JP3448727B2 - 弁装置 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体配管に装着
し、弁体を切換えて開閉することにより流体を通過又は
遮断する弁装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】弁装置の従来の技術を図7に基づいて説
明する。図において、1は弁装置本体である。弁装置本
体1のケーシング2の一側の中心部には中空部3と連通
する環状の流体路4が穿設されており、他側の開口部に
は捩子5が刻設されている。 【0003】また、ケーシング2の外部適所に形成され
た一対のフランジ6には複数の取付孔7が穿孔されてい
る。更に、ケーシング2の上部中央には駆動取付部8が
形成されており、この駆動取付部8にはケーシング2の
中空部3と連通する回転駆動軸挿入孔9が穿設されてい
る。 【0004】ケーシング2の中空部3には回転可能に球
状の弁体10が配設されており、弁体10の中心部にはケー
シング2の流体路4と連通する環状の流体路11が穿設さ
れている。なお、弁体10の流体路11の両側端部11′は、
組付時、ばり等で作業者が損傷しないように滑らかに丸
く形成されている。 【0005】弁体10の、ケーシング2の回転駆動軸挿入
孔9側には係合溝12が形成されている。また、ケーシン
グ2の側部中心には、弁体10の流体路11と連通する環状
の流体路14を穿設した環状の蓋体13が取付けられてい
る。蓋体13は、外周部に刻設された捩子15をケーシング
2の捩子5に螺合させている。蓋体13の表面には蓋体13
をケーシング2に取付ける際、締付具を係合させて蓋体
13を回転させるための締付孔16が設けられている。 【0006】ケーシング2の流体路4及び蓋体13の流体
路14の近傍適所にはそれぞれ環状のシール部材取付溝1
7,18が形成されており、シール部材取付溝17,18には
それぞれ弁体10の外周球面10′と同じ形状の円弧面1
9′,20′を有する環状のシール部材19,20が弁体10の
外周球面10′を支持するように装着されている。従っ
て、弁体10はこのシール部材19,20により気密に、かつ
回動可能に支持されている。 【0007】駆動取付部8に固定されたホルダ22には回
転駆動軸21が回転自在に支持されている。回転駆動軸21
はケーシング2の回転駆動軸挿入孔9に挿入されて、先
端部が弁体10の係合溝12と係合している。従って、回転
駆動軸21を図7に示す矢印方向に回動させると、弁体10
も矢印方向に回動する。なお、弁装置本体1は適所にシ
ール部材が介装されており、弁装置本体1から流体が漏
れないように気密に構成されている。 【0008】次に、従来の弁装置本体1の作用について
説明する。弁装置本体1は、図示しない流体配管間に、
流体配管の端部に設けたフランジ部と弁装置本体1の一
対のフランジ6とをパッキン等のシール部材を介装し
て、複数の取付孔7にボルト及びナットにより締結し、
気密に装着される。 【0009】そこで、流体を通過させる場合は、回転駆
動軸21を90°回動(回転または反転)させると、弁体10
も90°回動し、図7に示すように流体路4、11及び14が
連通し、弁装置本体1は開状態となり、流体は弁装置本
体1を通過し、流体配管を流れる。 【0010】次に、流体の通過を遮断する場合は、回転
駆動軸21を90°回動させて、弁体10を90°回動させる。
これによって、今度は弁体10の外周球面10′が流体路4
及び流体路14側に回動し、流体路4及び流体路14を閉鎖
する。 【0011】弁体10の外周球面10′はシール部材19,20
の円弧面19′,20′により気密に支持されているので、
弁装置本体1は閉状態となり、流体路4及び14は完全に
遮断され、流体は流体配管を流れることはない。即ち、
弁装置本体1は回転駆動軸21を90°回動させて、弁体10
を90°回動させ開閉するように構成されている。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来の弁装置
本体1は、弁体10を開状態又は閉状態に切換え、単純に
流体のみを処理する場合は、効率よく作用し、何等問題
はない。しかしながら、例えば、加工部品の洗浄後の切
粉等の異物を含んだ汚液を処理する場合、回転駆動軸21
を作動させ、弁体10を90°回動させ、弁体10の外周球面
10′で流体路4及び14を、例えば、開状態から閉鎖状態
に切換えると、汚液内の異物はシール部材19,20と、弁
体10の流体路11の両側端部11′との間に挟まれる。この
ように異物が挟まれた状態で、弁体10を回動させると、
シール部材19,20の円弧面19′、20′は異物によって傷
つき損傷する問題がある。 【0013】また、弁体10で流体路4及び14を閉鎖した
際、弁体10の流体路11内に溜っている汚液内の異物はケ
ーシング2の中空部3に沈殿し、蓄積されるので、弁体
10を90°回動させ、弁体10を、例えば、閉状態から開状
態に切換えると、ケーシング2の中空部3に沈殿して、
蓄積されていた異物は、上記と同じようにシール部材1
9,20と、弁体10の流体路11の両側端部11′との間に挟
まれ、異物を挟んだ状態で、弁体10が回動するので、シ
ール部材19,20の円弧面19′、20′は異物により損傷す
る。 【0014】この様にして、シール部材19,20の円弧面
19′、20′が損傷すると、弁体10を90°回動させ、弁体
10で流体路4及び14を閉鎖させた際、シール部材19,20
の円弧面19′、20′から流体が漏れるという問題があ
る。 【0015】また、弁装置本体1には、一般的にテフロ
ン系のシール部材19,20が使用されており、このテフロ
ン系のシール部材19,20は容易に異物により傷がつい
て、損傷するので、弁装置本体1の寿命は極めて短いも
のとなり、メンテナンス費用が高くなるという問題もあ
った。 【0016】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、弁装置本体及び弁体に切粉等の異物
を切断して除去する刃部材を設けることによって、シー
ル部材の損傷を防止して、流体の漏洩を防ぐと共に、寿
命を保ってメンテナンス費用を低減させ、かつ、構造を
簡単にした弁装置を提供することを目的とする。 【0017】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1に記載の発明は、弁装置本体に
回転可能に内装した弁体に流体路を穿設し、該流体路の
端部に可動刃を形成し、該可動刃と係合する固定刃を前
記弁体の流体路と連通する前記弁装置本体の流体路の近
傍に設けた弁装置であって、前記弁装置本体のケーシン
グ内に設けられた支持体の円弧面で前記弁体の外周球面
を回動可能に支持し、前記支持体を前記弁装置本体の流
体路方向に二分割して形成し、前記ケーシングに形成さ
れたエア供給路により前記二分割された支持体間の接触
部にエア供給源からのエアを供給して前記弁装置本体と
前記弁体の外周面との間の隙間にエアを通して流し、該
エアを前記弁体の外周球面及び可動刃と前記弁装置本体
固定刃との接触部から噴出させることを特徴とするもの
である。 【0018】このように弁装置本体のケーシングに弁体
の外周球面に向けたエア供給路を穿設させて、弁体を回
動させる際、エア供給路にエア供給源からのエアを供給
させる。そしてエアを弁装置本体と、弁体の外周球面と
の接触部の僅かな隙間を通して流し、弁体の外周球面及
び可動刃と、弁装置本体の固定刃との接触部からエアを
噴出させる。これにより、弁体と弁装置本体との間に食
い込まれようとする弁体の流体路内に残留している汚液
内部の切粉等の異物を吹き飛ばす。また、噴出するエア
により吹き飛ばされなかった切粉等の異物は、弁体の流
体路の端部に設けた可動刃と、弁装置本体の流体路の近
傍に設けた固定刃とにより挟持して切断する。これによ
り、弁装置本体と弁体との接触部に異物が食い込まない
ようにさせる。 【0019】 【実施の形態】次に、本発明に係る弁装置の実施の形態
の一例を図1乃至図4に基づいて説明する。なお、図7
に示す、従来の弁装置本体1と同一の部材には同一の符
号を付してその説明を省略する。図において、弁装置本
体30のケーシング2内には球状の弁体31が回転可能に配
設されている。この弁体31の中心部に穿設された流体路
11の両側端部には、適当な傾斜(逃し)角度に形成され
た環状の可動刃面32,33が設けられており(図2または
一部を拡大して示す図4を参照)、これらの可動刃面3
2,33の先端部は環状の可動刃32′,33′となってい
る。 【0020】また、図2に示すように、ケーシング2内
には弁体31の外周球面31′と同じ形状の円弧面34′,3
5′を有する環状の支持部材34,35が設けられている。
支持部材34,35は、弁体31の挿入を可能にするため二つ
に分割されたもので、その面が対向するように左右対称
に配設され、その円弧面34′,35′は互いに連続してい
る。この支持部材34,35は環状のシール部材19,20の円
弧面19′、20′とそれぞれ連続して、弁体31の外周球面
31′を支持している。 【0021】従って、弁体31は、弁体31の外周球面31′
が支持部材34,35の円弧面34′,35′と、シール部材1
9,20の円弧面19′、20′とにより気密に、且つ、回動
可能に支持されている。 【0022】また、ケーシング2には放射状に複数個の
エア供給路47が穿孔されている。エア供給路47は弁体31
の略中央部に相当する位置、即ち支持部材34と支持部材
35との接触部で、且つ、弁体31の流体路11と直交するよ
うに形成されている。このエア供給路47には捩子部47′
が刻設されている。 【0023】そして、このエア供給路47の捩子部47′に
は図示しないエア供給源に接続された管部材の端部が螺
合している。なお、この実施の形態においてはエア供給
路47はケーシング2の4か所に設けられている。さら
に、支持部材34と支持部材35との接触部には、一側がエ
ア供給路47に連通し、他側が弁体31の外周球面31′に突
当たるようにしたエア供給路48が設けられている。従っ
て、弁装置本体30のケーシング2には弁体31の外周球面
31′に向けてエア供給路47、48が穿設されていることに
なる。 【0024】また、支持部材34,35の一部には、ケーシ
ング2の駆動取付部8に穿設した回転駆動軸挿入孔9と
連通する回転駆動軸挿入孔36が形成されている。そし
て、駆動取付部8に固定されたホルダ22に回動自在に支
持された回転駆動軸21はケーシング2の回転駆動軸挿入
孔9及び支持部材34,35の回転駆動軸挿入孔36に挿通さ
れて先端部が弁体31に穿設した係合溝12に係合してい
る。これにより、回転駆動軸21を、図2に示す矢印方向
に回動させると、弁体31も矢印方向に回動することにな
る。 【0025】ケーシング2と蓋体13の、ケーシング2及
び蓋体13にそれぞれ設けた環状のシール部材取付溝17,
18よりも流体路4及び14側には、環状の固定刃装着溝3
7,38がそれぞれ形成されている。 【0026】固定刃装着溝37,38にはそれぞれ環状の固
定刃39,40が設けられており(一部を拡大して示す図4
参照)、固定刃39,40の、弁体31の外周球面31′側には
外周球面31′と同じ形状の環状の円弧面39′,40′が形
成されている。また、固定刃39,40の流体路4及び14側
には円弧面39′,40′と隣接した適当な傾斜(逃し)角
度を有する環状の固定刃面41,42が形成されている。 【0027】さらに、固定刃39,40を装着した固定刃装
着溝37,38の内部には、Oリング43,44が配設されてお
り(図4をも参照)、Oリング43,44は固定刃39,40の
基端部を押圧して、固定刃39,40の円弧面39′,40′を
弁体31の外周球面31′に当接するように常時弾発付勢し
ている。これにより、固定刃39,40は、その円弧面3
9′,40′が弁体31の外周球面31′に密接すると共に、
弁装置本体30に堅固に固定されている。 【0028】したがって、弁体31の外周球面31′との接
触摩擦により固定刃39,40の円弧面39′,40′が摩耗し
たとしても、固定刃39,40はOリング43,44の弾発力に
より摩耗量に追従して押し出され、弁体31の外周球面3
1′と固定刃39,40の円弧面39′,40′とは常に良好な
接触状態が維持される。 【0029】即ち、弁体31の可動刃面32,33を有する可
動刃32′,33′と、固定刃面41,42の先端部との良好な
切断状態が維持される(図2及び図4参照)。 【0030】なお、本実施例では、Oリング43,44の弾
発力により固定刃39,40の基端部を押圧して、弁体31の
外周球面31′に固定刃39,40の円弧面39′,40′を密接
させ、固定刃39,40を固定させるように構成したがこれ
に限定されるものではない。例えば、Oリング43,44と
ストッパーとを組合わせて構成してもよい。いずれにせ
よ、切削時、固定刃39,40を固定させる手段を設けるこ
とは当然であり、他の方法で固定してもよい。 【0031】また、環状のシール部材19,20の基端部に
もOリング45,46が配設されている。このOリング45,
46はシール部材19,20の円弧面19′、20′を弁体31の外
周球面31′側に常時弾発付勢している。 【0032】したがって、シール部材19,20の円弧面1
9′、20′が弁体31の外周球面31′との接触摩擦により
摩耗したとしても、シール部材19,20はOリング45,46
の弾発力により、摩耗量に追従し、弁体31の外周球面3
1′とシール部材19,20の円弧面19′、20′との気密性
は常に良好に維持される。なお、弁装置本体30は適所に
シール部材(図示略)が介装されており、弁装置本体30
から流体が漏れないように気密に構成されている。 【0033】次に、本発明の実施の形態の作用を図5及
び図6をも使用して説明する。弁装置本体30は、加工部
品の洗浄後の切粉等の異物を含んだ汚液を処理する流体
配管(図示せず)間に気密に装着されており、弁装置本
体30は閉じているものとする。この時、切粉等の異物を
含んだ汚液は弁体31の流体路11内に残留している。 【0034】そこで、弁装置本体30を作動させると共
に、図示しないエア供給源からエアを供給する。弁装置
本体30が作動すると、回転駆動軸21は、図2に示す矢印
方向に90°回転又は反転すると共に、図示しないエア供
給源から供給されたエアはエア供給路47及びエア供給路
48を通って弁体31の外周球面31′へと流れ、この外周球
面31′と環状の支持部材34,35の円弧面34′,35′、環
状のシール部材19,20の円弧面19′,20′及び環状の固
定刃39,40の円弧面39′,40′との接触部の僅かな隙間
を通って弁体31の外周球面31′に沿って流れ、環状の可
動刃32′,33′部、及び弁体31の外周球面31′と環状の
固定刃39,40の円弧面39′,40′との接触部から噴出す
る。 【0035】弁装置本体30が作動し、回転駆動軸21が回
転又は反転すると、弁体31に形成した環状の可動刃面3
2,33の環状の可動刃32′,33′は、環状の可動刃3
2′,33′部からエアを噴出しながら環状の支持部材3
4,35の円弧面34′,35′と摺接した状態で弁体31が回
転又は反転するにつれて、環状の支持部材34,35の円弧
面34′,35′から環状のシール部材19,20の円弧面1
9′,20′、環状の固定刃39,40の円弧面39′,40′へ
と順次移動していき、環状の可動刃32′,33′の一側
(弁体31の回転方向に対して後行側、例えば、図5にお
いて、弁体31を右に回転させた場合におけるX部)は支
持部材34,35の円弧面34′,35′、シール部材19,20の
円弧面19′,20′及び固定刃39,40の円弧面39′,40′
に付着する弁体31の流体路11内に残留している汚液に含
まれている切粉等の異物を清掃していく。 【0036】従って、弁体31は環状の可動刃32′,33′
部からエアを噴出しながら回転又は反転するので、弁体
31が回転又は反転する際、弁体31の環状の可動刃32′,
33′と環状の支持部材33,34の円弧面34′,35′、環状
のシール部材19,20の円弧面19′,20′及び環状の固定
刃39,40の円弧面39′,40′との間に食い込まれようと
する弁体31の流体路11内に残留している切粉等の異物は
吹き飛ばされ、弁体31の環状の可動刃32′,33′に切粉
等の残留異物が引掛かったり、又はこれらの間に食い込
まれることはない。よって、支持部材33,34の円弧面3
4′,35′、環状のシール部材19,20の円弧面19′,2
0′及び環状の固定刃39,40の円弧面39′,40′は切粉
等の残留異物により損傷されることはない。 【0037】又、弁体31の環状の可動刃32′,33′の他
側(弁体31の回転方向の先行側)には切粉等の異物は存
在しないので、やはり支持部材33,34の円弧面34′,3
5′、環状のシール部材19,20の円弧面19′,20′及び
環状の固定刃39,40の円弧面39′,40′は切粉等の異物
により損傷されることはない。 【0038】この様にして、弁体31が90°回転又は反転
すると、図2に示すようにケーシング2の流体路4、弁
体の流体路11及び蓋体13の流体路14が連通し、弁装置本
体30は開き、切粉等の異物を含んだ洗浄後の汚液は弁装
置本体30を通って流体配管を流れ、例えば濾過装置へ送
られる。 【0039】次に、弁装置本体30を再び作動して、図5
に示すように、さらに、回転駆動軸21を90°回転又は反
転させて、弁体31を90°回動させ、流体路4,11及び14
を閉じようとすると(図5は前述した通り、流体路4,
11及び14が連通した状体から弁体31を少し右に回転させ
たところを示している)、図6に示すように、今度は弁
体31の環状の可動刃32′,33′の一側(弁体31の後行側
のX部)は次第に環状の固定刃39,40の環状の固定刃面
41,42の先端に接近していく。この時、弁体31に食い込
まれようとしている切粉等の異物は、弁体31の環状の可
動刃32′,33′部及び弁体31の外周球面31′と環状の固
定刃39,40の円弧面39′,40′との接触部から噴出する
エアによって吹き飛ばされる。 【0040】しかしながら、環状の可動刃32′,33′部
から噴出するエアにより吹き飛ばされなかった切粉等の
異物は、環状の可動刃32′,33′の一側(後行側)と環
状の固定刃面41,42の先端部とにより挟持され、切断さ
れる。 【0041】また、環状の可動刃32′,33′と環状の固
定刃面41,42は適正な傾斜(逃し)角度に形成されてお
り、かつ、環状の可動刃32′,33′の一側(後行側)と
環状の固定刃面41,42の先端とにより挟持され、切断さ
れる切粉等の異物は、環状の可動刃32′,33′部及び弁
体31の外周球面31′と環状の固定刃39,40の円弧面3
9′,40′との接触部から噴出されるエアにより吹き飛
ばされるので、少なくなっており、環状の可動刃32′,
33′と環状の固定刃面41,42とにより確実に切断され
る。 【0042】従って、洗浄後の汚液に含まれている切粉
等の異物は、弁体31の環状の可動刃32′,33′に引掛か
ったり、又は弁装置本体30内に食い込まれないので、支
持部材33,34の円弧面34′,35′、環状のシール部材1
9,20の円弧面19′,20′及び環状の固定刃39,40の円
弧面39′,40′は切粉等の異物により損傷されることは
ない。 【0043】この様にして、環状の可動刃32′,33′は
切粉等の異物を環状の固定刃面41,42とにより切断した
後、固定刃面41,42の先端を通り抜け、環状の固定刃3
9,40の円弧面39′,40′、環状のシール部材19,20の
円弧面19′,20′と摺接しながら環状の支持部材34,35
の円弧面34′,35′へと移動し、弁装置本体30は閉じ
る。 【0044】この時、弁体31の外周球面31′は、環状の
シール部材19,20の円弧面19′,20′が切粉等の異物に
より損傷されていないので、環状のシール部材19,20の
円弧面19′,20′により気密に支持され、流体路4及び
14は完全に閉鎖され、洗浄後の切粉等の異物を含んだ汚
液は流体配管を流れない。また、弁体31の流体路11内に
残留した切粉等を含んだ汚液はそのまま流体路11内に残
留する。なお、エア供給源から供給するエアは、弁装置
本体30を作動させる際に供給し、停止させる際にエア供
給を停止すればよい。また、この実施の形態において
は、二方弁の弁装置について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、三方弁、四方弁等の弁装置にも適用
できることはいうまでもない。 【0045】 【発明の効果】本発明は、弁装置本体を開閉する際、弁
体の外周壁に沿ってエアを流す様に構成し、弁体を開く
場合、環状の可動刃部からエアを噴出しながら環状の可
動刃を環状の支持部材の円弧面から環状のシール部材の
円弧面及び環状の固定刃の円弧面へと摺接して順次移動
させ、環状の可動刃の一側(後行側)は環状の支持部材
の円弧面、環状のシール部材の円弧面及び環状の固定刃
の円弧面に付着する弁体の流体路内に残留している汚液
に含まれている切粉等の異物を清掃するように構成した
ので、弁体の流体路内に残留している切粉等の異物が弁
体の環状の可動刃に引掛かったり、弁体の外周壁と環状
の支持部材の円弧面、環状のシール部材の円弧面及び環
状の固定刃の円弧面との間に食い込むのを防止すること
ができる。 【0046】また、弁体を閉じる場合、弁体の環状の可
動刃部及び弁体の外周壁と環状の固定刃の円弧面との接
触部からエアを噴出して切粉等の異物を吹き飛ばすと共
に、エアにより吹き飛ばされなかった切粉等の異物は、
環状の可動刃の一側(後行側)と環状の固定刃面の先端
とにより挟持され、切断するように構成したので、汚液
に含まれている切粉等の異物が弁体の環状の可動刃に引
掛かったり、弁体の外周壁と環状の固定刃の円弧面、環
状のシール部材の円弧面及び環状の支持部材の円弧面の
間に食い込むのが防止され、これらの支持部材の円弧
面、環状のシール部材の円弧面及び環状の固定刃の円弧
面の切粉等の異物による損傷を防止することができる。 【0047】さらに、切粉等の異物によるシール部材等
の損傷を防止する構成としたので、例えば、洗浄装置に
よる洗浄後の切粉等の異物を含んだ汚液の制御を容易に
行うことができ、所望する廃液配管を構成することがで
きる。 【0048】切粉等の異物によるシール部材等の損傷が
防止されるので、弁装置の寿命が延びると共にメンテナ
ンス作業を頻繁に行わなくてもよく、メンテナンス費用
をも低減させることができる。また、本発明は、構造が
簡素であるので、弁装置の制作費を低減させることがで
きる。
し、弁体を切換えて開閉することにより流体を通過又は
遮断する弁装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】弁装置の従来の技術を図7に基づいて説
明する。図において、1は弁装置本体である。弁装置本
体1のケーシング2の一側の中心部には中空部3と連通
する環状の流体路4が穿設されており、他側の開口部に
は捩子5が刻設されている。 【0003】また、ケーシング2の外部適所に形成され
た一対のフランジ6には複数の取付孔7が穿孔されてい
る。更に、ケーシング2の上部中央には駆動取付部8が
形成されており、この駆動取付部8にはケーシング2の
中空部3と連通する回転駆動軸挿入孔9が穿設されてい
る。 【0004】ケーシング2の中空部3には回転可能に球
状の弁体10が配設されており、弁体10の中心部にはケー
シング2の流体路4と連通する環状の流体路11が穿設さ
れている。なお、弁体10の流体路11の両側端部11′は、
組付時、ばり等で作業者が損傷しないように滑らかに丸
く形成されている。 【0005】弁体10の、ケーシング2の回転駆動軸挿入
孔9側には係合溝12が形成されている。また、ケーシン
グ2の側部中心には、弁体10の流体路11と連通する環状
の流体路14を穿設した環状の蓋体13が取付けられてい
る。蓋体13は、外周部に刻設された捩子15をケーシング
2の捩子5に螺合させている。蓋体13の表面には蓋体13
をケーシング2に取付ける際、締付具を係合させて蓋体
13を回転させるための締付孔16が設けられている。 【0006】ケーシング2の流体路4及び蓋体13の流体
路14の近傍適所にはそれぞれ環状のシール部材取付溝1
7,18が形成されており、シール部材取付溝17,18には
それぞれ弁体10の外周球面10′と同じ形状の円弧面1
9′,20′を有する環状のシール部材19,20が弁体10の
外周球面10′を支持するように装着されている。従っ
て、弁体10はこのシール部材19,20により気密に、かつ
回動可能に支持されている。 【0007】駆動取付部8に固定されたホルダ22には回
転駆動軸21が回転自在に支持されている。回転駆動軸21
はケーシング2の回転駆動軸挿入孔9に挿入されて、先
端部が弁体10の係合溝12と係合している。従って、回転
駆動軸21を図7に示す矢印方向に回動させると、弁体10
も矢印方向に回動する。なお、弁装置本体1は適所にシ
ール部材が介装されており、弁装置本体1から流体が漏
れないように気密に構成されている。 【0008】次に、従来の弁装置本体1の作用について
説明する。弁装置本体1は、図示しない流体配管間に、
流体配管の端部に設けたフランジ部と弁装置本体1の一
対のフランジ6とをパッキン等のシール部材を介装し
て、複数の取付孔7にボルト及びナットにより締結し、
気密に装着される。 【0009】そこで、流体を通過させる場合は、回転駆
動軸21を90°回動(回転または反転)させると、弁体10
も90°回動し、図7に示すように流体路4、11及び14が
連通し、弁装置本体1は開状態となり、流体は弁装置本
体1を通過し、流体配管を流れる。 【0010】次に、流体の通過を遮断する場合は、回転
駆動軸21を90°回動させて、弁体10を90°回動させる。
これによって、今度は弁体10の外周球面10′が流体路4
及び流体路14側に回動し、流体路4及び流体路14を閉鎖
する。 【0011】弁体10の外周球面10′はシール部材19,20
の円弧面19′,20′により気密に支持されているので、
弁装置本体1は閉状態となり、流体路4及び14は完全に
遮断され、流体は流体配管を流れることはない。即ち、
弁装置本体1は回転駆動軸21を90°回動させて、弁体10
を90°回動させ開閉するように構成されている。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来の弁装置
本体1は、弁体10を開状態又は閉状態に切換え、単純に
流体のみを処理する場合は、効率よく作用し、何等問題
はない。しかしながら、例えば、加工部品の洗浄後の切
粉等の異物を含んだ汚液を処理する場合、回転駆動軸21
を作動させ、弁体10を90°回動させ、弁体10の外周球面
10′で流体路4及び14を、例えば、開状態から閉鎖状態
に切換えると、汚液内の異物はシール部材19,20と、弁
体10の流体路11の両側端部11′との間に挟まれる。この
ように異物が挟まれた状態で、弁体10を回動させると、
シール部材19,20の円弧面19′、20′は異物によって傷
つき損傷する問題がある。 【0013】また、弁体10で流体路4及び14を閉鎖した
際、弁体10の流体路11内に溜っている汚液内の異物はケ
ーシング2の中空部3に沈殿し、蓄積されるので、弁体
10を90°回動させ、弁体10を、例えば、閉状態から開状
態に切換えると、ケーシング2の中空部3に沈殿して、
蓄積されていた異物は、上記と同じようにシール部材1
9,20と、弁体10の流体路11の両側端部11′との間に挟
まれ、異物を挟んだ状態で、弁体10が回動するので、シ
ール部材19,20の円弧面19′、20′は異物により損傷す
る。 【0014】この様にして、シール部材19,20の円弧面
19′、20′が損傷すると、弁体10を90°回動させ、弁体
10で流体路4及び14を閉鎖させた際、シール部材19,20
の円弧面19′、20′から流体が漏れるという問題があ
る。 【0015】また、弁装置本体1には、一般的にテフロ
ン系のシール部材19,20が使用されており、このテフロ
ン系のシール部材19,20は容易に異物により傷がつい
て、損傷するので、弁装置本体1の寿命は極めて短いも
のとなり、メンテナンス費用が高くなるという問題もあ
った。 【0016】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、弁装置本体及び弁体に切粉等の異物
を切断して除去する刃部材を設けることによって、シー
ル部材の損傷を防止して、流体の漏洩を防ぐと共に、寿
命を保ってメンテナンス費用を低減させ、かつ、構造を
簡単にした弁装置を提供することを目的とする。 【0017】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1に記載の発明は、弁装置本体に
回転可能に内装した弁体に流体路を穿設し、該流体路の
端部に可動刃を形成し、該可動刃と係合する固定刃を前
記弁体の流体路と連通する前記弁装置本体の流体路の近
傍に設けた弁装置であって、前記弁装置本体のケーシン
グ内に設けられた支持体の円弧面で前記弁体の外周球面
を回動可能に支持し、前記支持体を前記弁装置本体の流
体路方向に二分割して形成し、前記ケーシングに形成さ
れたエア供給路により前記二分割された支持体間の接触
部にエア供給源からのエアを供給して前記弁装置本体と
前記弁体の外周面との間の隙間にエアを通して流し、該
エアを前記弁体の外周球面及び可動刃と前記弁装置本体
固定刃との接触部から噴出させることを特徴とするもの
である。 【0018】このように弁装置本体のケーシングに弁体
の外周球面に向けたエア供給路を穿設させて、弁体を回
動させる際、エア供給路にエア供給源からのエアを供給
させる。そしてエアを弁装置本体と、弁体の外周球面と
の接触部の僅かな隙間を通して流し、弁体の外周球面及
び可動刃と、弁装置本体の固定刃との接触部からエアを
噴出させる。これにより、弁体と弁装置本体との間に食
い込まれようとする弁体の流体路内に残留している汚液
内部の切粉等の異物を吹き飛ばす。また、噴出するエア
により吹き飛ばされなかった切粉等の異物は、弁体の流
体路の端部に設けた可動刃と、弁装置本体の流体路の近
傍に設けた固定刃とにより挟持して切断する。これによ
り、弁装置本体と弁体との接触部に異物が食い込まない
ようにさせる。 【0019】 【実施の形態】次に、本発明に係る弁装置の実施の形態
の一例を図1乃至図4に基づいて説明する。なお、図7
に示す、従来の弁装置本体1と同一の部材には同一の符
号を付してその説明を省略する。図において、弁装置本
体30のケーシング2内には球状の弁体31が回転可能に配
設されている。この弁体31の中心部に穿設された流体路
11の両側端部には、適当な傾斜(逃し)角度に形成され
た環状の可動刃面32,33が設けられており(図2または
一部を拡大して示す図4を参照)、これらの可動刃面3
2,33の先端部は環状の可動刃32′,33′となってい
る。 【0020】また、図2に示すように、ケーシング2内
には弁体31の外周球面31′と同じ形状の円弧面34′,3
5′を有する環状の支持部材34,35が設けられている。
支持部材34,35は、弁体31の挿入を可能にするため二つ
に分割されたもので、その面が対向するように左右対称
に配設され、その円弧面34′,35′は互いに連続してい
る。この支持部材34,35は環状のシール部材19,20の円
弧面19′、20′とそれぞれ連続して、弁体31の外周球面
31′を支持している。 【0021】従って、弁体31は、弁体31の外周球面31′
が支持部材34,35の円弧面34′,35′と、シール部材1
9,20の円弧面19′、20′とにより気密に、且つ、回動
可能に支持されている。 【0022】また、ケーシング2には放射状に複数個の
エア供給路47が穿孔されている。エア供給路47は弁体31
の略中央部に相当する位置、即ち支持部材34と支持部材
35との接触部で、且つ、弁体31の流体路11と直交するよ
うに形成されている。このエア供給路47には捩子部47′
が刻設されている。 【0023】そして、このエア供給路47の捩子部47′に
は図示しないエア供給源に接続された管部材の端部が螺
合している。なお、この実施の形態においてはエア供給
路47はケーシング2の4か所に設けられている。さら
に、支持部材34と支持部材35との接触部には、一側がエ
ア供給路47に連通し、他側が弁体31の外周球面31′に突
当たるようにしたエア供給路48が設けられている。従っ
て、弁装置本体30のケーシング2には弁体31の外周球面
31′に向けてエア供給路47、48が穿設されていることに
なる。 【0024】また、支持部材34,35の一部には、ケーシ
ング2の駆動取付部8に穿設した回転駆動軸挿入孔9と
連通する回転駆動軸挿入孔36が形成されている。そし
て、駆動取付部8に固定されたホルダ22に回動自在に支
持された回転駆動軸21はケーシング2の回転駆動軸挿入
孔9及び支持部材34,35の回転駆動軸挿入孔36に挿通さ
れて先端部が弁体31に穿設した係合溝12に係合してい
る。これにより、回転駆動軸21を、図2に示す矢印方向
に回動させると、弁体31も矢印方向に回動することにな
る。 【0025】ケーシング2と蓋体13の、ケーシング2及
び蓋体13にそれぞれ設けた環状のシール部材取付溝17,
18よりも流体路4及び14側には、環状の固定刃装着溝3
7,38がそれぞれ形成されている。 【0026】固定刃装着溝37,38にはそれぞれ環状の固
定刃39,40が設けられており(一部を拡大して示す図4
参照)、固定刃39,40の、弁体31の外周球面31′側には
外周球面31′と同じ形状の環状の円弧面39′,40′が形
成されている。また、固定刃39,40の流体路4及び14側
には円弧面39′,40′と隣接した適当な傾斜(逃し)角
度を有する環状の固定刃面41,42が形成されている。 【0027】さらに、固定刃39,40を装着した固定刃装
着溝37,38の内部には、Oリング43,44が配設されてお
り(図4をも参照)、Oリング43,44は固定刃39,40の
基端部を押圧して、固定刃39,40の円弧面39′,40′を
弁体31の外周球面31′に当接するように常時弾発付勢し
ている。これにより、固定刃39,40は、その円弧面3
9′,40′が弁体31の外周球面31′に密接すると共に、
弁装置本体30に堅固に固定されている。 【0028】したがって、弁体31の外周球面31′との接
触摩擦により固定刃39,40の円弧面39′,40′が摩耗し
たとしても、固定刃39,40はOリング43,44の弾発力に
より摩耗量に追従して押し出され、弁体31の外周球面3
1′と固定刃39,40の円弧面39′,40′とは常に良好な
接触状態が維持される。 【0029】即ち、弁体31の可動刃面32,33を有する可
動刃32′,33′と、固定刃面41,42の先端部との良好な
切断状態が維持される(図2及び図4参照)。 【0030】なお、本実施例では、Oリング43,44の弾
発力により固定刃39,40の基端部を押圧して、弁体31の
外周球面31′に固定刃39,40の円弧面39′,40′を密接
させ、固定刃39,40を固定させるように構成したがこれ
に限定されるものではない。例えば、Oリング43,44と
ストッパーとを組合わせて構成してもよい。いずれにせ
よ、切削時、固定刃39,40を固定させる手段を設けるこ
とは当然であり、他の方法で固定してもよい。 【0031】また、環状のシール部材19,20の基端部に
もOリング45,46が配設されている。このOリング45,
46はシール部材19,20の円弧面19′、20′を弁体31の外
周球面31′側に常時弾発付勢している。 【0032】したがって、シール部材19,20の円弧面1
9′、20′が弁体31の外周球面31′との接触摩擦により
摩耗したとしても、シール部材19,20はOリング45,46
の弾発力により、摩耗量に追従し、弁体31の外周球面3
1′とシール部材19,20の円弧面19′、20′との気密性
は常に良好に維持される。なお、弁装置本体30は適所に
シール部材(図示略)が介装されており、弁装置本体30
から流体が漏れないように気密に構成されている。 【0033】次に、本発明の実施の形態の作用を図5及
び図6をも使用して説明する。弁装置本体30は、加工部
品の洗浄後の切粉等の異物を含んだ汚液を処理する流体
配管(図示せず)間に気密に装着されており、弁装置本
体30は閉じているものとする。この時、切粉等の異物を
含んだ汚液は弁体31の流体路11内に残留している。 【0034】そこで、弁装置本体30を作動させると共
に、図示しないエア供給源からエアを供給する。弁装置
本体30が作動すると、回転駆動軸21は、図2に示す矢印
方向に90°回転又は反転すると共に、図示しないエア供
給源から供給されたエアはエア供給路47及びエア供給路
48を通って弁体31の外周球面31′へと流れ、この外周球
面31′と環状の支持部材34,35の円弧面34′,35′、環
状のシール部材19,20の円弧面19′,20′及び環状の固
定刃39,40の円弧面39′,40′との接触部の僅かな隙間
を通って弁体31の外周球面31′に沿って流れ、環状の可
動刃32′,33′部、及び弁体31の外周球面31′と環状の
固定刃39,40の円弧面39′,40′との接触部から噴出す
る。 【0035】弁装置本体30が作動し、回転駆動軸21が回
転又は反転すると、弁体31に形成した環状の可動刃面3
2,33の環状の可動刃32′,33′は、環状の可動刃3
2′,33′部からエアを噴出しながら環状の支持部材3
4,35の円弧面34′,35′と摺接した状態で弁体31が回
転又は反転するにつれて、環状の支持部材34,35の円弧
面34′,35′から環状のシール部材19,20の円弧面1
9′,20′、環状の固定刃39,40の円弧面39′,40′へ
と順次移動していき、環状の可動刃32′,33′の一側
(弁体31の回転方向に対して後行側、例えば、図5にお
いて、弁体31を右に回転させた場合におけるX部)は支
持部材34,35の円弧面34′,35′、シール部材19,20の
円弧面19′,20′及び固定刃39,40の円弧面39′,40′
に付着する弁体31の流体路11内に残留している汚液に含
まれている切粉等の異物を清掃していく。 【0036】従って、弁体31は環状の可動刃32′,33′
部からエアを噴出しながら回転又は反転するので、弁体
31が回転又は反転する際、弁体31の環状の可動刃32′,
33′と環状の支持部材33,34の円弧面34′,35′、環状
のシール部材19,20の円弧面19′,20′及び環状の固定
刃39,40の円弧面39′,40′との間に食い込まれようと
する弁体31の流体路11内に残留している切粉等の異物は
吹き飛ばされ、弁体31の環状の可動刃32′,33′に切粉
等の残留異物が引掛かったり、又はこれらの間に食い込
まれることはない。よって、支持部材33,34の円弧面3
4′,35′、環状のシール部材19,20の円弧面19′,2
0′及び環状の固定刃39,40の円弧面39′,40′は切粉
等の残留異物により損傷されることはない。 【0037】又、弁体31の環状の可動刃32′,33′の他
側(弁体31の回転方向の先行側)には切粉等の異物は存
在しないので、やはり支持部材33,34の円弧面34′,3
5′、環状のシール部材19,20の円弧面19′,20′及び
環状の固定刃39,40の円弧面39′,40′は切粉等の異物
により損傷されることはない。 【0038】この様にして、弁体31が90°回転又は反転
すると、図2に示すようにケーシング2の流体路4、弁
体の流体路11及び蓋体13の流体路14が連通し、弁装置本
体30は開き、切粉等の異物を含んだ洗浄後の汚液は弁装
置本体30を通って流体配管を流れ、例えば濾過装置へ送
られる。 【0039】次に、弁装置本体30を再び作動して、図5
に示すように、さらに、回転駆動軸21を90°回転又は反
転させて、弁体31を90°回動させ、流体路4,11及び14
を閉じようとすると(図5は前述した通り、流体路4,
11及び14が連通した状体から弁体31を少し右に回転させ
たところを示している)、図6に示すように、今度は弁
体31の環状の可動刃32′,33′の一側(弁体31の後行側
のX部)は次第に環状の固定刃39,40の環状の固定刃面
41,42の先端に接近していく。この時、弁体31に食い込
まれようとしている切粉等の異物は、弁体31の環状の可
動刃32′,33′部及び弁体31の外周球面31′と環状の固
定刃39,40の円弧面39′,40′との接触部から噴出する
エアによって吹き飛ばされる。 【0040】しかしながら、環状の可動刃32′,33′部
から噴出するエアにより吹き飛ばされなかった切粉等の
異物は、環状の可動刃32′,33′の一側(後行側)と環
状の固定刃面41,42の先端部とにより挟持され、切断さ
れる。 【0041】また、環状の可動刃32′,33′と環状の固
定刃面41,42は適正な傾斜(逃し)角度に形成されてお
り、かつ、環状の可動刃32′,33′の一側(後行側)と
環状の固定刃面41,42の先端とにより挟持され、切断さ
れる切粉等の異物は、環状の可動刃32′,33′部及び弁
体31の外周球面31′と環状の固定刃39,40の円弧面3
9′,40′との接触部から噴出されるエアにより吹き飛
ばされるので、少なくなっており、環状の可動刃32′,
33′と環状の固定刃面41,42とにより確実に切断され
る。 【0042】従って、洗浄後の汚液に含まれている切粉
等の異物は、弁体31の環状の可動刃32′,33′に引掛か
ったり、又は弁装置本体30内に食い込まれないので、支
持部材33,34の円弧面34′,35′、環状のシール部材1
9,20の円弧面19′,20′及び環状の固定刃39,40の円
弧面39′,40′は切粉等の異物により損傷されることは
ない。 【0043】この様にして、環状の可動刃32′,33′は
切粉等の異物を環状の固定刃面41,42とにより切断した
後、固定刃面41,42の先端を通り抜け、環状の固定刃3
9,40の円弧面39′,40′、環状のシール部材19,20の
円弧面19′,20′と摺接しながら環状の支持部材34,35
の円弧面34′,35′へと移動し、弁装置本体30は閉じ
る。 【0044】この時、弁体31の外周球面31′は、環状の
シール部材19,20の円弧面19′,20′が切粉等の異物に
より損傷されていないので、環状のシール部材19,20の
円弧面19′,20′により気密に支持され、流体路4及び
14は完全に閉鎖され、洗浄後の切粉等の異物を含んだ汚
液は流体配管を流れない。また、弁体31の流体路11内に
残留した切粉等を含んだ汚液はそのまま流体路11内に残
留する。なお、エア供給源から供給するエアは、弁装置
本体30を作動させる際に供給し、停止させる際にエア供
給を停止すればよい。また、この実施の形態において
は、二方弁の弁装置について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、三方弁、四方弁等の弁装置にも適用
できることはいうまでもない。 【0045】 【発明の効果】本発明は、弁装置本体を開閉する際、弁
体の外周壁に沿ってエアを流す様に構成し、弁体を開く
場合、環状の可動刃部からエアを噴出しながら環状の可
動刃を環状の支持部材の円弧面から環状のシール部材の
円弧面及び環状の固定刃の円弧面へと摺接して順次移動
させ、環状の可動刃の一側(後行側)は環状の支持部材
の円弧面、環状のシール部材の円弧面及び環状の固定刃
の円弧面に付着する弁体の流体路内に残留している汚液
に含まれている切粉等の異物を清掃するように構成した
ので、弁体の流体路内に残留している切粉等の異物が弁
体の環状の可動刃に引掛かったり、弁体の外周壁と環状
の支持部材の円弧面、環状のシール部材の円弧面及び環
状の固定刃の円弧面との間に食い込むのを防止すること
ができる。 【0046】また、弁体を閉じる場合、弁体の環状の可
動刃部及び弁体の外周壁と環状の固定刃の円弧面との接
触部からエアを噴出して切粉等の異物を吹き飛ばすと共
に、エアにより吹き飛ばされなかった切粉等の異物は、
環状の可動刃の一側(後行側)と環状の固定刃面の先端
とにより挟持され、切断するように構成したので、汚液
に含まれている切粉等の異物が弁体の環状の可動刃に引
掛かったり、弁体の外周壁と環状の固定刃の円弧面、環
状のシール部材の円弧面及び環状の支持部材の円弧面の
間に食い込むのが防止され、これらの支持部材の円弧
面、環状のシール部材の円弧面及び環状の固定刃の円弧
面の切粉等の異物による損傷を防止することができる。 【0047】さらに、切粉等の異物によるシール部材等
の損傷を防止する構成としたので、例えば、洗浄装置に
よる洗浄後の切粉等の異物を含んだ汚液の制御を容易に
行うことができ、所望する廃液配管を構成することがで
きる。 【0048】切粉等の異物によるシール部材等の損傷が
防止されるので、弁装置の寿命が延びると共にメンテナ
ンス作業を頻繁に行わなくてもよく、メンテナンス費用
をも低減させることができる。また、本発明は、構造が
簡素であるので、弁装置の制作費を低減させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す弁装置本体の
一部切欠き正面図である。 【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。 【図3】図1のものの平面図である。 【図4】図2のB部拡大図である。 【図5】弁体が適当な角度回転した状態を示す図2のC
−C線に沿う断面図である。 【図6】図5のD部拡大図である。 【図7】従来の弁装置本体の縦断面図である。 【符号の説明】 2 ケーシング 4 流体路 11 流体路 14 流体路 30 弁装置本体 31 弁体 32′可動刃 33′可動刃 39 固定刃 40 固定刃 47 エア供給路 48 エア供給路
一部切欠き正面図である。 【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。 【図3】図1のものの平面図である。 【図4】図2のB部拡大図である。 【図5】弁体が適当な角度回転した状態を示す図2のC
−C線に沿う断面図である。 【図6】図5のD部拡大図である。 【図7】従来の弁装置本体の縦断面図である。 【符号の説明】 2 ケーシング 4 流体路 11 流体路 14 流体路 30 弁装置本体 31 弁体 32′可動刃 33′可動刃 39 固定刃 40 固定刃 47 エア供給路 48 エア供給路
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(56)参考文献 特開 平6−257680(JP,A)
特開 平8−219312(JP,A)
特開 平7−208622(JP,A)
特開 平2−253067(JP,A)
特開 昭62−135199(JP,A)
実開 昭55−6569(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16K 5/00 - 5/22
F16K 3/00
F16K 51/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 弁装置本体に回転可能に内装した弁体に
流体路を穿設し、該流体路の端部に可動刃を形成し、該
可動刃と係合する固定刃を前記弁体の流体路と連通する
前記弁装置本体の流体路の近傍に設けた弁装置であっ
て、前記弁装置本体のケーシング内に設けられた支持体
の円弧面で前記弁体の外周球面を回動可能に支持し、前
記支持体を前記弁装置本体の流体路方向に二分割して形
成し、前記ケーシングに形成されたエア供給路により前
記二分割された支持体間の接触部にエア供給源からのエ
アを供給して前記弁装置本体と前記弁体の外周面との間
の隙間にエアを通して流し、該エアを前記弁体の外周球
面及び可動刃と前記弁装置本体固定刃との接触部から噴
出させることを特徴とする弁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30578796A JP3448727B2 (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30578796A JP3448727B2 (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 弁装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10132140A JPH10132140A (ja) | 1998-05-22 |
JP3448727B2 true JP3448727B2 (ja) | 2003-09-22 |
Family
ID=17949355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30578796A Expired - Fee Related JP3448727B2 (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3448727B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
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---|---|---|---|---|
JP2006300112A (ja) * | 2005-04-15 | 2006-11-02 | Inax Corp | パイロット式バルブ |
JP4847135B2 (ja) * | 2006-01-13 | 2011-12-28 | 株式会社テイエルブイ | ドレントラップ |
JP5014743B2 (ja) * | 2006-11-15 | 2012-08-29 | 株式会社テイエルブイ | ドレントラップ |
JP4885687B2 (ja) * | 2006-11-15 | 2012-02-29 | 株式会社テイエルブイ | ドレントラップ |
CN105221781B (zh) * | 2014-06-03 | 2017-11-28 | 中核苏阀科技实业股份有限公司 | 中腔不贯通型球阀 |
CN108591513B (zh) * | 2018-05-14 | 2023-09-29 | 泰州市百冠泵阀科技有限公司 | 一种联动双开气相阀 |
JP7514082B2 (ja) * | 2020-01-29 | 2024-07-10 | 株式会社栗本鐵工所 | 回転弁 |
-
1996
- 1996-10-31 JP JP30578796A patent/JP3448727B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10132140A (ja) | 1998-05-22 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |