JP2729389B2 - 船舶推進装置 - Google Patents

船舶推進装置

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JP2729389B2
JP2729389B2 JP63298358A JP29835888A JP2729389B2 JP 2729389 B2 JP2729389 B2 JP 2729389B2 JP 63298358 A JP63298358 A JP 63298358A JP 29835888 A JP29835888 A JP 29835888A JP 2729389 B2 JP2729389 B2 JP 2729389B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はプロペラのピッチを変更することが出来る船
舶推進装置に係り、詳しくはプロペラ軸からプロペラに
伝達するトルクの制限手段を設けた船舶推進装置に関す
るものである。
<従来の技術> 従来より船内外機或いは船外機等の船舶推進装置に於
いて、プロペラの捻り角度(ピッチ)を変更して推進速
度を変更することが出来る所謂可変ピッチプロペラが提
案されている。この可変ピッチプロペラを用いた場合、
プロペラを回転させるための原動機を一定条件のもとで
運転しつつ推進速度を変更することが出来るため有利で
ある。
また船内外機或いは船外機の運転中にプロペラが岩や
流木等の障害物と接触することがあり、このとき発生す
る過負荷がプロペラを駆動するための原動機に伝達さ
れ、該原動機に悪影響を及ぼす虞がある。このため従来
から使用されている固定ピッチプロペラ装置では、動力
を伝達するための伝達手段とプロペラとの間に伝達トル
クを制限するためのトルクリミッターが配設されてい
る。
上記可変ピッチプロペラに於いては、プロペラのピッ
チを変更するための構造が複雑となるため、トルクリミ
ッターが配設されていないのが一般である。
然し、例えば特開昭60−88696号公報には、主軸の端
部に弾性スリーブに埋設されたスプラインスリーブを固
着し、弾性スリーブを金属スリーブで包囲して形成した
トルクリミッターを有する可変ピッチプロペラが示され
ている。
<発明が解決しようとする課題> 上記技術にあっては、プロペラを駆動するための駆動
系とプロペラのピッチを変更するための駆動系とが互い
に対向する方向に配設されており、且つプロペラのピッ
チを変更するための制御レバーは水中に剥き出しの状態
で配設されている。
このため前記制御レバーに藻や海草類が付着し易く、
清掃の頻度が高まったり、水中部分の走行抵抗が増大す
る虞れがある。
本発明の目的はプロペラのピッチを変更するためのピ
ッチ変更手段及び該変更手段を駆動するための駆動部等
を水中に露出することなく、且つプロペラ軸とプロペラ
との間に伝達トルクを制限し得るトルク制限手段を配設
した船舶推進装置を提供せんとするものである。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するために、本発明の船舶推進装置
は、船舶を推進するためのプロペラと、前記プロペラを
回転可能に支持するプロペラボスと、前記プロペラボス
を駆動するための駆動手段と、前記駆動手段からの動力
をプロペラボスに伝達するためのプロペラ軸を含む伝達
手段と、前記プロペラボス内にあって、前記プロペラの
ピッチを変更するためのピッチ変更手段と、前記ピッチ
変更手段を駆動するための動力源と、前記ピッチ変更手
段と前記動力源とを作動的に連結する差動歯車機構であ
って、前記プロペラ軸の外側の2つの回転軸と、前記回
転軸の一方の軸であって、プロペラボスの回転と同期し
て回転する軸を含む第1遊星歯車機構と、前記回転軸の
他方の軸を含み、且つ前記動力源により駆動される第2
遊星歯車機構と、からなり、前記他方の軸は、前記第1
遊星歯車機構と前記第2遊星歯車機構との相対差を前記
ピッチ変更手段に伝達するもの、である差動歯車機構
と、前記プロペラ軸とプロペラボスとの間に設けられ伝
達トルクを制限するためのトルク制限手段とにより構成
されるものである。
<作用> 上記手段によれば、駆動手段からの動力をプロペラ軸
を含む伝達手段及びトルク制限手段を介してプロペラボ
スに伝達することで、プロペラを駆動して船舶を推進す
ることが出来る。またプロペラボス側に配設されたプロ
ペラのピッチを変更するためのピッチ変更手段を、該ピ
ッチ変更手段を駆動するための動力源によって差動歯車
機構を介して回転駆動することでプロペラのピッチを変
更することが出来る。
即ち、プロペラボスの回転と同期して回転する第1遊
星歯車機構とピッチ変更手段に回転を伝達するための第
2遊星歯車機構とにより構成される差動歯車機構を前記
動力源によって駆動することで、前記2つの歯車機構の
間に相対的な速度差を発生させ、従ってプロペラボスと
ピッチ変更手段との間に相対的な速度差を発生させ、こ
のプロペラボスとピッチ変更手段との速度差によってピ
ッチ変更手段を回転させてプロペラのピッチを変更する
ことが出来る。
またプロペラ軸とプロペラボスとの間に伝達トルクを
制限するためのトルク制限手段を設けたので、プロペラ
が流木等の障害物と接触して衝撃が発生した場合には、
前記トルク制限手段に於いてプロペラボスとプロペラ軸
と間に滑りが発生し、これにより前記衝撃を吸収するこ
とが出来、またこのとき発生する過負荷がプロペラを駆
動するための駆動手段に伝達されることが無い。
またプロペラが障害物と接触して、プロペラボスとプ
ロペラ軸との間に滑りが発生した場合であっても、差動
歯車機構がプロペラボスの回転と同期して回転する歯車
機構とピッチ変更手段に回転を伝達する歯車機構とによ
って構成されることから、該差動歯車機構に於いて相対
的な速度差が発生することが無く、従って、プロペラの
ピッチを一定に維持することが出来る。
<実施例> 以下上記手段を適用した可変ピッチプロペラ装置の一
実施例を図を用いて説明する。
第1図は可変ピッチプロペラ装置の断面説明図、第2
図は第1図のII−II断面図、第3図は第1図のIII−III
断面図、第4図(A)〜(C)は駆動手段からの駆動力
の伝達経路と動力源からの駆動力の伝達経路の説明図で
ある。
図に於いて、垂直軸1は上方に設けられた駆動手段と
なる例えばエンジンの動力をプロペラ軸2に伝達するた
めの軸である。この垂直軸1はケーシングAに回転可能
に支承されている。また前記垂直軸1の端部にはベベル
ギヤ1aが固着されている。
プロペラ軸2は前記垂直軸1と直交して配置され、ケ
ーシングAに回転可能に支承されている。前記プロペラ
軸2の端部2aには、前記ベベルギヤ1aと常時噛合するベ
ベルギヤ3,4が互いに向き合った状態で該軸2に回転可
能に枢着されている。また前記端部2aには、ベベルギヤ
3,4の間に位置してクラッチシフター5がプロペラ軸2
に対し回転不能に、且つ該軸2の軸方向に摺動可能に装
着されている。
前記クラッチシフター5には、プロペラ軸2に埋設し
たバネ5aによって常に一方向に付勢されたシフターピン
5bが嵌合され、これによりクラッチシフター5は常に一
方向(第1図に於ける右方向)に付勢されている。
前記シフターピン5bにはクラッチピン5cが当接されて
いる。このクラッチピン5cの一端は垂直軸1と平行に設
けたクラッチ軸6の先端に固着したクラッチカム6aと当
接している。そして図示しないクラッチレバーを操作
し、クラッチカム6aを回動することでクラッチシフター
5を軸2の軸方向に摺動させ、該シフター5に形成した
爪5dとベベルギヤ3,4に形成した爪3a,4aとを選択的に噛
合させることによって、エンジンの動力を垂直軸1を介
してプロペラ軸2に正回転、或いは逆回転として伝達し
得るように構成されている。
第1図及び第3図に示すように、プロペラ軸2の他端
部2bには、スプラインが刻設されており、該スプライン
にインナースリーブ7が嵌合されている。前記インナー
スリーブ7の外周には、後述するようにプロペラボス11
と係合することで駆動手段からの動力をプロペラボス11
に伝達し得るよう構成されたアウタースリーブ8が、イ
ンナースリーブ7との間に空室7aを形成すると共に該イ
ンナースリーブ7に対し回転可能に装着されている。
前記空室7aには、例えばゴム等の摩擦係数の大きい材
質によって形成された摩擦部材9が挿入されている。こ
のようにインナースリーブ7に摩擦部材9を装着し、更
にアウタースリーブ8を装着することによって、摩擦部
材9を弾性変形させ所定の押圧力を発生させることによ
りトルク制限手段となるトルクリミッター10を構成して
いる。従って、インナースリーブ7,アウタースリーブ8
及び摩擦部材9の材質、及び摩擦部材9による押圧力等
によって、伝達されるトルクの値が設定されるものであ
る。
このように駆動手段からの動力はプロペラ軸2の端部
2bに刻設したスプラインを介してインナースリーブ7に
伝達され、更にインナースリーブ7と摩擦部材9との間
の接触摩擦、及び摩擦部材9とアウタースリーブ8との
間の接触摩擦によってアウタースリーブ8に伝達される
ように構成されている。
前記アウタースリーブ8の端部外周部には一定のピッ
チで複数の爪8aが形成されている。この爪8aは、プロペ
ラ12を支持するプロペラボス11の外周に形成した爪11a
と係合することによって、プロペラ軸2の回転をプロペ
ラボス11に伝達するためのものである。
従って、プロペラ12が岩や流木と接触したり、或いは
ロープが絡んだりしてプロペラボス11にトルクリミッタ
ー10に於ける伝達トルクの制限値以上の過大な負荷がか
かった場合、この過負荷はプロペラボス11からアウター
スリーブ8に伝達され、アウタースリーブ8,摩擦部材9
及びインナースリーブ7との間で滑りが発生し、これに
より前記過負荷を吸収することが可能となる。このとき
プロペラボス11はプロペラ軸2に対し回転可能に支承さ
れていることから、プロペラ軸2とインナースリーブ7
とは回転を継続する。
プロペラボス11は、第1図及び第2図に示すように周
囲に所定数(本実施例では3枚)のプロペラ12を装着
し、且つプロペラ12のピッチを変更するためのピッチ変
更手段を構成するスリーブ状のネジ軸13を回転可能に嵌
挿して構成されている。
前記プロペラボス11の内部にはプロペラ12の数に応じ
た室11bが形成されている。この室11bにはクランク14が
回転可能に嵌合されており、該クランク14の回転中心と
なる軸14aがプロペラ軸2の軸心と直交するように設け
られている。このクランク14にはプロペラ12がボルト12
aによって締結されている。
前記クランク14の内側、即ちプロペラ軸2側であって
軸14aから偏心した位置には突起14bが形成されている。
この突起14bはカラーを介して、ネジ軸13と螺合し、ピ
ッチ変更手段を構成するクロスヘッド15に形成した溝15
aに嵌合されている。この突起14bはネジ軸13の回転に伴
ってプロペラ軸2の軸方向に移動するクロスヘッド15に
よって駆動され、クランク14を軸14aを中心に回転させ
てプロペラ12のピッチを変更するものである。
前記ネジ軸13は、プロペラボス11の長さと略等しい長
さに形成され、外周所定位置にプロペラ12のピッチを所
望の値に設定し得る長さのネジ部13aが形成されてい
る。またネジ軸13の端部には、後述する差動歯車機構16
と離接可能な爪13bが形成されている、このネジ軸13は
プロペラボス11に回転可能に嵌挿され、且つ外周がOリ
ング13cと当接することで室11bを水密状態を保持し得る
ように構成されている。またネジ軸13とプロペラ軸2と
の間には、スリーブ状の軸受13dが装着されており、こ
の軸受13dによってネジ軸13,プロペラボス11がプロペラ
軸2に対し回転可能に構成されている。
プロペラボス11に形成された室11bには、ネジ軸13と
クロスヘッド15との螺合,クロスヘッド15とクランク14
と摺動及びプロペラ12のプロペラボス11に対する回動等
を円滑に行うための潤滑油が充填されている。このため
プロペラボス11とプロペラ12との摺動面にはOリング等
のシール部材が装着され、該Oリング及びOリング13c
とによって、室11bに充填された循環油が外部に漏洩れ
することを防止している。
前述の如くプロペラボス11は、プロペラ12を回転可能
に支持にすると共に、内部にネジ軸13,クランク14及び
クロスヘッド15を装着し、且つ潤滑油を充填して構成さ
れている。尚、図に於いて11dはOリング溝である。
プロペラボス11の端面であって、前記爪11aが形成さ
れた面とは反対側の面には、該プロペラボス11と後述す
る差動歯車機構16とを離接可能に係合するための爪11c
が一定のピッチで複数形成されている。この爪11c及び
前記ネジ軸13に形成した爪13bは同一方向に、即ちケー
シングAと対向する面に配設され、ケーシングA側に設
けられた差動歯車機構16を構成する2つの歯車機構と夫
々離接可能に噛合し得るように構成されている。
差動歯車機構16は、プロペラボス11の回転と同期して
回転する歯車機構(以下『第1歯車機構』という)17
と、後述する動力源26からの動力をピッチ変更手段を構
成するネジ軸13に伝達するための歯車機構(以下『第2
歯車機構』という)18とによって構成されている。本実
施例にあっては前記第1,第2歯車機構17,18は夫々遊星
歯車機構によって構成されている。
前記第1歯車機構17は、プロペラボス11に形成した爪
11cと離接可能に係合する爪19aを形成した太陽ギヤ19
と、ケーシングAに固着したリングギヤ20と、前記太陽
ギヤ19及びリングギヤ20と噛合し太陽ギヤ19の周りを自
転しつつ公転する遊星ギヤ21とによって構成されてい
る。そしてこの第1歯車機構17はプロペラボス11によっ
て駆動され、太陽ギヤ19は該ボス11と同期して回転して
いる。
前記第2歯車機構18は、ネジ軸13の爪13bと離接可能
に係合する爪22aを形成した太陽ギヤ22と、動力源26か
らの動力を伝達されるドライブリングギヤ23と、前記太
陽ギヤ22及びドライブリングギヤ23と噛合し且つ第1歯
車機構17の遊星ギヤ21と軸25によって連結された遊星ギ
ヤ24とによって構成されている。
垂直軸1に隣接し且つ該軸1と平行に差動歯車機構16
の動力源となる伝導モーター、或いは油圧モーター等の
モーター26がケーシングAに固着されている。前記モー
ター26には軸26aが装着され、この軸26aの先端にはドラ
イブリングギヤ23に形成したベベルギヤ23aと噛合して
モーター26の動力を差動歯車機構16に伝達するためのド
ライブギヤ26bが固着されている。
前記モーター26としては、ブレーキ付モーター或いは
ウォーム減速装置付モーター等の如く、ドライブギヤ26
bに回転トルクが作用した場合に該トルクによって回転
することのないモーターであることが好ましい。
上記の如く構成した差動歯車機構16に於いて、プロペ
ラ12のピッチを変更する必要のない場合には、モーター
26は駆動されることなくロックされ、従ってドライブリ
ングギヤ23もロックされる。このとき第2歯車機構18の
太陽ギヤ22は第1歯車機構17の遊星ギヤ21を介して伝達
されるプロペラボス11の回転と同一回転する。このため
ネジ軸13には太陽ギヤ22を介してプロペラボス11と同一
の回転が伝達され、従ってネジ軸13とプロペラボス11と
の間には相対的な速度差が発生せず、プロペラ12のピッ
チは一定値を維持する。
またプロペラ12のピッチを変更する場合には、ケーシ
ングA内に設けたモーター26を駆動し、該モーター26か
らの動力によって第2歯車機構18を構成するドライブリ
ングギヤ23を回転させる。このとき第2歯車機構18を構
成する遊星ギヤ24は、第1歯車機構17を構成する遊星ギ
ヤ21と同一の公転数を有するがドライブリングギア23の
回転によって自転数が変化し、従って太陽ギヤ22の回転
数はプロペラボス11の回転数と異なった値となり、これ
により太陽ギヤ22とプロペラボス11との間に相対的な速
度差が発生する。そして前記太陽ギヤ22の回転がネジ軸
13に伝達されることで、該ネジ軸13とプロペラボス11と
の間に相対的な速度差が生じ、この速度差によってネジ
軸13がプロペラボス11に対し相対的に回転して該ネジ軸
13に螺合したクロスヘッド15を軸方向に摺動させてクラ
ンク14を軸14aを中心に回転させ、プロペラ12のピッチ
を変更することが出来る。
上記の如く構成した船舶推進装置に於いて、駆動手段
からの動力は垂直軸1を介してプロペラ軸2に伝達さ
れ、該軸2の端部2bに刻設したスプラインを介してイン
ナースリーブ7、即ちトルクリミッター10に伝達され
る。そしてトルクリミッター10を構成するアウタースリ
ーブ8の爪8aとプロペラボス11の爪11aとの噛合により
プロペラボス11に伝達され、プロペラ12を回転させ、船
舶を推進する。
またプロペラ12が例えば岩や流木と接触し、或いはロ
ープ等の巻き付きにより過大な負荷が発生した場合に
は、トルクリミッター10を構成するインナースリーブ7,
摩擦部材9,アウタースリーブ8の間の夫々の接触面に於
いて滑りが発生し、これにより過負荷を吸収することが
可能となり、駆動手段に悪影響を及ぼすことがない。
次に上記の如く構成した船舶推進装置を船外機,船内
外機或いは船内機に適用した場合に於けるプロペラボス
11に動力を伝達するための経路、及びプロペラ12のピッ
チを変更するための動力を伝達するための経路を第4図
(A)〜(C)に示す。
図に於いて、Eはプロペラ12の駆動手段としてのエン
ジンである。各図に示されるように、エンジンEからの
駆動力はプロペラ軸2によって、該軸2の端部に装着し
たトルクリミッター10に伝達される。そして前記トルク
リミッター10を介して、プロペラ軸2に回転可能に枢着
したプロペラボス11に伝達され、船舶の推進を行うもの
である。
前述したように本実施例にあっては、プロペラ軸2に
プロペラボス11,ネジ軸13及びプロペラボス11とモータ
ー26によって駆動される差動歯車機構16が夫々回転可能
に嵌合されている。このためプロペラボス11に対する駆
動力の伝達経路は、プロペラ軸2の端部2aに於いてエン
ジンEの動力を受けると共に該軸2の他端部2bにトルク
リミッター10を構成し、且つプロペラ軸2の中央部にプ
ロペラ12のピッチ変更手段を構成するネジ軸13及び差動
歯車機構16を嵌合することで船舶推進装置を構成するも
のである。
前述の実施例に於いて、トルクリミッター10をインナ
ースリーブ7,摩擦部材9及びアウタースリーブ8によっ
て構成したが、例えばクラッチ板及びバネによって構成
したトルクリミッターを用いることも可能である。
また前述の実施例に於いて、プロペラボス11に形成し
た室11b内には外部からの挿入物がないため、内容積が
常に一定となる。このため内部圧力の変化が無く、従っ
て内部圧力の変化に伴い発生する種々の問題、例えば潤
滑油の漏洩或いはネジ軸13を駆動するための動力の変化
等が発生することが無く、安定した状態で運転すること
が可能となる。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように本発明の船舶推進装置によ
れば、駆動手段からの動力をプロペラ軸を含む伝達手段
を介してプロペラボスに伝達することで、プロペラを駆
動して船舶を推進することが出来、またプロペラボス側
に配設されたプロペラのピッチを変更するためのピッチ
変更手段を、該ピッチ変更手段を駆動するための動力源
によって差動歯車機構を介して駆動することでプロペラ
のピッチを変更することが出来る。
即ち、プロペラボスの回転と同期して回転する歯車機
構とピッチ変更手段に回転を伝達するための歯車機構と
により構成される差動歯車機構を前記動力源によって駆
動することで、前記2つの歯車機構の間に相対的な速度
差を発生させ、従ってプロペラボスとピッチ変更手段と
の間に相対的な速度差を発生させ、このプロペラボスと
ピッチ変更手段との速度差によってピッチ変更手段を回
転させてプロペラのピッチを変更することが出来る。
またプロペラ軸とプロペラボスとの間に伝達トルクを
制限するためのトルク制限手段を設けたので、プロペラ
が流木等の障害物と接触して衝撃が発生した場合には、
前記トルク制限手段に於いてプロペラボスとプロペラ軸
との間に滑りが発生し、これにより前記衝撃を吸収する
ことが出来、またこのとき発生する過負荷がプロペラを
駆動するための駆動手段に伝達されることがないため駆
動手段に悪影響を及ぼすことがない等の特徴を有するも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は船舶推進装置の断面説明図、第2図は第1図の
II−II断面図、第3図は第1図のIII−III断面図、第4
図(A)〜(C)は駆動手段からの駆動力の伝達経路と
動力源からの駆動力の伝達経路の説明図である。 Aはケーシング、Eはエンジン、1は垂直軸、2はプロ
ペラ軸、7はインナースリーブ、8はアウタースリー
ブ、8aは爪、9は摩擦部材、10はトルクリミッター、11
はプロペラボス、11aは爪、12はプロペラ、13はネジ
軸、14はクランク、15はクロスヘッド、16は差動歯車機
構、17は第1歯車機構、18は第2歯車機構、26は動力源
である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船舶を推進するためのプロペラと、 前記プロペラを回転可能に支持するプロペラボスと、 前記プロペラボスを駆動するための駆動手段と、 前記駆動手段からの動力をプロペラボスに伝達するため
    のプロペラ軸を含む伝達手段と、 前記プロペラボス内にあって、前記プロペラのピッチを
    変更するためのピッチ変更手段と、 前記ピッチ変更手段を駆動するための動力源と、 前記ピッチ変更手段と前記動力源とを作動的に連結する
    差動歯車機構であって、前記プロペラ軸の外側の2つの
    回転軸と、前記回転軸の一方の軸であって、プロペラボ
    スの回転と同期して回転する軸を含む第1遊星歯車機構
    と、前記回転軸の他方の軸を含み、且つ前記動力源によ
    り駆動される第2遊星歯車機構と、からなり、前記他方
    の軸は、前記第1遊星歯車機構と前記第2遊星歯車機構
    との相対差を前記ピッチ変更手段に伝達するもの、であ
    る差動歯車機構と、 前記プロペラ軸とプロペラボスとの間に設けられ伝達ト
    ルクを制限するためのトルク制限手段と により構成したことを特徴とする船舶推進装置。
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JPH02144287A (ja) 1990-06-04

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