JP2924792B2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2924792B2
JP2924792B2 JP8161668A JP16166896A JP2924792B2 JP 2924792 B2 JP2924792 B2 JP 2924792B2 JP 8161668 A JP8161668 A JP 8161668A JP 16166896 A JP16166896 A JP 16166896A JP 2924792 B2 JP2924792 B2 JP 2924792B2
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camera
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正隆 浜田
英二 山川
弘 向井
久幸 升本
尚士 岡田
武宏 加藤
博司 大塚
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ぶれ補正機能を有する
プログラム自動露出カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプログラム自動露出カメラにおい
ては、撮影時にカメラがぶれることによるぶれ写真を防
止する為にシャッター速度の低速側に限界を設けてい
る。この限界のシャッター速度は撮影レンズの焦点距離
に基づいて決定されており、通常、焦点距離(mm)の
逆数(sec)に設定されている。
【0003】また、カメラにぶれ補正機能を搭載したカ
メラも提案されている。これは露出中にカメラぶれを検
出し、撮影光学系の一部を変位させる等して手振れ写真
の発生を防止するものである。しかし、ぶれ補正を行う
か否かの情報をシャッター速度に連動させたものは存在
せず、したがって、ぶれ補正を行わせる場合は撮影者が
それに応じて適当なシャッター速度を設定する必要があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、プロ
グラム自動露出カメラに手ぶれ補正機能を搭載した場合
に、ぶれ補正を行うか否かの情報をシャッター速度に連
動させたものは存在せず、したがって、ぶれ補正を行わ
せる場合は撮影者がそれに応じて適当なシャッター速度
を設定する必要がある。このため、操作が難しくなると
いう問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のカメラにあって
は、上記の課題を解決するために、撮影レンズと、カメ
ラのぶれを検出するぶれ検出手段と、カメラのぶれに応
じてぶれを補正するぶれ補正手段とぶれ補正手段を動
作させるか否かを選択する選択手段と、被写体輝度を測
定する測光手段と、ぶれ補正手段の非動作時における手
振れ限界シャッター速度である第1のシャッター速度お
よび第1のシャッター速度より遅くぶれ補正手段の動作
における手振れ限界シャッター速度である第2のシャ
ッター速度を求め、被写体輝度および第1または第2の
シャッター速度に基づいて露出時のシャッター速度を決
定する決定手段とを含むものである。
【0006】
【作用】本発明は上記のように構成したので、ぶれ補正
機能を有するプログラム自動露出カメラにおいて、ぶれ
補正時には自動的に手振れ限界シャッター速度を長くす
ることができ、低輝度でも適正な露出を得ることができ
るものである。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例として手振れ補正機
能付きのズームレンズを備える一眼レフカメラについて
説明する。図1〜図3はカメラのブロック回路図であ
る。図中、μC1はカメラ全体の制御や種々の演算を行
うボディ内マイクロコンピュータ(以下「ボディ内マイ
コン」という)である。
【0008】AFCTは焦点検出用受光回路であり、後述
する測距範囲内の被写体について焦点検出を行うための
CCDラインセンサーと、このCCDラインセンサーの
駆動回路と、CCDラインセンサーの出力を処理しA/
D変換してボディ内マイコンμC1に伝達する回路とを
備えており、データバスを介してボディ内マイコンμC
1と接続されている。この焦点検出用受光回路AFCT
より、測距範囲に在る被写体の焦点ずれ量に関する情報
が得られる。
【0009】LMは測光回路であり、後述する測光範囲
内の測光値をA/D変換してボディ内マイコンμC1に
輝度情報として伝達する。DXはフィルム容器に設けら
れたフィルム感度のデータを読み取ってボディ内マイコ
ンμC1にシリアル出力するフィルム感度読取回路であ
る。DISPCはボディ内マイコンμC1から表示デー
タ及び表示制御信号を入力して、カメラボディ上面の表
示部DISPI (図50参照)及びファインダー内の表
示部DISPII(図51参照)に所定の表示を行わせる
表示制御回路である。
【0010】BLはカメラボディに内蔵される手振れ検
出装置であり、マイコンμC2と手振れ検出用のCCD
エリアセンサーXを含む。この手振れ検出装置BLの詳
細な構成については後述する。FLCはフラッシュ回路
であり、本実施例ではカメラボディに内蔵されている。
このフラッシュ回路FLCの詳細な構成についても後述
する。
【0011】Xはシンクロ接点(いわゆるX接点)であ
り、シャッターの1幕走行完了でONし、図示しないシ
ャッター機構のチャージ完了でOFFとなる。LEは交
換レンズに内蔵されたレンズ内回路であり、交換レンズ
固有の情報をボディ内マイコンμC1に伝達すると共
に、手振れ補正のための制御を行う。このレンズ内回路
LEの詳細な構成については後述する。
【0012】M1はAFモータであり、不図示のAFカ
プラーを介して交換レンズ内の焦点調節用レンズを駆動
する。また、MD1は焦点検出情報に基づいてAFモー
タM1を駆動するモータ駆動回路であり、ボディ内マイ
コンμC1からの指令によって正転・逆転・停止が制御
される。ENCはAFモータM1の回転をモニターする
ためのエンコーダであり、所定の回転角毎にボディ内マ
イコンμC1のカウンタ入力端子CNTにパルスを出力
する。ボディ内マイコンμC1はこのパルスをカウント
し、無限遠位置から現在のレンズ位置までの繰り出し量
を検出し、この繰り出し量〔繰り出しパルス数〕から被
写体の撮影距離を検出する。
【0013】TVCTはボディ内マイコンμC1からの制
御信号に基づいてシャッターを制御するシャッター制御
回路である。このシャッター制御回路TVCTの詳細な構
成については後述する。AVCTはボディ内マイコンμC
1からの制御信号に基づいて絞りを制御する絞り制御回
路である。
【0014】M2はフィルム巻き上げ・巻き戻しとシャ
ッター機構のチャージを行うためのモータである。ま
た、MD2はモータM2をボディ内マイコンμC1から
の指令に基づいて駆動するモータ駆動回路である。WB
はホワイトバランス回路であり、光の三原色成分を検出
し、B(青色光)に対するR(赤色光)とG(緑色光)
の比信号をそれぞれ演算し、これらをデジタル信号に変
換して、ボディ内マイコンμC1に伝達する。このホワ
イトバランス回路WBの詳細な構成については後述す
る。
【0015】次に、電源関係の構成について説明する。
Eはカメラボディの電源となる電池である。Tr1は上
述した回路の一部に電源を供給する第1の給電トランジ
スタである。Tr2はレンズ内のモータを駆動するため
の電源を供給する第2の給電トランジスタであり、MO
S構成となっている。
【0016】VDDはボディ内マイコンμC1とレンズ内
回路LE、手振れ検出装置BL、フィルム感度読取回路
DX、表示制御回路DISPCの動作電源電圧である。
CC 1 は焦点検出回路AFCT、測光回路LMの動作電源
電圧であり、電源制御信号PW1の制御下にて電源電池
Eから給電トランジスタTr1を介して供給される。V
CC2 はレンズ内モータの動作電源電圧であり、電源制御
信号PW2の制御下にて電源電池Eから給電トランジス
タTr2を介して供給される。VCC0 は、モータ駆動回
路MD1、シャッター制御回路TVCT、絞り制御回路A
CT、モータ駆動回路MD2の動作電源電圧であり、電
源電池Eから直接供給される。なお、モータ駆動回路M
D1,MD2等の消費電流が大きい回路が動作すると、
電源電池Eからの供給電流が増加して、電池電圧が一時
的に低下することがある。そこで、電源電池Eから逆流
防止用のダイオードDBを介してバックアップ用のコン
デンサCBを充電し、このコンデンサCBからマイコン
μC1等への電源電圧VDDを供給している。
【0017】次に、スイッチ類の説明を行う。S1はレ
リーズ釦(図示せず)の1段目の押し下げでONされる
撮影準備スイッチである。このスイッチS1がONにな
ると、ボディ内マイコンμC1の割込端子INT1に割
込信号が入力されて、オートフォーカス(以下「AF」
という)や測光及び各種データの表示等の撮影に必要な
準備動作が行われる。
【0018】S2はレリーズ釦の2段目の押し下げでO
Nされるレリーズスイッチである。このスイッチS2が
ONになると、撮影動作が行われる。S3はミラーアッ
プが完了するとONされるミラーアップスイッチであ
り、シャッター機構がチャージされ、ミラーダウンする
とOFFとなる。SM1,SM2は露出モードを選択するた
めの選択スイッチであり、後述のモードI、II、III の
いずれかを設定するために使用される。
【0019】SE はカメラに電池Eが装着されたときに
OFFとなる電池装着検出スイッチである。電池Eが装
着されて、電池装着検出スイッチSE がOFFになる
と、抵抗R1を介してコンデンサC1が充電され、ボデ
ィ内マイコンμC1のリセット端子RE1が“Low”
レベルから“High”レベルへと変化する。これによ
り、ボディ内マイコンμC1に割込がかかり、内蔵され
た発振器が自動的に作動し、ボディ内マイコンμC1は
図5に示すリセットルーチンを実行する。
【0020】次に、シリアルデータ交信のための構成に
ついて説明する。測光回路LM、フィルム感度読取回路
DX、表示制御回路DSIPC及び手振れ検出装置BL
は、シリアル入力SIN、シリアル出力SOUT、シリ
アルクロックSCKの各信号ラインを介してボディ内マ
イコンμC1とシリアルにデータ交信を行う。そして、
ボディ内マイコンμC1との交信対象は、チップセレク
ト端子CSLM、CSDX、CSDISP、CSBLに
より選択される。すなわち、端子CSLMが“Low”
レベルのときには、測光回路LMが選択され、端子CS
DXが“Low”レベルのときには、フィルム感度読取
回路DXが選択され、端子CSDISPが“Low”レ
ベルのときには、表示制御回路DISPCが選択され、
端子CSBLが“Low”レベルのときには、手振れ検
出装置BLが選択される。さらに、3本のシリアル交信
用の信号ラインSIN、SOUT、SCKはレンズ内回
路LEと接続されており、レンズ内回路LEを交信対象
として選択するときには、端子CSLEを“Low”レ
ベルとするものである。
【0021】次に、交換レンズに内蔵されたレンズ内回
路LEの詳細な回路構成を図4に示し説明する。同図
は、手振れ補正機能を有する手振れ補正用レンズNBL
の回路構成を示している。図中、μC3はカメラボディ
とのデータ交信及び手振れ補正のための制御を行うレン
ズ内マイコンである。
【0022】M3,M4は手振れ補正用レンズを駆動す
るためのパルスモータであり、それぞれ後述のk方向及
びl方向に手振れ補正用レンズを駆動する。MD3,M
D4はモータ駆動回路であり、レンズ内マイコンμC3
からの制御信号に応じてそれぞれパルスモータM3,M
4を正方向又は負方向に駆動する。ZMはズームレンズ
の焦点距離を検出するためのズームエンコーダである。
DVは各焦点距離における無限遠位置からの繰り出し量
を検出する距離エンコーダである。これらは撮影倍率を
算出するために使用される。また、焦点距離のデータは
手振れ限界シャッター速度の算出にも使用される。
【0023】VCC2 はモータ駆動回路MD3,MD4及
び2つのパルスモータM3,M4への電源路、VDDは上
記以外の回路ヘの電源路、GND2はモータ駆動回路M
D3,MD4及び2つのパルスモータM3,M4へ接続
されているアースライン、GND1は上記以外の回路へ
接続されているアースラインである。端子CSLEは、
割込信号の入力端子であり、カメラ側からレンズ側への
割込信号の入力により、レンズ内マイコンμC3は割込
LCSINTを実行する。SCKはシリアルデータ転送
用のクロック入力端子、SINはシリアルデータ入力端
子で、SOUTはシリアルデータ出力端子である。
【0024】REICはカメラボディから供給される電
圧VDDがレンズ内マイコンμC3の正常動作電圧以下に
なったときに、レンズ内マイコンμC3にリセットをか
けるためのリセット回路である。R3,C3はレンズ内
マイコンμC3にリセットをかけるためのリセット用抵
抗及びコンデンサである。RE3はレンズ内マイコンμ
C3のリセット端子であり、ボディからレンズ内回路L
Eを駆動するための電圧VDDが供給され、抵抗R3とコ
ンデンサC3によって端子RE3が“Low”レベルか
ら“High”レベルに変化すると、レンズ内マイコン
μC3はリセット動作を行う。
【0025】SLEはレンズ装着検出スイッチであり、交
換レンズがカメラボディBDに装着され、マウントロッ
クされたときにOFFとなる。つまり、交換レンズがカ
メラボディから取り外されると、スイッチSLEがONと
なり、コンデンサC3の両端が短絡される。これによ
り、コンデンサC3に蓄えられていた電荷が放電され、
レンズ内マイコンμC3のリセット端子RE3は“Lo
w”レベルになる。その後、交換レンズがカメラボディ
に装着されると、スイッチSLEがOFFとなり、電源電
圧VDDにより抵抗R3を介してコンデンサC3が充電さ
れ、抵抗R3とコンデンサC3の時定数で決まる所定時
間の経過後に、端子RE3が“High”レベルに変化
し、先述したように、レンズ内マイコンμC3はリセッ
ト動作を行うものである。
【0026】SBLは手振れ補正禁止スイッチであり、こ
のスイッチSBLをONすると、手振れ補正は行われず、
カメラ側も通常のAEプログラム動作となる。以上で本
実施例におけるカメラボディBD及びレンズ内回路LE
のハードウェアについての説明を終えて、次にソフトウ
ェアについて説明する。なお、手振れ検出装置BLやフ
ラッシュ回路FLC、シャッター制御回路TVCT、ホワ
イトバランス回路WBの詳細な構成については、以下に
述べるソフトウェアの説明において必要に応じて適宜説
明する。
【0027】まず、ボディ内マイコンμC1のソフトウ
ェアについて説明する。カメラボディBDに電池Eが装
着されると、ボディ内マイコンμC1は図5に示すリセ
ットルーチンを実行する。このリセットルーチンでは、
ボディ内マイコンμC1は各種ポート及びレジスタ(フ
ラグを含む)をリセットして、停止状態(ホルト状態)
となる(#5)。この停止状態になると、ボディ内マイ
コンμC1に内蔵された発振器は自動的に停止する。
【0028】次に、レリーズ釦の第1ストロークの押し
下げが行われると、撮影準備スイッチS1がONとな
り、ボディ内マイコンμC1の割込端子INT1に“H
igh”レベルから“Low”レベルへと変化する信号
が入力され、これによりボディ内マイコンμC1は図6
に示す割込INT1を実行する。まず、ボディ内マイコ
ンμC1は電源制御端子PW1を“High”レベルと
し、給電トランジスタTr1をONとして、各回路への
給電を行う(#10)。その後、手振れ検出装置BLの
マイコンμC2の割込端子S1INTに“High”レ
ベルから“Low”レベルへと変化する信号を出力する
(#12)。
【0029】次に、レンズ交信Aのサブルーチンを実行
して、所定のレンズデータを読み込む(#15)。レン
ズ交信には、レンズからボディにデータを伝達するレン
ズ交信Aと、ボディからレンズにデータを伝達するレン
ズ交信Bとがある。図8はレンズ交信Aのサブルーチン
を示している。同サブルーチンがコールされると、ま
ず、端子CSLEを“Low”レベルとして、データ交
信を行うことをレンズ内マイコンμC3に知らせる(#
150)。そして、2バイトのデータをレンズとの間で
交信する(#155)。1バイト目は、ボディステイタ
スICPBがボディからレンズに伝達され、レンズから
は意味の無いデータFFH (添字“H ”は16進数を意
味する)がボディに伝達される。ボディステイタスIC
PBはボディの種類及びレンズ交信の種類を示すデータ
を含んでいる。2バイト目は、レンズステイタスICP
Lがレンズからボディに伝達され、ボディからは意味の
無いデータFFH がレンズに伝達される。レンズステイ
タスICPLは、レンズの種類(手振れ補正用レンズか
否か)及び手振れ補正禁止スイッチSBLのON/OFF
を示すデータを含んでいる。ボディ内マイコンμC1は
レンズから入力したデータに基づいて交換レンズが手振
れ補正用レンズNBLか否かを判定し、手振れ補正用レ
ンズであれば6バイトのデータを、手振れ補正用レンズ
でなければ5バイトのデータをそれぞれ入力する(#1
60〜#170)。そして、データ交信の終了を示すべ
く、端子CSLEを“High”レベルにして、リター
ンする(#175)。レンズからボディに入力されるデ
ータの3バイト目は焦点距離f、4バイト目は開放絞り
値AVo、5バイト目は最大絞り値AVmax、6バイ
ト目はデフォーカス量DFをAFモータM1の回転数に
変換する変換係数KL 、7バイト目は距離データであ
る。手振れ補正用レンズでない場合は、ここまでの合計
7バイトのデータが入力される。手振れ補正用レンズで
ある場合には、更に手振れ補正可能量のデータをもレン
ズから入力する。これに関しては、後述する。
【0030】図6の#15でレンズ交信Aのサブルーチ
ンを実行し終えると、ボディ内マイコンμC1は、入力
したレンズデータに基づいて交換レンズが手振れ補正用
レンズNBLか否かを判定する(#20)。そして、手
振れ補正用レンズであれば、電源制御端子PW2を“H
igh”レベルとして給電トランジスタTr2をONと
し、レンズ内回路LEへ電源電圧VCC2 を供給し、手振
れ補正用レンズでない場合には、電源制御端子PW2を
“Low”レベルとして給電トランジスタTr2をOF
Fとし、レンズ内回路LEヘの電源電圧VCC2 の供給を
停止する(#25,#30)。次に、AF動作を行うべ
く、AFのサブルーチンを実行する(#35)。
【0031】このAFのサブルーチンを図10に示す。
同サブルーチンがコールされると、まず、合焦を示すフ
ラグAFEFがセットされているか否かを判定する(#
200)。フラグAFEFがセットされているときに
は、既に合焦状態であるとして、AF動作を行わずにリ
ターンする。フラグAFEFがセットされていないとき
には、焦点検出用受光回路AFCTにおけるCCDライン
センサーの積分(電荷蓄積)を行い、積分終了後、A/
D変換したデータをダンプし、入力したデータに基づい
て相関演算を行い、デフォーカス量DFを算出する(#
205〜#220)。このデフォーカス量DFに基づい
て、合焦であるか否かを判定し、合焦であればフラグA
FEFをセットしてリターンする(#225,#23
0)。一方、合焦でなければフラグAFEFをリセット
し、レンズ駆動のサブルーチンを実行して、リターンす
る(#235〜#240)。
【0032】このレンズ駆動のサブルーチンを図11に
示す。同サブルーチンがコールされると、ボディ内マイ
コンμC1は、得られたデフォーカス量DFにレンズ駆
動量変換係数KL を掛けてAFモータM1の回転数Nを
算出し、回転数Nが正か否かを判定し、正であればAF
モータM1を正転させるべく、レンズ駆動回路MD1へ
制御信号を出力し、負であればAFモータM1を逆転さ
せるべく、レンズ駆動回路MD1へ制御信号を出力し
て、それぞれリターンする(#245〜#260)。
【0033】次に、上記回転数Nだけレンズを駆動する
ためのカウンタ割込のフローを図12に示し説明する。
カウンタ割込は、AFモータM1の回転をモニターする
ためのエンコーダENCからパルスが入力される度に実
行される。この割込では、まず、ボディ内マイコンμC
1は回転数Nの絶対値|N|から1を引いて新たに|N
|とし、この|N|が0となったか否かを判定する(#
280,#285)。|N|=0になれば、モータ駆動
回路MD1にAFモータM1の停止信号を10msec
出力し、その後、AFモータM1をOFFする制御信号
を出力して、リターンする(#290,#295)。|
N|=0でなければ直ぐにリターンする。
【0034】図6の#35でAFのサブルーチンを実行
し終えると、ボディ内マイコンμC1は色温度検出のサ
ブルーチンを実行する(#40)。この色温度を検出す
るためのホワイトバランス回路WBの構成を図42に示
す。3つの受光素子PDR 、PDG 、PDB の受光面に
はR(赤色光)、G(緑色光)、B(青色光)をそれぞ
れ透過させるカラーフィルターFR 、FG 、FB を配置
し、三原色R、G、Bについての光強度を示す信号
R 、SG 、SB を得て、各信号を対数圧縮回路により
対数圧縮している。図中、帰還インピーダンスとしてダ
イオードを接続されたオペアンプが対数圧縮回路であ
る。そして、その後段の差動増幅器により信号SR ,S
B の差、SG ,SB の差を取ることにより、それぞれの
比信号SR /S B 、SG /SB を得て、それぞれ所定の
周期でA/D変換してボディ内マイコンμC1へ伝達す
る。各信号SR 、SG 、SB は対数として扱っているの
で、差動増幅器により差を取ることにより比信号を得る
ことができる。
【0035】図13は色温度検出(AWB:オートホワ
イトバランス)のサブルーチンを示している。同サブル
ーチンがコールされると、ボディ内マイコンμC1は、
図42に示すホワイトバランス回路WBによりA/D変
換された信号を入力し、光源が蛍光灯であるか否かを判
定する(#300,#305)。光源が蛍光灯である場
合には、G(緑色光)の成分が大きくなり、比信号SG
/SB が顕著に大きくなる。これを検出することによ
り、光源が蛍光灯であるか否かを判定する。そして、光
源が蛍光灯であればフラグFLLFをセットし、光源が
蛍光灯でなければフラグFLLFをリセットして、それ
ぞれリターンする(#310〜#320)。
【0036】図6の#40で色温度検出のサブルーチン
を実行し終えると、ボディ内マイコンμC1は、AE演
算(自動露出演算)のサブルーチンを実行する(#4
5)。このAE演算のサブルーチンを図14に示す。同
サブルーチンがコールされると、まず、ボディ内マイコ
ンμC1はフィルム感度SVをフィルム感度読取回路D
Xからシリアル交信により読み取り、次に、開放測光値
BVoを測光回路LMからシリアル交信により読み取る
(#350,#355)。そして、測光値BVをBV=
BVo+AVoで求め、露出値EVをEV=BV十SV
で求める(#360,#365)。次に、ボディ内マイ
コンμC1は焦点距離f〔mm〕のデータから手振れ補
正用レンズが装着されていないときの手振れ限界シャッ
ター速度を1/f〔sec〕で求め、これをアペックス
値TVf1に変換する(#367)。同様にして、手振
れ補正用レンズが装着されたときの手振れ限界シャッタ
ー速度を32/f〔sec〕で求め、これをアペックス
値TVf2に変換する(#368)。ここでは、手振れ
補正用レンズを装着した場合、通常時の32倍の露出時
間、アペックス値では−5EVまで手振れ限界シャッタ
ー速度を低速化できると考えている。
【0037】そして、モード選択用の選択スイッチ
M1、SM2の状態に応じて、露出モードを判定し、判定
結果に応じてモードI(通常モード)、モードII(人物
撮影モード)、モードIII (風景撮影モード)の各サブ
ルーチンを実行し、リターンする(#370〜#39
0)。上記モードI、II、III のサブルーチンを説明す
る前に、各モードのAEプログラム線図を図38〜図4
0に示し説明する。
【0038】図38はモードI(通常モード)のAEプ
ログラム線図である。このモードでは、露出値EVに対
し、低輝度から手振れ限界シャッター速度TVf1又は
TVf2までは、開放絞り値AVoとTVf1又はTV
f2以下のシャッター速度TVの組み合わせとなる。そ
れより露出値EVが大きくなれば、露出値EVに対して
シャッター速度TVと絞り値AVを1:1に振り分け
る。そして、絞り値AVが最大絞り値AVmaxに達し
たときは、振り分けを終わり、シャッター速度TVのみ
を変化させる。フラッシュ撮影は、シャッター速度がT
Vf1又はTVf2未満あるいは輝度BVが5未満のと
きに行う。
【0039】図39はモードII(人物撮影モード)のA
Eプログラム線図である。このモードでは、撮影絞り値
AVを撮影倍率βより求めた絞り値AVβとし、求めた
絞り値AVと露出値EVからシャッター速度TVを求
め、シャッター速度がTVmaxを越えるときには絞り
値AVを変えるようにしている。そして、シャッター速
度TVがTVf1又はTVf2未満あるいは輝度BVが
5未満のときには、フラッシュ撮影を行う。手振れ補正
用レンズでは、フラッシュ撮影でのシャッター速度の遅
い方の限界を、TV=2(実時間で1/4秒)又はTV
f2の大きい方としている。これは手振れ限界シャッタ
ー速度TVf2を下限とするのは、手振れを防ぐ必要上
から当然であるが、TV=2を下限としているのは、人
物撮影では被写体が静止していることは少なく、二重写
しとなることが多く、影ができて良くないからである。
このことはフラッシュ撮影では特に問題となり、これは
フラッシュが発光した後、被撮影者は撮影が完了したと
判断して動くことがあるからである。
【0040】上記撮影倍率βから絞り値AVβを決める
ためのグラフを図41に示す。図41において、横軸は
撮影倍率βを示しており、縦軸は絞り値AVβを示して
いる。縦軸の目盛りは絞り値をアペックス値で示してお
り、括弧内にFナンバーを併記している。β≧1/10
のときはAV=6(F8)とし、1/10>β≧1/4
0のときはAV=6(F8)とAV=4(F5.6)を
結ぶ直線上の値とし、1/40>β≧1/80のときは
AV=4(あるいは開放絞り値)とし、1/80>β≧
1/160のときはAV=4(F4)とAV=8(F1
6)を結ぶ直線上の値とし、1/160>βのときはA
V=8(F16)としている。β>1/20ではマクロ
撮影として少し絞り込んで被写界深度を稼ぎ、1/20
≧β≧1/100ではポートレート(人物撮影)として
被写界深度を浅くし、β<1/100では風景撮影とし
てβ≦1/160でAV=8となるまで徐々に絞り、被
写界深度を得ている。本実施例では、このグラフにおけ
る撮影倍率βをアドレスとし、絞り値AVβをデータと
して読み出すデータテーブルを備えている。
【0041】図40はモードIII (風景撮影モード)の
AEプログラム線図である。このモードでは、被写界深
度を得るべく、手振れ限界シャッター速度TVf1又は
TVf2から最大シャッター速度TVmaxまで所定絞
り値F11(AV=7)としている。そして、露出値E
Vから求まるシャッター速度が最大シャッター速度TV
maxより速い場合はTVmaxのままで絞りを所定絞
り値(AV=7)から最大絞り値AVmaxまで変化さ
せている。露出値EVの関係で手振れ限界シャッター速
度TVf1又はTVf2以下となるようなときは、シャ
ッター速度TVをTVf1又はTVf2とし、絞り値A
Vを所定絞り値F11(AV=7)から開放絞り値AV
oまで開放して行く。そして、開放絞り値AVoまで絞
りを開放した後は、シャッター速度TVを更に遅くす
る。このとき、フラッシュ撮影は行わない。
【0042】次に、上記モードI、II、III のサブルー
チンを図15〜図18に示し説明する。まず、図15に
示したモードIのサブルーチンについて説明する。この
サブルーチンがコールされると、ボディ内マイコンμC
1は交換レンズが手振れ補正用レンズであるか否かを判
定し、手振れ補正用レンズであれば、絞り値AVとシャ
ッター速度TVを決めるAV,TV演算のサブルーチ
ンを実行する(#400,#405)。
【0043】このAV,TV演算のサブルーチンを図
17に示す。同サブルーチンがコールされると、まず、
絞り値AVをAV=EV/2−TVf2十AVoで求め
る(#655)。この絞り値AVが最大絞り値AVma
xを越えるときには絞り値AVとして最大絞り値AVm
axを設定し、最小(開放)絞り値AVo未満のときに
は絞り値AVとして最小絞り値AVoを設定する(#6
20〜#635)。そして、得られた絞り値AVと露出
値EVからシャッター速度TVをTV=EV−AVで求
める(#640)。このシャッター速度TVが最大
(速)シャッター速度TVmax以下であれば、そのま
まリターンする(#645)。また、シャッター速度T
Vが最大シャッター速度TVmaxを越えるときには、
シャッター速度TVとして最大シャッター速度TVma
xを設定し、絞り値AVをAV=EV−TVで求め直す
(#650,#655)。この絞り値AVが最大絞り値
AVmaxを越えるときには、絞り値AVとして最大絞
り値AVmaxを設定し、絞り値AVが最大絞り値AV
max以下であれば、そのままリターンする(#66
0,#665)。
【0044】図15の#405でAV,TV演算のサ
ブルーチンを実行し終えると、ボディ内マイコンμC1
は光源が蛍光灯である(FLLF=1)か否かを判定す
る(#415)。光源が蛍光灯であるときには、フラッ
シュ撮影FL1のサブルーチンを実行し、リターンする
(#420)。光源が蛍光灯である場合には、その色温
度の関係から全体的に緑っぽくなり、これを少し防ぎつ
つ、その感じを残すべく、自然光の光量とフラッシュ光
の光量の比率を1:2(通常は1:1としている)に制
御している。
【0045】このフラッシュ撮影FL1のサブルーチン
を図19に示す。同サブルーチンがコールされると、ま
ず、制御露出値EVをEV=EV+1.5とし、自然光
成分を1.5EVアンダーとする(#670)。そし
て、決めたシャッター速度TVがフラッシュ同調最高速
TVxを越えるか否かを判定する(#675)。ここ
で、フラッシュ同調最高速TVxはアペックス値でTV
x=8(実時間で1/250秒)とする。#675でシ
ャッター速度TVがフラッシュ同調最高速TVxを越え
るときには、#680でシャッター速度TVとしてフラ
ッシュ同調最高速TVxを設定し、フラッシュ同調最高
速TVx以下のときは何もせず、それぞれ#685に進
む。#685では、シャッター速度TVが手振れ限界シ
ャッター速度TVf2未満か否かを判定する。#685
でシャッター速度TVが手振れ限界シャッター速度TV
f2未満のときには、#690で制御シャッター速度T
Vcとして手振れ限界シャッター速度TVf2を設定
し、手振れ限界シャッター速度TVf2以上のときに
は、#695で制御シャッター速度TVcとして得られ
たシャッター速度TVを設定して、それぞれ#700に
進む。#700では、絞り値AVをAV=EV−TVc
で求める。求めた絞り値AVが最小絞り値AVo未満で
あるときは、制御絞り値AVcとして最小絞り値AVo
を設定し、求めた絞り値AVが最大絞り値AVmaxを
越えるときには、制御絞り値AVcとして最大絞り値A
Vmaxを設定し、上記のいずれでもないときには、求
めた絞り値AVを制御絞り値AVcとして設定する(#
710〜#730)。そして、フラッシュの発光量(調
光量)を0.5EVアンダーとするべく、SV=SV+
0.5とし、フラッシュ撮影であることを示すべく、フ
ラグFLFをセットして、リターンする(#735,#
740)。
【0046】図15のフローに戻り、#415で光源が
蛍光灯でない(FLLF=0)と判定されたときには、
#455に移行し、演算されたシャッター速度TVが手
振れ限界シャッター速度TVf2未満か否かを判定す
る。#455でシャッター速度TVが手振れ限界シャッ
ター速度TVf2未満のときには、#480に進んで、
フラッシュ撮影FL2のサブルーチンを実行する(#4
80)。
【0047】このフラッシュ撮影FL2のサブルーチン
を図20と図21に示す。このサブルーチンでは、自然
光の光量とフラッシュ光の光量の比率を1:1とし、主
被写体が適正露出となり、背景は1EVアンダーとなる
ように制御している。まず、#750では、演算で得ら
れた露出値EVに1を加えて、制御露出値EVを1EV
アンダーとする。#751では、交換レンズが手振れ補
正用レンズNBLであるか否かを判定する。交換レンズ
が手振れ補正用レンズであれば、前述のAV,TV演算
のサブルーチンを実行し、手振れ補正用レンズでなけ
れば、後述のAV,TV演算のサブルーチンを実行し
て、絞り値AVとシャッター速度TVを演算し、それぞ
れ#755に進む(#752,#753)。#755で
は、演算により求めたシャッター速度TVがフラッシュ
同調最高速TVxを越えるか否かを判定する。#755
でシャッター速度TVがフラッシュ同調最高速TVxを
越えるときには、#760で制御シャッター速度TVc
としてフラッシュ同調最高速TVxを設定して、#77
0に進む。#755でシャッター速度TVがフラッシュ
同調最高速TVx以下のときには、#762に進んで、
交換レンズが手振れ補正用レンズNBLであるか否かを
判定する。交換レンズが手振れ補正用レンズであれば、
演算により求めたシャッター速度TVが手振れ限界シャ
ッター速度TVf2未満であるか否かを判定する(#7
64)。#764でシャッター速度TVが手振れ限界シ
ャッター速度TVf2未満であれば、#766で制御シ
ャッター速度TVcとして手振れ限界シャッター速度T
Vf2を設定して、#770に進む。#764でシャッ
ター速度TVが手振れ限界シャッター速度TVf2以上
であれば、#768で制御シャッター速度TVcとして
演算により求めたシャッター速度TVを設定し、#80
0に進む。#762で交換レンズが手振れ補正用レンズ
でないと判定されたときには、#767でシャッター速
度TVが手振れ限界シャッター速度TVf1未満か否か
を判定する。#767でシャッター速度TVが手振れ限
界シャッター速度TVf1未満であれば、#769で制
御シャッター速度TVcとして手振れ限界シャッター速
度TVf1を設定して、#770に進む。#767でシ
ャッター速度TVが手振れ限界シャッター速度TVf1
以上であれば、#768で制御シャッター速度TVcと
して演算で求めたシャッター速度TVを設定して、#8
00に進む。#770では、露出値EVから制御シャッ
ター速度TVcを減算して絞り値AVを演算する。そし
て、この絞り値AVが開放絞り値AVo未満であるとき
には開放絞り値AVoを、絞り値AVが最大絞り値AV
maxを越えるときには最大絞り値AVmaxを、上記
のいずれでもないときには、演算された絞り値AVをそ
れぞれ制御絞り値AVcとして設定して、#800に進
む(#775〜#795)。#800では、フィルム感
度SVをSV=SV+1として、フラッシュ光量を適正
値より1EVアンダーとし、#805でフラッシュ撮影
を示すフラグFLFをセットして、リターンする。
【0048】図15のフローに戻って、#455でシャ
ッター速度TVが手振れ限界シャッター速度TVf2以
上であるときには、#460で輝度BVが5未満である
か否かを判定する。#460で輝度BVが5未満であれ
ば、#480で上述のフラッシュ撮影FL2のサブルー
チンを実行し、フラッシュ光によってコントラストを与
える制御を行ってリターンする。一方、#460で輝度
BVが5以上であれば、制御シャッター速度TVcとし
て演算されたシャッター速度TVを設定し、制御絞り値
AVcとして演算された絞り値AVを設定して、リター
ンする(#465,#470)。
【0049】#400で、交換レンズが手振れ補正用レ
ンズでない場合には、AV,TV演算のサブルーチン
(図17参照)を実行する(#425)。このサブルー
チンでは、#660で絞り値AVをAV=EV/2−T
Vf1+AVoで求め、#620に進む。以下は説明済
みなので、省略する。#425で絞り値AV及びシャッ
ター速度TVを求めた後、#430で輝度BVが5未満
であるか否かを判定する。#430で輝度BVが5未満
であれば、#480でフラッシュ撮影FL2のサブルー
チンを実行して、リターンする。#430で輝度BVが
5以上であれば、#435でシャッター速度TVが手振
れ限界シャッター速度TVf1未満であるか否かを判定
する。#435でシャッター速度TVが手振れ限界シャ
ッター速度TVf1未満であれば、#480でフラッシ
ュ撮影FL2のサブルーチンを実行して、リターンす
る。#435でシャッター速度TVが手振れ限界シャッ
ター速度TVf1以上であれば、演算されたシャッター
速度TV及び絞り値AVをそれぞれ制御シャッター速度
TVc及び制御絞り値AVcとして設定し、リターンす
る(#465,#470)。この場合、自然光撮影が行
われる。
【0050】次に、モードII(人物撮影モード)のサブ
ルーチンを図16に示す。このサブルーチンがコールさ
れると、まず、レンズから入力した距離データと焦点距
離データから撮影倍率β(撮影画面に占める主被写体の
大きさ)を求める(#500)。そして、図41に示す
グラフに基づいて、撮影倍率βをアドレスとしてデータ
テーブルから絞り値AVβを求め、これを演算絞り値A
Vとする(#505,#510)。次に、この演算絞り
値AVが開放絞り値AVo未満であるか否かを判定する
(#515)。演算絞り値AVが開放絞り値AVo未満
であれば、#520で演算絞り値AVとして開放絞り値
AVoを設定し、開放絞り値AVo以上であれば、#5
20をスキップして、それぞれ#525に進む。人物撮
影モードでは、フラッシュ撮影を行うため、#525で
手振れ限界シャッター速度TVf1がフラッシュ同調最
高速TVxを越えるか否かを判定し、越える場合には、
#530で手振れ限界シャッター速度TVf1としてフ
ラッシュ同調最高速TVxを設定し、越えない場合に
は、#530をスキップして、それぞれ#535に進
む。#535では、背景を1EVアンダーとするべく、
露出値EVをEV=EV+1とする。そして、#540
では、シャッター速度TVをTV=EV−AVで求め
る。#545では、求めたシャッター速度TVがフラッ
シュ同調最高速TVxを越えるか否かを判定し、越える
場合は、#550で制御シャッター速度TVcとしてフ
ラッシュ同調最高速TVxを設定し、#555でフラッ
シュ撮影FL3のサブルーチンを実行して、リターンす
る。このフラッシュ撮影FL3のサブルーチンは、図2
1の#770以降のフローであり、ここでは、上述の絞
り値AV=AVβでは露出値が適正にならないとして、
絞り値AVを再決定している。#545で、演算シャッ
ター速度TVがフラッシュ同調最高速TVx以下であれ
ば、#560に進み、交換レンズが手振れ補正用レンズ
NBLであるか否かを判定する。#560で交換レンズ
が手振れ補正用レンズであれば、#565で演算シャッ
ター速度TVが手振れ限界シャッター速度TVf2未満
か否かを判定する。#565で演算シャッター速度TV
が手振れ限界シャッター速度TVf2未満であれば、#
570で制御シャッター速度TVcとして手振れ限界シ
ャッター速度TVf2を設定し、#555でフラッシュ
撮影FL3のサブルーチンを実行する。#565で演算
シャッター速度TVが手振れ限界シャッター速度TVf
2以上であれば、制御シャッター速度TVcとして演算
シャッター速度TVを設定し、制御絞り値AVcとして
演算絞り値AVを設定する(#585,#590)。ま
た、フィルム感度SVをSV=SV+1として、フラッ
シュ光量を1EVアンダーとする(#595)。さら
に、フラッシュ撮影であることを示すべく、フラグFL
Fをセットして、リターンする(#600)。#560
で交換レンズが手振れ補正用レンズでない場合には、#
575で演算シャッター速度TVが手振れ限界シャッタ
ー速度TVf1未満であるか否かを判定する。#575
で演算シャッター速度TVが手振れ限界シャッター速度
TVf1未満であれば、#580で制御シャッター速度
TVcとして手振れ限界シャッター速度TVf1を設定
し、#555でフラッシュ撮影FL3のサブルーチンを
実行する。一方、#575で演算シャッター速度TVが
手振れ限界シャッター速度TVf1以上であれば、#5
85〜#600の処理を実行して、リターンする。
【0051】次に、モードIII (風景撮影モード)のサ
ブルーチンを図17に基づいて説明する。同サブルーチ
ンがコールされると、まず、#602で絞り値AVをA
V=7とし、#604でシャッター速度TVをTV=E
V−AVで演算する。そして、#605で交換レンズが
手振れ補正用レンズNBLであるか否かを判定する。#
605で交換レンズが手振れ補正用レンズであれば、#
606でTV≧TVf2か否かを判定し、TV≧TVf
2でなければ、#610で絞り値AVをAV=EV−T
Vf2+AVoで演算する。#605で交換レンズが手
振れ補正用レンズでなければ、#608でTV≧TVf
1か否かを判定し、TV≧TVf1でなければ、#61
5で絞り値AVをAV=EV−TVf1+AVoで演算
し、それぞれ#620に進む。#620以降の処理(自
然光撮影のための制御)については前述した通りである
ので、説明を省略する。なお、#606でTV≧TVf
2のとき、又は#608でTV≧TVf1のときは、#
645に進む。
【0052】図6のフローに戻って、#45でAE演算
のサブルーチンを実行し終えると、ボディ内マイコンμ
C1は手振れ検出装置BLヘデータを出力するべく、#
50でデータ交信Iのサブルーチンを実行する。このデ
ータ交信Iのサブルーチンを図22に示す。同サブルー
チンがコールされると、まず、ボディ内マイコンμC1
は手振れ検出装置BLからの割込DEINTを禁止し、
端子CSBLを“Low”レベルとし、4回(4バイト
分)のシリアル交信を行い、4バイトのデータを手振れ
検出装置BLに出力する(#900〜#910)。この
4バイトのデータは、焦点距離f、制御シャッター速度
TVc、レンズの種類、合焦の有/無である。これらの
データを出力し終えると、端子CSBLを“High”
レベルとし、手振れ検出装置BLからの割込DEINT
を許可してリターンする(#915,#920)。
【0053】手振れ検出装置BLのマイコンμC2で
は、ボディ内マイコンμC1の端子CSBLが“Hig
h”レベルから“Low”レベルに変化する信号を受け
て、割込CSBLを実行する。これを図26に示し説明
すると、マイコンμC2はデータ交信Iによる4バイト
のデータ入力を行い、データ交信Iを実行したことを示
すフラグDTFをセットして、リターンする(#110
5,#1110)。
【0054】ここで、手振れ検出装置BLの詳細な構成
について説明する。図45は撮影画面Sに占める手振れ
検出(像振れ検出)の範囲を示している。図中、Saは
焦点検出用受光回路AFCTによる測距範囲であり、Sb
は手振れ検出装置BLによる手振れ検出(像振れ検出)
の範囲であり、Scは測光回路LMによる測光範囲であ
る。
【0055】図46は手振れ検出装置BLのブロック回
路図である。μC2は手振れ検出のための演算及びその
シーケンス制御(特にボディ内マイコンμC1とのデー
タ交信とCCDエリアセンサーXの積分制御)を行うマ
イコンである。Xは2次元のCCDエリアセンサーであ
り、35mmフィルムサイズと同比の縦方向24個、横
方向36個の画素を有する。各面素は受光部と蓄積部と
転送部を有しており、受光部で得られた光電流に応じて
蓄積部の蓄積電荷が変化する。各画素の蓄積部に得られ
た蓄積電荷は、転送部によリシリアルに読み出されて、
マイコンμC2のデータ入力部DTに入力される。マイ
コンμC2のデータ入力部DTには、A/D変換部が設
けられており、CCDエリアセンサーXから出力された
アナログ信号をデジタル信号に変換して、内蔵メモリー
に蓄積する。MPDはモニター用受光素子、SWa,S
Wbはスイッチ素子、Caはコンデンサ、CMPはコン
パレータであり、これらは上記CCDエリアセンサーX
の積分時間を制御するために設けられている。端子IN
STは積分開始信号を出力する端子であり、所定時間
“High”レベルとなる積分開始信号を出力し、スイ
ッチ素子SWa、SWbを所定時間ONさせるものであ
る。スイッチ素子SWaが所定時間ONされることによ
り、コンデンサCaの初期電圧は電源電圧VDDにセット
される。また、スイッチ素子SWbが所定時間ONされ
ることにより、CCDエリアセンサーの各画素の蓄積部
の初期電圧は電源電圧VDDにセットされる。端子INE
Nは積分終了信号を入力する端子であり、スイッチ素子
SWa,SWbのOFF後にモニター用受光素子MPD
の光電流により放電されるコンデンサCaの電圧が基準
電圧Va以下になると、コンパレータCMPの出力が
“High”レベルとなり、これが積分終了信号とな
る。端子INENDは積分終了信号を出力する端子であ
り、上記コンパレークCMPの出力が“High”レベ
ルとなるか、又は所定時間が経過したときに、CCDエ
リアセンサーXの積分動作を停止させる信号が出力され
る。
【0056】この手振れ検出装置BLを制御するマイコ
ンμC2のフローチャートを図25に示す。ボディ内マ
イコンμC1により“High”レベルから“Low”
レベルへ、あるいは“Low”レベルから“High”
レベルへ変化する信号がマイコンμC2の割込入力端子
S1INTに入力されると、マイコンμC2は、図25
に示すS1INTの割込を実行する。まず、#1001
ではマイコンμC2の入力端子P1のレベルを検出する
ことにより、割込入力端子S1INTが“Low”レベ
ルか否かを判定する。#1001で割込入力端子S1I
NTが“High”レベルであると判定された場合に
は、#1002でフリーランタイマーTAを停止させ、
カメラの撮影が終了したとして、マイコンμC2は停止
状態となる。#1001で割込入力端子S1INTが
“Low”レベルであると判定された場合には、#10
03でフリーランタイマーTAをスタートさせる。この
フリーランタイマーTAは、カメラの撮影が終了するま
で止まることなく動作している。そして、カメラの撮影
が開始されたとして、#1004でデータ交信Iを示す
フラグDTFをリセットし、#1005でCCDエリア
センサーXの積分制御のサブルーチンを実行する。
【0057】図27に上記積分制御のサブルーチンを示
す。同サブルーチンがコールされると、まず、積分開始
時刻をフリーランタイマーTAから読み取り、読み取っ
た時刻をA1としてメモリーし、前回の積分終了時刻か
ら今回の積分開始時刻までに要した時間A21をA21
=A1−A2で求める(#1150,#1151)。そ
して、積分開始信号出力用の端子INSTを一定時間
“High”レベルとすることによりスイッチ素子SW
a及びSWbを一定時間ONさせて、モニター用受光素
子MPDの光電流により放電されるコンデンサCaを電
源電圧VDDにリセットすると共に、2次元のCCDエリ
アセンサーXの各画素の蓄積部を電源電圧VDDにリセッ
トし、一定時間後に端子INSTを“Low”レベルと
することにより、上記スイッチ素子SWa,SWbをO
FFとして、積分を開始させる(#1152)。そし
て、#1155でタイマーTBをリセット、スタートさ
せる。#1160では、積分終了を検出する端子INE
Nが“High”レベルになるのを待ち、端子INEN
が“High”レベルになれば積分を終了するべく、#
1170ヘ移行する。#1160で端子INENが“H
igh”レベルにならなければ、#1165で上記タイ
マーTBが所定時間T1を計時するのを持ち、所定時間
T1が経過すれば、積分を終了するべく#1170に進
み、所定時間T1が経過していなければ、#1160に
戻る。#1170では、端子INENDを一瞬“Hig
h”レベルにして、CCDエリアセンサーXにおける各
画素の蓄積部の電荷を転送部に移送する。積分が終了す
ると、フリーランタイマーTAから積分終了時刻を読み
取り、読み取った時刻をA2としてメモリーし、前回演
算した積分時間A12をLA12としてメモリーする
(#1172,#1174)。そして、今回の積分時間
A12をA12=A2−A1で求め、今回と前回の積分
時間の相加平均TM12をTM12=(A12十LA1
2)/2で求めて、リターンする(#1176,#11
78)。この演算の意味については後述する。
【0058】図25の#1005でCCDエリアセンサ
ーXの積分を終了した時点では、CCDエリアセンサー
Xの各画素の蓄積部には、各画素の輝度に応じて電荷が
蓄積されている。次に、マイコンμC2は、#1007
でデータダンプのサブルーチンを実行し、上記CCDエ
リアセンサーXの各画素毎に蓄積された電荷情報(積分
データ)をダンプし、内部のA/D変換器でデジタルデ
ータに変換して、メモリーする。
【0059】このデータダンプのサブルーチンを図28
に示す。同サブルーチンがコールされると、前回入力し
た像データのうち、画面中央部の像データa’(16,
11)〜a’(21,14)をa(1,1)〜a(6,
4)としてメモリーし直し、基準部データとする(#1
180)。そして、A/D変換した今回の像データを
a’(1,1)〜a’(36,24)としてメモリー
し、参照部データとする(#1185)。図47に基準
部a(1,1)〜a(6,4)と参照部a’(1,1)
〜a’(36,24)の関係を示す。
【0060】図25の#1007でデータダンプのサブ
ルーチンを実行し終えた後、マイコンμC2は、#10
10でデータ入力を示すフラグDTFがセットされてい
るか否かを判定し、セットされていないときは、#10
05に戻り、積分、データダンプを再度行う。#101
0でフラグDTFがセットされている場合には、合焦し
ているか否かを、ボディ内マイコンμC1からの入力デ
ータにより判定し、合焦していない場合には、変数Nを
0にして、#1005に戻り、積分、データダンプを再
度行う(#1015,#1020)。
【0061】合焦していないときに、手振れ検出(像振
れ検出)を行わないのは、合焦していないボケた状態
で、時間のずれている2つの像を比較した場合には、 (i)コントラストが低く、正確な像データが得られ
ず、2つの像を比較しても、正確な手振れ検出を行うこ
とができない。このため、手振れ検出量の精度が低くな
る。 (ii)ピントを合わせるべく、撮影レンズが駆動され
ると、像が変化し、実際に手振れによる像振れが起こっ
ていないのに像振れと検出することがある。といった問
題が生じるからである。
【0062】一方、#1015で合焦している場合に
は、変数Nに1を加え、この変数Nが2以上か否かを判
定し、2未満であれば手振れ補正を禁止するべく、補正
禁止フラグCIFをセットして、#1005に進む(#
1030〜#1040)。これは、手振れ検出(像振れ
検出)を行うときには、基準部となる像データと、参照
部となる像データとが少なくとも必要で、そのためには
変数Nが2以上でなければならないからである。#10
35で変数Nが2以上である場合には、手振れ補正を許
可するべく、#1050で補正禁止フラグCIFをリセ
ットし、#1055で手振れ量演算のサブルーチンを実
行する。
【0063】この手振れ量演算のサブルーチンを図29
に示す。同サブルーチンがコールされると、まず、相関
関数
【0064】
【数1】
【0065】をk=0,1,…,30、l=0,1,
…,20について演算する(#1200)。これは、基
準部の像データa(i,j)を、これと同じ大きさの参
照部内の部分領域の像データa’(i+k,j+l)と
比較していることを意味する。上記相関関数d(k,
l)をk=0,1,…,30、l=0,1,…,20に
ついて演算することにより、基準部の像データを参照部
に対して横方向及び縦方向についてそれぞれ1画素ずつ
シフトしながら比較することになる。次に、相関関数d
(k,l)の最小値を求めて、この最小値を与えるシフ
ト量(k,l)を求める(#1205)。基準部の像デ
ータa(i,j)が、図47に示すように、参照部の中
心部における同じ大きさの部分領域の像データと一致し
ているときのシフト量(k,l)は(15,10)であ
る。したがって、基準部の像データa(i,j)が参照
部の任意の位置における同じ大きさの部分領域の像デー
タと一致しているときのずれ方向(ベクトル)は(Δ
k,Δl)=(k,l)−(15,10)として演算さ
れ、ずれ量はP=(Δk2+Δl21/2 として演算され
る(#1210,#1215)。以上の演算の後、フリ
ーランタイマーTAから演算終了時刻を読み取り、読み
取った時刻をA3としてメモリーし、積分終了時刻A2
から演算終了時刻A3までの時間A23を、A23=A
3−A2として演算し、前回の演算終了時刻LA3から
今回の積分開始時刻A1までの時間A31を求める(#
1220〜#1230)。そして、N=2か否かを判定
し、N=2であれば、前回の積分中心から今回の積分中
心までの時間TをT=TM12+A21として演算し、
N=2でなければ、T=TM12+LA23十A31と
して演算する(#1235〜#1245)。
【0066】この時間Tを図48に基づいて説明する。
まず、N=2のときは、図25のフローチャートから分
かるように、積分、データダンプ、積分、データダン
プ、演算となり、前回の積分中心から今回の積分中心ま
での時間Tは、図48のt1 〜t2 間であることが分か
る。前回の積分による像が形成される時点t1 を前回の
積分中心とし、そこから前回の積分終了までの時間は、
(LA2−LA1)/2=LA12/2となる。つま
り、前回の積分時間の半分となる。前回のデータダンプ
の時間はA21=A1−LA2(フローチャートではA
2)となる。今回の積分による像が形成される時点t2
を今回の積分中心とし、今回の積分開始から今回の積分
中心t2 までの時間は、今回の積分時間の半分A12/
2=(A2−A1)/2となる。したがって、前回の積
分中心から今回の積分中心までの時間Tは、T=(A1
2+LA12)/2+A21=TM12+A21とな
る。
【0067】次に、N>2のときは、演算に要する時間
とデータ転送に要する時間(手振れ検出装置BLのマイ
コンμC2からボディ内マイコンμC1へデータを出力
する時間)が必ず入るので、前回の積分中心から今回の
積分中心までの時間Tは、図16のt2 〜t3 間とな
り、T=(LA2−LA1)/2+(LA3−LA2)
+(A1−LA3)+(A2−A1)/2=TM12+
LA23+A31となる。
【0068】次に、マイコンμC2は、上記のようにし
て得られた手振れ量Pを、手振れ検出用の像データを得
る時間間隔で割って、単位時間当たりの手振れ量、つま
り手振れ速度Q=P/Tを求める(#1255)。そし
て、前回の演算終了時刻A3をLA3としてメモリー
し、前回の積分終了時刻A2から演算終了時刻A3まで
の時間A23をLA23としてメモリーして、リターン
する(#1260,#1265)。
【0069】図25の#1055で手振れ量演算のサブ
ルーチンを実行し終えた後、マイコンμC2は、#10
60で交換レンズが手振れ補正用レンズNBLであるか
否かを判定する。#1060で交換レンズが手振れ補正
用レンズでない場合は、手振れの危険性があるか否かを
判定するべく、#1070で手振れ判定のサブルーチン
を実行し、#1005に戻る。一方、#1060で交換
レンズが手振れ補正用レンズである場合には、#107
5に進む。#1075では端子CSBLを“Low”レ
ベルにして、ボディ内マイコンμC1にデータ転送のた
めの割込を行う。そして、#1080でデータ交信IIの
サブルーチンを実行して、6バイトのデータ(ずれ量Δ
k,Δl、手振れ警告信号、積分時間TI、手振れ速度
Q、補正開始の信号、積分時間と演算時間の和T)をボ
ディ内マイコンμC1に出力する。その後、#1085
で端子CSBLを“High”レベルとし、#1005
に戻る。
【0070】次に、手振れ判定のサブルーチンを図30
に示す。同サブルーチンがコールされると、まず、手振
れ速度Qに露光時間Ts(実時間)を掛けて、この値Q
×Tsが所定値K1未満か否かを判定する(#128
0)。ここで、手振れ速度Qに露光時間Tsを掛けてい
るのは、露光時間Tsが長くなれば、手振れ量は大きく
なるからである。所定値K1未満であれば、手振れ警告
を行うフラグWNGFをリセットし、所定値K1以上で
あれば、このフラグWNGFをセットして、リターンす
る(#1285,#1290)。なお、交換レンズが手
振れ補正用レンズである場合には、レンズ内マイコンμ
C3によって手振れ判定及び手振れ補正が行われ、ボデ
ィに手振れ警告の有/無の信号を送ってくる。この点に
ついては後述する。
【0071】次に、手振れ検出装置BLからボディ内マ
イコンμC1へのデータ転送の動作について説明する。
ボディ内マイコンμC1は、手振れ検出装置BLの端子
CSBLが“High”レベルから“Low”レベルへ
と変化する信号を受けると、図23に示す割込DEIN
Tを実行する。この割込では、まず、#940でデータ
交信IIのサブルーチンを実行して、手振れ検出装置BL
から送られてくる6バイトのデータを入力する。そし
て、#945で交換レンズが手振れ補正用レンズNBL
であるか否かを判定し、手振れ補正用レンズである場合
には、#950でレンズ交信Bのサブルーチンを実行
し、手振れ補正用レンズでない場合には、#950をス
キップして、それぞれリターンする。
【0072】上述の手振れ検出装置BLとのデータ交信
IIのサブルーチンを図24に示す。同サブルーチンがコ
ールされると、ボディ内マイコンμC1も端子CSBL
を“Low”レベルとし、ボディ内マイコンμC1から
シリアル交信用のクロックを出力し、これに同期して、
手振れ検出装置BLのマイコンμC2からシリアルに出
力されるデータを6バイト分入力し、端子CSBLを
“High”レベルとして、リターンする(#960〜
#970)。
【0073】次に、上述のレンズ交信Bのサブルーチン
を図9に示す。同サブルーチンがコールされると、ボデ
ィ内マイコンμC1は、レンズとの交信を行うことを示
すべく、端子CSLEを“Low”レベルとし、まず、
2バイトのデータをレンズ側から入力すると共に、同時
に2バイトのデータを出力するシリアル交信を行い、そ
の後、7バイトのデータを出力し、端子CSLEを“H
igh”レベルとして、データ転送を終える(#185
〜#197)。上記7バイトのデータとしては、手振れ
補正量Δk,Δl、手振れ補正の開始信号・終了信号・
レリーズ信号及びマイコン停止信号の有/無、制御シャ
ッター速度、手振れ検出装置BLにおけるCCDエリア
センサーの積分時間TI、像振れの移動速度Q、そし
て、CCDエリアセンサーの積分時間と演算時間の和T
がある。
【0074】次に、レンズ内マイコンμC3の制御(特
に手振れ補正用のレンズ制御)のためのフローチャート
を図32〜図37に示し説明する。レンズがボディに装
着され、レンズ装着検出スイッチSLEがONからOFF
になるか、あるいは、ボディからレンズに供給される電
圧VDDが動作電圧以上に上昇し、これをリセット回路R
EICが検出すると、レンズ内マイコンμC3のリセッ
ト端子RE3には、“Low”レベルから“High”
レベルへと変化する信号が入力され、レンズ内マイコン
μC3は、図32に示すリセットルーチンを実行し、ポ
ート、レジスタをリセットして、停止する。なお、停止
状態からの割込発生時にはマイコンμC3に内蔵された
発振器によりクロックの発振を自動的に開始させるもの
であり、動作状態から停止状態への移行時にはクロック
の発振を自動的に停止させる制御を行うものである。
【0075】ボディ内マイコンμC1からレンズ内マイ
コンμC3の端子CSLEに、“High”レベルから
“Low”レベルへと変化する信号が入力されると、図
33に示した割込ルーチンLCSINTを実行する。ま
ず、2バイトのデータの入出力を行い、このデータ交信
により得られたボディステイタスICPBから、レンズ
交信Aか否かを判定し、レンズ交信Aならば、5バイト
のデータをシリアル交信用のクロックに同期して出力
し、割込待ちの状態となる(#L5〜#L15)。
【0076】#L10でレンズ交信Aでなければレンズ
交信Bであるとして#L11に進み、6バイトのデータ
を入力し、マイコンμC3の停止信号が設定されている
か否かを判定し、設定されている場合には停止する(#
L11,#L12)。マイコンμC3の停止信号が設定
されていない場合には#L13に進み、レリーズ終了か
否かを判定する。このレリーズ終了か否かを判定するた
めの信号は、レリーズ終了のときのレンズ交信B(後述
の#1325参照)でボディ内マイコンμC1から入力
されている。#L13でレリーズ終了であれば、#L1
4でレリーズ中であることを示すフラグRLFをリセッ
トして、手振れ補正のために動かされたレンズを初期位
置に戻すべく、#L15で駆動IIのサブルーチンを実行
して割込待ちとなる。#L13でレリーズ終了でなけれ
ば、露出開始前の撮影距離状態での手振れ補正を行うべ
く、#L25に進む。#L25では、タイマーTCをリ
セット、スタートさせて、#L30では積分時間TIの
半分TI/2でタイマー割込がかかるようにする。
【0077】#L30で割込可能としたタイマー割込を
図34に示す。このタイマー割込では、レンズ位置を示
すカウンタCTk、CTlを夫々読み込み、Nk1、N
l1としてメモリーした後、リターンする(#L10
5、#L110)。上記カウンタCTk,CTlは手振
れ補正用レンズを駆動するためのパルスモータM3,M
4が正転した場合にはカウントアップされ、逆転した場
合にはカウントダウンされるようになっており、レンズ
内マイコンμC3がレンズ駆動量ΔNk,ΔNlを駆動
するべく出力するパルスを内部のハードカウンタでカウ
ントしている。このタイマー割込は、積分時間TIの半
分(TI/2)で実行されるので、(Nk1,Nl1)
は積分中心におけるレンズ位置を示すことになる。
【0078】そして、#L40では補正開始か否かを判
定する。この補正開始か否かを判定するための信号は、
レンズ交信Bでボディ内マイコンμC1から入力されて
いる。#L40で補正開始であれば、#L45,#L5
0で積分中心のレンズ位置を示す変数Nk1,Nl1を
夫々0にし、補正開始でなければ、#L45,#L50
をスキップし、それぞれ#L55に進む。#L55で
は、レンズ位置を示すカウンタCTk及びCTlから手
振れ検出の演算終了時刻でのレンズ位置を示すカウント
値を読み込んで、それぞれNk2,Nl2としてメモリ
ーし、積分中心から手振れ検出演算終了までのレンズ移
動量をNk=Nk2−Nk1、Nl=Nl2−Nl1で
求める(#L55〜#L70)。そして、入力した手振
れ量を示すデータΔl,Δkから手振れ補正に必要なレ
ンズ駆動量ΔNl,ΔNkをそれぞれ求め、上述の積分
中心から手振れ演算の終了時刻までのレンズ移動量N
k,Nlを差し引いて、実際のレンズ駆動量ΔNk,Δ
Nlを求める(#L75〜#L90)。
【0079】図49は、手振れ量と手振れ補正用レンズ
の駆動量を示すグラフである。図中、B1は手振れ量P
であり、L1はこれを補正するためのレンズ駆動量を示
している。両ラインB1、L1に挟まれて斜線を施され
た面積が手振れ補正用レンズを駆動した上で、手振れを
起こしている量である。I1,I2,I3,I4,…は
積分時間、C1,C2,C3,C4,…は演算時間を示
す。1回目の手振れ検出において、演算時間C1での演
算の結果、得られた手振れ量(ΔNk,ΔNl)は1回
目の積分中心での手振れ量である。これに基づいて、手
振れ補正用レンズを駆動する。2回目の積分は、演算時
間C1の後に行われる。2回目の演算により得られる手
振れ量(ΔNk,ΔNl)は、レンズ位置(Nk1,N
l1)での値である。そして、2回目の演算時間C2の
終了時点でのレンズ位置は(Nk2,Nl2)であるか
ら、2回目の積分時間I2の積分中心から演算時間C2
の終了時点までに動いたレンズの駆動量(Nk2−Nk
1,Nl2−Nl1)を上記手振れ量(ΔNk,ΔN
l)から差し引いたものが実際のレンズ駆動量となる。
【0080】マイコンμC3は、次に手振れ判定のサブ
ルーチンを実行する(#L95)。これを図35に示し
説明する。このサブルーチンでは、次に駆動すべきレン
ズ位置をNk3=Nk2+ΔNk、Nl3=Nl2十Δ
Nlで求める(#L150,#L155)。そして、そ
の絶対値|Nk3|,|Nl3|がそれぞれ物理的補正
限界値(補正レンズが鏡筒に当たる限界)であるGk,
L に許容値εを加えた値を越えるか否かを判定する
(#L160,#L165)。絶対値|Nk3|,|N
l3|の一方でも所定値を越える場合には、#L193
に進む。一方、#L160,#L170で絶対値|Nk
3|,|Nl3|が両方とも所定値を越えない場合に
は、それぞれの補正量ΔNk,ΔNlが単位時間当たり
動く基準量δに、前回に要した積分時間と演算時間(明
るさは前回とほぼ同じであると考えて演算時間は一定と
する)の和Tを掛けた値を越えるか否かを判定する(#
L170,#L175)。補正量ΔNk又はΔNlがδ
×Tを越える場合には、手振れ補正が十分に行えないと
して、#L185に進む。#L185では、手振れ速度
Qに、シャッター速度の実時間Tsを掛けた値が、基準
値KTH未満か否かを判定する。これは、測定した手振れ
速度Qが大きくても、シャッター速度の実時間Tsが短
ければ、その手振れ量は小さいものとなるので、このと
きは手振れ警告しないようにしているものである。#L
185で手振れ量Q×Tsが基準値KTH未満である場
合、あるいは#L170,#L175で補正量ΔNk,
ΔNlがδ×T以下である場合には、#L187に進ん
で、レリーズ中であることを示すフラグRLFがセット
されているか否かを判定する。#L187でフラグRL
Fがセットされていれば、直ぐにリターンする。これ
は、レリーズ中に一度セットされた警告信号がリセット
されないようにするためである。一方、フラグRLFが
セットされていないときは、レリーズ中でないとして、
手振れを起こしている(あるいは補正し切れない)こと
を示す警告信号をリセットする(#L188)。次に、
#L189でレリーズ信号がカメラから送られているか
否かを判定する。レリーズ信号が送られていなければ、
これを示すフラグRLFをリセットし、送られていれば
フラグRLFをセットし、警告信号をリセットし、それ
ぞれリターンする(#L189〜#L192)。これは
撮影中に手振れが発生したか否かを新たに検出するため
である。#L185において、KTH≦Q×Tsであれ
ば、手振れを起こしている(あるいは補正し切れない)
として、警告信号をセットし、レリーズ中を示すフラグ
RLFがセットされているか否かを判定し、セットされ
ていれば、リターンし、セットされていなければ、#L
189に進む(#L193,#L194)。
【0081】図33の#L95で手振れ判定のサブルー
チンを実行し終えた後、レンズ内マイコンμC3は、#
L100で手振れ補正のためのレンズ駆動のサブルーチ
ンを実行し、割込待ちの状態となる。このレンズ駆動の
サブルーチンを図36に示す。手振れ補正のためのレン
ズ駆動用モータM3,M4は前述のようにパルスモータ
であり、レンズ内マイコンμC3から正転又は逆転を指
示するパルスを1つ送ることで、1ステップ駆動され
る。まず、レンズ内マイコンμC3は、#L200でl
方向へのレンズ駆動中であることを示すフラグMOVF
をセットする。次に、k方向へのレンズ駆動量の絶対値
|ΔNk|が0か否かを判定し、絶対値|ΔNk|が0
でなければ、ΔNkが正か否かを判定し、正であれば正
転方向の駆動パルスを1パルス、正でなければ逆転方向
の駆動パルスを1パルス出力し、|ΔNk|から1を減
算し、新たに|ΔNk|とする(#L205〜#L22
5)。#L205で絶対値|ΔNk|が0であれば、k
方向へのレンズ駆動は終了したとして、#L255へ進
み、l方向へのレンズ駆動中であることを示すフラグM
OVFがリセットされているか否かを判定する。#L2
55でフラグMOVFがリセットされていれば、後述の
l方向へのレンズ駆動も終了したとして、リターンす
る。フラグMOVFがリセットされていなければ、#L
230に進む。また、#L225からも#L230に進
む。
【0082】#L230〜#L250では、l方向ヘの
レンズ駆動量の絶対値|ΔNl|が0か否かを判定し、
絶対値|ΔNl|が0でなければ、ΔNlが正か否かを
判定し、正であれば正転方向の駆動パルスを1パルス、
正でなければ逆転方向の駆動パルスを1パルス出力し、
|ΔNl|から1を減算し、新たに|ΔNl|とする。
#L230で絶対値|ΔNl|が0であれば、l方向へ
のレンズ駆動は終了したとして、#L260ヘ進み、l
方向ヘのレンズ駆動中であることを示すフラグMOVF
をリセットし、#L205へ戻る。また、#L250か
らも#L205へ戻る。
【0083】次に、レンズ駆動IIのサブルーチンを図3
7に示す。まず、レンズ内マイコンμC3は、#L30
0でl方向へのレンズ駆動中であることを示すフラグM
OVFをセットする。次に、k方向についてのレンズ位
置の絶対値|CTk|が0か否かを判定し、絶対値|C
Tk|が0でなければ、CTkが正か否かを判定し、正
であれば逆転方向の駆動パルスを1パルス、正でなけれ
ば正転方向の駆動パルスを1パルス出力し、|CTk|
から1を減算し、新たに|CTk|とする(#L305
〜#L325)。#L305で絶対値|CTk|が0で
あれば、k方向についてのレンズ位置は初期位置に戻っ
たとして、#L330ヘ進み、l方向へのレンズ駆動中
であることを示すフラグMOVFがリセットされている
か否かを判定する。#L330でフラグMOVFがリセ
ットされていれば、後述のl方向についてのレンズ位置
も初期位置に戻ったとして、リターンする。フラグMO
VFがリセットされていなければ、#L335に進む。
また、#L325からも#L335に進む。
【0084】#L335〜#L355では、l方向につ
いてのレンズ位置の絶対値|CTl|が0か否かを判定
し、絶対値|CTl|が0でなければ、CTlが正か否
かを判定し、正であれば逆転方向の駆動パルスを1パル
ス、正でなければ正転方向の駆動パルスを1パルス出力
し、|CTl|から1を減算し、新たに|CTl|とす
る。#L335で絶対値|CTl|が0であれば、l方
向についてのレンズ位置は初期位置に戻ったとして、#
L360へ進み、l方向へのレンズ駆動中であることを
示すフラグMOVFをリセットし、#L305ヘ戻る。
また、#L355からも#L305ヘ戻る。これにより
手振れを補正するべくレンズが駆動されていた分だけ逆
方向にレンズを駆動して、手振れ補正用レンズを初期位
置にリセットする。
【0085】以上が手振れ検出及び手振れ補正に関する
制御である。図6のボディ内マイコンμC1のフローに
戻り、マイコンμC1は#50のデータ交信Iで手振れ
検出装置BLへデータを出力した後、#55で表示デー
タをシリアル交信により表示制御回路DISPCに出力
する。表示データとしては、シャッター速度TV、絞り
値AV、撮影モード(通常モード、人物撮影モード、風
景撮影モード)、手振れの有/無のデータがある。手振
れが起こっているときには、表示制御回路DISPCは
シャッター速度TVの表示を点滅させるように表示制御
を行う。
【0086】この表示の様子を図50及び図51に示
す。図中、a,b,cは撮影モード表示であり、それぞ
れ、通常モード、人物撮影モード、風景撮影モードを示
しており、選択されているモードのみが表示される。
d,eは夫々シャッター速度、絞り値の表示であり、シ
ャッター速度の表示dが点滅しているのは手振れ状態で
あることを警告している。f,gはファインダー内の絞
り直とシャッター速度の表示を示しており、シャッター
速度の表示gが点滅しているのは手振れ状態であること
を警告している。
【0087】#55の表示データ出力を終えると、ボデ
ィ内マイコンμC1は、#60でレリーズスイッチS2
のON/OFFを判定する。#60でレリーズスイッチ
S2がOFFであれば、#130で撮影準備スイッチS
1がONであるか否かを判定する。#130で撮影準備
スイッチS1がONであれば、#15からの処理を実行
する。#60でレリーズスイッチS2がONであれば、
#62で合焦しているか否かを判定する。#62で合焦
していなければ、#15からの処理を実行する。#62
で合焦していれば、#65でシャッターレリーズを行
い、#70でミラーアップが完了するのを待ち、ミラー
アップが完了すると、#75で露出制御のサブルーチン
を実行する。
【0088】この露出制御のサブルーチンを図31に示
す。同サブルーチンがコールされると、まず、ボディ内
マイコンμC1はフラッシュ撮影であるか否かを判定
し、フラッシュ撮影(FLF=1)である場合には、端
子FLOKを“High”レベルとし、フィルム感度S
Vのデータをボディ内マイコンμC1に内蔵されたD/
A変換器に出力する(#1300〜#1302)。これ
により、上記D/A変換器は、フィルム感度SVのデー
タをアナログ信号に変換し、調光回路STCに出力す
る。調光回路STCはフィルム面からの反射光をフラッ
シュ発光と略同期して積分し、所定の光量を積分したと
きに、発光停止信号STPをフラッシュ回路FLCに出
力する。
【0089】このフラッシュ回路FLCの構成を図44
に示す。図中、DDはDC/DCコンバータよりなる昇
圧回路であり、直流低電圧VCC0 を直流高電圧に昇圧
し、整流素子DSを介して発光エネルギー蓄積用のコン
デンサMCにエネルギーを蓄積する。EMCは発光制御
回路で、フラッシュ撮影のときに出力される信号(FL
OKの“High”レベル)と1幕走行完了でONとな
るX信号とのアンド信号により、閃光発光を開始し、発
光停止信号STPに応答して発光を停止する。
【0090】図31のフローに戻り、#1302から、
あるいは#1300でフラッシュ撮影でないときに、#
1303に進み、シャッター速度(露出時間)に応じた
カウント値を露出時間カウンタにプリセットし、1幕走
行のためのマグネットを離反して1幕走行を開始させ、
露出時間カウンタをスタートさせる(#1303〜#1
310)。そして、上記カウンタがカウント終了するの
を待ち、カウントが終了すれば、一定時間待機し、2幕
走行開始から走行完了に要する時間、端子FLOKを
“Low”レベルとし、レンズ交信Bのサブルーチンを
実行して、露出を完了したことをレンズ内回路LEに知
らせる(#1315〜#1325)。このとき補正終了
の信号がレンズ側に送られる。次に、レンズ交信Aのサ
ブルーチンを実行して、手振れ判定のデータを入力する
(#1330)。次に、手振れ検出装置BLのマイコン
μC2の端子S1INTに“Low”レベルから“Hi
gh”レベルへと変化する信号を出力し、手振れ検出を
経て、リターンする(#1335)。
【0091】露出時間を制御するための回路構成を図4
3に示す。露出時間カウンタCNTRは、ボディ内マイ
コンμC1からプリセット端子PSに露出時間を示すカ
ウント値をプリセットされ、端子STにスタート信号が
入力されると、クロック入力端子CKに入力されるクロ
ックφをカウントする。露出時間カウンタCNTRのカ
ウント値が上記プリセット値に達すると、端子CUから
カウントアップ信号が出力され、2幕走行用のマグネッ
ト2Mgを離反させ、2幕を走行させる。ここで、ハー
ド的に上記露出時間を制御しているのは、露出中に手振
れ検出装置BLからの割込があり、この割込による制御
(レンズとのデータ交信)を行うためである。
【0092】図6の#75で露出制御のサブルーチンを
実行し終えると、ボディ内マイコンμC1は#80で1
コマ巻き上げの制御を行う。巻き上げ完了後、露光中に
手振れがあったか否かを、手振れ補正用レンズではレン
ズからのデータにより判定し、手振れ補正用レンズでな
い場合には、手振れ検出装置BLからのデータにより判
定する(#90)。手振れがあった場合には、#95で
警告表示のデータをセットし、手振れが無かった場合に
は、#100で警告無しの表示データをセットし、それ
ぞれ#102で表示制御回路DISPCに表示データを
出力して、表示を行わせる。次に、#105で撮影準備
スイッチS1がONされているか否かを判定する。#1
05で撮影準備スイッチS1がONされていれば、#9
0に進む。#105又は#130で撮影準備スイッチS
1がOFFであれば、給電用トランジスタTr1,Tr
2をOFFし、表示消去のデータを表示制御回路DIS
PCに出力して表示を消去させ、レンズ内マイコンμC
3のOFF信号をセットし、レンズ交信Bのサブルーチ
ンを実行して、停止する(#110〜#125)。
【0093】
【発明の効果】本発明では、プログラム自動露出カメラ
に手ぶれ補正機能を搭載し、手振れ補正を行うか否かに
よって手振れ限界シャッター速度を変更したので、難し
い操作もなく簡単に手振れ写真を防止するとともに、比
較的低輝度であってもアンダーにならず適正な露出を得
ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るカメラの第1の部分を
示す回路図である。
【図2】本発明の一実施例に係るカメラの第2の部分を
示す回路図である。
【図3】本発明の一実施例に係るカメラの第3の部分を
示す回路図である。
【図4】本発明の一実施例に係るカメラに用いるレンズ
内回路の回路図である。
【図5】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明のた
めの第1のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明のた
めの第2のフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明のた
めの第3のフローチャートである。
【図8】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明のた
めの第4のフローチャートである。
【図9】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明のた
めの第5のフローチャートである。
【図10】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第6のフローチャートである。
【図11】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第7のフローチャートである。
【図12】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第8のフローチャートである。
【図13】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第9のフローチャートである。
【図14】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第10のフローチャートである。
【図15】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第11のフローチャートである。
【図16】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第12のフローチャートである。
【図17】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第13のフローチャートである。
【図18】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第14のフローチャートである。
【図19】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第15のフローチャートである。
【図20】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第16のフローチャートである。
【図21】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第17のフローチャートである。
【図22】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第18のフローチャートである。
【図23】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第19のフローチャートである。
【図24】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第20のフローチャートである。
【図25】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第21のフローチャートである。
【図26】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第22のフローチャートである。
【図27】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第23のフローチャートである。
【図28】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第24のフローチャートである。
【図29】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第25のフローチャートである。
【図30】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第26のフローチャートである。
【図31】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第27のフローチャートである。
【図32】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第28のフローチャートである。
【図33】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第29のフローチャートである。
【図34】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第30のフローチャートである。
【図35】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第31のフローチャートである。
【図36】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第32のフローチャートである。
【図37】本発明の一実施例に係るカメラの動作説明の
ための第33のフローチャートである。
【図38】本発明の一実施例に係るカメラに用いる第1
のAEプログラム線図である。
【図39】本発明の一実施例に係るカメラに用いる第2
のAEプログラム線図である。
【図40】本発明の一実施例に係るカメラに用いる第3
のAEプログラム線図である。
【図41】本発明の一実施例に係るカメラに用いる人物
撮影モードにおける撮影倍率と絞り値の関係を示す図で
ある。
【図42】本発明の一実施例に係るカメラに用いるホワ
イトバランス回路の回路図である。
【図43】本発明の一実施例に係るカメラに用いるシャ
ッター制御回路の回路図である。
【図44】本発明の一実施例に係るカメラに用いるフラ
ッシュ回路の回路図である。
【図45】本発明の一実施例に係るカメラの撮影画面を
示す説明図である。
【図46】本発明の一実施例に係るカメラに用いる手振
れ検出装置の回路図である。
【図47】本発明の一実施例に係るカメラに用いる手振
れ検出装置におけるCCDエリアセンサーの構成を示す
説明図である。
【図48】本発明の一実施例に係るカメラに用いる手振
れ検出装置の第1の動作説明図である。
【図49】本発明の一実施例に係るカメラに用いる手振
れ検出装置の第2の動作説明図である。
【図50】本発明の一実施例に係るカメラに用いる第1
の表示部の表示状態を示す図である。
【図51】本発明の一実施例に係るカメラに用いる第2
の表示部の表示状態を示す図である。
【符号の説明】
μC1 ボディ内マイコン LE レンズ内回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向井 弘 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 升本 久幸 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 岡田 尚士 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 加藤 武宏 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 大塚 博司 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−116835(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 5/00 G03B 7/00 - 7/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズと、 カメラのぶれを検出するぶれ検出手段と、 カメラのぶれに応じてぶれを補正するぶれ補正手段と、 ぶれ補正手段を動作させるか否かを選択する選択手段
    と、 被写体輝度を測定する測光手段と、 ぶれ補正手段の非動作時における手振れ限界シャッター
    速度である第1のシャッター速度および第1のシャッタ
    ー速度より遅くぶれ補正手段の動作時における手振れ限
    界シャッター速度である第2のシャッター速度を求め、
    被写体輝度および第1または第2のシャッター速度に基
    づいて露出時のシャッター速度を決定する決定手段とを
    含むカメラ。
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