JP2513201Y2 - 通液流路切換構造 - Google Patents

通液流路切換構造

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JP2513201Y2
JP2513201Y2 JP1989132799U JP13279989U JP2513201Y2 JP 2513201 Y2 JP2513201 Y2 JP 2513201Y2 JP 1989132799 U JP1989132799 U JP 1989132799U JP 13279989 U JP13279989 U JP 13279989U JP 2513201 Y2 JP2513201 Y2 JP 2513201Y2
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潔 浜本
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、断面円形の主流路の途中位置に分岐流路が
連通接続され、前記主流路と前記分岐流路との連通接続
部に、前記主流路の流線方向に直交する方向の揺動軸芯
周りに揺動して前記分岐流路に臨む主流路の下流側を揺
動開閉可能な弁体が設けられている通液流路切換構造に
関する。
〔従来の技術〕
このような通液流路切換構造は、例えば既設の管体か
らなる主流路に補修必要箇所が発生したような場合に、
補修箇所を迂回する状態で主流路に連通する分岐流路を
設け、当該主流路の補修箇所側を閉塞して、流体の流通
を維持しながら補修作業を行えるようにするために用い
られるものである。
従来、この種の流路切り換え構造では、例えば実開昭
60−189676号公報に示されているように、主管の円形内
周面に接する周面を備えた板状の弁体が、その水圧受面
側に連設したヒンジアームを介して揺動開閉可能に枢支
され、かつ、前記主管の下流側の流路内周面に、その主
管の流路軸線に対して斜めに交差する姿勢で周縁を接当
させることにより、当該主管を閉塞するように構成され
ている。
〔考案が解決しようとする課題〕
この為、弁体を閉塞姿勢に切換えた状態でヒンジアー
ムが主流路と分岐流路とに亘る流路内に突出し、流体の
通過抵抗を増大させる原因になっているとともに、流体
の流れ方向も弁体の扁平な水圧受面に沿って急激に変更
され、全体として圧力損失が大きくなる欠点がある。
また、前記板状の弁体を、主流路の流路軸線に対して
斜めに交差する姿勢で周縁を接当させて、当該主流路を
閉塞するようにすると、弁体に主流路の内圧を有効に作
用させて、主流路の下手側における水密を確実にするう
えでは有効であるが、その反面、主流路の内周面とこれ
に流体圧を受けて強く圧接する弁体外周縁との間で、シ
ール材が強く圧縮変形された状態となるため、シール材
の破損、変形が生じ易いという不都合がある。さらに、
主流路の内面が部分的に変形している場合などには、そ
の変形箇所でシール材の圧縮が充分に行えず、この箇所
でのシールが充分に行われ難いという問題もある。
本考案は上記実状に鑑みて為されたものであって、弁
体構造を工夫することにより、弁体を閉塞姿勢に切換え
た状態における圧力損失を効果的に軽減できるととも
に、シール材の破損や、主流路内面形状の部分的な変形
などによるシール性の劣化を回避し易い通液流路切換構
造を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する為の本考案の特徴構成は、断面円
形の主流路の途中位置に分岐流路が連通接続され、前記
主流路と前記分岐流路との連通接続部に、前記主流路の
流線方向に直交する方向の揺動軸芯周りに揺動して前記
分岐流路に臨む主流路の下流側を開閉可能な弁体が設け
られている通液流路切換構造において、 A.前記弁体は、前記主流路の下流側の流路内周面に、そ
の主流路の流路軸線に対して斜めに交差する姿勢で接当
して当該主流路を閉塞する平板状の弁主体部分と、その
弁主体部分の前記主流路に対する閉塞姿勢で前記主流路
と前記分岐流路とに亘る流体の流れ方向を案内する案内
面を備えた整流部材とで構成され、 B.前記弁主体部分は、その外周面部分に環状のシール部
材を嵌入する環状溝を備え、前記整流部材の案内面は、
前記主流路の内周に沿う円弧状内周面が前記弁体の揺動
軸芯に直交する仮想平面上で円弧状に連続した曲面部を
有しているとともに、 C.前記主弁体部分の外周面部分の環状溝は、その環状溝
に嵌入される前記シール部材よりも溝底部側位置で、前
記整流部材の案内面の一部に形成された流体導入口に対
して、弁体の肉厚内に形成された通路を介して連通さ
れ、 D.さらに、前記弁体の揺動軸芯を形成する揺動軸部材
は、前記整流部材の案内面で構成される流路から揺動軸
芯方向での外側に外れた位置に設けられている。
上記A.〜D.に記載した点の構成にあり、かかる構成から
次の作用効果を奏する。
〔作用〕
前記A.,B.の構成により、弁体を閉塞姿勢に切換えた
状態で、流体の流れに対する閉塞を、平板状の弁主体部
分と主流路内周面との流体圧を利用した圧接で確実に行
うことができるとともに、流体の流れ方向の変更を、前
記整流部材の円弧状の案内面の作用で円滑に行える。
前記A.,B.の構成により、流体の閉塞を行う部分と、
流体の流れ方向変更を行う部分とを別々に構成したの
で、例えば、これらを第5図に示すように一体的に構成
した場合に比べ、製作加工上の繁雑さを伴うことなく構
成しやすい。つまり、第5図のように一体化すると、断
面円形の主流路内で閉塞姿勢の弁体の外周面が密に接当
しやすいように、その外周面を精度良く加工すること、
及び、その外周面に形成するシール装着部の構造や、シ
ール材そのものの形状・構造が複雑となり、加工が煩雑
であるばかりでなく、シール材の着脱操作も行い難いも
のとなるという問題があるが、流体の閉塞を行う部分と
流体の流れ方向変更を行う部分とを区分して構成して組
み合わせることにより、このような問題を避け得る。
前記C.の構成により、環状溝に嵌入されているシール
部材は、主流路の内圧で弁体半径方向外方側へ拡径され
る作用を受けることになり、主流路の内圧が大きくなる
ほど流体導入口から導入される流体圧で流路内周面側へ
強く圧接させられる。したがって、弁体外周縁と主流路
内周面との間における機械的な挟圧によるシール材の圧
縮変形で所期のシール機能を得る構造に比べて、シール
材そのものの損傷が少なく、また、主流路内周面に多少
の部分的な凹凸があっても、これに良く馴染んだ状態に
シール材を圧接させ易いものである。
前記D.の構成により、整流部材をヒンジアームに兼用
でき、従来のようなヒンジアームの流路内への突出を避
けて、方向変更された流体が揺動軸部材による流路抵抗
を受けることがない。
〔考案の効果〕
上記のように流体の流動方向が円弧状の案内面の案内
作用でその向きを変更され、かつ、流動方向を変更され
た流体に対して弁体の揺動軸部材が流路抵抗となること
をも避け得るので、弁体を閉塞姿勢に切り換えた状態に
おける圧力損失を極力軽減できる。
また、流路の閉塞を行うための弁主体部分を平板状に
形成し、流体の流れ方向を変更するための整流部材の案
内面部分を円弧状の曲面に形成したので、夫々の機能を
良好に発揮させながら、その製作加工が簡単となる利点
もある。
さらに、主流路内周面に対するシール部材の圧接を、
主流路の内圧を利用した拡径方向への押圧作用によって
行うことができるので、シール材の損傷による耐久性の
低下が少なく、かつ、圧接箇所の主流路内周面に多少の
部分的な凹凸があっても確実なシール機能を発揮させ易
い。
〔実施例〕
第3図に示すような、断面円形の既設水道管(1)
(主流路の一例)に、その特定箇所(A)に位置する既
設水道管部分(1A)を迂回する迂回水道管(1′)(分
岐流路の一例)を連通接続して、既設水道管(1)によ
る送水を維持しながら前記既設水道管部分(1A)を撤去
する水道管工事において、既設水道管(1)と迂回水道
管(1′)との連通接続部を構成する接続具(B),
(B′)に、迂回水道管(1′)に臨む既設水道管
(1)のうちの前記特定箇所(A)側を閉塞する弁体
(V)が設けられている通液流路切換構造であって、通
水上流側の接続具(B)並びに通液流路切換構造は次の
様に構成されている。
即ち、第1図、第2図に示すように、前記接続具
(B)は、既設水道管(1)に形成されている連通口
(4)の開口方向及び既設水道管(1)の軸芯に対して
直交する方向に開口する状態で、かつ、既設水道管
(1)の軸芯に対して偏位する状態に作業用開口(11)
を形成した本体(3A)と、この本体(3A)に対する脱着
により前記作業用開口(11)を開閉する蓋体(3B)とを
有する接続ケース(3)に、下流側の管部分(1a)を閉
塞する揺動開閉可能な弁体(V)を枢支して構成され、
既設水道管(1)にその外周面を囲繞する状態で取付け
ることにより、既設水道管(1)外周面との間に分岐通
路としての密閉空間(2)が形成され、迂回水道管
(1′)の端部が前記密閉空間(2)に連通する状態で
フランジ接続される。
前記本体(3A)は、2つの割りケースを既設水道管
(1)を直径方向から抱持する状態に接合して構成され
ており、前記連通口(4)を挾む両側位置の管部分(1
a),(1b)に外嵌する筒部(3a),(3b)に付設のフ
ランジ(7a),(7b)を反力点として、前記フランジ
(7a),(7b)に対して既設水道管(1)の軸芯方向で
対向する状態で両管部分(1a),(1b)に外挿させた環
状部材(8a),(8b)をボルト・ナット(9a),(9b)
‥を介して筒部(3a),(3b)側に移動させて、前記筒
部(3a),(3b)の端部と環状部材(8a),(8b)との
間に介在させた環状シール材(10a),(10b)を管部分
(1a),(1b)の周壁外面に圧接固定するように変形さ
せることにより、環状シール材(10a),(10b)で筒部
(3a),(3b)端部と管部分(1a),(1b)との間を水
密シールする状態で環状部材(8a),(8b)をアンカー
として既設水道管(1)に取付け固定されている。
(12)は蓋体(3B)を本止めするためのボルトであ
る。
前記連通口(4)は、軸芯一端側に切断刃を形成した
カッターを、前記作業用開口(11)を通して作業用開口
(11)の開口方向に沿い、かつ、既設水道管(1)の外
周面よりも外側に位置する軸芯周りに回転させつつ挿入
移動させることにより、管部分(1a),(1b)どうしを
繋ぐ周壁部分(1c)を残す状態で形成されるもので、平
面視で、管軸芯(X)を越える範囲に亘る円弧状に形成
されている。
前記弁体(V)は、前記主流路(1)の下流側の流路
内周面に接当して当該主流路(1)を閉塞する平板状の
弁主体部分(5)と、その弁主体部分(5)の前記主流
路(1)に対する閉塞姿勢で前記主流路(1)と前記分
岐流路(2)とに亘る流体の流れ方向を案内する案内面
(6a)を備えた整流部材(6)とで構成されている。
前記平板状の弁主体部分(5)の外周面(5c)部分に
は、環状のシール部材(5d)を嵌入する環状溝(5e)が
形成され、前記環状のシール部材(5d)は、環状溝(5
e)の奥側に開口する断面U字状に形成され、その内部
空間を弁体(V)に形成した通路(5f)を介して、整流
部材内周面(6d)側に形成の流体導入口(5g)に連通さ
せて、既設水道管(1)上流側の流体圧力で管部分(1
a)内周面に圧接されるよう構成されている。
前記整流部材端部(6e)と既設水道管(1)内周面と
の接当で、弁体(V)で管部分(1a)を閉塞状態におけ
る弁体外周面(5c)と管部分(1a)内周面との間隔が所
定の間隔で規制され、弁主体部分(5)の外周面(5c)
の環状溝(5e)に嵌着した環状のシール部材(5d)が所
定姿勢で管部分(1a)内周面に圧接されるよう構成され
ている。
前記整流部材(6)は、第4図に示すように、既設水
道管(1)の内径よりも若干小径の円弧状内周面(6d)
が弁体(V)の揺動軸芯(Y)に直交する方向で円弧状
に連続している曲面部(6b)と、この曲面部(6b)に連
なって互いに平行に形成される平行面部(6c)とを有す
る流体案内面(6a)を備え、弁主体部分(5)が管部分
(1a)を閉塞している姿勢で、既設水道管(1)を流れ
る流体の流れ方向が前記流体案内面(6a)に沿って連通
口(4)を介して密閉空間(2)側に流れ込む方向に円
滑に変更される。
前記整流部材(6)の前記流体案内面(6a)を挾む外
面側の各々に揺動軸部材(5a),(5b)が連設され、そ
の一方の揺動軸部材(5a)が前記蓋体(3B)に抜止め状
態で枢支されている。
そして、前記弁主体部分(5)および整流部材(6)
は、この蓋体(3B)の本体(3A)への装着に伴なって他
方の揺動軸部材(5b)が本体(3A)に形成されている軸
受穴(3c)に嵌入される状態で密閉空間(2)内に挿入
され、密閉空間(2)への挿入状態において蓋体(3B)
に対して作業用開口(11)の開口方向に沿った軸芯周り
で揺動することにより、前記連通口(4)を通して閉塞
作用位置に移動可能に構成され、かつ、一方の揺動軸部
材(5a)を蓋体(3B)貫通状態に設けることにより、蓋
体閉塞状態において接続ケース(3)外から揺動操作可
能に構成されている。
尚、通水下流側の接続具(B′)は、既述した通水上
流側の接続構造に対して、弁体(V)で閉塞する管部分
が上流側の管部分に変わり、かつ流体の流通方向が逆に
なる点においてのみ異なり、他の構成は同一であるた
め、その説明は省略する。
又、接続具(B),(B′)並びに迂回水道管
(1′)は、例えば実開昭60−189676号公報に開示され
ている公知の施工方法によって、不断水状態で既設水道
管(1)に組付けられるもので、その詳細は省略する。
〔別実施例〕
イ.弁体(V)は、三方弁に設けられて、その流路を択
一的に開閉するものであっても良い。
ロ.主流路並びに分岐流路は、水以外の液体を輸送する
ものであっても良い。
尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便
利にするために符号を記すが、該記入により本考案は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る通液流路切換構造の実施例を示し、
第1図は要部の横断平面図、第2図は要部の縦断平面
図、第3図は全体の概略平面図、第4図は整流部材の斜
視図である。第5図は別実施例を示す要部の横断平面図
である。 (1)……主流路、(2)……分岐流路、(5)……弁
主体部分、(5a),(5b)……揺動軸部材、(5c)……
外周面、(5d)……シール部材、(5e)……環状溝、
(5f)……通路、(5g)……流体導入口、(6)……整
流部材、(6a)……案内面、(6b)……曲面部、(6d)
……円弧状内周面、(B),(B′)……連通接続部、
(V)……弁体、(Y)……揺動軸芯。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面円形の主流路(1)の途中位置に分岐
    流路(2)が連通接続され、前記主流路(1)と前記分
    岐流路(2)との連通接続部(B),(B′)に、前記
    主流路(1)の流線方向に直交する方向の揺動軸芯
    (Y)周りに揺動して前記分岐流路(2)に臨む主流路
    (1)の下流側を開閉可能な弁体(V)が設けられてい
    る通液流路切換構造において、 前記弁体(V)は、前記主流路(1)の下流側の流路内
    周面に、その主流路(1)の流路軸線に対して斜めに交
    差する姿勢で接当して当該主流路(1)を閉塞する平板
    状の弁主体部分(5)と、その弁主体部分(5)の前記
    主流路(1)に対する閉塞姿勢で前記主流路(1)と前
    記分岐流路(2)とに亘る流体の流れ方向を案内する案
    内面(6a)を備えた整流部材(6)とで構成され、 前記弁主体部分(5)は、その外周面(5c)部分に環状
    のシール部材(5d)を嵌入する環状溝(5e)を備え、前
    記整流部材(6)の案内面(6a)は、前記主流路(1)
    の内周に沿う円弧状内周面(6b)が前記弁体(V)の揺
    動軸芯(Y)に直交する仮想平面上で円弧状に連続した
    曲面部(6d)を有しているとともに、 前記主弁体部分(5)の外周面(5c)部分の環状溝(5
    e)は、その環状溝(5e)に嵌入される前記シール部材
    (5d)よりも溝底部側位置で、前記整流部材(6)の案
    内面(6a)の一部に形成された流体導入口(5g)に対し
    て、弁体(V)の肉厚内に形成された通路(5f)を介し
    て連通され、 さらに、前記弁体(V)の揺動軸芯(Y)を形成する揺
    動軸部材(5a),(5b)は、前記整流部材(6)の案内
    面(6a)で構成される流路から揺動軸芯(Y)方向での
    外側に外れた位置に設けられていることを特徴とする通
    液流路切換構造。
JP1989132799U 1989-11-14 1989-11-14 通液流路切換構造 Expired - Lifetime JP2513201Y2 (ja)

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JPS60189676U (ja) * 1984-05-25 1985-12-16 矢野技研株式会社 流体輸送管の接続構造
JPS62194253U (ja) * 1986-05-30 1987-12-10

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