JP2929263B2 - エレクトレット性を有するマット - Google Patents
エレクトレット性を有するマットInfo
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Description
与えるエレクトレット性を有するマットに関する。
布団に使用した遠赤外線を放射する布団が特開平3-4977
2 号公報に記載されている。この布団によると、遠赤外
線を放射するセラミックを布団の綿に混入させること
で、この布団から遠赤外線効果を期待するものである。
放射するセラミックを布団の繊維内に混入させたもので
は、遠赤外線を放射するものの生体細胞に賦活効果を与
える活性イオンを放射するものではなかった。また、表
生地、セラミックを含有した中綿、ヒーターユニット、
中綿、裏生地が一体的にできているため洗濯をするのに
かなり困難を伴うものであった。さらに、通気性や寝心
地も必ずしも満足するものではなかった。
ラミックよりも、焦電的性質を有する鉱物に着目し、こ
の鉱物を微粒子状に粉砕して遠赤外線を放射するセラミ
ックに加えて繊維に混入することで、遠赤外線効果と共
に、種々の生体に有効な活性イオンを放射するエレクト
レット性質を持たせることを発見した。この電気石微粒
子混入繊維は、遠赤外線を放射することはもちろん、空
気中で活性イオンを放射し、このイオンによる活性化作
用が種々の生体に及ぼす効果として実証されている。
く創出されたもので、従来の遠赤外線を放射するセラミ
ックを有する繊維よりも生体効果に優れ、また、通気性
にも優れて乾燥しやすく、且つ、弾性力に富み、すこぶ
る寝心地の良いエレクトレット性を有するマットの提供
を目的とする。
明の第1の手段は、表地11と繊維からなる立体構造体
12とを有する上層部10と、ヒーター線24Aを配設
したヒーター毛布24を有する中間層部20と、クッシ
ョン材31と裏地32とを有する下層部30とからな
り、上層部10と下層部30とは着脱自在に取付けら
れ、これらの上層部10と下層部30との間に中間層部
20を着脱自在に配設し、ヒーター毛布24の上部に、
電気石とセラミックスとからなる鉱物微粒子22Aを含
んだ繊維22が配材されていることにある。
4Aを配設したヒーター毛布24の上部に鉱物微粒子2
2Aを含んだエレクトレット繊維22Bで作られた不織
布22Cを配設したことにある。
維からなる立体構造体12と、鉱物微粒子22Aを含ん
だエレクトレット繊維22Bで作られた不織布22Cと
で構成される。
維は、鉱物の微粒子12Aを含んだエレクトレット繊維
12Bが織り込まれていることにある。
1は、繊維からなる立体構造体とする。
ルミニウム線を織り込んだ布とするものである。
布24の下に断熱布25を配設する。
との間に、中間層部20が着脱自在に配されるものにな
る。そして、この中間層部20から、電気石とセラミッ
クスとからなる鉱物微粒子22Aを含んだ繊維22が放
射する活性イオンと遠赤外線とが上層部10を透過して
生体に有効な作用を及ぼすものである。このとき、上層
部10は、この発明マットの通気性と弾性力を提供す
る。また、下層部30のクッション材31は、弾性力を
更に高めるものである。
22Aを含んだ繊維22は、ヒーター毛布24のヒータ
ー線24Aにより加熱されて多量の活性イオンと遠赤外
線とを放射する。
子22Aを含んだエレクトレット繊維22Bで作られた
不織布22Cを配しており、この不織布22Cからも活
性イオンと遠赤外線とが放射される。
子12Aを含んだエレクトレット繊維12Bが織り込ま
れており、このエレクトレット繊維12Bからも活性イ
オンと遠赤外線とが放射される。
1は、上層部10と同様の繊維からなる立体構造体を使
用しており、この発明マットの通気性と弾性力を提供す
るものになっている。
線を織り込んだ裏地32が、遠赤外線を上層部10方向
に反射せしめるものである。
が中間層部20と上層部10との保温効果を高める。
部20と下層部30とで構成されている(図1参照)。
そして、中間層部20は、上層部10と中間層部20と
の間に着脱自在に装着するものである。図示例の上層部
10と中間層部20とは、ファスナーFによって開閉自
在にすることも含めて、着脱自在に設けてある。そし
て、各層を夫々別にして洗濯できるものとしている。
とから成る。この表地11は、ポリエステル材を使用し
ているが、他の繊維でもよく、必要により、撥水性を有
するものでもよい。一方、立体構造体12は、図4に示
す如く、六角ハニカム形状を成している。この素材は、
35% のポリエステルと、65% の綿を使用しているが、外
に他の化学繊維を使用してもよい。図示例の六角ハニカ
ム形状は、前述した素材の糸を集めたA糸12Bと、同
様に形成したB糸12Cとをより合わせて六角ハニカム
形状12Dに形成したものである。そして、この一対の
六角ハニカム形状12Dを上下に配し、これらを弾性力
のあるやや太い連結糸12Eで編みあげたものである。
この連結糸12Eは、モノフィラメントが好ましい。こ
の六角ハニカム形状12Dは、この六角形のハニカムの
外、八角形や四角形でもよい。立体構造体12を、この
ようなハニカム構造とすることにより、通気性が良好と
なり、床ずれの原因となる細菌の増殖を防止することが
できる。また、弾力性にも富み、体圧を分散させること
でれ血行をよくし、床ずれ防止となる。しかも、丸洗い
が可能であるから、一般の洗濯機でも丸洗いすることが
でき、通気性がよいので乾燥もはやい。更に、立体構造
体12に鉱物微粒子を含ませることで、この立体構造体
12から活性イオンや遠赤外線を放射せしめることがで
きる。すなわち、図8および図9に示す立体構造体12
は、この立体構造体12の中に図5に示すように鉱物微
粒子12Aを含ませたエレクトレット繊維12Bを使用
したものである。このとき、六角ハニカム形状12Dを
形成するA糸12BとB糸12Cとの夫々に、微粒子1
2Aを含んだ糸を混入してもよい。微粒子12Aを含ん
だ糸としては、レーヨン繊維に0.5 μm のトルマリンを
混入したものであるが、レーヨン繊維以外の繊維でもよ
い。このように、立体構造体12の中に鉱物微粒子12
Aを含ませると、エレクトレット繊維12Bによる洗浄
能力を高める効果もある。
のように、電気石とセラミックスとからなる鉱物微粒子
22Aを含んだエレクトレット繊維22Bと、ヒーター
毛布24と、断熱布25とから構成されている。微粒子
22Aを含んだエレクトレット繊維22Bは、不織布2
2Cとして用い、不織布の毛羽立ちをおさえると共に、
全体形状を整えるために、当布21、23で覆っている
(図3参照)。ヒーター毛布24は、毛布の中にヒータ
ー線24Aを配したもので、ヒーター毛布24上の微粒
子22Aを温めて、この微粒子22Aから、活性イオン
や、遠赤外線を放射せしめるものである。図2に示すヒ
ーター毛布24では、このヒーター線24Aの他に、こ
の発明マットの温度を測定して設定温度にコントロール
する温度調節用の感熱線24Bが配されている。更に、
図示例のヒーター線24Aは、利用者の頭部を温めるこ
との無いように、肩部から足元にかけて配置して頭寒足
熱状態にしてある(図2参照)。また、これら各配線
は、いずれも移動しないように、縫糸(ポリエステル50
% 、アクリル50% )で、毛布に縫い付けている。一方、
断熱布25は、ヒーター毛布24から出た熱がマットの
裏側に伝わらないようにするもので、ナイロンタフタ
や、アクリル、テビロン等の材質で形成する。こうする
ことで、この発明マットを敷いた床面が加熱したり、湿
気を帯びたりするのを防止する。そして、中間層部20
の各構成要素を夫々接着して一体的なものに形成し、上
層部10と下層部30との間に着脱自在に装着できるよ
うにする。また、当布21、23で包んだ微粒子22A
入りの不織布22Cと、ヒーター毛布24と、断熱布2
5とを夫々分離可能に装着してもよい。尚、図7乃至図
9では、微粒子入繊維22を上層部10に配設してあ
り、中間層部20は、ヒーター毛布24のみからなるも
のである。
2とで構成する。このクッション材31は、木綿やウレ
タン、固綿等を使用することもできるが、上層部10の
構成で使用した立体構造体を使用している。このとき、
図示例では、2層のものを示しているが、1層や3層な
ど、任意の変更が可能である。また、下層部30に使用
する立体構造体のクッション材31は、上層部10の立
体構造体12にに比べて硬めに形成する。例えば、六角
ハニカム形状の個々の六角形の大きさを小さく形成した
り、あるいは、立体構造体を構成する繊維自体の太さを
上層部10よりも太いモノフィラメントで形成してもよ
い。また、この六角ハニカム形状は、平面四角形状や八
角形状など、適宜の形状でよい。一方、裏地32は、一
般の布を使用してもよいが、特に、ポリエステル系の経
糸に対してアルミニウム製緯糸を2:1 の割合で織り込む
ことで、電磁波の遠赤外線を反射する特殊な織物とな
り、また排湿効果も得られるものになる。
F と称する)には、図6に示すように遠赤外線を放射す
るセラミックス22bと永久分極性を有する電気石22
aとを含有させることで、より多量の遠赤外線を放射す
ることができる。遠赤外線を放射するセラミックス22
bは、アルミナ、ケイ酸を主体としたもので、コージラ
イト、ベータ入ポジューメン、チタン酸アルミニウムな
どの遠赤外線を多量に放射するものであり、さらに、二
酸化マンガン、酸化鉄、酸化クロム、酸化コバルト、酸
化銅等の遷移元素を添加してもよい。
解して、直流電圧を加えた電極の間で固化させ、電極を
取り去ると、電極に接していた面が正負に帯電して双極
子モーメントが生じ、長期間保存されるものである。そ
して、電気石は、自発分極し、しかも、その自発分極
が、永続的に発生するものである。こういう電気石を繊
維の中に混入することによって、エレクトレット繊維が
形成されるのである。鉱物微粒子22A、12Aのうち
の電気石22aは、その分子式は、 WX3 B3 Al 3 (Al SI 2 O9 )3 (OH,F)
4 W=Na ,Ca X=Al,Fe ,Li ,Mg ,Mn で示される。
V 、2 mmの大きさでも2.34V の分極電化が確認されてい
る(財団法人日本電子部品信頼センターによる試験)。
れ、現在では人工的に結晶を合成することも可能になっ
ており、本発明では、この人工結晶の電気石も含むもの
である。そして電気石は、永久自発電気分極をしている
物質で、外部電界の影響で分極のベクトルを変えない。
また、電気石は、鉱物の中で最も強い永久分極特性を示
すと共に、遠赤外線の放射量も認められている。
して繊維(特にレーヨン)に含有させたもの(以下J.B.
F と称する)から、活性イオン(アニオン)が放射され
ることを確認した。この活性イオンは、主に、自立神経
機能、及び、交感神経機能の活性化を高める作用があ
る。そして、鉱物微粒子22Aとして、遠赤外線を放射
するセラミックス22bは、繊維に対して1 〜35重量
%、永久分極性を有する電気石22aは、繊維に対して
1 〜35重量%含有するものである。
bとを含有させたレーヨン繊維(J.B.F )である。B
は、セラミックス22bのみを含有させたレーヨン繊
維、Cは、レーヨン繊維のみである。そして、これらの
各レーヨン繊維を人体の温度に近い温度の28度〜38度に
したときの遠赤外線の放射量(W/m 2 )を測定した。こ
の結果、J.B.F が最も多量の遠赤外線を放射することが
わかる。
を確認したものである。すなわち、表中Aは、通常のレ
ーヨン繊維、Bは、電気石を微粒子状にしてレーヨン繊
維に含有させたJ.B.F 、Cは、5 %のグルコース溶液を
示す。表中Dは、上記Bと同様のJ.B.F を10分間日光に
照射したものである。 測定方法:図10に示す測定器構成にてフラスコ中に5
%のグルコース溶液を作り、この水溶液をビーカーに移
し、ブランクの測定を行ない、再びフラスコに移した
後、上記各測定試料を浸漬し、この水溶液をビーカーに
移して電気伝導度を測定し(直後)、さらに10分後、60
分後同様にして測定した。その結果が表2に示すもので
ある。 考察:グラフに示すようにJ.B.F (B)は、電気石を含
まないレーヨン繊維(A)に比べ、電気伝導度が増加
(125 % )していることを示した。これは、J.B.F中の
電気石が熱エネルギーにより分極し、活性イオン(アニ
オン)とプロトンを生じるが、分極した片方のプロトン
がグルコースに作用してグルコン酸に変化し、電気伝導
度が上がったことを示している。また、資料AのJ.B.F
を、10分間日光に照射したもの(D)は、電気電導度が
大幅に増加しているが、これは、J.B.F 中のトルマリン
に日光中の遠赤外線エネルギーが作用して焦電効果が増
大し、ひいては、J.B.F の活性を高めたものと考えられ
る。この結果、J.B.F を含んだ微粒子入繊維22を有す
るマットを日光で乾燥させることで、常にJ.B.F の活性
を高めることができる。 検査器具:図10に示すもので、恒温槽41、ビーカー
42、蒸留水43(100ml) 、白金棒44(30φ・l 100
mm)、電気伝導度計45(プレジョンLCR メーター「 Y
HP」10-12 〜102 S )を使用している。尚、図中符
号46はベークライト、符号47は銅板、符号48はア
ースを示している。
たもので、遠赤外線効果と活性イオン効果がある本発明
マットについて、全良導絡測定法により、自立神経機
能、交感神経に及ぼす影響をみた。 測定方法:表中(イ)は、通常の木綿にヒーターを配し
た比較品を示すもので、(ロ)は、本発明マット(図3
に記載した実施例)を示している。そして、健常者9人
に対して、ノイロメーター(LC型)と良導絡専用チャ
ートを使用し、夫々のマット上に仰臥位にして臨床開始
時(0分値)、温熱スイッチを入れる(20分値)、温
熱スイッチを切る直前(40分値)、スイッチを切った
後20分後(60分値)というように、計4回のノイロ
メトリーを行った。 考察:全良導絡の電流量において、比較品(イ)は、ほ
とんど変化はないが、本発明マット(ロ)は、温熱刺激
中の変化は見られないものの、刺激後20分後(60分
値)に11.5 μA の上昇を示した。これは、良導絡が
「興奮」したのであり、交感神経機能の活性化を呈した
と考えられる。
この電圧は一定ではなく、体調や運動量の変化により変
動することが知られている。特に、細胞の膜電位は、細
胞の内外の物質のイオン濃度差による浸透圧と、細胞自
体が有するNaポンプによる能動輸送により、細胞の内外
で生じる電位差を言い、神経や筋の細胞膜電位では、50
〜80mV程度が観察されている。この膜電位は、細胞膜が
死ぬと電位が消失し、一方、細胞が活性化したり、細胞
膜が刺激を受けたりすると、細胞膜に活性電位が生じ
る。すると、この活性電位による細胞膜の興奮が中枢神
経にフィードバックされて自立神経系や運動神経系の調
節が行われるものである。
に、本発明によると、エレクトレット特有の作用を効果
的に機能させるマットが得られ、生体細胞に賦活効果を
与える健康マットの提供が可能になる。
トレット特有の作用を効果的に機能させることができる
ようになった。
気性に優れて乾燥しやすく、しかも、弾性力に富み、す
こぶる寝心地の良いマットが提供できる。
線及び活性イオンの放射量をより効率よく促進させるこ
とができる。
に、多量の遠赤外線を放射するから、これら鉱物微粒子
の活性イオン、及び、遠赤外線との相乗効果により、細
胞組織を刺激し、この刺激が細胞膜の膜電位を活性化さ
せ、新陳代謝や血行の循環を促進させるものである。
線を放射するセラミックよりも生体効果に優れた電気石
微粒子を含み、通気性に優れて乾燥しやすく、しかも、
弾性力に富み、すこぶる寝心地の良いエレクトレット性
を有するマットを提供できるなどといった顕著な効果を
奏するものである。
示す一部切欠斜視図。
図。
要部拡大図。
Claims (7)
- 【請求項1】 表地と繊維からなる立体構造体とを有す
る上層部と、ヒーター線を配設したヒーター毛布を有す
る中間層部と、クッション材と裏地とを有する下層部と
からなり、上層部と下層部とは着脱自在に取付けられ、
これらの上層部と下層部との間に中間層部を着脱自在に
配設し、ヒーター毛布の上部に電気石とセラミックスと
からなる鉱物微粒子を含んだ繊維が配材されていること
を特徴とするエレクトレット性を有するマット。 - 【請求項2】 中間層は、ヒーター線を配設したヒータ
ー毛布の上部に鉱物微粒子を含んだエレクトレット繊維
で作られた不織布を配設したことを特徴とする請求項1
記載のエレクトレット性を有するマット。 - 【請求項3】 上層部は、表地と繊維からなる立体構造
体と、鉱物微粒子を含んだエレクトレット繊維で作られ
た不織布とで構成された請求項1記載のエレクトレット
性を有するマット。 - 【請求項4】 上層部の立体構造体の繊維は、鉱物の微
粒子を含んだエレクトレット繊維が織り込まれている請
求項1または2または3記載のエレクトレット性を有す
るマット。 - 【請求項5】 下層部のクッション材が繊維からなる立
体構造体である請求項1乃至4いずれか記載のエレクト
レット性を有するマット。 - 【請求項6】 下層部の裏地がアルミニウム線を織り込
んだ布である請求項1乃至5いずれか記載のエレクトレ
ット性を有するマット。 - 【請求項7】 中間層には、ヒーター毛布の下に断熱布
を配設した請求項1乃至6いずれか記載のエレクトレッ
ト性を有するマット。
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