JP2932329B2 - プリプレグシートおよび成形体 - Google Patents

プリプレグシートおよび成形体

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公裕 池崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化プリプレグシー
トに関し、さらに詳しくは、繊維強化樹脂の釣竿やゴル
フシャフトその他管状体を成形する際に有用な積層プリ
プレグシートに関する。
【0002】
【従来の技術】一方向性プリプレグシート(以下UDプ
レグシートという)は、炭素繊維やガラス繊維などの補
強繊維を一方向に並列かつシート状引揃え、これにエポ
キシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化樹脂を
含浸予備硬化させたものである。このようなUDプリプ
レグシートは、釣竿やゴルフシャフトなどの分野におい
て使われてきた。
【0003】このようなUDプリプレグシートを釣竿の
ような、管状成形体に成形する際にはUDプリプレグシ
ートの強化繊維の配向方向と主応力の方向、すなわち釣
竿の軸方向と一致させる必要がある。しかしながらこの
ようにして得られた管状成形体は繊維の配向方向に対し
ては、十分な特性を発揮するが、繊維の配向方向の直角
方向に対しては十分な特性を発揮しなかった。
【0004】繊維の配向方向に対する直角方向の機械的
特性を十分発揮させるために、UDプリプレグシートの
繊維方向に対してほぼ直角方向に他のUDプリプレグシ
ートを重ねる方法が特開昭50−151693号公報に
報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、UDプリプレグ
シートは一般にその形態を良好に保持するために、離型
紙上に載せた連続した形態で製造、供給されることが多
い。本発明者らは上記特開昭50−151693号公報
を参考に、図1に示すようにUDプリプレグシートにそ
の繊維方向に対して直角方向に補強UDプリプレグシー
トを重ねて2層プリプレグシートを製作した。この2層
プリプレグシートを用いて管状成形体を成形してみる
と、図2に示すような補強用のUDシート間のラップや
ギャップ、あるいはそのUDプリプレグシートを構成す
る繊維束の広がりのむら等で生じるプリプレグの厚みむ
らのために、図3に示すような管状成形体表面上の凹凸
が顕著となり、管状成形体の曲げ強度の低下あるいはそ
の強度のばらつきが発生した。本発明者らは管状成形体
の長手方向ばかりでなく、その直角方向にも十分な機械
的強度を有し、かつ表面外観の優れた管状成形体を得る
ことを目的として、鋭意検討した結果本発明を完成する
に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、繊維が
一軸方向に配列された主プリプレグシートに対し、これ
と繊維方向が交差する複数の繊維が一軸方向に配列され
た補強用プリプレグシートを主プリプレグの繊維配列方
向に順次配列して積層されたプリプレグシートにおい
て、主プリプレググシートの繊維方向と各補強用プリプ
レグシートの繊維方向とのなす交差角θが82゜≦θ≦
88゜であることを特徴とするプリプレグシートおよび
該プリプレグシートから得られる管状成形体である。
【0007】本発明のプリプレグシートに用いられる強
化繊維としては、炭素繊維、黒鉛繊維、EもしくはSガ
ラスを原料とするガラス繊維、ボロン繊維、金属繊維等
を始めとする無機繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維
などの有機繊維が挙げられる。また、本発明に用いられ
るマトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂または熱可
塑性樹脂等が用いられ、具体例としてはエポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、フェノール樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられ
る。
【0008】また、本発明において使用される基材とな
る主プリプレグシートおよび補強用プリプレグシートは
例えば、特開昭59−135230号公報および特開昭
59−184614号公報に示された方法により得られ
る。このようにして得られたUDプリプレグは一般にそ
の形態を良好に保持するために、離型紙上に載せた連続
した形態で製造、供給されることが多い。
【0009】本発明のプリプレグシートは次のようにし
て作られる。基材となるUDプリプレグシート上に予め
基材となる主UDプリプレグの大きさに対して十分な大
きさの補強用UDプリプレグシートを複数枚切り出して
おく。補強用UDプリプレグシートを図4に示すように
基材となるUDプリプレグシートの繊維方向と補強用U
Dプリプレグシートの繊維方向とのなす角度θが82゜
≦θ≦88゜となるように並べて低温アイロン等で仮止
めを施し、その後、70℃程度に暖められたロール等で
圧着し、プリプレグシートが得られる。またその他の方
法として、予め図5に示すような補強用UDプリプレグ
シートテープを作成しておき、該テープを主UDプリプ
レグシートの上に設置した後、加熱圧着しプリプレグシ
ートとしてもよい。θが88゜を越えると、プリプレグ
シートから得られる管状成形体表面に凹凸が発生し、同
時に管状体の曲げ強度が低下し、そのばらつきも大きく
なり好ましくない。またθが82゜未満になると、得ら
れる成形体表面の凹凸は低減するが、管状成形体の側面
に垂直な方向の剛性および圧縮強度が低下し、本来の補
強用UDプリプレグシートによる補強効果が得られなく
なるために好ましくない。
【0010】本発明のプリプレグシートから成形体を得
る方法としては、例えば、プリプレグシートをマンドレ
ルに基材となる主UDプリプレグシートの繊維方向とマ
ンドレルの長手方向を一致させ、必要枚数となるように
巻きつけ加熱および加圧処理することによって成形体を
得る方法が挙げられる。加熱および加圧処理については
金型等を用いたコンプレッション成形オートクレーブ成
形、真空バック成形、テープラッピング成形等の成形法
が挙げられる。
【0011】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (1)曲げ特性試験:積層したプリプレグシートを10
φの鉄製マンドレルに4周巻き付け、ポリプロピレン製
テープ(巾15mm)をテープ張力3kg/15mmで
ラッピングし130℃2時間の条件で硬化して600m
mのパイプを成形した。これを試料として図6に示すよ
うな測定治具を用いて曲げ強度および曲げ弾性率を測定
した。図中6−aは可動圧子、6−bは固定圧子、6−
cはサンプルCFRPパイプ、6−dは圧子部での応力
集中を防ぐために装着した内径11.5mm、厚さ2m
m、巾10mmの金属リングを示す。測定条件は可動圧
子長スパン500mm,固定圧子スパン長150mm、
クロスヘッドスピード15mm/min、測定雰囲気は
21℃50%RHで実施した。評価は6点の平均値を求
めるとともに、ばらつき度を評価するためその変動率
(CV値)を求めた。 (2)圧縮特性試験:管状成形体の側面方向からの圧縮
特性を図7に示すような治具を用いて評価した。図7に
おいて、7−aはロードセルで、7−bは圧縮用天板、
7−cは管状成形体、7−dはベースプレートを示す。
試料は上記曲げ特性試験の試料調整において20φの鉄
製マンドレルを用いることおよび巻回数を3回にしたこ
とを除いて同様にして調整した。なおその評価は図8に
示すような応力−たわみ曲線から破断強度および剛性率
(=弾性限応力/弾性限たわみ量)を求めることにより
行った。
【0012】実施例1〜4および比較例1〜2 プリプレグシートは第4図に示すように補強用UDプリ
プレグシート(三菱レイヨン製プリプレグ:品番MR3
30J025S、繊維量30g/m2、樹脂含有率3
8.8%;炭素繊維:三菱レイヨン製、品番MR30−
3L、弾性率28t/mm2)を、基材となる主UDプ
リプレグシート(三菱レイヨン製プリプレグ:品番HR
330E150S、繊維量139g/m2、樹脂含有率
30%;炭素繊維:三菱レイヨン製、品番HR40−1
2M、弾性率40t/mm2)上に、補強用UDプリプ
レグシートの繊維の配向方向と基材となるUDプリプレ
グシートの繊維配向とのなす交差角θがそれぞれ90
゜、88゜、86゜、84゜、82、80゜になるよう
にして並べ、低温アイロンで仮止めを施し、その後、7
0℃程度に暖められたロール等で圧着し、6種類のプリ
プレグシートを得た。これらのプリプレグシートから曲
げ特性試験および圧縮特性試験用の試料を成形し、それ
ぞれについて評価を行った。結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】交差角θが90°の場合には、得られた成
形体の表面の凹凸が顕著であり、また表1からわかるよ
うに、曲げ強度のばらつきがありそのために強度値自体
も低くなっている。また、交差角θが80°の場合に
は、得られた成形体の表面の凹凸はないものの、表1よ
りわかるように曲げ弾性率の低下、圧縮時の破断強度低
下および剛性率低下している。一方、本願発明のプリ
プレグシートから得られた成形体は表面の凹凸もなく、
かつ十分な曲げ強度を有しまたそのばらつきもなく、
さらには圧縮時の破断強度および剛性率十分なもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】主UDプリプレグシート上に複数の補強UDプ
リプレグシートが主UDプリプレグシートの繊維配向方
向に順次に配列され、かつ主プリプレグシートの繊維配
向方向と補強UDプリプレグシートの繊維配向方向とが
なす角度が90゜となっている積層プリプレグシートの
斜視図である。
【図2】主UDプリプレグシート上に補強UDプリプレ
グを重ねた際に起こるラップとギャップを示した積層プ
リプレグの概略図である。
【図3】図2に示すプリプレグシートを用いて製作され
た成形体の概略図である。
【図4】本発明のプリプレグシートの斜視図である(8
2゜≦θ≦88゜)。
【図5】本発明において使用することのできる補強用U
Dプリプレグシートテープの斜視図である。
【図6】管状成形体の4点曲げ試験用測定装置の概略図
である。
【図7】圧縮特性試験測定法の概略図である。
【図8】圧縮特性試験測定の際の応力−たわみ曲線の概
略図である。
【符号の説明】
1−a 主UDプリプレグシート 1−b 主UDプリプレグシートの繊維配向方向 2−a 補強UDプリプレグシート 2−b 補強UDプリプレグシートの繊維配向方向 3 ラップ 4 ギャップ 6−a ロードセル 6−b 圧縮用天板 6−c 管状成形体 6−d ベースプレート 7−a 可動圧子 7−b 固定圧子 7−c 管状成形体 7−d 金属製リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維が一軸方向に配列された主プリプレ
    グシートに対し、これと繊維方向が交差する繊維方向
    が一軸方向に配列された複数の補強用プリプレグシート
    を主プリプレグの繊維配向方向に順次配列して積層され
    たプリプレグシートにおいて、 主プリプレグシートの繊維方向と各補強用プリプレグシ
    ートの繊維方向とのなす交差角θが82°≦θ≦88°
    であることを特徴とするプリプレグシート。
  2. 【請求項2】 請求項1のプリプレグシートから得られ
    る管状成形体。
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