JP2926428B2 - α―オレフィン共重合体およびその製造方法 - Google Patents

α―オレフィン共重合体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は脂環式エポキシ基を有する新規なα−オレフ
ィン共重合体およびその製造方法に関する。
《従来技術》 エポキシ基を有するα−オレフィン共重合体として
は、グリシジル基を有する単量体、たとえばグリシジル
メタクリレートとエチレンとの共重合体が良く知られて
いる(英国特許第1,146,579号、公開特許昭47−23490、
公開特許昭48−11388)。たとえば、公開特許昭48−113
88では、40〜200℃の温度でエチレン5〜99.95重量%、
不飽和グリシジル単量体0.05〜95重量%で共重合させる
ことが記載されている。
これらの共重合体はポリエチレンのすぐれた特性、例
えば加工性、耐薬品性、低温脆化性等を保持し、かつ、
他の樹脂との相溶性が良好なため、他のポリオレフィン
やポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリアリーレンエステル樹脂、ポリアリー
レンサルファイド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹
脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹
脂、ポリオキシメチレン樹脂等にブレンドしてそれらの
改質剤として利用されている。
さらには相溶性のない樹脂同士のブレンドの際、相溶
化剤として添加することにより相溶性を高め、本来、ブ
レンドし難い樹脂同志のブレンドを可能にした。それに
よって種々のポリマーアロイの開発がなされている。ま
た、共重合体のエポキシ基の反応性を利用し、種々の活
性水素を有する樹脂や、化合物を反応させ種々な官能基
を導入することなども広く行なわれている。
《発明が解決しようとする課題》 しかしながら、このような有用性にもかかわらず、従
来のグリシジル基を有するエチレン共重合体は、そのエ
ポキシ基が、高温に対し不安定であるため、種々の問題
があった。
まず、この共重合体を製造するに際し、α−オレフィ
ン化合物とグリジシルメタクリレートとを高温下でラジ
カル重合を行わせしめる時、その反応温度でグリシジル
基が開裂し、生成した共重合体中のエポキシ基含有量が
著しく低下し、また、ある場合にはその分解により架橋
反応がおこり、共重合体の溶融粘度が上がるなどの問題
があった。したがって、そのような問題をさけるため共
重合体中のグリシジル基含有単量体の含有量を多くする
ことが出来ず、限定された割合以下でしか共重合が不可
能であった。
また、共重合における重合温度も高くするとエポキシ
基の分解や開裂が起きるため、重合温度をある温度以下
に保って共重合させることも行われている。
しかし、そのような場合、共重合体の分子量が大きく
なり共重合体自体の溶融粘度が大きくなるため、重合操
作が困難であるばかりでなく他の樹脂とのブレンド特性
も悪くなるなどの問題があった。
また押出機など用いて他の樹脂とブレンドする場合、
十分ブレンドを行なうために混練温度を高くしたり、あ
るいは、混練時間を長くすると、共重合体中のエポキシ
基それ自体が分解したり、自己開裂し、ブレンド樹脂が
著しく着色したり、本来のブレンド効果が得られないな
どの問題があった。
本発明者は以上のような問題点を解決せんと鋭意検討
した結果、脂環式エポキシ基と(メタ)アクリル基を同
時に有する不飽和単量体とα−オレフィン化合物との共
重合体がすぐれた熱安定性を有することを見いだし、本
発明に至った。
《発明の構成》 すなわち、本発明は、 「(a)α−オレフィン5〜99.95重量% および (b)脂環式エポキシ基と(メタ)アクリル基を同時に
有する不飽和単量体0.05〜95重量% をラジカル重合触媒を用いて共重合させることによって
得られる共重合体」および 「(a)α−オレフィン5〜99.95重量% および (b)脂環式エポキシ基と(メタ)アクリル基を同時に
有する不飽和単量体0.05〜95重量% をラジカル重合触媒を用いて共重合させることにを特徴
とするα−オレフィン共重合体の製造方法」である。
本発明に用いられるα−オレフィン化合物としてはエ
チレンおよびプロピレンなどがあげられるがさらに分子
量の大きいα−オレフィンも用いることが出来、1種ま
たは1種以上を混合して用いてもよい。
本発明において用いられる脂環式エポキシ基と(メ
タ)アクリル基を同時に有する不飽和単量体は1分子中
にα−オレフィン単量体と共重合しうる(メタ)アクリ
ル基1個を有し、かつ、脂環式エポキシ基を1個以上有
する単量体である。
たとえば、そのような単量体としては以下に示すもの
があげられる。
[各一般式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素
数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素基、R3は炭素数1
〜10の2価の炭化水素を示す] などがあげられる。共重合比率はα−オレフィン5〜9
9.95重量%、脂環式エポキシ基と(メタ)アクリル基を
同時に有する不飽和単量体0.05〜95重量%である。
しかしながら、本発明の特徴を損わない範囲内でグリ
シジル基を有する不飽和単量体例えばグリシジルメタク
リレートなどを脂環式エポキシ基を有する不飽和単量体
と併用して用いることも出来る。(I)〜(XII)の中
で特に(III)は工業的に容易に入射することが出来
る。
はダイセル化学工業(株)によってMETHBTMおよびAETHB
TMとして商品化されている。
本発明において用いられるラジカル重合触媒は重合条
件下でラジカルを発生し、不飽和単量体のラジカル重合
反応を起せしめるものであり、酸素または(O−O)結
合または(N−N)結合を有する化合物を包含する。
このような触媒としては酸素、過酸化水素、有機過酸
化物、アゾ化合物などが有効である。
そのうちでも一般式 (式中Xはアリール基、及びその誘導基、アルキル基、
水素などで、XとYとが同一であっても、異なってもよ
い) で示される過酸化物およびアゾ化合物が特に有効であ
る。
本発明の重合体を製造するにあたり、反応温度は、40
〜250℃である。
250℃以上では、エポキシ基の開裂が若干起り、共重
合体中のエポキシ基の含有量が低下する。重合温度が40
℃以下では、重合反応速度が著しくおそくなり多量の触
媒が必要となるため、工業的に不利となる。
共重合反応は溶媒を用いずに行うことも出来るが、エ
タン、プロパン、ブタン、ヘプタン、ヘキサンなどの不
活性溶媒の共存化に行うこともできる。また、プロピレ
ン、ブテン−1、イソブテン、その他α−オレフィンな
どの少量存在化に共重合を行うこともできる。
反応はバッチまたは連続いずれの方法で行ってもよい
が、高圧に耐えられる反応容器が必要であることは言う
までもない。
《発明の効果》 本発明によって得られる脂環式エポキシ基を有するα
−オレフィン共重合体は、ポリオレフィンなどに対する
相溶性が良好であり、これを他のポリオレフィンにブレ
ンドして有用なポリオレフィン組成物を提供することが
できる。
また、鉄、アルミニウムなどの金属類やセロファン、
紙などに対する接着性が大きいため、積層物、接合物、
ラミネートなどに使用することができる。
さらに、該α−オレフィン共重合体はポリオレフィン
とガラス繊維、ガラス粉などのフィラーを添加すること
により、機械強度、寸法安定性、耐熱性、耐寒性などを
改善した強化ポリオレフィン組成物の製造にも使用でき
る。
さらに、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリフェニレンオキシド樹脂、ポルスチレン系樹脂、ポ
リアミド樹脂など多くの成型用熱可ソ性樹脂及びそれら
を2種類以上ブレンドしたポリマーアロイに添加するこ
とにより相溶化剤として用いることもできる。
また、それらのポリマーアロイにガラス繊維、カーボ
ンファイバー、ガラス粉末、カラス中空微粒子などを混
ぜた種々の複合体に添加することが出来る。
特に本発明の脂環式エポキシ基を有するα−オレフィ
ン共重合体のエポキシ基は熱による安定性がすぐれてい
るため、特に高温、長時間の混練条件に対してエポキシ
基が損なわれることがないため、ポリマーブレンドやフ
ィラーの混合に対し、十分な混合が可能なため、すぐれ
たポリマー組成物が得られる。
本発明のα−オレフィン共重合体は酸化防止剤、安定
剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング
剤、滑剤、顔料、着包剤などのような通常の樹脂やプラ
スチック技術で有用な普通の添加剤や調節剤を配合する
ことができる。
以下本発明を実施例によって具体的に説明する。しか
しながら、本発明は、これらによって何ら限定されるも
のではない。
実施例 撹拌機を備えた100mLのステンレススチール製のオー
トクレーブに酸素を含まないエチレンで繰り返し置換し
たのち、カプリリルペルオキシド5mgとMETHBTM[ダイセ
ル化学工業(株)の商品である脂環式エポキシ基を有す
るメタクリル酸エステル:構造式 2gと溶媒としてプロパン8gを仕込んだ。その後、エチレ
ンを適当な圧力になるように導入して、内部の撹拌機を
始動させ、容器をオイルバスにより190℃、圧力1300kg/
cm2で反応を開始した。
120分後に圧力が800kg/cm2に降下したところで容器を
冷却し圧力を解放し、エチレンとMETHBの共重合体4gを
得た。
この共重合体の赤外吸収スペクトルは、脂環式エポキ
シ基に特有の吸収1150cm-1とポリエチレンに特有の2900
cm-1に吸収が見られた。また、元素分析及びエポキシ基
の特性吸収をもとにして作成した赤外線吸収スペクトル
検量線から求めた結果、METHBを30重量%含有している
ことがわかった。
また、化学分析により、オキシラン酸素含有量を測定
したところ、ほとんど理論値を示し、重合反応中にエポ
キシ基の開裂は生じていなかった。
比較例 実施例と同様にしてMETHBをグリシジルメタクリレー
トに変えて同様の反応を行うことにより、エポキシ基含
有共重合体を得た。共重合体のエポキシ基濃度を測定し
たところ、5%のエポキシ基が消失していた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)α−オレフィン5〜99.95重量% および (b)脂環式エポキシ基と(メタ)アクリル基を同時に
    有する不飽和単量体0.05〜95重量% をラジカル重合触媒を用いて共重合させることによって
    得られる共重合体。
  2. 【請求項2】(a)α−オレフィン5〜99.95重量% および (b)脂環式エポキシ基と(メタ)アクリル基を同時に
    有する不飽和単量体0.05〜95重量% をラジカル重合触媒を用いて共重合させることにを特徴
    とするα−オレフィン共重合体の製造方法。
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JP2947000B2 (ja) * 1993-06-08 1999-09-13 住友電装株式会社 ワイヤハーネスの防水方法および防水構造
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