JPH0235531B2 - Gasuzetsuenkaiheisochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は気中絶縁方式の母線に接続されるガス
絶縁開閉ユニツトの構成配置を改良したガス絶縁
開閉装置に関する。

従来の気中絶縁母線に接続されるガス絶縁開閉
装置の独立ユニツトを用いる方式では、気中絶縁
開閉方式による送電線側及び変圧器側等の引出線
の方向を気中絶縁母線の配設される方向と直交す
る方向に引出さないとガス絶縁開閉装置の合理的
配置ができない。またその引出方向を主母線長手
方向に一致させるとガス絶縁開閉装置の分岐母線
の長さが長く、機器価格が高くなり、かつ電気所
の所要敷地面積が増大してしまう。従つて電気所
の気中絶縁母線と開閉器を経て導出される送電線
及び変圧器側等の引出線との配置は直交配置が一
般的でその制約のためにより合理的な電気所全体
のレイアウトができなかつた。

第１図は一般に適用される電気所の単線結線図
の一例であるが、しや断器及び断路器のみを記
し、他の変流器、電圧変成器及び避雷器等は本発
明を説明するのに重要でないので省略する。第１
図において、１はしや断器、２は断路器を示す。
Ａは母線の一方の方向線路、例えば架空送電線
と、甲及び乙母線とを連設するユニツトであつて
以下Ａユニツトと略称する。Ｂは母線の他方の方
向の線路、例えば変圧器に接続すべき線路と甲及
び乙母線とを連結するユニツトであつて以下Ｂユ
ニツトと略称する。ＡユニツトとＢユニツトとの
本質的は相違は、接続される線路の方向が母線に
対して、互いに反対であるというだけであつて
夫々のユニツトを構成するしや断器や断路器等の
台数は重要な要因ではない。Ｃは、甲及び乙母線
を夫々２分割するための、いわゆる母線連絡用ユ
ニツトであつて以下Ｃユニツトと略称する。Ｄは
甲及び乙母線を２分割するための、いわゆる母線
区間用ユニツトであつて以下Ｄユニツトと略称す
る。275KV以下の電圧階級では、Ｄユニツトを
省略したり、また断路器１台だけでＤユニツトを
構成することもあるが、500KV級ではＤユニツ
トにしや断器を含み、いわゆる４分割母線として
運用されることが多い。

第２図及び第３図は第１図において、一点鎖線
で囲まれたＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄの各ユニツトをガス絶
縁化し甲及び乙母線を気中絶縁方式とした従来方
式のガス絶縁開閉装置の配置例を示し、鉄鋼枠組
や電線懸垂用がいしは省略されている。３はしや
断器、４はＡ及びＢユニツトを母線に接続する母
線側断路器、５はＡ及びＢユニツトにおいてしや
断器３と母線側断路器４とを連結するガス絶縁分
岐線、６はＡ及びＢユニツトにおける母線側のブ
ツシング、７はＡユニツトの線路側断路器、８は
線路側断路器７としや断器３とを連結するガス絶
縁分岐線、９はＡユニツトと線路を結ぶ線路側ブ
ツシング、１０はＢユニツトの線路側ブツシン
グ、１１はブツシング１１としや断器３とを連結
するガス絶縁分岐線、１２はＣユニツトにおける
断路器、１３はＤユニツトにおける断路器であ
る。

第４図は第１図と同一部分は同符号を付し、同
一機能をもつ断線結線図であるが、一点鎖線内の
Ａ及びＢユニツトをまとめてガス絶縁化した例を
示し、Ａ及びＢ一体のユニツトと甲及び乙母線と
を接続するブツシングは各々１本で保線側ブツシ
ングはＡ及びＢ両ユニツトで共用されていること
を示している。

第５図及び第６図は第４図の単線結線図に従つ
て、第２図及び第３図と同一部分は同符号を付し
た構成配置図であつて、甲及び母線を気中絶縁方
式とした構成配置である。Ａ及びＢ両ユニツトで
共用されているブツシング６はＡユニツト側断路
器４の上に配置され、Ａユニツト母線側断路器４
とＢユニツト母線側断路器４は上部に互いを連絡
する導出部を有し、分岐母線１４によつて互いに
接続されている。このように構成することによ
り、第５図のスペース寸法Ｒは第２図のスペース
寸法Ｋの略1.5倍程度であるため、開閉装置に必
要な全スペースは縮小される。

しかし、第５図の構成配置はＡユニツト及びＢ
ユニツトの接続される線路の方向が、気中絶縁母
線方向と直交する方向に引出さなければならない
うえに、各ユニツトは相対向する方向に接続線路
の方向を向けなければならない。これば電気所の
全体構成配置における制約となつていた。例えば
第５図の例においてＡユニツト及びＢユニツトに
接続される線路の方向が同一方向となる場合に
は、接続される線路の導体間絶縁距離を確保する
ために、必然的に第２図に示すような構成配置に
おいて、Ａ及びＢユニツトを同一方向に線路引出
を行うようなものとなり、開閉装置に必要な全ス
ペースは第２図と同じになつてしまう。

又、第５図の構成配置において接続される線路
の方向を気中絶縁母線終端部の延長上に導出する
場合、その構成例を第７図及び第８図に示す。Ａ
ユニツト線路側ブツシングをしや断器から導出せ
るために分岐母線１５が必要であり、またＢユニ
ツトの線路側ブツシングをしや断器から導出する
ために分岐母線１６が必要となる。このように構
成すると開閉装置に必要なスペースは第５図と同
様であるが、接続される線路側のブツシングを導
出するための分岐母線が長くなり、コストは高価
となる。また分岐母線１５，１６が中央のしや断
器部分を取り囲むように配置されているために、
開閉装置の点検作業性が悪くなる等の改良すべき
問題点があつた。

本発明は上記の点を考慮してなされたもので、
その目的とするところは、気中絶縁母線の配設さ
れる長手方向終端部よりガス絶縁開閉装置を経
て、送電線及び変圧器等の引出線を気中絶縁母線
の長手方向に導出することを容易にし、かつガス
絶縁開閉装置の価格を低減し、また電気所の所要
スペースの縮小、及び合理的な電気所全体の構成
配置を得るようなガス絶縁開閉装置を提供するこ
とにある。

以下、本発明を図面に示す一実施例を参照して
説明する。第４図の単線結線図に応じたガス絶縁
開閉装置を示す第９図及び第１０図において、１
７は線路側ブツシング、１８はＡ及びＢ両ユニツ
トで共用した甲母線接続用ブツシング、１９はＡ
及びＢ両ユニツトで共用した乙母線接続用のブツ
シング、２０はＡユニツトを乙母線に接続する断
路器、２１はＢユニツトを乙母線に接続する断路
器、２２はＡユニツト甲母線に接続する断路器、
２３はＢユニツトを甲母線に接続する断路器、２
４はＡ及びＢユニツト間を接続する分岐母線、２
５はしや断器である。

Ａ及びＢユニツトは主母線である気中絶縁母線
及び乙母線が配設される長手方向延長上に設置さ
れ、気中絶縁甲及び乙母線終端部よりＡ及びＢ両
ユニツトで共用される甲及び乙母線側ブツシング
１８，１９を介して夫々及び乙母線と接続し、Ａ
及びＢユニツトすなわちガス絶縁開閉装置ユニツ
トは甲及び乙母線側から見て、甲及び乙母線側ブ
ツシング１８，１９の反対側に一括して配設され
る。

このように構成することによつて、電気所の全
体配置構成上、その主母線すなわち甲及び乙母線
の長手方向延長上にガス絶縁開閉装置より導出さ
れる接続線路となる接続母線２４を直交して配設
して、より合理的な電気所の構成配置が計画でき
る。

又、第７図と第９図を比較すると、Ａ及びＢユ
ニツトを収納する夫々のスペース長ＲとＳはほぼ
等しくなるが、第９図においては接続母線２４，
２４の長さが第７図の分岐母線１５，１６の略1/
２程度で済み、機器コストは安価となる。更に、
甲及び乙母線の相順とＡ及びＢユニツトの相順が
一致するために日常の保守の際に誤操作のおそれ
も減少し、また周囲の空間があいているため開閉
機器の点検作業性も良好である。

次に本発明の他の実施例を第１１図ないし第１
３図を参照にして説明する。Ａユニツト及びＢユ
ニツト間を接続する分岐母線を３相一体母線によ
つて構成している。２６はしや断器、２７は線路
側ブツシング、２８はＡ及びＢユニツトで共用し
た乙母線接続用ブツシング、２９はＡ及びＢユニ
ツト間を接続する三相一体分岐母線、３０はＡ及
びＢユニツトで共用した甲母線接続用ブツシン
グ、３１はＡ及びＢユニツトの乙母線側断路器、
３２はＡ及びＢユニツトの甲母線側断路図であ
る。甲母線側断路器３２及び乙母線側断路器３１
は３相一体分岐母線２９，２９延長方向と夫々甲
母線接続用ブツシング３０及び乙母線接続用ブツ
シング２８で形成される軸線との交点近傍に各々
配設されている。

このように３相一体分岐母線２９，２９を配設
することによつて、第９図のスペース長Ｓに比較
して第１１図のスペース長Ｔは概略その80％で済
み、第９図の本発明の実施例より更にスペースの
縮小化を図ることができる。

以上説明したように本発明によれば、しや断
器、断路器、分岐母線及びブツシングを有するガ
ス絶縁式のＡユニツト及びＢユニツトを並設した
気中絶縁式の甲及び乙母線に夫々接続するものに
おいて、前記甲及び乙母線の夫々の長手方向延長
上に前記Ａ及びＢユニツトを配設し、前記甲及び
乙母線に夫々前記Ａ及びＢユニツトをブツシング
を介して接続し、このＡ及びＢユニツト間は分岐
母線を介して接続することによつて、電気所にお
けるガス絶縁開閉装置の保守点検を容易にし、据
付面積を縮小化し、価格を低減できるガス絶縁開
閉装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般に適用される電気所の単線結線
図、第２図及び第３図は第１図にもとづき従来方
式のガス絶縁開閉装置の独立ユニツトを用いた場
合の平面図及び各ユニツトの側面図、第４図は第
１図と同一機能をもちＡ及びＢユニツトをまとめ
た単線結線図、第５図及び第６図は第４図にもと
づき従来の各ユニツトをガス絶縁開閉装置とし、
気中絶縁母線方式とした平面図及び各ユニツトの
側面図、第７図及び第８図は第４図にもとづいた
従来の実施例を示す平面図及び各ユニツトの側面
図、第９図及び第１０図は第４図にもとづいた本
発明のガス絶縁開閉装置を示す平面図及び側面
図、第１１図ないし第１３図は本発明の他の実施
例を示し、第１１図は平面図、第１２図は、第１
１図の−線矢視平面図、第１３図は第１
２図の−線矢視平面図である。 １７，２７……線路側ブツシング、１８，３０
……Ａ及びＢユニツトで共用した甲母線接続用ブ
ツシング、１９，２８……Ａ及びＢユニツトで共
用した乙母線接続用ブツシング、２４……Ａ及び
Ｂユニツト間を接続する分岐母線、２５，２６…
…しや断器、２９……Ａ及びＢユニツト間を接続
する３相一体分岐母線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ しや断器、断路器、分岐母線及びブツシング
   を有するガス絶縁式のＡユニツト及びＢユニツト
   を並設した気中絶縁式の甲及び乙母線に夫々接続
   するものにおいて、前記甲及び乙母線の夫々の長
   手方向延長上に前記Ａ及びＢユニツトを配設し、
   前記甲及び乙母線に夫々前記Ａ及びＢユニツトを
   ブツシングを介して接続し、このＡ及びＢユニツ
   ト間は分岐母線を介して接続してなるガス絶縁開
   閉装置。