆動手段の
往復直線運動をプロペラ軸に嵌装した変換手段によって
回転運動に変換し、該回転運動を伝達手段によってプロ
ペラボスに回転可能に嵌挿されたピッチ変更手段に伝達
することでプロペラのピッチを変更することが出来る。
<実施例> 以下上記手段を適用した船舶推進装置の一実施例を図
によって説明する。
第1図は船舶推進装置の断面説明図、第2図は第1図
のII−II断面図である。
先ず船舶推進装置について全体構成の概略を説明す
る。
船外機にあってはケーシングの上部に配置されてお
り、また船内外機或いは船内機にあっては船体内部に配
置されている図示しないエンジン等の原動機の動力は、
垂直軸1からドッグクラッチ5を介して動力伝達手段を
構成する伝達軸2に伝達される。前記動力は伝達軸2か
ら動力伝達手段を構成する中間軸26を介してプロペラ軸
30に伝達され、該軸30に取り付けたプロペラボス34に伝
達される。そしてプロペラボス34が回転することで、該
ボス34に支持されたプロペラ36が回転し船舶を推進する
ものである。
上記動力伝達経路に於いて、伝達軸2の外周にドッグ
クラッチ5が設けられている。このドッグクラッチ5
は、垂直軸1まで常に伝達されている動力を断接するた
めのものである。また伝達軸2と中間軸26との間にトル
クリミッター10が設けられている。このトルクリミッタ
ー10は中間軸26以降の経路に於いて過負荷が発生したと
きに、該過負荷が原動機側に伝達されることを防止する
ためのものである。また中間軸26とプロペラ軸30との間
には、直線駆動手段となる油圧シリンダー27が形成され
ており、該油圧シリンダー27のシリンダー部がカップリ
ングとして構成されている。
このように動力伝達手段は、垂直軸1,ドッグクラッチ
5,伝達軸2,トルクリミッター10,中間軸26及びプロペラ
軸30によって構成されている。
前記伝達軸2の外周には、油圧発生手段となるギヤポ
ンプ21が形成され、該軸2に回転可能に装着されたベベ
ルギヤ3によって駆動されている。前記ギヤポンプ21に
よって発生した圧油は、伝達軸2,中間軸26の内部を貫通
して設けられたスプール24の内部を通って油圧シリンダ
ー27に供給され、ピストン28軸方向に直線移動させる。
前記ピストン28の移動は、変換手段となる螺線スプライ
ン32によって回転運動に変換される。このため前記螺線
スプライン32と一体的に構成した伝達手段となる伝達ス
リーブ33が回転し、この回転がプロペラボス34に回転可
能に嵌挿したピッチ変更手段を構成するネジ軸37に伝達
される。ネジ軸37が回転すると該ネジ軸37に螺合したピ
ッチ変更手段を構成するクロスヘッド39が軸方向に移動
し、プロペラ36を回転軸38aを中心として回転させ、こ
れによりプロペラ36のピッチを変更するものである。
次に上記各部について詳説する。
垂直軸1は図示しないエンジンの動力を伝達軸2に伝
達するための軸であり、ケーシングAに回転可能に支承
されている。前記垂直軸1の端部にはベベルギヤ1aが固
着されている。
伝達軸2は前記垂直軸1と直交して配置されている。
伝達軸2の略中央には、前記ベベルギヤ1aと常時噛合し
ているベベルギヤ3が、該軸2との間にベアリング4aを
介して回転可能に装着されている。
伝達軸2の前側部2aにはスプライン2bが形成され、こ
のスプライン2bにドッグクラッチ5が伝達軸2の軸方向
に摺動可能に装着されている。前記ドッグクラッチ5は
伝達軸2の外周に取り付けられた圧縮バネ5aによって常
に一方向(図に於ける右方向)に付勢されている。また
ドッグクラッチ5の外周に形成したリング溝5bには、ク
ラッチピン5cが嵌合している。ドッグクラッチ5の前記
ベベルギヤ3と対向する面には爪5dが形成されている。
前記垂直軸1と平行してクラッチ軸6が設けられてい
る。このクラッチ軸6は図示しないクラッチレバーによ
って回動可能に、及び軸方向に対し摺動可能に駆動し得
るように構成されている。前記クラッチ軸6にはクラッ
チカム7が固着されている。このクラッチカム7の先端
にはスプライン7aが形成され、且つ中央側面にはカム面
7bが形成されている。前記スプライン7aにはケーシング
Aに形成した溝8に嵌合したカム板9が装着されてい
る。前記カム面7bにはクラッチピン5cが当接しており、
クラッチ軸6を軸方向に摺動させることによって、クラ
ッチピン5cをカム面7bの形状に応じて該ピン5cの軸方向
(図に於ける左右方向)に移動させ、これによりドッグ
クラッチ5を軸方向に移動させて爪5dをベベルギヤ3に
形成した爪3aと噛合、或いは該噛合を解除させ、伝達軸
2に対する垂直軸1の動力の伝達を断接するものであ
る。
またクラッチレバーを操作し、クラッチ軸6,カム板9
を回動させ、該カム板9と当接するピン25を介して後述
するスプール24を軸方向に移動させて、圧油を選択的に
油圧シリンダー27に供給し、これによりプロペラ36のピ
ッチを変更するものである。
伝達軸2の後側部2cには、トルクリミッター10を構成
するインナーカラー11がナット12aによって固着されて
いる。インナーカラー11の外周には例えばゴム等の摩擦
係数の大きい材料によって形成された摩擦部材13が装着
されている。前記摩擦部材13の外周には、中間軸26にナ
ット12bによってアウターカラー14が固着されている。
尚、15は伝達軸2側に取り付けられたワッシャーであ
る。
トルクリミッター10は上記の如く、インナーカラー1
1,摩擦部材13及びアウターカラー4によって構成されて
おり、伝達軸2からの動力をインナーカラー11と摩擦部
材13とを接触摩擦及び摩擦部材13とアウターカラー14と
の接触摩擦によって中間軸26に伝達し得るように構成さ
れている。
前記ベベルギヤ3はベアリングケース16aに収容され
たベアリング4bによって該ケース16aに支承されてい
る。また伝達軸2は前側部2aに於いてケーシングAに収
容されたベアリング4cによって支承されると共に、ベベ
ルギヤ3を介してベアリング4bによって支承されてい
る。
前記ベアリングケース16aのトルクリミッター10と対
向する側には、伝達軸2と該ケース16aとの間にオイル
シール17aが取り付けられ、これによりケーシングA内
に水密性のオイル室18aが形成されている。前記オイル
室18aには、ベベルギヤ1aとベベルギヤ3との噛合,ド
ッグクラッチ5の伝達軸2に対する摺動及びベアリング
4a,4b,4cの回転等を円滑に行うための潤滑油が充填され
ている。この潤滑油は後述する油圧シリンダー27に供給
される作動油を兼ねている。
前記ベベルギヤ3のボス側にはインナーギヤ19が固着
されている。またベアリングケース16aには、インナー
ギヤ19と噛合するアウターギヤ20が、伝達軸2の軸心か
ら偏心して、且つベアリングケース16aに対し回転可能
に設けられている。従って、アウターギヤ20はインナー
ギヤ19によって駆動され、これらのギヤ19,20によって
ギヤポンプ21が構成されている。
前記ベアリングケース16aには、ギヤポンプ21によっ
て発生した圧油の通路22が形成されている。またこの通
路22の途中にはリリーフ弁23が設けられており、該弁23
に於いて所定圧力以上に上昇した圧油をオイル室18aに
逃がし得るように構成されている。
前記伝達軸2の軸心には貫通孔2dが形成されている。
この貫通孔2dには、圧油を油圧シリンダー27に供給する
ためのスプール24と、一端が該スプール24と当接し他端
が前記カム板9と当接するピン25が夫々軸方向に摺動可
能に収容されている。従って、クラッチレバーを操作し
てクラッチ軸6を回動させてカム板9を回動させること
によって、ピン25を介してスプール24を軸方向に移動さ
せるものである。
中間軸26は、前側部26aにトルクリミッター10を構成
するアウターカラー14を固着すると共に、後端部には油
圧シリンダー27を構成するシリンダー壁26bが形成され
ている。また中間軸26の内部には、スプール24及びピス
トン28の軸28aを収容するための段部を有する貫通孔26c
が形成されている。この中間軸26は、その略中央に於い
てベアリングケース16bに収容されたベアリング4dによ
って回転可能に支承されている。
前記シリンダー壁26bと後述するプロペラ軸30の前側
部に形成したフランジ30aとがボルトによって締結さ
れ、これにより油圧シリンダー27を構成している。また
油圧シリンダー27はカップリングとしての機能を有する
よう構成されている。従って、伝達軸2からトルクリミ
ッター10を介して伝達された動力は、油圧シリンダー27
を介してプロペラ軸30に伝達される。
前記ベアリングケース16bには、該ケース16bと中間軸
26との間をシールするためのオイルシール17bが装着さ
れている。前記オイルシール17bと、ベアリングケース1
6aに装着したオイルシール17aとの間には、トルクリミ
ッター10に於いて発生する熱を冷却するための冷却室29
が形成されている。前記冷却室29には、ケーシングAに
形成した取水口A1から取り入れた水が取水口A2を通って
導入されている。また冷却室29には、図示しないウォー
ターポンプの取水管が接続され、該ポンプによって汲み
上げられた水によってエンジン等を冷却している。
油圧シリンダー27の内部にはピストン28が収容されて
いる。前記ピストン28の中心には、中間軸26の貫通孔26
cと嵌合する軸28aと、プロペラ軸30の孔30eと嵌合する
ロッド28bとが形成されている。またピストン28の内部
にはスプール24を嵌合するための孔28cが形成されてお
り、該孔28cとシリンダー室27a,27bとを導通するための
導通孔28d,28eが形成されている。
ピストン28のロッド28bには、シフター31が装着され
ている。このシフター31は内面に直線状のスプラインを
形成すると共に、外面に螺線状のスプラインを形成して
構成されており、プロペラ軸30側に設けた螺線スプライ
ン32と共にピストン28の往復直線運動を回転運動に変換
するものである。
プロペラ軸30は、前側部に油圧シリンダ27を構成する
フランジ30aが形成され、該フランジ30aの近傍にスプラ
イン30bが形成されている。またプロペラ軸30の後側端
部には、ネジ部30cが形成されており、該ネジ部30cと連
続してスプライン30dが形成されている。プロペラ軸30
の内部には、ピストン28のロッド28bを収容するための
孔30eが形成されている。そしてこのプロペラ軸30はベ
アリングケーシング16cに収容されたベアリング4eに、
伝達スリーブ33を介して回転可能に支承されている。
前記ベアリングケース16cの後側には、該ケース16cと
伝達スリーブ33との間をシールするためのオイルシール
17cが装着されており、これにより該シール17cとオイル
シール17bとの間にオイル室18bを形成している。
プロペラ軸30の前側部に形成したスプライン30bには
シフター31が装着されている。またプロペラ軸30の外周
には、前記シフター31と係合する螺線スプライン32を内
面に設けた伝達スリーブ33が嵌装されている。プロペラ
軸30の後側部に形成したスプライン30dには、プロペラ
ボス34が装着されており、該ボス34はネジ部30cにナッ
ト35を螺合することでプロペラ軸30に固着されている。
前記伝達スリーブ33の後側端部内面には、後述するネ
ジ軸37のスプライン37bと係合するスプライン33aが形成
されている。
プロペラボス34は、第2図に示すように周囲に所定数
(本実施例では3枚)のプロペラ36を装着し、且つプロ
ペラ36のピッチを変更するためのピッチ変更手段を構成
するスリーブ状のネジ軸37を回転可能に嵌挿して、プロ
ペラ軸30に取り付けられている。
前記プロペラボス34の内部にはプロペラ36の数に応じ
た室34aが形成されている。この室34aにはピッチ変更手
段を構成するクランク38が回転可能に嵌合されている。
このクランク38は、該クランク38の回転中心となる軸38
aがプロペラ軸30の軸心と直交するように設けられてい
る。そしてこのクランク38にはプロペラ36がボルト36a
によって締結されている。尚、図に於いて34bはOリン
グ溝である。
前記クランクの内側、即ちプロペラ軸30側であって軸
38aから偏心した位置には突起38bが形成されている。こ
の突起38bは、ネジ軸37と螺合し、ピッチ変更手段を構
成するクロスヘッド39に形成した溝39aに嵌合されてい
る。そして突起38bはネジ軸37の回転に伴って軸方向に
移動するクロスヘッド39によって駆動され、これにより
クランク38が軸38aを中心に回転することでプロペラ36
のピッチを変更するものである。
前記ネジ軸37の外周所定位置には、プロペラ36のピッ
チを所望の値に設定し得る長さのネジ部37aが形成され
ている。またネジ軸37の前側端部には、伝達スリーブ33
と係合するためのスプライン37bが形成されている。
プロペラボス34に形成した室34aの両開放端には、該
ボス34とネジ軸37との間をシールするためのオイルシー
ル17d,17eが装着されており、これにより室34aは水密構
造を有している。前記室34a内には、ネジ軸37とクロス
ヘッド39との螺合や、プロペラボス34に対するプロペラ
36の回転を円滑に行うための潤滑油が充填されている。
次に上記の如く構成された船舶推進装置の動作につい
て説明する。
先ず、エンジン等によって発生する動力によって垂直
軸1は常に回転している。従ってベベルギヤ1aと噛合し
たベベルギヤ3も常時回転し、これによりインナーギヤ
19,アウターギヤ20によって構成されたギヤポンプ21が
常に回転し、オイル室18a内の潤滑油を作動油とした圧
油を発生している。プロペラ36のピッチを変更しない場
合、即ちスプール24が中立位置にあるときは、前記圧油
はベアリングケース16aに形成したリリーフ弁23を介し
てオイル室18aとの間を循環している。
船舶の推進を行う場合には、クラッチレバーによって
クラッチ軸6を軸方向に押し込み、クラッチピン5cをク
ラッチカム7のカム面7bの形状に応じて軸方向(図に於
ける左方向)に移動させる。クラッチピン5cの移動に伴
い、ドッグクラッチ5が軸方向に移動し、これにより爪
5dをベベルギヤ3の爪3aと噛合することで、垂直軸1の
動力を伝達軸2に伝達する。
前記動力は、伝達軸2からトルクリミッター10を介し
て中間軸26に伝達され、更に中間軸26とプロペラ軸30と
で構成した油圧シリンダー27を介してプロペラ軸30に伝
達される。そしてプロペラ軸30に取り付けたプロペラボ
ス34が回転し、これにより該ボス34に装着したプロペラ
36が回転することで、船舶を推進することが出来る。
プロペラ36のピッチを変更しない場合、即ち、船舶を
一定速度で推進する場合には、上記状態を維持すれば良
い。
上記運転状態に於いて、油圧シリンダー27には圧油が
供給されず、ピストン28は一定位置を維持する。このた
め伝達スリーブ33には、プロペラ軸30の回転がスプライ
ン30bからシフター31,螺線スプライン33を介して伝達さ
れる。従って、プロペラ軸30と伝達スリーブ33とは同一
回転数で回転する。このため伝達スリーブ33によって駆
動されるネジ軸37はプロペラボス34と同一回転で回転す
ることとなり、該ボス34とネジ軸37との間には相対的な
速度差が発生せず、従ってプロペラ36は一定のピッチを
保持する。
プロペラ36のピッチを変更する場合には、クラッチレ
バーを回動してクラッチ軸6,カム板9を回動する。前記
カム板9の回動に応じて該カム板9と当接するピン25が
軸方向(図に於ける左右方向)に移動し、これに伴いス
プール24が軸方向に移動する。このときギヤポンプ21に
よって発生した圧油は、スプール24内部の貫通孔及びピ
ストン28に形成した導通孔28d或いは28eを通って、油圧
シリンダ27の室27a或いは室27bに選択的に供給される。
例えば、圧油が油圧シリンダー27の室27aに供給され
た場合には、ピストン28は図に於ける左方向に移動さ
れ、該ピストン28の移動に伴い、シフター31が直線状に
形成したスプライン30bに沿って左方向に移動する。前
記シフター31の直線運動は、該シフター31と螺線スプラ
イン32によって回転運動に変換され、該螺線スプライン
32を取り付けた伝達スリーブ33を螺線形状に応じて回転
させる。従って、伝達スリーブ33の回転は、プロペラ軸
30の回転に対し増速或いは減速された状態、即ち相対的
な回転を有することとなる。
前記伝達スリーブ33の回転は、スプライン33a,37bを
介してプロペラボス34に嵌合されたネジ軸37に伝達さ
れ、該ネジ軸37を伝達スリーブ33と同一回転数で回転さ
せる。従って、ネジ軸37はプロペラ軸30,プロペラボス3
4に対し相対的に回転することとなり、これによりネジ
軸37に螺合したクロスヘッド39がプロペラ軸30の軸方向
に移動する。そして前記クロスヘッド39の移動に伴い、
該クロスヘッド39の溝39aに嵌合したクランク38の突起3
8bが駆動され、クランク38を軸38aを中心として回転さ
せる。クランク38の回転によってプロペラ36のピッチが
変更される。
プロペラ36のピッチが所望の値に達したときにクラッ
チレバーの回動を停止すると、ピストン28の軸方向の移
動によってスプール24に形成した圧油通路と導通孔28a,
28bとの係合が解除され、室27aに対する圧油の供給が解
除される。このためピストン28の移動が停止し、プロペ
ラ36のピッチは該位置を維持する。
前述の実施例に於いて、プロペラボス34に形成した室
34aには外部からの挿入物がないため、内容積が常に一
定となる。このため内部圧力の変化が無く、従って内部
圧力の変化に伴い発生する種々の問題、例えば潤滑油の
漏洩、或いはネジ軸37を駆動するための動力の変化等が
発生することが無く、安定した状態で運転することが可
能となる。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように、本発明の船舶推進装置
は、動力伝達手段を介してプロペラ軸に動力を伝達し、
該軸に支持されたプロペラボスを駆動することで船舶を
推進することが出来る。また動力伝達手段に設けた油圧
発生手段によって圧油を発生し、該圧油によって直線駆
動手段を駆動し、この直線駆動手段の往復直線運動をプ
ロペラ軸に嵌装した変換手段によって回転運動に変換
し、該回転運動を伝達手段によってプロペラボスに回転
可能に嵌挿したピッチ変更手段に伝達することでプロペ
ラのピッチを変更することが出来る。
またピッチ変更手段を駆動するための直線駆動手段と
該直線駆動手段に圧油を供給するための油圧発生手段を
伝達手段に設けたので、油圧発生手段を独立した油圧ポ
ンプとして構成する必要がなく、船舶推進装置の構造を
コンパクトにすることが出来る。
更に、プロペラのピッチを変更するためのピッチ変更
手段を回転運動によって駆動することが出来るため、少
ないトルクでプロペラのピッチを変更することが出来る
等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は船舶推進装置の断面説明図、第2図は第1図の
II−II断面図である。 Aはケーシング、1は垂直軸、1a,3はベベルギヤ、2は
伝達軸、5はドッグクラッチ、6はクラッチ軸、7はク
ラッチカム、9はカム板、10はトルクリミッター、11は
インナーカラー、13は摩擦部材、14はアウターカラー、
18a,18bはオイル室、19はインナーギヤ、20はアウター
ギヤ、21はギヤポンプ、24はスプール、25はピン、26は
中間軸、26bはシリンダー壁、27は油圧シリンダー、28
はピストン、29は冷却室、30はプロペラ軸、30aはフラ
ンジ、31はシフター、32は螺線スプライン、33は伝達ス
リーブ、34はプロペラボス、36はプロペラ、37はネジ
軸、38はクランク、38aは軸、39はクロスヘッドであ
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船舶を推進するためのプロペラと、前記プ
    ロペラを回転可能に支持すると共に前記プロペラのピッ
    チを変更するためのピッチ変更手段を回転可能に嵌挿す
    るプロペラボスと、前記プロペラボスをその一端に於い
    て支持するプロペラ軸と、前記プロペラ軸に動力を伝達
    するための動力伝達手段及び前記動力伝達手段に設けら
    れた油圧発生手段及び前記動力伝達手段に設けられ前記
    油圧発生手段によって発生する圧油によって駆動される
    直線駆動手段及び前記プロペラ軸に嵌装され前記直線駆
    動手段の往復直線運動を回転運動に変換するための変換
    手段及び前記プロペラ軸に嵌装され前記回転運動を前記
    ピッチ変更手段に伝達するための伝達手段を収容する前
    記プロペラ軸の他端側のケーシングと、により構成した
    ことを特徴とする船舶推進装置。
  2. 【請求項2】前記動力伝達手段のうち、前記プロペラ軸
    と同軸上の軸に前記油圧発生手段を設けたことを特徴と
    する請求項1記載の船舶推進装置。
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