JP2928888B2 - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP2928888B2
JP2928888B2 JP12040190A JP12040190A JP2928888B2 JP 2928888 B2 JP2928888 B2 JP 2928888B2 JP 12040190 A JP12040190 A JP 12040190A JP 12040190 A JP12040190 A JP 12040190A JP 2928888 B2 JP2928888 B2 JP 2928888B2
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好孝 萬本
茂明 神原
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HOKUSHIN KUROSU KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、壁装材や床張地等の内装材、合板や鋼板等
の建材や家具類の表面材、或は、合成皮革の代用品とし
て椅子張地やカーテン地等に使用される化粧シートに関
するものである。
〔従来の技術〕
ベースシートの表面に骨材を散布接着した化粧シート
の製法については、特公昭62−40467、特公昭63−52579
号、特公平1−18879、実公昭62−18440に種々開示され
ている。
即ち、この種の化粧シートの表面に凹凸模様を描出す
るには、全面散布した骨材表面層に加熱エンボスロール
を適用するか、或は、ベースシートに接着剤を印捺して
骨材を模様状に接着する方法が採られる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
然るに、加熱エンボスロールを適用する方法では、熱
溶融し易いプラスチックフイルムや薄手の合成繊維布
帛、或は、熱可塑性のない無機質シートや紙をベースシ
ートに使用することは出来ず、叉、凹部と凸部の形際を
先鋭にしたり凹部の谷底を異色に着色することは困難で
あり、特に、骨材がセラミックや煉瓦等を粉砕した硬い
無機質のものではベースシートを厚くしてもエンボスロ
ールが損傷してしまうので凹凸模様を描出することは実
際上不可能である。
叉、接着剤を印捺する方法では、骨材をベースシート
に強固に接着するには凹部を深く削設した彫刻ロールを
必要とするのであるが、その様に凹部を深く削設した彫
刻ロールは、高価であるばかりではなく、接着剤の塗着
量は凹部の深さによって決まるので随時加減することが
出来ず、接着剤を取り除く使用後の印捺装置の清掃に手
間取る等の不利不便がある。
〔発明の目的〕
そこで本発明は、薄手のプラスチックフイルムや合成
繊維布帛、無機質シート或は紙等をベースシートにし、
特に凹部の深い彫刻ロールを必要とせず、接着剤の種類
に応じて塗着量を適宜加減して骨材をベースシートに模
様状に強固に接着することが出来、叉、使用後の接着剤
の塗布装置の清掃も素早く行える化粧シートの製法を確
立し、それによって骨材の有無による凹部と凸部の形際
の先鋭な模様を描出した化粧シートを簡便且つ効率的に
得ることを目的とする。
〔発明の構成〕
即ち、本発明に係る化粧シート16は、ベースシート11
の表面が撥水剤の付着した撥水部12と撥水剤の付着しな
い非撥水部13とに区分されており、その非撥水部13に接
着剤14を介して骨材15が接着されていることを特徴とす
るものである。
この様にベースシート11の表面を撥水剤の付着した撥
水部12と撥水剤の付着しない非撥水部13とに区分し、そ
の非撥水部13にのみ接着剤14を介して骨材15を接着する
には、まず、ベースシート11の表面に撥水剤を部分的に
付与して撥水剤の付着した撥水部12と撥水剤の付着しな
い非撥水部13とに区分し、その区分したベースシート11
の表面に撥水剤14をリバースロールコーターやドクター
ロール等によって全面塗布し、その上に骨材15を散布し
てから接着剤14を乾燥固化させる。
而して、その様に接着剤14を全面塗布しても、接着剤
14は撥水部12では弾かれて塗着せず非撥水部13にだけ塗
着するので、その塗着した非撥水部13にのみ骨材15が接
着して隆起した凸部22が形成され、骨材の接着しない撥
水部12はベースシート11の露出した凹部23として残され
る。
従って、撥水剤(12)には、接着剤14を接着し難くす
る離形性を有し、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ワックス
等の一般に離形剤や撥水撥油剤、防汚剤等として使用さ
れるものが使用され、接着剤14には、カルボキシルメチ
ルセルロースの如き水溶性糊剤やエマルジョン・ラテッ
クスコンパウンドの如く水分を成分の一部とする組成物
(以下、含水接着剤と言う。)の如く撥水剤(12)と相
容性や接着性を有しないものが使用される。
ベースシート11の表面を撥水部12と非撥水部13とに区
分するには、印刷装置や捺染装置等に慣用の彫刻ロール
や捺染スクリーンにより撥水剤(12)をベースシート11
に印捺すればよいのであるが、それを霜降模様状にラン
ダムに印捺する場合には、スプレーやブラシ等によって
撥水剤(12)を飛散させてベースシート11に付着させ撥
水部12と非撥水部13とに細かく区分してもよい。
ベースシート11には化粧シート16の用途に応じた種々
のものが使用され、建材や家具類の表面材の様に硬質基
材の表皮に使用するものではプラスチックフイルムや薄
葉紙が、壁装材や床張地の様に内装材として接着施工さ
れるものでは無機質シートや不織布或は裏打紙が、叉、
合成皮革の代用品として椅子張地やカーテン地等に使用
されるものでは織編物や不織布等の基布が使用される。
骨材15には、繊維や発泡体、木材等を粉砕した有機質
粉粒体や、金属類や大理石、寒水石等の鉱物、或は、陶
器、磁器、煉瓦等のセラミック等を粉砕した無機質粉粒
体が使用される。
骨材15に鉱物やセラミックを粉砕した無機質粉粒体を
使用する場合には、撥水部12は施工されたタイルの目地
のように縦横に一直線状に続く縞模様や格子模様を描く
様に印捺するとよい。
第1図は本発明の実施例を図示するものであり、ベー
スシート11には彫刻ロール17によって撥水剤(12)を模
様状に付与し、乾燥ゾーン18を通してからリバースロー
ルコーター19によって含水接着剤14を全面塗布し、その
塗布面に骨材15をホッパー20から厚く散布積層して後表
裏反転して余剰の骨材(15)を脱落除去し乾燥ゾーン21
に通す。
この場合、含水接着剤14は全面塗布されるが、撥水部
12の上では弾かれ、その有する表面張力によって非撥水
部13へと移動するので、骨材15は撥水部12には接着せず
非撥水部13にのみ接着し、それによって骨材15の接着し
た凸部22と接着されずベースシート11の露出した凹部23
とによる凹凸模様が描出されることになる。
この様に、周面が平坦なリバースロールコーター19か
ら含水接着剤14を転写する場合には、撥水剤をエンボス
ロールによって印捺し、その印捺と同時にベーシシート
11に凹凸23・24を付け、その凹部23の谷底に撥水剤(1
2)を付与すると、接着剤14が確実に非撥水部13となる
凸部24にだけ塗着し、凹凸模様の形際を尖鋭にすること
が出来るので好都合である。
凹凸模様は、ベーシシート11や含水接着剤14や骨材15
の色彩を変えることによってカラフルにすることも出
来、そのためには撥水剤(12)に着色剤を配合して骨材
15の接着しない凹部23の谷底を予め着色しておくことも
一法である。
こうして得られた化粧シート16は、プレスロールに通
して凸部表面(22)に突き出た骨材15による凹凸をなく
して平に仕上げることも出来るし、叉、全面に帯電防止
剤や防汚剤その他の樹脂組成物をオーバーコートして仕
上げることも出来る。
特に、骨材15が塩化ビニルやエチレン・酢酸ビニル等
の熱可塑性樹脂の発泡体を粉砕したものでは、加熱状態
においてプレスロールに通すと、凸部表面22の突き出た
骨材15が平に押し潰されて拡がり、石目調の化粧シート
16を得ることが出来る。
〔発明の効果〕
この様に本発明では、ベースシート11の表面を撥水剤
の付着した撥水部12と撥水剤の付着しない非撥水部13と
に区分し、その非撥水部13に含水接着剤14を介して骨材
15を接着することとしたので、 (1) 接着剤14を、高価な彫刻ロール等によって印捺
するのではなく、それよりも遥かに安価な表面のプレー
ンなリバースロールコーターやドクターロールによって
全面塗布し、撥水部12の撥水作用によってベースシート
11に部分的模様状に塗着させることが可能となる。
(2) その様に接着剤14を表面がプレーンなリバース
ロールコーターやドクターロールによって全面塗布する
ので、その塗着量(塗膜厚み)はベースシート11や接着
剤14や骨材15の種類や接着性等の関係において自由に加
減出来る。
(3) このため、発泡体を粉砕したものの様に接着剤
を吸収し易い骨材15を散布する場合には接着剤の塗膜を
十分に厚くし、その塗膜に食い込ませて骨材15を強固に
接着させることが出来、それによって骨材が脱落し難く
耐摩耗性があり耐久性に富む化粧シート16を得ることが
出来る。
(4) 叉その様に、接着剤14の塗着量(塗膜厚み)を
ベースシート11や接着剤14や骨材15の種類や接着性等の
関係において適宜加減することが出来るので、化粧シー
ト16の資材であるそれらベースシート11や接着剤14及び
骨材15の切り替えに迅速に対応することが出来、叉、接
着剤14の塗布装置が表面のプレーンなリバースロールコ
ーターやドクターロールート19であるから使用後の清掃
に手間取らず、よって、化粧シートの生産工程が効率化
される。
(5) 撥水剤(12)の印捺に彫刻ロール17を用いて
も、撥水剤は接着剤と異なり粘性や接着性の少ないもの
であるからその清掃に手間取ることがなく、叉、撥水剤
(12)はベースシート11の表面に極く薄く塗着させれば
よいので彫刻ロール17に深い凹部を削設する必要もなく
なる。
(6) 凹凸模様は加熱エンボスロールによるものでは
ないので、セラミックや煉瓦等の硬い無機質骨材15によ
って極薄手のベースシート11の上に描出することが出来
るし、熱溶融し易いプラスチックフイルムや薄手の合成
繊維布帛、或は、熱可塑性のない無機質シートや紙をベ
ースシートに使用することも出来、ベースシート11や接
着剤14或は骨材15の色彩に応じて凹部23の谷底が異色の
カラフルな化粧シート16を得ることも出来る。
(7) 撥水部12をタイルの目地のように縞模様や格子
模様状に付けてセラミックや煉瓦等の硬い無機質骨材を
散布接着したものでは、それらの骨材15のない一直線状
に続く撥水部12にそってカッターを当てて裁断すること
が出来るので、壁装材の如く重ね切りし裁断口を突き合
わせて接着施工することも可能となる。
(8) 無機質骨材15は不燃物質であるから、不燃内装
材が簡便に得られる。
(9) 無機質骨材15を接着すると化粧シート全体が硬
くなるが、その場合には撥水剤の印捺と同時に表面凹凸
の痕跡が裏面に表出する程度に強くエンボスしてベース
シート11の表面に凹凸24・25を付ければ、凸部24と凹部
25の形際が折り曲げ易くなるので、壁装材の様に壁面の
入隅や出隅に沿って表面に亀裂が生じないように化粧シ
ート16を折曲施工し得る様になる。
この様に本発明によると、骨材15の有無によるカラフ
ルな凹凸模様が描出されたデザイン的にも新規であり、
柔軟可撓で接着施工し易く、骨材15の接着が強固で脱落
し難く耐摩耗性に優れ、防火性を有する化粧シート16が
簡便且つ効率的に得られるので好都合である。
尚、非撥水部13から撥水部12へと接着剤14が僅かに食
み出たり、撥水部12の離形性が少なく撥水部12に接着剤
14が僅かに付着することがあっても、骨材はその様な僅
かな接着剤によっては接着されず、叉、一時的に接着さ
れることがあっても殆ど脱落してしまい、少なくとも撥
水部12には非撥水部13ほどには緻密に骨材が接着される
ことはないので、撥水部12に接着剤や骨材が僅かに付着
することあっても上記本発明特有の効果は妨げられず、
叉、本発明の範囲が限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る化粧シートの製造装置の側面図、
第2図と第3図はそれぞれ本発明に係る化粧シートの断
面側面図である。 11……ベースシート、12……撥水部、13……非撥水部、 14……含水接着剤、15……骨材、16……化粧シート、 17……彫刻ロール、18……乾燥ゾーン、 19……リバースコーター、20……ホッパー、 21……乾燥ゾーン、22……凸部、23……凹部、 24……凸部、25……凹部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 33/00 B32B 3/14 B32B 5/16 B32B 7/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースシート11の表面が撥水剤の付着した
    撥水部12と撥水剤の付着しない非撥水部13とに区分され
    ており、その非撥水部13に接着剤14を介して骨材15が接
    着されており、撥水部12には殆ど骨材15が接着していな
    いことを特徴とする化粧シート。
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