JP2931351B2 - 繊維粉体を混練した合成樹脂シート素材 - Google Patents
繊維粉体を混練した合成樹脂シート素材Info
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- JP2931351B2 JP2931351B2 JP2010349A JP1034990A JP2931351B2 JP 2931351 B2 JP2931351 B2 JP 2931351B2 JP 2010349 A JP2010349 A JP 2010349A JP 1034990 A JP1034990 A JP 1034990A JP 2931351 B2 JP2931351 B2 JP 2931351B2
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- synthetic resin
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- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複合シート素材技術に係り、従来の合成樹脂
シート素材になかった天然繊維に近似した吸湿性及び透
湿性を有すると共に、更に斬新な感触及び風合いを備え
た合成樹脂シートを構成するための繊維粉体を混練した
合成樹脂シート素材に関するものである。
シート素材になかった天然繊維に近似した吸湿性及び透
湿性を有すると共に、更に斬新な感触及び風合いを備え
た合成樹脂シートを構成するための繊維粉体を混練した
合成樹脂シート素材に関するものである。
従来より天然繊維に代わる繊維材料としては、レーヨ
ン等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、ナイロ
ン，ポリエステル，アクリル，ポリエチレン及びポリプ
ロピレン等の合成繊維など各種の繊維が使用されてい
る。これらの繊維材料のうち比較的透湿性及び吸湿性に
優れた合成繊維材料としてポリウレタン樹脂等がある
が、天然繊維と比較すると、一般にそれらの吸湿性及び
透湿性が劣るものであると同時に、風合いや感触も天然
繊維に比べて冷ややかなものが多い。
ン等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、ナイロ
ン，ポリエステル，アクリル，ポリエチレン及びポリプ
ロピレン等の合成繊維など各種の繊維が使用されてい
る。これらの繊維材料のうち比較的透湿性及び吸湿性に
優れた合成繊維材料としてポリウレタン樹脂等がある
が、天然繊維と比較すると、一般にそれらの吸湿性及び
透湿性が劣るものであると同時に、風合いや感触も天然
繊維に比べて冷ややかなものが多い。
本発明は上記合成樹脂シート素材の欠点を会利用する
目的でなされたものであり、優れた吸湿性によりベトつ
きのないドライな感触が得られ、高透湿性によりムレを
制御すると共に、結露抑制性により断熱に優れ、更に優
れた防水性や耐久性を有するばかりでなく、従来のシー
トになかった斬新な風合いや感触を有する複合シート素
材である繊維粉体を混練した合成樹脂シート素材を提供
することを目的とする。
目的でなされたものであり、優れた吸湿性によりベトつ
きのないドライな感触が得られ、高透湿性によりムレを
制御すると共に、結露抑制性により断熱に優れ、更に優
れた防水性や耐久性を有するばかりでなく、従来のシー
トになかった斬新な風合いや感触を有する複合シート素
材である繊維粉体を混練した合成樹脂シート素材を提供
することを目的とする。
本発明に係る繊維粉体を混練した合成樹脂シート素材
は、化学繊維素材の重合体からなる合成繊維，半合成繊
維、又は再生繊維の線状重合体或はこれら二種以上の線
状重合体の混合からなる化学繊維素材の重合体を紡糸す
る際、繊維の半硬化時に超微細粉末化した動植物繊維材
料を繊維表面に付着せしめてなる繊維によって織成又は
編成した布地、或は不織布地を多孔質性合成樹脂シート
の多重積層間に存在せしめたことを要旨とするものであ
り、これを湿度調整シートとして使用することができ
る。
は、化学繊維素材の重合体からなる合成繊維，半合成繊
維、又は再生繊維の線状重合体或はこれら二種以上の線
状重合体の混合からなる化学繊維素材の重合体を紡糸す
る際、繊維の半硬化時に超微細粉末化した動植物繊維材
料を繊維表面に付着せしめてなる繊維によって織成又は
編成した布地、或は不織布地を多孔質性合成樹脂シート
の多重積層間に存在せしめたことを要旨とするものであ
り、これを湿度調整シートとして使用することができ
る。
また、合成繊維，半合成繊維又は再生繊維の線状重合
体或はこれら二種以上の線状重合体の混合からなる化学
繊維素材の重合体の混練組成物をフィルム状に延展する
際、フィルムの半硬化時に超微細粉末化した動植物繊維
材料を表面に付着せしめてシートを構成することを要旨
とするものである。
体或はこれら二種以上の線状重合体の混合からなる化学
繊維素材の重合体の混練組成物をフィルム状に延展する
際、フィルムの半硬化時に超微細粉末化した動植物繊維
材料を表面に付着せしめてシートを構成することを要旨
とするものである。
ここで動植物繊維材料とは、羊毛等の獣毛や蚕の繭か
ら得られる絹等の動物繊維や、綿，麻またはこうぞ等の
灌木からの植物繊維など、元来単独に繊維として使用し
ていたものをいう。また超微細粉末化した動植物繊維材
料とは、動植物繊維材料の粉径が数百ミクロンオーダよ
り小さい動植物繊維のパウダーを指すものである。
ら得られる絹等の動物繊維や、綿，麻またはこうぞ等の
灌木からの植物繊維など、元来単独に繊維として使用し
ていたものをいう。また超微細粉末化した動植物繊維材
料とは、動植物繊維材料の粉径が数百ミクロンオーダよ
り小さい動植物繊維のパウダーを指すものである。
また本発明の繊維粉体を混練した合成樹脂繊維は、合
成繊維，半合成繊維又は再生繊維の線状重合体或はこれ
ら二種以上の線状重合体の混合からなる化学繊維素材を
紡糸した素材糸の表面に超微細粉末化した動植物繊維材
料を付着し、該糸の表面を被覆することによって実現す
ることができる。
成繊維，半合成繊維又は再生繊維の線状重合体或はこれ
ら二種以上の線状重合体の混合からなる化学繊維素材を
紡糸した素材糸の表面に超微細粉末化した動植物繊維材
料を付着し、該糸の表面を被覆することによって実現す
ることができる。
更に本発明の繊維粉体を混練した合成樹脂シートは、
合成繊維，半合成繊維又は再生繊維の線状重合体或はこ
れら二種以上の線状重合体の混合からなる化学繊維素材
を延展した素材フィルム表面に超微細粉末化した動植物
繊維材料粉を付着し、該フィルムの表面を被覆すること
によって実現することができる。
合成繊維，半合成繊維又は再生繊維の線状重合体或はこ
れら二種以上の線状重合体の混合からなる化学繊維素材
を延展した素材フィルム表面に超微細粉末化した動植物
繊維材料粉を付着し、該フィルムの表面を被覆すること
によって実現することができる。
前記繊維材料としては次のものを有効に使用すること
ができる。
ができる。
動植物繊維材料 動物繊維 獣毛繊維 羊毛，山羊毛，兎毛など 絹繊維 家蚕絹，野蚕絹など 植物繊維 葉脈繊維 マニラ麻など 種子毛繊維 綿，カポックなど 果実繊維 ヤシなど 靱皮繊維 アマ，ラミーなど 合成樹脂繊維材料 ナイロン，ポリエステル，ポリウレタン，ビニロ
ン，ビニリデン，ポリ塩化ビニル，アクリル，ポリエチ
レン，ポリプロピレン等。
ン，ビニリデン，ポリ塩化ビニル，アクリル，ポリエチ
レン，ポリプロピレン等。
半合成樹脂材料 アセテート，ジアセテート，トリアセテート等。
再生繊維材料 レーヨン等。
動植物繊維材料である各種天然繊維はそれ自体、吸湿
性，透湿性及び肌触り感に極めて優れた繊維材料である
ことは旧知である。
性，透湿性及び肌触り感に極めて優れた繊維材料である
ことは旧知である。
上記本発明の繊維の構成は、超微細粉末化したこの動
植物繊維材料を化学繊維素材に混練して紡糸するか延展
し、或は紡糸又は延展した化学繊維又はシート素材の表
面に超微細粉末化したこの動植物繊維材料を被着した構
造になるため、繊維又はシートの表面に天然繊維による
無数の透孔が形成されるようになり、表面に露出した動
植物繊維材料との触感とも相俟って、合成繊維自体の優
れた吸湿特性，透湿特性，肌触り感及び風合いを有する
ものである。
植物繊維材料を化学繊維素材に混練して紡糸するか延展
し、或は紡糸又は延展した化学繊維又はシート素材の表
面に超微細粉末化したこの動植物繊維材料を被着した構
造になるため、繊維又はシートの表面に天然繊維による
無数の透孔が形成されるようになり、表面に露出した動
植物繊維材料との触感とも相俟って、合成繊維自体の優
れた吸湿特性，透湿特性，肌触り感及び風合いを有する
ものである。
以下、本発明に係る繊維粉体を混練した合成樹脂繊維
及び合成樹脂シート素材の実施例を説明する。
及び合成樹脂シート素材の実施例を説明する。
実施例１ 溶解したポリウレタン樹脂に５μｍに粉末化した羊毛
を20％重量比添加し、充分に混練して均一に分散した混
練組成物（素材）を調整する。この混練組成物をスクリ
ュー型溶融紡糸機により100デニールの糸として排出す
る。
を20％重量比添加し、充分に混練して均一に分散した混
練組成物（素材）を調整する。この混練組成物をスクリ
ュー型溶融紡糸機により100デニールの糸として排出す
る。
実施例２ 溶解したナイロン６に５μｍに粉末化した綿を30％重
量比添加し、充分に混練して均一に分散した混練組成物
（素材）を調整する。この混練組成物をナイロン６を50
デニールに紡糸した芯糸の外周に対して鞘状に被着し、
70デニールの芯鞘構造を紡糸する。
量比添加し、充分に混練して均一に分散した混練組成物
（素材）を調整する。この混練組成物をナイロン６を50
デニールに紡糸した芯糸の外周に対して鞘状に被着し、
70デニールの芯鞘構造を紡糸する。
実施例３ 溶解したアクリル樹脂をスクリュー型溶融紡糸機によ
り70デニールの糸として排出し、該糸を表面溶解温度
（約180℃）雰囲気通過中に該雰囲気内に、コウゾから
得た繊維を５μｍに粉末化したパウダーを拡散させ、該
パウダーを該糸の表面に付着させる。
り70デニールの糸として排出し、該糸を表面溶解温度
（約180℃）雰囲気通過中に該雰囲気内に、コウゾから
得た繊維を５μｍに粉末化したパウダーを拡散させ、該
パウダーを該糸の表面に付着させる。
前記実施例1,2,3によって製造した繊維粉体を混練し
た合成樹脂繊維は、紡糸の過程で糸切れすることなく、
製糸性が良好であり、従来の繊維と同様に編成，織成
し、又不織布として布地を構成することができた。
た合成樹脂繊維は、紡糸の過程で糸切れすることなく、
製糸性が良好であり、従来の繊維と同様に編成，織成
し、又不織布として布地を構成することができた。
実施例４ 溶解したポリウレタン樹脂に10μｍに粉末化した羊毛
を30％重量比添加し、充分に混練して均一に分散した混
練組成物（素材）を調整する。この混練組成物をフィル
ム抽出機により厚さ150μｍのシートとして排出する。
を30％重量比添加し、充分に混練して均一に分散した混
練組成物（素材）を調整する。この混練組成物をフィル
ム抽出機により厚さ150μｍのシートとして排出する。
実施例５ 溶解したアクリル樹脂をフィルム抽出機により厚さ15
0μｍの合成樹脂フィルムを抽出し、該フィルムを表面
溶解温度（約180℃）雰囲気通過中に該雰囲気内に、絹
糸を20μｍに粉末化したパウダーを拡散させ、該絹パウ
ダーを該フィルムの表面に付着させる。
0μｍの合成樹脂フィルムを抽出し、該フィルムを表面
溶解温度（約180℃）雰囲気通過中に該雰囲気内に、絹
糸を20μｍに粉末化したパウダーを拡散させ、該絹パウ
ダーを該フィルムの表面に付着させる。
前記実施例4,5によって製造した繊維粉体を混練した
合成樹脂シートは、従来の合成樹脂シートと全く異なっ
た感触や風合いを持たせることができた。
合成樹脂シートは、従来の合成樹脂シートと全く異なっ
た感触や風合いを持たせることができた。
そして、上記繊維粉体を混練した合成樹脂繊維及び合
成樹脂シート素材から構成した合成樹脂繊維による布地
又はシートは、 （１）斬新な風合いと感触を持つ。
成樹脂シート素材から構成した合成樹脂繊維による布地
又はシートは、 （１）斬新な風合いと感触を持つ。
だけでなく、 （２）優れた吸湿・放湿性を有する。
（３）水蒸気の優れた透過性を有する。
等の特徴を備える。
以上述べたように本発明に係る繊維粉体を混練した合
成樹脂シート素材は、優れた吸湿・放湿性を有し、また
水蒸気の優れた透過性を有することから低温雰囲気で使
用しても結露することがない等の優れた特徴を有するば
かりでなく、天然素材に似た従来の繊維又はシート素材
とは異なった斬新な風合いや感触を有するものであり、
該繊維によって編成又は織成したシートは、通常の服飾
素材としてだけでなく、各種日用品や生活用品の素材と
して有用であり、本発明実施後の効果は極めて大きい。
成樹脂シート素材は、優れた吸湿・放湿性を有し、また
水蒸気の優れた透過性を有することから低温雰囲気で使
用しても結露することがない等の優れた特徴を有するば
かりでなく、天然素材に似た従来の繊維又はシート素材
とは異なった斬新な風合いや感触を有するものであり、
該繊維によって編成又は織成したシートは、通常の服飾
素材としてだけでなく、各種日用品や生活用品の素材と
して有用であり、本発明実施後の効果は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−159513（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−118636（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−236572（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−52624（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−296185（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−45726（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−34441（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−103134（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−192710（ＪＰ，Ａ) 実開 昭57−136207（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−187580（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭47−17087（ＪＰ，Ｂ１) 特公 昭47−46764（ＪＰ，Ｂ１)
Claims (3)
- 【請求項１】化学繊維素材の重合体からなる合成繊維，
半合成繊維、又は再生繊維の線状重合体或はこれら二種
以上の線状重合体の混合からなる化学繊維素材の重合体
を紡糸する際、繊維の半硬化時に超微細粉末化した動植
物繊維材料を繊維表面に付着せしめてなる繊維によって
織成又は編成した布地、或は不織布地を多孔質性合成樹
脂シートの多重積層間に存在せしめたシート状繊維シー
ト。 - 【請求項２】化学繊維素材の重合体からなる合成繊維，
半合成繊維、又は再生繊維の線状重合体或はこれら二種
以上の線状重合体の混合からなる化学繊維素材の重合体
を紡糸する際、繊維の半硬化時に超微細粉末化した動植
物繊維材料を繊維表面に付着せしめてなる繊維によって
織成又は編成した布地、或は不織布地を多孔質性合成樹
脂シートの多重積層間に存在せしめた湿度調整シート。 - 【請求項３】合成繊維，半合成繊維又は再生繊維の線状
重合体或はこれら二種以上の線状重合体の混合からなる
化学繊維素材の重合体の混練組成物をフィルム状に延展
する際、フィルムの半硬化時に超微細粉末化した動植物
繊維材料を表面に付着せしめてなるシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2010349A JP2931351B2 (ja) | 1990-01-18 | 1990-01-18 | 繊維粉体を混練した合成樹脂シート素材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2010349A JP2931351B2 (ja) | 1990-01-18 | 1990-01-18 | 繊維粉体を混練した合成樹脂シート素材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03213507A JPH03213507A (ja) | 1991-09-18 |
| JP2931351B2 true JP2931351B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=11747716
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2010349A Expired - Lifetime JP2931351B2 (ja) | 1990-01-18 | 1990-01-18 | 繊維粉体を混練した合成樹脂シート素材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2931351B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU2008207284A1 (en) * | 2007-01-17 | 2008-07-24 | Australian Wool Innovation Limited | Semi-synthetic material |
| CN110924142A (zh) * | 2019-12-23 | 2020-03-27 | 湖州和睦服饰有限公司 | 一种适用于儿童舞蹈服的天然混纺面料的制备方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59192710A (ja) * | 1983-04-18 | 1984-11-01 | Toray Ind Inc | 吸水性複合繊維状物 |
-
1990
- 1990-01-18 JP JP2010349A patent/JP2931351B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03213507A (ja) | 1991-09-18 |
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