JP2924515B2 - 光ファイバ - Google Patents
光ファイバInfo
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- JP2924515B2 JP2924515B2 JP4304828A JP30482892A JP2924515B2 JP 2924515 B2 JP2924515 B2 JP 2924515B2 JP 4304828 A JP4304828 A JP 4304828A JP 30482892 A JP30482892 A JP 30482892A JP 2924515 B2 JP2924515 B2 JP 2924515B2
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- organopolysiloxane
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- Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
- Silicon Polymers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伝送損失が小さく、高
温下でも透明性の低下しないプラスチック光ファイバに
関する。
温下でも透明性の低下しないプラスチック光ファイバに
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】周知の
ように、光ファイバには、石英ガラスや多成分ガラスを
芯(コア)成分や鞘(クラッド)成分とするガラス系光
ファイバのほかに、芯成分、鞘成分ともにプラスチック
からなるプラスチック光ファイバがある。このプラスチ
ック光ファイバはガラス系光ファイバに比べ、伝送損失
が大きく、長距離通信には適さないという欠点はある
が、ガラス系光ファイバに比べて開口数を大きくし易
く、取扱いが容易で、安価であるという利点を持つ。
ように、光ファイバには、石英ガラスや多成分ガラスを
芯(コア)成分や鞘(クラッド)成分とするガラス系光
ファイバのほかに、芯成分、鞘成分ともにプラスチック
からなるプラスチック光ファイバがある。このプラスチ
ック光ファイバはガラス系光ファイバに比べ、伝送損失
が大きく、長距離通信には適さないという欠点はある
が、ガラス系光ファイバに比べて開口数を大きくし易
く、取扱いが容易で、安価であるという利点を持つ。
【0003】従来、プラスチック光ファイバは、通常、
光の透過性の良い有機重合体からなる芯と、芯成分より
も屈折率が小さく、透明性の良い有機重合体からなる鞘
とから構成されている。この場合、芯物質として適当な
光透過性の良い有機重合体としては、例えばポリメタク
リル酸メチル、ポリスチレンなどが知られている。更
に、近年、芯物質としてオルガノポリシロキサン弾性体
を用いることが提案されており(特開昭60−4361
3号、特開昭63−121004号、特開昭63−25
3303号公報)、これを芯物質としたプラスチック光
ファイバは、ポリメタクリル酸メチルなどを芯成分とす
るものに比べ、可撓性に富み、耐熱性にも優れていると
いう利点を有している。
光の透過性の良い有機重合体からなる芯と、芯成分より
も屈折率が小さく、透明性の良い有機重合体からなる鞘
とから構成されている。この場合、芯物質として適当な
光透過性の良い有機重合体としては、例えばポリメタク
リル酸メチル、ポリスチレンなどが知られている。更
に、近年、芯物質としてオルガノポリシロキサン弾性体
を用いることが提案されており(特開昭60−4361
3号、特開昭63−121004号、特開昭63−25
3303号公報)、これを芯物質としたプラスチック光
ファイバは、ポリメタクリル酸メチルなどを芯成分とす
るものに比べ、可撓性に富み、耐熱性にも優れていると
いう利点を有している。
【0004】これらの提案で用いられているオルガノポ
リシロキサン組成物は、アルケニル基(ビニル基)を含
有するオルガノポリシロキサンと珪素原子に結合した水
素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
と白金化合物とを主成分とするもので、アルケニル基含
有オルガノポリシロキサンのアルケニル基にオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンの水素原子を白金化合物の
触媒作用で、下記式に示すように付加反応(ヒドロシリ
レーション反応)させて硬化させる反応機構を採用して
いる。
リシロキサン組成物は、アルケニル基(ビニル基)を含
有するオルガノポリシロキサンと珪素原子に結合した水
素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
と白金化合物とを主成分とするもので、アルケニル基含
有オルガノポリシロキサンのアルケニル基にオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンの水素原子を白金化合物の
触媒作用で、下記式に示すように付加反応(ヒドロシリ
レーション反応)させて硬化させる反応機構を採用して
いる。
【0005】
【化1】
【0006】しかし、この硬化タイプのものは、触媒と
して白金化合物を用いているため、高温硬化を経た硬化
物が白金化合物の分解により着色し、光伝送損失を招
き、これを防ぐため白金化合物を少なくしすぎると硬化
が不十分となって同様に光伝送損失の増加を招くと共
に、高温下に曝されると着色して透明性が低下するとい
う問題点があり、これは上記提案中でも指摘されている
ところである。
して白金化合物を用いているため、高温硬化を経た硬化
物が白金化合物の分解により着色し、光伝送損失を招
き、これを防ぐため白金化合物を少なくしすぎると硬化
が不十分となって同様に光伝送損失の増加を招くと共
に、高温下に曝されると着色して透明性が低下するとい
う問題点があり、これは上記提案中でも指摘されている
ところである。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、伝送損失が小さく、高温下でも透明性が低下しない
オルガノポリシロキサン硬化物をコアとするプラスチッ
ク光ファイバを提供することを目的とする。
で、伝送損失が小さく、高温下でも透明性が低下しない
オルガノポリシロキサン硬化物をコアとするプラスチッ
ク光ファイバを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(イ)下
記平均単位式(1) R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (但し、式中R1は同種又は異種の炭素数1〜10の非
置換もしくは置換1価炭化水素基又は水酸基を示し、a
は1≦a≦1.8の正数である。)で示されるオルガノ
ポリシロキサン、(ロ)下記一般式(2) (R2)4POH …(2) (但し、式中R2は1価炭化水素基である。)で示され
るリン化合物及び/又は下記一般式(3) ≡Si−O−P(R2)4 …(3) (但し、式中R2は非置換もしくは置換1価炭化水素基
である。)で示される基を有するリン含有オルガノポリ
シロキサンを主成分とする組成物の硬化物をコアとした
光ファイバは、白金化合物を触媒として硬化したもので
なく、上記白金化合物を用いたコアに見られるような欠
点がなく、伝送損失が小さく、高温の条件下に長時間曝
されても光透過率が低下しないことを知見した。
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(イ)下
記平均単位式(1) R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (但し、式中R1は同種又は異種の炭素数1〜10の非
置換もしくは置換1価炭化水素基又は水酸基を示し、a
は1≦a≦1.8の正数である。)で示されるオルガノ
ポリシロキサン、(ロ)下記一般式(2) (R2)4POH …(2) (但し、式中R2は1価炭化水素基である。)で示され
るリン化合物及び/又は下記一般式(3) ≡Si−O−P(R2)4 …(3) (但し、式中R2は非置換もしくは置換1価炭化水素基
である。)で示される基を有するリン含有オルガノポリ
シロキサンを主成分とする組成物の硬化物をコアとした
光ファイバは、白金化合物を触媒として硬化したもので
なく、上記白金化合物を用いたコアに見られるような欠
点がなく、伝送損失が小さく、高温の条件下に長時間曝
されても光透過率が低下しないことを知見した。
【0009】即ち、本発明のコアは、(イ)成分の三次
元構成単位のR1SiO3/2を含み、更に場合によりSi
O2単位やシラノール基(≡SiOH)を含有するオル
ガノポリシロキサン、また必要により環状オルガノポリ
シロキサンなどを含むワニス構造を有する比較的低分子
量で流動性のオルガノポリシロキサンを、(ロ)成分の
リン化合物の触媒作用で高分子量の三次元網状構造に変
化せしめて硬化することにより得るものである。この場
合、(ロ)成分で使用するリン化合物は、無色であり、
しかも低温での硬化後、150℃程度に加熱することに
より、次のように分解し、分解物は重合・解重合として
働かず、その上熱的にも安定であり、加熱処理後は硬化
物に全く影響を及ぼさないもので、光学的、機械的に安
定したコアが得られることを見い出し、本発明をなすに
至ったものである。
元構成単位のR1SiO3/2を含み、更に場合によりSi
O2単位やシラノール基(≡SiOH)を含有するオル
ガノポリシロキサン、また必要により環状オルガノポリ
シロキサンなどを含むワニス構造を有する比較的低分子
量で流動性のオルガノポリシロキサンを、(ロ)成分の
リン化合物の触媒作用で高分子量の三次元網状構造に変
化せしめて硬化することにより得るものである。この場
合、(ロ)成分で使用するリン化合物は、無色であり、
しかも低温での硬化後、150℃程度に加熱することに
より、次のように分解し、分解物は重合・解重合として
働かず、その上熱的にも安定であり、加熱処理後は硬化
物に全く影響を及ぼさないもので、光学的、機械的に安
定したコアが得られることを見い出し、本発明をなすに
至ったものである。
【0010】
【化2】
【0011】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明の光ファイバは、上述したように、(イ)下
記平均単位式(1) R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (但し、式中R1は同種又は異種の炭素数1〜10の非
置換もしくは置換1価炭化水素基又は水酸基を示し、a
は1≦a≦1.8の正数である。)で示されるオルガノ
ポリシロキサン、(ロ)下記一般式(2) (R2)4POH …(2) (但し、式中R2は置換もしくは非置換1価炭化水素基
である。)で示されるリン化合物及び/又は下記一般式
(3) ≡Si−O−P(R2)4 …(3) (但し、式中R2は非置換もしくは置換1価炭化水素基
である。)で示される基を有するリン含有オルガノポリ
シロキサンを主成分とする組成物の硬化物からなるもの
である。
と、本発明の光ファイバは、上述したように、(イ)下
記平均単位式(1) R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (但し、式中R1は同種又は異種の炭素数1〜10の非
置換もしくは置換1価炭化水素基又は水酸基を示し、a
は1≦a≦1.8の正数である。)で示されるオルガノ
ポリシロキサン、(ロ)下記一般式(2) (R2)4POH …(2) (但し、式中R2は置換もしくは非置換1価炭化水素基
である。)で示されるリン化合物及び/又は下記一般式
(3) ≡Si−O−P(R2)4 …(3) (但し、式中R2は非置換もしくは置換1価炭化水素基
である。)で示される基を有するリン含有オルガノポリ
シロキサンを主成分とする組成物の硬化物からなるもの
である。
【0012】上記の(イ)成分のオルガノポリシロキサ
ンは、三次元構成単位R1SiO3/2を含むオルガノポリ
シロキサンである。この場合、このオルガノポリシロキ
サンは、必要によりSiO2単位やシラノール基を含有
することができる。
ンは、三次元構成単位R1SiO3/2を含むオルガノポリ
シロキサンである。この場合、このオルガノポリシロキ
サンは、必要によりSiO2単位やシラノール基を含有
することができる。
【0013】ここで、式(1)中、R1は上記の通り好
ましくは炭素数1〜10の非置換もしくは置換1価炭化
水素基又は水酸基であり、この1価炭化水素基を具体的
に例示すると、メチル基、エチル基、プロピル基等のア
ルキル基;ビニル基、アリル基、ヘキセニル基等のアル
ケニル基;シクロへキシル基等のシクロアルキル基;フ
ェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベン
ジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;テトラク
ロロフェニル基、クロロフェニル基、ペンタフルオロブ
チル基、トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換1価
炭化水素基などが挙げられ、これらの基の1種又は2種
以上の組み合わせであっても良い。また、式(1)中、
aは1〜1.8の正数、好ましくは1.2〜1.6の正
数である。
ましくは炭素数1〜10の非置換もしくは置換1価炭化
水素基又は水酸基であり、この1価炭化水素基を具体的
に例示すると、メチル基、エチル基、プロピル基等のア
ルキル基;ビニル基、アリル基、ヘキセニル基等のアル
ケニル基;シクロへキシル基等のシクロアルキル基;フ
ェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベン
ジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;テトラク
ロロフェニル基、クロロフェニル基、ペンタフルオロブ
チル基、トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換1価
炭化水素基などが挙げられ、これらの基の1種又は2種
以上の組み合わせであっても良い。また、式(1)中、
aは1〜1.8の正数、好ましくは1.2〜1.6の正
数である。
【0014】(イ)成分のオルガノポリシロキサンは、
ゲル状のものではなく、流動性を有し、低分子量のもの
で、このため25℃における粘度が100000cp
(センチポイズ)以下であることが好ましく、より好ま
しくは10000cp以下である。
ゲル状のものではなく、流動性を有し、低分子量のもの
で、このため25℃における粘度が100000cp
(センチポイズ)以下であることが好ましく、より好ま
しくは10000cp以下である。
【0015】この(イ)成分の具体例としては、下記平
均組成式で示されるものを挙げることができる。なお、
下記式中、Meはメチル基、Phはフェニル基、Viは
ビニル基を示す。 [MeSiO 1.5]b[Me2SiO]c [PhSiO 1.5]b[Me2SiO]c [MeSiO 1.5]b[PhSiO1.5]c[Me2Si
O]d [MeSiO 1.5]b[Me2SiO]c[MePhSi
O]d [MeSiO 1.5]b[MeViSiO]c [PhSiO 1.5]b[Me2SiO]c[OH]d [PhSiO 1.5]b[Me2SiO]c[SiO2]d [MeSiO 1.5]b[Me2SiO]c[Me3Si
O0.5]d[SiO2]e (但し、式中b、c、d、eはそれぞれ1未満の正数で
あり、その合計は1である)
均組成式で示されるものを挙げることができる。なお、
下記式中、Meはメチル基、Phはフェニル基、Viは
ビニル基を示す。 [MeSiO 1.5]b[Me2SiO]c [PhSiO 1.5]b[Me2SiO]c [MeSiO 1.5]b[PhSiO1.5]c[Me2Si
O]d [MeSiO 1.5]b[Me2SiO]c[MePhSi
O]d [MeSiO 1.5]b[MeViSiO]c [PhSiO 1.5]b[Me2SiO]c[OH]d [PhSiO 1.5]b[Me2SiO]c[SiO2]d [MeSiO 1.5]b[Me2SiO]c[Me3Si
O0.5]d[SiO2]e (但し、式中b、c、d、eはそれぞれ1未満の正数で
あり、その合計は1である)
【0016】これらのオルガノポリシロキサンは、上記
式におけるオルガノハロシランあるいはオルガノアルコ
キシシランを共加水分解する公知方法によって得ること
ができる。
式におけるオルガノハロシランあるいはオルガノアルコ
キシシランを共加水分解する公知方法によって得ること
ができる。
【0017】なお、上記式(1)のオルガノポリシロキ
サンは、必要により下記の環状オルガノポリシロキサン
と混合併用することもできる。
サンは、必要により下記の環状オルガノポリシロキサン
と混合併用することもできる。
【0018】
【化3】 (但し、式中kは3以上、好ましくは3〜6の整数であ
る。)
る。)
【0019】上記組成物を構成する(ロ)成分は、上述
したように(イ)成分を硬化する触媒で、下記一般式
(2) (R2)4POH …(2) で示されるリン化合物及び/又は下記一般式(3) ≡Si−O−P(R2)4 …(3) で示される基を有するリン含有オルガノポリシロキサン
である。
したように(イ)成分を硬化する触媒で、下記一般式
(2) (R2)4POH …(2) で示されるリン化合物及び/又は下記一般式(3) ≡Si−O−P(R2)4 …(3) で示される基を有するリン含有オルガノポリシロキサン
である。
【0020】ここで、式中R2は非置換もしくは置換1
価の炭化水素基であり、具体的にはメチル基、ブチル
基、オクチル基、フェニル基などの炭素数1〜6のもの
を例示できる。
価の炭化水素基であり、具体的にはメチル基、ブチル
基、オクチル基、フェニル基などの炭素数1〜6のもの
を例示できる。
【0021】なお、上記式(3)で示される基を有する
リン含有オルガノポリシロキサンとして、具体的には下
記式で示されるものを例示することができる。
リン含有オルガノポリシロキサンとして、具体的には下
記式で示されるものを例示することができる。
【0022】
【化4】 (但し、式中m,nはそれぞれ1以上、好ましくは10
〜50の整数である。)
〜50の整数である。)
【0023】これらの式(3)で示される基を有するリ
ン含有オルガノポリシロキサンは、対応するシロキサン
単位を含有する環状シロキサンと上記式(2)で示され
るリン化合物とを反応させる公知方法によって得ること
ができる。
ン含有オルガノポリシロキサンは、対応するシロキサン
単位を含有する環状シロキサンと上記式(2)で示され
るリン化合物とを反応させる公知方法によって得ること
ができる。
【0024】この(ロ)成分の配合量は、上記式(2)
で示されるリン化合物又は式(3)で示される基を有す
るオルガノポリシロキサンが触媒作用を発揮できる触媒
量であり、特に制限されないがリン原子の重量として1
0〜10000ppm、特に100〜1000ppmの
範囲とすることが好ましい。
で示されるリン化合物又は式(3)で示される基を有す
るオルガノポリシロキサンが触媒作用を発揮できる触媒
量であり、特に制限されないがリン原子の重量として1
0〜10000ppm、特に100〜1000ppmの
範囲とすることが好ましい。
【0025】上記組成物の硬化物をコアとする本発明の
組成物は、上記成分を混合し、必要によりろ過精製した
後、クラッド部分となるチューブ等に圧入するなどの公
知の方法によりファイバー状に成形し、加熱硬化して光
ファイバを製造することができる。この場合、硬化条件
は、常温から触媒の分解温度の約130℃、特に80〜
120℃の範囲の温度で、3時間以上加熱する条件を採
用することができる。この条件で硬化した後、更に13
0℃以上の温度、特に140〜160℃の温度範囲で2
時間以上加熱することが好ましい。
組成物は、上記成分を混合し、必要によりろ過精製した
後、クラッド部分となるチューブ等に圧入するなどの公
知の方法によりファイバー状に成形し、加熱硬化して光
ファイバを製造することができる。この場合、硬化条件
は、常温から触媒の分解温度の約130℃、特に80〜
120℃の範囲の温度で、3時間以上加熱する条件を採
用することができる。この条件で硬化した後、更に13
0℃以上の温度、特に140〜160℃の温度範囲で2
時間以上加熱することが好ましい。
【0026】なお、本発明の光ファイバにおいて、クラ
ッド(鞘)成分としては、公知のプラスチックにより構
成することができる。このクラッド成分の具体的に好ま
しい材料として、例えばポリテトラフルオロエチレン、
テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエ
チレン、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体、
ポリビニルフルオライド、ポリビニリデンフルオライ
ド、テトラフルオロエチレン/ビニリデンフルオライド
共重合体等の含フッ素ポリマー、あるいはポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ
樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂などを挙
げることができる。
ッド(鞘)成分としては、公知のプラスチックにより構
成することができる。このクラッド成分の具体的に好ま
しい材料として、例えばポリテトラフルオロエチレン、
テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエ
チレン、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体、
ポリビニルフルオライド、ポリビニリデンフルオライ
ド、テトラフルオロエチレン/ビニリデンフルオライド
共重合体等の含フッ素ポリマー、あるいはポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ
樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂などを挙
げることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の光ファイバのコアは、伝送損失
が低く、高温下に曝されても伝送損失が大きくならない
シリコーン系プラスチック光ファイバを与えるため、従
来のプラスチック光ファイバの適用範囲を広げるもので
ある。
が低く、高温下に曝されても伝送損失が大きくならない
シリコーン系プラスチック光ファイバを与えるため、従
来のプラスチック光ファイバの適用範囲を広げるもので
ある。
【0028】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。なお、以下の例で、部は重量部を示し、粘度は
25℃における値である。
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。なお、以下の例で、部は重量部を示し、粘度は
25℃における値である。
【0029】[実施例1] 下記平均組成式(1−A) [CH3SiO1.5]0.58[(CH3)2SiO]0.38[OH]0.04 …(1−A) で示される粘度1200cpのオルガノポリシロキサン
100部と下記式(2−A)で示されるリン原子として
10重量%含有するオルガノポリシロキサン0.3部と
を混合し、ろ過精製してオルガノポリシロキサン組成物
を調製した。
100部と下記式(2−A)で示されるリン原子として
10重量%含有するオルガノポリシロキサン0.3部と
を混合し、ろ過精製してオルガノポリシロキサン組成物
を調製した。
【0030】
【化5】
【0031】[実施例2] 下記平均組成式(1−B) [C6H5SiO1.5]0.15[CH3SiO1.5]0.40[(CH3)2SiO]0.45 …(1−B) で示される粘度4400cpのオルガノポリシロキサン
100部と、下記式(2−B)で示され、リン原子とし
て10重量%含有するオルガノポリシロキサン0.3部
とを混合し、ろ過精製してオルガノポリシロキサン組成
物を調製した。
100部と、下記式(2−B)で示され、リン原子とし
て10重量%含有するオルガノポリシロキサン0.3部
とを混合し、ろ過精製してオルガノポリシロキサン組成
物を調製した。
【0032】
【化6】
【0033】[実施例3]実施例2で使用した平均組成
式(1−B)で示されるオルガノポリシロキサン60部
と下記式(1−C)で示される環状シロキサン40部と
のオルガノポリシロキサン混合物(粘度1700cp)
と、実施例2で使用した(2−B)で示されるオルガノ
ポリシロキサン0.3部とを混合し、ろ過精製してオル
ガノポリシロキサン組成物を調製した。
式(1−B)で示されるオルガノポリシロキサン60部
と下記式(1−C)で示される環状シロキサン40部と
のオルガノポリシロキサン混合物(粘度1700cp)
と、実施例2で使用した(2−B)で示されるオルガノ
ポリシロキサン0.3部とを混合し、ろ過精製してオル
ガノポリシロキサン組成物を調製した。
【0034】
【化7】
【0035】[比較例1〜3]下記平均組成式(C)で
示されるビニル基含有オルガノポリシロキサン100部
と、下記式(D)で示される珪素原子に結合した水素原
子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン25
部を混合し、この混合物の重量を基準として塩化白金酸
のオクチルアルコール変性溶液を白金として10pp
m、1ppm、0.5ppmを添加して3種のオルガノ
ポリシロキサン組成物を調製した。
示されるビニル基含有オルガノポリシロキサン100部
と、下記式(D)で示される珪素原子に結合した水素原
子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン25
部を混合し、この混合物の重量を基準として塩化白金酸
のオクチルアルコール変性溶液を白金として10pp
m、1ppm、0.5ppmを添加して3種のオルガノ
ポリシロキサン組成物を調製した。
【0036】
【化8】
【0037】次に、上記実施例、比較例で得られたオル
ガノポリシロキサン組成物を、クラッド材としてのテト
ラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合
体製の内径1.5mm、外径2.2mmのチューブに注
入した後、120℃で8時間及び150℃で5時間加熱
して上記オルガノポリシロキサン組成物を硬化させ、光
ファイバを作成した。
ガノポリシロキサン組成物を、クラッド材としてのテト
ラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合
体製の内径1.5mm、外径2.2mmのチューブに注
入した後、120℃で8時間及び150℃で5時間加熱
して上記オルガノポリシロキサン組成物を硬化させ、光
ファイバを作成した。
【0038】このようにして得られた光ファイバについ
て、下記方法に従い伝送損失と耐熱性を評価した。結果
を表1に示す。 〔伝送損失〕660nmの光を用い、5mのファイバー
を1mにカットし、各光量から算出するカットバック法
により測定した。 〔耐熱性〕1mの光ファイバをそれぞれ150℃、18
0℃及び200℃の恒温槽に入れ、所定時間経過後、室
温に取り出し、2時間放置後、660nmの光源より透
過光量を測定し、光量保持率を求めて評価した。
て、下記方法に従い伝送損失と耐熱性を評価した。結果
を表1に示す。 〔伝送損失〕660nmの光を用い、5mのファイバー
を1mにカットし、各光量から算出するカットバック法
により測定した。 〔耐熱性〕1mの光ファイバをそれぞれ150℃、18
0℃及び200℃の恒温槽に入れ、所定時間経過後、室
温に取り出し、2時間放置後、660nmの光源より透
過光量を測定し、光量保持率を求めて評価した。
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果から、従来のヒドロシリレーシ
ョン反応による硬化物のコア(比較例)は、耐熱性が低
く、また、触媒である白金濃度が低くなると硬化が不十
分になり、初期伝送損失が悪いことが認められる。これ
に対して本発明のコアは、伝送損失が低いと共に、耐熱
性が良好で、高温に長時間曝しても着色が極めて少ない
ことが認められる。
ョン反応による硬化物のコア(比較例)は、耐熱性が低
く、また、触媒である白金濃度が低くなると硬化が不十
分になり、初期伝送損失が悪いことが認められる。これ
に対して本発明のコアは、伝送損失が低いと共に、耐熱
性が良好で、高温に長時間曝しても着色が極めて少ない
ことが認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−144404(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/00 391
Claims (1)
- 【請求項1】 (イ)下記平均単位式(1) R1 aSiO(4-a)/2 …(1) (但し、式中R1は同種又は異種の炭素数1〜10の非
置換もしくは置換1価炭化水素基又は水酸基を示し、a
は1≦a≦1.8の正数である。)で示されるオルガノ
ポリシロキサン、(ロ)下記一般式(2) (R2)4POH …(2) (但し、式中R2は置換もしくは非置換1価炭化水素基
である。)で示されるリン化合物及び/又は下記一般式
(3) ≡Si−O−P(R2)4 …(3) (但し、式中R2は非置換もしくは置換1価炭化水素基
である。)で示される基を有するリン含有オルガノポリ
シロキサンを主成分とする組成物の硬化物をコアとする
ことを特徴とする光ファイバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4304828A JP2924515B2 (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 光ファイバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4304828A JP2924515B2 (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 光ファイバ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06130234A JPH06130234A (ja) | 1994-05-13 |
JP2924515B2 true JP2924515B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=17937749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4304828A Expired - Fee Related JP2924515B2 (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 光ファイバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2924515B2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-16 JP JP4304828A patent/JP2924515B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06130234A (ja) | 1994-05-13 |
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