JP2927822B2 - 発泡用直鎖状低密度ポリエチレン樹脂着色粒子及び直鎖状低密度ポリエチレン樹脂予備発泡着色粒子 - Google Patents
発泡用直鎖状低密度ポリエチレン樹脂着色粒子及び直鎖状低密度ポリエチレン樹脂予備発泡着色粒子Info
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- JP2927822B2 JP2927822B2 JP1163348A JP16334889A JP2927822B2 JP 2927822 B2 JP2927822 B2 JP 2927822B2 JP 1163348 A JP1163348 A JP 1163348A JP 16334889 A JP16334889 A JP 16334889A JP 2927822 B2 JP2927822 B2 JP 2927822B2
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- density polyethylene
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- polyethylene resin
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(以下、LLDP
Eと略す)に有機顔料とノニオン系界面活性剤を含有せ
しめてなる発泡用LLDPE着色粒子と、該着色粒子より得
られる予備発泡着色粒子に関する。
Eと略す)に有機顔料とノニオン系界面活性剤を含有せ
しめてなる発泡用LLDPE着色粒子と、該着色粒子より得
られる予備発泡着色粒子に関する。
従来より緩衝性を要する材料としてLLDPE粒子発泡成
形体が各種分野で使用されている。この発泡成形体はLL
DPEの樹脂粒子を予備発泡させた予備発泡粒子を用いて
型内成形法により所望の形状に成形して得られるもので
あり、現在のところ無着色(白色)のものが主流を占め
ているものの、最近では任意の着色を施した意匠性に富
んだ発泡成形体も広く衆望され始めている。
形体が各種分野で使用されている。この発泡成形体はLL
DPEの樹脂粒子を予備発泡させた予備発泡粒子を用いて
型内成形法により所望の形状に成形して得られるもので
あり、現在のところ無着色(白色)のものが主流を占め
ているものの、最近では任意の着色を施した意匠性に富
んだ発泡成形体も広く衆望され始めている。
上記のような着色を施した発泡成形体を得る方法とし
ては一般に、発泡成形体表面にプラスチック用塗料を塗
布する方法や顔料等の着色剤を樹脂原料に含有せしめる
方法が知られているが、コスト等の点から工業的には後
者の手段が採られている。
ては一般に、発泡成形体表面にプラスチック用塗料を塗
布する方法や顔料等の着色剤を樹脂原料に含有せしめる
方法が知られているが、コスト等の点から工業的には後
者の手段が採られている。
ところが、上記後者の着色手段にてLLDPE等のポリオ
レフィン系樹脂を着色する場合、予備発泡粒子を製造す
る段階において顔料粒子等が気泡核として作用し、得ら
れる予備発泡粒子は発泡にバラツキが生じ特に気泡が全
体的に著しく微細なものとなる欠点がある。このような
気泡の微細化は架橋された樹脂粒子に比べ無架橋の樹脂
粒子の場合に更に助長される。その理由としては、無架
橋の樹脂粒子は架橋樹脂粒子に比べ発泡に適した温度範
囲が狭く、換言すれば結晶が存在するその僅かな温度範
囲内でなければ独立気泡率の高い予備発泡粒子が得られ
ず、かかる制約下で顔料粒子等を存在させた状態で予備
発泡を行うと、顔料粒子が単なる気泡核として作用する
ばかりか結晶核として作用し、しかもその結晶核が更に
気泡核となるためと推定される。
レフィン系樹脂を着色する場合、予備発泡粒子を製造す
る段階において顔料粒子等が気泡核として作用し、得ら
れる予備発泡粒子は発泡にバラツキが生じ特に気泡が全
体的に著しく微細なものとなる欠点がある。このような
気泡の微細化は架橋された樹脂粒子に比べ無架橋の樹脂
粒子の場合に更に助長される。その理由としては、無架
橋の樹脂粒子は架橋樹脂粒子に比べ発泡に適した温度範
囲が狭く、換言すれば結晶が存在するその僅かな温度範
囲内でなければ独立気泡率の高い予備発泡粒子が得られ
ず、かかる制約下で顔料粒子等を存在させた状態で予備
発泡を行うと、顔料粒子が単なる気泡核として作用する
ばかりか結晶核として作用し、しかもその結晶核が更に
気泡核となるためと推定される。
そして、上記の如く単に着色剤を添加して得られる発
泡着色粒子では例え成形前に加圧熟成を行ったとしても
型内発泡成形時の二次発泡性が悪く粘着不良を生じ易
く、例え良好な二次発泡を成しえたとしても得られた発
泡成形体は著しく収縮してしまい、いずれにしても良好
な着色発泡成形体を得ることが困難であった。また気泡
の微細化により発泡成形体の着色外観に色むらが生じた
り、比較的多量の着色剤を使用したとしても色の艶や濃
度が低い、白っぽい外観の成形体になってしまう不具合
があった。
泡着色粒子では例え成形前に加圧熟成を行ったとしても
型内発泡成形時の二次発泡性が悪く粘着不良を生じ易
く、例え良好な二次発泡を成しえたとしても得られた発
泡成形体は著しく収縮してしまい、いずれにしても良好
な着色発泡成形体を得ることが困難であった。また気泡
の微細化により発泡成形体の着色外観に色むらが生じた
り、比較的多量の着色剤を使用したとしても色の艶や濃
度が低い、白っぽい外観の成形体になってしまう不具合
があった。
本発明は上記の問題点に鑑みなされたもので、比較的
気泡泡径が大きく且つ均一な気泡構造を有する予備発泡
粒子が得られる発泡用LLDPE着色粒子と、発泡成形時の
二次発泡性に優れ、しかも色むら等がない美麗な着色外
観を呈し且つ成形後の収縮がない着色発泡成形体を得る
ことができるLLDPE予備発泡着色粒子を提供することを
目的とする。
気泡泡径が大きく且つ均一な気泡構造を有する予備発泡
粒子が得られる発泡用LLDPE着色粒子と、発泡成形時の
二次発泡性に優れ、しかも色むら等がない美麗な着色外
観を呈し且つ成形後の収縮がない着色発泡成形体を得る
ことができるLLDPE予備発泡着色粒子を提供することを
目的とする。
そこで本発明者等は、まず、LLDPEを着色する着色剤
としては有機顔料が好適である点に着目して研究を進め
た。ここで、染料や無機顔料のような他の着色剤に比し
有機顔料が好ましい理由は、染料の場合、染料と樹脂原
料を溶融混練して造粒する際又は発泡成形時の密閉容器
中で水性分散媒とともに撹拌する際に染料が溶出してし
まい、また無機顔料の場合、有機顔料に比べて気泡核作
用が大きいため予備発泡粒子を得る際に前記した気泡の
微細化が起こり易く、またそれに伴う二次発泡性の不良
等の問題が生じ易いためである。
としては有機顔料が好適である点に着目して研究を進め
た。ここで、染料や無機顔料のような他の着色剤に比し
有機顔料が好ましい理由は、染料の場合、染料と樹脂原
料を溶融混練して造粒する際又は発泡成形時の密閉容器
中で水性分散媒とともに撹拌する際に染料が溶出してし
まい、また無機顔料の場合、有機顔料に比べて気泡核作
用が大きいため予備発泡粒子を得る際に前記した気泡の
微細化が起こり易く、またそれに伴う二次発泡性の不良
等の問題が生じ易いためである。
本発明者等は上記知見に基づき研究を重ねた結果、有
機顔料に加えてノニオン系界面活性剤と共にLLDPEに特
定量含有させることにより前記従来技術の問題点を解決
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
機顔料に加えてノニオン系界面活性剤と共にLLDPEに特
定量含有させることにより前記従来技術の問題点を解決
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、 (1) 有機顔料とノニオン系界面活性剤を含有してな
る直鎖状低密度ポリエチレン樹脂着色粒子であって、該
有機顔料とノニオン系界面活性剤との重量比が1:10〜1:
50であり且つ上記界面活性剤の重量が直鎖状低密度ポリ
エチレン樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部である
ことを特徴とする発泡用直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
着色粒子。
る直鎖状低密度ポリエチレン樹脂着色粒子であって、該
有機顔料とノニオン系界面活性剤との重量比が1:10〜1:
50であり且つ上記界面活性剤の重量が直鎖状低密度ポリ
エチレン樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部である
ことを特徴とする発泡用直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
着色粒子。
(2) 発泡剤を含有してなる請求項1記載の直鎖状低
密度ポリエチレン樹脂着色粒子を高温高圧下に保持させ
た後、低圧下へ放出して発泡せしめてなる直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂予備発泡着色粒子。
密度ポリエチレン樹脂着色粒子を高温高圧下に保持させ
た後、低圧下へ放出して発泡せしめてなる直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂予備発泡着色粒子。
を要旨とするものである。
本発明に使用されるLLDPEは特に限定されるものでは
ないが、なかでも密度が0.915〜0.935g/cm3、メルトイ
ンデックスが0.1〜5.0g/10分のものが好ましい。
ないが、なかでも密度が0.915〜0.935g/cm3、メルトイ
ンデックスが0.1〜5.0g/10分のものが好ましい。
本発明では上記LLDPEを着色顔料で着色するに当た
り、前記重量比のノニオン系界面活性剤、即ち有機顔料
1重量部に対しノニオン系界面活性剤を10〜50重量部併
用して添加するため有機顔料による予備発泡時の気泡核
作用を抑制することができる。この界面活性剤の配合割
合が10重量部未満の場合は、上記気泡核作用の抑制効果
が小さく得られる予備発泡粒子は気泡が微細なものとな
り、逆に50重量部を越えると予備発泡粒子の気泡は粗大
となりセル強度が弱い連続気泡状の発泡粒子になり易い
等の問題がある。
り、前記重量比のノニオン系界面活性剤、即ち有機顔料
1重量部に対しノニオン系界面活性剤を10〜50重量部併
用して添加するため有機顔料による予備発泡時の気泡核
作用を抑制することができる。この界面活性剤の配合割
合が10重量部未満の場合は、上記気泡核作用の抑制効果
が小さく得られる予備発泡粒子は気泡が微細なものとな
り、逆に50重量部を越えると予備発泡粒子の気泡は粗大
となりセル強度が弱い連続気泡状の発泡粒子になり易い
等の問題がある。
また、該界面活性剤の含有重量がLLDPE100重量部に対
して0.05重量部未満では、着色に必要な有機顔料を配合
した場合、気泡径は小さくなり良好な予備発泡粒子が得
られず、一方、5重量部を越える場合、この発泡粒子で
は型内成形における融着不良が生じて良好な成形体を得
られ難い。
して0.05重量部未満では、着色に必要な有機顔料を配合
した場合、気泡径は小さくなり良好な予備発泡粒子が得
られず、一方、5重量部を越える場合、この発泡粒子で
は型内成形における融着不良が生じて良好な成形体を得
られ難い。
上記有機顔料としては、フタロシアニン系、アゾ系、
縮合アゾ系、アントラキノン系、ペリノン・ペリレン
系、インジゴ・チオインジゴ系、イソインドリノン系、
アゾメチンアゾ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、
アニリンブラック系、トリフェニルメタン系等の顔料が
使用される。
縮合アゾ系、アントラキノン系、ペリノン・ペリレン
系、インジゴ・チオインジゴ系、イソインドリノン系、
アゾメチンアゾ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、
アニリンブラック系、トリフェニルメタン系等の顔料が
使用される。
ノニオン系界面活性剤としては、N,N−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)アルキルアミン、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、グリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪
酸エステル、アルキルジエタノールアミド等が挙げら
れ、これらを単独又は複数混合して使用することができ
る。本発明では界面活性剤として非イオン系のものを使
用するため、例えばLLDPEに混合して押出機にて押出し
た後の水中冷却時に起こり得る界面活性剤の溶出の虞れ
がない。
ドロキシエチル)アルキルアミン、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、グリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪
酸エステル、アルキルジエタノールアミド等が挙げら
れ、これらを単独又は複数混合して使用することができ
る。本発明では界面活性剤として非イオン系のものを使
用するため、例えばLLDPEに混合して押出機にて押出し
た後の水中冷却時に起こり得る界面活性剤の溶出の虞れ
がない。
本発明の発泡用着色粒子は直径(D)が0.5〜3mm、長
さ(L)が0.5〜3mm、L/Dが1〜2程度の粒形状を有す
るものが好ましい。
さ(L)が0.5〜3mm、L/Dが1〜2程度の粒形状を有す
るものが好ましい。
また本発明発泡用着色粒子を製造する方法としては、
LLDPEと有機顔料及び界面活性剤とを高速ミキサー、ヘ
ンシェルミキサー、タンプラー等にて混合し、押出機に
より溶融混練してストランド状に押出し、これをペレタ
イザーにて造粒する方法等が挙げられる。特に好ましい
製造方法としては、初めに、重量比が1:10〜1:50の有機
顔料と界面活性剤との総重量が担持用樹脂100重量部に
対して2〜10重量部となるように混合して水中にて冷却
した後、これを三本ロール、ニーダー、押出機等により
100〜250℃で充分に混練してマスターバッチを作成し、
次いで、未着色のLLDPEに上記マスターバッチを界面活
性剤の重量がLLDPE100重量部に対して所定量(0.05〜0.
5重量部)となるように混合し、前記の如く造粒する方
法である。このようなマスターバッチによる製造方法に
よれば、顔料と界面活性剤をLLDPE中に充分に且つ均一
に分散せしめた着色粒子を得ることができる。
LLDPEと有機顔料及び界面活性剤とを高速ミキサー、ヘ
ンシェルミキサー、タンプラー等にて混合し、押出機に
より溶融混練してストランド状に押出し、これをペレタ
イザーにて造粒する方法等が挙げられる。特に好ましい
製造方法としては、初めに、重量比が1:10〜1:50の有機
顔料と界面活性剤との総重量が担持用樹脂100重量部に
対して2〜10重量部となるように混合して水中にて冷却
した後、これを三本ロール、ニーダー、押出機等により
100〜250℃で充分に混練してマスターバッチを作成し、
次いで、未着色のLLDPEに上記マスターバッチを界面活
性剤の重量がLLDPE100重量部に対して所定量(0.05〜0.
5重量部)となるように混合し、前記の如く造粒する方
法である。このようなマスターバッチによる製造方法に
よれば、顔料と界面活性剤をLLDPE中に充分に且つ均一
に分散せしめた着色粒子を得ることができる。
上記担持用樹脂としては本発明における被着色用のLL
DPEを同様に使用できる他、低密度ポリエチレン、ポリ
酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル強重合体、エチレン
−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合
体、エチレン−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等
の熱可塑性樹脂が使用される。これらの熱可塑性樹脂は
単独又は混合して使用できる。
DPEを同様に使用できる他、低密度ポリエチレン、ポリ
酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル強重合体、エチレン
−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合
体、エチレン−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等
の熱可塑性樹脂が使用される。これらの熱可塑性樹脂は
単独又は混合して使用できる。
本発明の予備発泡着色粒子は、上記発泡用着色粒子に
発泡剤を含浸させ、高温高圧下で保持した後、低圧下に
放出せしめて発泡させることにより得られる。上記発泡
剤としてはプロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、
イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン等で例示される脂肪
族炭化水素や、シクロブタン、シクロペンタン等で例示
される環式脂肪族炭化水素や、トリフロロフルオロメタ
ン、ジフロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオ
ロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド等で例
示されるハロゲン化炭化水素等の揮発性発泡剤及び/又
は二酸化炭素、窒素、空気等の有機ガスが挙げられる。
発泡剤の添加量は発泡粒子の発泡倍率により異なるが、
一般に着色樹脂粒子100重量部に対して3〜40重量部で
ある。発泡粒子の好ましい製造方法としては例えば、着
色樹脂粒子と発泡剤とをオートクレーブ等の密閉容器内
で水等の分散媒に分散させ、加熱撹拌して樹脂粒子に発
泡剤を含浸せしめ、高温高圧下で保持した後、着色樹脂
粒子と分散媒とを大気圧下に同時に放出して該樹脂粒子
を発泡せしめる方法である。尚、本発明LLDPE予備発泡
粒子は型内発泡成形前における加圧熟成処理を特に行う
必要がない。
発泡剤を含浸させ、高温高圧下で保持した後、低圧下に
放出せしめて発泡させることにより得られる。上記発泡
剤としてはプロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、
イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン等で例示される脂肪
族炭化水素や、シクロブタン、シクロペンタン等で例示
される環式脂肪族炭化水素や、トリフロロフルオロメタ
ン、ジフロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオ
ロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド等で例
示されるハロゲン化炭化水素等の揮発性発泡剤及び/又
は二酸化炭素、窒素、空気等の有機ガスが挙げられる。
発泡剤の添加量は発泡粒子の発泡倍率により異なるが、
一般に着色樹脂粒子100重量部に対して3〜40重量部で
ある。発泡粒子の好ましい製造方法としては例えば、着
色樹脂粒子と発泡剤とをオートクレーブ等の密閉容器内
で水等の分散媒に分散させ、加熱撹拌して樹脂粒子に発
泡剤を含浸せしめ、高温高圧下で保持した後、着色樹脂
粒子と分散媒とを大気圧下に同時に放出して該樹脂粒子
を発泡せしめる方法である。尚、本発明LLDPE予備発泡
粒子は型内発泡成形前における加圧熟成処理を特に行う
必要がない。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜5、比較例1〜6 メルトインデックスが1.0g/10分、密度が0.925g/cm3
のLLDPEに、第1表に示す種類の顔料及び界面活性剤を
添加し、これらを155〜165℃に加熱した三本ロール上で
充分に混練した後、180〜200℃の押出機によりストラン
ド状に押出し、ペレタイザーで造粒してマスターバッチ
を作成した。次いで、このマスターバッチと未着色のLL
DPE(メルトインデックス及び密度は上記LLDPEと同様)
とを、上記顔料及び界面活性剤のLLDPE100重量部に対す
る含有量が第1表に示す量となるように混合し、押出機
内で250℃にて溶融混練した後、ストランド状に押出
し、ペレタイザーで造粒し、直径(D)2mm、長さ
(L)2mmの発泡用LLDPE着色粒子を得た。
のLLDPEに、第1表に示す種類の顔料及び界面活性剤を
添加し、これらを155〜165℃に加熱した三本ロール上で
充分に混練した後、180〜200℃の押出機によりストラン
ド状に押出し、ペレタイザーで造粒してマスターバッチ
を作成した。次いで、このマスターバッチと未着色のLL
DPE(メルトインデックス及び密度は上記LLDPEと同様)
とを、上記顔料及び界面活性剤のLLDPE100重量部に対す
る含有量が第1表に示す量となるように混合し、押出機
内で250℃にて溶融混練した後、ストランド状に押出
し、ペレタイザーで造粒し、直径(D)2mm、長さ
(L)2mmの発泡用LLDPE着色粒子を得た。
次に、上記各着色粒子100重量部当たり、ジクロロフ
ルオロメタン30重量部、塩基性炭酸マグネシウム1.0重
量部及び水300重量部をオートクレーブ内に入れ、撹拌
しながら発泡用LLDPE着色粒子の融点−10℃の温度まで
昇温し、オートクレーブ内の圧力を15〜50kg/cm2に保持
しながら容器の一端を解放し、着色粒子と水とを大気圧
下に放出して着色粒子を発泡せしめ、第2表に示すよう
な性状を有する予備発泡着色粒子を得た。
ルオロメタン30重量部、塩基性炭酸マグネシウム1.0重
量部及び水300重量部をオートクレーブ内に入れ、撹拌
しながら発泡用LLDPE着色粒子の融点−10℃の温度まで
昇温し、オートクレーブ内の圧力を15〜50kg/cm2に保持
しながら容器の一端を解放し、着色粒子と水とを大気圧
下に放出して着色粒子を発泡せしめ、第2表に示すよう
な性状を有する予備発泡着色粒子を得た。
得られた予備発泡着色粒子を常温常圧下で48時間放置
した後、金型に充填し0.5〜2.0kg/cm2の水蒸気で加熱し
て成形した。得られた着色発泡成形体の性状を第2表に
併せて示す。
した後、金型に充填し0.5〜2.0kg/cm2の水蒸気で加熱し
て成形した。得られた着色発泡成形体の性状を第2表に
併せて示す。
※1…表面平滑性は表皮面を観察し、下記の帰順で評価
した。
した。
○:成形体にボイドが少なく製品として問題がない。
△:成形体にボイドがやや多く、用途によっては使用
可能。
可能。
×:成形体にボイドが多く製品として使用不可。
※2…粒子間の融着性、成型体を長さ150mm、幅50mm、
厚さ10mmに切り取った試験片を引張試験機にて500m/mi
n.速度で引っ張って破断させ、その断面の状態を観察
し、下記の基準で評価した。
厚さ10mmに切り取った試験片を引張試験機にて500m/mi
n.速度で引っ張って破断させ、その断面の状態を観察
し、下記の基準で評価した。
○:破断面において材質の破壊が生じて粒子間の切断
がない。
がない。
△:破断面において部分的に粒子間で切断されてい
る。
る。
×:破断面において粒子間で切断されている。
※3…収縮については、成型体を60℃のオーブン中で24
時間養成後、成型体面上の最大距離(対角線)に水平定
規をあて測定した寸法と、それに対応する金型寸法によ
り収縮率を求め、下記の基準で評価した。
時間養成後、成型体面上の最大距離(対角線)に水平定
規をあて測定した寸法と、それに対応する金型寸法によ
り収縮率を求め、下記の基準で評価した。
○:面方向の収縮率が4%以内。
△: 〃 4乃至6% ×: 〃 6%以上。
※4…色むらは表皮面を観察し、下記の基準で評価し
た。
た。
○:色の濃淡が殆どみられない。
△:色の濃淡がみられる。
×:色の濃淡がかなりみられる。
※5…発色性は表皮面を観察し、下記の基準で評価し
た。
た。
○:濃度が高く艶がある。
△:濃度は高いが艶がなく、パステル調で白っぽい外
観を呈する。
観を呈する。
×:濃度が低く白っぽい外観を呈する。
以上説明したように、本発明の発泡用LLDP着色粒子は
特定の配合割合の有機顔料とノニオン系界面活性剤とを
LLDPEに対して特定量含有しているため、この粒子より
得られる予備発泡着色粒子は均一で適度な気泡径からな
る気泡を有し、美麗に着色されて二次発泡性に優れたも
のである。しかもこのような本発明LLDPE予備発泡着色
粒子によれば、型内成形前に加圧熟成して樹脂粒子に発
泡能を付与する必要がなく、良好な成形が可能となり、
その結果、得られる着色発泡成形体は表面平滑性や粒子
間の融着性に優れ、着色むらがなく美麗なものとなる上
に、収縮の虞れもない優れたものとなる。
特定の配合割合の有機顔料とノニオン系界面活性剤とを
LLDPEに対して特定量含有しているため、この粒子より
得られる予備発泡着色粒子は均一で適度な気泡径からな
る気泡を有し、美麗に着色されて二次発泡性に優れたも
のである。しかもこのような本発明LLDPE予備発泡着色
粒子によれば、型内成形前に加圧熟成して樹脂粒子に発
泡能を付与する必要がなく、良好な成形が可能となり、
その結果、得られる着色発泡成形体は表面平滑性や粒子
間の融着性に優れ、着色むらがなく美麗なものとなる上
に、収縮の虞れもない優れたものとなる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−295652(JP,A) 特開 昭60−65038(JP,A) 特開 昭51−45169(JP,A) 特開 昭54−105166(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】有機顔料とノニオン系界面活性剤を含有し
てなる直鎖状低密度ポリエチレン樹脂着色粒子であっ
て、該有機顔料とノニオン系界面活性剤との重量比が1:
10〜1:50であり且つ上記界面活性剤の重量が直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部
であることを特徴とする発泡用直鎖状低密度ポリエチレ
ン樹脂着色粒子。 - 【請求項2】発泡剤を含有してなる請求項1記載の直鎖
状低密度ポリエチレン樹脂着色粒子を高温高圧下に保持
させた後、低圧下へ放出して発泡せしめてなる直鎖状低
密度ポリエチレン樹脂予備発泡着色粒子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1163348A JP2927822B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | 発泡用直鎖状低密度ポリエチレン樹脂着色粒子及び直鎖状低密度ポリエチレン樹脂予備発泡着色粒子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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