JP2932204B2 - 車両のスリップ制御装置 - Google Patents

車両のスリップ制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ブレーキ液圧等のブレーキ圧を制御するこ
とによって車輪のスリップ率を制御するスリップ制御手
段を備えて成る車両のスリップ制御装置に関する。
(従来の技術) ブレーキ圧を制御することによって車輪のスリップ率
を制御するスリップ制御として、従来より、アンチスキ
ッド制御やトラクション制御が知られている。
アンチスキッド制御は、制動時に、過大ブレーキ圧に
よって車輪がロック状態となり制動性等が損なわれるの
を防止するため、車輪のスリップ率を算出し、該スリッ
プ率を別途設定される目標スリップ率とすべく車輪のブ
レーキ圧を制御するものである。
また、トラクション制御は、加速時に、駆動輪が過大
駆動トルクによって空転状態となり加速性等が損なわれ
るのを防止するため、過大駆動トルクによる駆動輪のス
リップ率を算出し、該スリップ率を別途設定される目標
スリップ率とすべく駆動輪のブレーキ圧等を制御するも
のである。
ところで、上記アンチスキッド制御においては、一般
にブレーキ圧の増減を繰り返して車輪のスリップ率を目
標スリップ率に収束させる制御が行なわれる。例えば、
車輪のスリップ率が大きくなってロック傾向にあると判
定したら減圧フェーズと判定して減圧し、スリップ率の
上昇が止まったら保持フェーズと判定して保持し、その
保持状態でスリップ率が所定値まで低下したら増圧フェ
ーズと判定して増圧し、以後この減圧,保持,増圧のサ
イクルを繰り返してスリップ率を目標スリップ率に収束
させる制御が行なわれる。
上記増圧フェーズは、ブレーキ圧の減少によってスリ
ップがおさまり車輪速が増大してきたので、本来のブレ
ーキ作動状態とすべく必要なブレーキ圧を付与しようと
するものであり、この場合、緩やかに増圧すると非ブレ
ーキ状態が長くなって制動性が低下するので適当なブレ
ーキ圧まで速やかに増圧することが望まれる。
そこで、上記増圧フェーズの制御を行なうにあたっ
て、特公昭57−4544号公報に記載されている様に、最初
所定量急増圧を行なってある程度のブレーキ圧を確保
し、その後緩増圧によって適宜増圧させる方法が知られ
ている。
また、その様な急増圧と緩増圧とを行なう場合、適切
な急増圧量は路面μや車両の走行状態等によって異なる
ので予め設定することが困難であり、従って同じく上記
特公昭57−4544号公報に記載されている様に、先行の1
回もしくは複数回の増圧フェーズにおける緩増圧量に基
づいて急増圧量を設定することにより、急増圧量を適切
に設定する方法が知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記の様に先行する増圧フェーズでの
緩増圧量に応じて急増圧量を設定する方法は、適切な急
増圧量を設定する上で有効な方法ではあるものの、緩増
圧量といういわば間接的なファクタに応じて設定するも
のであり、必ずしも高精度で適切な値を設定し得るもの
とは言い難い。
即ち、スリップ制御は車輪の挙動を制御するものであ
り、従って上記急増圧量をどの様な値とするかは本来車
輪の挙動に応じて決定されるべきであり、上記緩増圧量
はその車輪の挙動を間接的に示すものであって必ずしも
常に完全に車輪の挙動に対応するものではないので、そ
の様な緩増圧量に基づく急増圧量の設定は、必ずしも急
増圧量の適切な設定を高精度で行ない得るものとは言い
難い。
なお、トラクション制御においても一般にブレーキ圧
の増減を繰り返して車輪のスリップ率を目標スリップ率
に収束させる制御が行なわれ、その場合増圧フェーズで
最初に所定量急増圧しその後緩増圧によって適宜増圧す
ることが考えられるが、その様な場合にも上記の問題は
該当するものである。
本発明の目的は、上記事情に鑑み、増圧フェーズにお
いて最初に急増圧を行ない次に緩増圧を行なう場合、そ
の急増圧の量を車輪の挙動に直接的に基づいて設定する
ことにより急増圧量の適切な設定をより高精度で行なう
ことができるようにした車両のスリップ制御装置を提供
することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る車両のスリップ制御装置は、上記目的を
達成するため、 車輪のブレーキ圧を制御することによって車輪のスリ
ップ率を制御すると共に、該制御に際し増圧フェーズの
ときは最初に急増圧を行ないその後緩増圧を行なうスリ
ップ制御手段を備えて成る車両のスリップ制御装置にお
いて、 上記制御手段が、上記急増圧終了時の車輪加減速度が
加速側のときは次回の急増圧量を増加補正し、減速側の
ときは次回の急増圧量を減少補正するものであることを
特徴とする。
上記次回の急増圧量の増加補正および減少補正とは、
別途設定される次回の基本急増圧量に対して増加させる
補正および減少させる補正を意味し、またその基本増圧
量はどの様な方法で設定しても良いが、例えば先行する
1回もしくは複数回の急増圧量に基づいて適宜に決定す
ることができる。
また、加速側または減速側のときに急増圧量を増加お
よび減少させるにあたっては、その加速度または減速度
が大きければ大きい程増加量または減少量も大きくする
ことができる。
(作用) 上記急増圧は、スリップがおさまり車輪速が増加して
いる状況において速やかに必要なブレーキ圧を付与すべ
くブレーキ圧を適当な値まで増圧させようとするもので
あり、その量は車輪速の増加傾向を回避すると共に再度
ロック状態に向かうことのない程度の値であることが好
ましい。
かかる見地から、急増圧終了時点で車輪速が未だ増加
傾向(加速側)にあるということは急増圧量が不足気味
であったということであり、また車輪速が既に減少傾向
(減速側)にあるということは車輪は次のロックに向か
っている可能性が高く急増圧量が過大であったといえ
る。
従って、上記本発明に係る車両のスリップ制御装置の
様に、急増圧終了時の車輪加減速度を見て、加速側であ
れば次回の急増圧量を例えば今回の急増圧量よりも大と
し、減速側であれば次回の急増圧量を例えば今回の増圧
量よりも小とすることにより、次回の急増圧量を適切に
設定することができる。
また、その次回の急増圧量の設定は、車輪の挙動その
ものである車輪の加減速度に直接基づいて行なうので、
極めて高精度に適切に行なうことかができる。
(実 施 例) 以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説
明する。
第1図は本発明に係るスリップ制御装置の一実施例を
備えた自動車を示す図である。
図示の実施例は、駆動輪に対しブレーキ液圧制御によ
るトラクション制御が行なわれ、従動輪と駆動輪に対し
ブレーキ液圧制御によるアンチスキッド制御が行なわれ
るものであり、かつ、本発明の対象である増圧フェーズ
における次回の急増圧量の補正は、アンチスキッド制御
において行なわれるものである。
第1図において、Aは本実施例に係るスリップ制御装
置を備えた自動車である。自動車Aは、左右の前輪1FL
と1FRとが従動輪とされ、左右の後輪1RLと1RRとが駆動
輪とされている。すなわち、車体前部に搭載されたエン
ジン2の発生トルクが、自動変速機3,プロペラシャフト
4,デファレンシャルギア5を経た後、左駆動軸6Lを介し
て左後輪1RLへ伝達される一方、右駆動軸6Rを介して右
後輪1RRへ伝達される。
自動変速機の構成 上記自動変速機3は、トルクコンバータ11と多段変速
歯車機構12とから構成されている。変速は、変速歯車機
構12の油圧回路に組込まれた複数のソレノイド13aの励
磁と消磁との組合わせを変更することにより行なわれ
る。また、トルクコンバータ11は、油圧作動式のロック
アップクラッチ11Aを有しており、該クラッチの油圧回
路に組込まれたソレノイド13bの励磁と消磁とを切換え
ることにより、ロックアップクラッチ11Aの締結と締結
解除が行なわれる。
上記ソレノイド13a,13bは、自動変速機用の制御ユニ
ットUATによって制御される。この制御ユニットUATは、
既知のように変速特性とロックアップ特性をあらかじめ
記憶しており、この特性に基づいて変速制御とロックア
ップ制御とを行なう。この制御のため、制御ユニットUA
Tは、吸気通路41に配設されアクセルペダル42に連結さ
れたスロットル弁43の開度を検出するスロットル開度セ
ンサ61からのスロットル開度信号と、車速を検出する車
速センサ62からの車速信号(実施例ではプロペラシャフ
ト4の回転数信号)とが入力される。
ブレーキ液圧調整機構の構成 各車輪1FR〜1RRには、ブレーキ21FR〜21RRが設けられ
ている。この各ブレーキ21FR〜21RRのキャリパ(ブレー
キシリンダ)22FR〜22RRには、配管23FR〜23RRを介し
て、ブレーキ液圧が供給される。
各ブレーキ21FR〜21RR対するブレーキ液圧の供給のた
めの構成は、次のようになっている。先ず、ブレーキペ
ダル25の踏込力が、ハイドロリックブースタを用いた倍
力装置26によって倍力されて、タンデム型のマスタシリ
ンダ27に伝達される。このマスタシリンダ27に伝達され
た液圧は、マスタシリンダ27の第1の吐出口27aに接続
されたブレーキ配管23FLを介して左前輪用ブレーキ21FL
に、マスタシリンダ27の第2の吐出口27bに接続された
ブレーキ配管23FRを介して右前輪用ブレーキ21FRに、そ
れぞれ伝達される。
倍力装置26には、配管28を介してポンプ29からの作動
液圧が供給され、余剰の作動液はリターン用配管30を介
してリザーバタンク31へ戻される。上記配管28から分岐
管28aが分岐しており、分岐管28aには電磁式の開閉弁32
が接続されている。また、倍力装置26から配管33が分岐
しており、配管33には電磁式の開閉弁34と、開閉弁34と
並列に配置された一方向弁35が接続されている。
分岐管28aと配管33とは合流部aで合流しており、該
合流部aに対して、左右後輪側のブレーキ配管23RL,23R
Rが接続されている。
上記配管23RL,23RR,23FL,23FRにはそれぞれ電磁開閉
弁36A,37A,38A,39Aが接続され、該弁36A,37A,38A,39Aの
下流にそれぞれ接続されたリリーフ通路36C,37C,38C,39
Cに対して、それぞれ電磁開閉弁36B,37B,38B,39Bが接続
されている。
上述した各弁32,34,36A,37A,38A,39A,36B,37B,38B,39
Bは、トラクション制御手段兼アンチスキッド制御手段
であるスリップ制御ユニットUSLによって制御される。
すなわち、トラクション制御もアンチスキッド制御も行
なわないときは、図示のように弁32が閉じ、弁34が開か
れ、かつ弁36B,37B,38B,39Bが閉じ、弁36A,37A,38A,39A
が開かれる。これにより、ブレーキペダル25が踏込まれ
ると、前輪用ブレーキ21FR,21FLに対してはマスタシリ
ンダ27を介してブレーキ液圧が供給される。また、後輪
用ブレーキ21RR,21RL対しては、倍力装置26の作動液圧
が配管33を介してブレーキ液圧として供給される。
駆動輪としての後輪1RR,1RLに対してトラクション制
御を行なうときは、弁34が閉じられ、弁32が開かれる。
そして、弁36A,36B,37A,37Bのデュティー制御によっ
て、ブレーキ液圧の保持と増圧と減圧とが行なわれる。
より具体的には、弁32が閉じていることを前提として、
各弁36A,36B,37A,37Bが閉じているときがブレーキ液圧
の保持となり、弁36A,37Aが開き、弁36B,37Bが閉じてい
るときが増圧となり、弁36A,37Aが閉じ、弁36B,37Bが開
いているときが減圧となる。分岐管28aを経たブレーキ
液圧は、一方向弁35の作用によって、ブレーキペダル25
に対する反力として作用しないようにされている。
このようなトラクション制御を行なっているときにブ
レーキペダル25が踏込まれると、この踏込みに応じた倍
力装置26の作動液圧がブレーキ液圧として一方向弁35を
介して後輪用ブレーキ21RR,21RL供給される。
駆動輪としての後輪1RL,1RRに対してアンチスキッド
制御を行なうときは、弁32が閉じられ、弁34が開かれ
る。そして、上述のトラクション制御と同様にして弁36
A,36B,37A,37Bのデューティ制御によって、ブレーキ液
圧の保持と増圧と減圧とが行なわれる。また、従動輪と
しての前輪1FL,1FRに対してアンチスキッド制御を行な
うときは、上記後輪のアンチスキッド制御と同様に弁38
A,38B,39A,39Bのデューティ制御によって、ブレーキ液
圧の保持と増圧と減圧とが行なわれる。
制御ユニットの構成 上記スリップ制御ユニットUSLは、駆動輪1RL,1RRに対
してブレーキ液圧制御によるトラクション制御を行な
い、従動輪1FL,1FRと駆動輪1RL,1RRに対してブレーキ液
圧制御によるアンチスキッド制御を行なう。制御ユニッ
トUSLには、各車輪速を検出する車輪速センサ64〜67か
らの信号が入力される。
さらに、制御ユニットUSLは上記各センサからの各信
号を受け入れる入力インターフェイスと、CPUとROMとRA
Mとから成るマイクロコンピュータと、出力インターフ
ェイスと、弁32,34,36A,37A,38A,39A,36B,37B,38B,39B
を駆動する駆動回路とを備えており、ROMにはトラクシ
ョン制御およびアンチスキッド制御に必要な制御プログ
ラム、各種マップ等が格納され、またRAMには制御を実
行するのに必要な各種メモリが設けられている。
アンチスキッド制御の内容 次に、制御ユニットUSLによるアンチスキッド制御の
内容を、第2図に基づいて説明する。
第2図はアンチスキッド制御の対象となった車輪の車
輪速およびブレーキ液圧の変化の一例を示す図である。
図示の如く、今t1時点でブレーキペダル25を踏み込ん
で制動を開始したとする。すると、該ペダルの踏み込み
によりブレーキ液圧が増大し、それに伴なって車輪速が
低下し始め、ロック傾向になったとする。そうすると、
上記制御ユニットUSLは、この車輪の車輪速の変化から
ロック傾向になったことを判定し、t2時点で減圧フェー
ズと判定して直ちに減圧を開始する。このロック傾向に
なったことの判定は、例えば車輪減速度が所定値以上に
なったことによりあるいはスリップ率が所定のしきい値
より大になったこと等により適宜行なわれる。
なお、スリップ率は、車輪のスリップの程度を示す数
値であればどの様なものでも良いが、ここでは を採用し、推定車体速としては4輪の車輪速のうちの最
大車輪速もしくは制動開始時近傍の車体速(車輪速)か
ら路面の摩擦係数μに応じた減速度、例えば1.2g(高
μ)〜0.3g(低μ)によって減速させた車体速を用いる
ことができる。
そして、ブレーキ液圧を減圧し、スリップ率の上昇が
止まった時点、即ち車輪減速度が零になった時点t3で保
持フェーズと判定してブレーキ液圧を保持し、該保持に
より車輪速が増加してスリップ率が上記しきい値まで低
下した時点もしくは車輪加速度が所定値以上になった時
点t4で増圧フェーズと判定して再びブレーキ液圧を増加
し、以下同様にしてスリップ率が上記しきい値を越えた
もしくは車輪減速度が所定値以上となった時間t5で減圧
し、スリップ率の増加が止まった時点t6で保持し、スリ
ップ率がしきい値まで低下したもしくは車輪加速度が所
定値以上となった時点t7で増圧し、この様な減圧,保
持,増圧のサイクルを繰り返しながらスリップ率を目標
スリップ率に収束させる制御が行なわれる。
トラクション制御の内容 次に、制御ユニットUSLによるトラクション制御の内
容を説明する。
このトラクション制御は、左右の駆動輪1RL,1RRに対
してそれぞれ別個に行なわれる。即ち、左駆動輪1RLに
対する制御は、公知のトラクション制御と同様に、各車
輪1FL,1FR,1RL,1RRの車輪速等に基づいて左駆動輪1RLの
加減速度やスリップ率を算出し、それらに基づいて左駆
動輪1RLのスリップ率を目標スリップ率とすべく、弁36
A,36Bを開閉して左駆動輪1RLのブレーキ液圧を増減保持
制御することにより行なわれる。また、右駆動輪1RRに
対する制御も、同様にして右駆動輪1RRの加減速度やス
リップ率を算出し、それに基づいて右駆動輪1RRのスリ
ップ率を目標スリップ率とすべく、弁37A,37Bを開閉し
て右駆動輪1RRのブレーキ液圧を増減保持制御すること
により行なわれる。
また、この場合のブレーキ液圧の増減保持制御も、上
記アンチスキッド制御の場合と同様に増減保持のサイク
ルを繰り返しながら行なわれる。
増圧フェーズにおける急増圧 上記アンチスキッド制御における増圧フェーズにおい
ては、第2図に示す様に、最初急増圧を行ない、次に緩
増圧が行なわれる。
これは、前述の様に、増圧フェーズの前は減圧保持フ
ェーズによってブレーキ液圧が減少せしめられていわば
ノーブレーキ状態になっており、それによってスリップ
がおさまり車輪速が増加してきた状態にあるので、速や
かに本来のブレーキ作動状態とすべく最初に所定量急増
圧を行ない、その後適宜緩増圧を行なおうとするもので
ある。
そして、かかる急増圧においては、最初の増圧フェー
ズにおける急増圧(t4時点で開始される急増圧)につい
ては予め設定された所定の量だけ急増圧を行ない、即ち
予め設定された所定の時間だけ急増圧を行ない、次回以
降の増圧フェーズにおける急増圧量はその前の増圧フェ
ーズにおける急増圧終了時の車輪の加減速度に応じて適
宜補正して設定される。
具体的には、第3図に示す様に、t4時点で開始される
最初の急増圧は予め設定された所定量(時間t4t4′)
だけ急増圧し、その急増圧終了時(t4′時点)における
車輪の加減速度が加速側、即ち車輪速のピークP以前の
側にあったときは、t7時点から開始される次回の急増圧
における急増圧量として、今回の急増圧量(t4t4′)
を次回の基本急増圧量としその基本急増圧量に所定量だ
け増加した量を設定し、次回はその増加補正した急増圧
量だけ急増圧する。
また、第4図に示す様に、上記と同様にして最初の急
増圧を行ない、その急増圧終了時(t4′時点)の車輪加
減速度が減速側、即ち車輪速のピークP以後の側にあっ
たときは、t7時点で開始される次回の急増圧における急
増圧量として、今回の急増圧量(時間t4t4′)を次回
の基本急増圧としその基本急増圧量から所定量だけ減少
した量を設定し、次回はその減少補正した急増圧量だけ
急増圧する。
以後は上記と同様にして、各急増圧終了時に、その終
了時点の車輪加減速度を見て加速側であれば次回の急増
圧量として今回の急増圧量に所定量増加した量を設定
し、また減速側であれば次回の急増圧量として今回の急
増圧量から所定量減少した量を設定し、その様にして設
定された急増圧量だけ次回急増圧する。
なお、上記実施例はアンチスキッド制御における急増
圧に関するものであったが、この様な急増圧量の設定方
法は、トラクション制御においても適用可能である。
前述の様に、急増圧終了時点で車輪速が未だ増加傾向
(加速側)にあるということは急増圧量が不足気味であ
ったということであり、また車輪速が既に減少傾向(減
速側)にあるということは車輪は次のロックに向かって
いる可能性が高く急増圧量が過大であったといえる。
従って、上記の様に、急増圧終了時の車輪加減速度を
見て、加速側であれば次回の急増圧量を増加させ、減速
側であれば次回の急増圧量を減少させることにより、次
回の急増圧を適切に行なうことができる。
(発明の効果) 以上説明した様に、本発明に係る車両のスリップ制御
装置は、急増圧終了時の車輪加減速度に基づき、加速側
のときは次回の急増圧量を増加補正し、減速側のときは
次回の急増圧量を減少補正するので、次回の急増圧量を
適切に設定することができ、かつその補正は車輪の挙動
そのものである車輪加減速度に基づいて行なうので、極
めて高精度に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る車両のスリップ制御装置の実施例
を示す全体構成図、 第2図はアンチスキッド制御の基本例を示す図、 第3図および第4図は急増圧量の設定態様を説明する図
である。 1FL,1FR,1RL,1RR……車輪 USL……スリップ制御装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−1666(JP,A) 特開 昭62−166152(JP,A) 特開 平1−106763(JP,A) 特開 平3−246157(JP,A) 特開 昭62−155161(JP,A) 特開 昭57−7747(JP,A) 特開 昭53−71781(JP,A) 特公 昭57−4544(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/66

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪のブレーキ圧を制御することによって
    車輪のスリップ率を制御すると共に、該制御に際し増圧
    フェーズのときは最初に急増圧を行ないその後緩増圧を
    行なうスリップ制御手段を備えて成る車両のスリップ制
    御装置において、 上記制御手段が、上記急増圧終了時の車輪加減速度が加
    速側のときは次回の急増圧量を増加補正し、減速側のと
    きは次回の急増圧量を減少補正するものであることを特
    徴とする車両のスリップ制御装置。
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