JP3135238B2 - オレフィン系樹脂予備発泡粒子 - Google Patents
オレフィン系樹脂予備発泡粒子Info
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- JP3135238B2 JP3135238B2 JP01163347A JP16334789A JP3135238B2 JP 3135238 B2 JP3135238 B2 JP 3135238B2 JP 01163347 A JP01163347 A JP 01163347A JP 16334789 A JP16334789 A JP 16334789A JP 3135238 B2 JP3135238 B2 JP 3135238B2
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオレフィン系樹脂予備発泡粒子に関する。
近年、緩衝材、包装材等としてオレフィン系樹脂予備
発泡粒子よりなる成型体が広く利用されているが、この
種の成型体は帯電し易い欠点があり、塵や静電気を嫌う
電子部品等を包装する目的で用いるものでは帯電防止性
を付与して表面固有抵抗値が1×1012Ω/cm2以下とした
成型体が求められている。
発泡粒子よりなる成型体が広く利用されているが、この
種の成型体は帯電し易い欠点があり、塵や静電気を嫌う
電子部品等を包装する目的で用いるものでは帯電防止性
を付与して表面固有抵抗値が1×1012Ω/cm2以下とした
成型体が求められている。
この種の成型体に帯電防止能を付与するには、成型体
製造に用いる予備発泡粒子として帯電防止剤を含浸させ
たものを用いたり、予備発泡粒子に帯電防止剤をスプレ
ーして用いる等の方法も知られているが、帯電防止剤を
含浸させたり、スプレーして塗布した予備発泡粒子を用
いて成型して得た成型体は帯電防止能の持続性に乏しい
とともに、予備発泡粒子に帯電防止剤を含浸させたり、
スプレーして塗布するための煩雑な作業が必要となると
いう欠点があった。一方、予備発泡粒子の製造に用いる
樹脂粒子中に帯電防止剤を練り込んで含有させておく方
法も知られている。この方法では帯電防止剤の樹脂への
添加を、樹脂粒子の製造工程中で同時に行うことができ
るため、作業工程が煩雑となる虞れがなく、しかも帯電
防止性能の持続性にも優れる利点がある反面、表面固
有抵抗値が1×1012Ω以下という優れた帯電防止性を有
する予備発泡粒子が得られ難い、特に無架橋のオレフ
ィン系樹脂の場合、融着性に優れた予備発泡粒子が得ら
れ難く、成型体における融着不良を生じ易い、成型体
の表皮面における表面固有抵抗値は優れていても、カッ
ト面においては充分な表面固有抵抗値が得られなかった
り、得られるまでに極めて長時間を要する(成型体をカ
ットして形成した凹部に製品を収納することが多い)、
等の問題があった。
製造に用いる予備発泡粒子として帯電防止剤を含浸させ
たものを用いたり、予備発泡粒子に帯電防止剤をスプレ
ーして用いる等の方法も知られているが、帯電防止剤を
含浸させたり、スプレーして塗布した予備発泡粒子を用
いて成型して得た成型体は帯電防止能の持続性に乏しい
とともに、予備発泡粒子に帯電防止剤を含浸させたり、
スプレーして塗布するための煩雑な作業が必要となると
いう欠点があった。一方、予備発泡粒子の製造に用いる
樹脂粒子中に帯電防止剤を練り込んで含有させておく方
法も知られている。この方法では帯電防止剤の樹脂への
添加を、樹脂粒子の製造工程中で同時に行うことができ
るため、作業工程が煩雑となる虞れがなく、しかも帯電
防止性能の持続性にも優れる利点がある反面、表面固
有抵抗値が1×1012Ω以下という優れた帯電防止性を有
する予備発泡粒子が得られ難い、特に無架橋のオレフ
ィン系樹脂の場合、融着性に優れた予備発泡粒子が得ら
れ難く、成型体における融着不良を生じ易い、成型体
の表皮面における表面固有抵抗値は優れていても、カッ
ト面においては充分な表面固有抵抗値が得られなかった
り、得られるまでに極めて長時間を要する(成型体をカ
ットして形成した凹部に製品を収納することが多い)、
等の問題があった。
本発明者は上記の点に鑑み鋭意研究した結果、特定の
界面活性剤を発泡用オレフィン系樹脂粒子中に含有せし
めておくことにより、二次発泡性、融着性に優れた予備
発泡粒子が得られ、またこの予備発泡粒子から得られる
成型体はスキン層はもとよりカット面においても1〜2
週間で優れた帯電防止性が得られることを見出し本発明
を完成するに至った。
界面活性剤を発泡用オレフィン系樹脂粒子中に含有せし
めておくことにより、二次発泡性、融着性に優れた予備
発泡粒子が得られ、またこの予備発泡粒子から得られる
成型体はスキン層はもとよりカット面においても1〜2
週間で優れた帯電防止性が得られることを見出し本発明
を完成するに至った。
即ち本発明は、平均分子量が250〜1000で、HLBが4〜
8の帯電防止能を有するノニオン系界面活性剤が0.1〜
5重量%練り込まれた無架橋オレフィン系樹脂を基材樹
脂とし、該基材樹脂からなる樹脂粒子に発泡剤を含有さ
せ発泡せしめてなるオレフィン系樹脂予備発泡粒子。
8の帯電防止能を有するノニオン系界面活性剤が0.1〜
5重量%練り込まれた無架橋オレフィン系樹脂を基材樹
脂とし、該基材樹脂からなる樹脂粒子に発泡剤を含有さ
せ発泡せしめてなるオレフィン系樹脂予備発泡粒子。
を要旨とするものである。
本発明のオレフィン系樹脂予備発泡粒子を構成するオ
レフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDP
E)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレ
ン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポ
リプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレ
ン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−ビニ
ルアルコール共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合
体、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等
が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して用いる
ことができる。これらの樹脂のうちでもLLDPEが好まし
く、特に密度が0.915〜0.935g/cm3、メルトインデック
ス(MI)が0.1〜5.0g/10分のLLDPEが好ましい。
レフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDP
E)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレ
ン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポ
リプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレ
ン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−ビニ
ルアルコール共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合
体、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等
が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して用いる
ことができる。これらの樹脂のうちでもLLDPEが好まし
く、特に密度が0.915〜0.935g/cm3、メルトインデック
ス(MI)が0.1〜5.0g/10分のLLDPEが好ましい。
本発明のオレフィン系樹脂予備発泡粒子中には、平均
分子量が250〜1000、HLBが4〜8の帯電防止能を有する
ノニオン系界面活性剤が0.1〜5重量%、好ましくは0.3
〜3.0重量%含有されている。帯電防止能を有するノニ
オン系界面活性剤はカチオン系のもの、両性のものに比
べて熱安定性に優れるため、150〜200℃の高温で樹脂を
溶融して練り込んだり、予備発泡粒子を成型型内で加熱
成型する際の熱によって帯電防止能が劣化したり、樹脂
に着色を生じることがなく、またアニオン系界面活性剤
に比べて帯電防止能に優れており、しかもアニオン系、
カチオン系、両性界面活性剤に比べて水中への溶出が低
いため、粒状化する際、活性剤を練り込んだ樹脂をスト
ランド状に押出して水中で冷却する工程においても樹脂
中の活性剤が溶出して帯電防止能が低下する虞れが少な
い。平均分子量が250〜1000で、HLBが4〜8の帯電防止
能を有するノニオン系界面活性剤としては、次に示す組
成物等が挙げられ、これらの組成物等の中から、平均分
子量が250〜1000で、HLBが4〜8の帯電防止能を有する
か否かを基準に、適宜選択される。
分子量が250〜1000、HLBが4〜8の帯電防止能を有する
ノニオン系界面活性剤が0.1〜5重量%、好ましくは0.3
〜3.0重量%含有されている。帯電防止能を有するノニ
オン系界面活性剤はカチオン系のもの、両性のものに比
べて熱安定性に優れるため、150〜200℃の高温で樹脂を
溶融して練り込んだり、予備発泡粒子を成型型内で加熱
成型する際の熱によって帯電防止能が劣化したり、樹脂
に着色を生じることがなく、またアニオン系界面活性剤
に比べて帯電防止能に優れており、しかもアニオン系、
カチオン系、両性界面活性剤に比べて水中への溶出が低
いため、粒状化する際、活性剤を練り込んだ樹脂をスト
ランド状に押出して水中で冷却する工程においても樹脂
中の活性剤が溶出して帯電防止能が低下する虞れが少な
い。平均分子量が250〜1000で、HLBが4〜8の帯電防止
能を有するノニオン系界面活性剤としては、次に示す組
成物等が挙げられ、これらの組成物等の中から、平均分
子量が250〜1000で、HLBが4〜8の帯電防止能を有する
か否かを基準に、適宜選択される。
(Rは、少なくとも1つのメチル基と12〜67個のメチレ
ン基及び/又はメチン基からなるアルキル基である。) (R′は、少なくとも1つのメチル基と6〜52個のメチ
レン基及び/又はメチン基からなるアルキル基であ
る。) (R″は、少なくとも1つのメチル基と6〜60個のメチ
レン基及び/又はメチン基からなるアルキル基であ
る。) (Rは、少なくとも1つのメチル基と8〜62個のメチ
レン基及び/又はメチン基からなるアルキル基であ
る。) 平均分子量が250〜1000で、HLBが4〜8の帯電防止能
を有するノニオン系界面活性剤の内、HLBが5〜7のも
のが好ましく、特に、アルキル基の炭素数13〜29のN,N
−(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキル
基の炭素数6〜20のジグリセリン脂肪酸エステル、アル
キル基の炭素数12〜28のソルビタン脂肪酸エステル、ア
ルキル基の炭素数10〜26のアルキルジエタノールアミド
が好ましい。又これらの界面活性剤を組み合せて使用す
ることもできる。
ン基及び/又はメチン基からなるアルキル基である。) (R′は、少なくとも1つのメチル基と6〜52個のメチ
レン基及び/又はメチン基からなるアルキル基であ
る。) (R″は、少なくとも1つのメチル基と6〜60個のメチ
レン基及び/又はメチン基からなるアルキル基であ
る。) (Rは、少なくとも1つのメチル基と8〜62個のメチ
レン基及び/又はメチン基からなるアルキル基であ
る。) 平均分子量が250〜1000で、HLBが4〜8の帯電防止能
を有するノニオン系界面活性剤の内、HLBが5〜7のも
のが好ましく、特に、アルキル基の炭素数13〜29のN,N
−(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキル
基の炭素数6〜20のジグリセリン脂肪酸エステル、アル
キル基の炭素数12〜28のソルビタン脂肪酸エステル、ア
ルキル基の炭素数10〜26のアルキルジエタノールアミド
が好ましい。又これらの界面活性剤を組み合せて使用す
ることもできる。
樹脂粒子中に含有されるノニオン系界面活性剤のHLB
が4未満であると、1〜2週間で1×1012Ω/cm2未満の
表面固有抵抗値を得ることは困難となり、帯電防止性の
発現性に劣ったものとなる。またHLBが8を超える場
合、発泡粒子の融着性の良好な成型体が得られ難く、た
とえ得られたとしても成型体が着色したり、電子部品の
ピン等の如く成型体と接触している金属を腐食させ易い
という問題を生じる。またノニオン系界面活性剤の平均
分子量が250未満であると、帯電防止能の持続性に乏し
くなり、平均分子量が1000を超えると帯電防止能を発現
するための必要時間が二週間以上と長くなり好ましくな
い。更に界面活性剤の添加量が0.1重量%未満であると
充分な帯電防止能が付与されず、5重量%を超えると発
泡粒子間の融着が不充分となり、良好な成型体が得られ
なくなる場合が多い。
が4未満であると、1〜2週間で1×1012Ω/cm2未満の
表面固有抵抗値を得ることは困難となり、帯電防止性の
発現性に劣ったものとなる。またHLBが8を超える場
合、発泡粒子の融着性の良好な成型体が得られ難く、た
とえ得られたとしても成型体が着色したり、電子部品の
ピン等の如く成型体と接触している金属を腐食させ易い
という問題を生じる。またノニオン系界面活性剤の平均
分子量が250未満であると、帯電防止能の持続性に乏し
くなり、平均分子量が1000を超えると帯電防止能を発現
するための必要時間が二週間以上と長くなり好ましくな
い。更に界面活性剤の添加量が0.1重量%未満であると
充分な帯電防止能が付与されず、5重量%を超えると発
泡粒子間の融着が不充分となり、良好な成型体が得られ
なくなる場合が多い。
本発明の予備発泡粒子を製造するための樹脂粒子は直
径(D)0.5〜3mm、長さ(L)0.5〜3mm、且つL/D=1
〜2程度のものが好ましい。
径(D)0.5〜3mm、長さ(L)0.5〜3mm、且つL/D=1
〜2程度のものが好ましい。
本発明の予備発泡粒子を製造するための樹脂粒子は、
樹脂と界面活性とを押出機内で溶融混練した後、押出機
よりストランド状に押出し、冷却後このストランドをカ
ットして粒状とする方法により得られる。好ましい方法
としては、まず樹脂に対して帯電防止能を有するノニオ
ン系界面活性剤を2〜20重量%混合し、三本ロール、ニ
ーダー、押出機等によって100〜250℃で溶融混練してマ
スターバッチを作成し、次いで界面活性剤の最終的な含
有量が0.1〜5重量%となるように、上記マスターバッ
チと界面活性剤を含有しない樹脂とを混合して前記の如
く造粒する方法であり、このような方法によれば、界面
活性剤を均一に樹脂粒子中に分散させることができる。
尚、必要により上記造粒工程において、顔料等の着色剤
を界面活性剤とともに添加することもできる。
樹脂と界面活性とを押出機内で溶融混練した後、押出機
よりストランド状に押出し、冷却後このストランドをカ
ットして粒状とする方法により得られる。好ましい方法
としては、まず樹脂に対して帯電防止能を有するノニオ
ン系界面活性剤を2〜20重量%混合し、三本ロール、ニ
ーダー、押出機等によって100〜250℃で溶融混練してマ
スターバッチを作成し、次いで界面活性剤の最終的な含
有量が0.1〜5重量%となるように、上記マスターバッ
チと界面活性剤を含有しない樹脂とを混合して前記の如
く造粒する方法であり、このような方法によれば、界面
活性剤を均一に樹脂粒子中に分散させることができる。
尚、必要により上記造粒工程において、顔料等の着色剤
を界面活性剤とともに添加することもできる。
本発明の予備発泡粒子は上記樹脂粒子に発泡剤を含浸
させ、高温、高圧下で保持した後、低圧下に放出せしめ
て発泡させることにより得られる。発泡に用いる発泡剤
としては、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、
イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン等で例示される脂肪
族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン等で例示さ
れる環式脂肪族炭化水素、トリクロロフルオロメタン、
ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエ
タン、メチルクロライド、エチルクロライド等で例示さ
れるハロゲン化炭化水素等の揮発性発泡剤及び/又はCO
2,N2,空気等の無機ガスを用いることができる。発泡剤
の添加量は発泡粒子の発泡倍率等によって異なるが、一
般に樹脂粒子100重量部当たり、3〜40重量部である。
本発明予備発泡粒子を製造する好ましい方法としては、
上記樹脂粒子と発泡剤とを密閉容器内で水等の分散媒に
分散させ、攪拌下に加熱して樹脂粒子に発泡剤を含浸せ
しめ、高温高圧下で保持した後、樹脂粒子と分散媒とを
大気圧下に同時に放出して樹脂粒子を発泡せしめる方法
が挙げられる。尚、発泡用樹脂粒子への発泡剤の含浸
は、上記したように密閉容器内で樹脂粒子を分散媒に分
散させて発泡温度まで加熱する工程で同時に行っても、
別工程で行っても良い。
させ、高温、高圧下で保持した後、低圧下に放出せしめ
て発泡させることにより得られる。発泡に用いる発泡剤
としては、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、
イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン等で例示される脂肪
族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン等で例示さ
れる環式脂肪族炭化水素、トリクロロフルオロメタン、
ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエ
タン、メチルクロライド、エチルクロライド等で例示さ
れるハロゲン化炭化水素等の揮発性発泡剤及び/又はCO
2,N2,空気等の無機ガスを用いることができる。発泡剤
の添加量は発泡粒子の発泡倍率等によって異なるが、一
般に樹脂粒子100重量部当たり、3〜40重量部である。
本発明予備発泡粒子を製造する好ましい方法としては、
上記樹脂粒子と発泡剤とを密閉容器内で水等の分散媒に
分散させ、攪拌下に加熱して樹脂粒子に発泡剤を含浸せ
しめ、高温高圧下で保持した後、樹脂粒子と分散媒とを
大気圧下に同時に放出して樹脂粒子を発泡せしめる方法
が挙げられる。尚、発泡用樹脂粒子への発泡剤の含浸
は、上記したように密閉容器内で樹脂粒子を分散媒に分
散させて発泡温度まで加熱する工程で同時に行っても、
別工程で行っても良い。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜3、比較例1〜5 MIが1.0g/10分、密度が0.925g/cm3のLLDPEに、第1表
に示す帯電防止能を有するノニオン系界面活性剤を添加
し、155〜165℃に加熱した三本ロール上で充分混練した
後、180〜200℃の押出機よりストランド状に押出し、次
いでペレタイザーで造粒して粒状のマスターバッチを作
成した。次にこのマスターバッチと界面活性剤を含有し
ないLLDPE(MI及び密度は上記LLDPEと同様)とをマスタ
ーバッチの添加量が第1表の値となるように混合し、押
出機内で250℃にて溶融混練した後、ストランド状に押
出し、次いでペレタイザーで造粒し、直径(D)2mm、
長さ(L)2mmの発泡用LLDPE粒子を得た。次いでこの樹
脂粒子100重量部当たり、発泡剤(トリクロロフルオロ
メタンとジクロロジフルオロメタンとを重量比で7:3に
混合した発泡剤)30重量部、塩基性炭酸マグネシウム
(分散剤)1.0重量部及び水300重量部をオートクレーブ
内に入れ、攪拌しながら発泡用LLDPE粒子の融点−10℃
の温度まで昇温し、オートクレーブ内の圧力を15〜50kg
/cm2に保持しながら容器の一端を開放し、樹脂粒子と水
とを大気圧下に放出して樹脂粒子を発泡せしめた。得ら
れた予備発泡粒子の性状を第2表に示す。
に示す帯電防止能を有するノニオン系界面活性剤を添加
し、155〜165℃に加熱した三本ロール上で充分混練した
後、180〜200℃の押出機よりストランド状に押出し、次
いでペレタイザーで造粒して粒状のマスターバッチを作
成した。次にこのマスターバッチと界面活性剤を含有し
ないLLDPE(MI及び密度は上記LLDPEと同様)とをマスタ
ーバッチの添加量が第1表の値となるように混合し、押
出機内で250℃にて溶融混練した後、ストランド状に押
出し、次いでペレタイザーで造粒し、直径(D)2mm、
長さ(L)2mmの発泡用LLDPE粒子を得た。次いでこの樹
脂粒子100重量部当たり、発泡剤(トリクロロフルオロ
メタンとジクロロジフルオロメタンとを重量比で7:3に
混合した発泡剤)30重量部、塩基性炭酸マグネシウム
(分散剤)1.0重量部及び水300重量部をオートクレーブ
内に入れ、攪拌しながら発泡用LLDPE粒子の融点−10℃
の温度まで昇温し、オートクレーブ内の圧力を15〜50kg
/cm2に保持しながら容器の一端を開放し、樹脂粒子と水
とを大気圧下に放出して樹脂粒子を発泡せしめた。得ら
れた予備発泡粒子の性状を第2表に示す。
得られた予備発泡粒子を常温、常圧下で48時間放置し
て熟成した後、金型に充填して水蒸気で加熱して成型し
た。得られた成型体の性状を第2表にあわせて示す。
て熟成した後、金型に充填して水蒸気で加熱して成型し
た。得られた成型体の性状を第2表にあわせて示す。
※1 粒子状態は、予備発泡粒子の球形状の良否、収縮
の有無、粒子の気泡の大きさ等を観察し、次のように判
定した。
の有無、粒子の気泡の大きさ等を観察し、次のように判
定した。
○…球形状の変形、収縮、粒子の気泡の微細化がみられ
ないもの。
ないもの。
△…変形、収縮、粒子の気泡の微細化の生じた粒子が多
少存在するもの。
少存在するもの。
×…変形、収縮、粒子の気泡の微細化の生じた粒子がき
わめて多く存在するもの。
わめて多く存在するもの。
※2 成型体表面(表皮面)を観察し、 ○…表面平滑で凹凸、皺が小さい。
×…表面平滑性に劣り、凹凸、皺が大きい。
として評価した。
※3 融着性は、成型体を長さ150mm、幅50mm、厚さ10m
mに切り取った試験片を引張試験機にて500mm/min.速度
で引っ張って破断させ、その断面の状態を観察し、 ○…材質間の破壊が生じ、粒子間の切断がない。
mに切り取った試験片を引張試験機にて500mm/min.速度
で引っ張って破断させ、その断面の状態を観察し、 ○…材質間の破壊が生じ、粒子間の切断がない。
×…粒子間で切断されている。
として評価した。
※4 成型体のスキン層の表面固有抵抗値は成型後20
℃,相対湿度65%の状態で1日養生後に測定した。
℃,相対湿度65%の状態で1日養生後に測定した。
※5 成型体のカット面の表面固有抵抗値は、カット後
20℃,相対湿度65%の状態で10日間養生後に測定した。
20℃,相対湿度65%の状態で10日間養生後に測定した。
本発明の予備発泡粒子は、平均分子量が250〜1000
で、HLBが4〜8の帯電防止能を有するノニオン系界面
活性剤が0.1〜5重量%練り込まれた無架橋オレフィン
系樹脂を基材樹脂とすることにより、二次発泡性、融着
性に優れ、予備発泡粒子を加圧処理して発泡能を付与し
なくとも成型が可能であり、粒子の融着性に優れた成型
体を得ることができる。しかも得られた成型体は1×10
12Ω/cm2以下の優れた帯電防止性を有する。更に成型体
は表皮面における帯電防止性が優れるのみならず、カッ
ト面においても優れた帯電防止性を有し、しかもカット
等の加工を施した後、1〜2週間で優れた帯電防止性を
発揮するため、成型体に抜き加工、切削加工等のカット
を施し、この加工部分に電子部品を収納した場合にも、
電子部品を塵や静電気から保護することができる。
で、HLBが4〜8の帯電防止能を有するノニオン系界面
活性剤が0.1〜5重量%練り込まれた無架橋オレフィン
系樹脂を基材樹脂とすることにより、二次発泡性、融着
性に優れ、予備発泡粒子を加圧処理して発泡能を付与し
なくとも成型が可能であり、粒子の融着性に優れた成型
体を得ることができる。しかも得られた成型体は1×10
12Ω/cm2以下の優れた帯電防止性を有する。更に成型体
は表皮面における帯電防止性が優れるのみならず、カッ
ト面においても優れた帯電防止性を有し、しかもカット
等の加工を施した後、1〜2週間で優れた帯電防止性を
発揮するため、成型体に抜き加工、切削加工等のカット
を施し、この加工部分に電子部品を収納した場合にも、
電子部品を塵や静電気から保護することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 秀浩 神奈川県平塚市田村5964―2 (56)参考文献 特開 昭54−105166(JP,A) 特開 昭62−153326(JP,A) 特開 昭63−275648(JP,A) 特開 昭54−81370(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】平均分子量が250〜1000で、HLBが4〜8の
帯電防止能を有するノニオン系界面活性剤が0.1〜5重
量%練り込まれた無架橋オレフィン系樹脂を基材樹脂と
し、該基材樹脂からなる樹脂粒子に発泡剤を含有させ発
泡せしめてなるオレフィン系樹脂予備発泡粒子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01163347A JP3135238B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | オレフィン系樹脂予備発泡粒子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01163347A JP3135238B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | オレフィン系樹脂予備発泡粒子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0328239A JPH0328239A (ja) | 1991-02-06 |
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