JP2819571B2 - 船舶推進装置 - Google Patents
船舶推進装置Info
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- JP2819571B2 JP2819571B2 JP63298363A JP29836388A JP2819571B2 JP 2819571 B2 JP2819571 B2 JP 2819571B2 JP 63298363 A JP63298363 A JP 63298363A JP 29836388 A JP29836388 A JP 29836388A JP 2819571 B2 JP2819571 B2 JP 2819571B2
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はプロペラのピッチを変更することが出来る船
舶推進装置に係り、詳しくはプロペラ軸と該軸に動力を
伝達するための伝達軸との間に伝達トルクを制限するた
めのトルク制限手段を設けた船舶推進装置に関する。
舶推進装置に係り、詳しくはプロペラ軸と該軸に動力を
伝達するための伝達軸との間に伝達トルクを制限するた
めのトルク制限手段を設けた船舶推進装置に関する。
<従来の技術> 従来より船舶の推進装置に於いては、プロペラの捻り
角度(ピッチ)を変更して推進速度を変更することが出
来る所謂可変ピッチプロペラが提案されている。前記可
変ピッチプロペラを用いた場合、プロペラを回転させる
ための原動機を一定条件のもとで運転しつつ推進速度を
変更することが出来るため有利である。
角度(ピッチ)を変更して推進速度を変更することが出
来る所謂可変ピッチプロペラが提案されている。前記可
変ピッチプロペラを用いた場合、プロペラを回転させる
ための原動機を一定条件のもとで運転しつつ推進速度を
変更することが出来るため有利である。
また船舶の運転中にプロペラが岩や流木等の障害物と
接触することがあり、このとき発生する過負荷がプロペ
ラを駆動するための原動機に伝達され、該原動機に悪影
響を及ぼす虞れがある。このため従来から使用されてい
る固定ピッチプロペラ装置では、動力を伝達するための
伝達手段とプロペラとの間に伝達トルクを制限するため
のトルクリミッターが配設されているが、上記可変ピッ
チプロペラ装置にあっては、プロペラピッチを変更する
ための構造が複雑となるため、前記トルクリミッターを
有しないのが一般である。
接触することがあり、このとき発生する過負荷がプロペ
ラを駆動するための原動機に伝達され、該原動機に悪影
響を及ぼす虞れがある。このため従来から使用されてい
る固定ピッチプロペラ装置では、動力を伝達するための
伝達手段とプロペラとの間に伝達トルクを制限するため
のトルクリミッターが配設されているが、上記可変ピッ
チプロペラ装置にあっては、プロペラピッチを変更する
ための構造が複雑となるため、前記トルクリミッターを
有しないのが一般である。
然し、例えば特開昭60−88696号公報には、主軸の端
部に弾性スリーブを金属スリーブで包囲して形成したト
ルクリミッターを有する可変ピッチプロペラ装置が示さ
れている。
部に弾性スリーブを金属スリーブで包囲して形成したト
ルクリミッターを有する可変ピッチプロペラ装置が示さ
れている。
<発明が解決しようとする課題> 上記従来技術にあっては、プロペラを駆動するための
駆動系とプロペラのピッチを変更するための駆動系とが
互いに対向する方向に配設されており、且つプロペラの
ピッチを変更するための制御レバーは水中に剥き出しの
状態で配設されている。
駆動系とプロペラのピッチを変更するための駆動系とが
互いに対向する方向に配設されており、且つプロペラの
ピッチを変更するための制御レバーは水中に剥き出しの
状態で配設されている。
このため前記レバーに藻や海草類が付着したりし易
く、清掃の頻度が高くなったり、水中部分の走行抵抗が
増大する虞がある。
く、清掃の頻度が高くなったり、水中部分の走行抵抗が
増大する虞がある。
本発明の目的はプロペラのピッチを変更するためのピ
ッチ変更手段及び該変更手段を駆動するための駆動部等
を水中に露出することなく、且つプロペラを支持するた
めのプロペラ軸と該軸に動力を伝達するための伝達軸と
の間にトルクリミッターを設けた船舶推進装置を提供す
るものである。
ッチ変更手段及び該変更手段を駆動するための駆動部等
を水中に露出することなく、且つプロペラを支持するた
めのプロペラ軸と該軸に動力を伝達するための伝達軸と
の間にトルクリミッターを設けた船舶推進装置を提供す
るものである。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するために、本発明の船舶推進装置
は、船舶を推進するためのプロペラと、前記プロペラを
回転可能に支持すると共に前記プロペラのピッチを変更
するためのピッチ変更手段を回転可能に嵌挿するプロペ
ラボスと、前記プロペラボスを支持するプロペラ軸と、
前記プロペラ軸に動力を伝達するための伝達軸を含む動
力伝達手段と、圧油によって駆動されプロペラ軸の軸心
に沿った往復直線運動する直線駆動手段と、前記プロペ
ラ軸に嵌装され前記直線駆動手段の往復直線運動を回転
運動に変換するための変換手段と、前記プロペラ軸に嵌
装され前記回転運動を前記ピッチ変更手段に伝達するた
めの伝達手段と、前記プロペラ軸と伝達軸の間に設けら
れ伝達トルクを制限するためのトルク制限手段とにより
構成されるものである。
は、船舶を推進するためのプロペラと、前記プロペラを
回転可能に支持すると共に前記プロペラのピッチを変更
するためのピッチ変更手段を回転可能に嵌挿するプロペ
ラボスと、前記プロペラボスを支持するプロペラ軸と、
前記プロペラ軸に動力を伝達するための伝達軸を含む動
力伝達手段と、圧油によって駆動されプロペラ軸の軸心
に沿った往復直線運動する直線駆動手段と、前記プロペ
ラ軸に嵌装され前記直線駆動手段の往復直線運動を回転
運動に変換するための変換手段と、前記プロペラ軸に嵌
装され前記回転運動を前記ピッチ変更手段に伝達するた
めの伝達手段と、前記プロペラ軸と伝達軸の間に設けら
れ伝達トルクを制限するためのトルク制限手段とにより
構成されるものである。
<作用> 上記手段によれば、動力伝達手段を介してプロペラ軸
に動力を伝達し、該軸に支持されたプロペラボスを駆動
することで船舶を推進することが出来る。また直線駆動
手段を圧油によって駆動し、この直線駆動手段の往復直
線運動をプロペラ軸に嵌装した変換手段によって回転運
動に変換し、該回転運動を伝達手段によってプロペラボ
スに回転可能に嵌挿されたピッチ変更手段に伝達するこ
とでプロペラのピッチを変更することが出来る。
に動力を伝達し、該軸に支持されたプロペラボスを駆動
することで船舶を推進することが出来る。また直線駆動
手段を圧油によって駆動し、この直線駆動手段の往復直
線運動をプロペラ軸に嵌装した変換手段によって回転運
動に変換し、該回転運動を伝達手段によってプロペラボ
スに回転可能に嵌挿されたピッチ変更手段に伝達するこ
とでプロペラのピッチを変更することが出来る。
またプロペラボスを支持するためのプロペラ軸と該軸
に動力を伝達するための伝達軸との間にトルク制限手段
を設けたので、プロペラが障害物と接触して衝撃が発生
した場合、該衝撃による過負荷はプロペラ軸を介してト
ルク制限手段に伝達され、該トルク制限手段に於いて滑
りが発生する。このため前記過負荷が伝達軸側に伝達さ
れることが無い。
に動力を伝達するための伝達軸との間にトルク制限手段
を設けたので、プロペラが障害物と接触して衝撃が発生
した場合、該衝撃による過負荷はプロペラ軸を介してト
ルク制限手段に伝達され、該トルク制限手段に於いて滑
りが発生する。このため前記過負荷が伝達軸側に伝達さ
れることが無い。
またプロペラが障害物と接触し、プロペラ軸と伝達軸
との間に滑りが発生した場合であっても、圧油によって
駆動される直線駆動手段,該直線駆動手段の往復直線運
動を回転運動に変換するための変換手段及び該変換手段
によって変換された回転運動をピッチ変更手段に伝達す
る伝達手段に於いて前記滑りの発生に起因する運動が発
生することが無く、このためピッチ変更手段は一定の状
態を保持し、従ってプロペラピッチも一定状態を保持す
ることが出来る。
との間に滑りが発生した場合であっても、圧油によって
駆動される直線駆動手段,該直線駆動手段の往復直線運
動を回転運動に変換するための変換手段及び該変換手段
によって変換された回転運動をピッチ変更手段に伝達す
る伝達手段に於いて前記滑りの発生に起因する運動が発
生することが無く、このためピッチ変更手段は一定の状
態を保持し、従ってプロペラピッチも一定状態を保持す
ることが出来る。
<実施例> 以下上記手段を適用した船舶推進装置の一実施例を図
によって説明する。
によって説明する。
第1図は船舶推進装置の断面説明図、第2図は第1図
のII−II断面図、第3図(A)〜(C)は船舶推進装置
に於ける動力伝達系の模式説明図である。
のII−II断面図、第3図(A)〜(C)は船舶推進装置
に於ける動力伝達系の模式説明図である。
先ず船舶推進装置について全体構成の概略を説明す
る。
る。
船外機にあってはケーシングの上部に配置されており
{第3図(A)}、また船内外機或いは船内機にあって
は船体内部に配置されている{第3図(B),(C)}
エンジン等の原動機Eの動力は、垂直軸1からドッグク
ラッチ4を介して動力伝達手段を構成する伝達軸2に伝
達される。前記動力は伝達軸2からトルクリミッター8
を介して動力伝達手段を構成する中間軸22に伝達され、
更に油圧シリンダー23を介してプロペラ軸25に伝達さ
れ、該軸25に取り付けたプロペラボス30に伝達される。
そしてプロペラボス30が回転することで、該ボス30に支
持されたプロペラ32が回転し船舶を推進する。
{第3図(A)}、また船内外機或いは船内機にあって
は船体内部に配置されている{第3図(B),(C)}
エンジン等の原動機Eの動力は、垂直軸1からドッグク
ラッチ4を介して動力伝達手段を構成する伝達軸2に伝
達される。前記動力は伝達軸2からトルクリミッター8
を介して動力伝達手段を構成する中間軸22に伝達され、
更に油圧シリンダー23を介してプロペラ軸25に伝達さ
れ、該軸25に取り付けたプロペラボス30に伝達される。
そしてプロペラボス30が回転することで、該ボス30に支
持されたプロペラ32が回転し船舶を推進する。
上記動力伝達経路に於いて、伝達軸2の外周にドッグ
クラッチ4が設けられている。このドッグクラッチ4
は、垂直軸1まで常に伝達されている動力を選択的に伝
達軸2に断接するためのものである。また伝達軸2と中
間軸22との間にトルクリミッター8が設けられている。
このトルクリミッター8は中間軸22以降の経路、特にプ
ロペラ32が障害物等に接触して過負荷が発生した場合
に、該過負荷が伝達軸2以前の原動機E側に伝達される
ことを防止するためのものである。また中間軸22とプロ
ペラ軸25との間には、直線駆動手段となる油圧シリンダ
ー23が形成されており、該油圧シリンダー23のシリンダ
ー部がカップリングとして構成されている。
クラッチ4が設けられている。このドッグクラッチ4
は、垂直軸1まで常に伝達されている動力を選択的に伝
達軸2に断接するためのものである。また伝達軸2と中
間軸22との間にトルクリミッター8が設けられている。
このトルクリミッター8は中間軸22以降の経路、特にプ
ロペラ32が障害物等に接触して過負荷が発生した場合
に、該過負荷が伝達軸2以前の原動機E側に伝達される
ことを防止するためのものである。また中間軸22とプロ
ペラ軸25との間には、直線駆動手段となる油圧シリンダ
ー23が形成されており、該油圧シリンダー23のシリンダ
ー部がカップリングとして構成されている。
このように動力伝達手段は、垂直軸1,ドッグクラッチ
4,伝達軸2,トルクリミッター8,中間軸22及びプロペラ軸
25によって構成されている。
4,伝達軸2,トルクリミッター8,中間軸22及びプロペラ軸
25によって構成されている。
前記伝達軸2の外周には、油圧発生手段となるギヤポ
ンプ17が形成され、該軸2に回転可能に装着されたベベ
ルギヤ3によって駆動されている。前記ギヤポンプ17に
よって発生した圧油は、伝達軸2,中間軸22の内部を貫通
して設けられたスプール20の内部を通って油圧シリンダ
ー23に供給され、ピストン24を軸方向に直線移動させ
る。前記ピストン24の移動は、変換手段となる螺線スプ
ライン28によって回転運動に変換される。このため前記
螺線スプライン28と一体的に構成した伝達手段となる伝
達スリーブ29が回転し、この回転がプロペラボス30内に
回転可能に嵌挿したピッチ変更手段を構成するネジ軸33
に伝達される。ネジ軸33が回転すると該ネジ軸33に螺合
したピッチ変更手段を構成するクロスヘッド35が軸方向
に移動し、プロペラ32を回転軸34aを中心として回転さ
せ、これによりプロペラ32のピッチを変更する。
ンプ17が形成され、該軸2に回転可能に装着されたベベ
ルギヤ3によって駆動されている。前記ギヤポンプ17に
よって発生した圧油は、伝達軸2,中間軸22の内部を貫通
して設けられたスプール20の内部を通って油圧シリンダ
ー23に供給され、ピストン24を軸方向に直線移動させ
る。前記ピストン24の移動は、変換手段となる螺線スプ
ライン28によって回転運動に変換される。このため前記
螺線スプライン28と一体的に構成した伝達手段となる伝
達スリーブ29が回転し、この回転がプロペラボス30内に
回転可能に嵌挿したピッチ変更手段を構成するネジ軸33
に伝達される。ネジ軸33が回転すると該ネジ軸33に螺合
したピッチ変更手段を構成するクロスヘッド35が軸方向
に移動し、プロペラ32を回転軸34aを中心として回転さ
せ、これによりプロペラ32のピッチを変更する。
次に上記各部について詳説する。
図に於いて、垂直軸1は原動機Eの動力を伝達軸2に
伝達するための軸であり、ケーシングAに回転可能に支
承されている。前記垂直軸1の端部にはベベルギヤ1aが
固着されている。
伝達するための軸であり、ケーシングAに回転可能に支
承されている。前記垂直軸1の端部にはベベルギヤ1aが
固着されている。
伝達軸2は前記垂直軸1と直交して配置されている。
伝達軸2の略中央には、前記ベベルギヤ1aと常時噛合し
ているベベルギヤ3が、該軸2にベアリングを介して回
転可能に装着されている。
伝達軸2の略中央には、前記ベベルギヤ1aと常時噛合し
ているベベルギヤ3が、該軸2にベアリングを介して回
転可能に装着されている。
伝達軸2の前側部にはスプライン2aが形成され、この
スプライン2aにドッグクラッチ4が伝達軸2の軸方向に
摺動可能に装着されている。前記ドッグクラッチ4は伝
達軸2の外周に取り付けられた圧縮バネ4aによって常に
一方向(図に於ける右方向)に付勢されている。またド
ッグクラッチ4の外周に形成したリング溝4bには、クラ
ッチピン4cが嵌合している。ドッグクラッチ4の前記ベ
ベルギヤ3と対向する面には爪4dが形成されている。
スプライン2aにドッグクラッチ4が伝達軸2の軸方向に
摺動可能に装着されている。前記ドッグクラッチ4は伝
達軸2の外周に取り付けられた圧縮バネ4aによって常に
一方向(図に於ける右方向)に付勢されている。またド
ッグクラッチ4の外周に形成したリング溝4bには、クラ
ッチピン4cが嵌合している。ドッグクラッチ4の前記ベ
ベルギヤ3と対向する面には爪4dが形成されている。
前記垂直軸1と平行してクラッチ軸5が設けられてい
る。このクラッチ軸5は図示しないクラッチレバーによ
って回動可能に、及び軸方向に対し摺動可能に駆動し得
るように構成されている。前記クラッチ軸5にはクラッ
チカム6が固着されている。このクラッチカム6の先端
にはスプライン6aが形成され、且つ中央側面にはカム面
6bが形成されている。前記スプライン6aにはケーシング
Aに形成した溝に嵌合したカム板7が摺動装着されてい
る。
る。このクラッチ軸5は図示しないクラッチレバーによ
って回動可能に、及び軸方向に対し摺動可能に駆動し得
るように構成されている。前記クラッチ軸5にはクラッ
チカム6が固着されている。このクラッチカム6の先端
にはスプライン6aが形成され、且つ中央側面にはカム面
6bが形成されている。前記スプライン6aにはケーシング
Aに形成した溝に嵌合したカム板7が摺動装着されてい
る。
前記カム面6bにはクラッチピン4cが当接している。そ
してクラッチレバーを操作しクラッチ軸5を軸方向に摺
動することによって、クラッチピン4cをカム面6bの形状
に応じて該ピン4cの軸方向(図に於ける左右方向)に移
動させ、これによりドッグクラッチ4を軸方向に移動さ
せて爪4dをベベルギヤ3に形成した爪3aと噛合、或いは
該噛合を解除させ、伝達軸2に対する垂直軸1の動力の
伝達を断接する。
してクラッチレバーを操作しクラッチ軸5を軸方向に摺
動することによって、クラッチピン4cをカム面6bの形状
に応じて該ピン4cの軸方向(図に於ける左右方向)に移
動させ、これによりドッグクラッチ4を軸方向に移動さ
せて爪4dをベベルギヤ3に形成した爪3aと噛合、或いは
該噛合を解除させ、伝達軸2に対する垂直軸1の動力の
伝達を断接する。
またクラッチレバーを操作しクラッチ軸5を回動する
ことによって、カム板7を回動させ、後述するスプール
20を軸方向に移動させて、圧油を選択的に油圧シリンダ
ー23に供給することでピストン24を軸方向に移動させ、
これによりピッチ変更手段を駆動してプロペラ32のピッ
チを変更するものである。
ことによって、カム板7を回動させ、後述するスプール
20を軸方向に移動させて、圧油を選択的に油圧シリンダ
ー23に供給することでピストン24を軸方向に移動させ、
これによりピッチ変更手段を駆動してプロペラ32のピッ
チを変更するものである。
伝達軸2の後側部には、トルクリミッター8を構成す
るインナーカラー9がナットによって固着されている。
インナーカラー9の外周には例えばゴム等の摩擦係数の
大きい材料によって形成された摩擦部材10が装着されて
いる。前記摩擦部材10の外周には、中間軸22にナットに
よって固着されたアウターカラー11が装着されている。
尚、8aは伝達軸2側に取り付けられたワッシャーであ
る。
るインナーカラー9がナットによって固着されている。
インナーカラー9の外周には例えばゴム等の摩擦係数の
大きい材料によって形成された摩擦部材10が装着されて
いる。前記摩擦部材10の外周には、中間軸22にナットに
よって固着されたアウターカラー11が装着されている。
尚、8aは伝達軸2側に取り付けられたワッシャーであ
る。
トルクリミッター8は上記の如く、インナーカラー9
の外周に摩擦部材10を装着し、更にアウターカラー11を
装着することによって、摩擦部材10を弾性変形させ所定
の押圧力を発生させることによって構成されている。従
って、インナーカラー9,アウターカラー11及び摩擦部材
10の材質、及び摩擦部材10に対する押圧力等によって伝
達トルクの値が設定されるものである。
の外周に摩擦部材10を装着し、更にアウターカラー11を
装着することによって、摩擦部材10を弾性変形させ所定
の押圧力を発生させることによって構成されている。従
って、インナーカラー9,アウターカラー11及び摩擦部材
10の材質、及び摩擦部材10に対する押圧力等によって伝
達トルクの値が設定されるものである。
このように伝達軸2からの動力はインナーカラー9に
伝達され、該カラー9と摩擦部材10との接触摩擦及び摩
擦部材10とアウターカラー11との接触摩擦によって中間
軸22に伝達し得るように構成されている。
伝達され、該カラー9と摩擦部材10との接触摩擦及び摩
擦部材10とアウターカラー11との接触摩擦によって中間
軸22に伝達し得るように構成されている。
前記摩擦部材10は、ゴム等の材料を円筒状に成形し、
これをインナーカラー9に装着することが可能であり、
またインナーカラー9の外周にゴム等を焼付成形するこ
とも可能である。
これをインナーカラー9に装着することが可能であり、
またインナーカラー9の外周にゴム等を焼付成形するこ
とも可能である。
また伝達軸2に対するインナーカラー9の取り付け、
及びアウターカラー11の中間軸22に対する取り付けは、
スプライン結合,圧入,キー結合等通常広く実施されて
いる取付方法によって行うことが可能である。
及びアウターカラー11の中間軸22に対する取り付けは、
スプライン結合,圧入,キー結合等通常広く実施されて
いる取付方法によって行うことが可能である。
前記ベベルギヤ3はベアリングケース12aに収容され
たベアリングによって該ケース12aに支承されている。
たベアリングによって該ケース12aに支承されている。
前記ベアリングケース12aのトルクリミッター8と対
向する面には、伝達軸2と該ケース12aとの間をシール
するためのオイルシール13aが取り付けられ、これによ
りケーシングA内に水密性のオイル室14aが形成されて
いる。前記オイル室14aには、ベベルギヤ1aとベベルギ
ヤ3との噛合,ドッグクラッチ4の伝達軸2に対する摺
動等を円滑に行うための潤滑油が充填されている。この
潤滑油は後述する油圧シリンダー23に供給される作動油
を兼ねている。
向する面には、伝達軸2と該ケース12aとの間をシール
するためのオイルシール13aが取り付けられ、これによ
りケーシングA内に水密性のオイル室14aが形成されて
いる。前記オイル室14aには、ベベルギヤ1aとベベルギ
ヤ3との噛合,ドッグクラッチ4の伝達軸2に対する摺
動等を円滑に行うための潤滑油が充填されている。この
潤滑油は後述する油圧シリンダー23に供給される作動油
を兼ねている。
前記ベベルギヤ3のボス側にはインナーギヤ15が固着
されている。またベアリングケース12aには、インナー
ギヤ15と噛合するアウターギヤ16が、伝達軸2の軸心か
ら偏心して、且つベアリングケース12aに対し回転可能
に設けられている。従ってアウターギヤ16はインナーギ
ヤ15によって駆動され、これらのギヤ15,16によってギ
ヤポンプ17が構成されている。
されている。またベアリングケース12aには、インナー
ギヤ15と噛合するアウターギヤ16が、伝達軸2の軸心か
ら偏心して、且つベアリングケース12aに対し回転可能
に設けられている。従ってアウターギヤ16はインナーギ
ヤ15によって駆動され、これらのギヤ15,16によってギ
ヤポンプ17が構成されている。
前記ベアリングケース12aには、ギヤポンプ17によっ
て発生した圧油の通路18が形成されている。またこの通
路18の途中にはリリーフ弁19が設けられており、該弁19
に於いて所定圧力以上に上昇した圧油をオイル室14aに
逃がし得るように構成されている。
て発生した圧油の通路18が形成されている。またこの通
路18の途中にはリリーフ弁19が設けられており、該弁19
に於いて所定圧力以上に上昇した圧油をオイル室14aに
逃がし得るように構成されている。
前記伝達軸2の軸心には貫通孔2bが形成されている。
この貫通孔2bには、圧油を油圧シリンダー23に選択的に
供給するためのスプール20と、一端が該スプール20と当
接し他端が前記カム板7と当接するピン21が夫々軸方向
に摺動可能に収容されている。従ってクラッチレバーを
操作し、クラッチカム6によってカム板7を回動させる
と、該カム板7の外周形状に応じてピン21を介してスプ
ール20を軸方向に移動させるものである。
この貫通孔2bには、圧油を油圧シリンダー23に選択的に
供給するためのスプール20と、一端が該スプール20と当
接し他端が前記カム板7と当接するピン21が夫々軸方向
に摺動可能に収容されている。従ってクラッチレバーを
操作し、クラッチカム6によってカム板7を回動させる
と、該カム板7の外周形状に応じてピン21を介してスプ
ール20を軸方向に移動させるものである。
中間軸22は、前側部にトルクリミッター8を構成する
アウターカラー11を固着すると共に、後端部には油圧シ
リンダー23を構成するシリンダー壁22aが形成されてい
る。また中間軸22の内部には、スプール20及びピストン
24の軸24aを収容するための段部を有する貫通孔22bが形
成されている。この中間軸22は、その略中央に於いてベ
アリングケース12bに収容されたベアリングによって回
転可能に支承されている。
アウターカラー11を固着すると共に、後端部には油圧シ
リンダー23を構成するシリンダー壁22aが形成されてい
る。また中間軸22の内部には、スプール20及びピストン
24の軸24aを収容するための段部を有する貫通孔22bが形
成されている。この中間軸22は、その略中央に於いてベ
アリングケース12bに収容されたベアリングによって回
転可能に支承されている。
前記シリンダー壁22aと後述するプロペラ軸25の前側
部に形成したフランジ25aとがボルトによって締結さ
れ、これにより油圧シリンダー23を構成している。また
油圧シリンダー23はカップリングとしての機能を有する
よう構成されている。従って、伝達軸2からトルクリミ
ッター8を介して伝達された動力は、油圧シリンダー23
を介してプロペラ軸25に伝達される。
部に形成したフランジ25aとがボルトによって締結さ
れ、これにより油圧シリンダー23を構成している。また
油圧シリンダー23はカップリングとしての機能を有する
よう構成されている。従って、伝達軸2からトルクリミ
ッター8を介して伝達された動力は、油圧シリンダー23
を介してプロペラ軸25に伝達される。
前記ベアリングケース12bには、該ケース12bと中間軸
22との間をシールするためのオイルシール13bが装着さ
れている。そして前記オイルシール13bと、ベアリング
ケース12aに装着したオイルシール13aとの間にトルクリ
ミッター8に於いて発生する熱を冷却するための冷却室
26が形成されている。前記冷却室26には、ケーシングA
に形成した取水クラッチA1から取り入れた水が取水口A2
を通って導入されている。また冷却室26には、図示しな
いウォーターポンプの取水管が接続され、該ポンプによ
って汲み上げられた水によってエンジン等を冷却してい
る。
22との間をシールするためのオイルシール13bが装着さ
れている。そして前記オイルシール13bと、ベアリング
ケース12aに装着したオイルシール13aとの間にトルクリ
ミッター8に於いて発生する熱を冷却するための冷却室
26が形成されている。前記冷却室26には、ケーシングA
に形成した取水クラッチA1から取り入れた水が取水口A2
を通って導入されている。また冷却室26には、図示しな
いウォーターポンプの取水管が接続され、該ポンプによ
って汲み上げられた水によってエンジン等を冷却してい
る。
油圧シリンダー23の内部にはピストン24が収容されて
いる。前記ピストン24の中心には、中間軸22の貫通孔22
bと嵌合する軸24aと、プロペラ軸25の孔25eと嵌合する
ロッド24bとが形成されている。またピストン24の内部
にはスプール20を嵌合するための孔24cが形成されてお
り、該孔24cとシリンダー室23a,23bとを導通するための
導通孔24d,24eが形成されている。
いる。前記ピストン24の中心には、中間軸22の貫通孔22
bと嵌合する軸24aと、プロペラ軸25の孔25eと嵌合する
ロッド24bとが形成されている。またピストン24の内部
にはスプール20を嵌合するための孔24cが形成されてお
り、該孔24cとシリンダー室23a,23bとを導通するための
導通孔24d,24eが形成されている。
ピストン24のロッド24bには、シフター27が装着され
ている。このシフター27は内面に直線状のスプラインを
形成すると共に、外面に螺線状のスプラインを形成して
構成されており、プロペラ軸25側に設けた螺線スプライ
ン28と共にピストン24の往復直線運動を回転運動に変換
するものである。
ている。このシフター27は内面に直線状のスプラインを
形成すると共に、外面に螺線状のスプラインを形成して
構成されており、プロペラ軸25側に設けた螺線スプライ
ン28と共にピストン24の往復直線運動を回転運動に変換
するものである。
プロペラ軸25は、前側部に油圧シリンダー23を構成す
るフランジ25aが形成され、該フランジ25aの近傍にスプ
ライン25bが形成されている。またプロペラ軸25の後側
端部には、ネジ部25cが形成されており、該ネジ部25cと
連続してスプライン25dが形成されている。プロペラ軸2
5の内部には、ピストン24のロッド24bを収容するための
孔25eが形成されている。そしてこのプロペラ軸25はベ
アリングケース12cに収容されたベアリングに、伝達ス
リーブ29を介して回転可能に支承されている。
るフランジ25aが形成され、該フランジ25aの近傍にスプ
ライン25bが形成されている。またプロペラ軸25の後側
端部には、ネジ部25cが形成されており、該ネジ部25cと
連続してスプライン25dが形成されている。プロペラ軸2
5の内部には、ピストン24のロッド24bを収容するための
孔25eが形成されている。そしてこのプロペラ軸25はベ
アリングケース12cに収容されたベアリングに、伝達ス
リーブ29を介して回転可能に支承されている。
前記ベアリングケース12cの後側には、該ケース12cと
伝達スリーブ29との間をシールするためのオイルシール
13cが装着されており、これにより該シール13cとオイル
シール13bとの間にオイル室14bを形成している。
伝達スリーブ29との間をシールするためのオイルシール
13cが装着されており、これにより該シール13cとオイル
シール13bとの間にオイル室14bを形成している。
プロペラ軸25の前側部に形成したスプライン25bには
シフター27が装着されている。またプロペラ軸25の外周
には、前記シフター27と係合する螺線スプライン28を内
面に設けた伝達スリーブ29が嵌装されている。プロペラ
軸25の後側部に形成したスプライン25dには、プロペラ
ボス30が装着されており、該ボス30はネジ部25cにナッ
ト31を螺合することでプロペラ軸25に固着されている。
シフター27が装着されている。またプロペラ軸25の外周
には、前記シフター27と係合する螺線スプライン28を内
面に設けた伝達スリーブ29が嵌装されている。プロペラ
軸25の後側部に形成したスプライン25dには、プロペラ
ボス30が装着されており、該ボス30はネジ部25cにナッ
ト31を螺合することでプロペラ軸25に固着されている。
前記伝達スリーブ29の後側端部内面には、後述するネ
ジ軸33のスプライン33bと係合するスプライン29aが形成
されている。
ジ軸33のスプライン33bと係合するスプライン29aが形成
されている。
プロペラボス30は、第2図に示すように周囲に所定数
(本実施例では3枚)のプロペラ32を装着し、且つプロ
ペラ32のピッチを変更するためのピッチ変更手段を構成
するスリーブ状のネジ軸33を回転可能に嵌挿して、プロ
ペラ軸25に取り付けられている。
(本実施例では3枚)のプロペラ32を装着し、且つプロ
ペラ32のピッチを変更するためのピッチ変更手段を構成
するスリーブ状のネジ軸33を回転可能に嵌挿して、プロ
ペラ軸25に取り付けられている。
前記プロペラボス30の内部にはプロペラ32の数に応じ
た室30aが形成されている。この室30aにはクランク34が
回転可能に嵌合されている。このクランク34は、該クラ
ンク34の回転中心となる軸34aがプロペラ軸25の軸心と
直交するように設けられている。そしてこのクランク34
にはプロペラ32がボルト32aによって締結されている。
た室30aが形成されている。この室30aにはクランク34が
回転可能に嵌合されている。このクランク34は、該クラ
ンク34の回転中心となる軸34aがプロペラ軸25の軸心と
直交するように設けられている。そしてこのクランク34
にはプロペラ32がボルト32aによって締結されている。
前記クランクの内側、即ちプロペラ軸25側であって軸
34aから偏心した位置には突起34bが形成されている。こ
の突起34bは、ネジ軸33と螺合するクロスヘッド35に形
成した溝35aに嵌合されている。そして突起34bはネジ軸
33の回転に伴って軸方向に移動するクロスヘッド35によ
って駆動され、該クランク34が軸34aを中心に回動する
ことでプロペラ32のピッチが変更されるものである。
34aから偏心した位置には突起34bが形成されている。こ
の突起34bは、ネジ軸33と螺合するクロスヘッド35に形
成した溝35aに嵌合されている。そして突起34bはネジ軸
33の回転に伴って軸方向に移動するクロスヘッド35によ
って駆動され、該クランク34が軸34aを中心に回動する
ことでプロペラ32のピッチが変更されるものである。
前記ネジ軸33の外周所定位置には、プロペラ32のピッ
チを所望の値に設定し得る長さのネジ部33aが形成され
ている。またネジ軸33の前側には、伝達スリーブ29と係
合するためのスプライン33bが形成されている。
チを所望の値に設定し得る長さのネジ部33aが形成され
ている。またネジ軸33の前側には、伝達スリーブ29と係
合するためのスプライン33bが形成されている。
プロペラボス30に形成した室30aの両開放端には、該
ボス30とネジ軸33との間をシールするためのオイルシー
ル13d,13eが装着されており、これにより室30aは水密構
造を有している。前記室30a内には、ネジ軸33とクロス
ヘッド35との螺合や、プロペラボス30に対するプロペラ
32の回転を円滑に行うための潤滑油が充填されている。
尚、図に於いて、30bはOリング溝である。
ボス30とネジ軸33との間をシールするためのオイルシー
ル13d,13eが装着されており、これにより室30aは水密構
造を有している。前記室30a内には、ネジ軸33とクロス
ヘッド35との螺合や、プロペラボス30に対するプロペラ
32の回転を円滑に行うための潤滑油が充填されている。
尚、図に於いて、30bはOリング溝である。
次に上記の如く構成された船舶推進装置の動作につい
て説明する。
て説明する。
先ず、エンジン等の原動機Eによって発生する動力に
よって垂直軸1は常に回転している。従ってベベルギヤ
1aと噛合したベベルギヤ3も常時回転し、これによりイ
ンナーギヤ15,アウターギヤ16によって構成されたギヤ
ポンプ17が常に回転し、オイル室14a内の潤滑油を作動
油とした圧油を発生している。プロペラ32のピッチを変
更しない場合、前記圧油はベアリングケース12aに形成
したリリーフ弁19を介してオイル室14aとの間を循環し
ている。
よって垂直軸1は常に回転している。従ってベベルギヤ
1aと噛合したベベルギヤ3も常時回転し、これによりイ
ンナーギヤ15,アウターギヤ16によって構成されたギヤ
ポンプ17が常に回転し、オイル室14a内の潤滑油を作動
油とした圧油を発生している。プロペラ32のピッチを変
更しない場合、前記圧油はベアリングケース12aに形成
したリリーフ弁19を介してオイル室14aとの間を循環し
ている。
船舶の推進を行う場合には、クラッチレバーによって
クラッチ軸5を軸方向に押し込み、クラッチピン4cをク
ラッチカム6のカム面6bの形状に応じて軸方向(図に於
ける左方向)に移動させる。クラッチピン4cの移動に伴
い、ドッグクラッチ4が軸方向に移動し、これにより爪
4dをベベルギヤ3の爪3aと噛合することで、垂直軸1の
動力を伝達軸2に伝達する。
クラッチ軸5を軸方向に押し込み、クラッチピン4cをク
ラッチカム6のカム面6bの形状に応じて軸方向(図に於
ける左方向)に移動させる。クラッチピン4cの移動に伴
い、ドッグクラッチ4が軸方向に移動し、これにより爪
4dをベベルギヤ3の爪3aと噛合することで、垂直軸1の
動力を伝達軸2に伝達する。
前記動力は、伝達軸2からトルクリミッター8を介し
て中間軸22に伝達され、更に油圧シリンダー23を介して
プロペラ軸25に伝達される。そしてプロペラ軸25に取り
付けたプロペラボス30が回転し、これにより該ボス30に
装着したプロペラ32が回転することで、船舶を推進す
る。
て中間軸22に伝達され、更に油圧シリンダー23を介して
プロペラ軸25に伝達される。そしてプロペラ軸25に取り
付けたプロペラボス30が回転し、これにより該ボス30に
装着したプロペラ32が回転することで、船舶を推進す
る。
プロペラ32のピッチを変更しない場合、即ち、船舶を
一定速度で推進する場合には、上記状態を維持すれば良
い。
一定速度で推進する場合には、上記状態を維持すれば良
い。
上記運転状態に於いて、油圧シリンダー23には圧油が
供給されず、ピストン24は一定位置を維持する。このた
め伝達スリーブ29には、プロペラ軸25の回転がスプライ
ン25bからシフター27,螺線スプライン28を介して伝達さ
れる。従って、プロペラ軸25と伝達スリーブ29とは同一
回転数で回転している。前記伝達スリーブ29の回転はプ
ロペラボス30に嵌挿したネジ軸33に伝達されるが、プロ
ペラ軸25の回転と伝達軸29の回転が同一回転であるた
め、プロペラボス30の回転とネジ軸33の回転も同一回転
となり、従って該ボス30とネジ軸33との間には相対的な
速度差が発生せず、このためプロペラ32は一定のピッチ
を保持する。
供給されず、ピストン24は一定位置を維持する。このた
め伝達スリーブ29には、プロペラ軸25の回転がスプライ
ン25bからシフター27,螺線スプライン28を介して伝達さ
れる。従って、プロペラ軸25と伝達スリーブ29とは同一
回転数で回転している。前記伝達スリーブ29の回転はプ
ロペラボス30に嵌挿したネジ軸33に伝達されるが、プロ
ペラ軸25の回転と伝達軸29の回転が同一回転であるた
め、プロペラボス30の回転とネジ軸33の回転も同一回転
となり、従って該ボス30とネジ軸33との間には相対的な
速度差が発生せず、このためプロペラ32は一定のピッチ
を保持する。
プロペラ32のピッチを変更する場合には、クラッチレ
バーを回動してクラッチ軸5,カム板7を回動する。前記
カム板7の回動に応じて該カム板7と当接するピン21が
軸方向(図に於ける左右方向)に移動し、これに伴いス
プール20が軸方向に移動する。このときギヤポンプ17に
よって発生した圧油は、スプール20内部の貫通孔及びピ
ストン24に形成した導通孔24d或いは24eを通って、油圧
シリンダー23の室23a或いは室23bに選択的に供給され
る。
バーを回動してクラッチ軸5,カム板7を回動する。前記
カム板7の回動に応じて該カム板7と当接するピン21が
軸方向(図に於ける左右方向)に移動し、これに伴いス
プール20が軸方向に移動する。このときギヤポンプ17に
よって発生した圧油は、スプール20内部の貫通孔及びピ
ストン24に形成した導通孔24d或いは24eを通って、油圧
シリンダー23の室23a或いは室23bに選択的に供給され
る。
例えば、圧油が油圧シリンダー23の室23aに供給され
た場合には、ピストン24は図に於ける左方向に移動され
る。前記ピストン24の移動に伴い、シフター27が直線状
に形成したスプライン25bによって左方向に移動され
る。前記シフター27の直線運動は、螺線スプライン28に
よって回転運動に変換され、該螺線スプライン28を取り
付けた伝達スリーブ29を螺線形状に応じて回転させる。
従って、伝達スリーブ29の回転は、プロペラ軸25の回転
に対し増速或いは減速された状態、即ち相対的な回転を
有することとなる。
た場合には、ピストン24は図に於ける左方向に移動され
る。前記ピストン24の移動に伴い、シフター27が直線状
に形成したスプライン25bによって左方向に移動され
る。前記シフター27の直線運動は、螺線スプライン28に
よって回転運動に変換され、該螺線スプライン28を取り
付けた伝達スリーブ29を螺線形状に応じて回転させる。
従って、伝達スリーブ29の回転は、プロペラ軸25の回転
に対し増速或いは減速された状態、即ち相対的な回転を
有することとなる。
前記伝達スリーブ29の回転は、スプライン29a,33bを
介してプロペラボス30に嵌挿されたネジ軸33に伝達さ
れ、該ネジ軸33を伝達スリーブ29と同一回転数で回転さ
せる。従って、ネジ軸33はプロペラ軸25,プロペラボス3
0に対し相対的に回転することとなり、これによりネジ
軸33に螺合したクロスヘッド35がプロペラ軸25の軸方向
に移動する。そして前記クロスヘッド35の移動に伴い、
該クロスヘッド35の溝35aに嵌合したクランク34の突起3
4bが駆動され、クランク34を軸34aを中心として回転さ
せる。クランク34の回転によってプロペラ32が軸34aを
中心として回転し、これによりプロペラ32のピッチが変
更される。
介してプロペラボス30に嵌挿されたネジ軸33に伝達さ
れ、該ネジ軸33を伝達スリーブ29と同一回転数で回転さ
せる。従って、ネジ軸33はプロペラ軸25,プロペラボス3
0に対し相対的に回転することとなり、これによりネジ
軸33に螺合したクロスヘッド35がプロペラ軸25の軸方向
に移動する。そして前記クロスヘッド35の移動に伴い、
該クロスヘッド35の溝35aに嵌合したクランク34の突起3
4bが駆動され、クランク34を軸34aを中心として回転さ
せる。クランク34の回転によってプロペラ32が軸34aを
中心として回転し、これによりプロペラ32のピッチが変
更される。
プロペラ32のピッチが所望の値に達したときにクラッ
チレバーの回動を停止すると、ピストン24の軸方向の移
動によってスプール20に形成した貫通孔と導通孔24d,24
eとの係合が解除され、油圧シリンダー23の室23aに対す
る圧油の供給が停止する。このためピストン24の移動が
停止し、プロペラ32のピッチは該位置を維持する。
チレバーの回動を停止すると、ピストン24の軸方向の移
動によってスプール20に形成した貫通孔と導通孔24d,24
eとの係合が解除され、油圧シリンダー23の室23aに対す
る圧油の供給が停止する。このためピストン24の移動が
停止し、プロペラ32のピッチは該位置を維持する。
またクラッチレバーを上記した場合とは反対方向に回
動してスプール20を軸方向に移動させ、圧油を油圧シリ
ンダー23の室23bに供給した場合には、ピストン24を図
に於ける右方向に移動させてプロペラ32のピッチを初期
の状態に戻すことが出来る。
動してスプール20を軸方向に移動させ、圧油を油圧シリ
ンダー23の室23bに供給した場合には、ピストン24を図
に於ける右方向に移動させてプロペラ32のピッチを初期
の状態に戻すことが出来る。
次に上記の如く構成した船舶推進装置を船外機,船内
外機及び船内機に適用した場合について説明する。
外機及び船内機に適用した場合について説明する。
第3図(A)は船外機に適用した場合の説明図であ
る。図に示されるようにプロペラ軸25はケーシングAか
ら片持梁状に支承されている。そして突出部にプロペラ
ボス30が装着されている。従って、プロペラ軸25の前側
部はケーシングA内に収容されており、該前側部よりも
更に前側、即ち原動機E側に伝達軸2が配置されてい
る。
る。図に示されるようにプロペラ軸25はケーシングAか
ら片持梁状に支承されている。そして突出部にプロペラ
ボス30が装着されている。従って、プロペラ軸25の前側
部はケーシングA内に収容されており、該前側部よりも
更に前側、即ち原動機E側に伝達軸2が配置されてい
る。
トルクリミッター8は前述の如く、伝達軸2とプロペ
ラ軸25との間に構成されており、このため該トルクリミ
ッター8はケーシングA内に収容されている。
ラ軸25との間に構成されており、このため該トルクリミ
ッター8はケーシングA内に収容されている。
またプロペラ32のピッチを変更するためのピッチ変更
手段を構成するネジ軸33はプロペラボス30内に収容され
ており、該ネジ軸33を駆動する伝達スリーブ29はケーシ
ングA内に収容されている。そして前記伝達スリーブ29
はプロペラ軸25に回転可能に装着されている。従って前
記トルクリミッター8は、プロペラ軸25に嵌装された伝
達スリーブ29よりも原動機E側に設けられている。
手段を構成するネジ軸33はプロペラボス30内に収容され
ており、該ネジ軸33を駆動する伝達スリーブ29はケーシ
ングA内に収容されている。そして前記伝達スリーブ29
はプロペラ軸25に回転可能に装着されている。従って前
記トルクリミッター8は、プロペラ軸25に嵌装された伝
達スリーブ29よりも原動機E側に設けられている。
船外機を図に示すように構成することによって、小さ
なスペースでプロペラ32のピッチを変更することが可能
となり、且つ原動機Eとプロペラ32との間にトルク制限
手段を構成することが可能となる。
なスペースでプロペラ32のピッチを変更することが可能
となり、且つ原動機Eとプロペラ32との間にトルク制限
手段を構成することが可能となる。
第3図(B)及び同図(C)は船内外機及び船内機に
適用した場合の説明図である。この場合にも前述した船
外機に於けると同様な作用と効果を有するものである。
適用した場合の説明図である。この場合にも前述した船
外機に於けると同様な作用と効果を有するものである。
前述の実施例に於いて、伝達軸2に装着したベベルギ
ヤ3によって駆動されるギヤポンプ17によって圧油を発
生するように構成したが、動力伝達系以外に配置した油
圧ポンプによって圧油を発生させて油圧シリンダー23を
駆動するように構成しても良い。
ヤ3によって駆動されるギヤポンプ17によって圧油を発
生するように構成したが、動力伝達系以外に配置した油
圧ポンプによって圧油を発生させて油圧シリンダー23を
駆動するように構成しても良い。
また前述の実施例に於いて、中間軸22に形成したシリ
ンダー壁22aとプロペラ軸25に形成したフランジ25aとに
よって油圧シリンダー23を構成したが、必ずしもこの構
成に限定されるものでは無く、例えば、伝達スリーブ29
の外周にギヤを形成し、動力伝達系以外に配置した油圧
シリンダーの直線運動を伝達スリーブ29によっ回転運動
に変換すると共に、該回転運動をネジ軸33に伝達し得る
ように構成しても良い。
ンダー壁22aとプロペラ軸25に形成したフランジ25aとに
よって油圧シリンダー23を構成したが、必ずしもこの構
成に限定されるものでは無く、例えば、伝達スリーブ29
の外周にギヤを形成し、動力伝達系以外に配置した油圧
シリンダーの直線運動を伝達スリーブ29によっ回転運動
に変換すると共に、該回転運動をネジ軸33に伝達し得る
ように構成しても良い。
また前述の実施例に於いて、プロペラボス30に形成し
た室30a内には外部からの挿入物がないため、内容積が
常に一定となる。このため内部圧力の変化が無く、従っ
て内部圧力の変化に伴い発生する種々の問題、例えば潤
滑油の漏洩或いはネジ軸33を駆動するための動力の変化
等が発生することが無く、安定した状態で運転すること
が可能となる。
た室30a内には外部からの挿入物がないため、内容積が
常に一定となる。このため内部圧力の変化が無く、従っ
て内部圧力の変化に伴い発生する種々の問題、例えば潤
滑油の漏洩或いはネジ軸33を駆動するための動力の変化
等が発生することが無く、安定した状態で運転すること
が可能となる。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように、本発明の船舶推進装置
は、動力伝達手段を介してプロペラ軸に動力を伝達し、
該軸に支持されたプロペラボスを駆動することで船舶を
推進することが出来る。圧油によって直線駆動手段を駆
動し、この直線駆動手段の往復直線運動をプロペラ軸に
嵌装した変換手段によって回転運動に変換し、該回転運
動を伝達手段によってプロペラボスに回転可能に嵌挿さ
れたピッチ変更手段に伝達することでプロペラのピッチ
を変更することが出来る。
は、動力伝達手段を介してプロペラ軸に動力を伝達し、
該軸に支持されたプロペラボスを駆動することで船舶を
推進することが出来る。圧油によって直線駆動手段を駆
動し、この直線駆動手段の往復直線運動をプロペラ軸に
嵌装した変換手段によって回転運動に変換し、該回転運
動を伝達手段によってプロペラボスに回転可能に嵌挿さ
れたピッチ変更手段に伝達することでプロペラのピッチ
を変更することが出来る。
また動力を伝達する伝達軸とプロペラ軸との間に伝達
トルク制限手段を設けたので、プロペラが障害物と接触
して過負荷が発生した場合には、前記トルク制限手段に
於いてプロペラ軸と伝達軸との間に滑りが発生し、これ
により過負荷が伝達軸側に伝達されることが無く、この
ため前記過負荷によって原動機及び伝達軸以前の伝達系
に悪影響を及ぼすことがない。またトルク制限手段がプ
ロペラ軸と伝達軸の間、即ち、ケーシングの内部に収容
されているため、プロペラボスの小型化をはかることが
出来る等の特徴を有するものである。
トルク制限手段を設けたので、プロペラが障害物と接触
して過負荷が発生した場合には、前記トルク制限手段に
於いてプロペラ軸と伝達軸との間に滑りが発生し、これ
により過負荷が伝達軸側に伝達されることが無く、この
ため前記過負荷によって原動機及び伝達軸以前の伝達系
に悪影響を及ぼすことがない。またトルク制限手段がプ
ロペラ軸と伝達軸の間、即ち、ケーシングの内部に収容
されているため、プロペラボスの小型化をはかることが
出来る等の特徴を有するものである。
第1図は船舶推進装置の断面説明図、第2図は第1図の
II−II断面図、第3図(A)〜(C)は船舶推進装置に
於ける動力伝達系の模式説明図である。 Aはケーシング、1は垂直軸、1a,3はベベルギヤ、2は
伝達軸、4はドッグクラッチ、5はクラッチ軸、6はク
ラッチカム、7はカム板、8はトルクリミッター、9は
インナーカラー、10は摩擦部材、11はアウターカラー、
14a,14bはオイル室、15はインナーギヤ、16はアウター
ギヤ、17はギヤポンプ、20はスプール、21はピン、22は
中間軸、23は油圧シリンダー、24はピストン、25はプロ
ペラ軸、27はシフター、28は螺線スプライン、29は伝達
スリーブ、30はプロペラボス、32はプロペラ、33はネジ
軸、34はクランク、34aは軸、35はクロスヘッドであ
る。
II−II断面図、第3図(A)〜(C)は船舶推進装置に
於ける動力伝達系の模式説明図である。 Aはケーシング、1は垂直軸、1a,3はベベルギヤ、2は
伝達軸、4はドッグクラッチ、5はクラッチ軸、6はク
ラッチカム、7はカム板、8はトルクリミッター、9は
インナーカラー、10は摩擦部材、11はアウターカラー、
14a,14bはオイル室、15はインナーギヤ、16はアウター
ギヤ、17はギヤポンプ、20はスプール、21はピン、22は
中間軸、23は油圧シリンダー、24はピストン、25はプロ
ペラ軸、27はシフター、28は螺線スプライン、29は伝達
スリーブ、30はプロペラボス、32はプロペラ、33はネジ
軸、34はクランク、34aは軸、35はクロスヘッドであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B63H 3/04 B63H 23/00
Claims (1)
- 【請求項1】船舶を推進するためのプロペラと、前記プ
ロペラを回転可能に支持すると共に前記プロペラのピッ
チを変更するためのピッチ変更手段を回転可能に嵌挿す
るプロペラボスと、前記プロペラボスを支持するプロペ
ラ軸と、前記プロペラ軸に動力を伝達するための伝達軸
を含む動力伝達手段と、圧油によって駆動されプロペラ
軸の軸心に沿った往復直線運動する直線駆動手段と、前
記プロペラ軸に嵌装され前記直線駆動手段の往復直線運
動を回転運動に変換するための変換手段と、前記プロペ
ラ軸に嵌装され前記回転運動を前記ピッチ変更手段に伝
達するための伝達手段と、前記プロペラ軸と伝達軸の間
に設けられ伝達トルクを制限するためのトルク制限手段
とにより構成したことを特徴とする船舶推進装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63298363A JP2819571B2 (ja) | 1988-11-28 | 1988-11-28 | 船舶推進装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63298363A JP2819571B2 (ja) | 1988-11-28 | 1988-11-28 | 船舶推進装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02144292A JPH02144292A (ja) | 1990-06-04 |
JP2819571B2 true JP2819571B2 (ja) | 1998-10-30 |
Family
ID=17858720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63298363A Expired - Fee Related JP2819571B2 (ja) | 1988-11-28 | 1988-11-28 | 船舶推進装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2819571B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4969165B2 (ja) * | 2006-06-29 | 2012-07-04 | ヤマハ発動機株式会社 | 船外機の推進装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6235679Y2 (ja) * | 1980-06-17 | 1987-09-10 | ||
CH668046A5 (de) * | 1983-09-22 | 1988-11-30 | Peter Mueller | Verstellpropeller und antrieb fuer wasserfahrzeuge. |
JPS61119495A (ja) * | 1984-11-15 | 1986-06-06 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 可変ピツチプロペラ |
-
1988
- 1988-11-28 JP JP63298363A patent/JP2819571B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02144292A (ja) | 1990-06-04 |
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