JP2926197B2 - 変電施設 - Google Patents

変電施設

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JP2926197B2
JP2926197B2 JP3260967A JP26096791A JP2926197B2 JP 2926197 B2 JP2926197 B2 JP 2926197B2 JP 3260967 A JP3260967 A JP 3260967A JP 26096791 A JP26096791 A JP 26096791A JP 2926197 B2 JP2926197 B2 JP 2926197B2
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直樹 田中
悟 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変電施設に関し、特
に、一端を地上の断路器に接続されて鉛直方向に配設さ
れた母線を有する変電施設(縦配列母線方式の変電施
設)に関する。
【0002】
【従来の技術】送電状態を監視するために光CT(以
下、母線電流により発生する磁界をファラデー素子に印
加し、光信号を変調して出力するものをいう。)を母線
に配設しようとする場合、同光CTから出力される光信
号を外部の集中監視装置に接続された光伝送路に導くた
めに、光ファイバを内蔵した碍子が必要となる。この場
合、光CTを支持碍子の近辺に配設して当該支持碍子を
光ファイバ内蔵の碍子に取り替えたり、新たに光ファイ
バを内蔵した碍子を当該光CTの近辺に配設する。
【0003】従来の縦ブス方式の変電施設では、母線に
おける断路器との接続部近辺に光CTを配設する場合、
断路器の支持碍子を光ファイバ内蔵の支持碍子に交換し
たり、断路器の近辺に専用の光ファイバ内蔵の碍子を配
設していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の変電施
設には、次のような課題があった。断路器は、可動側の
接点と固定側の接点とを個別に支持碍子で支持している
ため、断路器の支持碍子を交換する場合には光ファイバ
内蔵の碍子とその他の碍子の高さとを一致させなければ
ならないとともに、断路器を工事の対象とすることによ
り微妙な接点の調整を行なわなければならない。
【0005】一方、新たに光ファイバ内蔵の碍子を配設
しようとすると、当該碍子を支持するための新たな支持
架台の配設工事から始めなければならず、工期が長引
き、余分なコストが生じてしまうことになりかねない。
また、縦ブス方式は設置スペースを小さくするための方
式であり、縦ブス方式を採用した変電施設においては、
新たに光ファイバ内蔵の碍子を配設するための十分な余
地がないことも多い。
【0006】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、煩わしい工事を必要とせず、容易に光CTを配
設することが可能な変電施設の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、略鉛直方向に配設された
母線の両端を引き留め用碍子を介して支持鉄塔に支持せ
しめるとともに同母線の下端側を断路器における一方の
端子に接続してなる変電施設において、上記下端側の引
き留め用碍子を、光ファイバを内蔵した碍子とするとと
もに、上記母線から上記断路器に至る配電路に、送電状
態を監視して同送電状態を表す光信号を出力する監視手
段を配設し、かつ、同監視手段を上記引き留め用碍子に
おける光ファイバに接続せしめた構成としてある。
【0008】
【作用】上記のように構成した請求項1にかかる発明に
おいては、母線を支持している既設の引き留め用碍子の
うち、断路器に近い下端側の引き留め用碍子を光ファイ
バ内蔵の碍子としたので、監視手段より出力される光信
号は同引き留め用碍子を介して外部に出力される。
【0009】すなわち、断路器の支持碍子や専用の碍子
ではなく、既設の引き留め用碍子を光ファイバ内蔵の碍
子として、当該引き留め用碍子を介して光信号を外部に
出力している。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、断路器の
支持碍子を交換する必要がないので、面倒な高さ合わせ
を行なうことが不要であり、また、新たな専用の碍子を
使用しないので支持架台などを新設することも不要であ
り、容易に光CTを配設することが可能な変電施設を提
供することができる。
【0011】
【実施例】以下、図面にもとづいて本発明の実施例を説
明する。図1は、本発明の一実施例にかかる変電施設が
適用された変電所の正面図である。なお、右方には図示
しない変電設備が配設されており、同変電設備から図示
左方の支持鉄塔10に母線11が配設されている。
【0012】同図において、変電設備から支持鉄塔10
へ配設された第一母線11は紙面の奥行き方向に三相分
(それぞれを母線11B,11R,11Wとし、以下に
おいてことわらない限り、三相分を代表して母線11と
いうように呼称する。)が並設されており、支持鉄塔1
0における中程の第一塔12に対して両端を引き留め用
碍子13a,13bにて支持された第二母線14(14
B,14R,14W)の上端に接続されている。
【0013】第二母線14の下端は、第一塔12とその
左右に配置された第二塔15及び第三塔16との間に配
置されている水平二点切断路器(断路器)17a,17
bにおける一方の固定側端子17a1,17b1に接続
されている。同固定側端子17a1,17b1は当該水
平二点切断路器17a,17bにおける駆動切片17a
2,17b2を所定位置に駆動することによって他方の
固定側端子17a3,17b3に接続され、同固定側端
子17a3,17b3に接続された第三母線18及び第
四母線19における下端側に接続される。
【0014】同第三母線18及び第四母線19はそれぞ
れ第二塔15及び第三塔16に対してそれぞれ両端を引
き留め用碍子20a,20b及び引き留め用碍子21
a,21bにて支持されており、三相の各相ごとに高さ
を異にして紙面に対して表裏方向に配設された第五母線
22B,22R,22Wと第六母線23B,23R,2
3Wに接続されている。
【0015】第三母線18(第四母線19(以下、第四
母線側を括弧内に記す))の下端は、図2に示すよう
に、引き留め用碍子20a(21a)を介して第二塔1
5(第三塔16)の基台15a(16a)に係留されて
いる。この引き留め用碍子20a(21a)は断路器の
支持碍子などとして使用される光ファイバ内蔵碍子24
を二段に連結して構成してあり、各光ファイバ内蔵碍子
24の内部には上端から下端へ光伝送路を形成する光フ
ァイバが配設されているとともに両光ファイバ内蔵碍子
24の連結部において各光ファイバにて形成される光伝
送路が連結されている。
【0016】引き留め用碍子20a(21a)の上端と
下端には外部の光ファイバケーブルにて形成される光伝
送路と内部の光ファイバにて形成される光伝送路とを連
結する光コネクタ20a1,20a2(21a1,21
a2)が備えられており、上端の光コネクタ20a1
(21a1)には他端を光CT25a(25b)に接続
された光ファイバケーブル26a(26b)が接続され
ている。
【0017】光CT25a(25b)は、上記水平二点
切断路器17a(17b)における固定側端子17a3
(17b3)の近傍に配設されており、第三母線18
(第四母線19)における上記引き留め用碍子20a
(21a)との接続点から当該固定側端子17a3(1
7b3)に至る配電路の電流値と電圧値に応じて強度を
変調した光信号を出力する。
【0018】また、引き留め用碍子20a(21a)に
おける下端の光コネクタ20a2(21a2)には可撓
電線管27a(27b)に内装された光ファイバケーブ
ルが接続され、その他端は図示しない監視装置に接続さ
れて当該監視装置が上記変調された光信号に基づいて第
三母線18(第四母線19)の電流値や電圧値を復元す
るとともに異常の発生を監視している。
【0019】なお、上述したそれぞれの光ファイバ及び
光ファイバケーブルは、変調前の光信号を上記光CT2
5a,25bに伝送せしめるケーブルと同光CT25
a,25bにて変調された後の光信号を伝送せしめるケ
ーブルとの二心構造で構成されている。
【0020】上記構成からなる本実施例の変電施設を施
工する場合、電力の供給路を絶ち、下端側における図示
しない既設の引き留め用碍子を光ファイバ内蔵の引き留
め用碍子20a(21a)に取り替える。
【0021】さらに、上記水平二点切断路器17a(1
7b)における固定側端子17a3(17b3)の近傍
であって第三母線18(第四母線19)における上記引
き留め用碍子20a(21a)から当該固定側端子17
a3(17b3)に至る配電路に光CT25a(25
b)を配設するとともに、この光CT25a(25b)
と引き留め用碍子20a(21a)における上端の光コ
ネクタ20a1(21a1)とを光ファイバケーブル2
6a(26b)で接続する。
【0022】また、引き留め用碍子20a(21a)に
おける下端の光コネクタ20a2(21a2)に可撓電
線管27a(27b)を接続し、当該可撓電線管27a
(27b)に内装された光ファイバケーブルの他端を図
示しない集中監視装置に接続せしめる。
【0023】この後、第三母線18(第四母線19)に
電力を供給すると、光CT25a(25b)が当該第三
母線18(第四母線19)に流れる電流値と電圧値とに
基づいて光信号を変調する。すなわち、二心構造からな
る光ファイバケーブルにおけるそれぞれ一方のケーブル
で光CT25a(25b)内に変調用光信号を入力せし
め、当該光CT25a(25b)は各組ごとに他方のケ
ーブルで電流値に基づいて変調した光信号を出力する。
【0024】変調された光信号は、光ファイバケーブル
26a(26b)を介して引き留め用碍子20a(21
a)内に入力され、当該引き留め用碍子20a(21
a)に内蔵された光ファイバを介して可撓電線管27a
(27b)より外部の集中監視装置に伝送される。
【0025】このように、本実施例の変電施設において
は、既設の引き留め用碍子を光ファイバ内蔵の引き留め
用碍子に交換するだけで配電路に配設された光CTを外
部の集中監視装置に接続せしめる光伝送路を形成するこ
とができ、極めて容易に工事が終了する。また、このと
きに水平二点切断路器17a,17bにおける各端子1
7a1〜17a3,17b1〜17b3の高さ調整など
は一切必要としない。
【0026】なお、上述した実施例においては、二つの
光ファイバ内蔵碍子24を固定的に連結して下端の引き
留め用碍子を形成しているが、各光ファイバ内蔵碍子2
4を連結するときには、その間に振動吸収機構を介在せ
しめて微振動を吸収するようにしても良い。
【0027】また、光CT25a(25b)について
は、電流値で変調した光信号を出力するようにしている
が、検出対象については必ずしも電流値とする必要はな
く、電圧や温度など必要な情報を光信号で出力するもの
であれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる変電施設が適用され
た変電所の正面図である。
【図2】引き留め用碍子の配設部位を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
10…支持鉄塔 15…第二塔 16…第三塔 17a,17b…水平二点切断路器 17a3,17b3…固定側端子 18…第三母線 19…第四母線 20a,20b,21a,21b…引き留め用碍子 20a1,20a2,21a1,21a2…光コネクタ 24…光ファイバ内蔵碍子 26a,26b…光ファイバケーブル 27a,27b…エフレックス管 25a,25b…光CT

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略鉛直方向に配設された母線の両端を引
    き留め用碍子を介して支持鉄塔に支持せしめるとともに
    同母線の下端側を断路器における一方の端子に接続して
    なる変電施設において、 上記下端側の引き留め用碍子を、光ファイバを内蔵した
    碍子とするとともに、 上記母線から上記断路器に至る電路に、送電状態を監視
    して同送電状態を表す光信号を出力する監視手段を配設
    し、かつ、同監視手段を上記引き留め用碍子における光
    ファイバに接続せしめた構成としたことを特徴とする変
    電施設。
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