JP2924132B2 - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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JP2924132B2
JP2924132B2 JP2228222A JP22822290A JP2924132B2 JP 2924132 B2 JP2924132 B2 JP 2924132B2 JP 2228222 A JP2228222 A JP 2228222A JP 22822290 A JP22822290 A JP 22822290A JP 2924132 B2 JP2924132 B2 JP 2924132B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、自動車等の車両に用いられる自動変速
機、特に、流体式トルクコンバータと補助装置としての
変速歯車機構とを有する自動変速機に関する。
〔従来の技術〕
自動車等の車両に用いられる自動変速機は、一般に、
トルクコンバータと変速歯車機構とを組み合わせて構成
し、該変速歯車機構の動力伝達経路をクラッチ、ブレー
キ等の複数のフリクション機素の選択的作動により切り
換えて所定の変速段に自動的に変速するように構成され
ている(例えば、特開昭59−183160号公報参照)。
従来、一般的な車両用自動変速機においては、シフト
レバーのシフトレンジがDレンジの走行レンジに設定さ
れている時には、アクセルペダルの踏み込みが解除され
た時を含むいかなる時も、変速歯車機構はその時の車速
とアクセルペダルの踏み込み量に応じた変速段を達成し
ており、エンジンと車輪とが駆動連結している。アクセ
ルペダルの踏み込みを解除した時にもエンジンと車輪が
駆動連結さていることは、エンジンブレーキ効果を確保
する上で有効であるが、走行中であっても車両がエンジ
ンによって駆動されていない時、即ちアクセルペダルの
踏み込みが解除されている慣性走行時(コースト時)に
は、車両の走行燃費を低減するという観点から、エンジ
ンを車輪から切り離して、エンジンをアイドル回転数で
運転する方が有利である。このような考え方に基づい
て、オーバドライブ段を達成するべき時であって且つア
クセルペダルの踏み込みが解除されている時(スロット
ル開度が零の時)には、中立段に切り換えるようにした
自動変速機が提案されている(例えば、特開昭60−1366
49号公報参照)。
また、同様な考え方の下に提案されたものとして、自
動変速機の変速ショックを少なくする等のシフトクォリ
ティーを向上させるため、前進段で作用するフォワード
クラッチと、エンジンドライブ時にフォワードクラッチ
を作用させるフォワード・ワンウェイクラッチと、エン
ジンブレーキ時にフォワード・ワンウェイクラッチの作
用による空走を防止する電気的に制御可能なオーバラン
クラッチを有する自動変速機において、オーバランクラ
ッチの作動領域をスロットル開度の低い範囲に限定する
制御を行うように構成したものが、本発明者よって開発
されている(特開平1−33679号参照)。即ち、この自
動変速機は、アクセルペダルの踏み込みを緩めた時、オ
ーバドライブ時及びスロットル開度が所定値を超えてい
る場合には、空走状態であるが、スロットル開度が所定
値以下の場合には、オーバランクラッチを作動させて、
エンジンブレーキが作用するようになっている。
この自動変速機は、第5図に示すように、主として、
トルクコンバータ2、該トルクコンバータ2の出力で駆
動される変速歯車機構3、該変速歯車機構3の動力伝達
経路を切り換えるクラッチ、ブレーキ等のフリクション
機素、即ち、フォワードクラッチ4A、オーバランクラッ
チ4B、3−4クラッチ4C、リバースクラッチ4D、バンド
ブレーキである2−4ブレーキ4E及びローリバースブレ
ーキ4F、並びにワンウェイクラッチ5A,5Bを有してい
る。
トルクコンバータ2は、エンジンの出力軸7にケース
11を介して連結され且つエンジンで駆動されるポンプ
8、該ポンプ8の作動で回転されるタービン9及びケー
ス11に支持されたトルク増大作用を有するステータ10か
ら構成されている。タービン9にはタービンシャフト6
が固定され、該タービンシャフト6とエンジンの出力軸
7とはロックアップクラッチ12を介して連結可能に構成
されている。また、変速歯車機構3の出力側は出力ギヤ
14に連結され、該出力ギヤ14は差動歯車装置15を経て左
右の車軸16,17に駆動されている。
この自動変速機1では、第6図に示すように、走行レ
ンジとしては、Dレンジ、3レンジ、2レンジ、1レン
ジ及びRレンジがある。また、Dレンジとして1速、2
速、3速及び4速を、3レンジとして1速、2速、及び
3速を、2レンジとして1速及び2速を、並びに1レン
ジとして1速を得ることができるように構成されてい
る。
第6図を参照して、この自動変速機1における変速段
を、フリクション機素であるクラッチ、ブレーキ等の摩
擦手段4A〜4F及びワンウェイクラッチ5A,5Bの作動状態
と関連して説明する。図中、○印は常時締結、かっこ付
き○印はドライブ時締結、及び点線の○印は車両の惰性
で運行するコースティング(コースト)時締結すること
を示す。また、第6図の表において、フォワードクラッ
チ4AはFWD/C、オーバランクラッチ4BはOVR/C、3−4ク
ラッチ4CはH/C、リバースクラッチ4DはREV/C、バンドブ
レーキである2−4ブレーキ4Eは2−4/BAND、及びロー
リバースブレーキ4FはL&R/B、並びにワンウェイクラ
ッチ5AはFWD/OWC、ワンウェイクラッチ5BはLOW/OWCでそ
れぞれ表示されている。
第6図から分かるように、変速段の1レンジにおい
て、オーバランクラッチ4B及びフォワードクラッチ4Aは
常時締結され、ワンウェイクラッチ5Aはドライブ時締結
される。更に、1レンジにおいて、1速ではローリバー
スブレーキ4Fが締結され、また、2速では2−4ブレー
キ4Eが締結される。なお、図中の*について、1レンジ
では、従来もオーバランクラッチ4Bが常時締結されてい
るが、この目的は、エンジンブレーキを得る目的であ
り、この時ライン圧を上げていない。
また、変速段のDレンジ(4速除く)、3レンジ及び
2レンジにおいて、オーバランクラッチ4Bはコースティ
ング時に締結され、及びフォワードクラッチ4Aは常時締
結され、且つワンウェイクラッチ5Aはドライブ時締結さ
れる。Dレンジにおいて、1速ではワンウェイクラッチ
5Bがドライブ時締結され、2速では2−4ブレーキ4Eが
締結され、3速では3−4クラッチ4Cが締結される。D
レンジの4速では、フォワードクラッチ4A、2−4ブレ
ーキ4E及び3−4クラッチ4Cが常時締結される。
また、3レンジにおいて、1速ではワンウェイクラッ
チ5Bがドライブ時締結され、2速では2−4ブレーキ4E
が締結され、また3速では3−4クラッチ4Cが締結され
る。
更に、2レンジにおいて、1速ではワンウェイクラッ
チ5Bがドライブ時締結され、また2速では2−4ブレー
キ4Eが締結される。Rレンジにおいて、ローリバースブ
レーキ4F及びリバースクラッチ4Dが常時締結される。
一方、近年、エンジン出力の向上に対応するため、自
動変速機内部のクラッチ枚数を増やしたり、クラッチへ
加える作動油圧、即ち、ライン油圧を上げる等の対応が
一般的に行われている。
しかしながら、FF式乗用車用自動変速機の場合、自動
変速機においてその搭載上の制約からクラッチ枚数を増
すことは難しく、ライン油圧の上昇により対応している
のが現状である。
ライン油圧特性の一例が、第7図に示されている。ラ
イン油圧は、伝達トルク特性に応じて変化するように設
定されており、ライン油圧の最低圧力は、スロットル開
度が零の時においても必要最低限の圧力を保ち、また、
ライン油圧の最高圧力は、ストール時を含むスロットル
開度が100%となる全ての時に必要圧力を得るように制
御されている。更に、同一のスロットル開度でも、車速
が低速側ではトルクコンバータのトルク比増加のため、
ライン油圧が高く、車速が高速側ではオイルポンプの駆
動損失を少なくするため、ライン油圧は低く制御されて
いる。そして、高速側から低速側(又は、低速側から高
速側)へのライン油圧の切り換えをカットバックとい
い、カットバックバルブによって制御されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように、エンジン出力の向上に対応するため
に、FF式乗用車用自動変速機の場合、その搭載上の制約
からクラッチの摩擦板の枚数を増加させることは困難で
あるので、ライン圧の上昇によって対応しているのが現
実である。
また,上記のように,車速が高速側からカットバック
車速以下の低速側に変化するときに各クラッチに油圧を
供給するライン油圧を高い油圧に切り換えるカットバッ
ク制御を行う場合,パラメータとしてのスロットル開度
が予め定められた開度を超えているときには、スロット
ル開度が予め定められた開度以下のときと比較して、ラ
イン油圧が高く設定されるものであるため,車速がカッ
トバック車速以下になると、ライン油圧が高くなり過ぎ
る傾向にある。エンジン出力の向上に対応するためにラ
イン圧を上昇させると、それに伴いライン圧の供給源で
あるオイルポンプの負荷が増大し、自動変速機のトルク
ロスが増加するという弊害がある。
この発明の目的は、上記の課題を解決することであ
り、車速がカットバック車速以下に低下したときにライ
ン油圧を上昇させるライン油圧のカットバック制御を行
うことを前提とし,前進段で作用するフォワードクラッ
チと、エンジンドライブ時にフォワードクラッチを作用
させるフォワードワンウェイクラッチと、エンジンブレ
ーキ時にフォワードワンウェイクラッチの作用による空
走を防止するオーバランクラッチとを有する自動変速機
において、前進段で車速がカットバック車速以下に低下
してもライン油圧を上昇させることなくクラッチのトル
ク伝達容量を増すことによりエンジン出力の向上に対応
できるように構成した自動変速機を提供することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記目的を達成するため、次のように構
成されている。即ち、この発明は、前進段で作用するフ
ォワードクラッチ、エジン駆動時に前記フォワードクラ
ッチを作用させるフォワード・ワンウェイクラッチ、エ
ンジンブレーキ時に前記フォワード・ワンウェイクラッ
チの作用による空走を防止する電気的に制御可能なオー
バランクラッチ、車速を検出する車速センサ、スロット
ル開度を検出するスロットル開度センサ、シフトレバー
のレバーポジションを検出するレバーポジションセン
サ、及び前記車速が高速側からカットバック車速以下の
低速側に変化するときに前記各クラッチに油圧を供給す
るライン油圧を高い油圧に切り換えるコントローラを具
備し,前記コントローラは,前記スロットル開度が予め
定められた開度を超えている場合,前記各センサからの
検出信号に基づいて前進段で且つ車速が前記カットバッ
ク車速以下の時にカットバック前の前記ライン油圧を保
持すると共に前記フォワードクラッチ及び前記オーバラ
ンクラッチを締結する制御を行うことから成る自動変速
機に関する。
この自動変速機において、前記コントローラは、前進
段の走行レンジを検知して信号を発するレンジ判別手
段、該レンジ判別手段から信号が入力された場合で且つ
車速が前記カットバック車速以下の時に指令信号を発す
る車速比較手段、該車速比較手段からの指令を保持する
カットバックバルブ制御手段、及び前記車速比較手段か
らの指令信号に応答して前記オーバランクラッチを締結
するオーバランクラッチ制御手段を有している。
〔作用〕
この発明による自動変速機は、上記のように構成さ
れ、次のように作用する。即ち、この自動変速機は、カ
ットバック制御を行うことを前提としており,パラメー
タとしてのスロットル開度が予め定められた開度を超え
ている場合,スロットル開度が予め定められた開度以下
の場合と比較して,ライン油圧が高く設定されるもので
あるため,ライン油圧のカットバック制御をそのまま維
持したときには,車速がカットバック車速以下のときに
は、ライン油圧が高くなり過ぎる傾向にある。しかしな
がら,この自動変速機においては,車速がカットバック
車速以下のとき,即ち,トルク比が大きくトルクコンバ
ータの速度比が小さい領域においては,カットバック前
のライン油圧を保持すると共にフォワードクラッチに加
えてオーバランクラッチを締結するように構成したの
で、基本的にはカットバック制御を行いつつ,特定の条
件下でのライン油圧が上昇し過ぎるのを防止すると共
に,ライン油圧の上昇抑制に起因して不足する傾向にあ
るクラッチのトルク伝達容量を増すことができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明による自動変速機の
実施例について説明する。この自動変速機の制御内容を
除く構造自体については、第5図に示した従来のものと
同様な構造であるので、その構造についての説明は省略
する。
また、この自動変速機における変速段とフリクション
機素の作動状態との関係についても第6図に示したもの
とほぼ同じである。唯一の相違点は、点線の○印の意味
が異なっている点にある。第6図では、上記点線の○印
はコースト時にオーバランクラッチを締結することを示
しているが、この発明ではコースト時及び発進時にオー
バランクラッチを締結することを示している。なお、1
レンジでは、従来もオーバランクラッチを常時締結して
いるが、これはエンジンブレーキを得るためであって、
この時ライン液圧を下げていない。
この発明による自動変速機は、第1図に示すように、
車速を検出する車速センサ40、スロットル開度を検出す
るスロットル開度センサ41、シフトレバーのレバーポジ
ションを検出するレバーポジションセンサ42、各センサ
40,41,42からの検出信号に基づいて前進段で且つ車速が
カットバック車速以下の時に、カットバック前のライン
油圧を保持すると共に、オーバランクラッチを締結する
制御を行うコントローラ47を有している。また、コント
ローラ47は、前進段の走行レンジを検知して信号を発す
るレンジ判別手段43、レンジ判別手段43から信号が入力
された場合で且つ車速がカットバック車速以下の時に指
令信号を発する車速比較手段44、車速比較手段44からの
指令信号に応答してカットバックバルブを制御しカット
バック前のライン油圧を保持するカットバックバルブ制
御手段45、車速比較手段44からの指令信号に応答してオ
ーバランクラッチ4Bを締結させるオーバランクラッチ制
御手段46を有している。
シフトレバーユニットには、レバーポジションの各位
置を検出するセンサが設けられており、これらのセンサ
によって、現作動におけるレバーポジションが検出され
る。レンジ判別手段43は、Rレンジを除く走行レンジ、
即ち、Dレンジ、3レンジ、2レンジ、1レンジの位置
に設けられたセンサであって、いずれか一つのセンサが
前進段の走行レンジを検出した時に、コントローラ47の
車速比較手段44へ信号を発する。
車速比較手段44は、第7図に示すようなライン油圧特
性を予めメモリに記憶させておき、スロットル開度セン
サ41で検出したスロットル開度θに対応するカットバッ
ク点における車速、即ち、カットバック車速VCUT(θ)
を計算し、車速センサ40で検出した車速Vとを比較し、
車速Vがカットバック車速VCUT(θ)以下の時に、カッ
トバックバルブ制御手段45及びオーバランクラッチ制御
手段46に指令信号を発する。
オーバランクラッチ制御手段46は、車速比較手段44か
らの指令信号によって作動されるオーバランソレノイド
を有しており、このソレノイドの働きでオーバランコン
トロールバルブが制御されることによりオーバランクラ
ッチ4Bが締結される。
次に、この発明による自動変速機の概略的な作用につ
いて、第2図のフローチャートを参照して説明する。
スロットル開度はスロットル開度センサ41によって検
出され、車速は車速センサ40によって検出され、シフト
レバーのレバーポジションはレバーポジションセンサ42
によって検出される。まず、各センサ40,41,42によっ
て、車速V、スロットル開度θ及びレバーポジションPL
を検出する(ステップ50)。
レバーポジションセンサ42からの信号がコントローラ
47のレンズ判別手段43に入力されると、レンジ判別手段
43は現作動中のレバーポジションPLが前進段の走行レン
ジであるか否かを判別し、前進段の走行レンジ、即ち、
Dレンジ、3レンジ、2レンジ、1レンジのうちのいず
れか一つのレンジの場合に、車速比較手段44へ信号を発
する(ステップ51)。
車速比較手段44は、スロットル開度センサ41及び車速
センサ40によって検出されたスロットル開度θ及び車速
Vに関する情報に基づいて、車速Vがカットバック車速
VCUT(θ)以下か否かを判断し、車速Vがカットバック
車速VCUT(θ)以下であると判断した場合には、カット
バックバルブ制御手段45及びオーバランクラッチ制御手
段46へ指令信号を発する。即ち、Dレンジ、3レンジ、
2レンジ、1レンジのうちのいずれか一つの場合には、
車速Vがカットバック車速VCUT(θ)以下か否かを判断
する(ステップ52)。
車速比較手段44からの指令信号に応答して、カットバ
ックバルブ制御手段45は、カットバック前のライン油圧
を保持する一方、オーバランクラッチ制御手段46は、オ
ーバランクラッチを締結する。そこで、車速Vとカット
バック車速VCUT(θ)との関係が、V≦VCUT(θ)の場
合には、ライン油圧Pをカットバック前のライン油圧P
BCB(θ)に保持すると共に、オーバランクラッチ4Bを
締結する(ステップ53)。
その後、上記各処理工程を繰り返す。
以上のように、車速Vがカットバック車速VCUT(θ)
以下の時、即ち、トルクコンバータの速度比が小さい時
(トクル比が大きい時)に、ライン油圧Pをカットバッ
ク前のライン油圧PBCB(θ)に保持すると共に、オーバ
ランクラッチを締結するように構成したので、ライン油
圧Pを上げずにクラッチのトルク伝達容量を増すことが
できる。また、走行レンジがDレンジ、3レンジ、2レ
ンジ、1レンジのうちのいずれでもない場合、或いは、
車速Vがカットバック車速VCUT(θ)を超えている場合
には、処理はステップ50に戻る。
この自動変速機における上記制御は、基本的な考え方
を示したに過ぎないものである。実際には、オーバラン
クラッチ4Bの作動領域を、上記のように車両の速度がカ
ットバック車速以下の時のみに限定するのではなくて、
スロットル開度の低い範囲も作動領域とすると共に、定
速走行装置の作動も考慮した総合的に制御がコントロー
ラによって行われるようになっている。
その総合的な処理制御の一例について、第3図(A)
及び第3図(B)のフローチャートを参照して説明す
る。まず、ギヤシフトユニットのギヤボジションPG及び
シフトレバーユニットのレバーポジションPLの各位置を
検出する各センサによって、現作動におけるギヤポジシ
ョンPGの位置及びレバーポジションPLの位置を検出する
(ステップ21)。検出された位置信号によってシフトレ
バーユニットのレバーポジションPLが2レンジ、3レン
ジ或いはDレンジであるか否かを判断する(ステップ2
2)。レバーポジションPLが上記いずれかの変速段の場
合には、ギヤシフトユニットのギヤポジションPGが1
速、2速、又は3速に位置しているか否かを判断し(ス
テップ23)、また、上記各変速段でない場合には、レバ
ーポジションPLは1レンジであるか否かを判断する(ス
テップ24)。レバーポジションPLが1レンジでない場
合、即ち、Pレンジ、Nレンジ、Rレンジの場合には、
オーバランクラッチ4Bを解放して非作動状態になるよう
にコントローラで制御する(ステップ34)。
また、レバーポジションPLが1レンジの場合、スロッ
トル開度θ及び車速Vを読み込み(ステップ25)、その
スロットル開度θに対応するカットバック車速V
CUT(θ)を計算して、車速Vとカットバック車速VCUT
(θ)とを比較する(ステップ33)。
車速Vとカットバック車速VCUT(θ)との関係がV≦
VCUT(θ)の場合には、ライン油圧Pをカットバック前
のライン油圧PBCB(θ)に保持する(ステップ31)と共
に、オーバランクラッチ4Bを締結して作動するようにコ
ントローラで制御する(ステップ32)。
車速Vとカットバック車速VCUT(θ)との関係がV>
VCUT(θ)の場合には、オーバランクラッチ4Bを締結し
て作動するようにコントローラで制御する(ステップ3
2)。
また、ギヤシフトユニットのギヤポジションPGが1
速、2速又は3速に位置している場合には、定速走行装
置(即ち、オートクルーズ)が作動しているか否かを、
センサ等の作動信号発生手段によって検出する(ステッ
プ26)。即ち、該作動信号発生手段は、定速走行装置の
作動状態又は非作動状態の信号を出力することができる
ものであり、該作動信号発生手段からの定速走行装置の
作動信号を受けて、定速走行装置を現在作動状態に設定
しているか又は非作動状態になっているかを検出する
(ステップ27)。該作動信号発生手段からの定速走行装
置を作動状態に設定している作動信号を受けた時には、
オーバランクラッチ4Bを締結して該オーバランクラッチ
4Bが作動するようにコントローラで制御する(ステップ
32)。また、作動信号発生手段からの定速走行装置の非
作動信号を受けた場合には、センサによってスロットル
開度θを検出すると共に、車速Vを検出する(ステップ
28)。検出したスロットル開度θが所定のスロットル開
度θより大きくない(即ち、θ≦θ)か否かを判断
し(ステップ29)、大きくない場合にはオーバランクラ
ッチ4Bを締結して作動するようにコントローラで制御す
る(ステップ32)。また、検出したスロットル開度θが
所定のスロットル開度θより大きい場合には、スロッ
トル開度θ及び車速Vを読み込み、そのスロットル開度
θに対応するカットバック車速VCUT(θ)を計算して、
車速Vとカットバック車速VCUT(θ)とを比較する(ス
テップ30)。
車速Vとカットバック車速VCUT(θ)との関係がV≦
VCUT(θ)の場合には、ライン油圧Pをカットバック前
のライン油圧PBCB(θ)に保持する(ステップ31)と共
に、オーバランクラッチ4Bを締結して作動するようにコ
ントローラで制御する(ステップ32)。
車速Vとカットバック車速VCUT(θ)との関係がV>
VCUT(θ)の場合には、オーバランクラッチ4Bを解放し
て非作動状態になるようにコントローラで制御する(ス
テップ34)。
なお、ステップ31において、ライン油圧をカットバッ
ク前のライン油圧に保持する以外は、ライン油圧は第7
図に示すようなライン油圧特性に従って従来どおり制御
される。
次に、第4図の自動変速線図を参照して、オーバラン
クラッチの締結領域について説明する。第4図は2レン
ジにおける自動変速線図であって、図では、アップシフ
トを実線USで、ダウンシフトを破線DSで示している。符
号CAの斜線領域及び符号SAの斜線領域は共に、オーバラ
ンクラッチ4Bが締結される領域を示している。斜線領域
CAはスロットル開度θの低い範囲を指し、斜線領域SAは
車両の速度Vがカットバック車速VCUT(θ)以下の時を
指している。
〔発明の効果〕
この発明による自動変速機は、上記のように構成され
ているので、次のような効果を有する。即ち、この自動
変速機は、スロットル開度が所定の値を超える場合,前
進段で且つトルクコンバータの速度比が小さい時に,カ
ットバック前のライン油圧を保持すると共にフォワード
クラッチとオーバランクラッチを締結するように制御し
たので、基本的にはカットバック制御を行いつつ,車速
がカットバック車速以下のとき,必要以上にライン油圧
を上げることがなく、しかもライン油圧の上昇抑制に起
因して不足する傾向にあるクラッチのトルク伝達容量を
増すことができる。したがって,この自動変速機によれ
ば,オートトランスミッション本体を大型化したりせず
に、エンジンの高出力化を実現することができると共
に、オートトランスミッションのトルクロスを減じるこ
とができる。
また、ライン油圧を高くまで上げる必要がないので、
容量の小さいオイルポンプで済むという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による自動変速機の変速制御内容を示
すブロック図、第2図はこの自動変速機の作動の一実施
例を示すフローチャート、第3図(A)及び第3図
(B)はこの発明による自動変速機の作動の一例を示す
フローチャート、第4図は第1図の自動変速線図、第5
図はこの発明による自動変速機を達成するパワートレイ
ンのスケルトン図、第6図は第5図のパワートレインに
おけるフリクション機素の作動状態を示す表、及び第7
図はライン油圧特性線図である。 2……トルクコンバータ 4A……フォワードクラッチ 4B……オーバランクラッチ 5A……フォワード・ワンウェイクラッチ 40……車速センサ 41……スロットル開度センサ 42……レバーポジションセンサ 43……レンジ判別手段 44……車速比較手段 45……カットバックバルブ制御手段 46……オーバランクラッチ制御手段 47……コントローラ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前進段で作用するフォワードクラッチ、エ
    ンジン駆動時に前記フォワードクラッチを作用させるフ
    ォワード・ワンウェイクラッチ、エンジンブレーキ時に
    前記フォワード・ワンウェイクラッチの作用による空走
    を防止する電気的に制御可能なオーバランクラッチ、車
    速を検出する車速センサ、スロットル開度を検出するス
    ロットル開度センサ、シフトレバーのレバーポジション
    を検出するレバーポジションセンサ、及び前記車速が高
    速側からカットバック車速以下の低速側に変化するとき
    に前記各クラッチに油圧を供給するライン油圧を高い油
    圧に切り換えるコントローラを具備し,前記コントロー
    ラは,前記スロットル開度が予め定められた開度を超え
    ている場合,前記各センサからの検出信号に基づいて前
    進段で且つ車速が前記カットバック車速以下の時にカッ
    トバック前の前記ライン油圧を保持すると共に前記フォ
    ワードクラッチ及び前記オーバランクラッチを締結する
    ことから成る自動変速機。
  2. 【請求項2】前記コントローラは、前進段の走行レンジ
    を検知して信号を発するレンジ判別手段、該レンジ判別
    手段から信号が入力された場合で且つ車速が前記カット
    バック車速以下の時に指令信号を発する車速比較手段、
    該車速比較手段からの指令を保持するカットバックバル
    ブ制御手段、及び前記車速比較手段からの指令信号に応
    答して前記オーバランクラッチを締結するオーバランク
    ラッチ制御手段を有する請求項1に記載の自動変速機。
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