JP7307655B2 - ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子、ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子成形体及び該ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子、ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子成形体及び該ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子、ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子成形体及び該ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法に関する。
ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を成形用の金型内に充填した後、スチーム等の加熱媒体により加熱融着させることによって得られるポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体は、緩衝性、反発弾性、断熱性等に優れ、軽量で機械強度にも優れることから、包装材、緩衝材、断熱材、建築資材、自動車用部品等の広範な用途に使用されている。
該発泡粒子成形体は、発泡粒子本来の白色のままで使用されることが多い。しかし、近年、製品の高機能化の一様態としてカラフルな発泡粒子成形体が望まれている。例えば、引用文献1には、顔料として銅フタロシアニンブルーを用いて青色に着色された通い箱成形体(ポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体)が開示されている。
特開2013-142141号公報
しかしながら、フタロシアニン系顔料を含む着色発泡粒子は、融着性が低下しやすく、良好な発泡粒子成形体を得ることができないか、又は良好な発泡粒子成形体を成形可能なスチーム圧力が高く、かつ成形可能なスチーム圧力の範囲が狭いものであった。特に、フタロシアニン系顔料を含む着色発泡粒子は他の顔料を含む発泡粒子と比較して融着性がより低下しやすい傾向があった。
本発明は、フタロシアニン系顔料により着色されたポリプロピレン系樹脂発泡粒子であっても、低圧で成形が可能であり、かつ成形可能な圧力範囲の広い、型内成形性に優れるポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子、及び該着色発泡粒子の製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明によれば、以下に示すポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子、ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子成形体、及びポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法が提供される。
[1]ポリプロピレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物から構成される発泡粒子であって、
該樹脂組成物がフタロシアニン系顔料とポリエチレンワックスとを含み、
該発泡粒子全体の平均気泡径Dが30~100μmであると共に、
該平均気泡径D[μm]に対する、該発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径Ds[μm]の比(Ds/D)が0.50以上0.75未満であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子。
[2]前記樹脂組成物中の前記フタロシアニン系顔料の含有量Wcが0.2~5重量%であると共に、該フタロシアニン系顔料の含有量Wc[重量%]に対する、該樹脂組成物中の前記ポリエチレンワックスの含有量Ww[重量%]の比(Ww/Wc)が0.8~1.25であることを特徴とする前記1に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子。
[3]前記樹脂組成物がホウ酸亜鉛及びホウ酸マグネシウムから選択される1以上のホウ酸金属塩を含み、
該ホウ酸金属塩の粒子の個数基準の算術平均粒子径が1μm以上5μm以下であり、かつ該ホウ酸金属塩の粒子中の粒子径5μm以上の粒子の個数割合が20%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子。
[4]前記着色発泡粒子の熱流束示差走査熱量測定によって得られるDSC曲線において、ポリプロピレン系樹脂に固有の融解ピークと、該融解ピークよりも高温側の融解ピークとを示し、且つ該高温側の融解ピークの熱量が8~25J/gであることを特徴とする前記1~3のいずれか一に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子。
[5]前記着色発泡粒子の嵩密度が30~100kg/mであることを特徴とする前記1~4のいずれか一に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子。
[6]前記1~5のいずれか一に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子を型内成形してなるポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子成形体。
[7]ポリプロピレン系樹脂(A)と、フタロシアニン系顔料とポリエチレンワックスとを含む着色マスターバッチと、気泡調整剤とを溶融混錬することによってポリプロピレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物から構成されるポリプロピレン系樹脂着色粒子を製造し、該ポリプロピレン系樹脂着色粒子を密閉容器内にて分散媒に分散させると共に、無機系物理発泡剤を含浸せしめて発泡性ポリプロピレン系樹脂着色粒子とし、該発泡性着色樹脂粒子を分散媒とともに該密閉容器内から該容器内の圧力よりも低圧域に放出して発泡させる着色発泡粒子の製造方法であって、
該着色マスターバッチ中の該フタロシアニン系顔料の含有量Mcが5~30重量%であり、該フタロシアニン系顔料の含有量Mc[重量%]に対する該着色マスターバッチ中の該ポリエチレンワックスの含有量Mw[重量%]の比(Mw/Mc)が0.8~1.25であり、
該樹脂組成中の該顔料の含有量Wcが0.2~5重量%となるように該着色マスターバッチを添加することを特徴とするポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法。
[8]前記着色マスターバッチのJIS K7210-1:2014に基づき温度230℃ 、荷重2.16kgにて測定されるメルトフローレイトであるMFR(II)が10~25g/10minであるとともに、前記ポリプロピレン系樹脂(A)のJIS K7210-1:2014に基づき温度230℃ 、荷重2.16kgにて測定されるメルトフローレイトであるMFR(I)と前記着色マスターバッチのMFR(II)との比[II/I]が1.5~3.5であることを特徴とする前記7に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法。
[9]前記気泡調整剤がホウ酸亜鉛及びホウ酸マグネシウムから選択される1以上のホウ酸金属塩であって、該ホウ酸金属塩の粒子の個数基準の算術平均粒子径が1μm以上5μm以下であり、かつ該ホウ酸金属塩の粒子中の粒子径5μm以上の粒子の個数割合が20%以下であることを特徴とする前記7又は8に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法。
本発明によれば、着色発泡粒子がポリプロピレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物から構成され、該樹脂組成物がフタロシアニン系顔料と共にポリエチレンワックスを含有し、さらに該着色発泡粒子が特定の気泡構造を有することにより、型内成形における融着性に優れ、低圧で成形が可能であり、かつ成形可能な圧力範囲の広い、型内成形性に優れるポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子が提供される。
本発明の方法によれば、フタロシアニン系顔料と共にポリエチレンワックスとを特定の比率で含有する着色マスターバッチを該顔料の含有量が特定の範囲となるよう添加してポリプロピレン系樹脂樹脂粒子を製造し、得られるポリプロピレン系樹脂樹脂粒子を所謂分散媒放出発泡方法で発泡させることにより、型内成形性に優れるポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子を容易に製造することができる。
図1は、実施例3で得られた発泡粒子の電子顕微鏡で撮影された断面写真である(拡大倍率16倍)。 図2は、比較例5で得られた発泡粒子の電子顕微鏡で撮影された断面写真である(拡大倍率17倍)。 第1回加熱のDSC曲線の一例を示す図面である。
以下、本発明のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子、ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子成形体及び該ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法について、この順で詳細に説明する。
本発明のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子(以下、単に着色発泡粒子、又は発泡粒子ともいう。)は、ポリプロピレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなり、該樹脂組成物がフタロシアニン系顔料とポリエチレンワックスとを含有するものである。ポリプロピレン系樹脂を主成分とするとは、樹脂組成物中におけるポリプロピレン系樹脂の含有量が50重量%を超えることをいい、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である。
本発明の着色発泡粒子は、ポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子成形体(以下、単に着色発泡粒子成形体、発泡粒子成形体、又は成形体ともいう。)の型内成形に好適に用いられるものである。
前記ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体又はプロピレンに由来する構造単位を50質量%を超えて含むプロピレン系共重合体が例示され、該共重合体として、具体的には、プロピレン-エチレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体、プロピレン-エチレン-ブテン共重合体などのプロピレンとエチレン及び/又は炭素数4以上のαオレフィンとの共重合体や、プロピレン-アクリル酸共重合体、プロピレン-無水マレイン酸共重合体等が例示できる。なお、これらの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体のいずれでもよい。該ポリプロピレン系共重合体は、プロピレンに由来する構造単位を70質量%以上含むことが好ましく、80質量%以上含むことがより好ましく、90質量%以上含むことが更に好ましい。
前記樹脂組成物には、本発明の所期の効果を損なわない範囲内において、ポリプロピレン系樹脂以外の他の熱可塑性樹脂を添加することができる。他の熱可塑樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体等のポリエチレン系樹脂、或いはポリスチレン、スチレン-無水マレイン酸共重合体等のポリスチレン系樹脂等が例示される。
前記他の熱可塑性樹脂の含有量は、前記樹脂組成物100重量%中、20重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましく、5重量%以下であることが更に好ましく、該樹脂組成物は樹脂成分としてポリプロピレン系樹脂のみを含むことが特に好ましい。
前記ポリプロピレン系樹脂の融点は125以上155℃未満であることが好ましい。該融点が前記範囲内であると、発泡粒子は成形性と耐熱性、機械強度等とのバランスに優れるものとなる。前記観点から、ポリプロピレン系樹脂の融点は130℃以上150℃以下であることがより好ましく、135℃以上145℃以下であることが更に好ましい。
前記ポリプロピレン系樹脂の融点は、JIS K7121:2012に準拠して測定することができる。具体的には、10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで昇温した後に、10℃/分の冷却速度で30℃まで降温し、再度10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで昇温することによりDSC曲線を得る。そして得られたDSC曲線における融解ピークの頂点の温度を融点とする。融解ピークが2つ以上現れる場合は、最も面積の大きな融解ピークの頂点の温度を融点とする。
前記樹脂組成物を構成するポリプロピレン系樹脂のメルトフローレイトは、型内成形性等の観点から、1~30g/10minであることが好ましく、3~18g/10minであることがより好ましく、5~10g/10minであることが更に好ましい。
前記ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)の測定は、JIS K7210-1:2014に基づいて行うものとする(温度230℃、荷重2.16kg)。
ポリプロピレン系樹脂の曲げ弾性率は、発泡粒子の成形性と、得られる発泡粒子成形体の強度とを両立させる観点から800~1200MPaであることが好ましく、850~1100MPaであることがより好ましく、900~1000MPaであることが更に好ましい。
曲げ弾性率は、JIS K7171(2008)に基づき、求めることができる。
本発明の着色発泡粒子においては、前記樹脂組成物が着色剤としてフタロシアニン系顔料を含有する。
前記フタロシアニン系顔料は、中心金属を有するもの、又は有さないもののいずれも例示される。該中心金属としては、銅、亜鉛、アルミニウム等が挙げられる。該フタロシアニン系顔料の具体例としては、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6等の青色顔料や、C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59、62、63等の緑色顔料が挙げられる。中でも、発泡粒子成形体を色鮮やかに着色する観点から、C.I.ピグメントブルー15:3等の中心金属として銅を有するフタロシアニンブルーが好ましい。これらのフタロシアニン系顔料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
従来、フタロシアニン系顔料を含む着色発泡粒子は、該顔料を含まない発泡粒子と比べて融着性が低下しやすく、良好な発泡粒子成形体を得ることができないか、又は良好な発泡粒子成形体を成形可能なスチーム圧が高く、かつ成形可能なスチーム圧の範囲が狭い傾向があった。さらに、フタロシアニン系顔料を含む着色発泡粒子は他の顔料を含む発泡粒子と比較しても型内成形性が低下しやすい傾向があった。
本発明の着色発泡粒子は、フタロシアニン系顔料とともにポリエチレンワックスを前記樹脂組成物中に含有させることにより、フタロシアニン系顔料用いて青色や緑色に着色した場合あっても、型内成形時に融着性が低下することが防止される。また、より低い成形圧で成形可能であると共に、成形可能なスチーム圧範囲の広いものとなる。本発明の発泡粒子が融着性(成形性)に優れるものとなる理由としては、樹脂組成物中にポリエチレンワックスが配合されていることに加え、発泡粒子全体の平均気泡径Dに対する発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径Dsの比(Ds/D)が小さく調整されているため、型内成形時の融着性(成形性)が向上すると考えられる。
前記ポリエチレンワックスとは、エチレン成分を含んでなるワックスをいう。該ポリエチレンワックスの融点は90℃以上125℃以下であることが好ましい。ポリエチレンワックスの融点が前記範囲内であると、ポリエチレンワックスが発泡粒子の表面に現れやすく、発泡粒子の成形性改善効果がより向上する。かかる観点から、該ポリエチレンワックスの融点は95℃以上115℃以下であることが好ましく、更に好ましくは100℃以上110℃以下である。また、同様の理由から、該ポリエチレンワックスの融点は前記ポリプロピレン系樹脂の融点よりも低いことが好ましく、10℃以上低いことがより好ましく、20℃以上低いことが更に好ましく、30℃以上低いことが特に好ましい。
前記ポリエチレンワックスの重量平均分子量は、本願発明の目的をより確実に達成できることから、5000~30000であることが好ましく、8000~25000であることがより好ましい。
本発明の着色発泡粒子において、フタロシアニン系顔料の含有量Wcは前記樹脂組成物100重量%中0.2~5重量%であることが好ましい。該含有量Wcが前記範囲内であると、発泡粒子はより良好な融着性を維持しつつ、より色鮮やかな青色や緑色の発泡粒子成形体を得ることができる。かかる観点から、該含有量Wcは、0.5重量%以上がより好ましく、更に好ましくは0.7重量%以上である。また、該含有量Wcは、3重量%以下であることがより好ましく、更に好ましくは2重量%以下である。
また、前記樹脂組成物において、前記フタロシアニン系顔料の含有量Wc[重量%]に対する、前記ポリエチレンワックスの含有量Ww[重量%]の比(Ww/Wc)は0.8~1.25であることが好ましい。該比(Ww/Wc)が前記範囲内であると、フタロシアニン系顔料に対してポリエチレンワックスがより良好に作用し、発泡粒子成形体の機械強度を維持しつつ、発泡粒子の融着性がより向上する。かかる観点から、該比(Ww/Wc)は、0.9~1.1であることがより好ましい。
前記着色発泡粒子において、ポリエチレンワックスの含有量Wwは前記樹脂組成物100重量%中0.2~5重量%であることが好ましい。ポリエチレンワックスの該含有量Wwが前記範囲内であると、発泡粒子成形体の機械強度が低下することなく、発泡粒子の融着性がより良好となる。かかる観点から、該含有量Wwは、0.5重量%以上がより好ましく、更に好ましくは0.8重量%以上である。また、該含有量Wwは、3重量%以下であることがより好ましく、更に好ましくは2重量%以下である。
本発明の着色発泡粒子全体の平均気泡径Dは30~100μmである。発泡粒子全体の平均気泡径Dが小さすぎると、成形時に連続気泡化し易くなり、型内成形性が悪化するおそれがある。また、機械強度が低下するおそれがある。一方、該平均気泡径Dが大きすぎると、断熱性、緩衝性等が低下するおそれがある。かかる観点から、該平均気泡径Dは、40μm以上が好ましく、より好ましくは50μm以上である。また、該平均気泡径Dは、90μm以下が好ましく、より好ましくは85μm以下である。
本発明においては、前記平均気泡径D[μm]に対する、発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径Ds[μm]の比(Ds/D)が0.5以上0.75未満であることを要する。該比(Ds/D)が、前記範囲内であることは、着色発泡粒子全体の気泡径に対して、最表面側に位置する気泡の平均気泡径が小さいことを意味している。したがって、本発明の着色発泡粒子は、該比(Ds/D)が前記範囲内であることにより、型内成形時に表層部の気泡膜が軟化しやすく、着色発泡粒子がポリエチレンワックスを含有することと相まって、着色発泡粒子同士の融着性が向上する。該比(Ds/D)が小さすぎると、成形時に連続気泡化し易くなり、型内成形性が悪化するおそれがある。一方、該比(Ds/D)が大きすぎると、型内成形においてに最表面側に位置する気泡の気泡膜が軟化しにくくなり、着色発泡粒子同士の融着性の低下や、成形圧の上昇が生じるおそれがある。前記観点から、該比(Ds/D)は0.55以上0.72未満であることが好ましく、0.60以上0.70未満であることがより好ましい。
さらに、該比(Ds/D)が前記範囲内であると、得られる着色発泡粒子成形体は色目が良好となると共に、色むらが抑制される。
本発明の発泡粒子は、フタロシアニン系顔料とともにポリエチレンワックスを前記樹脂組成物中に含有することにより、最表面側に位置する気泡の平均気泡径Dsが小さくなり、前記比(Ds/D)を0.5以上0.75未満に調整することができる。その理由は、次のように考えられる。まず、ポリエチレンワックスがフタロシアニン系顔料の分散剤として効率的に作用して顔料が微分散され、気泡の核点となることで気泡径が小さく調整されると考えられる。また、ポリエチレンワックスは発泡粒子の表面に現れやすく、その結果、最表面側に位置する気泡の平均気泡径Dsを発泡粒子全体の気泡径Dよりも小さく調整することができると考えられる。
前記着色発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径Dsは、20~70μmであることが好ましい。該平均気泡径Dsが前記範囲内であると、型内成形性がより良好となる。また、得られる着色発泡粒子成形体の色目が良好となると共に、色むらがより抑制される。かかる観点から、該平均気泡径Dsは、30μm以上であることがより好ましく、更に好ましくは35μm以上である。一方、該平均気泡径Dsは60μm以下であることがより好ましい。
本発明において、着色発泡粒子全体の平均気泡径Dは次のようにして求められる。発泡粒子の中心部分を通るように発泡粒子を略二分割し、走査型電子顕微鏡などを用いてその切断面の写真を撮影する。得られた断面写真において、発泡粒子の最表面から中心部を通って反対側の最表面まで、等角度(45°)で4本の線分を引く。各線分と交差する気泡数をそれぞれ計測し、4本の線分の合計長さを線分と交差する全気泡数で除した値を1つの発泡粒子の平均気泡径とする。この操作を無作為に抽出した10個の発泡粒子に対して行い、それぞれの発泡粒子について得られた値を相加平均した値を、本明細書における発泡粒子の平均気泡径Dとする。
着色発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径Dsの測定は次のように行う。発泡粒子の中心部分を通るように発泡粒子を略二分割し、走査型電子顕微鏡などを用いてその切断面の写真を撮影する。得られた断面写真において、略円形の発泡粒子断面の円周の長さCを、該発泡粒子断面の円周に接する気泡の数nで除した値を1つの発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径とする。この操作を無作為に抽出した10個の発泡粒子に対して行い、それぞれの発泡粒子について得られた値を相加平均した値を、本明細書における発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径Dsとする。
着色発泡粒子の表面から該発泡粒子の最表面側に位置する気泡までの厚み方向の距離(すなわち、着色発泡粒子の最表面側の気泡膜の厚み)である表層厚みは、1.5~8.0μmであることが好ましい。発泡粒子の表層厚みが前記範囲内であると、発泡粒子はより融着性に優れ、色むらの抑制された発泡粒子成形体を成形可能なものとなる。前記観点から、発泡粒子の表層厚みは、2.0~6.0μmであることがより好ましく、3.0~5.0μmであることが更に好ましい。
着色発泡粒子の表層厚みは、次のように測定することができる。発泡粒子の中心部分を通るように発泡粒子を略二分割し、走査型電子顕微鏡などを用いてその切断面の写真を撮影する。該拡大写真上の任意の箇所で、発泡粒子の表面(外表面)の任意の地点から発泡粒子の中心に向けて直線を引き、該直線における発泡粒子の外表面から最表面側に位置する気泡までの距離を測定する。前記測定を、該発泡粒子の外表面の任意の5地点について測定し、測定値を算術平均する。この操作を任意の10個以上の発泡粒子で行い、その算術平均値を表層厚みとする。
本発明の発泡粒子を構成する前記樹脂組成物は、気泡調整剤を含むことが好ましい。該気泡調整剤は、気泡生成時の核となり、気泡の数などを調整する機能を有する。気泡調整剤としては、ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウムタルク、炭酸カルシウム、ホウ砂、水酸化アルミニウム等の無機粉体が例示される。気泡調整剤の含有量は、通常、前記樹脂組成物100重量%中、0.001~5重量%である。
該樹脂組成物は、気泡調整剤としてホウ酸亜鉛及びホウ酸マグネシウムから選択される1以上のホウ酸金属塩を含有することが好ましい。気泡調整剤としてホウ酸金属塩を用いるにあたり、ホウ酸金属塩として利用可能な化合物のうち、1種又は2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
前記ホウ酸亜鉛は、酸素と結合するホウ素および亜鉛を含む金属塩の総称である。ホウ酸亜鉛としては、メタホウ酸亜鉛〔Zn(BO〕や、塩基性ホウ酸亜鉛(ZnB・2ZnO〕等を挙げることができる。また、ホウ酸亜鉛としては、2ZnO・3B・3.5HOや、3ZnO・2B・5HO等の化学式で表されるものを挙げることができるが、これらに限定されない。
前記ホウ酸マグネシウムは、酸素と結合するホウ素およびマグネシウムを含む金属塩の総称である。ホウ酸マグネシウムとしては、オルトホウ酸マグネシウム〔Mg(BO〕、二ホウ酸マグネシウム、ピロホウ酸マグネシウム〔(Mg)、又は、(2MgO・B)〕、メタホウ酸マグネシウム〔MgO・B〕、四ホウ酸三マグネシウム〔(Mg)、又は、(3MgO・2B)〕、四ホウ酸五マグネシウム〔Mg11〕、六ホウ酸マグネシウム〔MgB10〕等を挙げることができる。また、ホウ酸マグネシウムとしては、2MgO・3B・nHO(ここで、nは正の整数)、MgO・4B・3HOや、MgO・6B・18HO等の化学式で表されるものを挙げることができるが、これらに限定されない。
これらのホウ酸金属塩の中でも特に2ZnO・3B・3.5HOや、3ZnO・2B・5HO等の化学式で表されるホウ酸亜鉛が、気泡調整剤として効果的である。
本発明においては、ホウ酸亜鉛及びホウ酸マグネシウムから選択されるホウ酸金属塩の中でも、ホウ酸金属塩の個数基準の算術平均粒子径(以下、単に平均粒子径ともいう。)は1μm以上5μm以下であり、かつ該ホウ酸金属塩中の粒子径5μm以上の粒子の個数割合は20%以下であるものが好ましい。ホウ酸金属塩の個数基準の算術平均粒子径が前記範囲内であるとともに、粒度分布が前記範囲内であることにより、着色発泡粒子は気泡の均一性により優れたものとなり、発泡粒子の気泡のばらつきに起因する色むらがより抑制された発泡粒子成形体を得ることができる。また、気泡径を適度に拡大することができ、色むらがより抑制される。
ホウ酸金属塩が凝集することを抑制し、着色発泡粒子の気泡の均一性をより高めることができることから、ホウ酸金属塩の平均粒子径は1.5μm以上4μm以下であることがより好ましく、更に好ましくは2μm以上3μm以下である。
また、着色発泡粒子の気泡ばらつきをより抑制することができることから、粒子径が5μm以上のホウ酸金属塩の粒子の個数基準の割合は15%以下であることがより好ましく、更に好ましくは12%以下である。
ホウ酸金属塩の粒子の個数基準の粒度分布は次の様に測定される。
レーザー回折散乱法によって測定される体積基準の粒度分布をもとに、粒子の形状を球として仮定して個数基準の粒度分布に換算することにより、個数基準の粒度分布が得られる。得られた個数基準の粒度分布に基づく粒子径を算術平均することにより個数基準の算術平均粒子径を求めることができる。また、個数基準の粒度分布から粒子径5μm以上の粒子の個数割合を求めることができる。なお、該粒子径は、粒子と同体積を有する仮想球の直径を意味する。
前記着色発泡粒子を構成する樹脂組成物100重量%中の前記ホウ酸金属塩の含有量は、0.001~5重量%であることが好ましい。発泡粒子中のホウ酸金属塩の含有量が0.001重量%以上であることで、気泡調整剤としてより効果的に作用するとともに、発泡粒子がより均一な気泡構造を有するものとなる。発泡粒子中のホウ酸金属塩の含有量が5重量%以下であることで、発泡粒子の気泡が過度に細かくなることを抑制することができる。これらの効果をより高めるために、発泡粒子中のホウ酸金属塩の含有量が0.01~3重量%であることがより好ましく、0.05~2重量%であることが更に好ましい。
次に、本発明の着色発泡粒子の物性について説明する。
該着色発泡粒子は、前記ポリプロピレン系樹脂を基材樹脂(即ち、前記樹脂組成物の主成分)とし、該樹脂組成物が前記フタロシアニン系顔料を含有することから、青色や緑色に着色されたものである。さらに、該発泡粒子はポリエチレンワックスを含有し、平均気泡径D及び比(Ds/D)が特定範囲内であることにより、該着色発泡粒子は、型内成形時の発泡粒子間の融着性に優れるものである。
前記着色発泡粒子の嵩密度は、15~300kg/mであることが好ましい。着色発泡粒子の嵩密度が前記範囲内であると、軽量であるとともに、緩衝性、機械強度等に優れる。かかる観点から、20~200kg/mであることが好ましく、更に好ましくは30~100kg/mである。本発明の着色発泡粒子は、嵩密度が低い場合であっても、平均気泡径D及び気泡径の比(Ds/D)が前記特定の範囲に調整されるため、融着性に優れるものとなる。
前記着色発泡粒子の嵩密度は、次のようにして測定される。先ず、着色発泡粒子を相対湿度50%、温度23℃、1atmの条件にて2日間放置して着色発泡粒子の状態調節を行う。次いで、着色発泡粒子群から着色発泡粒子を無作為に取り出して容積1Lのメスシリンダーに入れ、自然堆積状態となるように多数の発泡粒子を1Lの目盛まで収容し、収容された発泡粒子の質量W1[g]を収容体積V1(1[L])で除し(W1/V1)、単位換算することにより、着色発泡粒子の嵩密度[kg/m]を求めることができる。
前記着色発泡粒子の平均重量は、好ましくは0.5~10mg/個、より好ましくは1~5mg/個である。
本発明の着色発泡粒子は、熱流束示差走査熱量測定により得られる第1回加熱時のDSC曲線において、ポリプロピレン系樹脂に固有の融解ピーク(固有ピーク)と、固有ピークよりも高温側に位置する融解ピーク(高温ピーク)とが現れる結晶構造を有することが好ましい。
該着色発泡粒子の高温ピークの融解熱量(高温ピーク熱量)は、成形性、機械強度等の観点から、5~35J/gであることが好ましく、8~25J/gであることがより好ましく、更に好ましくは10~20J/gである。
また、前記高温ピーク熱量と、DSC曲線の全融解ピークの融解熱量(全融解熱量)の比(高温ピーク熱量/全融解熱量)は、好ましくは0.05~0.3、より好ましくは0.1~0.25、更に好ましくは0.12~0.2である。高温ピーク熱量と全融解熱量との比をこのような範囲にすることで、高温ピークとして表れる二次結晶の存在により、発泡粒子は特に機械的強度に優れると共に、型内成形性に優れるものとなる。着色発泡粒子の全融解熱量は基材樹脂であるポリプロピレン系樹脂が有する結晶の量により定まるものであり、全融解熱量に対する高温ピークの融解熱量の比は、着色発泡粒子の製造時に結晶化工程の温度条件及び保持時間を調整することにより制御することができる。
前記発泡粒子の高温ピーク熱量及び全融解熱量は、JIS K7122:2012年に準拠する測定方法により次のように測定される。発泡粒子1~3mgを採取し、熱流束示差走査熱量測定装置によって30℃から220℃まで10℃/分で昇温測定を行なう。かかる測定により得られたDSC曲線の一例を図3に示す。
図3のDSC曲線には、発泡粒子を構成するポリプロピレン系樹脂に由来する固有ピークAと、該固有ピークの高温側に高温ピークBが示され、高温ピークBの熱量はそのピーク面積に相当するものであり、具体的には次のようにして求めることができる。
該DSC曲線上の80℃に相当する点αと、発泡粒子の融解終了温度Tに相当するDSC曲線上の点βとを結ぶ直線(α-β)を引く。なお、前記融解終了温度Tとは、高温ピークBの高温側におけるDSC曲線と高温側ベースラインとの交点をいう。次に前記の樹脂固有ピークAと高温ピークBとの間の谷部に当たるDSC曲線上の点γからグラフの縦軸と平行な直線を引き、前記直線(α-β)と交わる点をσとする。
高温ピークBの面積は、DSC曲線の高温ピークB部分の曲線と、線分(σ-β)と、線分(γ-σ)とによって囲まれる部分の面積であり、これを高温ピーク熱量とする。全融解ピークの面積は、DSC曲線の樹脂固有ピークA部分の曲線と高温ピークB部分の曲線と、線分(α-β)とによって囲まれる部分の面積であり、これを全融解熱量とする。。
本発明のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子成形体は、前記着色発泡粒子を用いて型内成形することにより、得ることができる。
即ち、該着色発泡粒子を成形型内に充填してスチームなどの加熱媒体で加熱することにより、着色発泡粒子を二次発泡させると共に相互に融着させ、成形型どおりの所望の形状に形成された着色発泡粒子成形体を得ることができる。そして、得られた着色発泡粒子成形体は、青色や緑色であって、色むらの発生が抑制され、着色発泡粒子間の融着性に優れているものである。
次に、本発明のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法について説明する。
該製造方法は、着色樹脂粒子製造工程、発泡剤含浸工程、発泡工程を備えており、前記着色発泡粒子を効率よく製造することができる製造方法である。
該着色樹脂粒子製造工程においては、ポリプロピレン系樹脂(A)と、フタロシアニン系顔料とポリエチレンワックスとを含む着色マスターバッチと、気泡調整剤とを押出機に供給し、溶融混錬することによって、前記樹脂組成物を形成し、該樹脂組成物を押出して、ポリプロピレン系樹脂着色粒子を製造する。次の発泡剤含侵工程においては、着色樹脂粒子製造工程で得られたポリプロピレン系樹脂着色粒子を密閉容器内にて無機系物理発泡剤の存在下で分散媒に分散せしめて発泡性ポリプロピレン系樹脂着色粒子とする。次の発泡工程においては、該発泡性着色樹脂粒子を分散媒とともに該密閉容器内より低圧の雰囲気下に放出して発泡させて、着色発泡粒子を製造する。次に、該着色樹脂粒子製造工程、発泡剤含浸工程、発泡工程につき、この順で詳しく説明する。
前記着色樹脂粒子製造工程においては、前記ポリプロピレン系樹脂(A)と、フタロシアニン系顔料とポリエチレンワックスとを含む着色マスターバッチと、気泡核剤と、必要に応じて配合される添加剤とを、前記着色発泡粒子について説明した配合量となるように配合し、押出機に供給して加熱し、溶融混練して溶融樹脂組成物とし、該溶融樹脂組成物を押出し、造粒することにより、着色樹脂粒子が製造される。
該着色樹脂粒子製造工程においては、従来公知の押出機を用いる方法を採用することができる。具体的には、押出機を用いて、ポリプロピレン系樹脂(A)と、着色マスターバッチ等を押出機に供給して溶融混練し、ストランド状に押出して冷却後適宜の長さに切断する方法、又はストランドを適宜の長さに切断後または切断と同時に冷却する方法等により、着色樹脂粒子を得る方法を採用することができる。
本発明方法においては、前記フタロシアニン系顔料とポリエチレンワックスとは同一の着色マスターバッチとして添加される。即ち、該フタロシアニン系顔料と、ポリエチレンワックスと、ベースレジンとを溶融混練し、着色マスターバッチを予め製造し、前記着色樹脂粒子製造工程において、得られた着色マスターバッチと、気泡核剤と、ポリプロピレン系樹脂(A)とを押出機に供給して溶融混錬し、造粒することにより着色樹脂粒子とされる。なお、本発明においては、着色マスターバッチのベースレジンとしてポリプロピレン系樹脂を用いる。
前記フタロシアニン系顔料とポリエチレンワックスとを同一の着色マスターバッチとして添加することにより、ポリエチレンワックスがフタロシアニン系顔料に対して分散剤として効率的に作用し、得られる発泡粒子の気泡径を前記特定の範囲内に調整することが容易となる。
前記ポリプロピレン系樹脂(A)及び前記着色マスターバッチのベースレジンとしては、前記したポリプロピレン系樹脂を用いることができる。また、該ポリプロピレン系樹脂(A)と該ベースレジンとは異なる種類のポリプロピレン系樹脂であっても良く、同じ種類のポリプロピレン系樹脂であっても良い。
なお、本明細書において、発泡粒子を構成する前記樹脂組成物の主成分としてのポリプロピレン系樹脂とは、前記ポリプロピレン系樹脂(A)と前記着色マスターバッチのベースレジンとを含むポリプロピレン系樹脂を意味する。
着色マスターバッチ中のフタロシアニン系顔料の含有量Mcは、5~30重量%であり、7~25重量%であることが好ましい。該着色マスターバッチを用いて、着色樹脂粒子中のフタロシアニン系顔料の含有量Wcが0.2~5重量%になるように添加すれば、前記したような、着色発泡粒子を構成する樹脂組成物中の顔料の含有量Wcが0.2~5重量%の着色発泡粒子を得ることができる。
さらに、該着色マスターバッチ中には、フタロシアニン系顔料の含有量Mc[重量%]に対する、ポリエチレンワックスの含有量Mw[重量%]の比(Mw/Mc)が0.8~1.25となるようにポリエチレンワックスを配合することが好ましい。該比(Mw/Mc)が前記範囲内である着色マスターバッチを添加すれば、前記したような、フタロシアニン系顔料の含有量Wcに対する、ポリエチレンワックスの含有量Wwの比(Ww/Wc)が0.8~1.25である樹脂組成物から構成される着色発泡粒子を得ることができる。
前記着色樹脂粒子製造工程において、前記着色マスターバッチの配合量は、前記ポリプロピレン系樹脂(A)100重量部に対して2~30重量部であることが好ましく、5~20重量部であることがより好ましく、更に好ましくは8~15重量部である。
前記基材樹脂を構成するポリプロピレン系樹脂(A)のメルトフローレイトは、型内成形性等の観点から、1~30g/10minであることが好ましく、3~18g/10minであることがより好ましく、5~10g/10minであることが更に好ましい。
本発明の製造方法においては、前記着色マスターバッチのメルトフローレイト(II)と前記基材樹脂を構成するポリプロピレン系樹脂(A)のメルトフローレイト(I)との比[II/I]が1を超え3.5以下であることが好ましい。該比[II/I]がこの範囲内であれば、着色発泡粒子成形体の色むらがより抑制され、鮮やかな青色や緑色を呈する着色発泡粒子成形体となる。これは、着色マスターバッチのメルトフローレイトがポリプロピレン系樹脂(A)のメルトフローレイト(I)よりも大きいと、着色マスターバッチが適度に分散するためであると考えられる。かかる観点から、該比[II/I]は1.3~3.0であることがより好ましく、更に好ましくは1.5~2.5である。
前記着色マスターバッチのメルトフローレイト(II)は、10~25g/10minであることが好ましい。メルトフローレイトがこの範囲内の着色マスターバッチはポリプロピレン系樹脂(A)中に適度に分散しやすくなる。また、ポリエチレンワックスがフタロシアニン系顔料に対してより効率的に作用しやすくなり、得られる発泡粒子の気泡径を前記特定の範囲内に調整することがより容易となる。かかる観点から、メルトフローレイト(II)は、11~20g/10minがより好ましく、12~18g/10minが更に好ましい。
前記着色マスターバッチのメルトフローレイト(II)及びポリプロピレン系樹脂(A)のメルトフローレイト(I)の測定は、前記ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレイトの測定と同様に、JIS K7210-1:2014に基づいて行うものとする(温度230℃、荷重2.16kg)。
なお、メルトフローレイト(I)は、ポリプロピレン系樹脂(A)の原料について測定し、メルトフローレイト(II)は、製造された着色マスターバッチについて測定するものとする。
前記ポリプロピレン系樹脂(A)の融点(TmI)は125以上155℃未満であることが好ましい。該融点(TmI)が前記範囲内であると、発泡粒子は成形性と耐熱性・機械強度等とのバランスに優れるものとなる。前記観点から、ポリプロピレン系樹脂(A)の融点は130℃以上150℃以下であることがより好ましく、135℃以上145℃以下であることが更に好ましい。
前記ポリプロピレン系樹脂(A)の融点(TmI)と前記着色マスターバッチの融点(TmII)との差[(TmI)-(TmII)]が-10℃~10℃であることが好ましい。ポリプロピレン系樹脂(A)の融点(TmI)と着色マスターバッチの融点(TmII)との差が小さいと、着色マスターバッチをポリプロピレン系樹脂(A)中に分散させやすいので、発色性の低下や、色むらを抑制することがより容易になる。かかる理由で、該差[(TmI)-(TmII)]が-5℃~5℃であることがより好ましく、-3℃~3℃であることが更に好ましい。
前記着色マスターバッチの融点(TmII)及びポリプロピレン系樹脂(A)のメルトフローレイト(I)の測定は、前記した方法により測定することができる。
前記ポリプロピレン系樹脂(A)の曲げ弾性率は、発泡粒子の成形性と発泡粒子成形体の強度とを両立させる観点から800~1200MPaであることが好ましく、850~1100MPaであることがより好ましく、900~1000MPaであることが更に好ましい。
曲げ弾性率は、JIS K7171(2008)に基づき、求めることができる。
該樹脂粒子製造工程においては、気泡核剤が基材樹脂に配合される。該気泡調整剤は、気泡生成時の核となり、気泡の数などを調整する機能を有する。
該気泡調整剤としては、たとえばホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム、タルク、炭酸カルシウム、ホウ砂、水酸化アルミニウムなどの無機粉体が例示される。気泡調整剤の配合量は、合計で樹脂粒子100重量%中0.001~5重量%が好ましく、0.01~3重量%がより好ましく、更に好ましくは0.05~2重量%である。
前記の気泡核剤の中でも、前記したように、ホウ酸亜鉛及びホウ酸マグネシウムより選択された1以上のホウ酸金属塩が好ましい。
着色樹脂粒子製造工程においては、基材樹脂としてのポリプロピレン系樹脂(A)に、所望に応じて各種添加剤を含有させることができる。このような添加剤としては、たとえば、耐候剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、難燃剤、金属不活性剤、核剤等が挙げられる。
これらの添加剤は、通常、着色樹脂粒子100重量%中5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましい。これらの添加剤は例えば、押出機により押出したストランドを切断する等して本発明で使用される樹脂粒子を製造する際に、押出機内で溶融した基材樹脂に添加、混練することによって樹脂粒子中に含有させることができる。
前記樹脂溶融物を造粒して着色樹脂粒子を得る方法としては、従来公知の方法が採用できる。例えば、樹脂溶融物をストランド状やシート状などに押し出し、それを所望のサイズに切断や破砕するなどして樹脂粒子を製造する方法が挙げられる。所望のサイズに切断する際には、ストランドカット方式、ホットカット方式、又は水中カット方式等により着色樹脂粒子を得ることができる。
前記樹脂溶融物を造粒して着色樹脂粒子を得る方法として代表的な方法であるストランドカット法においては、例えば、押出機先端に取り付けられた微細な多数の孔を有するダイから樹脂溶融物をストランド状に押出し、押出したストランドを急冷し切断することによって、樹脂粒子が製造される。押出直後のストランドの急冷は、好ましくは50℃以下に調節された水中で行なうことができ、該水温は、より好ましくは40℃以下、更に好ましくは30℃以下である。充分に冷却されたストランドは水中から引き上げられ、適宜長さに切断することにより、所望の大きさの着色樹脂粒子とされる。
該着色樹脂粒子の粒子径は、0.1~3.0mmが好ましく、0.3~1.5mmがより好ましい。また、前記樹脂粒子の長さ/直径比は、0.5~5.0が好ましく、より好ましくは1.0~3.0である。また、1個当たりの平均重量は、0.1~20mgとなるように調整されることが好ましく、より好ましくは0.2~10mg、更に好ましくは0.3~5mg、特に好ましくは0.4~2mgである。
なお、ストランドカット法における、着色樹脂粒子の粒子径、長さ/直径比や平均重量の調整は、樹脂溶融物を押出す際に、ダイの孔径、押出速度、引き取り速度、カッタースピードなどを適宜変えて切断することにより行うことができる。
前記着色樹脂粒子製造工程において得られた着色樹脂粒子は、発泡剤含浸工程において、発泡性着色樹脂粒子とされ、該発泡性着色樹脂粒子は、発泡工程において着色発泡粒子とされる。
該発泡剤含浸工程においては、前記着色樹脂粒子を密閉容器中にて無機系物理発泡剤の存在下で水等の分散媒に分散せしめ、該着色樹脂粒子に無機系物理発泡剤を含浸させて発泡性着色樹脂粒子とされる。続く発泡工程においては、該発泡性着色樹脂粒子を分散媒とともに該密閉容器内より低圧の雰囲気下に放出して発泡させることにより(以下、この発泡方法を「分散媒放出発泡方法」ともいう。)、着色発泡粒子が製造される。該分散媒放出発泡方法は、着色発泡粒子を短時間で効率よく生産できる方法である。該密閉容器としては、通常オートクレーブが使用され、分散媒としては、通常水が使用される。
密閉容器内で樹脂粒子を分散媒中に分散させる際には、着色樹脂粒子の分散剤(即ち、分散媒中の分散剤)を分散媒中に添加することができる。着色樹脂粒子の分散剤としては、酸化アルミニウム、第三リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、酸化亜鉛、カオリン、マイカなどの水に難溶性の無機物質、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロースなどの水溶性高分子系保護コロイド剤等が挙げられる。これらは、一種または二種以上の組合せで用いられる。
また、密閉容器内で樹脂粒子を分散媒中に分散させる際には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤等の界面活性剤を使用することができる。
分散媒放出発泡方法においては、前記密閉容器内で、前記着色樹脂粒子に物理発泡剤を含浸させ発泡性着色樹脂粒子とする。
密閉容器内への物理発泡剤の添加は、着色樹脂粒子を発泡させる前までに行わればよく、例えば物理発泡剤として二酸化炭素が使用される場合には、ドライアイスの形態で分散媒に添加してもよく、気体状態で密閉容器内に圧入してもよい。
樹脂粒子への物理発泡剤の含浸は、加熱下及び/又は加圧下で行われることが好ましい。
該物理発泡剤としては、二酸化炭素、空気、窒素、ヘリウム、アルゴン等の無機物理発泡剤、プロパン、ブタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド、2,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペン等のハロゲン化炭化水素等の有機物理発泡剤が挙げられる。
これらの物理発泡剤は単独で用いても、或いは二種以上併用してもよい。これらの発泡剤のうち、好ましくは、二酸化炭素、窒素、空気等の無機物理発泡剤を主成分とする発泡剤が用いられ、より好ましくは、二酸化炭素が用いられる。
該物理発泡剤の添加量は、ポリプロピレン系樹脂(A)の種類や発泡剤の種類、目的とする発泡粒子の嵩密度等に応じて適宜選択される。例えば、物理発泡剤として二酸化炭素を用いた場合、二酸化炭素の添加量は、ポリプロピレン系樹脂粒子100質量部に対して好ましくは0.1質量部~30質量部、より好ましくは0.5質量部~15質量部、さらに好ましくは1質量部~10質量部である。
分散媒放出発泡方法においては、密閉容器から、発泡剤が含浸された発泡性樹脂粒子を水性分散媒と共に、密閉容器内よりも低圧域に放出することにより、前記発泡性着色樹脂粒子を発泡させる。着色樹脂粒子にホウ酸金属塩を含有させた場合、ホウ酸金属塩に吸収された分散媒が気泡の成長に寄与すると考えられる。さらに、前記のような粒度分布を有するホウ酸金属塩を気泡調整剤として使用することにより、気泡径の均一性の高い発泡粒子が得られる。その理由は、該ホウ酸金属塩が水性分散媒の気泡成長への作用を均等化させることによるものと考えられる。
密閉容器から水性分散媒と共に発泡性樹脂粒子を放出する際の密閉容器内の内容物の温度、すなわち、発泡性樹脂粒子を発泡させる温度(発泡温度)は、ポリプロピレン系樹脂(A)の融点をTmとしたとき、融点(Tm)より15℃低い温度(Tm-15℃)から融解終了温度より10℃高い温度(Te+10℃)までの範囲であることが好ましい。また、密閉容器内の圧力と、放出雰囲気の圧力との差は、好ましくは1.0MPa~7.0MPa、より好ましくは1.5MPa~5.0MPaである。
密閉容器から発泡性樹脂粒子を分散媒と共に放出する際には、二酸化炭素、窒素などで密閉容器内を加圧して、解放した密閉容器の圧力を一定に保持するか、徐々に高めるように圧力調整することが好ましい。
該分散媒放出発泡方法において、密閉容器内で樹脂粒子を分散媒中に分散させる際には、着色樹脂粒子の分散剤を分散媒中に添加することができる。該分散剤としては、酸化アルミニウム、第三リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、酸化亜鉛、カオリン、マイカなどの水に難溶性の無機物質、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロースなどの水溶性高分子系保護コロイド剤等が挙げられる。これらは、一種または二種以上の組合せで用いられる。
また、密閉容器内で樹脂粒子を分散媒中に分散させる際には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤等の界面活性剤を使用することができる。
更に、分散助剤を分散媒体中に添加してもよい。このような分散助剤としては、たとえば、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄等が例示される。
通常、着色樹脂粒子100重量部当り、着色樹脂粒子の分散剤は0.001~5重量部程度で使用され、分散助剤は0.0001~1重量部程度で使用される。
分散媒放出発泡方法においては、発泡性樹脂粒子を発泡させる前に、密閉容器内で着色樹脂粒子を分散媒内で特定温度範囲内に保持して熱処理を行い、所謂高温ピークを生成させることが好ましい。該熱処理は、発泡剤含浸前、含浸中及び含浸後のいずれのタイミングであっても、これら2以上のタイミングに行われてもよい。この熱処理により、ポリプロピレン系樹脂固有の結晶に由来する融解ピーク(固有ピーク)と、該固有ピークよりも高温側に位置する融解ピーク(高温ピーク)を示す結晶構造を有する発泡粒子を得ることができる。該熱処理は、例えば次の様に行われる。着色樹脂粒子の基材樹脂であるポリプロピレン系樹脂(A)の融点付近の温度で、より具体的には融点(Tm)より15℃低い温度(Tm-15℃)以上、融解終了温度(Te)未満の範囲内の任意の温度で、樹脂粒子を十分な時間(好ましくは5分~60分程度)保持することにより、ポリプロピレン系樹脂固有の結晶の一部又は全部を融解させ、融解している結晶の一部を再結晶化させて、ラメラの厚い高ポテンシャルの結晶を生成させる。その後、該発泡温度にて、この高ポテンシャルの結晶を有する発泡性樹脂粒子を発泡させると、発泡時の冷却により融解している結晶が結晶化した結晶(固有の結晶)と高ポテンシャルの結晶とを有する結晶構造の発泡粒子を得ることができる。
特に低嵩密度(高発泡倍率)の発泡粒子を得るに際しては、前記の方法で得られた発泡粒子を加圧可能な密閉容器に貯留し、空気などの気体を該容器内に圧入することにより加圧処理をして発泡粒子の気泡内の内圧を高める操作を行った後、該発泡粒子を該容器内から取り出し、スチームや熱風を用いて加熱することにより再度発泡させて、低嵩密度の着色発泡粒子を得ることができる。
次に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は実施例により限定されるものではない。
ポリプロピレン系樹脂として、表1に示す樹脂1、樹脂2を用いた。
表1中、ポリプロピレン系樹脂の融点は前記方法により測定した。具体的には、ペレット状の基材樹脂2mgを試験片としてJIS K7121:2012に記載されている熱流束示差走査熱量測定法に基づいて、10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで昇温した後に、10℃/分の冷却速度で30℃まで降温し、再度10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで昇温した際に得られるDSC曲線により定まる吸熱ピークの頂点温度を基材樹脂の融点とした。なお、測定装置は、熱流束示差走査熱量測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)社製、型番:DSC7020)を用いた。
表1中、ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレイト(I)は前記方法により測定した
表1中、ポリプロピレン系樹脂の曲げ弾性率は、JIS K7171:2008に準拠して求めた。試験片は、発泡粒子を230℃でヒートプレスして4mmのシートを作製し、該シートから長さ80mm×幅10mm×厚さ4mm(標準試験片)に切り出したものを使用した。また、圧子の半径R1及び支持台の半径R2は共に5mm、支点間距離は64mmとし、試験速度は2mm/minとした。
Figure 0007307655000001
着色マスターバッチとして、表2に示すMB1、MB2、MB3を用いた。
表2中、着色マスターバッチの融点(TmII)及びメルトフローレイト(II)は前記ポリプロピレン系樹脂と同様の方法により測定した。また、着色マスターバッチの融点の測定にて得られたDSC曲線において、分散剤の融解に伴う吸熱ピークの頂点温度をベースレジン中の分散剤の融点とした。
Figure 0007307655000002
気泡調整剤として、表3に示すホウ酸亜鉛を含む気泡調整剤マスターバッチを用いた。
Figure 0007307655000003
表3中、ホウ酸金属塩の粒度分布は、次のように測定した。
前記方法に基づき、Microtrac社製MT3000を用いて、ホウ酸金属塩の粒度分布を測定した。水100gにホウ酸金属塩1g及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1%水溶液1gを加え、超音波振とう機を用いて5分間分散処理を行ったものを測定用サンプルとして用いた。サンプル屈折率を1.81とした。得られた個数基準の粒度分布に基づく粒子径を算術平均することにより個数基準の平均粒子径[μm]を求めた。また、個数基準の粒度分布から粒子径5μm以上の粒子の個数割合[%]を求めた。
耐候剤として、BASFジャパン社製ヒンダードアミン系光安定剤(Tinuvin622SF)を用いた。
物理発泡剤として、二酸化炭素を用いた。
実施例1、2、比較例1~4
(着色樹脂粒子の製造)
表4に示す種類、配合量のポリプロピレン系樹脂(A)と、表4に示す種類、配合量の着色マスターバッチと、表4に示す種類、配合量の気泡調整剤マスターバッチと、表4に示す配合量の耐候剤とを押出機に供給し、押出機内でこれらを溶融混練して溶融樹脂とし、該溶融樹脂をダイを通してストランド状に押し出し、水中で冷却した後、ペレタイザーにて切断し、1個当たりの平均質量が1.0mgの着色樹脂粒子を得た。
(着色発泡粒子の製造)
内容積5Lのオートクレーブに、分散媒としての水3Lを仕込み、分散媒中に1kgの前記着色樹脂粒子を分散させた。さらに、分散媒中の分散剤として表4に示す添加量[g/kg]のカオリン、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(着色樹脂粒子100重量部に対し、0.0002重量部)、分散助剤として硫酸アルミニウム(着色樹脂粒子100重量部に対し、0.0001重量部)を添加した。オートクレーブ中の内容物を攪拌しながら、表4に示す発泡温度まで加熱しつつ、表4に示すオートクレーブ内圧力となるまでオートクレーブ中に物理発泡剤としての二酸化炭素を圧入した。その温度で10分間保持した後に、加圧した二酸化炭素により表4に記載のオートクレーブ内圧力を保持した状態で、オートクレーブの一端を開放して、発泡性樹脂粒子を分散媒と共に、大気圧下に放出して発泡性樹脂粒子を発泡せしめて青色に着色された着色発泡粒子を得た。発泡させる際のオートクレーブ中の内容物の温度を発泡温度として表4に示した。
実施例3、比較例5
(着色樹脂粒子の製造)
表4に示した種類、配合量の各材料を用いた以外は、実施例1と同様にして青色樹脂粒子を製造した。
(着色発泡粒子の製造)
内容積3mのオートクレーブに、分散媒としての水1700Lを仕込み、分散媒中に500kgの前記着色樹脂粒子を分散させた。さらに、分散媒中の分散剤として表4に示す添加量[g/kg]のカオリン、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(着色樹脂粒子100重量部に対して0.003重量部を添加した。オートクレーブ中の内容物を攪拌しながら、表4に示す発泡温度まで加熱しつつ、表4に示すオートクレーブ内圧力となるまでオートクレーブ中に物理発泡剤としての二酸化炭素を圧入した。その温度で10分間保持した後に、加圧した二酸化炭素により表4に記載のオートクレーブ内圧力を保持した状態で、オートクレーブの一端を開放して、樹脂粒子を分散媒と共に、大気圧下に放出して樹脂粒子を発泡せしめて青色に着色された着色発泡粒子を得た。発泡させる際のオートクレーブ中の内容物の温度を発泡温度として表4に示した。
実施例、比較例で得られた着色発泡粒子の嵩密度、高温ピーク熱量、全融解熱量、平均気泡径D、最表面側に位置する気泡の平均気泡径Ds、表層厚みを測定した。結果を表5に示す。なお、発泡粒子を23℃、相対湿度50%、1atmの雰囲気下に2日間静置することにより、発泡粒子の状態調節を行ってから、これらの測定を行った。
Figure 0007307655000004
Figure 0007307655000005
表5中、着色発泡粒子の嵩密度、平均気泡径D、最表面平均気泡径Ds、高温ピーク熱量、全融解熱量、表層厚みの測定は次の様に行った。
(見掛け密度の測定)
着色発泡粒子群から着色発泡粒子を無作為に取り出して容積1Lのメスシリンダーに入れ、自然堆積状態となるように多数の発泡粒子を1Lの目盛まで収容し、収容された発泡粒子の質量W1[g]を測定した。この操作を異なる発泡粒子サンプルを対象として5回行い、それぞれの測定値からそれぞれの発泡粒子サンプルの嵩密度を求め、これらの算術平均値を着色発泡粒子の嵩密度(kg/m)とした。
(着色発泡粒子全体の平均気泡径Dの測定)
着色発泡粒子全体の平均気泡径Dは前記方法により求めた。具体的には、まず、発泡粒子の中心部分を通るように発泡粒子を略二分割し、走査型電子顕微鏡を用いてその切断面の写真を撮影した。得られた断面写真において、発泡粒子の最表面から中心部を通って反対側の最表面まで、等角度(45°)の間隔を設けて4本の線分を引いた。各線分と交差する気泡数をそれぞれ計測し、4本の線分の合計長さを線分と交差する全気泡数で除した値を1つの発泡粒子の平均気泡径とした。この操作を無作為に抽出した10個の発泡粒子に対して行い、それぞれの発泡粒子について得られた値を相加平均した値を、着色発泡粒子の平均気泡径Dとした。
(着色発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径Dsの測定)
着色発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径Dsは前記方法により測定した。発泡粒子の中心部分を通るように切断して発泡粒子を略二分割し、走査型電子顕微鏡を用いてその切断面の写真を撮影した。得られた断面写真において、略円形の発泡粒子断面の円周の長さCを、該発泡粒子断面の円周に接する気泡の数nで除した値を1つの発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径とした。この操作を無作為に抽出した10個の発泡粒子に対して行い、それぞれの発泡粒子について得られた値を相加平均した値を、着色発泡粒子の最表面に位置する気泡の平均気泡径Dsとした。
(着色発泡粒子の高温ピーク熱量、全融解熱量の測定)
着色発泡粒子の高温ピーク熱量、全融解熱量は、JIS K7122:2012に準拠し、前記方法に従い測定した。まず、発泡粒子約3mgを採取し、示差熱走査熱量計(ティー・エイ・インスツルメント社製DSC.Q1000)によって23℃から200℃まで10℃/分で昇温測定を行い、DSC曲線を得た。次の説明における樹脂固有ピークをA、それより高温側に現れる高温ピークをBとした。該DSC曲線上の80℃に相当する点αと、発泡粒子の融解終了温度Tに相当するDSC曲線上の点βとを結ぶ直線(α-β)を引いた。なお、前記融解終了温度Tとは、高温ピークBの高温側におけるDSC曲線と高温側ベースラインとの交点をいう。次に前記の樹脂固有ピークAと高温ピークBとの間の谷部に当たるDSC曲線上の点γからグラフの縦軸と平行な直線を引き、前記直線(α-β)と交わる点をσとした。
高温ピークBの面積は、DSC曲線の高温ピークB部分の曲線と、線分(σ-β)と、線分(γ-σ)とによって囲まれる部分の面積であり、これを高温ピーク熱量とした。全融解ピークの面積は、DSC曲線の樹脂固有ピークA部分の曲線と高温ピークB部分の曲線と、線分(α-β)とによって囲まれる部分の面積であり、これを全融解熱量とした。
(表層厚みの測定)
着色発泡粒子の表層厚みは、前記方法により測定した。具体的には、発泡粒子の中心部分を通るように切断して発泡粒子を略二分割し、走査型電子顕微鏡を用いてその切断面の写真を撮影した。該拡大写真上の任意の箇所で、発泡粒子の表面(外表面)の任意の地点から発泡粒子の中心に向けて直線を引き、該直線における発泡粒子の外表面から最表面側に位置する気泡までの距離を測定した。該測定を、該発泡粒子の外表面の任意の5地点について測定し、測定値を算術平均した。この操作を任意の10個以上の発泡粒子で行い、その算術平均値を表層厚みとした。
実施例、比較例で得られた着色発泡粒子を用いて、発泡粒子成形体の型内成形を次のように行った。
成形型として、縦方向寸法300mm×横方向寸法250mm×厚み方向寸法24mmの内寸法を持つ直方体状の成形キャビティを有する金型を用いた。
金型を完全に閉じた状態から表5のクラッキングの項目に示す割合の距離で開いた状態で、成形キャビティ内に発泡粒子を充填し、充填完了後、金型を完全に閉じた。その後、0.18~0.40MPa(G)のスチームを成形キャビティ内に供給して発泡粒子を加熱して、着色発泡粒子を二次発泡させると共に融着させることで着色発泡粒子成形体を得た。金型内の着色発泡粒子成形体の面圧が0.04MPa(G)となるまで金型を水冷し、金型を開いて、金型から着色発泡粒子成形体を取り出した。得られた着色発泡粒子成形体を大気圧、温度80℃の雰囲気下で12時間養生した。
得られた発泡粒子成形体の密度を表5に示す。
(発泡粒子成形体の密度)
発泡粒子成形体の密度は、発泡粒子成形体の重量を、発泡粒子成形体の外形寸法から求められる体積により除した値を求め、[kg/m]に単位換算した。なお、発泡粒子成形体の体積は、発泡粒子成形体の縦方向の4辺の各辺の寸法を算術平均した値を縦方向寸法、横方向の4辺の各辺の寸法を算術平均した値を横方向寸法、厚み方向の4辺の各辺の寸法を算術平均した値を厚み方向寸法とし、該縦方向寸法×該横方向寸法×該厚み方向寸法の積を発泡粒子成形体の体積とした。
(着色発泡粒子の型内成形性(成形可能範囲)の評価)
前記(着色発泡粒子成形体の製造)の方法で、成形スチーム圧を0.18~0.40MPa(G)の間で0.02MPa(G)間隔で変化させて発泡粒子成形体を成形し、得られた成形体の融着性、表面外観(間隙=ボイドの度合い)、回復性(型内成形後の膨張または収縮の回復性)の3項目について、型内成形性を下記の基準によりそれぞれA~Cの3段階で評価し、3項目すべての項目で評価がAの評価に達したものを合格とし、全ての項目で合格となったスチーム圧を成形可能なスチーム圧とした。成形可能なスチーム圧の下限値から上限値までの幅が広いものほど、成形可能範囲が広く、型内成形性に優れる。また、成形可能なスチーム圧の値が低いものほど、低圧で成形でき、型内成形性に優れる。
なお、表5に示した発泡粒子成形体の物性及び評価は、表のスチーム圧の欄に表示したスチーム圧で成形した発泡粒子成形体で評価した。
(融着性)
発泡粒子成形体を折り曲げて破断し、破断面に存在する発泡粒子の数(C1)と破壊した発泡粒子の数(C2)とを求め、比率{(C2/C1)×100}を材料破壊率として算出した。異なる試験片を用いて前記測定を5回行い、それぞれの材料破壊率を求め、それらを算術平均した材料破壊率の値により以下の基準で融着性を評価した。
A:材料破壊率90%以上
B:材料破壊率20%以上90%未満
C:材料破壊率20%未満
(表面性)
発泡粒子成形体の中央部に100mm×100mmの正方形を描き、該正方形の一の角から対角線上に線を引き、その線上の1mm×1mmの大きさ以上のボイド(間隙)の数を数え、ボイドの数により以下の基準で表面性を評価した。
A:ボイドの数が3個未満
B:ボイドの数が3個以上5個未満
C:ボイドの数が5個以上
(回復性)
型内成形で用いた縦300mm、横250mm、厚み24mmの平板形状の金型の寸法に対応する発泡粒子成形体における四隅部付近(角より中心方向に10mm内側)の厚みと中心部(縦方向、横方向とも2等分する部分)の厚みをそれぞれ計測した。次いで、四隅部付近のうち最も厚みの厚い箇所の厚みに対する中心部の厚みの比(%)を算出し、該厚み比の値により以下基準で回復性を評価した。
A:厚み比が95%以上の場合
B:厚み比が90%以上95%未満
C:厚み比が90%未満
(着色発泡粒子成形体の色むらの評価)
得られた着色発泡粒子成形体の色ムラを次の基準で評価した。評価結果を表5に示す。観者の目視にて、発泡粒子成形体の板面に著しい色むらがある(1点)から色むらがない(5点)までの5段階評価で色むらの評価を行い、5人の観者の評価の平均値をもとに以下の基準で発泡粒子成形体の色むらを評価した。
◎:4点以上
〇:3.5点以上4点未満
△:3点以上3.5点未満
×:3点未満
実施例1~3の発泡粒子は、フタロシアニン系顔料とポリエチレンワックスとを含むポリプロピレン系樹脂組成物からなり、発泡粒子の平均気泡径及び平均気泡径に対する発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径の比が特定の範囲に調整されていることから、融着性に優れ、低い成形圧で成形可能であった。また、得られた発泡粒子成形体は色むらの抑制されたものであった。特に、実施例1の発泡粒子は、気泡調整剤として個数基準の平均粒子径及び粒径5μm以上の粒子の個数割合が前記特定のホウ酸亜鉛を用いて製造されており、成形体の色むらがより一層抑制されたものであった。

Claims (9)

  1. ポリプロピレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物から構成される発泡粒子であって、
    該樹脂組成物がフタロシアニン系顔料とポリエチレンワックスとを含み、
    該発泡粒子全体の平均気泡径Dが30~100μmであると共に、
    該平均気泡径D[μm]に対する、該発泡粒子の最表面側に位置する気泡の平均気泡径Ds[μm]の比(Ds/D)が0.50以上0.75未満であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子。
  2. 前記樹脂組成物中の前記フタロシアニン系顔料の含有量Wcが0.2~5重量%であると共に、該フタロシアニン系顔料の含有量Wc[重量%]に対する、該樹脂組成物中の前記ポリエチレンワックスの含有量Ww[重量%]の比(Ww/Wc)が0.8~1.25であることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子。
  3. 前記樹脂組成物がホウ酸亜鉛及びホウ酸マグネシウムから選択される1以上のホウ酸金属塩を含み、
    該ホウ酸金属塩の粒子の個数基準の算術平均粒子径が1μm以上5μm以下であり、かつ該ホウ酸金属塩の粒子中の粒子径5μm以上の粒子の個数割合が20%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子。
  4. 前記着色発泡粒子の熱流束示差走査熱量測定によって得られるDSC曲線において、ポリプロピレン系樹脂に固有の融解ピークと、該融解ピークよりも高温側に融解ピークとを示し、且つ該高温側の融解ピークの熱量が8~25J/gであることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子。
  5. 前記着色発泡粒子の嵩密度が30~100kg/mであることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子を型内成形してなるポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子成形体。
  7. ポリプロピレン系樹脂(A)と、フタロシアニン系顔料とポリエチレンワックスとを含む着色マスターバッチと、気泡調整剤とを溶融混錬することによってポリプロピレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物から構成されるポリプロピレン系樹脂着色粒子を製造し、該ポリプロピレン系樹脂着色粒子を密閉容器内にて分散媒に分散させると共に、無機系物理発泡剤を含浸せしめて発泡性ポリプロピレン系樹脂着色粒子とし、該発泡性着色樹脂粒子を分散媒とともに該密閉容器内から該容器内の圧力よりも低圧域に放出して発泡させる着色発泡粒子の製造方法であって、
    該着色マスターバッチ中の該フタロシアニン系顔料の含有量Mcが5~30重量%であり、該フタロシアニン系顔料の含有量Mc[重量%]に対する該着色マスターバッチ中の該ポリエチレンワックスの含有量Mw[重量%]の比(Mw/Mc)が0.8~1.25であり、
    該樹脂組成中の該顔料の含有量Wcが0.2~5重量%となるように該着色マスターバッチを添加することを特徴とするポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法。
  8. 前記着色マスターバッチのJIS K7210-1:2014に基づき温度230℃ 、荷重2.16kgにて測定されるメルトフローレイトであるMFR(II)が10~25g/10minであるとともに、前記ポリプロピレン系樹脂(A)のJIS K7210-1:2014に基づき温度230℃ 、荷重2.16kgにて測定されるメルトフローレイトであるMFR(I)と前記着色マスターバッチのMFR(II)との比(II/I)が1.5~3.5であることを特徴とする請求項7に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法。
  9. 前記気泡調整剤がホウ酸亜鉛及びホウ酸マグネシウムから選択される1以上のホウ酸金属塩であって、該ホウ酸金属塩の粒子の個数基準の算術平均粒子径が1μm以上5μm以下であり、かつ該ホウ酸金属塩の粒子中の粒子径5μm以上の粒子の個数割合が20%以下であることを特徴とする請求項7又は8に記載のポリプロピレン系樹脂着色発泡粒子の製造方法。

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