JP2931567B2 - 流動性研磨材 - Google Patents

流動性研磨材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、使用中の包丁な
どの刃物を再研磨して、切れ味を回復させる場合に使用
する研磨材に関し、従来から広く使用されて来た砥石に
代えて、特にジェリ−状のゲル中に砥粒を混入せしめ
た、流動性をもった研磨材であって、好ましくは、多数
の平行な細溝をもった硬質の面材上に散布されて、刃物
を該細溝の方向に沿って往復運動せしめることにより、
優れた研磨効果が得られる、収容にも、取扱いにも簡便
な、家庭での包丁等の研磨に好適な研磨材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の研磨材の中にも、微細な砥粒を砥
石片に固定せず、粒のままの状態で使用する方法、例え
ばラップ法、バフ法などの技術が広く知られている。こ
れらの方法に用いられる研磨材は、全く個々の砥粒とし
てばらばらに存在するもので、研磨材としての一定の形
状は見られない。しかも動力を必要とする加工機械と共
に使用されるため、本発明の意図する、一般庶民の家庭
で広く使用する、手作業による刃物の再研磨用の研磨材
とは基本的に異なり、むしろ本発明に対する従来技術と
しては、砥粒を四角形状に固めた古来から最も汎用され
てきた砥石を用いた研磨技術が挙げられる。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】従来から使用されて
きた砥石は、刃物を研磨する点に関しては、優れた機能
を持っているが、四角い石の塊であるため、硬くて重い
という特性により、極めて取扱い難いものである。しか
もあまり頻度多く使用するというものでもないため、平
素は道具箱の片隅や物置の奥に仕舞い込んであるため、
引き出してくるのに手間がかかるばかりでなく、持ち運
びに負担が掛かり、時には手が滑って落として足に怪我
をしたり、床を損傷したりというトラブルになりかねな
い。特に刃物の中で最も頻繁に使用される包丁は、専門
の調理人を除けば、大抵は家庭の婦人が使用するもので
あり、従って気軽に、度々包丁を研ぎたいという要望
も、婦人方の間にこそ強いものであるにも関わらず、上
記の煩わしさのために、とかく敬遠され勝ちであった。
【0004】更に、砥石を使って刃物を研ぐには水が必
要であるため、刃物を研ぐ作業台としては不適当な水道
の蛇口付近等に限定され、不自然な姿勢での作業を余儀
なくされ、作業者には過大な負担になる上に、研磨効果
も決して良い結果を与えるとは言いがたい。そこで、準
備の煩わしさに加えて、余り愉快な作業ではないという
印象から、研磨の必要性に迫られながらも、ついつい切
れ味の落ちた包丁を、我慢して使用し続けることにな
り、調理の効率を低下させるばかりでなく、調理の喜び
を阻害するものである。かかる問題点を解消するには、
固形の砥石に代えて小型の軽量チュ−ブに封入された、
一般家庭での収納や、女性の取扱いにも便利な、流動性
をもった研磨材を完成すべく鋭意研究の結果、本発明に
到達したものである。本発明の流動性研磨材は、砥粒を
ゲル中に混入して一体化せしめたもので、溶媒に含まれ
た水が潤滑剤として機能するため、研磨時に改めて水を
必要とせず、任意の場所で気軽に研磨作業を実施できる
特徴を有するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、下記の構成を有するものである。 (1) 溶媒成分として少なくとも水を含むゲル中に砥粒が
混入された後、チュ−ブ内に密封して保存される流動性
をもった研磨材において、好ましくは、該研磨材は相互
にほぼ平行な多数の細溝を表面にもつ硬質の平面上に散
布され、刃物が該細溝の方向に対して、ほぼ平行乃至僅
かな傾きをもって往復移されることを特徴とする流動性
をもつた研磨材。 (2) 前記砥粒が混合後の全体重量の、30〜60重量%
を占めることを特徴とする前記流動性をもつた研磨材。 (3) 前記の刃物は、調理用に使用する包丁であることを
特徴とする前記流動性をもった研磨材。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で砥粒を混入するゲルはコ
ロイド液体であり、およそ直径1〜 500ナノミクロンの
多数の微細粒子が溶媒中に分散し、粒子間相互の引力に
より網目構造を形成して、一見固体のような外観を示す
が、わずかな応力で簡単にずれ挙動を示すものであり、
本発明では水を溶媒の一成分とするコロイド液体を用い
るため、寒天、ゼラチン、PVA、アルギン酸ソ−ダな
ど種々の物質を使用することができるが、取扱い易さ、
価格等の面からPVAなどは好適な材料である。これら
の物質を水に分散させたゲル中に、砥粒を混入し、必要
に応じて適当な安定剤を加えて、ジェリ−状の混合物を
得ることができ、これを掌で握ることのできる軽量小型
のフレキシブルなチュ−ブに密閉して保存する。本方法
では砥粒をゲル中に混入してあるため、あたかも砥粒が
固体中に固定され、固定面を形成したような状態で存在
するが、対象物と接触して力が加えられると、流動性を
もった研磨材に変化する、全く新規な研磨材が得られる
のである。本流動性をもった研磨材を使用する時は、多
数の細溝をもった適当な広さのステンレス製の面材上に
押し出し、指で軽く広げた後、研磨すべき刃物の面を上
から押し当てて、細溝の方向に一致するか、若干傾けて
前後に滑らせるように往復移動して刃面を研磨する。こ
の研磨作業それ自体は、従来の砥石を用いた場合とほと
んど同じであり、特殊な技術を必要とせず、流動性をも
った本発明の研磨材の効果により、優れた切れ味が得ら
れるのである。
【0007】研磨材としては、一般に砥粒と呼ばれる硬
度の高い鉱物の粒子を、いづれも用いることができる。
例えばダイヤモンド、コランダム、エメリ−、炭化ケイ
素、酸化鉄、酸化クロム、酸化セリウム等の粒子、柘榴
(ざくろ)石の細粉である金剛砂、または鋼玉・磁鉄鉱
・石英などの混合物の粉末である金剛砂、セラミックの
細粉等が好ましい。使用に適する粒子の大きさ即ち粒度
は、研磨する刃面の状態によって選定すべきであるが、
通常の調理に用いられる包丁であれば、細目、又は極細
目程度を用いるのが適当で、80〜220 番手又は 240〜80
0 番手程度の粒度のものを好適である。ただし、ゲル状
体中にこれらの砥粒を混入する際、砥粒が何らかの電荷
を帯びていると、電気的に中和状態のコロイド溶液の電
荷バランスを崩して、分散相の分散状態に変化を来すこ
とがあるので、コロイド溶液を注意深く攪拌しながら、
徐々に添加するのが好ましい。添加する割合は、砥粒が
全体重量の30〜60重量%を占める範囲が、通常の研
磨作業によりあまり激しい疲労を伴わずに、適当な研磨
効果を得るのに好適な範囲で、これより少ないと、作業
時間の割に研磨効果が上がらず、これより多いと不慣れ
な場合等、局部的に研磨の状態にばらつきがでる恐れが
あるため、砥粒の混入割合を上記の範囲、更には40〜
50重量%の範囲がより好適と言える。このように、本
発明の流動性研磨材は、水を分散媒に含むゲル状体中に
砥粒を混入してあるので、保存する場合、開放した状態
のまま放置しておくと、水分が蒸発して固化が進み、水
の補給なしに使用することが困難になるため、必ず水の
蒸発を防ぐことのできる密閉した容器に封入しておかね
ばならない。密閉できる容器の中でも、戸棚などに保管
したり、持ち運んだり、使用する場合の便利さから、キ
ャップのついた掌に握れる程度の大きさのフレキシブル
なプラスチックのチュ−ブに封入するのが最適である。
【0008】この研磨材を用いて作業する場合、ステン
レス等の硬い、錆び難い面材の表面に、多数の細溝をほ
ぼ平行に設けた作業面の上に、本発明の流動性研磨材を
5〜10cc程度、チューブから押し出して指先で押し拡
げ、更に研磨する刃面で薄く均してから、水を用いるこ
となく、細溝の方向か若干傾けて刃面を往復移動させる
と、非常に好ましい研磨効果が得られる。この細溝は、
幅0.3 〜1.2 mm程度、深さ0.2 〜 1.0mm 程度の細い溝
が、同様の幅間隔に設けられたもので、そのパタ−ンは
均整であっても、ランダムに設けられていても差し支え
ない。この理由は明らかではないが、作業面が平坦で滑
らかであると、研磨材が刃物の往復移動によって一様に
面上に押し拡げられ、研磨効果を強めようと強く刃面を
押しつければ、研磨材がほとんど面上に止まり得ず、研
磨効果は得られないことになり、逆に刃面を押しつける
力を弱めれば、研磨材は面上に残留し得るが、刃面との
接触は弱められ研磨効果は上がらないのに対して、作業
面に多くの細溝を設ければ、刃面との擦過によって押し
退けられた研磨材は、溝内部を埋めてそこに止まり、ジ
ェリ−状体に含まれた砥粒は、少なくとも作業面と同じ
高さの研磨面を形成し、細溝に沿って移動する刃面に適
度な研磨作用を及ぼすと共に、刃面の移動に伴われて溝
内の研磨材が引き出されて作業面上に散布され、刃面と
強く接触して研磨作用を高める効果をもつ。これは砥粒
が混入されたゲルのもつ、粘着性及び弾性効果によるも
のと推定され、厳密に言えば刃面は細溝に対して若干傾
斜して移動させるのがよい。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施の形態を、図面に従っ
て説明する。10%グリセリン水溶液にPVAを4重量
%を溶解してコロイド溶液とし、これに粒度90〜15
0番手のコランダムを攪拌しつつ混入し、全体重量の5
3重量%のコランダムを含むゲルを得、水分の蒸発を防
ぐため、直ちに軟質チュ−ブに密封し保存した。左端側
面に商標名ベルクロを接着したまな板に、コの字型に成
形したステンレス作業台の背面内側に接着されたベルク
ロ対向面が、相互に接合するよう挟持させて固定し、こ
の研磨材を、該作業台の上面に押し出した所、白濁した
ジェリ−状の固体が現れ、作業台の上に盛り上がって見
えた。作業台の上面のサイズは、およそ横7cm、縦20
cm、背面7の幅は約12mmであり、その表面にはまな板
の幅方向に対してほぼ平行に、約20度傾斜した、幅約
0.7 mm、深さ約0.3 mmの多数の溝が、0.5 〜0.8 mmの間
隔でランダムに設けられており、盛り上がった研磨材を
指先で軽く抑えて拡げ、更に刃面のかなり酷く磨滅した
包丁で上方から細溝内に抑え込んだ後、その包丁を刃面
に沿って作業面に押し当て、まな板に対してほぼ直角に
往復移動させて、余分な水を一切使用せずに研磨作業を
行った。極く普通の速度で、途中2回、各約1分の休憩
を挟んで、約15分の研磨作業を繰り返した結果、前記
の刃面の磨滅した包丁の切れ味の格段に向上させること
ができた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒成分として少なくとも水を含むゲル
    中に砥粒が混入された後、チューブ内に密封して保存さ
    れる流動性をもった研磨材において、該研磨材は相互に
    ほぼ平行な多数の細溝を表面にもつ硬質の平面上に散布
    され、刃物が該細溝の方向に対して、ほぼ平行乃至僅か
    な傾きをもって往復移動されることを特徴とする流動性
    をもった研磨材。
  2. 【請求項2】 前記の刃物は、調理用に使用する包丁で
    あることを特徴とする請求項1記載の流動性をもった研
    磨材。
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