JP6263009B2 - ポリオレフィン系樹脂発泡粒子およびポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂発泡粒子およびポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体 Download PDF

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Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子および該ポリオレフィン系樹脂発泡粒子からなるポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体に関するものである。
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を用いて得られるポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体は、型内発泡成形体の長所である形状の任意性、軽量性、断熱性などの特徴を有する。また、ポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体は、ポリスチレン系樹脂発泡粒子を用いて得られる型内発泡成形体と比較すると、耐薬品性、耐熱性、圧縮後の歪回復率に優れている。
これらの特徴により、ポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体は、自動車内装部材、自動車バンパー用芯材をはじめ、断熱材、緩衝包装材、通い箱など様々な用途に用いられている。
このようなポリオレフィン系樹脂発泡粒子やポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体は、その用途や目的に応じて着色することができ、例えば、群青、フェロシアン化第二鉄(紺青)、酸化コバルト、カドミウム黄、酸化クロム、鉄黒、エメラルドグリーン、酸化チタン、チタンイエロー、シアニン系顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、アンスラキノン系顔料、カーボンブラックなど、種々の着色剤により着色して用いられている。
例えば、特許文献1〜5には、上述したような着色剤を添加し、着色することのできるポリオレフィン系樹脂発泡粒子について記載されている。これらの中の特許文献2には、複数の着色剤を混ぜることができるとの記載はあるが、単なる着色調整(調色)としての混合について記載されているに過ぎない。
また、特許文献6には、顔料を核剤として用いる方法についても記載されている。
しかし、特定の2種以上の顔料を添加することにより、着色効果以外の優れた効果を発現するポリオレフィン系樹脂発泡粒子については知られていない。
特開2010−090232号公報 特開2006−232939号公報 特開2009−280708号公報 特開平7−300537号公報 特開2010−159388号公報 欧州公開特許EP1555284A
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形する際の成形可能な成形圧力範囲が狭い場合、成形に用いる水蒸気の圧力を厳密に管理する必要があり、この管理がうまくいかない場合は不良の型内発泡成形体となってしまう。
また、型内発泡成形体が複雑な形状をしている場合、成形体部位あるいは厚みや幅等の寸法が異なることにより成形可能な成形圧力が異なる場合があり、このような場合、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の成形可能な成形圧力範囲が狭いと、ある部位は良好な成形が可能となるが、別の部位は成形不良となってしまう場合がある。
更に、型内発泡成形体が複雑な形状をしている場合には、型内発泡成形体を形づくる金型自体が複雑形状となりやすく、金型内に均一に水蒸気を送ることが困難となる傾向があり、これに起因して、成形可能な成形圧力範囲が狭い場合には、ある部位は良好な成形が可能となるが、別の部位は成形不良となってしまうことになる。
例えば、型内発泡成形体が箱型形状の場合、箱の底部の厚み寸法と立ち壁部の高さ寸法は、通常大きく異なることから、適正な成形圧力には差が生じやすく、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の成形可能な成形圧力範囲が狭いと、箱の底部と立ち壁部の表面性のいずれをも良好に型内発泡成形することが困難となる。
特に、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を金型に充填する際に、数mm〜数十mmの間隙(クラッキング)をとった状態で充填し、その後、金型を完全に型閉して蒸気で加熱して型内発泡成形するクラッキング成形を行う場合、このような問題が浮き彫りとなる。
本発明は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形する際の成形可能な成形圧力範囲(成形可能な温度範囲、すなわち成形加工幅)が広がり、成形しやすいポリオレフィン系樹脂発泡粒子を得ることを目的とする。
本発明者は、上記課題に鑑みて鋭意研究した結果、群青、シアニン系顔料、アゾ系顔料およびキナクリドン系顔料よりなる群から選択される少なくとも2種を含む混合物(A)を0.01重量%以上1.5重量%以下含有し、示差走査熱量計法による測定において、少なくとも2つの融解ピークを有することを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡粒子により、当該課題を解決できることを見出した。
そして、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形して得られる型内発泡成形体は、箱型形状などの複雑形状であって、部位によって成形可能な成形加熱圧力が異なるような場合であっても、表面性等に優れた型内発泡成形体となることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の構成である。
[1] ポリオレフィン系樹脂発泡粒子100重量%中に、
群青、シアニン系顔料、アゾ系顔料およびキナクリドン系顔料よりなる群から選択される少なくとも2種を含む混合物(A)を0.01重量%以上1.5重量%以下含有し、
示差走査熱量計法による測定において、少なくとも2つの融解ピークを有することを特徴とする、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
[2] 前記混合物(A)が、少なくとも群青とシアニン系顔料との組み合わせ、少なくともシアニン系顔料とキナクリドン系顔料との組み合わせ、あるいは、少なくともアゾ系顔料とキナクリドン系顔料との組み合わせからなることを特徴とする、[1]記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
[3] ポリオレフィン系樹脂発泡粒子100重量%中に、前記混合物(A)を0.05重量%以上1.5重量%以下含有することを特徴とする、[1]あるいは[2]記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
[4] ポリオレフィン系樹脂発泡粒子100重量%中に、前記混合物(A)を0.07重量%以上1.2重量%以下含有することを特徴とする、[1]〜[3]の何れか一項記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
[5] ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする、[1]〜[4]の何れか一項記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
[6]ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の示差走査熱量計法による測定において、2つの融解ピークを有し、低温側融解熱量Qlと高温側融解熱量Qhから算出した、高温側融解熱量の比率[={Qh/(Ql+Qh)}×100(%)]が10%以上50%以下であることを特徴とする、[1]〜[5]の何れか一項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
[7] [1]〜[6]の何れか一項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形してなるポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体。
[8] ポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体が、物品収納可能な箱型形状であることを特徴とする、[7]記載のポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体。
[9] 下記(a)〜(c)の工程により得られるポリオレフィン系樹脂粒子を、水および発泡剤と共に耐圧容器中に収容し、攪拌条件下に分散させると共に、昇温および昇圧した後、耐圧容器の内圧よりも低い圧力域に耐圧容器中の分散液を放出してポリオレフィン系樹脂粒子を発泡させることを特徴とする、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
(a)ポリオレフィン系樹脂と、群青、シアニン系顔料、アゾ系顔料およびキナクリドン系顔料よりなる群から選択される少なくとも2種を含む混合物(A)を、
ポリオレフィン系樹脂100重量%中、前記混合物(A)が0.01重量%以上1.5重量%以下となるように混合し、押出機にて溶融混練し、押出機先端のダイよりストランド状に押出す工程。
(b)押出機から押出されたストランドを、0.1m以上20m以下の水槽を通して冷却する工程。
(c)冷却されたストランドを粒子状にカッティングして、ポリオレフィン系樹脂粒子とする工程。
[10] ポリオレフィン系樹脂粒子の融点Tmが、前記混合物(A)と溶融混練する前のポリオレフィン系樹脂の融点tmよりも高いことを特徴とする、[9]記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形する際の成形可能な成形圧力範囲(成形可能な温度範囲、すなわち成形加工幅)が広がり、成形しやすいポリオレフィン系樹脂発泡粒子となる。
これにより、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を用いて型内発泡成形して得られる型内発泡成形体は、箱型形状などの複雑形状であって、部位によって成形可能な成形加熱圧力が異なるような場合であっても、表面性等に優れた型内発泡成形体となる。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の、10℃/分の昇温速度にて40℃から220℃まで昇温する示差走査熱量測定(DSC)より得られるDSC曲線(温度vs吸熱量)の一例である。DSC曲線は、2つの融解ピークを有し、低温側融解熱量Qlと高温側融解熱量Qhの2つの融解熱量領域を有している。 本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の基材樹脂の、10℃/分の昇温速度にて40℃から220℃まで昇温し、その後220℃から40℃まで10℃/分の速度で冷却し、再度40℃から220℃まで10℃/分の速度で昇温した時に得られる、2回目昇温時のDSC曲線の一例である。tmは融点である。tfは融解終了温度であり、2回目の昇温時の融解ピークの高温側のすそが、高温側でベースラインの位置に戻る時の温度である。 本発明の箱型形状を有する型内発泡成形体の一例である。 図3に例示した箱型形状を有する型内発泡成形体の型内発泡成形工程において、充填機を通してポリオレフィン系樹脂発泡粒子(格子部)を固定型(右上がり斜線部)と移動型(右下がり斜線部)からなる金型に充填した後、完全に型閉した状態の断面を示す一例である(金型を搭載する型内発泡成形機は図示せず)。 本発明の箱型形状を有する型内発泡成形体であって、把手部分を有する型内発泡成形体の一例である。 図5の把手を有する底面周縁立ち壁部中央AA断面を示す一例である。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の基材樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂が挙げられる。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンと、プロピレン以外のコモノマーを含んだポリプロピレン系ランダム共重合体が好ましく、コモノマーとしては、例えば、1−ブテン、エチレン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどの炭素数2または4〜12のα−オレフィン、などが挙げられる。
これらのコモノマーは、単独で使用されてもよいし、併用されてもよい。
但し、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得る際の発泡性や、ポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体とした際の表面性が優れる点からは、コモノマーとして、1−ブテンおよび/またはエチレンであることが好ましい。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂における前記コモノマー含有量の総和としては、ポリプロピレン系樹脂100重量%中、1重量%以上10重量%以下が好ましい。
コモノマー含有量が1重量%未満のポリプロピレン系樹脂は、融点が160℃を超える樹脂となる傾向が強く、得られる発泡粒子を型内発泡成形しても、成形圧(水蒸気加熱圧)が0.40MPa(ゲージ圧)を超えてしまい、成形が困難な場合がある。また、仮に得られる発泡粒子に対して成形圧0.40MPa(ゲージ圧)以下で型内発泡成形を実施しても、成形サイクルが長くなる傾向がある。
ポリプロピレン系樹脂におけるコモノマー含有量が10重量%を超えると、型内発泡成形時の水蒸気加熱圧は低下するものの、ポリプロピレン系樹脂自体の融点が低くなり、剛性も弱くなり、成形サイクルが長くなったり、圧縮強度等の実用剛性を満足しなくなる傾向がある。実用剛性が満足のいくものでない場合、成形体倍率を下げる必要が生じ、この場合、成形体の軽量化が図りにくくなる。
このようなことから、ポリプロピレン系樹脂におけるコモノマー含有量は、2重量%以上8重量%以下が好ましく、3重量%以上6重量%以下がより好ましい。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(以降、「MFR」と称する場合がある。)は、5g/10分以上20g/10分以下が好ましく、7g/10分以上15g/10分以下がより好ましく、8g/10分以上12g/10分以下がさらに好ましい。
ポリプロピレン系樹脂のMFRが5g/10分未満の場合、型内発泡成形体の表面性が低下する傾向があり、20g/10分を超えると成形サイクルが長くなる傾向にある。
なお、本発明におけるポリプロピレン系樹脂のMFRの測定は、JIS−K7210記載のMFR測定器を用い、オリフィス2.0959±0.005mmφ、オリフィス長さ8.000±0.025mm、荷重2160g、温度230±0.2℃の条件下で測定したときの値である。
本発明で用いるポリプロピレン系ランダム共重合体の融点としては、125℃以上160℃以下が好ましく、より好ましくは130℃以上155℃以下である。
ポリプロピレン系ランダム共重合体の融点が125℃未満の場合、耐熱性が不足する傾向があり、160℃を超えると、成形加熱圧力が高くなり過ぎ、一般的な0.4MPa(ゲージ圧)耐圧の型内発泡成形機で成形できなくなる傾向がある。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂の曲げ弾性率には、特に制限はないが、1250MPa以上1700MPa以下が好ましく、1300MPa以上1600MPaがより好ましい。上記範囲の曲げ弾性率のポリプロピレン系樹脂を用いることにより、得られる型内発泡成形体の実用剛性を維持しつつ軽量化が図りやすく、例えば型内発泡成形して通い箱として用いる場合、耐久性が高くなると共に、軽量化が可能であることから作業性も向上する。
本発明において、曲げ弾性率が1250MPa以上1700MPa以下のポリプロピレン系樹脂としては、1−ブテン、エチレンの両方をコモノマーとして含むポリプロピレン系樹脂から選択することが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂が1−ブテン、エチレンの両方をコモノマーとして含むことにより、上記範囲の曲げ弾性率が得やすいと共に、本発明の目的である、成形可能な成形圧力範囲(成形可能な温度範囲、すなわち成形加工幅)の広い、成形しやすいポリオレフィン系(ポリプロピレン系)樹脂発泡粒子となり易い傾向がある。
上記範囲の曲げ弾性率を有するポリプロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレンを用いることもできるが、ホモポリプロピレンでは成形可能な成形圧力範囲の広いポリオレフィン系(ポリプロピレン系)樹脂発泡粒子となり難く、成形圧力も高くなりすぎる傾向がある。
なお、本発明における曲げ弾性率は、ポリプロピレン系樹脂を80℃にて6時間乾燥させた後、35t射出成形機を用い、シリンダー温度200℃、金型温度30℃の条件にて厚み6.4mmバー(幅12mm、長さ127mm)を作製して、一週間以内に、ASTM D790に準拠して曲げ試験を行って求めた値である。
本発明におけるポリプロピレン系樹脂は、1種のポリプロピレン系樹脂単独で用いても良く、2種以上のポリプロピレン系樹脂を混合して用いても良い。混合方法としては、ブレンダー等で混合する方法や、重合時の多段重合によりブレンドする方法が挙げられる。
本発明において、ポリプロピレン系樹脂を重合する際の重合触媒に特に制限はなく、チーグラーナッタ系触媒、メタロセン系触媒など、種々の触媒を用いることができる。
本発明で用いられるポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン系樹脂、中密度ポリエチレン系樹脂、低密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂、等が挙げられる。
これら樹脂の中でも、高発泡のポリエチレン系樹脂発泡粒子が得られる点から、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を用いることが好ましい。また、密度が互いに異なる直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を複数種、ブレンドして用いることも可能である。
さらには、本発明で用いられるポリエチレン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂に、高密度ポリエチレン系樹脂、中密度ポリエチレン系樹脂および低密度ポリエチレン系樹脂からなる群より選択される一種以上の樹脂をブレンドして用いることもできる。
複数種のポリエチレン系樹脂をブレンドして用いることは、型内発泡成形する場合における成形可能な圧力範囲を広げることが容易となることから、本発明において、より好ましい態様である。特に、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂および低密度ポリエチレン系樹脂をブレンドして用いることがより好ましい。
本発明で用いられる直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂としては、例えば、融点が115℃以上130℃以下であり、密度が0.915g/cm以上、0.940g/cm以下であり、MFRが0.1g/10分以上、5g/10分以下であるものがより好ましい。
ここで、本発明におけるポリエチレン系樹脂のMFRは、JIS−K7210に準拠し、荷重2160g、温度190±0.2℃の条件で測定した値である。
本発明で用いられる直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂は、エチレン以外の、エチレンと共重合可能なコモノマーを含んでいてもよい。エチレンと共重合可能なコモノマーとしては、炭素数が3以上、18以下のα−オレフィンを用いることができ、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。これらコモノマーは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂が共重合体である場合に、当該共重合体の密度を前記範囲内とするには、コモノマーを概ね1重量%以上12重量%以下の範囲で用いて共重合することが好ましい。
本発明で用いられる低密度ポリエチレン系樹脂としては、例えば、融点が100℃以上120℃以下、密度が0.910g/cm以上0.930g/cm以下、MFRが0.1g/10分以上100g/10分以下であるものがより好ましい。
ここで、本発明におけるポリエチレン系樹脂のMFRは、JIS−K7210記載のMFR測定器を用い、オリフィス2.0959±0.005mmφ、オリフィス長さ8.000±0.025mm、荷重2160g、温度190±0.2℃の条件で測定した値である。
本発明で用いられる低密度ポリエチレン系樹脂は、エチレン以外の、エチレンと共重合可能なコモノマーを含んでいてもよい。エチレンと共重合可能なコモノマーとしては、炭素数が3以上、18以下のα−オレフィンを用いることができ、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。これらコモノマーは一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の基材樹脂としては、以上の通りであるが、前述したポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを混合して用いても良い。
但し、通い箱などの耐久性や耐熱性が要求される製品に型内発泡成形して用いる場合、ポリプロピレン系樹脂を用いることが好ましい。ポリエチレン系樹脂では耐久性や耐熱性が不足する傾向がある。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、群青、シアニン系顔料、アゾ系顔料およびキナクリドン系顔料よりなる群から選択される少なくとも2種を含む混合物(A)を含むことにより、型内発泡成形する際の成形可能な成形圧力範囲(成形可能な温度範囲、すなわち成形加工幅)が広がり、成形しやすいポリオレフィン系樹脂発泡粒子となる。例えば、箱型形状などの複雑形状であって、部位によって成形可能な成形加熱圧力が異なるような場合であっても、より容易に表面性等に優れた型内発泡成形体を得ることが可能となる。
本発明で用いられる群青には、特に制限はなく、ウルトラマリンも含まれ、JIS K5112:2005で規定された群青なども挙げることができる。また、天然物であっても合成物であっても構わない。このような群青は、第一化成工業株式会社などから入手可能である。
本発明で用いられるシアニン系顔料には、特に制限はなく、フタロシアニンブルー(カラーインデックス名:PB−15、PB−15:1、PB−15:2、PB−15:3、PB−75など)、フタロシアニングリーン(カラーインデックス名:PG−7、PG−36など)などが挙げられ、大日精化工業株式会社などから入手可能である。
本発明で用いられるアゾ系顔料には、特に制限はなく、溶性アゾレッド(カラーインデックス名:PR−48:1、PR−53:1、PR−57:1など)、モノアゾイエロー(カラーインデックス名:PY−3、PY−74など)、モノアゾレッド(カラーインデックス名:PR−3、PR−170など)、ジスアゾイエロー(カラーインデックス名:PY−12、PY−13、PY−83など)、ジスアゾオレンジ(カラーインデックス名:PO−13、PO−16など)、ポリアゾイエロー(カラーインデックス名:PY−93、PY−95など)などが挙げられ、大日精化工業株式会社などから入手可能である。
本発明で用いられるキナクリドン系顔料には、特に制限はなく、無置換キナクリドン(カラーインデックス名:PV−19β型、PV−19γ型など)、ジメチルキナクリドン(カラーインデックス名:PR−122など)などが挙げられ、大日精化工業株式会社などから入手可能である。
本発明における混合物(A)は、群青、シアニン系顔料、アゾ系顔料、およびキナクリドン系顔料よりなる群から選択される少なくとも2種を含む。
これに対して、群青、シアニン系顔料、アゾ系顔料およびキナクリドン系顔料よりなる群のうち1種しか含まないポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、型内発泡成形する際の成形可能な成形圧力範囲(成形加工幅)が広くならない。
型内発泡成形時の成形加工幅が広くなる観点からは、混合物(A)は、少なくとも群青とシアニン系顔料との組み合わせ、少なくともシアニン系顔料とキナクリドン系顔料との組み合わせ、あるいは、少なくともアゾ系顔料とキナクリドン系顔料との組み合わせからなることが好ましい。
本発明において、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子100重量%中に含まれる混合物(A)量は、0.01重量%以上1.5重量%以下が好ましく、0.05重量%以上1.5重量%以下がより好ましく、0.07重量%以上1.2重量%以下がさらに好ましい。
混合物(A)の含有量が0.01重量%未満では成形加工幅の広がりが認められ難い傾向があり、1.5重量%を超えても、成形加工幅の広がりは飽和状態となり、それ以上広がりにくい傾向がある。
本発明において、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子100重量%中に混合物(A)を0.01重量%以上1.5重量%以下含ませることにより、型内発泡成形時の成形加工幅が広がる原因は定かではないが、混合物(A)を添加することにより、ポリオレフィン系樹脂の融点が高くなることが何らかの影響を及ぼしていると推定される。
後述するように、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、ポリオレフィン系樹脂に混合物(A)を添加後、溶融混練して得たポリオレフィン系樹脂粒子を発泡させて得られるが、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子あるいはポリオレフィン系樹脂粒子の融点Tmは、混合物(A)を添加する前のポリオレフィン系樹脂の融点tmよりも高くなる傾向がある。
そして、Tmとtmの差が大きいほど、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形する際の成形加工幅の広がりが大きくなる傾向があり、好ましい態様である。
このようなことからも、本発明におけるポリオレフィン系樹脂発泡粒子100重量%中に含まれる混合物(A)量は、0.01重量%以上1.5重量%以下が好ましい。
混合物(A)の含有量が0.01重量%未満では、Tmとtmの差が小さい傾向にあり、1.5重量%を超えてもTmとtmの差は顕著に大きくならない傾向がある。
本発明において、Tmとtmの差は、具体的には1℃超が好ましく、2℃以上がより好ましく、3℃以上が最も好ましい。
Tmとtmの差が1℃以下では、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形する際の成形加工幅が広くならない傾向がある。Tmとtmの差の上限について特に制限はないが、実質的に7℃以上大きくなる可能性は低く、通常、6℃以下である。
ここで、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子あるいはポリオレフィン系樹脂粒子の融点Tmは、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子あるいはポリオレフィン系樹脂粒子1mg以上10mg以下を、40℃から220℃まで10℃/分の速度で昇温し、その後220℃から40℃まで10℃/分の速度で冷却し、再度40℃から220℃まで10℃/分の速度で昇温した時に得られるDSC曲線における、2回目の昇温時の融解ピーク温度である。
混合物(A)を添加する前のポリオレフィン系樹脂の融点tmとは、後述する、基材樹脂であるポリオレフィン系樹脂の融点の測定方法により測定された、2回目の昇温時の融解ピーク温度である。
本発明における混合物(A)は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の基材樹脂に直接添加しても良いし、予め他の樹脂に混合してマスターバッチ化しておき、これをポリオレフィン系樹脂発泡粒子の基材樹脂に添加しても良い。
マスターバッチ化する際の樹脂に特に制限はないが、均一に混合する観点からは、基材樹脂と同じ種類のポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましく、基材樹脂となる樹脂そのものでマスターバッチ化することがより好ましい。
なお、混合物(A)は、群青、シアニン系顔料、アゾ系顔料およびキナクリドン系顔料よりなる群から選択される少なくとも2種を含むが、必ずしも群青、シアニン系顔料、アゾ系顔料およびキナクリドン系顔料よりなる群から選択される少なくとも2種を予め混合しておく必要は無く、それぞれ別々に基材樹脂に添加してもよい。この場合、添加順序に制限は無い。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂は、前述した混合物(A)を含有させて用いるが、混合物(A)以外に、本発明の特徴を損なわない程度に、発泡倍率向上を促す親水性化合物、発泡時に気泡核の形成を促す発泡核剤、相溶化剤、帯電防止剤、他の着色剤などを添加することができる。
本発明で用いられる発泡倍率向上を促す親水性化合物としては、例えば、グリセリン、ポリエチレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、メラミン、イソシアヌル酸、メラミン・イソシアヌル酸縮合物等の吸水性有機物、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、ホウ砂、ホウ酸カルシウム、ホウ酸亜鉛、硫酸カリウムアルミニウム無水物、硫酸アルミニウムアンモニウム無水物等の水溶性無機物、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の炭素数12以上18以下の脂肪アルコール類などが挙げられる。
本発明における親水性化合物の添加量は、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子100重量%中、0.01重量%以上5重量%以下であることが好ましく、0.1重量%以上2重量%以下がより好ましい。
親水性化合物の添加量が0.01重量%未満では、発泡倍率向上効果が現れにくい傾向があり、5重量%を超えると、ポリプロピレン系樹脂中に親水性化合物が均一に分散しにくくなる傾向がある。
本発明で用いられる発泡時に気泡核の形成を促す発泡核剤としては、例えば、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、硫酸バリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、ゼオライト等の無機物質、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウムなどの脂肪酸金属塩などが挙げられ、これらを併用することもできる。
本発明における発泡核剤の添加量は、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子100重量%中、0.01重量%以上5重量%以下であることが好ましく、0.1重量%以上2重量%以下がより好ましい。
発泡核剤の添加量0.01重量%未満では、気泡径が不均一になる傾向があり、5重量%を超えると、気泡径が微細になり、型内発泡成形性が低下する傾向がある。
本発明で用いられる他の着色剤としては、カーボンブラック、カドミウム黄、酸化クロム、酸化鉄、など無機系着色剤や、ペリレン系顔料、アンスラキノン系顔料などの有機系顔料などを用いることができる。
本発明において、親水性化合物、発泡核剤、他の着色剤等の添加剤は、直接、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の基材樹脂に添加してもよく、予めその他の樹脂に該添加剤を高濃度で含有させてマスターバッチ化しておき、該マスターバッチ樹脂を基材樹脂に添加しても良い。
マスターバッチ樹脂に使用される樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の基材樹脂そのものでマスターバッチ化することが最も好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造するに際しては、まず、ポリオレフィン系樹脂粒子を製造する。
ポリオレフィン系樹脂粒子を製造する方法としては、押出機を用いる方法があげられる。
具体的には、例えば、ポリオレフィン系樹脂に混合物(A)、必要に応じて、親水性化合物や発泡核剤、その他の添加剤をブレンドし、ブレンド物を押出機に投入して溶融混練し、ダイスより押出し、冷却した後、カッターにて細断することにより、円柱状、楕円状、球状、立方体状、直方体状等のような所望の粒子形状とすることができる。あるいは、ポリオレフィン系樹脂を押出機に投入し、混合物(A)、親水性化合物、発泡核剤、その他の添加剤を押出機の途中からフィードし、押出機内で混合し、溶融混練することもできる。
押出機を用いてポリオレフィン系樹脂粒子を製造する方法の中でも、次の(a)〜(c)の工程を経ることが好ましい。
(a)ポリオレフィン系樹脂と、群青、シアニン系顔料、アゾ系顔料およびキナクリドン系顔料よりなる群から選択される少なくとも2種を含む混合物(A)を、
ポリオレフィン系樹脂100重量%中、前記混合物(A)が0.01重量%以上1.5重量%以下となるように混合し、押出機にて溶融混練し、押出機先端に設けられたダイよりストランド状に押出す工程。
(b)押出機から押出されたストランドを、長さ0.1m以上20m以下の水槽を通して冷却する工程。
(c)冷却されたストランドを粒子状にカッティングして、ポリオレフィン系樹脂粒子とする工程。
上記(a)工程により、混合物(A)がポリオレフィン系樹脂中に均一に分散される。上記(b)工程においてストランド状に押出され、長さ0.1m以上20m以下の水槽を通って冷却されることにより、ポリオレフィン系樹脂の結晶構造が決定され、前述したようにTmとtmの差が大きくなる傾向がある。そして、(c)工程でカッティングして得られるポリオレフィン系樹脂粒子を用いて得られるポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形する際には、成形加工幅が広がる傾向があって、好ましい態様となる。このようなことから、水槽の長さは0.3m以上20m以下がより好ましく、0.5m以上20m以下が更に好ましい。
上記水槽の長さが0.1m未満では、十分な冷却が行われず、粒子状にカッティングすることが困難となる傾向がある。
ところで、水槽の長さが0.1m未満であっても、例えば、国際公開特許WO2004/080678記載のようなホットカット(アンダーウォーターカット)方式を採用すれば、粒子状にカッティングすることが可能であるが、Tmとtmの差が大きくなり難い傾向があると共に、得られる型内発泡成形体の融着性が低下する傾向がある。
他方、上記水槽の長さが20mを超えても、Tmとtmの差が、更に大ききなる傾向は認められない。
上記(b)工程における水槽内の水の温度は、ストランドを粒子状にカッティング可能となるように冷却できる温度であれば特に制限はないが、10℃以上60℃以下が好ましく、15℃以上40℃以下がより好ましい。
また、(b)工程における水槽内に界面活性剤を添加し、カッティングされた樹脂粒子に帯電防止能を付与することも可能である。
このようにして得られるポリオレフィン系樹脂粒子の一粒の重量としては、0.2mg/粒以上10mg/粒以下が好ましく、0.5mg/粒以上5mg/粒以下がより好ましい。
ポリオレフィン系樹脂粒子の一粒の重量が0.2mg/粒未満では、ハンドリング性が低下する傾向があり、10mg/粒を超えると、型内発泡成形において金型充填性が低下する傾向がある。
以上のようにして得られるポリオレフィン系樹脂粒子を用いて、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造することができる。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造する好ましい態様としては、
耐圧容器内に、ポリオレフィン系樹脂粒子を二酸化炭素などの発泡剤と共に水系分散媒に分散させ、ポリオレフィン系樹脂粒子の軟化温度以上の温度まで加熱、加圧した後、一定時間保持した後、次いで耐圧容器の内圧よりも低い圧力域に放出する発泡工程を経て得るという、水分散系でポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造する方法があげられる。
具体的には、
(1)密閉圧力容器内に、ポリオレフィン系樹脂粒子および水系分散媒、必要に応じて分散剤等を仕込んだ後、必要に応じて、耐圧容器内を真空引きした後、1MPa(ゲージ圧)以上2MPa以下(ゲージ圧)の発泡剤を導入し、ポリオレフィン系樹脂の軟化温度以上の温度まで加熱する。加熱することによって、耐圧容器内の圧力が約2MPa(ゲージ圧)以上5MPa以下(ゲージ圧)まで上がる。必要に応じて、発泡温度付近にて、さらに発泡剤を追加して所望の発泡圧力に調整、さらに温度調整を行った後、一定時間保持し、次いで、耐圧容器の内圧よりも低い圧力域に放出することにより、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を得ることができる。
また、別の好ましい態様としては、
(2)耐圧容器にポリオレフィン系樹脂粒子、水系分散媒、必要に応じて分散剤等を仕込んだ後、必要に応じて耐圧容器内を真空引きした後、ポリオレフィン系樹脂の軟化温度以上の温度まで加熱しながら、発泡剤を導入してもよい。
さらに、別の好ましい態様としては、
(3)耐圧容器にポリオレフィン系樹脂粒子、水系分散媒、必要に応じて分散剤等を仕込んだ後、発泡温度付近まで加熱し、さらに発泡剤を導入し、発泡温度とし、一定時間保持し、耐圧容器の内圧よりも低い圧力域に放出してポリオレフィン系樹脂発泡粒子を得ることもできる。
なお、低圧域に放出する前に、二酸化炭素、窒素、空気あるいは発泡剤として用いた物質を圧入することにより、耐圧容器内の内圧を高め、発泡時の圧力開放速度を調節し、更には、低圧域への放出中にも二酸化炭素、窒素、空気あるいは発泡剤として用いた物質を耐圧容器内に導入して圧力を制御することにより、発泡倍率の調整を行うこともできる。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、10℃/分の昇温速度で昇温した示差走査熱量測定(DSC)により得られるDSC曲線において、図1に示されるように、少なくとも2つの融解ピークを有し、低温側融解熱量(Ql)と高温側融解熱量(Qh)の少なくとも2つの融解熱量を有する。
少なくとも2つの融解ピークを有するポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、前述の水分散系でのポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造する方法において、発泡時の耐圧容器内温度を適切な値に適宜調整することにより容易に得られる。
すなわち、発泡時の耐圧容器内温度としては、通常、基材樹脂であるポリオレフィン系樹脂の融点をtm、融解終了温度をtfとする場合、tm−10(℃)以上が好ましく、tm−8(℃)以上tf(℃)未満がより好ましく、tm−5(℃)以上tf−2(℃)以下の温度がさらに好ましい。
ここで、前記基材樹脂であるポリオレフィン系樹脂の融点tmとは、図2に示すように、示差走査熱量計DSCを用いて、ポリプロピレン系樹脂1mg以上10mg以下を、40℃から220℃まで10℃/分の速度で昇温し、その後220℃から40℃まで10℃/分の速度で冷却し、再度40℃から220℃まで10℃/分の速度で昇温した時に得られるDSC曲線における、2回目の昇温時の融解ピーク温度である。また、融解終了温度tfとは、2回目の昇温時の融解ピークの高温側のすそが、高温側でベースラインの位置に戻る時の温度である。
なお、本発明においては、全融解熱量(Q)、低温側融解熱量(Ql)および高温側融解熱量(Qh)を、次のように定義する。
低温側融解熱量(Ql)および高温側融解熱量(Qh)の和である全融解熱量(Q=Ql+Qh)とは、得られるDSC曲線において、低温側で融解が開始する温度100℃での吸熱量(点A)から、高温側で融解が終了する温度での吸熱量(点B)を結ぶ線分ABを引き、線分ABとDSC曲線で囲まれた部分である。
DSC曲線の低温側融解熱量および高温側融解熱量の2つの融解熱量領域の間の最も吸熱量が小さくなる点を点Cとし、点Cから線分ABに向かってY軸と平行な線を上げて交わる点をDとした時、線分ADと線分CDとDSC曲線で囲まれた部分が、低温側融解熱量(Ql)であり、線分BDと線分CDとDSC曲線で囲まれた部分が高温側融解熱量(Qh)である。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子において、高温側融解熱量(Qh)の比率[={Qh/(Ql+Qh)}×100(%)](以下、「高温熱量比」という場合がある)の値としては、10%以上50%以下が好ましく、15%以上40%以下がより好ましく、15%以上30%以下がさらに好ましい。
高温熱量比が10%未満の場合、型内発泡成形で得られる成形体の圧縮強度が低く実用強度が低下する傾向がある。また、高温熱量比が50%を超える場合は、型内発泡成形体の圧縮強度が高くなるが、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の発泡力が低すぎ、型内発泡成形体全体が融着不良となる、あるいは、融着させるために高い成形圧が必要となる傾向がある。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子における高温熱量比は、例えば、前記耐圧容器内温度での保持時間(所望の耐圧容器内温度に達した後から発泡するまでの保持時間)、発泡温度(発泡時の温度であり、前記耐圧容器内温度と同じである場合や異なる場合がある)、発泡圧力(発泡時の圧力)等により適宜調整することができる。
一般的には、保持時間を長くする、発泡温度を低くする、発泡圧力を低くすることにより、高温熱量比あるいは高温側融解熱量Qhが大きくなる傾向がある。以上のことから、保持時間、発泡温度、発泡圧力を系統的に適宜変化させた実験を何回か試行することにより、所望の高温側融解熱量の比率となる条件を容易に見出すことができる。なお、発泡圧力の調節は、発泡剤の量により調節することできる。
本発明において、ポリオレフィン系樹脂粒子を分散させる耐圧容器には、特に制限はなく、発泡粒子製造時における容器内圧力、容器内温度に耐えられるものであればよいが、例えば、オートクレーブ型耐圧容器があげられる。
本発明で用いられる水系分散媒としては、水のみを用いることが好ましいが、メタノール、エタノール、エチレングリコール、グリセリン等を水に添加した分散媒も使用できる。なお、本発明において親水性化合物を含有させる場合、水系分散媒中の水も発泡剤として作用し、発泡倍率向上に寄与する。
本発明で用いられる発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン等の飽和炭化水素類、ジメチルエーテル等のエーテル類、メタノール、エタノール等のアルコール類、空気、窒素、二酸化炭素、水等の無機ガスが挙げられる。これらの中でも、特に環境負荷が小さく、燃焼危険性も無いことから、二酸化炭素や水を用いることが望ましい。
本発明においては、水系分散媒中、ポリエチレン系樹脂粒子同士の合着を防止するために、分散剤、分散助剤を使用することが好ましい。
本発明で用いられる分散剤としては、例えば、第三リン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリン、タルク、クレー等の無機系分散剤が例示できる。これらは、単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
本発明で用いられる分散助剤としては、例えば、カルボン酸塩型、アルキルスルホン酸塩、n−パラフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩等のスルホン酸塩型、硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルアリルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル型、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンリン酸塩等のリン酸エステル型等の陰イオン界面活性剤をあげることができる。
これらは、単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
これらの中でも、分散剤として、第三リン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、硫酸バリウムまたはカオリンよりなる群から選ばれる少なくとも一種、および分散助剤としてn−パラフィンスルホン酸ソーダを併用することが好ましい。
本発明においては、水系分散媒は、ポリオレフィン系樹脂粒子の水系分散媒中での分散性を良好なものにするために、通常、ポリオレフィン系樹脂粒子100重量部に対して、100重量部以上500重量部以下使用するのが好ましい。
本発明においては、分散剤や分散助剤の使用量は、その種類や、用いるポリオレフィン系樹脂粒子の種類と使用量によって異なるが、通常、ポリオレフィン系樹脂粒子100重量部に対して、分散剤0.2重量部以上3重量部以下であることが好ましく、分散助剤0.001重量部以上0.1重量部以下であることが好ましい。
以上のように、ポリオレフィン系樹脂粒子からポリオレフィン系樹脂発泡粒子を得る工程を「一段発泡工程」と称す場合があり、このようにして得たポリオレフィン樹脂発泡粒子を「一段発泡粒子」と呼ぶ場合がある。
一段発泡においては、製造する際の発泡剤の種類にも依るが、一段発泡粒子の発泡倍率が10倍に達しない場合がある。
このような場合には、一段発泡粒子に、無機ガス(例えば、空気、窒素、二酸化炭素、等)を含浸して内圧を付与した後、耐圧容器内にて特定の圧力の水蒸気と接触させることにより、一段発泡粒子よりも発泡倍率を向上させたポリオレフィン系樹脂発泡粒子を得ることができる。
このように、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子をさらに発泡させて、より発泡倍率の高いポリオレフィン系樹脂発泡粒子とする工程を、「二段発泡工程」と称す場合がある。そして、このような二段発泡工程を経て得られるポリオレフィン系樹脂発泡粒子を「二段発泡粒子」と呼ぶ場合がある。
本発明において、二段発泡工程における水蒸気の圧力は、二段発泡粒子の発泡倍率を考慮した上で、0.04MPa(ゲージ圧)以上0.25MPa(ゲージ圧)以下に調整することが好ましく、0.05MPa(ゲージ圧)以上0.15MPa(ゲージ圧)以下に調製することがより好ましい。
二段発泡工程における水蒸気の圧力が0.04MPa(ゲージ圧)未満では、発泡倍率が向上しにくい傾向があり、0.25MPa(ゲージ圧)を超えると、得られる二段発泡粒子同士が合着してブロッキングしてしまい、その後の型内発泡成形に供することができなくなる傾向がある。
一段発泡粒子に含浸する無機ガスの内圧は、二段発泡粒子の発泡倍率および二段発泡工程の水蒸気圧力を考慮して適宜変化させることが望ましいが、0.2MPa以上(絶対圧)0.6MPa以下(絶対圧)であることが好ましい。
一段発泡粒子に含浸する無機ガスの内圧が0.2MPa(絶対圧)未満では、発泡倍率を向上させるために高い圧力の水蒸気が必要となり、二段発泡粒子がブロッキングする傾向にある。一段発泡粒子に含浸する空気の内圧が0.6MPa(絶対圧)を超えると、二段発泡粒子が連泡化する傾向があり、このような場合、型内発泡成形体の圧縮強度等の剛性が低下する傾向がある。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、従来から知られている型内発泡成形法により、ポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体とすることができる。
本発明における型内発泡成形法としては、例えば、
イ)ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を無機ガス、例えば空気や窒素、二酸化炭素等で加圧処理してポリオレフィン系樹脂発泡粒子内に無機ガスを含浸させ所定のポリプロピレン系樹脂発泡粒子内圧を付与した後、金型に充填し、水蒸気で加熱融着させる方法、
ロ)ポリオレフィン系樹脂発泡粒子をガス圧力で圧縮して金型に充填し、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の回復力を利用して、水蒸気で加熱融着させる方法、
ハ)特に前処理することなくポリオレフィン系樹脂発泡粒子を金型に充填し、水蒸気で加熱融着させる方法、などの方法が利用し得る。
本発明において、型内発泡成形してなる型内発泡成形体に特に制限はないが、図3に示すような、物品収納が可能な箱型形状であることが好ましい。
物品収納が可能な箱型形状とは、図3に示すように、底面と、底面周縁立ち壁部からなる。図3には、内部底面立ち壁部を示しているが、このような内部底面立ち壁部やその他の仕切り、リブ等はあってもなくても良い。
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を金型に充填し、水蒸気で加熱融着させて図3のような箱型形状の型内発泡成形体を得る場合においては、図4に示すような固定型と移動型からなる金型を用い、以下のような工程を経る方法が例示できる。
(1)図4に示すような固定型<右上がり斜線部として示す>と移動型<右下がり斜線部として示す>からなる金型を完全に型閉せず、数mm〜数十mm程度の間隙(クラッキング)がある状態で充填機を通してポリオレフィン系樹脂発泡粒子(格子部として示す)を充填する工程(以降、「充填工程」と称す。)。
(2)金型を完全に型閉した後、蒸気弁Aとドレン弁Aを開け、蒸気弁Bとドレン弁Bを開けて、蒸気弁A、Bから水蒸気を流すことにより、金型チャンバー内に存在する空気を追い出すと共に、金型全体を加熱する工程(以降、「予備加熱工程」と称す。)。
(3)蒸気弁Aとドレン弁Bを開け、蒸気弁Bとドレン弁Aは閉じておき、蒸気弁Aから水蒸気を流すことにより、金型内に充填されたポリオレフィン系樹脂発泡粒子の間に存在する空気を追い出すと共に加熱する工程(以降、「一方加熱工程」と称す。)。
(4)次いで、蒸気弁Bとドレン弁Aを開け、蒸気弁Aとドレン弁Bは閉じておき、蒸気弁Bから水蒸気を流すことにより、金型内に充填されたポリオレフィン系樹脂発泡粒子の間に存在する空気を更に追い出すと共に、加熱する工程(以降、「逆一方加熱工程」と称す。)。
(5)蒸気弁AとBを開け、ドレン弁AとBを閉じて、蒸気弁AとBから水蒸気を流すことにより、金型内に充填されたポリオレフィン系樹脂発泡粒子表面が軟化する迄、充分温度を上昇させて、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子同士を最終的に融着せしめ、一定形状のポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体とする工程(以降、「両面加熱工程」と称す。)。
(6)冷却水供給ノズル(図4には冷却水供給ノズルは全部示さず一部省略)から水を噴霧し、金型を冷却した後、金型を開き、ポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体を取り出す工程(以降、「冷却・取り出し工程」と称す。)。
ここで、(1)充填工程の後、(2)予備加熱工程の初期に金型を完全に型閉するが、この際、得られる箱型形状の型内発泡成形体の底面部分は、底面周縁立ち壁部よりもポリオレフィン系樹脂発泡粒子が密な状態となる。その結果、その後の予備加熱、一方加熱、逆一方加熱、両面加熱を行ってポリオレフィン系樹脂発泡粒子を融着せしめるには、底面部分の蒸気の通りを良くする為に、高めの蒸気圧力が必要となる。
一方、底面周縁立ち壁部のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は底面部分よりも密ではない為、前述した高めの蒸気圧力では加熱オーバーとなってしまい、その結果、得られる箱型形状の型内発泡成形体の底面部分は表面性に優れるものの、底面周縁立ち壁部は収縮、収縮による凹凸あるいはシワが発生した表面性の低下した型内発泡成形体になりやすい。
逆に、底面周縁立ち壁部の収縮、収縮による凹凸やシワを抑制する為に型内発泡成形時の蒸気圧力を抑え気味にすると、底面部分に十分な蒸気が行き渡らず、底面部分の表面伸び不足に起因する表面粒間や凹凸が目立った表面性の低下した型内発泡成形体になりやすく、更には底面部分の融着性が低下した型内発泡成形体になりやすい。
これに対して、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、型内発泡成形する際の成形可能な成形圧力範囲(成形可能な温度範囲=成形加工幅)が広いことから、いずれの部位においても優れた表面性を有する型内発泡成形体を得ることができる。特に、箱型形状を有する型内発泡成形体であっても、底面部分と底面周縁立ち壁部のいずれも表面美麗な型内発泡成形体となる。
本発明の箱型形状を有する型内発泡成形体で輸送する物品に特に制限はなく、自動車部品、精密機械部品、ガラス基板等の工業製品、弁当、惣菜、缶詰、酒類 ジュース類等の飲食料品、野菜、果物等の農産物、魚、甲殻類等の水産物、その他種々の流通品を輸送することができる。
本発明の箱型形状を有する型内発泡成形体には、輸送する物品に応じて、内部底面立ち壁部、仕切りやリブ、溝、凹凸などを設けても良い。更に、本発明の箱型形状を有する型内発泡成形体には、段積みしやすいように側面や底面に切り欠き部を設けたり、図5に示すように、作業者が運搬しやすいように把手部分を設け、該把手部分の強度を高める等の為に部分的に立ち壁部や底面の厚みを変える等、公知技術を適宜採用することができる。そして、このような内部底面立ち壁部、仕切り、リブ、溝、凹凸、切欠き部、把手部分等を設けることにより、種々の厚みの部位が存在する場合においても、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を用いることにより、いずれも部位においても表面性の優れた型内発泡成形体となる。
以下、実施例および比較例をあげて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例および比較例において、使用した物質は、以下のとおりであるが、特に精製等は行っていない。
○ポリオレフィン系樹脂
●ポリプロピレン系樹脂:表1に示すコモノマーを含むポリプロピレン系樹脂ランダム共重合体[ポリプロピレン系樹脂メーカー試作品]
●ポリエチレン系樹脂:表1に示すコモノマーを含む直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂[ポリエチレン系樹脂メーカー試作品]
○親水性化合物
●ポリエチレングリコール:ライオン株式会社製、平均分子量300
○発泡核剤
●タルク:林化成株式会社製、タルカンパウダーPK−S
○顔料
●群青:第一化成工業株式会社製、群青
●シアニン系顔料:大日精化工業株式会社製銅フタロシアニンブルー(カラーインデックス名:PB−15:1)
●アゾ系顔料:大日精化工業株式会社製ポリアゾイエロー(カラーインデックス名:PY−93)
●キナクリドン系顔料:大日精化工業株式会社製無置換キナクリドン(カラーインデックス名:PV−19β型)
●ペリレン系顔料:BASF社製Paliogen Red L3910HD(カラーインデックス名:PR−178)
なお、実施例および比較例における評価は、次の方法により行なった。
(ポリプロピレン系樹脂の共重合組成の定量)
ポリプロピレン系樹脂(約1g)に、キシレン50gを加えて120℃で加熱溶解し、恒温遠心分離(株式会社コクサン製、H175)を用いて、12000rpm×30分の条件にて、不溶分と可溶分に分別した。得られた可溶分を冷却後、遠心分離(12000rpm×30分)により、不溶分を得た。
得られた不溶分50mgに、オルトジクロロベンゼン−dを0.4g加え、100℃で加熱溶融させて、98℃にて13C−MNR測定[VARIAN製、INOVA AS600]を行い、1−ブテン、エチレンの共重合組成の定量を行った。
(ポリエチレン系樹脂の共重合組成の定量)
ポリエチレン系樹脂(約1g)に、キシレン50gを加えて120℃で加熱溶解し、恒温遠心分離(コクサン製、H175)を用いて、12000rpm×30分の条件にて、不溶分と可溶分に分別した。得られた可溶分を冷却後、遠心分離(12000rpm×30分)により、不溶分を得た。
得られた不溶分50mgに、オルトジクロロベンゼン−dを0.4g加え、100℃で加熱溶融させて、98℃にて13C−MNR測定[VARIAN製、INOVA AS600]を行い、1−ブテンの共重合組成の定量を行った。
(曲げ弾性率)
ポリプロピレン系樹脂を80℃にて6時間乾燥させた後、35t射出成形機を用い、シリンダー温度200℃、金型温度30℃の条件にて、厚み6.4mmバー(幅12mm、長さ127mm)を作製して、一週間以内にASTM D790に準拠して曲げ試験を行い、曲げ弾性率を求めた。
(ポリオレフィン系樹脂の融点測定)
混合物(A)を添加する前のポリオレフィン系樹脂の融点tmの測定は、示差走査熱量計DSC[セイコーインスツルメンツ(株)製、DSC6200型]を用いて、ポリオレフィン系樹脂5〜6mgを、10℃/分の昇温速度で40℃から220℃まで昇温して樹脂粒子を融解し、その後10℃/分の降温速度で220℃から40℃まで降温することにより結晶化させた後に、さらに10℃/分の昇温速度で40℃から220℃まで昇温したときに得られるDSC曲線から、2回目の昇温時の融解ピーク温度として求められる値とした(図2参照)。
混合物(A)をポリオレフィン系樹脂に添加した後のポリオレフィン系樹脂粒子の融点Tmについても、同様にして求めた。
(ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の発泡倍率)
得られたポリオレフィン系樹脂発泡粒子3g以上10g以下程度を取り、60℃で6時間乾燥した後、23℃、湿度50%の室内で状態調節し、重量w(g)を測定後、水没法にて体積v(cm)を測定し、発泡粒子の真比重ρb=w/vを求め、発泡前のポリオレフィン系樹脂粒子の密度ρrとの比から発泡倍率K=ρr/ρbを求めた。
なお、以下に示す実施例および比較例においては、発泡前のポリプロピレン系樹脂粒子の密度ρrは、いずれも0.90g/cmであり、ポリエチレン系樹脂粒子の密度ρrは、いずれも0.93g/cmであった。
(ポリオレフィン系発泡粒子の高温側融解熱量の比率の算出)
ポリオレフィン系発泡粒子の高温側融解熱量の比率の測定は、示差走査熱量計DSC[セイコーインスツルメンツ(株)製、DSC6200型]を用いて、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子5〜6mgを10℃/分の昇温速度で40℃から220℃まで昇温する際に得られるDSC曲線(図1参照)から、
高温側融解熱量(Qh)の比率[={Qh/(Ql+Qh)}×100(%)]を算出した。
ここで、低温側融解熱量(Ql)および高温側融解熱量(Qh)の和である全融解熱量(Q=Ql+Qh)とは、得られるDSC曲線において、低温側で融解が開始する温度100℃での吸熱量(点A)から、高温側で融解が終了する温度での吸熱量(点B)を結ぶ線分ABを引き、線分ABとDSC曲線で囲まれた部分である。
DSC曲線の低温側融解熱量および高温側融解熱量の2つの融解熱量領域の間の最も吸熱量が小さくなる点を点Cとし、点Cから線分ABに向かってY軸と平行な線を上げて交わる点をDとした時、線分ADと線分CDとDSC曲線で囲まれた部分が、低温側融解熱量(Ql)であり、線分BDと線分CDとDSC曲線で囲まれた部分が高温側融解熱量(Qh)である。
(成形性評価)
図5に示したような把手を有する箱型形状型内発泡成形体を、成形可能な固定型と移動型からなる金型を搭載したポリオレフィン発泡成形機[東洋機械金属株式会社製、P−150N]を用い、型内発泡成形して得た箱型形状型内発泡成形体の底面および底面周縁立ち壁部における表面性と融着性を観察し、表1に示す基準で評価した。
但し、表1における融着性と表面性の「優秀」、「良好」、および「失格」とは、次に示す内容である。
<融着性>
箱型形状型内発泡成形体の底面、あるいは把手を有さない底面周縁立ち壁部の厚み方向にカッターで深さ5mmの切り込みを入れ、その後、手で底面あるいは底面周縁立ち壁部を裂き、破断面を目視観察して、発泡粒子界面ではなく、発泡粒子内部が破断している割合を求めて、以下の基準にて、融着性を判定した。
優秀:発泡粒子内部破断の割合が80%以上。
良好:発泡粒子内部破断の割合が60%以上80%未満。
失格:発泡粒子内部破断の割合が60%未満(融着度合いが低いため、破断面に現れる発泡粒子界面割合が40%以上)。
<表面性>
箱型形状型内発泡成形体の底面の内表面、および4つの底面周縁立ち壁部の内表面について、以下の基準にて、表面性を判定した。
優秀:粒間(ポリオレフィン系樹脂発泡粒子間の粒間)がほとんどなく、表面凹凸が目立たず、シワや収縮もなく美麗である。
良好:粒間や表面凹凸、収縮あるいはシワが若干見られるが、客先評価で合格するレベルである。
失格:明らかに粒間、表面凹凸、収縮あるいはシワが目立ち、客先評価で失格するレベルである。
なお、箱型形状型内発泡成形体は、図5に示したような把手を有する形状であって、外寸が縦300mm×横350mm×高さ180mmであり、底面の厚みは均一で35mmで、外寸が横350mm×高さ180mmの2つの底面周縁立ち壁部の厚みは均一で30mmであり、外寸が縦300mm×高さ180mmの2つの底面周縁立ち壁部の厚みは把手部分を除いて35mmである。把手部分の断面形状は、図6(図5の把手を有する底面周縁立ち壁部中央AA断面に相当)に示したような形状であり、a=35mm、b=35mm、c=80mm、d=15mmである。
(成形体密度)
得られた箱型形状型内発泡成形体の底面(厚み35mm)のほぼ中央から、縦50mm×横50mm×厚み25mmのテストピースを切り出した。但し、底面の厚み35mmの両方の表層を5mmずつ切り落とし、厚み25mmのテストピースとした。
テストピースの重量W(g)を測定し、テストピースの縦、横、厚み寸法をノギスで測定して体積V(cm)を算出し、成形体密度をW/Vにて求める。但し、単位がg/Lとなるように換算した。
(実施例1)
[ポリプロピレン系樹脂粒子の作製]
表2記載の種類と量のコモノマーを含み、表2記載のMFR、曲げ弾性率、融点tm(=147℃)を有する基材樹脂であるポリプロピレン系樹脂(ポリプロピレン系ランダム共重合体)100重量部に対して、親水性化合物としてポリエチレングリコール0.5重量部、発泡核剤としてのタルク0.2重量部、群青1.0重量部およびシアニン系顔料0.02重量部を添加・混合した。得られた樹脂組成物を、二軸押出機[株式会社オーエヌ機械製、TEK45]を用いて、樹脂温度220℃にて溶融混練し、押出されたストランドを長さ2mの水槽で水冷後、切断して、ポリプロピレン系樹脂粒子(1.2mg/粒)を製造した。なお、水槽の水温は25℃であった。
得られたポリプロピレン系樹脂粒子の融点Tmは151℃であり、融点Tmはtmより4℃上昇した。
[一段発泡粒子の作製]
内容量10Lの耐圧容器中に、得られたポリプロピレン系樹脂粒子100重量部、水300重量部、分散剤としてのパウダー状塩基性第3リン酸カルシウム1.5重量部および分散助剤としてのn−パラフィンスルホン酸ソーダ0.06重量部、ならびに発泡剤として炭酸ガス7.5重量部を仕込み、攪拌しながら、表2に示す発泡温度まで昇温し、10分間保持した後、炭酸ガスを追加圧入して、表2に示す発泡圧力に調整し、30分間保持した。
その後、炭酸ガスを圧入しながら容器内温、圧力を一定に保持しつつ、耐圧容器下部のバルブを開いて、水系分散媒を開孔径3.6mmφのオリフィス板を通して、大気圧下に放出することによってポリプロピレン系樹脂発泡粒子(一段発泡粒子)を得た。
得られた一段発泡粒子に関して、発泡倍率、高温側融解熱量の比率の算出を行った。その結果を、表2に示す。
[型内発泡成形体の作製]
耐圧容器内にて加圧空気を含浸させ、内圧を予め0.2MPa(絶対圧)になるように調整したポリプロプレン系樹脂発泡粒子を、クラッキング3mmの状態で箱型形状金型に充填し、完全に型閉した後、まず0.1MPa(ゲージ圧)の水蒸気で金型内の空気を追い出し(予備加熱工程)、その後、所定の成形圧力の加熱蒸気を用いて10秒間加熱成形(両面加熱工程)させることにより、ポリプロプレン系箱型形状型内発泡成形体を得た。
この際、両面加熱の成形圧力(水蒸気圧力)を0.01MPaずつ変化させて箱型形状型内発泡成形体を作製した。なお、予備加熱工程は10秒、一方加熱工程は2秒、逆一方加熱工程は2秒、両面加熱工程は上記の通り10秒とした。
成形性評価および成形体密度の結果を、表2に示す。
(実施例2〜9)
表2記載のポリオレフィン系樹脂を用い、添加剤の種類・量、発泡条件、型内発泡条件等を表2記載のように変更した以外は、実施例1と同様の操作により、ポリオレフィン系樹脂粒子、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子、ポリオレフィン系箱型形状型内発泡成形体を作製し、評価した。
但し、実施例8では、耐圧容器内にて一段発泡粒子に加圧空気を含浸し、0.35MPa(絶対圧)の内圧を付与した後、二段発泡機内で0.08MPa(ゲージ圧)の水蒸気に接触させることにより二段発泡し、二段発泡粒子を得た後、型内発泡成形した。
ポリエチレン系樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン)を用いた実施例9では、ポリエチレン系樹脂発泡粒子に内圧を付与せず(内圧は大気圧)、型内発泡成形した。その際、両面加熱の成形圧力は0.09MPa(ゲージ圧)から0.01MPaずつ変化させた。
成形性評価および成形体密度の結果を、表2に示す。
(比較例1〜9)
表3記載のポリオレフィン系樹脂を用い、添加剤の種類・量、発泡条件、型内発泡条件等を表3記載のように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系樹脂粒子、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子、、ポリオレフィン系箱型形状型内成形体を作製し、評価した。
但し、ポリエチレン系樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン)を用いた比較例9では、ポリエチレン系樹脂発泡粒子に内圧を付与せず(内圧は大気圧)、型内発泡成形した。その際、両面加熱の成形圧力は0.09MPa(ゲージ圧)から0.01MPaずつ変化させた。
成形性評価および成形体密度の結果を、表3に示す。

Claims (9)

  1. ポリオレフィン系樹脂発泡粒子100重量%中に、群青、シアニン系顔料、およびアゾ系顔料りなる群から選択される少なくとも2種を含む混合物(A)を0.01重量%以上1.5重量%以下含有し、
    前記混合物(A)が、少なくとも群青とシアニン系顔料の組み合わせ、または、少なくともシアニン系顔料とアゾ系顔料の組み合わせらなり、
    示差走査熱量計法による測定において、少なくとも2つの融解ピークを有することを特徴とする、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
  2. ポリオレフィン系樹脂発泡粒子100重量%中に、前記混合物(A)を0.05重量%以上1.5重量%以下含有することを特徴とする、請求項記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
  3. ポリオレフィン系樹脂発泡粒子100重量%中に、前記混合物(A)を0.07重量%以上1.2重量%以下含有することを特徴とする、請求項1または2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
  4. ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする、請求項1〜の何れか一項記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
  5. ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の示差走査熱量計法による測定において、2つの融解ピークを有し、低温側融解熱量Qlと高温側融解熱量Qhから算出した、高温側融解熱量の比率[=[Qh/(Ql+Qh)]×100(%)]が10%以上50%以下であることを特徴とする、請求項1〜の何れか一項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
  6. 請求項1〜の何れか一項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内発泡成形してなることを特徴とする、ポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体。
  7. ポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体が、物品収納可能な箱型形状であることを特徴とする、請求項記載のポリオレフィン系樹脂型内発泡成形体。
  8. 下記(a)〜(c)の工程により得られるポリオレフィン系樹脂粒子を、水および発泡剤と共に耐圧容器中に収容し、攪拌条件下に分散させると共に、昇温および昇圧した後、耐圧容器の内圧よりも低い圧力域に耐圧容器中の分散液を放出してポリオレフィン系樹脂粒子を発泡させることを特徴とする、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
    (a)ポリオレフィン系樹脂と、群青、シアニン系顔料、およびアゾ系顔料りなる群から選択される少なくとも2種を含む混合物(A)を、ポリオレフィン系樹脂100重量%中、前記混合物(A)が0.01重量%以上1.5重量%以下となるように混合し、押出機にて溶融混練し、押出機先端に設けられたダイよりストランド状に押出す工程。ここで前記混合物(A)は、少なくとも群青とシアニン系顔料の組み合わせ、または、少なくともシアニン系顔料とアゾ系顔料の組み合わせらなる。
    (b)押出機から押出されたストランドを、0.1m以上20m以下の水槽を通して冷却する工程。
    (c)冷却されたストランドを粒子状にカッティングして、ポリオレフィン系樹脂粒子とする工程。
  9. ポリオレフィン系樹脂粒子の融点Tmが、前記混合物(A)と溶融混練する前のポリオレフィン系樹脂の融点tmよりも高いことを特徴とする、請求項記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
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