JP2924871B2 - 光ピックアップの調整方法及びシステム - Google Patents

光ピックアップの調整方法及びシステム

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JP2924871B2 JP9246034A JP24603497A JP2924871B2 JP 2924871 B2 JP2924871 B2 JP 2924871B2 JP 9246034 A JP9246034 A JP 9246034A JP 24603497 A JP24603497 A JP 24603497A JP 2924871 B2 JP2924871 B2 JP 2924871B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ピックアップの調
整に係り、特にトラッキング制御等に使用される3ビー
ムの調整方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクに対して情報の記録あるいは
読み出しを行う際、回転する光ディスクの所定トラック
に光ビームを正確に追従させることが非常に重要であ
る。そのためにトラッキング制御が行われるわけである
が、トラッキング制御を行うための情報を取り出す方法
として3ビーム法が知られている。例えば、1本のレー
ザビームから回折格子を用いて0次光及び±1次光を生
成し、0次光をメインビーム、±1次光をサブビームと
して光ディスク上に集光させる。メインビームの前後に
位置するサブビームによってトラッキング情報を得るた
めには、2つのサブビームの集光スポットから各々反対
位相の反射光量変化が得られるように、集光スポット列
の傾きを光ディスクのビット列あるいはトラックに対し
て所定角度に調整することが必要である。この集光スポ
ット列のピット列に対する角度は、光ディスクの規格で
あるトラックピッチ及び集光スポットの間隔により決定
されるものであるが、実際には組立精度のばらつきがあ
るために光ピックアップごとに個別に角度調整が必要で
ある。
【0003】従来の調整方法では、調整しようとする光
ピックアップで調整専用の光ディスクを再生し、サブビ
ームスポットの反射光から得られた2つの電気信号の変
化の位相量が180°になるように角度調整を行ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、再生す
る光ディスクのトラックピッチが規格値からズレている
と、他のディスクに対して最適なサーボ状態を得ること
ができない。このために調整専用の光ディスクに対して
はトラックピッチの厳密な管理が必要となる。
【0005】更に、光ディスクを再生してトラッキング
情報を得るには、メインビーム及びサブビームを回転す
るディスク上に常時正確に集光させる必要があり、この
ために同時にフォーカッシング制御が行われている。従
って、集光スポット列の角度調整の他にフォーカッシン
グに関する調整も行う必要があり、光ピックアップの調
整作業に時間がかかるという問題があった。
【0006】また、レーザ光源と光検出器とを1つのパ
ッケージにしたレーザユニット型ピックアップでは、対
物レンズの出射光のコマ収差を直接確認して調整する方
法を採用した場合、トラッキングサーボ調整のためだけ
に光ディスクを再生することとなり、調整作業の効率が
低下するという問題もあった。
【0007】本発明の目的は、光ディスクを再生するこ
となく3ビームの高精度の調整を可能にする方法及びシ
ステムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による光ピックア
ップ調整システムは、光ピックアップにより所定平面上
に形成される3つのビームスポットを画像入力する撮像
手段と、3つのビームスポットの画像データと光ピック
アップが適用される光ディスクの規格値とに基づいて、
3つのビームスポットの並び方向と光ディスクの所定情
報ビット列との目標角度を算出する演算処理手段と、3
つのビームスポットの並び方向が目標角度と一致するよ
うに光ピックアップを調整する調整手段と、からなるこ
とを特徴とする。
【0009】言い換えれば、3つのビームスポットを画
像入力し、その画像データと光ディスク規格値とに基づ
いて理想的な3ビームスポット列の傾きを求め、実際の
3ビームスポットの傾きをその理想値に一致させること
で調整を行う。従って、従来のように調整専用の光ディ
スクを再生する必要がなく、またフォーカッシング制御
も不要となる。また、既知の画像処理技術を利用するこ
とで正確な測定ができるために、高精度の調整が可能と
なる。
【0010】
【実施の形態】図1は、本発明による3ビーム調整シス
テムの一実施形態を示すブロック図である。説明を簡単
にするために、調整しようとする光ピックアップが、レ
ーザダイオード101、回折格子102及び対物レンズ
103からなるものとする。レーザダイオード101か
ら出射したレーザビームは回折格子102によって0次
光及び±1次光となって対物レンズ103に入射し、所
定の平面104上に集光される。こうして0次光により
メインビームスポットBm、±1次光によりサブビーム
スポットBa及びBbがそれぞれ形成されるものとす
る。所定平面104は、光ディスクのセンタが特定され
ており、ビームスポットBm、Ba及びBbを観測でき
る面であれば良く、必ずしも光ディスクである必要はな
い。従って、所定平面104を回転させる必要もなく、
従来のようなフォーカッシング制御も不要であることは
言うまでもない。
【0011】所定平面104上に形成されたビームスポ
ットBm、Ba及びBbは、カメラ201によって撮像
され、その画像情報が画像処理部202で画像処理され
た後、プロセッサ203により後述するように処理され
る。プロセッサ203にはモニタ204及びキーボー
ド、マウス等の入力装置205が接続され、カメラ20
1により取り込まれたビームスポットBm、Ba及びB
bの画像が座標と共にモニタ204上に表示される。
【0012】プロセッサ203は、メモリ206に格納
された角度調整プログラム及び目標角度算出プログラム
に従って、カメラ201により取り込まれたビームスポ
ット列の角度θを目標角度θTに一致させるように駆動
部207を通して回折格子102を回転させる。目標角
度θTは、光ディスクのトラックピッチT、半径D、デ
ィスクセンタからのメインスポットのズレ量Y、及びス
ポット間隔Pとすると、 θT=T/4/P+Y/D で表現することができる。以下、角度調整手順及び目標
角度算出について具体的に説明する。
【0013】図2は本実施形態における3ビームスポッ
ト画像の一例を示す模式図である。このような3ビーム
スポット画像が基準座標軸X及びYと共にモニタ204
上に表示される。ここで、基準軸Xは仮想ディスクの中
心線の位置を表し、基準軸Yは仮想ディスクのビット列
の方向を表す。また、ここでは光ディスクとしてコンパ
クトディスク(CD)を取り上げる。従って、CD規格
のトラックピッチT=1.6μm、ディスク半径D=4
0mmである。
【0014】先ず、光ピックアップのレーザダイオード
101を駆動して所定平面104上に3ビームスポット
Bm、Ba及びBbが形成されたことをモニタ204で
確認する。続いて、スポット間隔P、ディスクセンタか
らのメインスポットのズレ量Y1、及び3ビームスポッ
ト列とY軸とのなす角度θを測定する。
【0015】測定されたデータP及びY1を目標角度算
出式に入力して目標角度θTを算出する。即ち、ここで
はデータP及びY1を式 θT=1.6/4/P+Y1/
40に入力する。
【0016】プロセッサ206は、実際に測定された角
度θと算出された目標角度θTとを比較し、その角度差
の大きさ及び方向に応じて駆動部207により回折格子
102を回転させ、測定された角度θと算出された目標
角度θTとの差が小さくなるように制御する。こうして
θ=θTとなった時点で3ビーム調整が終了する。
【0017】図3は手動調整の場合の3ビームスポット
画像例を示す模式図である。手動調整の場合には、オペ
レータがモニタ204を見ながらマウス等の入力装置2
05を操作し、モニタ204上の3ビームスポット列が
目標角度と一致するように回折格子102を回転させ
る。従って、手動調整の場合には、プロセッサ203は
3ビームスポット列とY軸とのなす角度θを測定する必
要はないが、図3に示すようにモニタ204上に目標角
度θTを表す基準線Lを表示する必要がある。オペレー
タは、3ビームスポットBm、Ba及びBbが基準線L
に重なるように回折格子102を回転させればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による3ビーム調整システムの一実施形
態を示すブロック図である。
【図2】本実施形態における3ビームスポット画像の一
例を示す模式図である。
【図3】手動調整の場合の3ビームスポット画像例を示
す模式図である。
【符号の説明】
101 レーザダイオード 102 回折格子 103 対物レンズ 104 ビームスポット形成平面 201 カメラ 202 画像処理部 203 プロセッサ 204 モニタ 205 入力装置 206 メモリ 207 駆動部 Bm メインビームスポット Ba、Bb サブビームスポット P ビームスポット間隔 X 光ディスク中心線 Y 情報ピット列方向 Y1 メインビームスポットの位置偏差 θT 目標角度 θ 測定角度

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ピックアップの調整方法において、 前記光ピックアップにより所定平面上に形成される3つ
    のビームスポットを画像入力し、 前記3つのビームスポットの画像に基づいて、ビームス
    ポット間の距離及び中央ビームスポットの基準位置から
    の偏差を測定し、 前記光ピックアップが適用される光ディスクの規格値
    と、前記ビームスポット間の距離と、前記中央ビームス
    ポットの基準位置からの偏差とに基づいて、前記3つの
    ビームスポットの並び方向と前記光ディスクの所定情報
    ビット列との目標角度を算出し、 前記3つのビームスポットの並び方向が前記目標角度と
    一致するように前記光ピックアップを調整する、 ことを特徴とする調整方法。
  2. 【請求項2】 前記3つのビームスポットの画像に基づ
    いて前記3つのビームスポットの並び方向と前記光ディ
    スクの所定情報ビット列とのなす角度を測定し、前記測
    定角度が前記目標角度に一致するように前記光ピックア
    ップを自動調整することを特徴とする調整方法。
  3. 【請求項3】 算出された前記目標角度を表す基準線を
    前記3つのビームスポットの画像に重畳して表示し、前
    記3つのビームスポットの並び方向が前記基準線と一致
    するように前記光ピックアップを手動調整することを特
    徴とする調整方法。
  4. 【請求項4】 光ピックアップ調整システムにおいて、 前記光ピックアップにより所定平面上に形成される3つ
    のビームスポットを画像入力する撮像手段と、 前記3つのビームスポットの画像データと前記光ピック
    アップが適用される光ディスクの規格値とに基づいて、
    前記3つのビームスポットの並び方向と前記光ディスク
    の所定情報ビット列との目標角度を算出する演算処理手
    段と、 前記3つのビームスポットの並び方向が前記目標角度と
    一致するように前記光ピックアップを調整する調整手段
    と、 からなることを特徴とするシステム。
  5. 【請求項5】 前記演算処理手段は、前記3つのビーム
    スポットの画像に基づいてビームスポット間の距離及び
    中央ビームスポットの基準位置からの偏差を測定し、前
    記光ピックアップが適用される光ディスクの規格値と、
    前記ビームスポット間の距離と、前記中央ビームスポッ
    トの基準位置からの偏差とに基づいて前記目標角度を算
    出することを特徴とする請求項4記載のシステム。
  6. 【請求項6】 前記光ピックアップは、 レーザビームを生成するレーザ光源と、 前記レーザビームから3ビームを生成する3ビーム生成
    手段と、 前記3ビームを前記所定平面上に集光させて前記3ビー
    ムスポットを形成する対物レンズと、 からなり、 前記調整手段は、前記3ビーム生成手段を制御して前記
    3つのビームスポットの並び方向を調整することを特徴
    とする請求項4又は5記載のシステム。
  7. 【請求項7】 前記3ビーム生成手段は回折格子であ
    り、前記調整手段は前記回折格子を回転させることで前
    記3つのビームスポットの並び方向を調整することを特
    徴とする請求項6記載のシステム。
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