JP2930514B2 - 搬送設備 - Google Patents

搬送設備

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JP2930514B2
JP2930514B2 JP30896493A JP30896493A JP2930514B2 JP 2930514 B2 JP2930514 B2 JP 2930514B2 JP 30896493 A JP30896493 A JP 30896493A JP 30896493 A JP30896493 A JP 30896493A JP 2930514 B2 JP2930514 B2 JP 2930514B2
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隆夫 松本
由幸 小原
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Shimizu Construction Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高さの異なる二つの位
置間で物体を搬送する設備に関し、例えば、ダムの建設
現場などでのコンクリートの搬送などに適用されるもの
である。
【0002】
【従来の技術】大型のコンクリートダムを建設するに
は、莫大な量(数百万トンに及ぶこともある)のコンク
リートを必要とする。谷底よりダムを構築する場合に
は、上部より谷底の現場にこの莫大な量のコンクリート
を搬送しなければならない。コンクリートは、上部であ
るダムサイトに設置されたコンクリートプラント(バッ
チャプラント)で製造され、ここから各種のコンクリー
ト運搬設備を使って下方の堤体打設面に輸送され、そこ
で、コンクリート堤体として打設されることになる。
【0003】従来のコンクリート運搬設備としては、コ
ンクリートポンプによる方法、ベルトコンベアによる方
法、ケーブルクレーンによる方法、インクラインによる
方法などがある。
【0004】コンクリートポンプによる方法は、コンク
リートポンプを打設面まで引き延ばして、コンクリート
をポンプ輸送するものである。ベルトコンベアによる方
法は、上部より下方の谷部に至る斜面にベルトコンベア
を設置し、コンクリートをコンベア輸送するものであ
る。ケーブルクレーンによる方法は、谷底を間にしてケ
ーブルクレーンを構築し、コンクリートプラントから移
送されたバケットをケーブルクレーンで堤体内に運び、
移動ホッバを介してダンプトラックにコンクリートを落
とし込む方法で、従来ダムの構築では最も多く利用され
ているものである。インクラインによる方法は、斜面に
インクライン設備を設け、ダンプトラックを台車に搭載
して運搬する方式であり、ダンプトラックは、コンクリ
ートプラントから自走してインクラインに乗り込み、イ
ンクラインを降りてからは、自走してコンクリート打設
点に向かうようにしたものである。
【0005】ところで、コンクリートダムの構築で利用
されるコンクリート搬送設備は、ダムの規模、形式、工
法の種類、適用されるコンクリートの性質、ダムサイト
の地形など、千差万別の条件を勘案して立案されるコン
クート打設施工計画に基づき、最も効率的なものを選択
しなければならない。特に、近年脚光を浴びているコン
クリート打設工法として、RCD(Roller Co
mpacted Dam)では、ダムは全面レア方式
で、底部より順次単位リフト量分ずつ振動ローラによる
締め固めを加えながら、せり上げ打設する方式をとるの
で、コンクリート輸送と打設とが一体となったシステム
として機能しない限り、その能力を十分発揮することが
できない。
【0006】また、コンクリートダムの構築で使われる
コンクリートは、超硬練りで大径の粗骨材を含有したも
のであるので、コンクリートプラントで混練後は、VC
値(粘度)があまり変化しないうちに、できるだけ速や
かに打設できるように、かつ粗骨材の分離が生じないよ
うに、できるだけ衝撃振動を与えないようにして搬送さ
れなければならない。更に、一回の打設は、その計画リ
フト分に見合った分だけ充分の量だけ一気に行われるこ
とが望まれるので、打設工期の短縮も考えて、バッチ搬
送単位を大きくとる必要がある。一方、打設の進行に伴
って、打設面近傍の搬送設備は能率的に逐次撤退でき、
次の打設面に容易に移送できるものでなければならな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、コンクリート
ダムの構築で使われるコンクリート搬送設備では、上記
条件を満たす必要があるが、前述の従来の搬送手段には
上記条件に対応し切れない以下のような問題点があっ
た。
【0008】上記コンクリートポンプによる搬送方法
は、小規模のダムの建設に使われることはあるが、RC
Dダムコンクリートは、骨材の最大径が大きく、硬練り
であるので適用し難い。適用できるようにするために
は、流動化剤を入れるとか、配合に制限を加えるとかの
処置が必要となる。
【0009】ベルトコンベアによる輸送方式では、大規
模なものでは固定式の施設とせざるを得ず、打設箇所の
移動に伴ってベルトの移設が必要となってしまう。一
方、長距離の移送の際には、特に乗り継ぎ箇所もあるこ
とにより、大きな粗骨材が分離してしまう傾向がある。
また、ダムサイトの急斜面(アバットメント)を最短距
離で下降するのは困難である。
【0010】ケーブルクレーンを用いた輸送方法では、
大規模ダムの大スパン、大容量バケットに対応させると
き、クレーン設備は巨大なものとせざるを得なくなる一
方、搬送速度は期待に沿えないという難点が生ずる。ま
た、輸送途中でのコンクリートの積み替えや高所からの
落下は粗骨材の分離を促すことになる。
【0011】インクラインによる方法では、ダンプトラ
ックごと昇降させるので、設備安全対策も含め、極めて
高価で、大規模なものとなってしまい、搬送能力に限度
がある。その他に、インクライン専属のバケットを利用
したインクライン方式もあるが、上下ステーションでの
コンクリート積み替えが必要となってしまう。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本願の第一の発明に係る構成は、高さの異なる二つの
位置間で物体を搬送する設備であって、上方位置に索条
駆動装置を設け、下方位置に物体を搬送する索条を掛け
回した下部プーリが備えられた下部ステーション装置を
設け、前記二つの位置間に索条を周回させる一方、前記
物体側に前記索条を掴んだり離したりすることができる
グリップ手段を設け、更に前記索条に張力を付与する索
条調整手段を設けることにより、物体を搬送可能とする
と共に、前記索条調整手段で索条の長さを調整すること
によってレールに沿って前記下部ステーション装置を移
動可能としたことを特徴とする。
【0013】また、上記構成に加えて、前記物体側のグ
リップ手段で前記索条を把持させるため前記物体を加速
して前記索条に送り出し、かつ前記グリップ手段の開放
により前記索条から分離された前記物体を制動させて受
ける授受手段を設けたことを特徴とする。
【0014】また、本願の第二の発明に係る構成は、高
さの異なる二つの位置間で物体を搬送する設備であっ
て、上方位置に索条駆動装置を設け、下方位置に物体を
搬送する索条を掛け回した下部プーリが備えられた下部
ステーション装置を設け、上方位置から下方位置を経て
当該上方位置まで索条を掛け回すと共に、前記上方位置
において前記索条の一方側を巻き上げかつ他方側を繰り
出し可能とし、前記索条の下降側及び上昇側のそれぞれ
に物体を固着し、更に前記索条に張力を付与する索条調
整手段を設けることにより、物体を搬送可能とすると共
に、前記索条調整手段で索条の長さを調整することによ
ってレールに沿って前記下部ステーション装置を移動可
能としたことを特徴とする。
【0015】
【作用】第一の発明に係る搬送設備においては、物体側
のグリップ手段が、周回駆動する索条を掴むことにより
物体は索条と共に移動される。つまり、物体が上方位置
で、下方へ向けて周回している索条を掴めば上方位置か
ら下方位置へ搬送され、下方位置で上方へ向けて周回し
ている索条を掴めば下方位置から上方位置へ搬送される
のである。授受手段により物体を加速させれば、グリッ
プ手段による索条の把持が円滑になされるようになる。
尚、下方位置及び上方位置でグリップ手段の開放により
索条と分離された物体は授受装置の制動機能により制動
されて受け止められる。
【0016】第二の発明に係る搬送設備においては、索
条の一方側が巻き上げれ、他方側が巻き戻されることに
より一方の物体は下降し、もう一方の物体は上昇する。
【0017】両発明に係る搬送設備において、下方位置
が上昇してきた場合には、有効索条長調整手段により索
条の有効長を調整することにより対応できる。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。先ず、第一の発明に係る搬送設備の一実施例につい
て説明する。この実施例は、ダムの建設現場におけるコ
ンクリートの搬送に適用したもので、図1には当該搬送
設備全体の概略を示してあり、図2にはその上半部の側
面、図3には図2の平面、図4には向き変更装置の斜視
外観、図5にはワイヤ駆動装置の斜視外観、図6には授
受装置の正面、図7にはグリップ装置の一部の平面、図
8には当該搬送設備の下半部の側面、図9にはワイヤ有
効長調整装置の一部を含む当該設備の横断面を示してあ
る。
【0019】図において、11は上方位置である堤頂、
12は斜面、13下方位置であるコンクリート打設面で
ある。
【0020】堤頂11にはワイヤ駆動装置14が設置さ
れている。ワイヤ駆動装置14は、図5に示すように、
装置本体である枠体15と、その上に設置され、かつ伝
動プーリ16を備える巻き降ろしプーリ17と、巻き降
ろしプーリ17と対をなす巻き上げプーリ18と、枠体
15上に設けられ、かつ枠体15内の駆動モータ19に
より駆動回転される駆動プーリ20と、駆動プーリ20
と前記巻き降ろしプーリ17の伝動プーリ16との間に
巻き掛けられたベルト21等とからなっている。従っ
て、駆動モータ19の駆動により、巻き降ろしプーリ1
7は駆動回転される。このワイヤ駆動装置14において
は、巻き降ろしプーリ17と巻き上げプーリ18とが地
上面より突出しており、他の部分は地上面下に収容され
ている。そして、地上面より突出している巻き降ろしプ
ーリ17と巻き上げプーリ18とにループ状のワイヤ2
2が巻き掛けられる。
【0021】ワイヤ22は斜面12に沿ってコンクリー
ト打設面13まで延ばされており、ワイヤ22を中心と
する一対のレール23が堤頂11及び斜面12に二組ほ
ぼ平行に敷設されている。図1において、右側のレール
23が下降用のレールであり、左側のレールが上昇用の
レールである。前記ワイヤ駆動装置14の枠体15上に
は、このレール23より下側に位置する巻き降ろしプー
リ17からレール23上までワイヤ22を導くため、又
レール23上からレール23より下側に位置する巻き上
げプーリ18までワイヤ22を導くための案内シーブ2
4、25が設けられている。レール23は堤頂11にお
けるワイヤ駆動装置14の後方まで延びており、その後
端にはコンクリート供給設備(コンクリートプラント)
26が設置されている。
【0022】コンクリート供給設備26は、各レール2
3の後端側に設置されたコンテナ向き変え装置27と、
両コンテナ向き変え装置27間に設置されたコンテナ案
内装置28と、コンテナ案内装置28の上方に設置され
たコンクリート供給装置29とからなっている。
【0023】コンテナ向き変え装置27は、図4に示す
ようにレール30を取り付けた回転テーブル31を備え
ている。ころ32により回転自在に支持された回転テー
ブル31にはワイヤ33が巻き掛けられ、このワイヤ3
3がプーリ34を介して、駆動モータ35により駆動回
転される駆動プーリ36に巻き掛けられている。従っ
て、駆動モータ35の駆動による駆動プーリ36の回転
によりワイヤ33が周回運動され、回転テーブル31と
共にレール30が回転される。また、コンテナ向き変え
装置27はタイヤ式移動装置37を備えている。タイヤ
式移動装置37は、レール30を挟んで設けられた複数
対のタイヤ38とその駆動モータ39とからなってい
る。
【0024】コンテナ案内装置28は、前記レール23
と交差する方向を向くレール40とこのレール40上の
コンテナを挟んで移動させるタイヤ式移動装置41とか
らなっている。タイヤ式移動装置41は、レール40を
挟んで設けられた複数対のタイヤ42とその駆動モータ
43とからなっている。尚、図3においては、コンテナ
向き変え装置27のレール30及びコンテナ案内装置2
8のレール40に、後に詳述するコンテナ44が乗って
いる状態を示す。コンクリート供給装置29は、レール
40上のコンテナ44内にコンクリートを供給する装置
で、レール40の直上には、コンクリート供給口として
のホッパ45が備えられている。尚、前記コンテナ向き
変え装置27のレール30は、回転テーブル31の回転
により前記レール23又はレール40と選択的に直線状
になり得るようになっている。つまり、これらの間でコ
ンテナ44を受け渡すことができるようになっているの
である。
【0025】ワイヤ駆動装置14の斜面12側寄りの位
置から前記コンクリート供給設備26に至るレール23
に沿って授受装置としてタイヤ式移動装置46が設けら
れている。タイヤ式移動装置46は、図6に示すように
コンテナ44を挟み付ける多数対のタイヤ47とその駆
動モータ48とからなっている。このタイヤ式動装置
46は制御装置を備えており、各タイヤ47は左右対ご
と制御駆動されるようになっている。
【0026】一方、下方位置であるコンクリート打設面
13には、下部ステーション装置51が設置されてい
る。下部ステーション装置51は架構構造をなし、構造
物である装置本体52の上部には前記レール23とつな
がるR付きレール53を有している。下部ステーション
装置51は、レール23に接触するローラ57をそなえ
ており、レール23に沿って移動させめことができるよ
うになっている。下部ステーション装置51のコンクリ
ート打設面13への固定時には、R付きレール53の上
部部分は前記レール23にボルト等で結合される。各R
付きレール53の延長上には、それぞれ下部プーリ5
4、55が設置されている。各R付きレール53の終端
部近くには、授受装置としてタイヤ式移動装置56が設
けられている。下降側のタイヤ式移動装置56は、コン
テナ44を制動して受け取る役目を果たし、上昇側のタ
イヤ式移動装置56はコンテナ44を加速してワイヤ2
2に渡す役目を果たす。
【0027】斜面12において、レール23間には、ガ
イドレール61が敷設され、このガイドレール61上に
はシーブブラケット62が移動自在に乗っている。ここ
では、シーブブラケット62に設けた車輪63によりシ
ーブブラケット62は転動移動自在とされている。シー
ブブラケット62には、図9に詳細を示すように中間プ
ーリ64及び巻き上げ用シーブ65が設けられている。
【0028】巻き上げ用シーブ65には、巻き上げ用ワ
イヤ66が巻き掛けられており、この巻き上げ用ワイヤ
66の一端は、堤頂11近くに設置された巻き上げウィ
ンチ67のドラム68に巻き付けられており、もう一端
は、ドラム68と同軸に位置するシーブ69を介して重
錘70に連結されている。この重錘70に対しては、可
動ストローク範囲を規制するストッパ71が設けられて
いる。尚、巻き上げウィンチ67、重錘70等は、堤頂
11に設けられた凹所72内に収容されている。又、図
2中、73は、巻き上げ用ワイヤ66を巻き上げウィン
チ67、重錘70等に案内するためのローラである。本
実施例では、上記中間プーリ64、巻き上げウィンチ6
7、重錘70等が索条調整手段を構成している。
【0029】ワイヤ22は、前述の巻き降ろしプーリ1
7、巻き上げプーリ18、下部プーリ54、55、中間
プーリ64に掛け回されている。掛け回し方には、図1
0(A)に示すような一重掛けに限らず、必要に応じ
て、同図(B)、(C)、(D)に示すように、二重掛
け、三重掛け、四重掛け等とすることができる。このよ
うに巻き掛けられた状態で、中間プーリ64には、ワイ
ヤ66を介して重錘70による上方へ引き上げる方向の
力がかかるので、ワイヤ22にはテンションがかかり、
そのたるみは防止される。この状態で、ワイヤ駆動装置
14の駆動により巻き降ろしプーリ17が駆動回転され
ることによりワイヤ22は周回運動される。
【0030】搬送対象である物体としてのコンテナ44
は、レール23上にのる車輪81を有している。コンテ
ナ44の底面にはグリップ手段としてグリップ装置82
が設けられている。グリップ装置82は、図7に示すよ
うに、クランプジャッキ83と、その二つのロッド84
に一端が連結された一対のレバー85と、各レバー85
の他端に連結されたクランパ86と、各レバー85の中
程に連結された緩衝用のシリンダ87とからなってお
り、クランプジャッキ83の作動によるクランパ86の
開閉によりワイヤ22を掴みあるいは離すようになって
いる。尚、図では現れていないが、コンテナ44の下面
には、グリップ装置82の油圧機器類及び電気部品等を
パッケージにした制御ユニットが組み込まれている。
【0031】次に、上記コンクリート搬送設備によるコ
ンクリートの搬送について説明する。堤頂11における
コンクリート供給設備26のコンクリート供給装置29
より、レール40のコンテナ44内にコンクリートか供
給される。コンクリートが供給されたコンテナ44は、
コンテナ案内装置28のタイヤ式移動装置41の作動に
よりレール40上を図1中右方向(図3中の矢印a方
向)に移動され、レール40と一直線状となっているコ
ンテナ向き変え装置27のレール30上に移る。
【0032】レール30上にコンテナ44が乗ると、コ
ンテナ向き変え装置27の作動により回転テーブル31
が略90度回転し、レール30がレール23と一直線状
とされる。そして、レール30上のコンテナ44がレー
ル32上に送り出される。レール32上に送り出された
コンテナ44は、タイヤ式移動装置46の各タイヤ47
対により挟み付けられ、摩擦力によりレール23上を移
動される。
【0033】一方、ワイヤ22は前述のようにワイヤ駆
動装置14により周回運動される。コンテナ44がレー
ル23上を移動されて、図2中「A」でに示す周回始端
(下降スタートポイント)まで導かれると、コンテナ4
4のグリップ装置82の制御ユニットに対し着信号が発
せられ、この信号を受けてグリップ装置82が作動し、
クランパ86が閉じてワイヤ22が掴持される。
【0034】このグリップ装置82によるワイヤ22の
掴持の際、コンテナ44の速度はワイヤ22の周回速度
に同等となるように制御される。コンテナ44の速度制
御は、タイヤ式移動装置46の各タイヤ47対の速度を
制御することによりなされる。このように、コンテナ4
4の速度をワイヤ22の周回速度と合わせることによ
り、グリップ装置82によるワイヤ22の掴持動作がス
リップのない状態で実現でき、ワイヤ掴持の確実性、ワ
イヤ22の摩耗防止の点で良好な効果を与える。尚、こ
のワイヤ掴持後のコンテナ44の水平移動区間で、タイ
ヤ47によりわざとコンテナ44にブレーキをかけるこ
とにより、グリップ装置82によるワイヤ22掴持の確
実の度合いをみることができる。つまり、ブレーキ作用
でコンテナ44の速度が低下したり、停止したときは、
掴持が不確実とみて、ワイヤ周回運転の停止を指令する
ことができるのである。
【0035】また、すべてのタイヤ式移動装置37、4
1、46は、コンクリート供給設備26の前後における
コンテナ44の整理機能(バッファ機能)も備えてい
る。つまり、コンクリート供給設備26の前後に複数の
コンテナ44がある場合、タイヤ38、42、47の速
度を制御することにより、前方のコンテナ44に対し後
方のコンテナ44を待機状態とすることができるのであ
る。
【0036】ワイヤ22と一体化されたコンテナ44
は、ワイヤ22に牽引されてレール23の水平部からそ
の斜面部に至り、斜面12に沿って下降して行く。レー
ル23に乗って斜面を下降したコンテナ44は、コンク
リート打設面13上に設置されている下部ステーション
装置51のR付きレール53上に乗り移る。コンテナ4
4がR付きレール53上に乗り移るとそれが検知され、
コンテナ44の制御ユニットに脱信号が発せられ、それ
を受けてグリップ装置82が開動作され、コンテナ44
はワイヤ22から分離される。ワイヤ22は周回運動を
続ける。R付きレール53上においてコンテナ44は、
タイヤ式移動装置56により制動されつつ移動され、グ
リップ装置82が開放されると停止される。
【0037】停止されたコンテナ44は、R付きレール
53上からダンプトラック88に移され、コンクリート
打設箇所に運搬される。タイヤ式移動装置56もコンテ
ナ一台又は二台分のバッファ機能を備えており、この部
分のコンテナ44の送り込み、停止をタイヤ式移動装置
56が制御するようにしてある。ダンプトラック88
は、バッファ機能を持つタイヤ式移動装置56の先端側
でコンテナ44を受け取るので、後続のコンテナ44に
脅かされることなく安全に移載作業を行うことができ
る。
【0038】コンクリート打設箇所においてコンクリー
トを排した後の空のコンテナ44は、下部ステーション
装置51に運ばれ、上昇側のレール23につながるR付
きレール53に対し設置されたタイヤ式移動装置56に
移載される。コンテナ44が搬入されると、それが検知
され、コンテナ44の制御ユニットに着指令が出され、
それを受けてグリップ装置82がクランパ86を閉じる
方向に作動する。一方、タイヤ式移動装置56によりコ
ンテナ44はワイヤ22の周回速度に近づくように加速
される。従って、グリップ装置82によるワイヤ22の
掴持は、スリップを生じることなく円滑になされる。ワ
イヤ22と一体となったコンテナ44は、ワイヤ22と
共にレール23に案内されて斜面12を上昇して行く。
【0039】ワイヤ22と共に移動するコンテナ44が
堤頂11上に来、ワイヤ22の周回終端近く(図3中、
Bで示す辺り)に来ると、それが検知され、コンテナ4
4の制御ユニットに脱指令が出され、グリップ装置82
が開いてコンテナ44がワイヤ22から分離される。コ
ンテナ44はそのままレール23上をタイヤ式移動装置
46により移動され、コンクリート供給設備26のコン
テナ向き変え装置27に至る。勿論、このとき、コンテ
ナ向き変え装置27のレール30はレール23と一直線
の状態とされている。レール30に乗ったコンテナ44
は回転テーブル31の回転により向きを略90度変更さ
れ、コンクリート供給装置29のホッパ45下方に送ら
れる。以後、前述と同様にして、コンクリートの供給、
コンテナ44の送り出しがなされる。
【0040】上述のように、本設備によれば、急な斜面
であってもコンテナ44を連続して、しかも高速で搬送
することができる。従って、コンクリートの製造から打
設までの時間を短くすることができ、コンクリートのV
C値の変化を小さく抑えることができ、しかも積替えな
どがないことから、骨材の分離を招くこともない。
【0041】次に、上記設備における周回ワイヤ22の
作用を説明する。周回ワイヤ22は、そのときの負荷に
よって、つまり、固着されているコンテナ44の数やそ
の走行位置、コンクリートの充、空によって、緊張と弛
緩を繰り返し、その影響は特に下部ステーション装置5
1の下部プーリ54、55にかかるワイヤ22のたるみ
となって現れる。従って、この部分にテンションをかけ
てたるみを吸収するのが、最も効率がよい。このたるみ
止めのテンションを与えるのが前述の重錘70である。
重錘70の容量(重量とストローク)は、予測される負
荷の変動とワイヤ22の自重から決定される。
【0042】新打設面での通常運転の開始に先立って、
下部プーリ54、55の新しい位置に対応して、ワイヤ
22が弛緩することなく適度に張るように巻き上げウィ
ンチ67を駆動してシーブブラケット62を巻き上げ
る。そして、巻き上げ用ワイヤ66他端の重錘70がそ
のストローク中間の適当な位置(この位置は計算あるい
は試運転により求められる)に来るようにして、巻き上
げウィンチ67を停止させ、ブレーキをかけておく。ワ
イヤ22の周回の系の最もテンションの低い所での調整
であるので、重錘70、巻き上げ用ワイヤ66の容量は
さほど大きいものである必要はない。
【0043】次に、コンクリート打設面13のレベルの
変更に伴うワイヤ22の扱いについて説明する。ダム打
設工事の進行に伴って、コンクリート打設面13のレベ
ルは段階的に上昇して行く。これに従って堤頂11とコ
ンクリート打設面13にかけて周回されているワイヤ2
2の所要長さは段階的に減少して行く。急峻斜面の大容
量コンクリートの輸送に当たって使用されるワイヤの最
大級の太さは径45mm〜60mmのものなので、その
都度、現地で切断し、つなぎ合わせるのは非常にコスト
と手間がかかる。例えば、全揚程が140mのダムを
0.7mずつリフトさせて構築して行くと、140/
0.7=200回のワイヤ長変更を行わなければならな
い。また、継ぎ目の品質が安全運転と寿命に直接かかわ
るという問題もある。
【0044】本設備においては、打設面13のリフトつ
まり盛替え時ごとに余剰となるワイヤ長は、その都度シ
ーブブラケット62を巻き上げることによって、二つの
下部プーリ54、55と中間プーリ64の間に掛けられ
た一重又は複数重の掛け回しによって吸収するので、余
剰ワイヤを切断する必要はない。
【0045】例えば、斜面12の勾配が45°であると
き、0.7mリフトすると、下部プーリ54、55の斜
面12に沿う所要移動量は、0.7/sin45=1.
0mとなり、一重の掛け回しの場合は、シーブブラケッ
ト62を斜面12に沿って1.0×2=2.0mだけ巻
き上げればよい。また、同じ状況で、二重の掛け回しを
採用する場合には、シーブブラケット62を斜面12に
沿って1.0×(1+1/2)=1.5mだけ巻き上げ
ればよい。即ち、一般的に、n重掛けとすると、斜面1
2に沿うリフト量Lに対して、シーブブラケット62の
所要巻き上げ量Sは、次式で表される。
【数1】S=L(1+1/n)
【0046】従って、堤頂11での巻き上げウィンチ6
7の設置スペースに余裕が少ないときは、巻掛け数nを
増して対処し、ダム打設全工事を通じて、周回ワイヤ2
2の切断、継ぎ替えな作業を少なくすることができる。
例えば、打設すべき堤体斜面の全長が200mのとき、
ワイヤ22を四重掛け(図10(D)参照)とすれば、
S=200(1+1/4)=250mとなるので、巻き
上げウィンチ67は、堤頂11の50mだけ奥側に設置
しておけばよいことになる。
【0047】次に、打設レベル変更ごとに必要となる下
部ステーション装置51の移設作業について説明する。
この作業は、上述の余剰ワイヤのウィンチ67による巻
き上げ処理作業と同時に行われる。つまり、下部ステー
ション装置51のR付きレール53をレール23に留め
ているボルトを外し、巻き上げウィンチ67を徐々に巻
き上げれば、先ず、巻き上げ用ワイヤ66の他端の重錘
70はそのストローク端に達してストッパ71で停止さ
れ、以後、下部ステーション装置51は、ローラ57の
レール23上での転動を介してレール23に沿って引き
上げられて行くのである。この際、巻き上げストローク
は自由にいかようにもとることができるので、下部ステ
ーション装置51の裏側の局所的な打設時には、適宜小
ピッチで下部ステーション装置51を持ち上げて対処す
ることができる。尚、下部ステーション装置51の移設
後、残ったレール23部分は埋設される。
【0048】この下部ステーション装置51の巻き上げ
移動に際しては、周回ワイヤ22も協力することにな
る。つまり、ワイヤ駆動装置14における駆動モータ1
9を停止し、ブレーキの掛かった状態で行うのである
が、このとき周回ワイヤ22に掛かる引張負荷は、下部
プーリ54、55間の巻掛け回数を増やせば、それに比
例して減少させることができるのである。例えば、周回
運転負荷に対して、使用基準としてコンテナ載荷重量の
合計54トン重に適合するワイヤが使用されていれば、
一重掛けであれば、54×4=216トン重までのもの
を引き上げてよいことになる。
【0049】一般に、コンテナ載荷重量の合計をWc、
ワイヤ22の巻掛け数をn重とすれば、許容される下部
ステーション重量Wsは次式で表される。
【数2】Ws=2(1+n)Wc
【0050】しかし、本設備では、下部ステーション装
置51は、軽量、単純化されているので、一重掛けでも
周回ワイヤ22には巻き上げ余力は充分あるといえる。
一方、巻き上げウィンチ67の所要牽引力は、巻き上げ
用ワイヤ66が巻き上げ用シーブ65を介して二重掛け
となっているので、下部プーリ54、55と中間プーリ
64との間の巻き掛け数が一重掛けならコンテナ載荷重
量合計の4倍重量の下部ステーション装置51を引き上
げるのに、周回ループの牽引力程度でよいことになる。
この荷重条件のとき、巻き上げ用ワイヤ66の太さは、
ワイヤ22と同径のものでよい。
【0051】本設備では、下部ステーション装置51の
重量は、それ程大きくはなっていず、せいぜいコンテナ
載荷重量合計程度までであるので、所要牽引力は、周回
ワイヤ22の1/4以下であり、従って、巻き上げ用ワ
イヤ66の太さは、周回用のワイヤ22の半分以下です
ますことができる。下部プーリ54、55と中間プーリ
64との間が二重掛けのときは、その他の条件が同じな
ら、上記の4/3倍程度の牽引力を巻き上げウィンチ6
7に持たせることになる。いずれにせよ、巻き上げ動作
は低速で行われるため、巻き上げウィンチ用モータの出
力は、極く小さいものですますことができる。
【0052】重量Wsり下部ステーション装置51を傾
斜θの斜面レール23に沿って巻き上げ用ウィンチ67
で引き上げるときに要する牽引力Fsは、次式で表され
る。尚、下部プーリ54、55と中間プーリ64との間
のワイヤ66の巻き掛け数をnとし、ローラ57とレー
ル23との間の相当摩擦係数をμとする。
【数3】Fs=Ws(sinθ+μcosθ)・n/2
(n+1) 尚、このとき、周回ワイヤ22の片側1本の負担する荷
重Fcは以下の式で表される。
【数4】Fc=Ws(sinθ+μcosθ)・1/2
(n+1)
【0053】第二の発明に係る一実施例を図11に示
す。これは、往復式(いわゆるつるべ式)のワイヤを採
用したものであり、第一の発明に係る実施例との相違点
を主に説明する。この設備においては、搬送対象である
物体はコンテナ91ではなく、コンテナ台車92であ
り、コンテナ91はコンテナ台車92上に搭載されて搬
送される。
【0054】堤頂11におけるコンクリート供給設備1
00の後方には、クラッチ101により接続、切離しが
できるウィンチドラム102a、102bが設置されて
いる。ウィンチドラム102a、102bはウィンチモ
ータ103により駆動回転される。下降用及び昇降用の
レール23はそれぞれコンクリート供給設備100まで
延ばされている。図11において、111はコンクリー
ト供給のためのホッパである。
【0055】コンテナ台車92は、左右のレール23に
対してそれぞれ一台ずつ配置され、それぞれのコンテナ
台車92の上端側には、巻き上げ上流側ワイヤ104の
一端がそれぞれ固定されている。左右のワイヤ104の
他端は前記ウィンチドラム102a、102bに互いに
逆向きに巻き付けられている。一方、左右のコンテナ台
車92の下端側には一本の下流側ワイヤ105の各端部
が連結されており、この下流側ワイヤ105は下部ステ
ーシヨン装置51における下部プーリ54、55及び中
間プーリ64を経由して左右のコンテナ台車92を結
び、前述の実施例の周回ワイヤと同じループを形成す
る。
【0056】従って、ウィンチモータ103によりウィ
ンチドラム102a、102bを一方向に回転すれば、
つるべ式に一方のコンテナ台車92は下降し、他方のコ
ンテナ台車92は上昇する。両コンテナ台車92が同時
に正しい位置まで、敏速にかつ衝撃なく運行できるよう
に、ウィンチモータ103は、正逆転、可変速制御で運
転される。
【0057】本設備においては、周回ワイヤ式のものと
比べて、巻き上げ側ワイヤ104にかかる負荷の最大
は、コンクリートを充填したコンテナ91を搭載したコ
ンテナ台車92一台と決まっているので、ワイヤ104
の強さは、周回ワイヤ式のものの1/2程度にすること
ができる。また、下流側ワイヤ105は、上部ステーシ
ョンである堤頂11での水平路線駆動用であるので、更
に小径のものでよい。
【0058】ワイヤ105の巻掛けについては、図12
に示すように周回式のものがそのまま採用される。尚、
この往復式の場合には、巻き上げ側ワイヤ104の余剰
分の吸収は、ウィンチドラム102a、102bへの巻
取りによってなされる。従って、索条調整手段である中
間プーリ64等は主に下流側ワイヤ105に張力を与え
る手段として機能する。
【0059】打設面13の変更に当たっては、先ず下方
にあるコンテナ台車92を、下部ステーション装置51
の巻き上げの邪魔にならない高さまで巻き上げておき、
次に、巻き上げウィンチ67によって、下部ステーショ
ン装置51を、周回式のときと同様の方法で斜面12に
沿ってリフト分だけ上昇させる。次に、ウィンチモータ
103により、下方のコンテナ台車92を正規の下方位
置(下部ステーション装置51内)に巻き降ろし、そこ
で、この側のドラム102a又は102bにブレーキを
かけ、クラッチ101を外す。このとき上方にあるコン
テナ台車92はリフト分だけ上方正規位置(上部ステー
ション位置)よりずれているので、その分の修正をする
ため、巻き上げウィンチ67を巻き降ろしながら、その
側にあるウィンチドラム102a又は102bを巻き上
げる。この後、クラッチ101を嵌合させる。
【0060】尚、このとき巻き上げウィンチ67で巻き
下ろす量は、下部プーリ54、55と中間プーリ64と
の間の巻き掛け数が一重掛けのときは、所要リフト相当
量が1mであれば、その1/2の0.5mであり、二重
掛けのときはその1/4の0.25mである。即ち、巻
き掛け数nのとき、リフト相当量(斜面に沿ったリフト
長さ)Lに対して、巻き下ろす所要量ΔSは、ΔS=L
/2nとなる。結局、最終的に盛り替えに当たって、シ
ーブブラケット62はS′だけ引き上げられた位置に定
置されたことになる。S′は次式で表される。
【数5】S′=S−ΔS =L(1+1/n)−L/2n =L(1+1/2n)
【0061】このような往復駆動式の場合には、コンテ
ナ台車92は、コンクリート供給設備100でのコンク
リートの充填からコンクリート打設面13でのダンプト
ラックへの授受まで、すべてサイクルタイムの中に盛り
込んで処理することになる。従って、周回式で用いたタ
イヤ式移動装置は不要である。
【0062】上記実施例は、本発明をダムの建設工事に
適用したものであるが、本発明はこれに限らず、高さの
ことなる位置間での搬送一般に適用できる。また、搬送
対象もコンクリートに限られるものではない。
【0063】
【発明の効果】本発明に係る搬送設備によれば、高さの
異なる二つの位置間に索条を周回させる一方、搬送対象
である物体側に前記索条を掴んだり離したりすることが
できるグリップ手段を設け、更に前記索条を迂回させて
上方位置と下方位置との間の索条の長さを変える有効索
条長調整手段を設けて構成され、物体を索条に送り込む
ことにより連続的に送り出し、かつ回収することができ
るので、搬送効率が向上し、しかも搬送途中で積替え等
もないので、被搬送物に悪影響を与えることもない。更
に、すべての作用の自動化が可能であるので、安全性の
向上が図れる。
【0064】また、下方位置を変更する場合の索条の余
長分は、有効索条長調整手段により処理できるので、下
方位置の変更が容易に行えるようになる。
【0065】構成部材点数が少なく、各構成部材の大形
化も回避されているので、設備構築工事の工期の短縮が
でき、前工期の短縮、コストの削減が図れる。
【0066】特に、ダム建築のコンクリート搬送に適用
した場合には、コンクリート搬送の効率向上、打設面位
置の変更作業の容易化等により工期の短縮化が達成でき
ると共に、安全性も確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の発明の一実施例に係るコンクリート搬送
設備の全体の概略斜視図である。
【図2】一実施例に係るコンクリート搬送設備の上半部
の側面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】コンテナ向き変え装置の斜視図である。
【図5】ワイヤ駆動装置の斜視図である。
【図6】タイヤ式移動装置の正面図である。
【図7】グリップ装置の平面図である。
【図8】一実施例に係るコンクリート搬送設備の下半部
の側面図である。
【図9】図8におけるIX−IX矢視断面図である。
【図10】ワイヤの巻き掛け例の説明図である。
【図11】第二の発明の一実施例に係るコンクリート搬
送設備の全体の概略斜視図である。
【図12】図11に示した実施例の概略図である。
【符号の説明】
11 堤頂 12 斜面 13 コンクリート打設面 14 ワイヤ駆動装置 17 巻き降ろしプーリ 18 巻き上げプーリ 22 ワイヤ 23 レール 26 コンクリート供給設備 44 コンテナ 46 タイヤ式移動装置 51 下部ステーション装置 53 R付きレール 54、55 下部プーリ 56 タイヤ式移動装置 61 ガイドレール 64 中間プーリ 66 巻き上げ用ワイヤ 67 巻き上げウィンチ 68 ドラム 70 重錘 82 グリップ装置 91 コンテナ 92 コンテナ台車 102a、102b ウィンチドラム 104 巻き上げ側ワイヤ 105 下流側ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−101997(JP,A) 実開 昭60−91760(JP,U) 実公 昭63−567(JP,Y2) 実公 昭63−536(JP,Y2) 特公 昭35−9129(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66B 9/06 B66C 21/00 E04G 21/02 102

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高さの異なる二つの位置間で物体を搬送
    する設備であって、上方位置に索条駆動装置を設け、下
    方位置に物体を搬送する索条を掛け回した下部プーリが
    備えられた下部ステーション装置を設け、前記二つの位
    置間に索条を周回させる一方、前記物体側に前記索条を
    掴んだり離したりすることができるグリップ手段を設
    け、更に前記索条に張力を付与する索条調整手段を設け
    ることにより、物体を搬送可能とすると共に、前記索条
    調整手段で索条の長さを調整することによってレールに
    沿って前記下部ステーション装置を移動可能としたこと
    を特徴とする搬送設備。
  2. 【請求項2】 前記物体側のグリップ手段で前記索条を
    把持させるため前記物体を加速して前記索条に送り出
    し、かつ前記グリップ手段の開放により前記索条から分
    離された前記物体を制動させて受ける授受手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の搬送設備。
  3. 【請求項3】 高さの異なる二つの位置間で物体を搬送
    する設備であって、上方位置に索条駆動装置を設け、下
    方位置に物体を搬送する索条を掛け回した下部プーリが
    備えられた下部ステーション装置を設け、上方位置から
    下方位置を経て当該上方位置まで索条を掛け回すと共
    に、前記上方位置において前記索条の一方側を巻き上げ
    かつ他方側を繰り出し可能とし、前記索条の下降側及び
    上昇側のそれぞれに物体を固着し、更に前記索条に張力
    を付与する索条調整手段を設けることにより、物体を搬
    送可能とすると共に、前記索条調整手段で索条の長さを
    調整することによってレールに沿って前記下部ステーシ
    ョン装置を移動可能としたことを特徴とする搬送設備。
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JP5808189B2 (ja) * 2011-08-04 2015-11-10 日本ケーブル株式会社 索条牽引式輸送設備
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