JP2022002443A - 電気設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成機器の配置が既に決まっていたり、或いはスペースに制限がある場所であっても機器の接続を可能とすること。【解決手段】本発明の電気設備は、上記課題を解決するために、電力発生源からの電力を、三相一括相分割母線で敷設される主回路を介して電力機器へ輸送すると共に、前記主回路の途中から三相の相分離母線により接続機器が電気的に接続されている電気設備であって、三相の前記相分離母線は、少なくとも一相の引き出し方向が他の相の引き出し方向と異なっていることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は電気設備に係り、特に、電力系統の発電所と変電所或いは変電所内の相分離母線の配置を改良した電気設備に関する。
一般に、電力系統に用いられる相分離母線は、電力発生源から需要家へと電力を輸送する設備として用いられている。電力系統は、周辺との環境調和も考慮した地下変電所も増えており、電力系統を構成する機器の合理的な配置が求められている。
例えば、特許文献1には、ガス絶縁開閉装置において、貫通型変流器をブッシングの下方に設置することで、相分離母線の長さを短縮して据付面積を縮小したガス絶縁開閉装置が開示されている。
上述した特許文献1に開示されているガス絶縁開閉装置においては、貫通型変流器の配置を変更することで相分離母線の長さを短縮できたことにより、据付面積の縮小を可能としているが、例えば、ガス絶縁開閉装置における構成機器の配置が既に決まっている場合には、貫通型変流器の配置を変更することができないという問題があった。
また、スペースに制限がある場所の場合には、構成機器の配置変更に要するスペースの確保が難しいことが想定され、構成機器の配置変更さえも難しいことが考えられる。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、構成機器の配置が既に決まっていたり、或いはスペースに制限がある場所であっても構成機器の接続を可能とする電気設備を提供することにある。
本発明の電気設備は、上記目的を達成するために、電力発生源からの電力を、三相一括相分割母線で敷設される主回路を介して電力機器へ輸送すると共に、前記主回路の途中から三相の相分離母線により接続機器が電気的に接続されている電気設備であって、三相の前記相分離母線は、少なくとも一相の引き出し方向が他の相の引き出し方向と異なっていることを特徴とする。
本発明によれば、構成機器の配置が既に決まっていたり、或いはスペースに制限がある場所であっても構成機器の接続を可能とすることができる。
以下、図示した実施例に基づいて本発明の電気設備を説明する。なお、各図において、同一構成部品には同符号を使用する。
図1、図2及び図3に、本発明の電気設備の実施例1を示す。
該図に示すように、本実施例の電気設備は、電力発生源(本実施例では図示しないが発電機とする)から地下4までは、電力を輸送する三相一括相分割母線(主回路が一括して1つの筒に囲われており、その筒の中で三相の主回路がそれぞれ一相毎に仕切られている母線)1で敷設され、主回路としてそのまま地下4を通り、電力機器(本実施例では図示しないが変圧器とする)へと向かうように構成されている。
発電機から三相一括相分割母線1を地下4へと引き下ろした場所に、接続機器(本実施例では計器用変圧器3A、3B、3Cとするが、接続機器は回路を分岐して接続する機器であればよい)が配置されており、主回路とは別に計器用変圧器3A、3B、3Cに母線を引き出す必要があるため、三相一括相分割母線1から三相の相分離母線(主回路が一相毎に筒に覆われている母線)2A、2B、2Cで引き出し、計器用変圧器3A、3B、3Cにそれぞれ接続されている。
そして、本実施例では、三相の相分離母線2A、2B、2Cのうち、外側に配置されている相分離母線2A及び相分離母線2Cの引き出し方向を同一方向とし、中央に配置されている相分離母線2Bのみを、相分離母線2A及び相分離母線2Cの引き出し方向とは反対方向に引き出している。
即ち、本実施例では、三相の相分離母線のうちの中央に配置されている相の相分離母線2Bが、他の相の相分離母線2A及び2Cとは異なる方向に引き出され、中央に配置されている相の相分離母線2Bを挟んで配置されている他の相の2つの相分離母線2A及び2Cは、同一方向に引き出されている
これにより、最大でも相分離母線2Aと相分離母線2Cの二相分の高さで引き出しが可能となっている。なお、三相の相分離母線2A、2B、2Cの引き出し方向と相の組合せは、当然任意のものである。
これにより、最大でも相分離母線2Aと相分離母線2Cの二相分の高さで引き出しが可能となっている。なお、三相の相分離母線2A、2B、2Cの引き出し方向と相の組合せは、当然任意のものである。
図2及び図3は、図1の平面図及び側面図であり、三相の相分離母線2A、2B及び2Cの引出し方向が2方向(外側に配置されている相分離母線2A及び相分離母線2Cの引き出し方向は同一方向、中央に配置されている相分離母線2Bの引き出し方向は相分離母線2A及び相分離母線2Cとは反対方向)となっていることが分かる。
即ち、本実施例では、構成機器間を繋ぐ電力を輸送する三相の相分離母線の敷設を三相一括で同じ方向に引き出すのではなく、少なくとも一相の相分離母線の引き出し方向を他の相の相分離母線の引き出し方向と変えて敷設するようにしている。
また、本実施例では、三相一括相分割母線1から三相の相分離母線2A、2B及び2Cに引き出したユニットが接続母線ユニットとなる。
このような本実施例によれば、構成機器の配置場所が狭隘スペース、又は構成機器の配置が決まっている場合、或いはその両方の場合において、上述した配置構成により解決できる。
また、相によっては引き回し距離が変わってしまい、計器用機器に入力される値が変化してしまうが、本実施例では、これに対応して、導体の太さを変更し、引き回し距離による測定値の変化を補正することが可能となっている。
例えば、電流を例に取ると、主回路の長さが長くなれば主回路抵抗が増え、計器に入力される値は小さくなるが、これを、本実施例では、主回路の導体の径を大きくして抵抗を小さくすることで補正可能となっている。
更に、引き出し方向が一方向でないこと(引き出方向が他の相の引出方向と異なっていること)で、現地で導体を溶接する際に、相分離母線2Aと相分離母線2Cの引き出し方向、それとは反対方向の相分離母線2Bの引き出し方向で同時作業が可能となり、狭隘スペースでありながらも、作業工程の短縮に寄与できる。
また、三相の相分離母線の引き出し方向が一方向でないことは、導体からの輻射熱が中相の相分離母線2Bに集中せず、熱の放出に優位性をもたらすことができる。即ち、導体に電流が流れるとジュール熱が発生し、この熱が、お互いの相に伝搬してしまい、特に、中相の相分離母線2Bは両側から熱を受けるが、三相の相分離母線2A、2B及び2Cの引き出し方向が一方向でないことは、導体からの輻射熱が中相の相分離母線2Bに集中せず、熱の放出が優位となる。
これは、三相が一括で引き出される相分離母線の場合、中相の相分離母線2Bが両脇からの輻射熱を浴びることで、熱の放出に不利に働いてしまうことを解決できることを意味する。
次に、本発明の電気設備の実施例2を図4、図5及び図6を用いて説明する。
該図に示す本実施例の電気設備も実施例1と同様に、電力発生源である発電機(図示せず)から地下4までは、電力を輸送する三相一括相分割母線1で敷設され、主回路としてそのまま地下4を通り、電力機器である変圧器(図示せず)へと向かうように構成されている。
発電機から三相一括相分割母線1を地下4へと引き下ろした場所に、接続機器である計器用変圧器3A、3B、3Cが配置されており、主回路とは別に計器用変圧器3A、3B、3Cに母線を引き出す必要があるため、三相一括相分割母線1から三相の相分離母線2A、2B、2Cで引き出し、計器用変圧器3A、3B、3Cにそれぞれ接続されている。
そして、本実施例では、三相の相分離母線2A、2B、2Cから計器用変圧器3A、3B、3Cへと接続する際に、三相の相分離母線2A、2B、2Cのそれぞれの計器用変圧器3A、3B、3Cへの引き出し方向が、異なっている。
即ち、三相の相分離母線2A、2B、2Cのうちの中央に配置されている相の相分離母線2Bは、中央から変圧器側とは反対方向に引き出され、一方、中央に配置されている相の相分離母線2Bを挟んで配置されている他の相の2つの相分離母線2A、2Cは、横方向からそれぞれ反対平向(図5の左右方向)に水平に引き出されている。
これにより、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、最大でも三相の相分離母線のうちの1相分の高さで引出しが可能となっており、電気機器の配置構成としては有利である。なお、三相の相分離母線2A、2B、2Cの引き出し方向と相の組合せは、当然任意のものである。
また、本実施例でも、相によっては引き回し距離が変わってしまい、計器用機器に入力される値が変化してしまうが、本実施例では、これに対応して、導体の太さを変更し、引き回し距離による測定値の変化を補正することが可能となっている。
次に、本発明の電気設備の実施例3を図7、図8及び図9を用いて説明する。
該図に示す本実施例の電気設備も実施例1と同様に、電力発生源である発電機(図示せず)から地下4までは、電力を輸送する三相一括相分割母線1で敷設され、主回路としてそのまま地下4を通り、電力機器である変圧器(図示せず)へと向かうように構成されている。
発電機から三相一括相分割母線1を地下4へと引き下ろした場所に、接続機器である計器用変圧器3A、3B、3Cが配置されており、主回路とは別に計器用変圧器3A、3B、3Cに母線を引き出す必要があるため、三相一括相分割母線1から三相の相分離母線2A、2B、2Cで引き出し、計器用変圧器3A、3B、3Cにそれぞれ接続されている。
そして、本実施例では、三相の相分離母線2A、2B、2Cが同一方向に引き出され、この同一方向に引き出されている三相の相分離母線2A、2B、2Cのそれぞれは、計器用変圧器3A、3B、3Cとの距離が、縦方向に異なっている。即ち、三相のうちの相分離母線2Aが最も長く、相分離母線2Cが最も短く構成され、これにより、相分離母線2A、2B、2Cが縦に並ぶ構成となる。
これにより、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、三相の相分離母線2A、2B、2Cが縦に並ぶため、地下4のスペースに余裕がある時のみに適用可能となる。また、図示はしないが、横に並べて引出し、計器用変圧器3A、3B、3Cに接続する場合も横方向へのスペースに余裕がある場合のみ適用可能となる。
なお、本実施例のようにスペースがある場合は、三相の相分離母線2A、2B、2Cの製作効率や現地での敷設作業を考慮し、三相の相分離母線2A、2B、2Cを同一方向からの引き出しにすることが望ましい。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…三相一括相分割母線、2A、2B、2C…相分離母線、3A、3B、3C…計器用変圧器、4…地下。
Claims (8)
- 電力発生源からの電力を、三相一括相分割母線で敷設される主回路を介して電力機器へ輸送すると共に、前記主回路の途中から三相の相分離母線により接続機器が電気的に接続されている電気設備であって、
三相の前記相分離母線は、少なくとも一相の引き出し方向が他の相の引き出し方向と異なっていることを特徴とする電気設備。 - 請求項1に記載の電気設備において、
三相の前記相分離母線から前記接続機器へと接続する際に、三相の前記相分離母線の前記接続機器への引き出し方向が、少なくとも2つの方向であることを特徴とする電気設備。 - 請求項1又は2に記載の電気設備において、
三相の前記相分離母線のうちの中央に配置されている相の相分離母線が、他の相の相分離母線とは異なる方向に引き出されていることを特徴とする電気設備。 - 請求項3に記載の電気設備において、
中央に配置されている相の前記相分離母線を挟んで配置されている他の相の2つの前記相分離母線は、同一方向に引き出されていることを特徴とする電気設備。 - 請求項1に記載の電気設備において、
三相の前記相分離母線から前記接続機器へと接続する際に、三相の前記相分離母線のそれぞれの前記接続機器への引き出し方向が異なっていることを特徴とする電気設備。 - 請求項5に記載の電気設備において、
三相の前記相分離母線のうちの中央に配置されている相の相分離母線は、前記接続機器側とは反対方向に引き出され、一方、中央に配置されている相の前記相分離母線を挟んで配置されている他の相の2つの前記相分離母線は、それぞれ反対平向に水平に引き出されていることを特徴とする電気設備。 - 電力発生源からの電力を、三相一括相分割母線で敷設される主回路を介して電力機器へ輸送すると共に、前記主回路の途中から三相の相分離母線により接続機器が電気的に接続されている電気設備であって、
三相の前記相分離母線は同一方向に引き出され、かつ、同一方向に引き出されている三相の前記相分離母線のそれぞれは、前記接続機器との距離が縦方向に異なって並んで配置されていることを特徴とする電気設備。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電気設備において、
前記電力発生源は発電機であり、前記電力機器は変圧器であり、前記接続機器は計器用変圧器であることを特徴とする電気設備。
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JP2003274525A (ja) * | 2002-03-19 | 2003-09-26 | Hitachi Ltd | ガス絶縁開閉装置 |
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