JP2926151B2 - 建物の構造およびその施工方法 - Google Patents
建物の構造およびその施工方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、地下部を有する建物の地上部解体後も残さ
れた地下部を有効に利用する建物の構造およびその施工
方法に関する。
れた地下部を有効に利用する建物の構造およびその施工
方法に関する。
「従来の技術およびその課題」 通常、既存建物を撤去して同じ場所に建物を新築する
場合は、既存建物の地下外周部のみを残して全面的に解
体し、改めて地下部から新築してゆくケースが圧倒的に
多い。
場合は、既存建物の地下外周部のみを残して全面的に解
体し、改めて地下部から新築してゆくケースが圧倒的に
多い。
すなわち、既存建物の地下部を解体し、地下部の外周
の壁、柱、梁、山留めを残して内部を全て解体する。こ
の際、新設杭にあたる既存杭があればそれを引き抜く。
この後、地下部を埋め戻し、新たに杭を打設し(杭工
事)、山留め、根伐り(土木工事)、基礎構築、地下階
躯体工事を経て地下部の仕上げ工事を行うことによって
行っていた。
の壁、柱、梁、山留めを残して内部を全て解体する。こ
の際、新設杭にあたる既存杭があればそれを引き抜く。
この後、地下部を埋め戻し、新たに杭を打設し(杭工
事)、山留め、根伐り(土木工事)、基礎構築、地下階
躯体工事を経て地下部の仕上げ工事を行うことによって
行っていた。
しかし、解体される建物が築後まだわずかしか経過し
ておらず、特に地下部を再利用できるケースがかなりあ
るのが現状である。
ておらず、特に地下部を再利用できるケースがかなりあ
るのが現状である。
従って、このように地下部を有する既存建物において
再利用の可能な地下部をいかにして新設建物に生かすか
が問題となる。
再利用の可能な地下部をいかにして新設建物に生かすか
が問題となる。
ところが、地下建物を再利用する際、その建物の安全
性の検討は十分行う必要があり、専門機関での審査が義
務づけられたり、場合によっては公的機関の認定が必要
となり、建物を構築するためのスケジュールにおいて事
前にかなりの余裕を見込む必要がでてくる。
性の検討は十分行う必要があり、専門機関での審査が義
務づけられたり、場合によっては公的機関の認定が必要
となり、建物を構築するためのスケジュールにおいて事
前にかなりの余裕を見込む必要がでてくる。
また、既存建物の地下部が強固な場合、建物の解体と
埋め戻しそして地下新築に要する工期は全体工期の1/3
を占めてしまうことがあった。さらに、建物の建設費も
高くなり、建物の地下部の坪単価は地上部の2倍以上に
なることもあり経済的ではなかった。
埋め戻しそして地下新築に要する工期は全体工期の1/3
を占めてしまうことがあった。さらに、建物の建設費も
高くなり、建物の地下部の坪単価は地上部の2倍以上に
なることもあり経済的ではなかった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであって、地
下部を有する既存建物の地下部を有効に利用した建物の
構造およびその施工方法を提供することを目的としてい
る。
下部を有する既存建物の地下部を有効に利用した建物の
構造およびその施工方法を提供することを目的としてい
る。
「課題を解決するための手段」 本発明に係る建物の構造は、地下部を有する既存建物
の地上部分が解体され、当該既存建物の地下部は新設建
物の構造体を構築する上で必要とする部分のみ解体さ
れ、当該既存建物の地下部のうち解体された部分に新設
建物の構造体が構築され、地盤から所定高さの位置で、
かつ前記構造体の上部に人工地盤が一体に設けられ、当
該人工地盤上に新設建物が設けられてなることを特徴と
している。
の地上部分が解体され、当該既存建物の地下部は新設建
物の構造体を構築する上で必要とする部分のみ解体さ
れ、当該既存建物の地下部のうち解体された部分に新設
建物の構造体が構築され、地盤から所定高さの位置で、
かつ前記構造体の上部に人工地盤が一体に設けられ、当
該人工地盤上に新設建物が設けられてなることを特徴と
している。
本発明に係る建物の施工方法は、地下部を有する既存
建物の地上部分が解体し、当該既存建物の地下部を新設
建物の構造体を構築する上で必要とする部分のみ解体
し、当該既存建物のうち解体された部分に新設建物の構
造体が構築し、人工地盤を前記構造体の上部に一体に設
け、さらに当該人工地盤の上方に新設建物を施工するこ
とを特徴としている。
建物の地上部分が解体し、当該既存建物の地下部を新設
建物の構造体を構築する上で必要とする部分のみ解体
し、当該既存建物のうち解体された部分に新設建物の構
造体が構築し、人工地盤を前記構造体の上部に一体に設
け、さらに当該人工地盤の上方に新設建物を施工するこ
とを特徴としている。
「作用」 本発明に係る建物の構造およびその施工方法では、既
存建物の地下部の解体量を必要最小限に押さえることが
できるので作業の効率化を図ることができるとともに、
人工地盤の利用により大規模な無柱空間を得ることがで
きるものである。
存建物の地下部の解体量を必要最小限に押さえることが
できるので作業の効率化を図ることができるとともに、
人工地盤の利用により大規模な無柱空間を得ることがで
きるものである。
「実施例」 以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明
する。
する。
第1図は、本発明の一実施例を示す図であって、符号
1は既存建物の地下部、2は既存建物の地上部を示して
いる。
1は既存建物の地下部、2は既存建物の地上部を示して
いる。
本実施例に係る建物の構造は、地下部1を有する既存
建物の地上部2が解体され、当該既存建物の地下部1は
新設建物の構造体5を構築する上で必要とする部分のみ
解体され、当該既存建物の地下部1のうち解体された部
分に新設建物7の構造体5が構築され、人工地盤9が地
盤Gから所定高さの位置で、かつ前記構造体5の上部に
一体に設けられ、さらにこの人工地盤9上に新設建物7
が構築されて構成されている。
建物の地上部2が解体され、当該既存建物の地下部1は
新設建物の構造体5を構築する上で必要とする部分のみ
解体され、当該既存建物の地下部1のうち解体された部
分に新設建物7の構造体5が構築され、人工地盤9が地
盤Gから所定高さの位置で、かつ前記構造体5の上部に
一体に設けられ、さらにこの人工地盤9上に新設建物7
が構築されて構成されている。
既存建物の地下部1は、第2図に示すように、地盤G
内を掘削して山留め等を行い、掘削穴内に柱、梁(いず
れも図示略)を構築するともに床版8を設け、これら
柱、梁、床版の外周に外壁10を設けた構成となってい
る。さらに、これら柱、梁、床版、外壁等の下方には、
さらに地中安定構造体13が埋設されている。
内を掘削して山留め等を行い、掘削穴内に柱、梁(いず
れも図示略)を構築するともに床版8を設け、これら
柱、梁、床版の外周に外壁10を設けた構成となってい
る。さらに、これら柱、梁、床版、外壁等の下方には、
さらに地中安定構造体13が埋設されている。
新設建物7の構造体5は、前記地下部1の一部のみを
解体した部分に設けられた複数本の柱から構成されてい
る。
解体した部分に設けられた複数本の柱から構成されてい
る。
構造体5の上部には、新設建物7を支持するための人
工地盤9が設けられている。この人工地盤9は、前記新
設建物7の躯体トラスその他設備を支持するに十分な耐
力を有する建築部材である。
工地盤9が設けられている。この人工地盤9は、前記新
設建物7の躯体トラスその他設備を支持するに十分な耐
力を有する建築部材である。
次に、本実施例に係る建物の施工方法について説明す
る。
る。
まず、既存建物の地上部2(具体的には第2図中の二
点鎖線15で示す)を解体する。この後、既存建物の地下
部1のうち、新設建物7の構造体5を設けるために必要
な部分のみ解体する。そして、解体された地下部1に新
設建物7の構造体5を構築するとともに、この構造体5
の上端部に前記人工地盤9を一体に設ける。この人工地
盤9は、地盤Gから所定高さの位置において地盤Gと水
平となるように設定されている。
点鎖線15で示す)を解体する。この後、既存建物の地下
部1のうち、新設建物7の構造体5を設けるために必要
な部分のみ解体する。そして、解体された地下部1に新
設建物7の構造体5を構築するとともに、この構造体5
の上端部に前記人工地盤9を一体に設ける。この人工地
盤9は、地盤Gから所定高さの位置において地盤Gと水
平となるように設定されている。
さらに、この人工地盤9の上面に新設建物7を構築す
る。なお、本実施例においては、既存建物の地下部は再
利用せず、埋め戻すこととしているが、これに限定され
るものではない。
る。なお、本実施例においては、既存建物の地下部は再
利用せず、埋め戻すこととしているが、これに限定され
るものではない。
本実施例によれば、以下のような優れた効果を奏す
る。
る。
既存建物の地下部1の解体作業及び新設建物におけ
る地下部の新築作業を必要としないので、作業の簡略化
を図ることができ、建物の施工作業におけるコストダウ
ンならびに工期短縮を図ることができる。
る地下部の新築作業を必要としないので、作業の簡略化
を図ることができ、建物の施工作業におけるコストダウ
ンならびに工期短縮を図ることができる。
地下部1の解体を必要最小限に押さえることができ
るので、地下部の解体時に発生する産業廃棄物を必要最
小限に押さえることができるとともに、作業による騒音
振動を軽減することができる。
るので、地下部の解体時に発生する産業廃棄物を必要最
小限に押さえることができるとともに、作業による騒音
振動を軽減することができる。
人工地盤9の下部に必要最小限の柱(構造体5)で
構成された無柱空間を得ることができるとともに、敷地
を立体的に有効利用できる。
構成された無柱空間を得ることができるとともに、敷地
を立体的に有効利用できる。
無柱空間により高さをかせぎつつ建物の容積率を充
足させることができる。
足させることができる。
基準階の床面積が増し、床の有効率が向上する。
新設建物7において地上部のボリュームが増し、ダ
イナミックで存在感のある建物を得ることができる。
イナミックで存在感のある建物を得ることができる。
「発明の効果」 本発明に係る建物の構造およびその施工方法によれ
ば、既存建物の地下部の解体を必要最小限に押さえるこ
とができるとともに新設建物における地下部の新築作業
を必要としないため、作業の簡略化を図ることができ、
施工作業におけるコストダウンならびに工期短縮を図る
ことができる。また、地下部の解体を必要最小限に押さ
えることができるので、地下部の解体時に発生する産業
廃棄物を必要最小限に押さえることができ、かつ解体作
業による騒音振動を軽減することができる。
ば、既存建物の地下部の解体を必要最小限に押さえるこ
とができるとともに新設建物における地下部の新築作業
を必要としないため、作業の簡略化を図ることができ、
施工作業におけるコストダウンならびに工期短縮を図る
ことができる。また、地下部の解体を必要最小限に押さ
えることができるので、地下部の解体時に発生する産業
廃棄物を必要最小限に押さえることができ、かつ解体作
業による騒音振動を軽減することができる。
さらに、既存建物の地下部と新設建物とを構造的に一
体化することもできる。
体化することもできる。
第1図および第2図は、本発明に係る建物の構造の一実
施例を示す図であって、第1図は第1実施例を示す側断
面図、第2図は第2実施例を示す側断面図である。 1……既存建物の地下部、 2……地上部、5……構造体、 7……新設建物、9……人工地盤、 G……地盤。
施例を示す図であって、第1図は第1実施例を示す側断
面図、第2図は第2実施例を示す側断面図である。 1……既存建物の地下部、 2……地上部、5……構造体、 7……新設建物、9……人工地盤、 G……地盤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 顕二郎 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 湯山 康樹 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 23/02
Claims (2)
- 【請求項1】地下部を有する既存建物の地上部分が解体
され、当該既存建物の地下部は新設建物の構造体を構築
する上で必要とする部分のみ解体され、当該既存建物の
地下部のうち解体された部分に新設建物の構造体が構築
され、地盤から所定高さの位置で、かつ前記構造体の上
部に人工地盤が一体に設けられ、当該人工地盤上に新設
建物が設けられてなることを特徴とする建物の構造。 - 【請求項2】地下部を有する既存建物の地上部分が解体
し、当該既存建物の地下部を新設建物の構造体を構築す
る上で必要とする部分のみ解体し、当該既存建物のうち
解体された部分に新設建物の構造体が構築し、人工地盤
を前記構造体の上部に一体に設け、さらに当該人工地盤
の上方に新設建物を施工することを特徴とする建物の施
工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30939990A JP2926151B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 建物の構造およびその施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30939990A JP2926151B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 建物の構造およびその施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04179737A JPH04179737A (ja) | 1992-06-26 |
JP2926151B2 true JP2926151B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=17992552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30939990A Expired - Lifetime JP2926151B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 建物の構造およびその施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2926151B2 (ja) |
-
1990
- 1990-11-15 JP JP30939990A patent/JP2926151B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04179737A (ja) | 1992-06-26 |
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