JP2929560B2 - 水ジェット推進艇 - Google Patents

水ジェット推進艇

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JP2929560B2
JP2929560B2 JP3120477A JP12047791A JP2929560B2 JP 2929560 B2 JP2929560 B2 JP 2929560B2 JP 3120477 A JP3120477 A JP 3120477A JP 12047791 A JP12047791 A JP 12047791A JP 2929560 B2 JP2929560 B2 JP 2929560B2
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弘文 今枝
▲昇▼ 小林
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H11/00Marine propulsion by water jets
    • B63H11/02Marine propulsion by water jets the propulsive medium being ambient water
    • B63H11/04Marine propulsion by water jets the propulsive medium being ambient water by means of pumps
    • B63H11/08Marine propulsion by water jets the propulsive medium being ambient water by means of pumps of rotary type

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Soil Working Implements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は水面を滑走する水ジェ
ット推進艇に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、水ジェット推進艇であって水面を
滑走して種々の運動を行なうものが広く用いられるよう
になっている。このジェット推進艇は艇体底部の船尾端
にジェットユニット(推進機)が配置され、これが船尾
後方および船底下方に突出しないように配置されてい
る。そしてジェットユニットに形成された流路内で回転
するインペラにより、船底から水を吸引して流路後端部
のノズルを通して船尾から後方に水を噴射するように
し、このノズルが垂直軸回りに揺動することにより、艇
体の推進および旋回を行なわせて水面を滑走させるよう
にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の水ジェット
推進艇は、停止時にはジェットユニットの流路が喫水線
より下側に位置することになるために、不使用時に岸壁
などに停泊させておくと、ジェットユニットの流路中に
フジツボなどが付着することになる。このため使用時に
その清掃に非常に手間がかかるという問題がある。また
これを防止するためには、不使用時には艇体を陸上に上
げておく必要があり、この取扱い作業も非常に繁雑なも
のである。
【0004】この取扱い作業の繁雑さをなくすために、
本出願人は先にジェットユニットを回転および昇降する
ことにより船の停止時にジェットユニットの水吸引口を
水面上に上昇させるようした装置を提案した。またこの
構成において、水吸引口の周縁部から空気が吸込まれる
のを防止するためにパッキンでシールすることも提案し
ているが、例えばこのパツキンがジェットユニット側に
設けられている場合はジェットユニットの回転の際にパ
ッキンをその開口部周縁に押付けて損傷させやすいとい
う問題がある。
【0005】この発明は、このような従来の課題の解決
のためになされたものであり、不使用時に艇体を陸揚げ
することなく、ジェットユニットへのフジツボなどの付
着を防止することができ、しかも水吸引口の周縁部から
空気が吸込まれることがなく、さらにパッキンの損傷も
少ない構成の水ジェット推進艇を提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、船尾船底部
にインペラを内蔵するジェットユニットが配置されると
ともにその前方に上記インペラを駆動するエンジンが配
置され、上記ジェットユニットは船底に開口する水吸引
口を有するとともに流路中の水を船尾後方に噴射させる
ノズルを有し、上記ジェットユニットを回転させる回転
手段と、ジェットユニットを昇降させる昇降手段と、こ
の回転手段および昇降手段を駆動する駆動源と、この駆
動源と回転手段および昇降手段との間に設置される流路
制御手段とが設けられ、上記ジェットユニットの水吸引
口の周縁部と船底板との間にはパッキンが配置され、上
記流路制御手段は、上記水吸引口と船底との間隔が所定
量以下では昇降手段のみを駆動させ、回転手段を停止す
るように構成されているものである。
【0007】上記エンジンの駆動軸と上記インペラのシ
ャフトとは屈曲自在に連結することが好ましい。
【0008】
【作用】上記構成によれば、艇体の停泊時には昇降手段
および回転手段によりジェットユニットを上昇させ、こ
れによってジェットユニットの水吸引口を喫水線より上
方に位置させて流路に水が入らないようにすることがで
きる。また、水吸引口の周縁部に配置されたパッキンに
より、流路中への空気の吸い込みが防止されるととも
に、停泊時には流路制御手段により昇降手段を作動させ
て水吸引口と船底との間隔が所定量以上になった後回転
手段を駆動させるようにし、底板に対してジェットユニ
ットをほぼ垂直に昇降させるようにしている。なお、こ
こでいう所定量の間隔とは、ジェットユニットが昇降し
て水吸引口が船底から離れることにより、ジェットユニ
ットを回転させてもパツキンが船底に押しつけられるな
どして損傷しないような水吸引口と船底との間隔を指
し、ジェットユニットを回転させた時、例えばパツキン
と船底とが触れる程度の間隔を含む。
【0009】
【実施例】図1〜図3において、船底板を構成する船体
部材12と上部デッキを構成するデッキ部材11とがそ
れぞれFRPで一体に構成され、それらが周縁部で互い
に接合されて艇体10が構成されている。艇体10の中
央部より後方には図示しない座席が形成され、その前側
には操作ハンドル10aが設けられている。
【0010】艇体10にはエンジンルーム18が形成さ
れてそこにエンジン1が設置され、またその後側には仕
切壁15を隔ててジェットユニット3が配置されてい
る。エンジン1は前端部ではマウント部材14で支持さ
れ、後端部では仕切壁15にボルト17で取付けられた
支持部材16の腕16aにより支持されている。エンジ
ン1の駆動軸13は仕切壁15を貫通して後方に延び、
その先端部には連結部4を介してインペラシャフト2が
連結されている。この連結部4は、仕切壁15にボルト
47によって取付けられる支持部材40と、蛇腹状のジ
ョイントブーツ42と、二股状の腕部を有するコネクタ
48と、ゴムなどの弾力性に富む材料からなりねじり変
形可能なロールブーツ45と、これらを貫通するユニバ
ーサルジョイント46とからなっている。この支持部材
40は一対の腕部49を有し、この腕部49にコネクタ
48の腕部が水平方向のサポートピン44で上下方向に
揺動可能に連結され、支持部材40とコネクタ48との
間にジョイントブーツ42が連結され、コネクタ48の
先端部側にはロールブーツ45が連結されている。
【0011】上記ジェットユニット3の上側には仕切壁
15から船尾方向に延びる壁部19が形成されるととも
にその下側にジェットユニット3用の凹所1aが形成さ
れ、この凹所1aの底部には船尾底板81が取付けられ
ている。この船尾底板81には一対のガイドレール5お
よび一対のリブ52が取付けられ、このリブ52にはそ
れぞれ油圧シリンダ(油圧昇降手段)6の下端部が連結
軸62により取付けられ、またガイドレール5の上端部
は上記壁部19にボルト51によって結合され、このガ
イドレール5によって回転駆動モータ(油圧モータ)7
およびジェットユニット3が保持されている。
【0012】このガイドレール5は上記ユニバーサルジ
ョイント46を曲率中心とする円弧軌跡に沿って配置さ
れ、このガイドレール5に沿ってガイド穴5cが形成さ
れている。また油圧シリンダ6の上端部は、図1に示す
ように連結軸61によりジェットユニット3に結合され
ている。そしてこのガイドレール5および油圧シリンダ
6によりジェットユニット3用の油圧昇降手段が構成さ
れている。
【0013】上記ジェットユニット3はその下端部にフ
ランジ38が形成されるとともに、船底に開口する水吸
引口31を有する流路30が形成され、その後端部には
鉛直方向の軸80回りに揺動可能なディフレクタ8が取
付けられてなり、流路30中にはインペラシャフト2の
先端部にインペラ20が配置されている。上記フランジ
38の周囲には、図4(a)にも示すようにパッキン3
8aが取付けられ、このパッキン38aによりその周囲
の船尾底板81との間の隙間を埋めるようにしている。
なお、パッキン38aは図4(b)に示すように床板8
1側に取付けるようにしてもよい。
【0014】また、ジェットユニット3にはインペラシ
ャフト2が貫通する軸案内部32が後方に突出して一体
に形成され、中央部には円筒部39およびその後側外周
部にギア33が形成されている。この円筒部39には円
筒状の保持部34が回転可能に外嵌されている。この保
持部34にはリブ34aが設けられ、このリブ34aに
よってピニオン73を回転させる回転駆動モータ7が取
付けられ、これらによって回転手段が構成されている。
上記軸案内部32はその先端部が連結部4のコネクタ4
8中に挿入されて回転可能に保持されている。
【0015】保持部材34に設けられたリブ34aの側
部には連結軸61により上記油圧シリンダ6の上端部が
結合され、かつ連結軸61は上記ガイドレール5のガイ
ド穴5c中に挿入されてガイド穴5cに沿って移動する
ようにしている。
【0016】そして流路30中でインペラ20が回転す
ることにより、水吸入口31から水を吸入してディフレ
クタ8を通して船尾後方の所定方向に水を噴射すること
により艇体10の推進および旋回を行なうようにしてい
る。
【0017】なお、壁部19には開閉可能な点検口を形
成し、艇体10上の人がこの点検口を通してジェットユ
ニット3の点検、清掃などを行なうことができるように
してもよい。また、上記ジェットユニット3などは艇体
10の外表面から突出しないように凹所1a中に配置さ
れ、これによって艇外の物体(例えば流木)によって損
傷を受け作動不能となることを防止することができるよ
うにしている。
【0018】図5に示すように、ジェットユニット3を
回転させる油圧回転手段を構成する回転駆動モータ7
と、ジェットユニットを昇降させる油圧昇降手段を構成
する油圧シリンダ6とには、これらを駆動する駆動源
(油圧ポンプ)9が接続され、この油圧ポンプ9と油圧
シリンダ6および回転駆動モータ7とは流路制御手段9
aによって接続されている。この流路制御手段9aは油
圧ポンプ9に接続されたパイロットチェック弁91を具
備し、このパイロットチェック弁91の一方の側のライ
ン92は互いに逆向きにかつ並列に配置された第1の逆
止弁94と第2の逆止弁95とを介して油圧シリンダ6
のロッド側に接続されるとともに、回転駆動モータ7の
一方の側に接続され、また他方のライン93は第3の逆
止弁96と第4の逆止弁97とを介して回転駆動モータ
7の他方の側に接続されるとともに、油圧シリンダ6の
ヘッド側に接続されている。
【0019】上記構成において、座席上の人は操作ハン
ドル10aを握ってエンジン1を駆動させ、インペラ2
0を回転させて水吸引口31から水を吸引し、ディフレ
クタ8を通して船尾後方に噴射させることにより、艇体
10の推進および旋回を行なわせる。
【0020】艇体10の滑走中は、喫水線90が下降す
るので、フランジ38の周囲に隙間があると、その隙間
から空気が吸引されて流路30中に吸込まれる可能性が
大きくなり、それによって推進効率が低下するおそれが
ある。そこでこのような現象の発生を防止するために、
上記構成ではパッキン38aが設けられ、空気の吸込み
の原因となる隙間が発生しないようにしている。
【0021】また艇体10が停止した状態では、喫水線
90より下側に水吸引口31が位置し、このため流路3
0中に水が入った状態となる。そこで、図1および図2
に示す状態から、油圧シリンダ6を駆動させてその上端
部の連結軸61を介してジェットユニット3に上向きの
力を加えると、連結軸61はガイド穴5cに沿って斜め
上向きに移動し、ユニバーサルジョイント46を曲率中
心とする円弧軌跡を描いて上昇し、この実施例では、図
7に仮想線で示す走行状態(ほぼ水平状態)から、実線
に示すほぼ30゜傾斜した上昇位置に達する。この状態
では流路30は喫水線90より上側に位置することにな
り、流路30中には水が入らなくなる。
【0022】またこの状態では、ジェットユニット3は
一対の油圧シリンダ6および一対のガイドレール5に支
持されて安定している。
【0023】さらに図7の状態から回転駆動モータ7を
駆動させてピニオン73を介してギア33に回転力を伝
達すると、ギア33と一体のジェットユニット3が保持
部34に保持された状態で回転する。そして180゜回
転した状態では、図8に示すように水吸引口31が上向
きになり、流路30が喫水線90より大幅に上側に位置
するようになって、より確実に流路30内への水の侵入
を防止することができる。
【0024】上記ジェットユニット3の水吸引口31の
周縁部(フランジ)38と底板81との間にはパッキン
38aが配置され、上記流路制御手段9aはジェットユ
ニット3の下降状態ではまず油圧昇降手段を作動させて
ジェットユニット3を上昇させ、その作動の完了後に油
圧回転手段を駆動させ、ジェットユニット3の上昇状態
ではまず油圧回転手段を作動させてジェットユニットを
回転させ、その作動の完了後に油圧昇降手段を作動させ
るようにしている。
【0025】すなわち、図1の状態から油圧ポンプ9を
駆動させると、まず図5および図6(a)に示すよう
に、パイロットチェック弁91のパイロットピストン9
1aが左向きに移動してライン93を通して油を油圧シ
リンダ6のヘッド側に供給し、図7に示すようにジェッ
トユニット3を上昇させる。この際、第3の逆止弁96
はそのスプリング設定圧力が高く設定されていて油の流
通を阻止し、回転駆動モータ7を駆動させないが、油圧
シリンダ6が一杯に伸びた後には油圧が上昇し、設定圧
力を越えると図6(b)に示すように回転駆動モータ7
にも油が流入するようになり、回転駆動モータ7が駆動
されて図8に示すようにジェットユニット3が回転す
る。
【0026】また図8の状態から駆動ポンプ9を駆動さ
せると、図6(c)に示すように、パイロットチェック
弁91のパイロットピストン91aが右向きに移動して
ライン92を通して油を回転駆動モータ7に供給し、図
7に示すようにジェットユニット3を回転させて水吸引
口31を下向きにする。この際、第1の逆止弁94はそ
のスプリング設定圧力が高く設定されていて油の流通を
阻止し、油圧シリンダ6を作動させないが、回転駆動モ
ータ7が一杯に回転した後には油圧が上昇し、設定圧力
を越えると図6(d)に示すように第1の逆止弁94を
通って油圧シリンダ6のロッド側に油が流入するように
なり、油圧シリンダ6が駆動されて図1に示すようにジ
ェットユニット3が下降する。
【0027】このように、ジェットユニット3が上昇、
下降する際にフランジ38が船底開口部に対してほぼ垂
直に移動するために、パッキン38aをその開口部周縁
に押付けることがなく、したがってパッキン38aを損
傷させるおそれがより少ないという利点がある。
【0028】図9および図10はこの発明の別の実施例
を示し、ジェットユニット3の基本的構成は上記とほぼ
同様であるが油圧昇降手段が異なっている。すなわち、
ジェットユニット3は、凹所1a中に配置されたブラケ
ット4a、油圧シリンダ(油圧昇降手段)50および昇
降アーム59などにより昇降可能に構成されている。こ
のブラケット4aは、両側壁41とこの両側壁41間の
底壁420と前壁43とから構成され、底壁420には
水吸引用穴42aが形成され、前壁43の上端部両側に
は平面形状がコ字形の昇降駆動手段用保持部43aが形
成されている。また両側壁41の後端部外面にはそれぞ
れジェットユニット3の上下方向の移動をガイドして左
右方向の力を受けるスラスト受け(支持部)41aが形
成されている。この両側壁41の外側には、それぞれピ
ン5aによって昇降アーム59の基端部が回転可能に取
付けられている。
【0029】上記一対の保持部43aには、それぞれ油
圧シリンダ50の基端部がコ字形部内に嵌込まれてピン
45aにより取付けられ、この油圧シリンダ50のピス
トンロッド50cの先端部は上記昇降アーム59の中間
部に形成されたリブ53にピン50aにより結合され、
これらによってジェットユニット3の昇降手段が構成さ
れている。
【0030】そして油圧シリンダ50用の油圧ポンプ9
が仕切壁15の前面に取付けられ、この油圧ポンプ9の
作動によりピストンロッド50cを伸縮させて昇降アー
ム59をピン5a回りに回転させ、昇降アーム59の先
端部付近の内面5dがスラスト受け41aに当接して摺
動することにより、左右方向の移動が規制されてスムー
ズな上下動がなされるようにしている。またこのスラス
ト受け41aの上端部には受け部41cが形成され、こ
れに対応する位置の昇降アーム59の内面にはストッパ
5cが突出して形成され、このストッパ5cが受け部4
1cに当接することにより昇降アーム59の下降位置が
位置決めされるようにしている。
【0031】ジェットユニット3は軸案内部32を有す
る水導入部32aと、その後端部にフランジによって連
結される円筒部(インペラハウジング)320と、その
後端部にフランジによって連結されるインペラダクト部
340とを有し、これらによってジェットユニット3の
前側部分が構成されている。水導入部32aの下端部に
は水導入口31が形成され、その周縁部にフランジ38
が形成され、このフランジ38と上記底壁420との間
にパッキン38aが挟まれて水吸引口31の周囲のシー
ルが行なわれるようにしている。また水吸引口31に
は、流路30中に異物が流入するのを防止するためにス
クリーン39が取付けられている。軸案内部32とプロ
ペラシャフト2との間にはオイルシール38bが取付け
られており、これによって流路30中への空気の混入を
防いでいる。
【0032】上記エンジン1の伝達軸13は、仕切壁1
5を貫通し、この伝達軸13の後端部にはユニバーサル
ジョイント46およびインペラシャフト2が順次連結さ
れ、このインペラシャフト2の後端部にインペラ20が
取付けられ、このインペラシャフト2の先端部がインペ
ラダクト部340内の静翼の中心部に形成された軸受に
よって支持されるとともにインペラ20がインペラハウ
ジング320中で回転するように配置されている。
【0033】上記伝達軸13とユニバーサルジョイント
46とはサブアセンブルされていて、エンジン側とはス
プライン結合されている。一方、インペラシャフト2は
インペラ側とサブアセンブルされており、ユニバーサル
ジョイント46とはスプライン結合されている。
【0034】上記軸案内部32の先端部にはハウジング
490が接続され、このハウジング490の前端部には
一対の腕49cが形成され、これに対向して上記ブラケ
ット4aの前壁43にも同様の腕を有するハウジング4
70が設けられ、この両方の腕は水平方向の連結軸47
aにより互いに結合されてハウジング490が連結軸4
7a回りに揺動できるようにしている。このハウジング
470と490との外周部には伸縮可能なブーツ480
が外嵌されてそれぞれバンド48aで固定されている。
そしてこれらのハウジング470,490中にユニバー
サルジョイント46およびインペラシャフト2が貫通
し、ハウジング490中ではベアリング49aにより支
持され、また上記ハウジングの連結軸47aとユニバー
サルジョイント46の屈曲軸とが同一線上に位置するよ
うにしている。
【0035】上記インペラダクト部(内筒)340は、
保持筒(外筒)60中に回転可能に嵌入されている。ま
たこの保持筒60は、上記昇降アーム59の先端部内側
にそれぞれ相対向して取付けられた連結部材55によっ
て両側部で保持されている。また保持筒60の後端部に
はスペーサ61および内部流路が先細りとなる円錐部
(ノズル)35が結合され、この円錐部35の後端部に
は上下方向の軸80回りに水平面内で揺動するディフレ
クター8が取付けられている。この保持筒60、スペー
サ61、円錐部35およびディフレクター8などによっ
てジェットユニットの後側部分が構成されている。
【0036】そして保持筒60中でインペラダクト部3
40が回転するように、油圧ポンプ9により駆動される
油圧回転手段(図示せず)が設けられ、これによって上
記後側部分に対して、上記前側部分が図9仮想線に示す
ように回転するように構成されている。
【0037】上記ディフレクター8には、ピン82a回
りに揺動する腕82およびピン81a回りに揺動してデ
ィフレクター8の後面を開閉するリバースゲート81が
取付けられ、この腕82によりリバースゲート81が開
閉操作され、操縦席から操作ケーブル83を押し引き操
作することによって腕82を介してリバースゲート81
の開閉を行なうようにしている。
【0038】またディフレクター8には、その側方に突
出する腕が取付けられ、この腕には図示しない操作ケー
ブルが連結され、この操作ケーブルを押し引き操作する
ことにより腕を介してディフレクター8を上下方向の軸
80回りに揺動させるようにしている。上記操作ケーブ
ル83などは適宜の係止具により連結具55上で係止さ
れてジェットユニット3の一側部を通って前側のエンジ
ンルーム18中に導かれている。
【0039】また凹所1aの上側の壁部19には開閉可
能な点検口9cが形成され、艇体10上の人がこの点検
口9cを通してジェットユニット3の点検、清掃などを
行なうことができるようにしている。
【0040】上記構成において、図9に実線で示す状態
から、油圧シリンダ50の作動によりリブ53を介して
昇降アーム59をピン5a回りに回転させ、連結部材5
5を介してジェットユニット3を上昇させる。この上昇
に伴ってインペラシャフト2も伝達軸13との接続部と
なるユニバーサルジョイント46の部分で折れ曲がるこ
とになる。またこの上昇によって水吸引口31は喫水線
90上に位置するようになる。この際、ジェットユニッ
ト3にインペラシャフト2方向の大きな圧縮力を作用さ
せることになるが、この力は一対の昇降アーム59が受
けることになり、インペラシャフト2に過大な圧縮力を
作用させることはない。
【0041】上記ジェットユニット3の上昇後、図示し
ない油圧回転手段を作動させてジェットユニット3の前
側部分を回転させると、水吸引口31は図9仮想線に示
すように上向きになり、点検口9cからの作業を容易に
行なうことができるようになる。またこの回転の際に、
円錐部35およびディフレクター8などのジェットユニ
ットの後側部分は、昇降アーム59に保持された保持筒
60に連結されているために回転せず、このため操作ケ
ーブル83などの操作部材がねじられることが防止され
ている。この昇降作動および回転作動も上記同様に流路
制御手段9aにより行なう。
【0042】この構成においても、ジェットユニット3
が上昇、下降する際にフランジ38が船底開口部に対し
てほぼ垂直に移動するために、パッキン38aをその開
口部周縁に押付けることがなく、したがってパッキン3
8aを損傷させるおそれがより少ないという利点があ
る。なお、上記実施例では水吸引口の周縁部と船底板と
の間に設けられたパツキンが、ジェットユニット3のフ
ランジ38に取付けられているが、これに代えて船底板
に取付けるようにしてもよい。
【0043】また、上記実施例の流路制御手段は、ジェ
ットユニットの下降状態ではジェットユニットの上昇作
動の完了後、回転手段を駆動させるように構成されてい
るがこれに代えて一旦昇降手段のみを作動させて、水吸
引口と船底との間隔がジェットユニットが回転してもパ
ツキンが船底に押しつけられるなどして損傷しないよう
な所定量になるまでジェットユニットを上昇させ、その
後に昇降手段と回転手段とを同時に駆動させながら、ジ
ェットユニットを図9仮想線に示すような位置に移動さ
せてもよい。
【0044】一方、ジェットユニットの上昇状態では、
昇降手段と回転手段とを同時に駆動させて水吸引口と船
底との間隔が上記所定量になりかつ水吸引口が下方を向
くまでジェットユニットを下降させ、その後に昇降手段
のみを駆動させてジェットユニットを図9実線に示すよ
うな位置に移動させてもよい。
【0045】図11および図12は流路制御手段9aを
上記のように構成した場合の説明図である。図11にお
いて、油圧シリンダ6は直接油圧ポンプ9に接続されて
いるのに対して、回転駆動モータ7はバルブVを介して
油圧ポンプ9に接続されている。バルブVはコンピュー
タ(CPU)Cにより制御され、水吸引口と船底との間
隔が所定量以下ではバルブVを閉じる。これにより油圧
シリンダ6のみに油が供給されてジェットユニットが上
昇する。一方、上記間隔が所定量以上ではバルブVを開
く。これにより油圧シリンダ6および回転駆動モータ7
に油が供給されてジェットユニットが上昇するととも
に、これが回転する。なお、上記間隔の検出は、例えば
昇降アーム59の揺動角を検出するセンサーあるいは油
圧ポンプが所定時間駆動されたことを検出するセンサー
により行なわれる。
【0046】図12における回転駆動モータ7は電動式
とされ、スイッチS1,S2を開閉することにより停
止、駆動される。なお、ジェットユニット3は、スイッ
チS1を閉じれば水吸引口が上向きになるように回転
し、またスイッチS2を閉じれば水吸引口が下向きにな
るように回転する。このスイッチS1,S2はコンピュ
ータ(CPU)Cにより制御され、上記間隔が所定量以
下ではスイッチS1,S2を開く。これにより油圧シリ
ンダ6のみが駆動され、ジェットユニット3が上昇す
る。
【0047】一方、上記間隔が所定量以上の場合は、ジ
ェットユニットの上昇作動中にあってはスイッチS1
を、ジェットユニットの下降作動中にあってはスイッチ
S2を閉じる。これにより回転駆動モータ7および油圧
シリンダ6が駆動され、ジェットユニットが上昇すると
ともに、水吸引口が上向き、あるいは下向きになるよう
に回転する。なお、油圧シリンダ6も電動式としてもよ
い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、艇体の停泊時には昇降手段および回転手段によりジ
ェットユニットを上昇させ、これによってジェットユニ
ットの水吸引口を喫水線より上方に位置させて流路に水
が入らないようにすることができる。このため停泊中に
流路中にフジツボなどが付着するのを確実に防止するこ
とができる。
【0049】しかも、水吸引口の周縁部に配置されたパ
ツキンにより、流路中への空気の吸い込みが防止される
とともに、流路制御手段によりジェットユニットを底板
のパツキン取付け部に対してほぼ垂直に昇降させるよう
にしているために、パツキンを損傷させるおそれが少な
いという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す推進機部の拡大断面図
である。
【図2】艇体の間は切欠き側面図である。
【図3】推進機部の分解斜視説明図である。
【図4】パツキン取付け部の拡大説明図である。
【図5】流路制御手段の説明図である。
【図6】上記流路制御手段の作動説明図である。
【図7】ジェットユニットを上昇させた状態の図1相当
図である。
【図8】ジェットユニットを回転させた状態の図1相当
図である。
【図9】この発明の別の実施例を示す図1相当図であ
る。
【図10】図9の推進機の分解斜視図である。
【図11】流路制御手段の別の例を示す説明図である。
【図12】流路制御手段のさらに別の例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 エンジン 1a 凹所 2 インペラーシャフト 3 ジェットユニット 5 ガイドレール 6,50 油圧シリンダ(油圧昇降手段) 7 回転駆動モータ(油圧モータ) 8 ディフレクター 9 油圧ポンプ(駆動源) 9a 流路制御手段 10 艇体 20 インペラー 30 流路 31 水吸引口 38a パツキン 81 底板 94,95,96,97 逆止弁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船尾船底部にインペラを内蔵するジェッ
    トユニットが配置されるとともにその前方に上記インペ
    ラを駆動するエンジンが配置され、上記ジェットユニッ
    トは船底に開口する水吸引口を有するとともに流路中の
    水を船尾後方に噴射させるノズルを有し、上記ジェット
    ユニットを回転させる回転手段と、ジェットユニットを
    昇降させる昇降手段と、この回転手段および昇降手段を
    駆動する駆動源と、この駆動源と回転手段および昇降手
    段との間に設置される流路制御手段とが設けられ、上記
    ジェットユニットの水吸引口の周縁部と船底板との間に
    はパッキンが配置され、上記流路制御手段は、上記水吸
    引口と船底との間隔が所定量以下では昇降手段のみを駆
    動させ、回転手段を停止するように構成されていること
    を特徴とする水ジェット推進艇。
  2. 【請求項2】 エンジンの駆動軸と上記インペラのシャ
    フトとは屈曲自在に連結されていることを特徴とする請
    求項1記載の水ジェット推進艇。3.発明の詳細な説明
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