JP2931635B2 - ピリダジノン化合物 - Google Patents

ピリダジノン化合物

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JP2931635B2 JP2149803A JP14980390A JP2931635B2 JP 2931635 B2 JP2931635 B2 JP 2931635B2 JP 2149803 A JP2149803 A JP 2149803A JP 14980390 A JP14980390 A JP 14980390A JP 2931635 B2 JP2931635 B2 JP 2931635B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D237/00Heterocyclic compounds containing 1,2-diazine or hydrogenated 1,2-diazine rings
    • C07D237/02Heterocyclic compounds containing 1,2-diazine or hydrogenated 1,2-diazine rings not condensed with other rings
    • C07D237/04Heterocyclic compounds containing 1,2-diazine or hydrogenated 1,2-diazine rings not condensed with other rings having less than three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なピリダジノン化合物に関し、さらに詳
しくは、一般式 式中、 Arは を表わし、R1、R2及びR3は同一又は異なっていてもよ
く、各々水素原子、低級アルキル基、トリフルオロメチ
ル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表わし、
R4は水素原子又は低級アルコキシもしくはカルバモイル
基で置換された低級アルキル基を表わし、Cは不斉炭
素を表わす、 のピリダジノン化合物及びその塩、並びに上記式(I)
のピリダジノン化合物又はその製薬学的に許容しうる塩
を有効成分とする降圧剤に関する。
従来から降圧作用を有する化合物は多数提案されてい
るが、従来降圧剤として繁用されている血管拡張剤は一
般に確実な降圧作用を有するが、頻脈を伴うという欠点
がある。一方、交換神経β−受容体遮断(以下β−遮断
と呼ぶ)剤も降圧剤として使用されており、頻脈を伴わ
ないという利点はあるが、その降圧作用は遅効性で且つ
その作用も弱いという難点がある。従って、高血圧症患
者の治療処置に際して、血管拡張剤及びβ−遮断剤のそ
れぞれ単独適用では充分な効果は期待できず、従来の臨
床治療においては、血管拡張剤とβ−遮断剤とを平行投
与するのが屡々行われているが、この平行投与は患者に
とっては煩雑であり、薬物投与上好ましいことではな
い。
そのため、従来から血管拡張性降圧剤の利点とβ−遮
断性降圧剤の利点を兼備した降圧剤の開発が要望されて
おり、最近に至って、β−遮断作用と血管拡張作用の両
作用を併有した降圧剤であると示唆した文献も二、三発
表されてはいる[例えば特開昭51−13782号公報、特開
昭54−32489号公報等参照]が、これら文献において
は、上記両作用を有することを裏付ける資料は乏しい
か、或いはβ−遮断作用及び血管拡張作用を同時に有す
ることが確認されていてもそれらの活性は非常に弱い。
また、本発明者らは先に下記式 式中、 R1は水素原子又はメチル基を表わし、 R2、R3及びR4のいずれか1つは水素原子を表わし、且
つ残るの2つは各々低級アルキル基、トリフルオロメチ
ル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表わす、 で示されるピリダジノン誘導体又はその塩が、優れたβ
−遮断作用と血管拡張作用の両作用を同時に兼備してお
り、頻脈を伴わない持続的な降圧剤として治療学的に極
めて有用であることを見い出し提案した(特開昭63−18
3568号公報参照)。
本発明者らはさらに検討を行った結果、上記式(A)
の化合物におけるピリダジノン部分のメチル基を有しな
い化合物は、β−遮断作用及び血管拡張作用をバランス
よく有しており、副作用としての頻脈が特に少くなるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
本発明により提供される前記一般式(I)の化合物に
おいてCで示される不斉炭素がS−配置を有すると
き、式(I)の化合物は特に頻脈が少なく、心臓への影
響が少ない降圧剤として有用である。
本明細書において、「低級」なる語は、この語が付さ
れた基又は化合物が5個以下、好ましくは3個以下の炭
素原子を含有することを意味する。
しかして、本明細書において使用する「低級アルキル
基」は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれのものであっても
よく、例えば、メチル、エチル、n−もしくはiso−プ
ロピル、n−、iso−、sec−もしくはtert−ブチル基が
挙げられ、中でもメチル及びエチル基が適している。
また「低級アルコキシ基」は低級アルキル部分が上記
の意味を有する低級アルキルオキシ基であり、例えば、
メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキ
シ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
しかして、「低級アルコキシもしくはカルバモイル基で
置換された低級アルキル基」の具体例には、2−メトキ
シエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロピ
ル、tert−ブトキシメチル、カルバモイルメチル、2−
カルバモイルエチル基が包含される。
一方、「ハロゲン原子」はフッ素、塩素、臭素及びヨ
ウ素原子を表わし、殊に塩素及び臭素が好適である。
本発明により提供される前記式(I)の化合物の具体
例を示せば次のとおりである。
(2S)−6−[4−[2−[3−(5−クロル−2−シ
アノフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−
2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン、 (2S)−6−[4−[2−[3−(2,5−ジクロルフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(2,3−ジクロルフエノキシ)
−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプロピ
ルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピ
リダジノン、 6−[4−[2−[3−(2,5−ジメチルフエノキシ)
−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプロピ
ルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピ
リダジノン、 (2S)−6−[4−[2−[3−(3,5−ジメチルフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 (2S)−6−[4−[2−[3−(5−クロル−2−メ
チルフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−
2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン、 (2S)−6−[4−[2−[3−(2−クロル−5−ト
リフルオロメチルフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピ
ルアミノ]−2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−
4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン、 (2S)−6−[4−[2−[3−(2−クロル−5−シ
アノフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−
2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(2−クロル−5−ニトロフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(3−クロル−2−シアノフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(2−メチル−3−ニトロフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 (2S)−6−[4−[2−[3−(2−クロル−5−メ
チルフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−
2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(5−エチル−2−メチルフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(5−ブロム−2−エチルフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 (2S)−6−[4−[2−[3−(5−クロル−2−エ
チルフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−
2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(2−ブロム−5−メチルフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(2−ブロム−5−ニトロフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(5−フルオロ−2−メチルフ
エノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メ
チルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3
(2H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(5−フルオロ−2−ニトロフ
エノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メ
チルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3
(2H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(2−メチル−5−ニトロフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(2−エチル−3−メチルフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−プロ
ピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−
ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(3−クロル−5−メチルフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 (2S)−6−[4−[2−[3−(2−クロル−3−ニ
トロフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−
2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン、 (2S)−6−[4−[2−[3−(5−メチル−2−ニ
トロフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−
2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(5−クロル−2−シアノフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(2,5−ジクロルフエノキシ)
−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプロピ
ルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピ
リダジノン、 6−[4−[2−[3−(2−シアノフエノキシ)−2
−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプロピルア
ミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダ
ジノン、 6−[4−[2−[3−(4−カルバモイルメチルフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピ
リダジノン、 6−[4−[2−(3−フエノキシ−2−ヒドロキシプ
ロピルアミノ)−2−メチルプロピルアミノ]フエニ
ル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−4−(2−メトキシエチル)フ
エノキシ]−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メ
チルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3
(2H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(3,4−ジヒドロカルボスチリ
ル−5−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミ
ノ]−2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−3,4−
ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン、 6−[4−[2−[3−(インドール−4−イルオキ
シ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプ
ロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)
−ピリダジノンなど。
本発明によれば上記した如きピリダジノン化合物の酸
付加塩もまた提供される。前記式(I)で表わされる化
合物の酸付加塩としては、例えば、塩化水素酸、臭化水
素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機塩;並びに酢酸、プ
ロピオン酸、クエン酸、乳酸、酒石酸等の有機酸との塩
が挙げられ、中でも製薬学的に許容し得る酸付加塩が有
利である。
本発明に従えば、前記式(I)のピリダジノン誘導体
は下記反応式Aに示す反応経路により製造することがで
きる。
上記式中、 Ar及びCは前記の意味を有する。
上記反応式Aにおいて、式(II)の化合物又はその塩
と式(III)の化合物との反応は、一般には適当な不活
性反応媒体中、例えば、水、メタノール、エタノールな
どのアルコール類、水−メタノール、水−エタノールな
どの混合溶媒等の中で、脱水縮合させることにより行う
ことができる。この脱水縮合は通常中性ないし弱アルカ
リ性条件下で実施され、反応系をかかる条件に保持する
ため、反応系にアルカリ、例えば水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水
素ナトリウム等を添加するのが望ましい。また、上記脱
水縮合反応は触媒の不在下でも進行するが、一般には反
応促進剤、例えば塩化ベンジルトリエチルアンモニウ
ム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、臭化テトラ
ブチルアンモニウム、等の存在下に行なうのが有利であ
る。かかる反応促進剤の使用量は特に制限されないが、
通常式(II)の化合物1モルに対して、0.01モル〜0.02
モルの割合で用いるのが適当である。
式(II)の化合物は遊離の形で用いることもできる
が、酸付加塩例えば塩酸塩の状態のものの方が一般に取
扱が容易で便利である。
式(II)の化合物に対する式(III)の化合物の使用
割合は厳密に制限されるものではなく反応条件等に応じ
て変えうるが、一般には式(II)の化合物1モル当り式
(III)の化合物1〜5モル、好ましくは1〜2モルを
用いるのが適当である。
また、上記脱水縮合の反応温度としては約50℃ないし
反応混合物の還流温度間の温度が用いられ、好適には還
流温度である。
かくして式(IV)の化合物が生成し、このものは反応
混合物に酸を添加すると結晶として析出するので、濾過
等の手段により分離した後、通常は水性媒体中で、ヒド
ラジンヒドラートと反応させ閉環を行なう。この反応は
一般に約60〜約100℃の温度、好ましくは80〜100℃の温
度で有利に行なわれる。ヒドラジンヒドラートの使用量
は特に制限されるものではないが、一般には式(IV)の
化合物1モル当り1〜10モル、好ましくは2〜5モルの
割合で使用するのが適当である。
上記閉環反応によって得られる式(V)の化合物は次
いで水素添加することにより、目的とする式(VI)の化
合物に変えられる。この水素添加は、適当な不活性媒体
中、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類
やジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の中
で、水素添加触媒、例えばラネーニッケル、パラジウ
ム、パラジウム−炭素、等の存在下に、上記式(VI)の
化合物を水素と接触させることにより行なうことができ
る。ここで用いる水素の圧力としては一般に1気圧〜10
0気圧、好ましくは1気圧〜10気圧の範囲内が適当であ
り、また、反応の温度としては、室温〜70゜が適当であ
る。
上記反応により得られる式(VI)の化合物は次いで式
(VII)の化合物と反応させることにより、目的とする
式(I)の化合物が得られる。式(VI)の化合物と式
(VII)の化合物との反応は溶媒の不在下に実施するこ
とも可能であるか、一般には不活性媒体例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアル
コール類;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒド
ロフランなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロ
ホルム、テトラクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類等の中で行なう。反応温度は厳密に制限されるもので
はないが、一般に約20℃乃至反応混合物の還流温度、好
ましくは50℃〜100℃が好適である。また、式(VI)の
化合物に対する式(VII)の化合物の使用割合も臨界的
ではなく広範に変えることができるが、一般には式(V
I)の化合物1モル当り式(VII)の化合物は0.1〜20モ
ル、好ましくは0.2〜5モルの割合で使用するのが有利
である。
かくして、式(I)の目的化合物が好収率で得られ
る。
以上述べた方法で製造される式(I)の化合物の反応
混合物から回収及び精製はそれ自体公知の方法により、
例えば抽出、カラムクロマトグラフイー、薄層クロマト
グラフイー、再結晶等を用いて行なうことができる。
上記式(VII)のエポキシ化合物は、例えば下記反応
式Bに従いエピハロヒドリンを式(VIII)のフエノール
誘導体と反応させることにより容易に製造することがで
きる。この時、R−体の光学活性エピハロヒドリンを用
いれば、式(VII)はS−配置の化合物を得ることがで
きる。
式中、Halはハロゲン原子を表わし、 Ar及びCは前記の意味を有する。
上記の如くして製造される式(I)のピリダジノン化
合物は、さらに必要に応じて、それ自体既知の方法によ
り、例えば、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リ
ン酸等の無機酸;並びに酢酸、プロピオン酸、シユウ
酸、マレイン酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、メタンスル
ホン酸等の有機酸で処理することにより、対応する塩に
変えることができる。
以上に説明した本発明の式(I)で示されるピリダジ
ノン化合物は、β−遮断作用と血管拡張作用の両作用を
バランスよく有すると共に頻脈を伴わない持続的な降圧
剤として治療学的に極めて優れている。
本発明の式(I)で示される化合物が、頻脈を伴わ
ず、優れたβ−遮断作用及び血管拡張作用(降圧作用)
を発現することは、以下の動物実験により立証される。
試験化合物 本発明化合物 A:6−[4−[2−[3−(5−クロル−2−シアノフ
エノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メ
チルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3
(2H)−ピリダジノン、 B:(2S)−6−[4−[2−[3−(5−クロル−2−
シアノフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]
−2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒ
ドロ−3(2H)−ピリダジノン、 C:6−[4−[2−[3−(2−シアノフエノキシ)−
2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプロピル
アミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリ
ダジノン、 D:6−[4−[2−[3−(3,4−ジヒドロキシカルボス
チリル−5−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルア
ミノ]−2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5
−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン、 E:6−[4−[2−[3−(インドール−4−イルオキ
シ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプ
ロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)
−ピリダジノン、 F:6−[4−[2−(3−フエノキシ−2−ヒドロキシ
プロピルアミノ)−2−メチルプロピルアミノ]フエニ
ル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン、 G:6−[4−[2−[3−(4−カルバモイルメチルフ
エノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メ
チルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−
ピリダジノン、 H:6−[4−[2−[3−([4−(3−メトキシエチ
ル)フエノキシ]−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−
2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン、 対照化合物 I:6−[4−[2−[3−(5−クロル−2−シアノフ
エノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メ
チルプロピルアミノ]フエニル]−5−メチル−4,5ジ
ヒドロ−3(2H)−ピリダジノン、 J:1−[(1−メチルエチル)アミノ]−3−(1−ナ
フタレニルオキシ)−2−プロパノール(プロプラノロ
ール) 試験法 (1) β−遮断作用の測定 1群4匹のペントバルビタール(60mg/kg、i.p.)麻
酔ラット(Wistar、雄性、体重350−420g)を使用し、
血圧は大腿動脈に挿入したカニユールを介し、圧トラン
スジユーサーに接続して測定した。心博数は血圧脈波か
ら算出した。ラットにイソプレナリン(0.1μg/kgi.
v.)を投与し、直ちに心博数を測定記録する。その際の
心博数の測定値をH1とする。次に、被験化合物を0.2%
ツイーン80−生理食塩水溶液に懸濁した溶液をラットの
大腿静脈内に挿入したカニユーレを通して投与し、4分
後に再びイソプレナリン(0.1μg/kg i.v.)を投与し、
直ちに心博数を測定記録する。その際の心拍数の読みを
H2とする。この測定値から、下記式に従って心博数の抑
制率を算出する。
被験化合物の投与量を累積的に増加させて上記操作を
繰返すことにより用量−反応曲線を作成し、この曲線か
ら心博数の抑制率が50%になつた時の被験化合物の用量
を決定する。その時の用量をプロプラノロールと比較
し、その結果を下記第1表に示す。
(2) 降圧作用の測定 1群4匹のペントバルビタール(60mg/kg、i.p.)麻
酔ラツト(Wister、雄性、体重350−420g)を使用し、
血圧は大腿動脈に挿入したカニユールを介し、圧トラン
スジユーサーに接続して測定した。被験化合物は0.2%
ツイーン80−生理食塩水溶液に懸濁し、その1mg/kgを静
脈内投与した。投与前と投与20分後に血圧を測定記録
し、両者間の差を算出して被験化合物による降圧を決定
した。その結果を下記第1表に併せて示す。
(3) 降圧作用及び心拍数の測定 上記(2)の結果より、対照化合物と比較しβ−遮断
作用及び血管拡張作用をバランスよく有していると考え
られる前記化合物Aについて下記の方法により降圧作用
及び心拍数を測定した。
1群9匹の高血圧自然発症ラット(雄性、14〜17終
令)に被験化合物を1%アラビアゴム・蒸留水に溶解あ
るいは懸濁して経口投与した。血圧と心拍数は間接法に
より投与直前と投与3時間後に測定し、両者間の差を算
出して被験化合物による降圧作用(血圧を30mmHg低下さ
せる用量)及び心拍数変化(血圧を30mmHg低下させる用
量における心拍数変化)を決定した。その結果を下記第
2表に示す。
化合物G及びHは心臓選択性を示す。
かくして、本発明の式(I)で示される化合物は、β
−遮断作用と血管拡張作用とをバランスよく有するた
め、高血圧、心不全、脳循環改善、狭心、不整脈等の循
環器系疾患の治療・処置剤として、人間その他の温血動
物に対する治療、処置のために、経口又は非経口投与
(たとえば筋注、静注、皮下投与、直腸投与、舌下投与
など)することができる。
本発明の化合物は、薬剤として用いる場合、経口又は
被経口投与に適した種々の形態に製剤することができ
る。例えば、本発明の化合物は、この種薬剤に通常使用
される無毒性の賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、防腐
剤、等張化剤、安定化剤、分散剤、酸化防止剤、着色
剤、香味剤、緩衝剤等の添加物を使用して製剤すること
ができる。
かかる薬剤は、その用途に応じて、固体形態(例えば
錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、散剤、細
粒剤、丸剤、トローチ錠など)、半固体形態(例えば坐
剤など)及び液体形態(注射剤、乳剤、懸濁液、シロッ
プなど)のいずれかの製剤形態に調製することができ
る。しかして、使用し得る無毒性の上記添加物として
は、例えばでん粉、ゼラチン、ブトウ糖、乳糖、果糖、
マルトース、炭酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸
マグネシウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースまたはその塩、アラビアゴム、ポリエチレング
リコール、p−ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル、
シロップ、エタノール、プロピレングリコール、ワセリ
ン、カーボワックス、グリセリン、塩化ナトリウム、亜
硫酸ソーダ、リン酸ナトリウム、クエン酸等が挙げられ
る。該薬剤はまた、治療学的に有用な薬剤を含有するこ
ともできる。
該薬剤中における本発明の化合物の含有量はその剤形
に応じて異なるが、一般に固体及び半固体形態の場合に
は5〜100重量%の濃度で、そして液体形態の場合には
0.1〜10重量%の濃度で該活性化合物を含有しているこ
とが望ましい。
本発明の化合物の投与量は、対象とする人間をはじめ
とする温血動物の種類、症状の軽重、医者の診断等によ
り広範に変えることができるが、一般に1日当り、0.02
〜30mg/kg、好適には0.05〜10mg/kgとすることができ
る。しかし、上記の如く患者の症状の軽重、医者の診断
に応じて、上記範囲の下限よりも少ない量又は上限より
も多い量を投与することももちろん可能である。上記投
与量は1日1回又は数回に分けて投与することができ
る。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明す
る。
尚、実施例中温度はいずれも摂氏温度であり、NMRの
測定はテトラメチルシランを内部標準として行なった。
実施例1 (2S)−6−[4−[2−[3−(5−クロル−2−シ
アノフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミ]−2
−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ
−3(2H)−ピリダジノン (1) 3−[4−(2−メチル−2−ニトロプロピル
アミノ)ベンゾイル]プロピオン酸の製造 3−(p−アミノベンゾイル)プロピオン酸塩酸塩46
g、2−メチル−2−ニトロ−1−プロパノール25g、塩
化ベンジルトリエチルアンモニウム1g、水酸化ナトリウ
ム17g及び水40mlの混合溶液を6時間加熱還流後2−メ
チル−2−ニトロ−1−プロパノール12gを追加して、
更に18時間加熱還流する。その後20%塩酸を加え、溶液
を酸性(pH2)とし、析出した結晶を濾取し、水洗後テ
トラヒドロフランから再結晶し3−[4−(2−メチル
−2−ニトロプロピルアミノ)ベンゾイル]プロピオン
酸51.6gを得た。
m.p. 198.0−200゜ (2) 6−[4−(2−メチル−2−ニトロプロピル
アミノ)フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)ピリダ
ジノンの製造 上記(1)で得た3−[4−(2−メチル−2−ニト
ロプロピルアミノ)ベンゾイル]プロピオン酸42g、100
%ヒドラジンヒドラート22g及び水600mlからなる溶液を
スチームバス上で3時間加熱する、析出した結晶を濾取
したのち水洗乾燥し、6−[4−(2−メチル−2−ニ
トロプロピルアミノ)フエニル]−4,5−ジヒドロ−3
(2H)−ピリダジノン37.5gを得た。
m.p. 220−222゜ (3) 6−[4−(2−アミノ−2−メチルプロピル
アミノ)フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリ
ダジノンの製造 上記(2)で得た6−[4−(2−メチル−2−ニト
ロプロピルアミノ)フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン36gをジメチルホルムアミド300mlに
溶解し、ラネーニッケル20mlを加えて、45−50゜に加温
し常圧で水素添加した。反応終了後、触媒を濾別し、ジ
メチルホルムアミドを減圧留去した。残留する結晶をメ
タノールから再結晶し、6−[4−(2−アミノ−2−
メチルプロピルアミノ)フエニル]−4,5−ジヒドロ−
3(2H)−ピリダジノン26.9gを得た。
m.p. 190.0−191.5゜ (4) (2S)−(+)−1−(5−クロル−2−シア
ノフエノキシ)−2,3−エポキシプロパンの製造 5−クロル−2−シアノフエノール5.0g及びR−
(−)−エピクロルヒドリン6.0gの混合溶液を120゜、
2時間窒素気流下で加熱後、トルエン50ml、塩化ベンジ
ルトリエチルアンモニウム0.1g及び30%水酸化ナトリウ
ム20mlを加え、室温で2時間撹拌した。有機層を分取
し、硫酸マグネシウムで乾燥、次いで溶媒を減圧留去し
た。残渣にエタノールを加えて結晶化した。次いで酢酸
エチルから再結晶し、(2S)−(+)−(5−クロル−
2−シアノフエノキシ)−2,3−エポキシプロパン2,4g
を得た。
m.p. 85−86゜ ▲[α]20 D▼+9.90(C=1、C2H5OH) (5) (2S)−6−[4−[2−[3−(5−クロル
−2−シアノフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルア
ミノ]−2−メチルプロピルアミノ]フエニル−4,5−
ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノンの製造 上記(4)で得た(2S)−(+)−1−(5−クロル
−2−シアノフエノキシ)−2,3−エポキシプロパン1.1
g、上記(3)で得た6−[4−(2−アミノ−2−メ
チルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3
(2H)−ピリダジノン2.0gをイソプロピルアルコール10
mlに溶解し、窒素気流下20時間加熱撹拌した。反応液を
減圧濃縮し、残渣物をシリカゲルクロマトグラフイー
(クロロホルム:メタノール=20:1)で分離し、(2S)
−6−[4−[2−[3−(5−クロル−2−シアノフ
エノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メ
チルプロピルアミノ]フエノキシ]−4,5−ジヒドロ−
3(2H)−ピリダジノン1.7gを得た。
m.p. 156.5−157.5゜ ▲[α]20 D▼+2.7(C=1、DMF) (6) (2S)−6−[4−[2−[3−(5−クロル
−2−シアノフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルア
ミノ]−2−メチルプロピルアミノ]フエノキシ]−4,
5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン1.44gをエタノー
ルに溶解し、モノエチルマレイン酸0.45gのエタノール
溶液を加えた。室温で放置後、析出した結晶を濾出し、
モノエチルマレイン酸塩1.14gを得た。
m.p.153.5〜154.5゜ ▲[α]25 D▼−8.30(c=1、CH3OH) モノエチルマレイン酸の代りに、下記塩に対応する酸
を用い、上記(6)と同様にして下記に示す化合物を得
た。
(7) 塩酸塩 m.p.169.5〜171゜ ▲[α]25 D▼−9.31(c=1、CH3OH) (8) アセチルグリシン塩 m.p.135.5〜136゜ ▲[α]25 D▼−8.60(c=1、CH3OH) (9) フマル酸塩 m.p.218.5〜219.5゜ 実施例2 6−[4−[2−[3−(5−クロル−2−シアノフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ−2−メチル
プロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン 実施例1、(3)で得た6−[4−(2−アミノ−2
−メチルプロピルアミノ)フエニル]−4,5−ジヒドロ
−3(2H)−ピリダジノン5.2g及び1−(5−クロル−
2−シアノフエノキシ)−2,3−エポキシプロパン4.4g
をイソプロピルアルコール30mlに溶解し、20時間加熱撹
拌した。以下、実施例1、(5)と同様に処理し6−
[4−[2−[3−(5−クロル−2−シアノフエノキ
シ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ−2−メチルプロ
ピルアミノフエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピ
リダジノン8.2gを得た。
m.p. 160−162゜ 実施例3 6−[4−[2−[3−(2,5−ジクロルフエノキシ)
−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプロピ
ルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピ
リダジノン 実施例1、(3)で得た6−[4−(2−アミノ−2
−メチルプロピルアミノ)フエニル]−4,5−ジヒドロ
−3(2H)−ピリダジノン2.3g及び1−(2,5−ジクロ
ルフエノキシ)−2,3−エポキシプロパン1.6gをイソプ
ロピルアルコール20mlに溶解し、24時間加熱撹拌した。
以下、実施例1、(5)と同様に処理し、ジクロルメタ
ン−エーテルから再結晶して6−[4−[2−[3−
(2,5−ジクロルフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピ
ルアミノ]−2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−
4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン2.35gを得た。
m.p. 138.5−139゜ 実施例4 6−[4−[2−[3−(2−シアノフエノキシ)−2
−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプロピルア
ミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダ
ジノン 実施例1、(3)で得た6−[4−(2−アミノ−2
−メチルプロピルアミノ)フエニル]−4,5−ジヒドロ
−3(2H)−ピリダジノン2.6g及び1−(2−シアノフ
エノキシ)−2,3−エポキシプロパン1.5gをイソプロパ
ノール20mlに溶解し、24時間加熱撹拌した。以下、実施
例1、(5)と同様に処理し、ジクロルメタン−エーテ
ルから再結晶して、6−[4−[2−[3−(2−シア
ノフエノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2
−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ
−3(2H)−ピリダジノン2.93gを得た。
m.p. 126.0−127.5゜ 実施例5 6−[4−[2−[3−(3,4−ジヒドロカルボスチリ
ル−5−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミ
ノ]−2−メチルプロピルアミノ]フェノキシ]−4,5
−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン 実施例1、(3)で得た6−[4−(2−アミノ−2
−メチルプロピルアミノ)フエニル]−4,5−ジヒドロ
−3(2H)−ピリダジノン3.1gと1−(3,4−ジヒドロ
カルボスチリル−5−イルオキシ)−2,3−エポキシプ
ロパン2.2gをイソプロパノール30mlに溶解し、20時間加
熱撹拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、残渣物
をシリカゲルクロマトグラフイー(クロロホルム:メタ
ノール=10:1)で分離し、次いでジクロルメタン−イソ
プロピルアルコール溶液から再結晶して、6−[4−
[2−[3−(3,5−ジヒドロカルボスチリル−5−イ
ルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メ
チルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3
(2H)−ピリダジノン2.4gを得た。
m.p. 161−162゜ 実施例6 6−[4−[2−[3−(インドール−4−イルオキ
シ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプ
ロピルアミノ]フエノキシ]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン 実施例5の1−(3,4−ジヒドロカルボスチリル−5
−イルオキシ)−2,3−エポキシプロパンの代りに1−
(4−インドリルオキシ)−2,3−エポキシプロパンを
用いる以外、実施例5と同様にして粉末状の6−[4−
[2−[3−(インドール−4−イルオキシ)−2−ヒ
ドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプロピルアミ
ノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジ
ノンを得た。
実施例7 6−[4−[2−[3−(4−カルバモイルメチルフエ
ノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチ
ルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2
H)−ピリダジノン 実施例5の1−(3,4−ジヒドロカルボスチリル−5
−イルオキシ)−2,3−エポキシプロパンの代りに1−
(4−カルバモイルメチルフエノキシ)−2,3−エポキ
シプロパンを用いる以外、実施例5と同様にして粉末状
の6−[4−[2−[3−(4−カルバモイルメチルフ
エノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メ
チルプロピルアミノ]フエニル]−3,4−ジヒドロ−3
(2H)−ピリダジノンを得た。
実施例8 6−[4−[2−(3−フエノキシ−2−ヒドロキシプ
ロピルアミノ)−2−メチルプロピルアミノ]フエノキ
シ]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン 実施例5の1−(3,4−ジヒドロカルボスチリル−5
−イルオキシ)−2,3−エポキシプロパンの代りに、1
−フエノキシ−2,3−エポキシプロパンを用いる以外、
実施例5と同様にして、6−[4−[2−(3−フエノ
キシ−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−2−メチルプ
ロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)
−ピリダジノンを得た。
m.p. 147−148.5゜ 実施例9 6−[4−[2−[3−[4−(2−メトキシエチル)
フエノキシ−2−ヒドロキシプロピルアミノ)−2−メ
チルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒドロ−3
(2H)−ピリダジノン 実施例5の1−(3,4−ジヒドロカルボスチリル−5
−イルオキシ)−2,3−エポキシプロパンの代りに、1
−[4−(2−メトキシエチル)フエノキシ]−2,3−
エポキシプロパンを用いる以外、実施例5と同様にし
て、6−[4−[2−[3−[4−(2−メトキシエチ
ル)]フエノキシ−2−ヒドロキシプロピルアミノ]−
2−メチルプロピルアミノ]フエニル]−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノンを得た。
m.p.133.5−135゜ 本発明の化合物を含有する薬剤の製造例を示すと、以
下のとおりである。
実施例A:錠剤 1錠当り5mg及び20mgの活性成分を含有する錠剤の処
方例は次のとおりである。
製造方法の詳細は以下の通りである。
(2S)−もしくは6−[4−[2−[(2S)−3−
(5−クロル−2−シアノフエノキシ)−2−ヒドロキ
シプロピルアミノ]−2−メチルプロピルアミノ]フエ
ニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリジダノン又は
その光学活性体の結晶を粉砕し、それに乳糖及びでんぷ
んを加えて良く混合する。10%のでんぷんのりを上記の
混合粉体に加え、撹拌混合し、顆粒を製造する。乾燥後
粒径840ミクロン前後に整粒し、これにタルク及びステ
アリン酸マグネシウムを混合し、打錠する。
実施例B:注射液 注射用蒸留水を加え全体を1mlとする。
製造方法の詳細は以下のとおりである。
無菌的に製造した(2S)−6−[4−[2−[3−
(2−シアノ−5−クロルフエノキシ)−2−ヒドロキ
シプロピルアミノ]−2−メチルプロピルアミノ]フエ
ニル]−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノンをマ
クロゴール4000、ポリソルベート20及び塩化ナトリウム
の処方量を含む溶剤に懸濁させ、pHを7.0付近に調整し
た後、アンプルに充填熔封する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 403/12 237 C07D 403/12 237 (72)発明者 中尾 富雄 東京都稲城市矢野口2232 (72)発明者 宮坂 克彦 神奈川県厚木市毛利台2―23―9 (72)発明者 石森 勉 神奈川県川崎市高津区新作4―21―20― 414 (72)発明者 五反田 浩太郎 神奈川県川崎市中原区下小田中999 (72)発明者 佐々木 享子 東京都世田谷区北烏山7―6―3 (56)参考文献 特開 平1−246268(JP,A) 特開 昭63−183568(JP,A) 特開 昭60−255776(JP,A) 特開 昭58−146570(JP,A) 特開 昭61−44873(JP,A) 特開 昭62−242670(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 237/04 C07D 401/12 C07D 403/12 A61K 31/50 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 式中、 Arは を表わし、R1、R2及びR3は同一又は異なっていてもよ
    く、各々水素原子、低級アルキル基、トリフルオロメチ
    ル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表わし、
    R4は水素原子又は低級アルコキシもしくはカルバモイル
    基で置換された低級アルキル基を表わし、Cは不斉炭
    素を表わす、 で示されるピリダジノン化合物及びその塩。
  2. 【請求項2】一般式(I)においてCで示される不斉
    炭素がS−配置を有する請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】請求項1記載の一般式(I)で示されるピ
    リダジノン化合物又はその製薬学的に許容しうる塩を有
    効成分として含有することを特徴とする降圧剤。
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