JP2929003B2 - 高温熱水中におけるラクタムの製造方法 - Google Patents
高温熱水中におけるラクタムの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温熱水中で転位反応を
行ないラクタムを合成する新規な合成方法に関するもの
である。さらに詳しくいえば、従来の硫酸触媒法に見ら
れるような、廃硫酸の中和処理を必要としないラクタム
の製造に関するものである。
行ないラクタムを合成する新規な合成方法に関するもの
である。さらに詳しくいえば、従来の硫酸触媒法に見ら
れるような、廃硫酸の中和処理を必要としないラクタム
の製造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ナイロン6の原料となる2−ox
ohexamethyleneimineのようなラク
タムを工業的に生産するには、Cyclohexano
neoxime といったカルボニル化合物のオキシム
誘導体(後記する化1に示す一般式の化合物)を、硫酸
中でBeckmann転位反応させて合成している。こ
の転位反応には酸触媒が必要不可欠のため、系内におけ
る水の存在は、微量であっても原料(化1)の加水分解
を起こし、ラクタムの収率を低下させる。これを防ぐた
め、酸触媒として発煙硫酸を使用するのが一般的となっ
ている。
ohexamethyleneimineのようなラク
タムを工業的に生産するには、Cyclohexano
neoxime といったカルボニル化合物のオキシム
誘導体(後記する化1に示す一般式の化合物)を、硫酸
中でBeckmann転位反応させて合成している。こ
の転位反応には酸触媒が必要不可欠のため、系内におけ
る水の存在は、微量であっても原料(化1)の加水分解
を起こし、ラクタムの収率を低下させる。これを防ぐた
め、酸触媒として発煙硫酸を使用するのが一般的となっ
ている。
【0003】ところで、この酸触媒の硫酸は、生成した
ラクタムを分離精製する工程において、アンモニアの中
和処理が必要となっている。この際問題となっているの
は、商品価値の低い硫安(硫酸アンモニウム)が、ラク
タム1Kg当り2Kg以上も副生する点である。
ラクタムを分離精製する工程において、アンモニアの中
和処理が必要となっている。この際問題となっているの
は、商品価値の低い硫安(硫酸アンモニウム)が、ラク
タム1Kg当り2Kg以上も副生する点である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このよう
な、中和処理を必要する多量の硫酸や、高価な触媒・溶
媒等を用いることなく、短時間かつ簡便な操作で、候補
対象の供給原料のカルボニル化合物のオキシム誘導体
(化1)からラクタム製造し、提供することを目的とし
てなされたものである。候補対象の供給原料のカルボニ
ル化合物のオキシム誘導体(化1)としてはオキシム誘
導体の原料となるカルボニル化合物とヒドロキシアミン
類あるいは(化1)のn=1〜9で、R=Hあるいはア
ルキル基で代表される構造を有する物、また同骨格中の
酸素原子を硫黄原子に、窒素原子をリン原子に置き換え
た類似骨格有機化合物等である。候補対象の原料とその
反応場を形成する水系の具体例を下の表に記す。 表1候補対象の原料 カルボニル化合物のオキシム誘導体。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質。 カルボニル化合物のオキシム誘導体と炭化水素混合物。 カルボニル化合物のオキシム誘導体と脂肪酸混合物。 カルボニル化合物のオキシム誘導体とビフェニル混合
物。 カルボニル化合物のオキシム誘導体と安定な有機体との
混合物 カルボニル化合物のオキシム誘導体と界面活性剤との混
合物 オキシム誘導体類縁構造を有する物質と炭化水素混合
物。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質と脂肪酸混合物。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質とビフェニル混合
物。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質と安定な有機体と
の混合物。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質と界面活性剤との
混合物 。 カルボニル化合物のオキシム誘導体とその溶解性あるい
は反応性を高めるためる物質との混合物。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質とその溶解性ある
いは反応性を高める物質との混合物。候補対象の反応場を形成する水系 水。 重水。 エントレーナー添加水。 塩酸、硫酸、硝酸等無機酸、トルエンスルホン酸、酢酸
等有機酸添加水。 金属イオン添加水。 塩類添加水。 光増感剤添加水。 溶解性を高めるための物質を添加した水。 反応性を高めるための物質を添加した水。
な、中和処理を必要する多量の硫酸や、高価な触媒・溶
媒等を用いることなく、短時間かつ簡便な操作で、候補
対象の供給原料のカルボニル化合物のオキシム誘導体
(化1)からラクタム製造し、提供することを目的とし
てなされたものである。候補対象の供給原料のカルボニ
ル化合物のオキシム誘導体(化1)としてはオキシム誘
導体の原料となるカルボニル化合物とヒドロキシアミン
類あるいは(化1)のn=1〜9で、R=Hあるいはア
ルキル基で代表される構造を有する物、また同骨格中の
酸素原子を硫黄原子に、窒素原子をリン原子に置き換え
た類似骨格有機化合物等である。候補対象の原料とその
反応場を形成する水系の具体例を下の表に記す。 表1候補対象の原料 カルボニル化合物のオキシム誘導体。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質。 カルボニル化合物のオキシム誘導体と炭化水素混合物。 カルボニル化合物のオキシム誘導体と脂肪酸混合物。 カルボニル化合物のオキシム誘導体とビフェニル混合
物。 カルボニル化合物のオキシム誘導体と安定な有機体との
混合物 カルボニル化合物のオキシム誘導体と界面活性剤との混
合物 オキシム誘導体類縁構造を有する物質と炭化水素混合
物。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質と脂肪酸混合物。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質とビフェニル混合
物。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質と安定な有機体と
の混合物。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質と界面活性剤との
混合物 。 カルボニル化合物のオキシム誘導体とその溶解性あるい
は反応性を高めるためる物質との混合物。 オキシム誘導体類縁構造を有する物質とその溶解性ある
いは反応性を高める物質との混合物。候補対象の反応場を形成する水系 水。 重水。 エントレーナー添加水。 塩酸、硫酸、硝酸等無機酸、トルエンスルホン酸、酢酸
等有機酸添加水。 金属イオン添加水。 塩類添加水。 光増感剤添加水。 溶解性を高めるための物質を添加した水。 反応性を高めるための物質を添加した水。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、(化1)を水
の存在する高温高圧条件下で反応させることにより、そ
の目的を達成しうることを見い出し、この知見に基づい
て本発明を完成するに至った。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、(化1)を水
の存在する高温高圧条件下で反応させることにより、そ
の目的を達成しうることを見い出し、この知見に基づい
て本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、温度250〜450
℃、圧力4〜60MPaの条件下で、水を原料の(化
1)と共存させることを特徴とするラクタム製造のため
の新たな手法を提供するものである。本発明方法が適用
できる例としては、原料である(化1)やそれらの誘導
体より相当するラクタムを製造できることが挙げられ
る。
℃、圧力4〜60MPaの条件下で、水を原料の(化
1)と共存させることを特徴とするラクタム製造のため
の新たな手法を提供するものである。本発明方法が適用
できる例としては、原料である(化1)やそれらの誘導
体より相当するラクタムを製造できることが挙げられ
る。
【0007】本発明方法においては、前記の(化1)
を、水の共存する高温高圧条件下で反応させることによ
り、ラクタムへの転位反応が短時間に進行する。この際
の温度は、250〜600℃、好ましくは250〜45
0℃の範囲にあることが望まれる。一方、圧力は、4〜
60MPa、好ましくは10〜40MPaの範囲にある
ことが望ましい。
を、水の共存する高温高圧条件下で反応させることによ
り、ラクタムへの転位反応が短時間に進行する。この際
の温度は、250〜600℃、好ましくは250〜45
0℃の範囲にあることが望まれる。一方、圧力は、4〜
60MPa、好ましくは10〜40MPaの範囲にある
ことが望ましい。
【0008】本件の反応場を形成する水系として通常は
水道水、井戸水、河川水等が用いられるが、蒸留水、イ
オン交換水も用いることができる。更にこれらの水に種
々の物質を添加して溶解性を高めたり、反応性を高めた
りすることもでき、代表的な例を前述の表に示したが、
添加物はこれに限定される物ではない。
水道水、井戸水、河川水等が用いられるが、蒸留水、イ
オン交換水も用いることができる。更にこれらの水に種
々の物質を添加して溶解性を高めたり、反応性を高めた
りすることもでき、代表的な例を前述の表に示したが、
添加物はこれに限定される物ではない。
【0009】本発明方法は回分式、流通式のいずれの方
法でも行うことができる。回分式はその設定温度に到達
する時間は約10〜60秒であるが、構成反応器の容量
の大きさ、材質や厚さで異なる。流通式は連続的に行う
ことが可能でその反応時間も送液量で調整できることか
らより有効な方法と考えられる。両方法とも転位反応液
を、冷却・減圧した後、有機溶媒を用いた抽出操作を行
い、有機層へラクタムを移行させた後、溶媒を除去す
る。得られた粗ラクタムは、必要に応じて蒸留、精留、
物理的化学的処理などの適当な組み合わせによって精製
を行う。
法でも行うことができる。回分式はその設定温度に到達
する時間は約10〜60秒であるが、構成反応器の容量
の大きさ、材質や厚さで異なる。流通式は連続的に行う
ことが可能でその反応時間も送液量で調整できることか
らより有効な方法と考えられる。両方法とも転位反応液
を、冷却・減圧した後、有機溶媒を用いた抽出操作を行
い、有機層へラクタムを移行させた後、溶媒を除去す
る。得られた粗ラクタムは、必要に応じて蒸留、精留、
物理的化学的処理などの適当な組み合わせによって精製
を行う。
【0010】本発明方法においては、条件温度が高温と
なるため、反応器内の酸素による原料および生成物の酸
化反応が進行する可能性が懸念される。これを避けるた
めに反応器内の空気を、アルゴン等の不活性ガスや窒素
で置換しておくことが、望ましい。
なるため、反応器内の酸素による原料および生成物の酸
化反応が進行する可能性が懸念される。これを避けるた
めに反応器内の空気を、アルゴン等の不活性ガスや窒素
で置換しておくことが、望ましい。
【0011】本発明において触媒を用いることなく反応
が進行するが、触媒を用いて更に反応を進行させたり、
あるいは反応時間を短縮することは一向にさしつかえな
い。
が進行するが、触媒を用いて更に反応を進行させたり、
あるいは反応時間を短縮することは一向にさしつかえな
い。
【0012】
【発明の効果】本発明によると、中和処理を必要する多
量の硫酸やアンモニア等の中和剤、高価な触媒・溶媒等
を用いることなく、短時間かつ簡便な操作で、(化1)
からラクタムが得られる。従って、本発明方法は無触媒
でラクタムを得る画期的な製造方法である。
量の硫酸やアンモニア等の中和剤、高価な触媒・溶媒等
を用いることなく、短時間かつ簡便な操作で、(化1)
からラクタムが得られる。従って、本発明方法は無触媒
でラクタムを得る画期的な製造方法である。
【0013】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0014】実施例1 ここでは、(1a)の反応温度385゜C、反応圧力2
5.5MPaの条件の例を記載する。バッチ反応器にお
いては内径8.7mm、長さ170mmのSUS316
製管式反応器(内容積10ml)に熱電対を接続し、溶
融塩浴で急速昇温することで所定の設定温度(設定温度
到達時間約30秒)で3分間反応実験を行った。反応器
に蒸留水3.5gと(1a)0.5gを仕込み、窒素気
流中で封管した。予め反応温度に設定しておいたこの恒
温槽に反応器を入れることにより、反応器は所定の反応
温度に昇温される。反応温度における圧力は内容積、使
用した水の量と温度より、水の蒸気圧曲線から計算して
求めた。反応器は所定の温度で反応後、反応器を冷水浴
に移し反応を停止させた。
5.5MPaの条件の例を記載する。バッチ反応器にお
いては内径8.7mm、長さ170mmのSUS316
製管式反応器(内容積10ml)に熱電対を接続し、溶
融塩浴で急速昇温することで所定の設定温度(設定温度
到達時間約30秒)で3分間反応実験を行った。反応器
に蒸留水3.5gと(1a)0.5gを仕込み、窒素気
流中で封管した。予め反応温度に設定しておいたこの恒
温槽に反応器を入れることにより、反応器は所定の反応
温度に昇温される。反応温度における圧力は内容積、使
用した水の量と温度より、水の蒸気圧曲線から計算して
求めた。反応器は所定の温度で反応後、反応器を冷水浴
に移し反応を停止させた。
【0015】冷却後、反応器内の生成物を水、クロロホ
ルム等の有機溶媒を使って回収し、有機溶媒層を分離し
た後、有機溶媒を留去した。目的のラクタムの構造は質
量スペクトルによって、C6H11ON(M+113)よ
りC6H11ON(M+113)の分子ピークおよび開裂
パターンで確認し、更に、核磁気共鳴スペクトルよりそ
の生成物のNH水素原子の吸収ピークを6.3ppmに確
認することで決定した。その生成量はガスクロマトグラ
フィー分析より25%で製造される。
ルム等の有機溶媒を使って回収し、有機溶媒層を分離し
た後、有機溶媒を留去した。目的のラクタムの構造は質
量スペクトルによって、C6H11ON(M+113)よ
りC6H11ON(M+113)の分子ピークおよび開裂
パターンで確認し、更に、核磁気共鳴スペクトルよりそ
の生成物のNH水素原子の吸収ピークを6.3ppmに確
認することで決定した。その生成量はガスクロマトグラ
フィー分析より25%で製造される。
【0016】実施例2 実施例1において原料とした(1a)の誘導体(1b)
について、上記条件と同様に実験した。
について、上記条件と同様に実験した。
【0017】冷却後、反応器内の生成物を水、クロロホ
ルム等の有機溶媒を使って回収し、有機溶媒層を分離し
た後、有機溶媒を留去した。目的のラクタムの構造は質
量スペクトルによって、ラクタムのC5H9ON(M+9
9)よりC5H9ON(M+99)の分子ピークおよび開
裂パターンによって確認し、更に、核磁気共鳴スペクト
ルよりその生成物のNH水素原子の吸収ピークを6.9
ppmに確認することで決定した。その生成量はガスクロ
マトグラフィー分析より20%で製造される。
ルム等の有機溶媒を使って回収し、有機溶媒層を分離し
た後、有機溶媒を留去した。目的のラクタムの構造は質
量スペクトルによって、ラクタムのC5H9ON(M+9
9)よりC5H9ON(M+99)の分子ピークおよび開
裂パターンによって確認し、更に、核磁気共鳴スペクト
ルよりその生成物のNH水素原子の吸収ピークを6.9
ppmに確認することで決定した。その生成量はガスクロ
マトグラフィー分析より20%で製造される。
【0018】実施例3 ここでは、(1a)の反応温度450゜C、反応圧力2
5.5MPaの条件の例を記載する。バッチ反応器にお
いては内径8.7mm、長さ170mmのSUS316
製管式反応器(内容積10ml)に熱電対を接続し、溶
融塩浴で急速昇温することで所定の設定温度(設定温度
到達時間約30秒)で3分間反応実験を行った。反応器
に蒸留水1.1gと(1a)0.5gを仕込み、窒素気
流中で封管した。以下、実施例1と同様に処理した。反
応温度を高めに誘導するとラクタムのトータル収率が5
%に低下する。これは生成したラクタムの二次反応が高
温領域で同時進行するためであり、その進行を抑えるこ
とによって収率は増すと考えられる。
5.5MPaの条件の例を記載する。バッチ反応器にお
いては内径8.7mm、長さ170mmのSUS316
製管式反応器(内容積10ml)に熱電対を接続し、溶
融塩浴で急速昇温することで所定の設定温度(設定温度
到達時間約30秒)で3分間反応実験を行った。反応器
に蒸留水1.1gと(1a)0.5gを仕込み、窒素気
流中で封管した。以下、実施例1と同様に処理した。反
応温度を高めに誘導するとラクタムのトータル収率が5
%に低下する。これは生成したラクタムの二次反応が高
温領域で同時進行するためであり、その進行を抑えるこ
とによって収率は増すと考えられる。
【0019】実施例4 ここでは、(1a)の反応温度250゜C、反応圧力2
5.5MPaの条件の例を記載する。バッチ反応器にお
いては内径8.7mm、長さ170mmのSUS316
製管式反応器(内容積10ml)に熱電対を接続し、溶
融塩浴で急速昇温することで所定の設定温度(設定温度
到達時間約30秒)で3分間反応実験を行った。反応器
に水道水8.2gと(1a)0.5gを仕込み、窒素気
流中で封管した。以下、実施例1と同様に処理した。反
応温度を低下させた場合収率は低下する、未反応物の多
いことから反応基質の拡散が不十分と考えられ、溶解性
を高めることで収率は増すと考えられる。
5.5MPaの条件の例を記載する。バッチ反応器にお
いては内径8.7mm、長さ170mmのSUS316
製管式反応器(内容積10ml)に熱電対を接続し、溶
融塩浴で急速昇温することで所定の設定温度(設定温度
到達時間約30秒)で3分間反応実験を行った。反応器
に水道水8.2gと(1a)0.5gを仕込み、窒素気
流中で封管した。以下、実施例1と同様に処理した。反
応温度を低下させた場合収率は低下する、未反応物の多
いことから反応基質の拡散が不十分と考えられ、溶解性
を高めることで収率は増すと考えられる。
【0020】実施例5 ここでは、(1a)の反応温度400゜C、反応圧力39
MPaの条件の例を記載する。バッチ反応器においては
内径8.7mm、長さ170mmのSUS316製管式
反応器(内容積10ml)に熱電対を接続し、溶融塩浴
で急速昇温することで所定の設定温度(設定温度到達時
間約30秒)で3分間反応実験を行った。反応器に水道
水5.2gと(1a)0.5gを仕込み、窒素気流中で
封管した。以下、実施例1と同様に処理した。
MPaの条件の例を記載する。バッチ反応器においては
内径8.7mm、長さ170mmのSUS316製管式
反応器(内容積10ml)に熱電対を接続し、溶融塩浴
で急速昇温することで所定の設定温度(設定温度到達時
間約30秒)で3分間反応実験を行った。反応器に水道
水5.2gと(1a)0.5gを仕込み、窒素気流中で
封管した。以下、実施例1と同様に処理した。
【0021】実施例1〜8の収率を次ぎに示す。
【0022】比較例 常温常圧での実施例で取り扱ったカルボニル化合物のオ
キシム誘導体の実験は当該ラクタムを確認することは無
い。また、常圧で反応温度50−99℃においても全く
生成を確認できなかった。これらの分析はガスクロマト
グラフィーおよびガスクロマトグラフィー質量分析装置
によって分析された。
キシム誘導体の実験は当該ラクタムを確認することは無
い。また、常圧で反応温度50−99℃においても全く
生成を確認できなかった。これらの分析はガスクロマト
グラフィーおよびガスクロマトグラフィー質量分析装置
によって分析された。
【0023】
【化1】
【0024】原料であるカルボニル化合物のオキシム誘
導体の一般式を化1に示した。
導体の一般式を化1に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山敏郎 宮城県太白区郡山一丁目19番1−903号 (72)発明者 相沢崇史 宮城県黒川郡富谷町明石台2丁目19−12 (56)参考文献 特開 昭47−14189(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 201/04
Claims (7)
- 【請求項1】 固体触媒や濃硫酸を使用することなく、
オキシムからラクタムを製造する方法であって、高温高
圧の水を反応溶媒にすることで、カルボニル化合物のオ
キシム誘導体から、温度250〜600℃、圧力4〜6
0MPaの水条件下で、ラクタムを製造する方法。 - 【請求項2】 カルボニル化合物のオキシム誘導体1モ
ル量当り、水5〜50000モル量の割合で存在させる
請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 反応温度250〜450℃、反応圧力4
〜60MPaである請求項1記載の製造方法。 - 【請求項4】 製造原料のカルボニル化合物のオキシム
誘導体が2−オキソヘキサメチレンイミン(2−oxo
hexamethyleneimine)、2−オキソ
ペンタメチレンイミン(2−oxopentameth
yleneimine)、2−オキソヘプタメチレンイ
ミン(2−oxoheptamethyleneimi
ne)、分解してラクタム構造を生ずるカルボニル化合
物のオキシム誘導体又はこれらの混合物から構成される
群から選ばれる請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 カルボニル化合物のオキシム誘導体が2
−オキソヘキサメチレンイミン(2−oxohexam
ethyleneimine)である請求項4記載の方
法。 - 【請求項6】 カルボニル化合物のオキシム誘導体が2
−オキソペンタメチレンイミン(2−oxopenta
methyleneimine)である請求項4記載の
方法。 - 【請求項7】 カルボニル化合物のオキシム誘導体と水
を、反応温度250〜450℃、反応圧力4〜60MP
aの条件下で、共存させる請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9393398A JP2929003B2 (ja) | 1997-02-13 | 1998-02-10 | 高温熱水中におけるラクタムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-47356 | 1997-02-13 | ||
JP4735697 | 1997-02-13 | ||
JP9393398A JP2929003B2 (ja) | 1997-02-13 | 1998-02-10 | 高温熱水中におけるラクタムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10287644A JPH10287644A (ja) | 1998-10-27 |
JP2929003B2 true JP2929003B2 (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=26387518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9393398A Expired - Lifetime JP2929003B2 (ja) | 1997-02-13 | 1998-02-10 | 高温熱水中におけるラクタムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2929003B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3837467B2 (ja) | 2001-03-07 | 2006-10-25 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | ラクタムの製造方法 |
US7084269B2 (en) | 2001-03-26 | 2006-08-01 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | Process for producing lactam |
EP1312604A1 (en) | 2001-11-02 | 2003-05-21 | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology | Method of production of lactams |
AU2002255305A1 (en) * | 2002-04-24 | 2003-11-10 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | Lactam synthesizing method |
-
1998
- 1998-02-10 JP JP9393398A patent/JP2929003B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10287644A (ja) | 1998-10-27 |
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