JP2932046B2 - ボール弁 - Google Patents

ボール弁

Info

Publication number
JP2932046B2
JP2932046B2 JP6319632A JP31963294A JP2932046B2 JP 2932046 B2 JP2932046 B2 JP 2932046B2 JP 6319632 A JP6319632 A JP 6319632A JP 31963294 A JP31963294 A JP 31963294A JP 2932046 B2 JP2932046 B2 JP 2932046B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
valve element
flow path
ball valve
flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6319632A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08114272A (ja
Inventor
浩 小磯
修 奥田
一巳 島
久 川田
博次 津川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taimei Kinzoku Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Taimei Kinzoku Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taimei Kinzoku Kogyo Co Ltd filed Critical Taimei Kinzoku Kogyo Co Ltd
Priority to JP6319632A priority Critical patent/JP2932046B2/ja
Publication of JPH08114272A publication Critical patent/JPH08114272A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2932046B2 publication Critical patent/JP2932046B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Taps Or Cocks (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体の流路を遮断し又
はこの流体の流量を調節する双方に使用するボール弁の
構造に係り、特に弁子と弁本体との間の弁室を洗浄可能
にする弁子の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、流路を遮断し又は流量を調節する
双方に使用するボール弁としては、例えば、図8に示す
ようなボール弁100が知られている。このボール弁1
00は、本体101及び本体カバー102で形成する弁
室111内に、上流側流路112と下流側流路113に
通ずる流通路106を有するボール状の弁子105を配
置し、本体101及び本体カバー102の各弁室111
に面した個所に弁座107を設けて弁子105を挟持
し、弁子105に連結された操作ロツド108を回動す
ることによって、上流側流路112と下流側流路113
とを遮断し又はその流量を調整するものであった。尚、
104は蓋体、109はシール材、110はシール部、
114は空間、をそれぞれ示す。
【0003】一方、ボール弁の一種であるタンクの底部
に設けて流路を遮断し又は流量を調節する双方に使用す
るタンクボール弁として、例えば、図9に示すようなも
のが知られている。このタンクボール弁120は、図示
していないタンクの底部に設けられ流体の流路146を
遮断し又は流量を調節する双方に使用する弁で、タンク
の下部に設けられたタンク座138に取り付けて用い
る。このタンクボール弁120は、この内部に本体12
1及び本体カバー122によって形成される弁室142
と、この弁室142に位置し流体が流通する流通路12
4を有する弁子123と、この弁子123を挾持する一
対のリング状弁座130と、弁子123を回動操作する
操作棒127とを有するものである。
【0004】更に、弁子123は、弁室142に納めら
れているが、弁子123に当接する下側の弁座130は
本体カバー122によって支持されており、本体カバー
122と本体121とはOリング133を介在させて嵌
合され、クランプアッシィ136によって接続固定され
ている。更に、タンクボール弁120は、本体121が
スタッドボルト140及びナット141によってガスケ
ット139を介してタンク座138に固定されることに
よって、図示しないタンクに固定されている。又、操作
棒127の駆動側にはグランドパッキン131が設けら
れ、グランド128をグランドフランジ125及びグラ
ンドボルト134を介して本体121に固定されている
ヨーク126に締め付けることによって、グランドパッ
キン131を押圧している。
【0005】球状の弁子123は、その中心を通る方向
に流通路124を有し、その流通路124に直角な二面
で切った二面を有する球欠体形状をなし、本体121及
び本体カバー122の弁座ホルダー部に保持された上下
リング状の弁座130に挟持されている。又、操作棒1
27の略中間部には、スラストリング132、弁子12
3側にはOリング135が設けられ、駆動側にはジョイ
ント129を介して駆動源であるエアーシリンダー13
7の歯車回動機構に接続されている。従って、弁子12
3に接続した操作棒127をエアーシリンダー137を
駆動源として回動することによって、その流通路124
の向きを変えて、流路146の流体の流れを遮断乃至調
節するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術に係るボール弁100には、次のような問題点が
あった。即ち、ボール弁100の全開状態から半開状態
を経て全閉状態になった時、弁子105と弁室111と
の間の空間114に流体が封じ込まれる。このため、ボ
ール弁100の弁室111及び弁子105を分解して洗
浄することが出来るように本体カバー102が取り外せ
るように形成されており、本体カバー102は、そのフ
ランジで本体にボルト、ナットを介して締結されてい
る。この締結部分を外せば弁子105が容易に取り外せ
るようになっている。しかし、分解して洗浄することは
労力と時間を要し、その上生産ラインを停止するので生
産性を悪くする恐れがあるので、分解洗浄も頻繁に行な
うことは出来ない。
【0007】更に、ボール弁100の使用目的によって
は、このボール弁100を殺菌、洗浄したりするため、
殺菌、洗浄用の薬品を含む流体を流す。このような場合
には、その薬品を含む液体が、上記空間114に入り込
み閉じ込められてしまうため、このボール弁100を使
用している際に徐々に、例えば製品流体に混入し、製品
の品質に悪影響を及ぼす恐れがあった。
【0008】又、長期に渡ってボール弁100を使用す
ることにより、流路内の流体に浮動している異物が上記
空間114に溜ったり、滞留した流体が微生物等によっ
て分解され、劣化して腐敗物質が発生し、これらの異
物、腐敗物質が弁子105と弁座107との間の当接面
に侵入し損傷を与え、流路内流体の漏洩のみならず弁子
105を回動するに必要なトルクの増大やボール弁10
0の使用時の弁子105と弁座107との当接面におけ
る面圧の不均等な接触等の問題があった。その上、この
流体が熱で膨張した際に、シール部109を痛める恐れ
があった。
【0009】一方、図9に示したタンクボール弁120
においては、弁子123の裏側の部分、即ち弁の本体1
21及び本体カバー122と弁子123が形成する弁室
の空間143(所謂ポケット部分)に開閉の際に流体が
入り込む構造となっている。このため、上記ボール弁1
00と同様にタンクボール弁120は、分解して洗浄す
ることが出来るように下側の本体カバー122がクラン
プアッシィ136で取り付けられ、この部分を外せば弁
子123が容易に取り外せるようになっている。しか
し、このタンクボール弁においても、上記ボール弁10
0のところで述べたような問題点があった。
【0010】本発明の目的は、上記従来技術のボール弁
の問題点を解決し、弁子と弁本体との間の弁室空間に流
体が閉じ込められず分解洗浄を頻繁に必要とせず、製品
品質に悪影響を及ぼさず、しかも故障の少ない操作性の
良好なボール弁を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、流体の流路を遮断し又は該流路の流量を
調節する双方に使用するボール弁の内部に設けた弁室
と、該弁室に位置し前記流体が流通する流通路を有する
弁子と、該弁子を挾持する一対のリング状弁座と、前記
弁子を回動操作する操作棒とを有するボール弁におい
て、前記弁子、前記流通路に平行及び直角な平面でき
られた多面体状の球欠体とし、かつ前記弁室内を前記弁
子の半径以上として弁室空間を広げ、前記ボール弁が一
部開の状態の時に前記弁座と弁子の間に隙間ができるこ
である。
【0012】更に、上記発明において、前記弁子は、前
記流路の遮断時に前記弁子と弁座が当接する前記弁子の
当接面及び前記流路を遮断する前記弁子の遮断面を除い
た面に前記流通路と前記弁室とを連通する連通孔を設け
たものである。
【0013】更に、上記いずれかの発明において、前記
弁子の連通孔は、前記操作棒の軸方向に設けられたこと
である。
【0014】そして、上記いずれかの発明において、前
記操作棒の軸方向は、前記弁子の流通路に直角な方向で
ある。
【0015】又、本発明は、タンクの底部に設けられ流
体の流路を遮断し又は該流路の流量を調節する双方に使
用するタンクボール弁の内部に設けた弁室と、該弁室に
位置し前記流体が流通する流通路を有する弁子と、該弁
子を挾持する一対のリング状弁座と、前記弁子を回転操
作する操作棒とを有するタンクボール弁において、前記
弁子、前記流通路に平行及び直角な平面できられた多
面体状の球欠体とし、かつ前記弁室内を前記弁子の半径
以上として弁室空間を広げ、前記タンクボール弁が一部
開の状態の時に前記弁座と弁子の間に隙間ができること
である。
【0016】更に、上記タンクボール弁の発明におい
て、前記弁子は、前記流路の遮断時に前記弁子と弁座が
当接する前記弁子の当接面及び前記流路を遮断する前記
弁子の遮断面を除いた面に前記流通路と前記弁室とを連
通する連通孔を設けたものである。
【0017】更に、上記いずれかのタンクボール弁の発
明において、前記弁子の連通孔は、前記操作棒の軸方向
に設けられたことである。
【0018】そして、上記いずれかのタンクボール弁の
発明において、前記操作棒の軸方向は、前記弁子の流通
路に直角な方向である。
【0019】
【作用】本発明のボール弁によれば、弁子は、前記流通
路に平行及び直角な平面で切られた多面体状の球欠体で
あるので、弁子の球面の一部が切り取られた分、弁室の
空間が拡がる。このボール弁の弁子を操作棒を操作して
回動させて、流体を弁子の流通路を通して流通させた
時、ボール弁が一部開の状態の時に弁座と弁子の間に隙
間ができるので、流体の一部は弁室を経由して流れ易く
なり、かつ弁室内を弁子の半径以上として弁室空間を広
げるので一層流れ易くなり、流体が閉じ込められること
による悪影響が少なくなる。一方、弁子の製作面では球
面部分が少なくなり、球面部分の仕上げ加工の手間と弁
子の使用材料を節約出来る。
【0020】更に、上記発明において、弁子は、流路の
遮断時に弁子と弁座が当接する弁子の当接面及び流路を
遮断する弁子の遮断面を除いた面に流通路と弁室とを連
通する連通孔を設けたものであるので、上記発明の作用
に加え、このボール弁の弁子を操作棒を操作して回動さ
せて、流体を弁子の流通路を通して流通させた時、流体
の一部は弁室又は連通孔を経由して流れ、弁室内の洗浄
効果が生じ、流体が閉じ込められて流体中の異物や流体
の変質物によって弁子と弁座との当接面が損傷を受ける
こともなく、流体の漏洩を防止すると共に、操作棒を回
動するトルクも変わらない。
【0021】更に、上記いずれかの発明において、弁子
の連通孔は、操作棒の軸方向に設けられたので、上記い
ずれかの発明の作用に加え、弁室への流れが弁室内に十
分に行き渡り、弁室への流れが一層活発になる。
【0022】そして、上記いずれかの発明において、操
作棒の軸方向は、弁子の流通路に直角な方向であるの
で、上記いずれかの発明の作用に加え、弁子の連通孔の
加工が容易である。
【0023】又、本発明のタンクボール弁によれば、弁
子は、流通路に平行及び直角な平面で切られた多面体状
の球欠体であるので、弁子の球面の一部が切り取られた
分、弁室の空間が拡がる。このタンクボール弁の弁子を
操作棒を操作して回動させて、流体を弁子の流通路を通
して流通させた時、タンクボール弁が一部開の状態の時
に弁座と弁子の間に隙間ができるので、流体の一部は弁
室を経由して流れ易くなり、流体が閉じ込められること
による悪影響が少なくなる。一方、弁子の製作面では球
面部分の仕上げ加工の手間と弁子の使用材料を節約出来
る。
【0024】更に、上記タンクボール弁の発明におい
て、弁子は、流路の遮断時に弁子と弁座が当接する弁子
の当接面及び流路を遮断する弁子の遮断面を除いた面に
流通路と弁室とを連通する連通孔を設けたものであるの
で、上記タンクボール弁の発明の作用に加え、流体の一
部は弁室又は連通孔を経由して流れ、弁室内の洗浄効果
が生じ、流体が閉じ込められて流体中の異物や流体の変
質物によって弁子と弁座との当接面が損傷を受けること
もなく、流体の漏洩を防止すると共に、操作棒を回動す
るトルクも変わらない。
【0025】更に、上記いずれかのタンクボール弁の発
明において、弁子の連通孔は、操作棒の軸方向に設けら
れたので、上記いずれかのタンクボール弁の発明の作用
に加え、弁室への流れが弁室内に十分に行き渡り、弁室
への流れが一層活発になる。
【0026】そして、上記いずれかのタンクボール弁の
発明において、操作棒の軸方向は、弁子の流通路に直角
な方向であるので、上記いずれかのタンクボール弁の発
明の作用に加え、弁子の連通孔の加工が容易である。
【0027】
【実施例】以下、本発明に係るボール弁の実施例を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るボール
弁の一実施例を示す断面図、図2は図1のボール弁に使
用する弁子をその操作棒側から見た正面図、図3は図1
のボール弁に使用する弁子の斜視図、図4は図1のボー
ル弁の作用を説明する図で、弁子が流体の流れを遮断し
ている状態を示し、図1の I−I 線断面図、図5は図1
のボール弁の作用を説明する図で、弁子が半開の状態を
示し、図1の I−I 線断面図、図6は本発明に係るタン
クボール弁の一実施例を示す断面図、図7は図6のタン
クボール弁の作用を説明する図で、(A)は弁子が流体
の流れを遮断している状態の要部断面図、(B)は弁子
が半開の状態の要部断面図、を各々示す。
【0028】図1は、本発明に係るボール弁の一実施例
を示す断面図である。本実施例のボール弁1は、流体の
流路を遮断し又は流路の流量を調節する双方に使用する
ものである。ボール弁1は、胴体3及びこの胴体3の両
側に気密乃至水密に嵌合された胴体カバー4によって囲
まれた弁室9を有し、この弁室9内に流体が流通する円
筒状の流通路12を有する弁子10が設けられ、弁子1
0は、各胴体カバー4の弁室9側に位置するリング状の
弁座20によって挾持されている。弁子10は、操作棒
21によって回動操作され、その流通路12が、上流側
流路25と下流側流路26に平行或いは直角になり、流
路を遮断したり流通したり出来るように形成されてい
る。勿論、弁子10は、半開の状態の程度によって流量
を調節することも出来る。
【0029】胴体3と胴体カバー4とは、取り外し可能
なように二つのクランプアッシイ6によって固定されて
おり、各胴体カバー4に設けられた環状溝4aにOリン
グ5が嵌入されて胴体3と胴体カバー4との気密乃至水
密が保たれるように形成されている。胴体3の中央部に
は、操作棒21を挿通するためのフランジ4bが設けら
れ、操作棒21のハンドル取付部22側と反対側の一端
が弁子10の操作棒受溝17に嵌入、連結され、操作棒
21は、グランドフランジ7によって気密乃至水密と固
定がなされている。
【0030】以上のような構造を有する本実施例のボー
ル弁1において、弁子10は、流通路12に平行及び直
角な平面で切られた多面体状の球欠体であり、かつ弁室
9内は、弁子10の半径以上として弁室空間を広げてい
る。更に、弁子10は、流路26の遮断時に弁子10と
弁座20が当接する弁子10の当接面13及び流路26
を遮断する弁子10の遮断面14を除いた面に流通路1
2と弁室9とを連通する連通孔15、16を設けたもの
である。そして、弁子10の連通孔15、16は、操作
棒21の軸方向23に設けられ、操作棒21の軸方向2
3は、弁子10の流通路12に直角な方向である。
【0031】図2は、図1のボール弁1に使用する弁子
10をその操作棒受溝17側から見た正面図である。連
通孔16は、流通路12に直角に設けており、2個所の
遮断面14は平面状に形成されている。更に、当接面1
3は中心11を球の中心とする球面の一部である。
【0032】図3は、図1のボール弁1に使用する弁子
10の斜視図である。先に述べたように、本実施例の弁
子10は、流通路12に平行及び直角な平面で切られた
多面体状の球欠体である。従って、遮断面14と本図の
下側の遮断面14、連通孔15及び連通孔16が開口す
る平面18、19は、それぞれ流通路12に平行な平面
を形成し、更に、流通路12の開口面も流通路12に直
角な面で切られた多面体状の球欠体を構成する平面であ
る。操作棒受溝17は、図1に示した操作棒21の一端
が嵌合する縦長の溝である。
【0033】以上の構造を有する本実施例のボール弁1
の作用を、図4及び5を用いて説明する。図4は、弁子
10が流体の流れを遮断している状態を示し、図1の I
−I線断面図であり、図5は、弁子が半開の状態を示
し、図1の I−I 線断面図である。図4に示すように、
上流側流路25と下流側流路26とが遮断されている状
態では、弁室9は密閉された状態となっている。
【0034】今、例えば図示していない操作棒21を図
4の状態から45度回動させると、図5に示すような状
態となり、弁子10は、流通路12に平行及び直角な平
面で切られた多面体状の球欠体で、かつ弁室内を弁子の
半径以上として弁室空間を広げるので、弁子10の球面
の一部が切り取られた分と弁室内を弁子の半径以上に広
げた分、弁室9の空間が拡がる。このボール弁の弁子1
0を操作棒を操作して回動させて、流体を弁子の流通路
12を通して流通させた時、弁座20と弁子10の間に
隙間ができるので、流体は、上流側流路25から弁子1
0の流通路12を経由して下流側流路26に流通すると
共に、上流側流路25から弁室9を経由して下流側流路
26に流通する。更に、流体の一部は弁室9から連通孔
16及び図の手前側にある2点鎖線で示した連通孔15
から流通路12を経由して下流側流路26に流通し、弁
室内の洗浄効果を生じ、流体が閉じ込められて流体中の
異物や流体の変質物によって弁子と弁座との当接面が損
傷を受けることもなく、且つ流体の漏洩を防止すると共
に、操作棒を回動するトルクも変わらない。
【0035】更に、弁子10の連通孔15、16は、操
作棒21の軸方向に設けられたので、連通孔15、16
の方向は弁子10を回動操作する操作棒21の軸方向と
一致し、弁室9への流れが弁室内に十分に行き渡り、弁
室9への流れが一層活発になる。そして、操作棒21の
軸方向は、弁子10の流通路12に直角な方向であるの
で、弁子10の連通孔15、16の加工が容易である。
又、弁子10の製作面では球面部分が少なくなり、球面
部分の仕上げ加工の手間と弁子10の使用材料を節約す
ることが出来る。尚、図4、5において、図1と同じ構
造、作用部分には、同一の参照番号を付けて、その説明
を省略する。
【0036】図6は、本発明に係るボール弁の一種であ
るタンクボール弁の一実施例を示す断面図である。本実
施例のタンクボール弁2は、図示していないタンクの底
部に設けられ流体の流路24を遮断し又は流量を調節す
る双方に使用する弁で、タンクの下部に設けたタンク座
39に取り付けて用いる。このタンクボール弁2は、こ
の内部に設けた弁室9と、この弁室9に位置し流体が流
通する流通路12を有する弁子10と、この弁子10を
挾持する一対のリング状弁座20と、弁子10を回動操
作する操作棒21とを有するタンクボール弁2であっ
て、弁子10は、流通路12に平行及び直角な面で切ら
れた多面体状の球欠体であって、先に述べたボール弁1
に使用した図2、3に図示した弁子と同様の構造のもの
である。
【0037】従って、本実施例のタンクボール弁2の弁
子10は、流路24の遮断時に弁子10と一対の弁座2
0が当接する弁子10の当接面13及び流路24を遮断
する弁子10の遮断面14を除いた面に流通路12と弁
室9とを連通する連通孔15、16を設けたものであ
る。そして、弁子の連通孔15、16は、操作棒21の
軸方向23に設けられ、操作棒21の軸方向23は、弁
子の流通路12に直角な方向である。連通孔15は、流
通路12の直径と同一寸法に形成されている。連通孔1
6は、操作棒21側に屈曲状に設けられている。
【0038】更に、弁子10は、本体31の弁室9に納
めているが、弁室9内を弁子10の半径以上として弁室
空間を広げている。弁子10に当接する下側の弁座20
は本体カバー34によって支持されており、本体カバー
34と本体31とはクランプアッシイ37によって接続
固定されている。更に、本実施例のタンクボール弁2
は、本体31がガスケット40、スタッドボルト32及
びナット33を介してタンク座39に固定されることに
よって、図示しないタンクに固定されている。又、操作
棒21のハンドル取付部22側には、グランドパッキン
42が設けられ、グランドフランジ41及びグランドボ
ルト43を介してグランド44で締め付けられている。
【0039】又、本実施例のタンクボール弁2は、本体
カバー34のOリング38の位置を下げて弁室9の空間
を大きくすると共に、本体カバー34の上部端面35の
形状を、Oリング38の位置する本体カバー34の周辺
からテフロンリングである弁座20の位置する部分に向
かって斜めに形成し流体の残存をなくしている。その
上、Oリング38の一部が、弁室9の空間に露出するよ
うに本体カバー34のOリング38の溝36を形成し
て、Oリング38自体も流体によって洗浄出来るように
工夫されている。
【0040】図7は、図6の実施例のタンクボール弁2
の作用を説明する図で、弁子10の流通路中心軸を通り
操作棒21の軸方向に直角な平面で切って、連通孔15
側を見た断面図である。(A)は弁子が流体の流れを遮
断している状態の要部断面図、(B)は弁子が半開の状
態の要部断面図である。本図によって本実施例のタンク
ボール弁2の作用を説明する。同図(A)の弁子10が
流体の流れを遮断している状態から、例えば同図(B)
に示すように、弁子10を時計まわりに45度回動させ
た状態にすると、弁座20と弁子10の間に隙間がで
き、流体の一部は、タンクから流通路12を通り流路2
4に至る。他の流体の一部は、タンクから弁室9に流れ
流路24に至る。更にその一部は弁室9から図示してい
ない図の手前側にある2点鎖線で示した連通孔15を経
て流通路12から、若しくは弁室9から連通孔16、流
通路12を経て流路24に至る。これらの流体の流れを
参照番号27で同図(B)に示す。
【0041】このように、弁子10に、図3に示したよ
うな弁子10を回動操作する操作棒21の軸方向で流通
路12に直角な方向に連通孔15、16を設けることに
より、流体の一部を弁室9に流し、弁室9の流体の閉じ
込められるのを防止し、洗浄を可能にする。尚、図7に
おいて、図6と同じ構造、作用部分には、同一の参照番
号を付けて、その説明を省略する。
【0042】以上この発明を図示の実施例について詳し
く説明したが、それを以ってこの発明をそれらの実施例
のみに限定するものではなく、要するに、この発明の精
神を逸脱せずして種々改変を加えて多種多様の変形をな
し得ることは云うまでもない。
【0043】
【発明の効果】本発明のボール弁によれば、弁子は流通
路に平行及び直角な平面で切られた多面体状の球欠体
し、かつ弁室内を弁子の半径以上として弁室空間を広
げ、ボール弁が一部開の状態の時に弁座と弁子の間に隙
間ができるので、弁子と弁の本体との間の弁室空間が拡
がり、流路の遮断又は流量調節の際に流体の一部は弁室
を経由して常に流体が流れ、流体が閉じ込められる恐れ
が少なくなり、運転時の流体の滞留による悪影響が少な
くなる。一方、弁子の製作面では球面部分が少なくな
り、球面部分の仕上げ加工の手間と弁子の使用材料を節
約出来る。
【0044】更に、上記発明において、弁子は流路の遮
断時に弁子と弁座が当接する弁子の当接面及び流路を遮
断する弁子の遮断面を除いた面に流通路と弁室とを連通
する連通孔を設けたものであるので、上記発明の効果に
加え、弁室内の洗浄効果が生じ、弁子と弁座との当接面
は損傷を受けることもなく、流体の漏洩を防止すると共
に、操作棒を回動するトルクも変わらない。
【0045】更に、上記いずれかの発明において、弁子
の連通孔は、操作棒の軸方向に設けられたので、上記い
ずれかの発明の効果に加え、連通孔は弁子を回動操作す
る操作棒の軸方向に設けられ、弁室への流れが一層活発
になる。
【0046】そして、上記いずれかの発明において、操
作棒の軸方向は弁子の流通路に直角な方向であるので、
上記いずれかの発明の効果に加え、弁子の連通孔の加工
が容易である。
【0047】又、本発明のタンクボール弁によれば、弁
子は、流通路に平行及び直角な平面で切られた多面体状
の球欠体とし、かつ弁室内を弁子の半径以上として弁室
空間を広げ、タンクボール弁が一部開の状態の時に弁座
と弁子の間に隙間ができるので、弁室の空間が拡がって
流体が流れ易くなり、流体が閉じ込められることによる
悪影響が少なくなる。一方、弁子の製作面では球面部分
の仕上げ加工の手間と弁子の使用材料を節約出来る。
【0048】更に、上記タンクボール弁の発明におい
て、弁子は、流路の遮断時に弁子と弁座が当接する弁子
の当接面及び流路を遮断する弁子の遮断面を除いた面に
流通路と弁室とを連通する連通孔を設けたものであるの
で、上記タンクボール弁の発明の効果に加え、弁室内の
洗浄効果が生じ、流体中の異物や流体の変質物によって
弁子と弁座との当接面が損傷を受けることもなく、流体
の漏洩を防止すると共に、操作棒を回動するトルクも変
わらない。
【0049】更に、上記いずれかのタンクボール弁の発
明において、弁子の連通孔は、操作棒の軸方向に設けら
れたので、上記いずれかのタンクボール弁の発明の効果
に加え、弁室への流れが弁室内に十分に行き渡り、弁室
への流れが一層活発になる。
【0050】そして、上記いずれかのタンクボール弁の
発明において、操作棒の軸方向は、弁子の流通路に直角
な方向であるので、上記いずれかのタンクボール弁の発
明の効果に加え、弁子の連通孔の加工が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボール弁の一実施例を示す断面図
である。
【図2】図1のボール弁に使用する弁子をその操作棒側
から見た正面図である。
【図3】図1のボール弁に使用する弁子の斜視図であ
る。
【図4】図1のボール弁の作用を説明する図で弁子が流
体の流れを遮断している状態を示し、図1の I−I 線断
面図である。
【図5】図1のボール弁の作用を説明する図で弁子が半
開の状態を示し、図1の I−I線断面図である。
【図6】本発明に係るタンクボール弁の一実施例を示す
断面図である。
【図7】図6のタンクボール弁の作用を説明する図で、
(A)は弁子が流体の流れを遮断している状態の要部断
面図、(B)は弁子が半開の状態の要部断面図である。
【図8】従来技術に係るボール弁を示す断面図である。
【図9】従来技術に係るタンクボール弁を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ボール弁 2 タンクボール弁 9 弁室 10 弁子 12 流通路 13 当接面 14 遮断面 15、16 連通孔 20 弁座 21 操作棒 23 軸方向 24 流路 25 上流側流路 26 下流側流路
フロントページの続き (72)発明者 川田 久 東京都墨田区墨田2丁目39番1号 (72)発明者 津川 博次 千葉県流山市加1030−12 (56)参考文献 実開 平1−158854(JP,U) 特公 昭47−24287(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16K 5/06 F16K 5/20

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流路を遮断し又は該流路の流量を
    調節する双方に使用するボール弁の内部に設けた弁室
    と、該弁室に位置し前記流体が流通する流通路を有する
    弁子と、該弁子を挾持する一対のリング状弁座と、前記
    弁子を回動操作する操作棒とを有するボール弁におい
    て、前記弁子、前記流通路に平行及び直角な平面でき
    られた多面体状の球欠体とし、かつ前記弁室内を前記弁
    子の半径以上として弁室空間を広げ、前記ボール弁が一
    部開の状態の時に前記弁座と弁子の間に隙間ができる
    とを特徴とするボール弁。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記弁子は、前記流
    路の遮断時に前記弁子と弁座が当接する前記弁子の当接
    面及び前記流路を遮断する前記弁子の遮断面を除いた面
    に前記流通路と前記弁室とを連通する連通孔を設けたも
    のであることを特徴とするボール弁。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記弁子の連
    通孔は、前記操作棒の軸方向に設けられたことを特徴と
    するボール弁。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前
    記操作棒の軸方向は、前記弁子の流通路に直角な方向で
    あることを特徴とするボール弁。
  5. 【請求項5】 タンクの底部に設けられ流体の流路を遮
    断し又は該流路の流量を調節する双方に使用するタンク
    ボール弁の内部に設けた弁室と、該弁室に位置し前記流
    体が流通する流通路を有する弁子と、該弁子を挾持する
    一対のリング状弁座と、前記弁子を回転操作する操作棒
    とを有するタンクボール弁において、前記弁子、前記
    流通路に平行及び直角な平面できられた多面体状の球欠
    とし、かつ前記弁室内を前記弁子の半径以上として弁
    室空間を広げ、前記タンクボール弁が一部開の状態の時
    に前記弁座と弁子の間に隙間ができることを特徴とする
    タンクボール弁。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記弁子は、前記流
    路の遮断時に前記弁子と弁座が当接する前記弁子の当接
    面及び前記流路を遮断する前記弁子の遮断面を除いた面
    に前記流通路と前記弁室とを連通する連通孔を設けたも
    のであることを特徴とするタンクボール弁。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6において、前記弁子の連
    通孔は、前記操作棒の軸方向に設けられたことを特徴と
    するタンクボール弁。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7のいずれかにおいて、前
    記操作棒の軸方向は、前記弁子の流通路に直角な方向で
    あることを特徴とするタンクボール弁。
JP6319632A 1994-08-23 1994-12-22 ボール弁 Expired - Fee Related JP2932046B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6319632A JP2932046B2 (ja) 1994-08-23 1994-12-22 ボール弁

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19832294 1994-08-23
JP6-198322 1994-08-23
JP6319632A JP2932046B2 (ja) 1994-08-23 1994-12-22 ボール弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08114272A JPH08114272A (ja) 1996-05-07
JP2932046B2 true JP2932046B2 (ja) 1999-08-09

Family

ID=26510916

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6319632A Expired - Fee Related JP2932046B2 (ja) 1994-08-23 1994-12-22 ボール弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2932046B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100789260B1 (ko) * 2005-09-14 2007-12-28 주식회사 하이스텐 클램프식 볼밸브

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001324033A (ja) * 2000-03-06 2001-11-22 Maezawa Ind Inc ボールバルブ
JP4519282B2 (ja) * 2000-07-14 2010-08-04 オサメ工業株式会社 3方ボールバルブ
JP5114373B2 (ja) * 2008-12-12 2013-01-09 株式会社ナカキン ロータリーポンプ
JP2010236684A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Keihin Corp 流路開閉弁及びその組立方法
JP7368172B2 (ja) * 2019-10-09 2023-10-24 アズビル株式会社 回転バルブの洗浄方法およびバルブシステム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01158854U (ja) * 1988-04-25 1989-11-02

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100789260B1 (ko) * 2005-09-14 2007-12-28 주식회사 하이스텐 클램프식 볼밸브

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08114272A (ja) 1996-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5767777B2 (ja) バルブ構造
JPH06281031A (ja) 三方切替弁
US3717323A (en) Ball valves
US5267722A (en) Valve with dual durometer ball seal
JPS62283280A (ja) インバ−ト式ベロ−ズ弁
KR0185219B1 (ko) 트러니언형 볼밸브
JP2932046B2 (ja) ボール弁
US3526385A (en) O-ring with integral stem sealing means and butterfly valve using same
KR102366828B1 (ko) 신축형 패킹구조 및 복합형 시트구조를 갖는 버터플라이밸브
WO2001046608A1 (en) A shut-off valve assembly
KR920001238B1 (ko) 방출용 볼 밸브(Ball Valve)
US3779511A (en) Sanitary butterfly valve
KR19980701813A (ko) 개선된 밸브 시트를 갖는 벨브 어셈블리
US3208718A (en) Spherical valve
US3838844A (en) Top entry valve with aligned through passage
US5207411A (en) Butterfly valve assembly
JPH10122387A (ja) 閉止弁
JP6929199B2 (ja) 弁装置の漏れ検査方法及び検査装置
US4026324A (en) Injection valve
JPH0434028B2 (ja)
JP3448727B2 (ja) 弁装置
JP3326547B2 (ja) 弁装置
US4660592A (en) Butterfly valve
US5074525A (en) Hygienic stop valve
US4725042A (en) Ball valve assembly

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080528

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090528

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100528

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees