JP3326547B2 - 弁装置 - Google Patents

弁装置

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JP3326547B2
JP3326547B2 JP15895496A JP15895496A JP3326547B2 JP 3326547 B2 JP3326547 B2 JP 3326547B2 JP 15895496 A JP15895496 A JP 15895496A JP 15895496 A JP15895496 A JP 15895496A JP 3326547 B2 JP3326547 B2 JP 3326547B2
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文雄 松元
孝明 安江
孝幸 山本
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鬼頭工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体配管に装着
し、弁体を切換えて開閉することにより流体を通過又は
遮断する弁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】弁装置の従来の技術を図7に基づいて説
明する。図において、1は弁装置本体である。弁装置本
体1のケーシング2の一側の中心部には中空部3と連通
する環状の流体路4が穿設されており、他側の開口部に
は捩子5が刻設されている。
【0003】また、ケーシング2の外部適所に形成され
た一対のフランジ6には複数の取付孔7が穿孔されてい
る。更に、ケーシング2の外部中央部には駆動取付部8
が形成されており、この駆動取付部8にはケーシング2
の中空部3と連通する回転駆動軸挿入孔9が穿設されて
いる。
【0004】ケーシング2の中空部3には回転可能に球
状の弁体10が配設されており、弁体10の中心部にはケー
シング2の流体路4と連通する環状の流体路11が穿設さ
れている。なお、弁体10の流体路11の両側端部11′は、
組付時、ばり等で作業者が損傷しないように滑らかに丸
く形成されている。
【0005】弁体10の、ケーシング2の回転駆動軸挿入
孔9側には係合溝12が形成されている。また、ケーシン
グ2の中心部には、弁体10の流体路11と連通する環状の
流体路14を穿設した環状の蓋体13が取付けられている。
蓋体13は、外周部に刻設された捩子15をケーシング2の
捩子5に螺合させている。蓋体13の表面には蓋体13をケ
ーシング2に取付ける際、締付具を係合させて蓋体13を
回転させるための締付孔16が設けられている。
【0006】ケーシング2の流体路4及び蓋体13の流体
路14の近傍適所にはそれぞれ環状のシール部材取付溝1
7,18が形成されており、シール部材取付溝17,18には
それぞれ弁体10の外周球面10′と同じ形状の円弧面1
9′,20′を有する環状のシール部材19,20が弁体10の
外周球面10′を支持するように装着されている。従っ
て、弁体10はこのシール部材19,20により気密に、かつ
回動可能に支持されている。
【0007】駆動取付部8に固定されたホルダ22には回
転駆動軸21が回転自在に支持されている。回転駆動軸21
はケーシング2の回転駆動軸挿入孔9に挿入されて、先
端部が弁体10の係合溝12と係合している。従って、回転
駆動軸21を図1に示す矢印方向に回動させると、弁体10
も矢印方向に回動する。なお、弁装置本体1は適所にシ
ール部材が介装されており、弁装置本体1から流体が漏
れないように気密に構成されている。
【0008】次に、従来の弁装置本体1の作用について
説明する。弁装置本体1は、図示しない流体配管間に、
流体配管の端部に設けたフランジ部と弁装置本体1の一
対のフランジ6とをパッキン等のシール部材を介装し
て、複数の取付孔7にボルト及びナットにより締結し、
気密に装着される。
【0009】そこで、流体を通過させる場合は、回転駆
動軸21を90°回動(回転または反転)させると、弁体10
も90°回動し、図7に示すように流体路4、11及び14が
連通し、弁装置本体1は開状態となり、流体は弁装置本
体1を通過し、流体配管を流れる。
【0010】次に、流体の通過を遮断する場合は、回転
駆動軸21を90°回動させて、弁体10を90°回動させる。
これによって、今度は弁体10の外周球面10′が流体路4
及び14側に回動し、流体路4及び14を閉鎖する。
【0011】弁体10の外周球面10′はシール部材19,20
の円弧面19′,20′により気密に支持されているので、
弁装置本体1は閉状態となり、流体路4及び14は完全に
遮断され、流体は流体配管を流れることはない。
【0012】即ち、弁装置本体1は回転駆動軸21を90°
回動させて、弁体10を90°回動させ開閉するように構成
されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の弁装置
本体1は、弁体10を開状態又は閉状態に切換え、単純に
流体のみを処理する場合は、効率よく作用し、何等問題
はない。しかしながら、例えば、加工部品の洗浄後の切
粉等の異物を含んだ汚液を処理する場合、回転駆動軸21
を作動させ、弁体10を90°回動させ、弁体10の外周球面
10′で流体路4及び14を、例えば、開状態から閉鎖状態
に切換えると、汚液内の異物はシール部材19,20と、弁
体10の流体路11の両側端部11′との間に挟まれる。この
ように異物が挟まれた状態で、弁体10を回動させると、
シール部材19,20の円弧面19′、20′は異物によって傷
つき損傷する問題がある。
【0014】また、弁体10で流体路4及び14を閉鎖した
際、弁体10の流体路11内に溜っている汚液内の異物はケ
ーシング2の中空部3に沈殿し、蓄積されるので、弁体
10を90°回動させ、弁体10を、例えば、閉状態から開状
態に切換えると、ケーシング2の中空部3に沈殿して、
蓄積されていた異物は、上記と同じようにシール部材1
9,20と、弁体10の流体路11の両側端部11′との間に挟
まれ、異物を挟んだ状態で、弁体10が回動するので、シ
ール部材19,20の円弧面19′、20′は異物により損傷す
る。
【0015】この様にして、シール部材19,20の円弧面
19′、20′が損傷すると、弁体10を90°回動させ、弁体
10で流体路4及び14を閉鎖させた際、シール部材19,20
の円弧面19′、20′から流体が漏れるという問題があ
る。
【0016】また、弁装置本体1には、一般的にテフロ
ン系のシール部材19,20が使用されており、このテフロ
ン系のシール部材19,20は容易に異物により傷がつい
て、損傷するので、弁装置本体1の寿命は極めて短いも
のとなり、メンテナンス費用が高くなるという問題もあ
った。
【0017】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、弁装置本体及び弁体に切粉等の異物
を切断して除去する刃部材を設けることによって、シー
ル部材の損傷を防止して、流体の漏洩を防ぐと共に、寿
命を保ってメンテナンス費用を低減させ、かつ、構造を
簡単にした弁装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、弁装置本体に弁体を回動
可能に内装した弁装置であって、弁体の中心部に穿設さ
れた流体路の両側端部に設けられた可動刃と、弁体の流
体路と連通可能な弁装置本体の流体路の近傍に設けら
れ、シール部材よりも弁装置本体の流体路側に配置され
た環状の固定刃と、を具備し、弁体を回動させることに
より可動刃の一側又は他側が固定刃と係合して液体中の
異物を挟持して切断することを特徴とする。
【0019】従って、弁体を回動させることで可動刃の
一側が固定刃の刃面先端部に接近し、弁体の可動刃の一
側と固定刃の刃面先端部とで弁体に食い込まれようとし
ている切粉等の異物を挟持し切断するので、弁体装置本
体と弁体との接触部への異物の食い込みを防止すること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】請求項1の記載から把握される本
発明において、図2に示すように、弁装置本体30に回転
可能に内装した弁体31に穿設した流体路11の端部に可動
刃32′,33′を形成する。また、弁体31の流体路11と連
通する弁装置本体30の流体路4及び蓋体13の流体路14の
近傍に前記弁体31の可動刃32′,33′と係合する固定刃
39,40を設ける。これにより、弁体31を回動させて弁体
31を開口させるとき、可動刃32′,33′で、シール部材
19,20の表面を清掃して、異物を取り除く、また、弁体
31を回動させて弁体31を閉鎖させるとき、可動刃32′,
33′と固定刃39,40との係合によって異物を挟持、切断
させて取り除く。これによって、シール部材19,20の損
傷を回避させる。
【0021】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図1乃至図4に基
づいて説明する。なお、図7に示す従来の弁装置本体1
と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略す
る。図において、弁装置本体30のケーシング2内には球
状の弁体31が回転可能に配設されている。この弁体31の
中心部に穿設された流体路11の両側端部には、適当な傾
斜(逃し)角度に形成された環状の可動刃面32,33が設
けられており(図2または一部を拡大して示す図4を参
照)、これらの可動刃面32,33の先端部は環状の可動刃
32′,33′となっている。
【0022】また、図2に示すように、ケーシング2内
には弁体31の外周球面31′と同じ形状の円弧面34′,3
5′を有する環状の支持部材34,35が設けられている。
支持部材34,35は、弁体31の挿入を可能にするため二つ
に分割されたもので、その面が対向するように左右対称
に配設され、その円弧面34′,35′は互いに連続してい
る。さらに、支持部材34,35は環状のシール部材19,20
の円弧面19′、20′とそれぞれ連続して、弁体31の外周
球面31′を支持している。
【0023】従って、弁体31は、弁体31の外周球面31′
を支持部材34,35の円弧面34′,35′と、シール部材1
9,20の円弧面19′、20′とにより気密に、且つ、回動
可能に支持されている。
【0024】支持部材34,35の一部には、ケーシング2
の駆動取付部8に穿設した回転駆動軸挿入孔9と連通す
る回転駆動軸挿入孔36が形成されている。そして、駆動
取付部8に固定されたホルダ22に回動自在に支持された
回転駆動軸21はケーシング2の回転駆動軸挿入孔9及び
支持部材34,35の回転駆動軸挿入孔36に挿通されて先端
部が弁体31に穿設した係合溝12に係合している。これに
より、回転駆動軸21を、図2に示す矢印方向に回動させ
ると、弁体31も矢印方向に回動することになる。
【0025】ケーシング2と蓋体13の、ケーシング2及
び蓋体13にそれぞれ設けた環状のシール部材取付溝17,
18よりも流体路4及び14側には、環状の固定刃装着溝3
7,38がそれぞれ形成されている。
【0026】固定刃装着溝37,38にはそれぞれ環状の固
定刃39,40が設けられており(一部を拡大して示す図4
参照)、固定刃39,40の、弁体31の外周球面31′側には
外周球面31′と同じ形状の環状の円弧面39′,40′が形
成されている。また、固定刃39,40の流体路4及び14側
には円弧面39′,40′と隣接した適当な傾斜(逃し)角
度を有する環状の固定刃面41,42が形成されている。
【0027】さらに、固定刃39,40を装着した固定刃装
着溝37,38の内部には、Oリング43,44が配設されてお
り(図4をも参照)、Oリング43,44は固定刃39,40の
基端部を押圧して、固定刃39,40の円弧面39′,40′を
弁体31の外周球面31′に当接するように常時弾発付勢し
ている。これにより、固定刃39,40は、その円弧面3
9′,40′が弁体31の外周球面31′に密接すると共に、
弁装置本体30に堅固に固定されている。
【0028】したがって、弁体31の外周球面31′との接
触摩擦により固定刃39,40の円弧面39′,40′が摩耗し
たとしても、固定刃39,40はOリング43,44の弾発力に
より摩耗量に追従して押し出され、弁体31の外周球面3
1′と固定刃39,40の円弧面39′,40′とは常に良好な
接触状態が維持される。
【0029】即ち、弁体31の可動刃面32,33を有する可
動刃32′,33′と、固定刃面41,42の先端部との良好な
切断状態が維持される(図2及び図4参照)。
【0030】なお、本実施例では、Oリング43,44の弾
発力により固定刃39,40の基端部を押圧して、弁体31の
外周球面31′に固定刃39,40の円弧面39′,40′を密接
させ、固定刃39,40を固定させるように構成したがこれ
に限定されるものではない。例えば、Oリング43,44と
ストッパーとを組合わせて構成してもよい。いずれにせ
よ、切削時、固定刃39,40を固定させる手段を設けるこ
とは当然であり、他の方法で固定してもよい。
【0031】また、環状のシール部材19,20の基端部に
もOリング45,46が配設されている。このOリング45,
46はシール部材19,20の円弧面19′、20′を弁体31の外
周球面31′側に常時弾発付勢している。
【0032】したがって、シール部材19,20の円弧面1
9′、20′が弁体31の外周球面31′との接触摩擦により
摩耗したとしても、シール部材19,20はOリング45,46
の弾発力により、摩耗量に追従し、弁体31の外周球面3
1′とシール部材19,20の円弧面19′、20′との気密性
は常に良好に維持される。なお、弁装置本体30は適所に
シール部材(図示略)が介装されており、弁装置本体30
から流体が漏れないように気密に構成されている。
【0033】次に、本実施例の作用について説明する。
弁装置本体30は、加工部品の洗浄後の切粉等の異物を含
んだ汚液を処理する流体配管(図示せず)間に気密に装
着されており、初期状態においては、弁装置本体30は閉
じているものとする。すなわち、図2において、弁体31
の流体路11は、ケーシング2の流体路4及び蓋体13の流
体路14に直交した位置となっている。
【0034】そこで、この閉じた状態から弁体31を、図
2に示す矢印方向に回転駆動軸21を90°回動させると、
弁体31も90°回動する。この時、切粉等の異物を含んだ
汚液は弁体31の流体路11内に残留しており、弁体31に形
成した可動刃面32,33を有する可動刃32′,33′は、支
持部材34,35の円弧面34′、35′と対向、摺接している
ので、弁体31が回動するにつれて、可動刃32′,33′は
支持部材34,35の円弧面34′、35′からシール部材19,
20の円弧面19′、20′、固定刃39,40の円弧面39′、4
0′へと順次摺接しながら移動していく。
【0035】そして、弁体31の可動刃32′,33′の一側
(弁体31の回転方向に対して後行側、例えば、図5にお
いて弁体31を右に回転させた場合におけるX部)が支持
部材34,35の円弧面34′、35′、シール部材19,20の円
弧面19′、20′、固定刃39,40の円弧面39′、40′に付
着する、弁体31の流体路11内に残留している汚液に含ま
れている切粉等の異物を清掃していく。
【0036】従って、弁体31の流体路11内に残留してい
る汚液に含まれている切粉等の異物は、弁体31の可動刃
32′,33′と、支持部材33,34の円弧面33′,34′、シ
ール部材19,20の円弧面19′、20′及び固定刃39,40の
円弧面39′、40′との間に食い込むことはない。よっ
て、シール部材19,20の円弧面19′、20′は切粉等の異
物によって損傷されることはない。
【0037】一方、弁体31の可動刃32′,33′の他側
(弁体31の回転方向に対して先行側)には切粉等の異物
は存在しないので、すなわち、弁体31の外周球面31′
と、支持部材34,35の円弧面33′,34との当接面は密着
しており異物は侵入していないので、シール部材19,20
の円弧面19′、20′は切粉等の異物により損傷されるこ
とはない。
【0038】このようにして、弁体31が90°回動する
と、図2に示すように、ケーシング2の流体路4,弁体
31の流体路11及び蓋体13の流体路14が連通し、弁装置本
体30は開き、切粉等の異物を含んだ汚液は弁装置本体30
を通って流体配管を流れ、例えば、濾過装置へ送られ
る。
【0039】このように流体路4,11及び14が連通した
状態から、図5に示すように、さらに、回転駆動軸21を
90°回動させて、弁体31を90°回動させようとすると
(図5は流体路4,11及び14が連通した状態から、弁体
31を少し右回転させたところを示している)、図6に示
すように、弁体31の可動刃32′,33′の一側(弁体31の
X部)は、次第に固定刃39,40の固定刃面41,42の先端
部に接近していき、弁体31の可動刃32′,33′の一側
と、固定刃面41,42の先端部とで、弁体31に食込まれよ
うとしている切粉等の異物を挟持して、切断する。
【0040】そして、弁体31の可動刃32′,33′の一側
は、固定刃面41,42の先端部を通過し、固定刃39,40の
円弧面39′、40′及びシール部材19,20の円弧面19′、
20′と接触しながら支持部材34,35の円弧面34′,35′
へと移動する。
【0041】可動刃面32,33と固定刃面41,42とは適正
な傾斜(逃し)角度に形成されているので、切削時に
は、切粉等の異物は確実に切削され、切断された切粉等
の異物は切断部から離散し、弁体31と固定刃39,40との
間に挟持されることはない。
【0042】従って、切粉等の異物は弁体31により内部
に食い込まないので、シール部材19,20の円弧面19′、
20′は切粉等の異物により損傷されることはない。
【0043】また、弁体31の可動刃32′,33′の他側
(先行側)には、前述したように、切粉等の異物は存在
しないので、やはりシール部材19,20の円弧面19′、2
0′は切粉等の異物により損傷されない。
【0044】この様にして、弁体31が90°回動すると、
弁体31の外周球面31′はケーシング2の流体路4及び蓋
体13の流体路14側に回動し、流体路4及び14を閉鎖する
と共に、可動刃32′,33′は支持部材34,35の円弧面3
4′,35′の位置で円弧面34′,35′に対向、接触した
状態で停止する。
【0045】この時、弁体31の外周球面31′はシール部
材19,20の円弧面19′、20′により気密に支持されてい
るので、流体路4及び14は完全に閉鎖され、弁装置本体
30は閉じ、切粉等の異物を含んだ汚液は流体配管を流れ
ない。
【0046】さらに、球状の弁体31の流体路11内に残留
した切粉等の異物を含んだ汚液はそのまま球状の弁体31
の流体路11内に残留する。以上、本発明に係る弁装置を
二方弁について説明したが、これに限定されるものでは
ない。三方弁、四方弁等の弁装置にも適用することがで
きることはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】本発明に係る弁装置は、このように構成
したので、次のような効果がある。すなわち、弁体を閉
鎖状態から開口状態になるように回動させるとき、弁体
の流体路の端部に設けた可動刃が、弁装置本体の流体路
の近傍に設けたシール部材等の表面に付着する切粉等の
異物を掻くように清掃するので、異物等によるシール部
材の表面の損傷を防止することができる。
【0048】また、弁体を開口状態から閉鎖状態になる
ように回動させる場合、弁体に設けた可動刃と弁装置本
体の固定刃との係合によって、シール部材に食い込まれ
ようとしている異物を切断するので、異物はシール部材
と弁体の外周面との間に巻き込まれることがない。この
ように異物のシール部材への食い込みをなくすことがで
きるので異物の巻き込みによるシール部材の損傷を防止
することができる。
【0049】シール部材が異物により損傷されることが
ないので、弁装置を長期に亘って使用することが可能に
なり、メンテナンス作業を頻繁に行う必要がなく、メン
テナンス費用を低減することができる。
【0050】また、弁装置のメンテナンス作業を頻繁に
行わなくてもよいので、洗浄装置等の主装置を頻繁に停
止させなくてすみ、主装置の生産性を向上させることが
できる。さらに、可動刃と固定刃とを設けた簡単な構造
であるので、弁装置の製作費を低減させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の弁装置本体の正面図であ
る。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】図1のものの平面図である。
【図4】図2のC部拡大図である。
【図5】弁体が適当な角度回転した状態を示す図2のB
−B線に沿う断面図である。
【図6】図5のD部拡大図である。
【図7】従来の弁装置本体の縦断面図である。
【符号の説明】
4 流体路 11 流体路 30 弁装置本体 31 弁体 32′可動刃 33′可動刃 39 固定刃 40 固定刃
フロントページの続き (56)参考文献 実開 平1−119976(JP,U) 実開 昭56−134462(JP,U) 特公 平4−1234(JP,B2) 実公 昭63−33022(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 5/00 - 5/22 F16K 51/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁装置本体に弁体を回動可能に内装した
    弁装置であって、前記弁体の中心部に穿設された流体路
    の両側端部に設けられた可動刃と、前記弁体の流体路と
    連通可能な前記弁装置本体の流体路の近傍に設けられ、
    シール部材よりも前記弁装置本体の流体路側に配置され
    た固定刃と、を具備し、前記弁体を回動させることによ
    り前記可動刃の一側又は他側が固定刃と係合して液体中
    の異物を挟持して切断することを特徴とする弁装置。
JP15895496A 1996-05-30 1996-05-30 弁装置 Expired - Fee Related JP3326547B2 (ja)

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