JP2930722B2 - 包装体の製造方法 - Google Patents

包装体の製造方法

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JP2930722B2
JP2930722B2 JP6501338A JP50133893A JP2930722B2 JP 2930722 B2 JP2930722 B2 JP 2930722B2 JP 6501338 A JP6501338 A JP 6501338A JP 50133893 A JP50133893 A JP 50133893A JP 2930722 B2 JP2930722 B2 JP 2930722B2
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秀雄 三浦
吉明 渡辺
充弘 住本
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Sankyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、錠剤、カプセル剤、液剤、クリーム剤、軟
膏剤などの医薬品、食品、化粧品などの湿気透過、ガス
透過を嫌う被包装物の包装体の製造方法に関する。
背景技術 複数個の錠剤やカプセル剤などの医薬品を収容するた
めに、PTP(Press through pack)包装と呼ばれる包装
体が広く知られている。PTP包装体は、後で詳述するよ
うに、多数のポケット状成形部を一面側に有し熱可塑性
合成樹脂からなる成形シートと、各ポケット状成形部内
に収容された医薬品を外気から遮断しかつポケット成形
部の開口を閉塞するように前記成形シートの他面側に接
合した閉塞シートから構成されている。
この種PTP包装体の成形シートを構成する熱可塑性合
成樹脂材料としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリエチレン樹脂などが使用され、また、閉
塞シートの材料としては、典型的には、ヒートシール剤
をコートしたアルミ箔、またはヒートシールフイルムを
ラミネートしたアルミ箔が使用されいる。
このようなPTP包装体においては、合成樹脂からなる
成形シートの水蒸気、ガスの透過性が医薬品等の被包装
物の安定性を左右することになる。したがって、水蒸
気、ガス等の影響を受け易い被包装物のPTP包装体にお
いては、より大きなバリア性を与えるために、成形シー
トにバリヤ性に優れたポリ塩化ビニリデン層等をラミネ
ートすることがある。
このように、ポケット状成形部をもつ成形シートに他
の層をラミネートしてバリア性を高める方法は、当然の
ことながらコストのかなりの上昇をもたらすが、それ以
外に次のような問題点を提起する。すなわち、成形シー
トのポケット状成形部は、該シートの一面側へ膨出する
とともに周壁と天壁とを有し、その内部空間は該シート
の他面側へ開口しているが、このようなポケット状成形
部は、その金型による成形加工時の材料の延伸によりポ
ケットの天壁が肉薄となり、また天壁と周壁の境界をな
す角稜状周縁も肉薄となる。ポケット状形成部は、元
来、このように成形加工により部分的に肉薄になるもの
であるから、成形シートにポリ塩化ビニリデン層等をラ
ミネートしてバリア性を高めようとしても、成形加工後
に、天壁や周縁に肉薄部が残ることは避けられない。し
たがって、成形シートをラミネートシートにして厚くす
ることはコストを上昇させかつポケット成形部内の被包
装物を指により押出しにくくすることはあっても、バリ
ヤ性を飛躍的に高めることにはならず、バリア性を必要
としないポケット状成形部以外の成形シート部分の厚さ
を増加させるにすぎない。
また、上述のようにバリア性の高いポリ塩化ビニリデ
ン層をラミネートシートの一部に用いた場合には、ポリ
塩化ビニリデンは元来脆いので、成形加工に伴う材料の
延伸に十分に追従できず、微小なクラックが発生するこ
とがある。このようにクラックが発生するとバリア性は
低下してしまう。
また、バリア性に優れているポリ塩化ビニリデンは、
変色し易いので成形シートを透明としてある場合には、
変色が外部から認識できるため好ましくなく、さらに成
形シートと閉塞シートをヒートシールして包装体を構成
する際に泡が発生し易いという問題がある。
一方、ラミネートの代りに、成形シートにポリ塩化ビ
ニリデンをコーティングにより施すことも考えられる
が、この場合も前述と同様な問題が発生する。さらに、
ラミネート層としてフッ素系の樹脂を用いることも考え
られるが、フッ素系樹脂は、ポリ塩化ビニリデンと同様
に、地球環境保護の観点や、リサイクリングおよび焼却
の観点から優れた材料とは言えない。例えば、バリア性
の点でも最も好ましいと考えられるポリ塩化ビニリデン
は、焼却により塩素を出すので、環境保護の観点からは
特に好ましくない。
一方、ポケット状成形部をもつ成形シート自体の遮断
性を高める代りに、幾つかのPTP包装体をまとめて、ア
ルミ箔含有軟包装材料によりさらに包装することも行わ
れている。このような包装は通常ピロー包装と呼ばれ、
ピロー包装を施したPTP包装体は、さらに包装箱内に収
容されて市販される。しかし、この場合には、被包装物
を透視できず、しかも包装材料の使用量が全体的に多く
なり無駄な廃棄物の量を増やしかつ包装箱の寸法を大き
くする、という欠点が生じる。ピロー包装を用いた場合
の包装箱は、ピロー包装を用いない場合の包装箱に比
し、約25%程度容積が大きくなる。包装全体が大きい、
ということは、搬送、保管等の流通面で不利である。
本発明は、前述の問題を解決するためになされたもの
で、その目的は、防湿性、およびガスバリア性に優れ、
しかも前記ピロー包装の必要がないために包装体の容積
を低減することができ、しかも廃棄後環境汚染の問題が
少ない包装体の製造方法を得ることにある。
発明の開示 本発明による包装体の製造方法は、熱可塑性合成樹脂
シートを用意し、金型部分からなる開放可能な金型を用
意し、金型内に熱可塑性合成樹脂シートを位置させ、熱
可塑性合成樹脂シートの一面側に少くとも1個のポケッ
ト状成形部を膨出状態で成形するとともに、他面側にポ
ケット状成形部の開口を形成するように、金型によって
熱可塑性合成樹脂シートを成形して成形シートを得、成
形シートのポケット状成形部の内外表面の少くとも一方
の面にデポジット層を形成し、次いで、前記ポケット状
成形部の内部に被包装物を収容し、次に、ポケット状成
形部の開口を閉塞するように、成形シートの前記他面の
閉塞シートを接合することからなる包装体の製造方法に
おいて、前記成形シートを前記金型部分の一方のものに
支持した状態で、当該一方の金型部分を冷却しながら、
前記ポケット状成形部へのデポジット層の形成を行うこ
とを特徴とする。
本発明の包装体の製造方法によれば、成形シートをラ
ミネートシートとする高価な手段によらず、ポケット状
成形部をデポジット層で補強するという比較的安価な手
段でバリア性を高めることができることに加えて、PTP
包装体シートが金型による成形を受けた状態で金型に支
持されている間し当該シートを冷却することによって、
温度変化による成形済みPTP包装体シートの変形が極力
回避され、当該シートの面に対するデポジット層の形成
が安定的になされる。
なお、本明細書中で、「デポジット層」とは、化学的
または物理的蒸着処理、その他類似の処理により付着さ
せられた層を意味するものとする。
図面の簡単な説明 図1は本発明の製造方法で用いる包装体の平面図であ
る。
図2は図1の包装体の正面図である。
図3は成形シートの素材の拡大部分断面図である。
図4は図2の一部の拡大断面図である。
図5は本発明による、成形シートの成形とデポジット
層形成の状況の説明図である。
図6は成形シートとポケット状成形部へのデポジット
層の形成の一態様を示す拡大断面部分図である。
図7から図21は、成形シートとポケット状成形部への
デポジット層の形成のそれぞれ異なる態様を示す拡大断
面部分図である。
図22は、通常の高遮断性材料ラミネート複合シートの
拡大断面図である。
図23は、図22の複合シートで形成したポケット状成形
部の拡大断面図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1および図2は本発明で用いる包装体Aを示す。こ
の包装体AはPTP(Press through pack)包装体であっ
て、公知のように、多数のポケット状成形部(PTP成形
部)2が一面側に膨出状態で形成された熱可塑性合成樹
脂の成形シート1を備えている。熱可塑性合成樹脂の成
形シート1は、この成形前は図3に示すように平面状シ
ートであり、これを成形用の金型により成形することに
より、図4に示すようにシート1にポケット状成形部2
が形成される。
ポケット状成形部2は、天壁2aと周壁2bとを備えてお
り、両者の間に隅角状周縁2cが形成される。冒頭で述べ
たように、天壁2aと周縁2cは、成形時の材料の延伸によ
り肉薄になることが避けられない。天壁2aの厚さはシー
トの最初の厚さの約1/2以下になり、また周縁2cは約1/3
以下にもなる。
本発明においては、以上のようにしてポケット状成形
部2を形成した後、ポケット状成形部2の内外表面の少
なくとも一方の面の全域、またはシート1の全面を覆う
ように、防湿性およびガスバリア性をもつデポジット層
が特殊な態様で施される。このデポジット層については
後で詳述する。
図4に示すように、ポケット状成形部2はそれが膨出
する側と反対側である成形シート1の他面に開口する開
口2dを有し、この開口2dを経てポケット状成形部2の中
空内部に被包装物Tが収容される。被包装物Tは、例え
ば錠剤やカプセル剤などの医薬品、食品、化粧品などで
ある。
このように、被包装物Tをポケット状成形部2内に収
容した後、被包装物Tを外部に対して密封するために、
箔状の閉塞シート3が前記開口2dを閉じるように成形シ
ート1の他面側にヒートシールなどにより接合される。
図4において、3aはヒートシールによる接合面を示す。
このようにして、図1および図2に示すPTP包装体A
が得られる。なお、図1に示すように、PTP包装体Aを
各被包装体ごとに分割できるように、公知の切離し用ミ
シン目1aが形成されている。
PTP包装体A内に密封包装された被包装物Tを取り出
すのには、図4において、ポケット状成形部2の天壁2a
を指により矢印P方向に押す。これにより、ポケット状
成形部2はつぶれ、内部の被包装物Tは、開口2dに対応
する閉塞シート3の部分を破りながら外部に取り出され
る。
前述の熱可塑性合成樹脂の成形シート1としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレンのように環
境面からみて比較的好ましい樹脂材料シートが用いられ
るが、ポリ塩化ビニル樹脂シートや、これら樹脂を含む
多層材料を用いることもできる。成形シート1の厚さ
は、200−250μm程度である。
また、前記閉塞シート3は典型的にはアルミニウム箔
からなり、その厚さは20μm程度であり、成形シート1
へのヒートシールのために、表面に公知のヒートシール
剤がコーティングされている。
既述のように、ポケット状成形部2の内外表面の少く
とも一方の面の全域には、防湿性およびガスバリア性を
もつデポジット層が形成される。デポジット層の材質で
好ましいのは、珪素酸化物(SiOx)、酸化アルミニウム
(Al2O3)、酸化錫(SnO2)等の無機酸化物であり、そ
のうち、最も好ましいのは珪素酸化物(SiOx)(以下、
シリカと略称)である。これらは、CVP(Chemical vapo
r deposition)などによってポケット状成形部2の内面
または外面または内外両面に付着させられる。ポケット
状成形部2の内外表面にのみデポジット層を形成するよ
りは、ポケット状成形部2を含む成形シート1の内外全
表面にデポジット層を形成する方が簡単であり、そのよ
うにするのが実用的である。
なお、既に定義したように、「デポジット層」とは、
化学的または物理的蒸着処理、その他類似の処理により
付着させられた層を意味する。
図5は、合成樹脂製成形シート1を、金型を構成する
金型部分M1、M2により成形した状態を示している。これ
は、プラグアシスト圧空成形方式による場合で、金型部
分M1,M2の間に平板合成樹脂シート1を挿入し、両金型
部分M1、M2を近付けて両者の間にシート1を挟み、図に
おいて下方からプラグ10を上方へ突き上げ、金型M2の雌
型凹部11との間でポケット状成形部2を成形する。成形
後、両金型は離され、プラグ10は後退する。この成形加
工中にはシート1に熱が加えられて成形を容易にする。
また、金型の移動は圧空方式で行われる。
本発明によれば、このように成形が終った状態で、成
形シート1を金型部分M1に装着したままで蒸着等のデポ
ジット層付着処理を行う。加熱蒸着装置等の内部の金属
酸化物原料物質Vから発生したシリカ等の微粒子は、加
熱蒸着装置内における真空下で点線で示すように成形シ
ート1へ向かいその表面に付着してデポジット層4を形
成する。このデポジット層形成処理前および処理中に、
金型部分M1内部に冷却剤を流通させて金型および成形シ
ート1を冷却する。これにより、加熱のもとで成形され
た成形シート1が冷却されても、成形シート1は金型部
分M1により支持されているので、それに対するデポジッ
ト層4の蒸着等を安定的に行い、デポジット層に欠陥が
生じることを避けることができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート製成形シートへ
のシリカのプラズマ蒸着の場合には、処理原料物質とし
てオルガノシロキサンを使用する。これにより、副生成
物のスプラッシングにより成形シート面上のシリカ蒸着
膜に穴が開くことがなく、蒸着加工ラインのスピードを
上げることができる。プラズマ蒸着では、シリカは真空
中に蒸発し、ポリエチレンテレフタレート成形シートの
面に沈積し、安定な分子の形になる。シリカ蒸着膜は、
無色透明で十分なバリア性を有し接着性が強い。このプ
ラズマ蒸着は、ポリプロピレンの成形シートに対しても
施すことができる。以上のほか、シリカ層は、イオンプ
レーティング法、エレクトロンビーム法等によって形成
することができる。
デポジット層に用いるに最も適したシリカは自然界に
存在する化合物であるから、包装体の廃棄物に環境汚染
を起す可能性は低く、したがって、包装体の構成要素と
してはきわめて好適なものと言える。
図5に示すように、成形シート1のポケット状成形部
2の天壁2aを処理原料Vに向けて蒸着作業を行うことは
きわめて好ましい。金属酸化物原料から発生した粒子は
原料物質Vに最も近い天壁2aに最も多く付着し易いか
ら、当然のこととして、天壁2aおよび周縁2cには周壁2b
におけるよりも厚いデポジット層4が形成される。した
がって、成形により最も肉薄になって天壁2aおよび周縁
2cはより厚いデポジット層4により覆われ、これらの部
分のバリア性が補強され、ポケット状成形部2全体とし
てのバリア性が高まる効果が得られる。
以上のように、成形シートのポケット状成形部の内外
の少なくとも一方の面にデポジット層を形成すること
は、比較的安価に実施することができるにもかかわら
ず、バリア性の向上に大きな効果をもたらす。
これに対し、既に述べたように、成形シート自体を多
層にしてバリア性を高めようとする試みは十分な効果が
ない。この一例を、図22および図23について説明する。
図22は、通常の高遮断性材料ラミネート複合シートの
例1Aを示しており、この複合シート1Aは、ポリエチレン
フイルム4Aの両面にポリ塩化ビニリデンフイルム5Aをラ
ミネートし、さらに、このポリ塩化ビニリデンフイルム
5Aの表面にフイルム6Aをラミネートしたものによって構
成されている。
図23は、前記複合シート1Aを通常の成形手段で成形し
た成形シートのポケット状成形部7の断面を示してい
る。図23によれば、ポケット状成形部7の天壁部、隅角
周縁部ではシート厚はラミネートしない場合と同様にや
はり減少しており、高防湿材料など機能性材料の厚さも
同様に著しく減少している。このような状態では、材料
が本来具備している性状、機能を発揮することは困難で
あり、たとえ高価で高い機能を有する材料を使用して
も、そのバリア効果に限界があることは明らかである。
図6および図7について本発明の製造方法で得られる
包装体の基本的な例につき説明すると、図6の実施例
は、成形された前記ポケット状成形部2の外面全域に、
防湿性とガスバリア性をもつデポジット層4を形成した
ものである。さらに、必要に応じ前記デポジット層4の
外面全域に保護層5が被覆形成される。保護層5として
は、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂などの紫外線硬化
樹脂が適当である。前記デポジット層4の厚みは、1000
オングストローム以下で十分であり、400〜800オングス
トロームの領域で実用可能である。
また、図7の場合には、全てのポケット状成形部2を
含む熱可塑性合成樹脂製成形シート1の外面全域に、前
記と同様な手段でデポジット層4が形成されるととも
に、該デポジット層4の外面全域に前記と同様な手段に
よる保護層5が被覆形成されている。
図8および図9について他の包装体の例を説明する
と、図8の場合は、成形されたポケット状成形部2の外
面全域に、前記と同様な手段で2層のデポジット層4a,4
bが形成され、さらに、外側のデポジット層4bの外面全
域に前記と同様な集団からなる保護層5が被覆形成され
ている。また、図9の場合には、全てのポケット状成形
部2を含む熱可塑性合成樹脂成形シート1の外面全域
に、前記と同様な手段により2層のデポジット層4a,4b
が形成されるとともに、外側のデポジット層4bの外面全
域に前記と同様の手段による保護層5が被覆形成されて
いる。
図10および図11のついてさらに他の例を説明する。図
10に示す例では、形成されたポケット状成形部2の内面
全域に、前記と同様な手段によってデポジット層4が形
成され、さらにこのデポジット層4の内面全域に前記と
同様の手段で保護層5が被覆形成される。また、図11の
例では、全てのポケット状成形部2を含む熱可塑性合成
樹脂成形シート1の内面全域に、前記と同様な手段によ
るデポジット層4が形成されるとともに、このデポジッ
ト層4の内面全域に前記と同様の手段からなる保護層5
が被覆形成されている。
図12および図13についてさらに他の例の構成を説明す
ると、図12の例では、ポケット状成形部2の内面全域
に、前記と同様な手段で2層のデポジット層4a,4bが形
成されるとともに、このデポジット層4bの内面全域に前
記と同様な手段による保護層5が被覆形成されている。
また、図13の例では、全てのポケット状成形部2を含む
熱可塑性合成樹脂成形シート1の内面全域に、前記と同
様の手段による2層のデポジット層4a,4bが形成され、
されに、このデポジット層4bの内面全域に前記と同様な
手段からなる保護層5が被覆形成される。
上述した図6〜図13に示した実施例では、少くとも、
成形されたポケット状成形部2の外面、内面のいずれか
一方の全域にデポジット層を形成し、これらに必要に応
じて保護層を被覆形成しているが、以下に述べるよう
に、少なくとも、ポケット状成形部2の内、外両面の全
域にデポジット層と保護層を形成することもできる。
つぎに、図14および図15に示す包装体の例について説
明する。
図14の例は、前記図6と図10の構成を組合せたもので
あって、ポケット状成形部2の内、外両面全域に前記と
同様な手段によるデポジット層4c,4dを形成し、さら
に、この処理層4c,4dの内、外両面全域に前記と同様な
手段からなる保護層5を被覆形成したものである。ま
た、図15の例は、図7と図11の構成を合体させたもので
あり、全てのポケット状成形部2を含む熱可塑性合成樹
脂成形シート1の内、外両面全域に前記と同様手段によ
るデポジット層4c,4dを形成するとともに、このデポジ
ット層4c,4dの内、外両面全域に前記と同様な手段から
なる保護層5を被覆形成したものである。
次に、図16および図17について他の例を説明する。図
16の例は、図8の構成と図10の構成とを合体させたもの
である。すなわち、ポケット状成形部2の内、外両面全
域に前記と同様の手段によるデポジット層4c,4dが形成
されるとともに、外面のデポジット層4dの外面にさらに
デポジット層4eが形成され、デポジット層4eの外面、お
よび前記内面のデポジット層4cの内面全域に前記と同様
手段の保護層5が被覆形成されている。また、図17の例
は、前記図9の構成と図11の構成を組み合せたものであ
って、全てのポケット状成形部2を含む熱可塑性合成樹
脂成形シート1の内、外両面全域に、前記と同様な手段
によるデポジット層4c,4dが形成され、この外面のデポ
ジット層4dの外面全域にさらに別のデポジット層4eが形
成されるとともに、このデポジット層4eの外面、および
内面のデポジット層4cの内面全域に、前記と同様手段の
保護層5が被覆形成されている。
図18および図19についてさらに他の例を説明する。図
18の例は、前記図6の構成と図12の構成の組合せからな
るもので、ポケット状成形部2の内、外両面全域に前記
と同様な手段によるデポジット層4c,4dが形成されると
ともに、内面のデポジット層4cの内面全域にさらに別の
デポジット層4fが形成され、このデポジット層4fの内
面、および前記デポジット層4dの外面全域に前記と同様
の手段で保護層5が被覆形成されている。また、図19に
示す例は、前述した図7の構成と図13の構成の組合せか
らなるもので、全てのポケット状成形部2を含む熱可塑
性合成樹脂成形シート1の内、外両面全域に、前記と同
様手段でデポジット層4c,4dが形成されている。一方、
前記内面のデポジット層4cの内面全域に別のデポジット
層4fが形成されるとともに、このデポジット層4fの内
面、および前記外面のデポジット層4dの外面全域に前記
と同様な手段による保護層5が被覆形成されている。
次に、図20および図21に示すさらに別の例について説
明する。図20の例は、図8と図12の構成とからなるもの
で、ポケット状成形部2の内、外両面全域に、前記と同
様手段からなる2層構造からなるデポジット層4g,4hが
形成されるとともに、このデポジット層4g,4hの内、外
両面全域に前記と同様手段で保護層5が被覆形成されて
いる。また、図21の例は、前述の図9と図13の構成を組
合わせたものであって、全てのポケット状成形部2を含
む熱可塑性合成樹脂成形シート1の内、外両面全域に、
前記と同様の手段による2層構造のデポジット層4g,4h
が形成され、さらに、このデポジット層4g,4hの内、外
両面全域に前記と同様手段で保護層5が被覆形成されて
いる。
厚さ250μmのポリプロピレンシートを、圧空平盤方
式のPTP包装機によりポケット状成形部をもつように成
形したのち、図6および図10に示すように、ポケット状
成形部に真空蒸着によって厚さ約500オングストローム
の珪素酸化物層を蒸着せしめ、さらに、ポケット状成形
部内部に乾燥済みの塩化カルシウムよりなる被包装物サ
ンプルを充填し、厚さ20μmのアルミ箔よりなる閉塞シ
ートを成形シートにヒートシールしたPTP包装体5個
と、従来一般に使用されている厚さ200μmの塩化ビニ
ルシートと厚さ17μmのアルミ箔閉塞シートとからなる
比較用包装体と、厚さ250〜300μmのポリプロピレンシ
ートA,B,C,Dと厚さ20μmのアルミニウム箔とからなる
4種の比較用包装体5個を温度40℃、相対湿度90%の条
件下に放置し、重量法によって透湿度比較を行ったとこ
ろ、次の表のような結果が得られた。
上の表からわかるように、本発明の製造方法により得
られた包装体では、透湿度が従来のものに比しかなり低
くなっている。
なお、比較試験のためには、調整したサンプルの重量
を測定したのち包装体で包装し、温度40℃、相対湿度90
%のもとで保管し、一定時間毎にサンプルの重量を測定
してその重量変化を求め、その値から表に示すような単
位、すなわち、“mg/day・pocket"に換算した。
以上に説明したように、本発明では、PTP包装体シー
トが金型による成形を受けた状態で金型部分に支持され
ている間に、金型部分を冷却しながら包装体シートにデ
ポジット層を形成するので、温度変化による成形済みPT
P包装体シートの変形が極力回避され、当該シートの面
に対するデポジット層の形成が安定的になされる。この
ように、本発明では、成形が完了した後、別の位置で蒸
着等によりデポジット層の形成を行う場合に比し、一旦
成形された包装体シートが次の工程へ移動させられる間
に自然冷却によって変形を起こしてシート面へのデポジ
ット層の形成が安定的に行われないという問題を解決す
ることができる。
産業上の利用可能性 錠剤、カプセル剤など医薬品の包装手段として用いら
れるPTP包装体について以上に説明したが、チョコレー
トなどの菓子、食品、化粧品などの包装体についても本
発明を適用できるものである。
フロントページの続き (72)発明者 住本 充弘 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−6542(JP,A) 実開 昭59−71719(JP,U) 特公 昭61−32134(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65D 65/40 B65D 67/00 - 79/02 B65D 81/18 - 81/30 B65D 81/38 B29C 51/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性合成樹脂シートを用意し、金型部
    分(M1、M2)からなる開放可能な金型を用意し、 金型内に熱可塑性合成樹脂シートを位置させ、 熱可塑性合成樹脂シートの一面側に少くとも1個のポケ
    ット状成形部(2)を膨出状態で成形するとともに、他
    面側にポケット状成形部の開口(2a)を形成するよう
    に、前記金型によって前記熱可塑性合成樹脂シートを成
    形して成形シート(1)を得、 成形シートのポケット状成形部の内外表面の少くとも一
    方の面にデポジット層(4)を形成し、 次いで、前記ポケット状成形部の内部に被包装物を収容
    し、 次に、ポケット状成形部の前記開口を閉塞するように、
    前記成形シートの前記他面に閉塞シートを接合する、 ことからなる包装体の製造方法において、 前記成形シート(1)を前記金型部分(M1、M2)の一方
    のもの(M1)に支持した状態で、当該一方の金型部分
    (M1)を冷却しながら、前記ポケット状成形部(2)へ
    のデポジット層(4)の形成を行うことを特徴とする包
    装体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記デポジット層(4)の外面(2a)に、
    当該外面をデポジット用原料物質(V)に向けた状態で
    デポジット層(4)の形成を行うことを特徴とする請求
    の範囲1に記載の包装体の製造方法。
  3. 【請求項3】金型の前記一方の金型部分(M1)の内部に
    冷却剤を流通させることによって金型を冷却することを
    特徴とする請求の範囲1または2に記載の包装体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記デポジット層を形成する処理を、前記
    成形シートの成形時の材料の延伸によりポケット状成形
    部に生じる肉薄部の肉厚を増加させるように施すことを
    特徴とする請求の範囲1記載の包装体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018101027A1 (ja) * 2016-11-30 2018-06-07 コニカミノルタ株式会社 ガスバリア性フィルム、及び、ガスバリア性フィルムの成形加工方法

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