JP3420352B2 - 登坂路における車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

登坂路における車両用自動変速機の制御装置

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JP3420352B2
JP3420352B2 JP23324694A JP23324694A JP3420352B2 JP 3420352 B2 JP3420352 B2 JP 3420352B2 JP 23324694 A JP23324694 A JP 23324694A JP 23324694 A JP23324694 A JP 23324694A JP 3420352 B2 JP3420352 B2 JP 3420352B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、登坂路における車両用
自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機においては、一般に、
車速及びエンジン負荷(スロットル開度等)をパラメー
タとした変速マップを備え、走行時にその時点における
車速及びエンジン負荷の情報をこの変速マップに当ては
めることにより選択すべき変速段を決定するようにして
いる。
【0003】しかしながら、この変速マップは、一般的
な平地走行状態を基に作成したものであるため、例えば
降坂路や登坂路を走行するときには、必ずしも最適な変
速段を与えるものではなかった。
【0004】このような事情に鑑み、例えば特公昭59
−8698号公報には、平坦路走行用、登坂路走行用等
の走行路の状態に応じた変速マップを別々に備え、これ
らを適宜に切換えて使用する技術が提案されている。
【0005】この特公昭59−8698号公報において
は、スロットル開度や車速等をパラメータとして平坦路
での基準車両加速度(予測加速度)を予め求めておき、
この基準車両加速度と車速から演算した実際の車両加速
度とを比較して該実際の加速度が基準車両加速度よりも
所定値以上大きいときは降坂路を走行中、小さいときは
登坂路を走行中というように判断する技術が併せて開示
されている。
【0006】登降坂路を走行していると判断された場
合、一般的には、登坂路の場合はより動力性能を高める
ために、降坂路の場合はよりエンジンブレーキを効かせ
るために、いずれも低速段側に維持あるいはダウンシフ
トする制御がなされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、登坂路
と判断されたときに高速段を禁止して低速段へダウンシ
フトすると、一般にギヤ比が増大することにより燃費が
悪化するという恐れがある。又、当該ダウンシフトが運
転者にとって予期しない変速となる場合もあり、運転者
に違和感を与える恐れもある。
【0008】このような点に鑑み、登坂路と判定されて
も、直ちにはダウンシフトせず、通常の変速マップ上の
ダウンシフト線をよぎることによってダウンシフトされ
るべき時まで待ち、これと同期してダウンシフトするよ
うにし、一度ダウンシフトした後は次に変速マップ上で
アップシフト線をよぎったときでも低速段を維持するよ
うな構成とすることが考えられる。
【0009】しかしながら、このように高速段で走行し
ている時に登坂路と判断されてもその実質的な実行を留
保していたのでは、現実の走行状態が低速段に移行して
も燃費がそれほど悪化せず、又、運転者にとっても予期
しない変速とならないような場合であってもダウンシフ
トがなされないことになり、登坂制御本来の機能が損な
われてしまう。
【0010】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、燃費の悪化を招くことなく、
又、登坂制御の実行によって運転者に違和感を与えるの
を防止しつつ、登坂制御本来の機能を最大限に発揮させ
ることのできる登坂路における車両用自動変速機の制御
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、速度比の増加
に伴い、効率が零から比較的急激に立ち上がった後、徐
々にその上昇の程度が緩くなり、やがて若干右下がりぎ
みになった後、フルードカップリング領域に入ると再び
右上がりとなる特性を有するトルクコンバータを備えた
車両において、登坂路か否かを判断、登坂路と判断さ
れたときには、所定の条件の下に高速段を禁止し、低速
段へダウンシフトする登坂路制御を行う車両用自動変速
機の制御装置であって、前記高速段での走行よりも前記
低速段での走行の方が前記自動変速機のトルクコンバー
タの効率が良くなる走行状態であるか否かを判断する効
率判断手段と、登坂路であると判断され、且つ前記高速
段での走行よりも前記低速段での走行の方がトルクコン
バータの効率が良くなる走行状態であると判断されたと
きに、前記登坂路制御に係るダウンシフトを実行する手
段と、を備えたことにより、上記課題を解決したもので
ある。
【0012】なお、トルクコンバータの速度比が所定値
以下と判断されたときに、前記高速段での走行を禁止し
て低速段で走行した方がトルクコンバータの効率が良く
なる走行状態であると判断するようにすると、トルクコ
ンバータの効率を当該トルクコンバータの速度比から直
接的に判断するため上述の走行状態を適確に判断するこ
とができる。
【0013】又、スロットル開度、車速及び変速段に基
づいて平坦路での基準車両加速度(予想加速度)を求
め、これが所定値以上であると判断されたときに前記高
速段を禁止して低速段で走行した方がトルクコンバータ
の効率が良くなる走行状態であると判断するようにする
と、「登坂路」を判断するために既に求められている予
想加速度を利用して上述の走行状態であるか否かを判断
できるようになるため、制御をより簡素化することがで
きる。
【0014】
【作用】一般に、トルクコンバータの効率は、速度比e
(=タービン回転速度Nt/エンジン回転速度Ne)の
関数として略右上りの特性になることが知られている。
しかしながら、その右上りの仕方はリニアではなく、図
6に示されるように、零から比較的急激に立ち上がった
後、徐々にその上昇の程度が緩くなり、やがて若干右下
がりぎみになった後、フルードカップリング領域に入る
と再び右上がりとなるような特性となっている。
【0015】従って、現在のトルクコンバータの速度比
eがどの程度であるか否かを見ることにより、低速段に
ダウンシフトした方が効率が向上するか否かを知ること
ができる。
【0016】例えば現在の速度比eが低く、従ってトル
クコンバータの効率ηも低い状態の場合は、低速段にダ
ウンシフトしてスリップ率を小さくし、速度比を上げる
ことにより該効率ηを上昇させることができる。その結
果、たとえ低速段にダウンシフトしてギヤ比が増大する
ことになっても燃費はそれほど悪化せず、場合によって
はむしろ良くなることもある。
【0017】一方、現在の速度比eが既にかなり高い場
合には、低速段にダウンシフトして速度比eをより高め
ても効率ηはむしろ低下することがあり、従ってこのよ
うな状態ではギヤ比増大による燃費の悪化が著しいこと
になる。
【0018】本発明は、この点に着目し、高速段での走
行を禁止して低速段で走行した方がトルクコンバータの
効率が良くなるような走行状態か否かを判断し、これに
基づいて登坂路制御に係るダウンシフトを実行するよう
にした。この結果、低速段に移行したとしても燃費をそ
れほど悪化させずに済み、場合によってはむしろ燃費を
向上させることができるようになる。
【0019】又、このような走行状態のときは、変速マ
ップ上でダウンシフト指令が出される走行状態と類似し
ており、運転者に違和感を与えることもないと考えられ
る。
【0020】なお、トルクコンバータの効率が良くなる
走行状態であるか否かを、トルクコンバータの速度比e
から直接判断するようにすると、上述の走行状態を非常
に適確に判断することができる。
【0021】又、トルクコンバータの効率が良くなる走
行状態か否かを、エンジン負荷、車速及び変速段に基づ
いて定められる平坦路での基準車両加速度(予想加速
度)が所定値以上であるか否かをもって判断するように
すると、もともと当該予想加速度は登坂路の判断のため
に既に求めているものであるため、制御をそれだけ簡素
化することができる。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0023】図2は本発明が適用された車両用自動変速
機(及びエンジン)の全体概要図である。
【0024】この自動変速機2は、トルクコンバータ2
0と、オーバードライブ機構部40と、前進3段後進1
段のアンダードライブ機構部60とを備える。
【0025】前記トルクコンバータ20は、ポンプ2
1、タービン22、ステータ23、及びロックアップク
ラッチ24を備えた周知のものであり、エンジン1のク
ランクシャフト10の出力をオーバードライブ機構部4
0に伝達する。
【0026】前記オーバードライブ機構部40は、サン
ギヤ43、リングギヤ44、プラネタリピニオン42、
及びキャリア41からなる1組の遊星歯車装置を備え、
この遊星歯車装置の回転状態をクラッチC0 、ブレーキ
B0 、一方向クラッチF0 によって制御している。
【0027】前記アンダードライブ機構部60は、共通
のサンギヤ61、リングギヤ62、63、プラネタリピ
ニオン64、65及びキャリア66、67からなる2組
の遊星歯車装置を備え、この2組の遊星歯車装置の回転
状態、前記オーバードライブ機構部40及び出力軸70
との連結状態を、クラッチC1 、C2 、ブレーキB1〜
B3 及び一方向クラッチF1 、F2 によって制御してい
る。
【0028】自動変速機2を制御するコンピュータ84
には、エンジン1の負荷あるいはアクセル開度を反映さ
せるためのスロットル開度を検出するスロットルセンサ
80、車速を検出する車速センサ(出力軸70の回転数
センサ)82、パーキングレンジ、ドライブレンジ、L
レンジ等の運転者によって選択されたシフトポジション
の信号を出力するシフトポジションスイッチ86、フッ
トブレーキが踏まれている際に信号を出力するフットブ
レーキスイッチ88、エンジン回転数を検出するエンジ
ン回転速度センサ90、アイドル接点の状態(アクセル
解放時オン、踏み込み時オフ)を出力するアイドル接点
スイッチ92、動力性能重視(パワーパターン)の走行
をするか、燃費性能重視(ノーマルパターン)の走行を
するかを選択するパターンセレクトスイッチ94、トル
クコンバータ20のタービン22の回転速度を検出する
タービン回転速度センサ97、オーバードライブ(第4
速段)での走行を禁止するオーバードライブオフスイッ
チ97等の各種制御のための信号が入力されている。
【0029】車速センサ82の情報は、車両の実走行加
速度を求めるためにも使用される。
【0030】コンピュータ84は各センサ、スイッチ等
からの入力信号をパラメータとして、予め設定された
(従来と同様の)スロットル開度−車速の基本変速マッ
プに従ってまず選択されるべき変速段を求める。そして
当該変速段となるように、油圧制御回路98内のソレノ
イドバルブS1 、S2 、S3 、S4 等を駆動・制御す
る。その結果、図3に示されるように各クラッチ、ブレ
ーキ等が係合又は解放され、前進4段(第4速段はオー
バードライブ)、後進1段の変速段が達成される。
【0031】ここにおいて、コンピュータ84は図4、
図5に示すような制御フローに従って、走行状態に応じ
て登降坂路における特別制御を行う。
【0032】図4はこの登降坂路における特別制御の概
略フローを示している。
【0033】制御フローの理解を容易とするために、こ
の特別制御の概略をまず説明しておく。
【0034】〈登坂路における制御〉登坂路を走行中と
判定されると、トルクコンバータ20の効率ηを考慮し
て第4速段での走行が禁止され第3速段にダウンシフト
される。又、第3速段から第4速段にシフトアップされ
るのが禁止され、(たとえ基本変速マップ上で第4速段
にシフトアップすべきと判断されても)第3速段がホー
ルドされる。主たる目的は動力性能の確保及び燃費悪化
の防止である。
【0035】登坂制御の復帰は、条件により即時又は所
定の復帰タイマ(遅延時間)経過後に行われる。
【0036】〈降坂路における制御〉降坂路における制
御では、以下のような制御が実行される。
【0037】即ち、第4速段で走行中の場合は、アクセ
ル解放、フットブレーキオンの条件の下に第4速段から
第3速段へダウンシフトされる。これは基本変速マップ
上の変速判断とは同期しない強制ダウンシフトである
が、フットブレーキオンが条件となっているため運転者
に違和感を与えることはない。
【0038】又、第3速段で走行中の場合は、第4速段
にシフトアップされるのが禁止され、(たとえ基本変速
マップ上で第4速段にシフトアップすべきと判断されて
も)第3速段がホールドされる。
【0039】降坂制御の復帰は、条件により即時又は所
定の復帰タイマ(遅延時間)経過後に行われる。
【0040】以下、上述したような登降坂制御を実行す
るための制御フローを図4を参照して説明する。
【0041】この制御フローがスタートすると、まず、
ステップ102において本登降坂制御を実行するための
前提条件が成立しているか否かが判断される。
【0042】この前提条件は、登坂路、降坂路に共通で
あり、具体的には、 1)自動変速機の車速センサ82が正常であること、 2)シフトポジションスイッチ86がドライブレンジと
されていること、 3)第3速段、又は第4速段のいずれかが出力中である
こと、 4)車速が所定値以上であり且つ所定値以下、例えば1
5km/h 〜125km/hの範囲に入っていること、 5)オーバードライブのオフスイッチ97がオフ(非作
用)、即ちオーバードライブ(第4速段)が許可し得る
状態とされていること、 6)クルーズ制御(自動定速度走行制御)が非実行の状
態が連続して所定時間T1 以上検出されていること、で
ある。
【0043】これらの条件のうち1つでも満足しなかっ
た場合には、ステップ124に進んで各フラグが零にリ
セットされる。この結果、実質的にこの図4の制御フロ
ーが終了される。
【0044】なお、1)において自動変速機の車速セン
サ82が正常であることを条件としたのは、車速センサ
82がフェイルしていた場合には、本制御を実行するた
めに必須の登降坂の判定自体ができなくなるためであ
る。
【0045】2)、3)においてドライブレンジの第3
速段又は第4速段のいずれかが出力中であることを条件
としたのは、本制御をドライブレンジの第3速段及び第
4速段におけるホールド、あるいはダウンシフトに限定
して実行するためである。
【0046】4)において車速が所定値以内に入ってい
ることを条件としたのは、車速が所定値以下のときは
(本制御の適用範囲外である)第2速段あるいは第1速
段に入るべき状態であり、又車速が所定値以上のとき
は、エンジンのオーバーランを防止するために第4速段
に維持されるべきだからである。
【0047】5)においてオーバードライブオフスイッ
チが非作用状態であることを条件としたのは、運転者に
よってオーバードライブ(第4速段)での走行が意識的
に避けられているときは、本制御によって第3速段及び
第4速段におけるホールドやダウンシフトを実行する余
地がもともとないためである。
【0048】6)においてクルーズ制御が非作用状態と
されていることを条件としたのは、クルーズ制御が実行
されている場合には、車速を一定に維持するために、別
途のルーチンで変速段が自動制御されるためである。
【0049】ステップ102において前提条件が全て成
立していると判断されると、フローはステップ104に
進む。ステップ104では、登坂路の判定条件が成立す
るか否かが判断される。この場合、非登坂路から登坂路
と判定するときと登坂路から非登坂路と判定するときと
で若干のヒステリシスが設けられている。
【0050】具体的には、MOBG≦SBG43−KD
GSFが所定時間T2 以上成立したと判断されると、車
両が非登坂路から登坂路にさしかかったと判定する。一
方、MOBG>SBG43−KDGSNが所定時間T3
以上成立したと判断されると、車両が登坂路から非登坂
路に移行したと判定する。
【0051】ここで、MOBGは車速センサ(自動変速
機の出力軸70の回転数センサ)82の出力から演算し
た車両の実加速度を示しており、SBG43はスロット
ル開度、車速をパラメータとして各変速段(第3速段、
第4速段)毎に予めマップ化した平坦路走行時の基準車
両加速度(予測加速度)を示している。このSBG43
はスロットル開度が大きいとき程大きく、車速が高いと
き程小さく、第3速段と第4速段とでは概ね第3速段の
方が大きく設定してある。MOBG、SBG43共条件
により正のときもあれば負のときもある。又、KDGS
Fは、車速に依存して中車速までは一定、高車速時に大
きくなるように予めマップ化した所定値(正のみ)、K
DGSNは、パターンセレクトスイッチ94によるセレ
クトパターン(パワーパターン、ノーマルパターン)毎
に同じく車速に依存して高車速時に大きくなるように予
めマップ化した所定値(正のみ)である。
【0052】なお、車速(出力軸回転数)が同一の場
合、KDGSF>KDGSN(ノーマル)>KDGSN
(パワー)となるように設定してある。KDGSNより
KDGSFが大きく設定されているのは判定にヒステリ
シスを与えるためであり、KDGSN(パワー)よりK
DGSN(ノーマル)の方が大きく設定されているの
は、パワーパターンのときはノーマルパターンのときよ
りも登坂路から非登坂路に移行したという判断をし難く
することにより、その分第3速段の状態を長めに維持さ
せるためである。第3速段がより長く維持されると、そ
の分ビジーシフトが防止されると共に加速性やエンジン
ブレーキの効きは向上し、それだけアクセルペダルの動
きに敏感な走行ができる。
【0053】このような条件の判定により、登坂路と判
定されたときは、ステップ106に進んで登坂路判定フ
ラグFg0が1にセットされ、一方、登坂路ではないと判
定されたときにはステップ108に進んで該フラグFg0
が零にリセットされる。
【0054】なお、登坂路判定フラグFg0が1から0に
変わった場合は、後述する登坂制御復帰タイマのカウン
トアップが開始される。
【0055】ステップ110では降坂路であるか否かが
判定される。なお、ステップ106で既に登坂路である
ことが判定されている場合には、降坂路の判定は必要な
いため、ステップ110がバイパスされる。
【0056】降坂路の判定は、具体的には実車両加速度
MOBGが基準車両加速度SBGE43より所定時間T
5 以上大きいか否かが判断され、大きければステップ1
12で降坂路判定フラグFg1が1にセットされ、大きく
なければ零のままステップ116へと進む。
【0057】ここで、SBGE43とは、変速段(第3
速段、第4速段)、セレクトパターン毎に車速に依存し
て、予めマップ化されている降坂路用の基準車両加速度
(正負あり)のことである。
【0058】なお、降坂路判定フラグFg1が1から0に
変わったときは、後述する降坂制御復帰タイマのカウン
トアップが開始される。
【0059】又、この降坂路の判定は、具体的なステッ
プ図示はしていないが、フットブレーキスイッチ88が
オンとされている間はその判定が中止される。これは、
制動がかかると実車両加速度MOBGと基準車速加速度
SBGE43との対応関係が崩れるため、降坂路の正確
な判定が困難になるためである。
【0060】このようにしてステップ116に至ると、
ここで登坂制御開始条件が成立するか否かが判断され
る。
【0061】具体的には、この登坂制御開始条件は図5
に示されるような制御フローに基づいて実行される。即
ち、ステップ114(あるいはステップ112)からス
テップ116に入ってくると、まずステップ200でシ
フトポジションスイッチ86の出力がDレンジであるか
否かが判定される。ステップ202ではオーバードライ
ブオフスイッチ97の出力がオフであるか否かが判定さ
れる。ステップ204では、フットブレーキスイッチ8
8の出力がオフであるか否かが判定される。更に、ステ
ップ206ではアイドル接点スイッチ92の出力がオフ
であるか否かが判定される。
【0062】これらの判定で1つでもNOの判定がなさ
れたときには、登坂開始条件が成立しないとしてステッ
プ120(図4)に進むようになっている。これに対
し、これら4つの条件がいずれもYESと判断されたと
きには、ステップ208、210で現在の変速段が第3
速段又は第4速段であるか、あるいはこれ以外の変速段
であるかが判定される。第3速段又は第4速段のいずれ
でもなかったときには登坂制御の開始条件が成立しない
としてステップ120に進む。
【0063】これに対し第3速段又は第4速段のいずれ
かであった場合にはステップ212に進んで、トルクコ
ンバータ20の速度比eの閾値e0 をマップによりサー
チする。この閾値e0 は、高速段で走行するときよりも
低速段で走行するときの方がトルクコンバータ20の効
率が向上するような速度比eの値に設定する。具体的に
は、この閾値e0 は、車速と変速段とをパラメータとし
てマップ化されており、高車速ほど大きな値に、又高速
段より低速段の方が大きな値にそれぞれ設定してある。
【0064】ステップ214では、タービン回転速度N
tとエンジン回転速度Neとから、現時点での速度比e
(=Nt/Ne)を求め、これがマップで求められた閾
値e0 より小さいか否かが判定される。
【0065】小さかったときには、ステップ216でフ
ラグFg0が1であるか否か、即ち登坂路と判定されてい
るか否かが判断され、1であるとき(登坂路と判定され
ているとき)にステップ118に進んで高速段を禁止す
るためのフラグFg2が1にセットされ、ステップ120
(図4)へと進む。
【0066】この結果、登坂路判定が成立中で且つトル
クコンバータの速度比eが閾値e0より小さい場合に
は、第4速段での走行が禁止されるため第4速段で走行
していたときには第3速段にシフトされ、第3速段で走
行していたときには第4速段へのシフトアップが禁止さ
れる。
【0067】このトルクコンバータの速度比eが所定値
e0 より小さいときというのは、一般的には急勾配のと
き又は緩勾配でもアクセルの踏み込み量が大きいときに
相当するため、状況が変速マップ上でパワーオンダウン
シフトするときとよく似ており、運転者に違和感を与え
ることはない。又、低速段で走行するときの方がトルク
コンバータの効率が高くなるような状況であるため、低
速段にダウンシフトしてギヤ比が増大したとしても燃費
はそれほど悪化しない(むしろ良くなる場合もある)。
【0068】図4のステップ120に戻る。図4のステ
ップ120では、降坂制御開始条件が成立するか否かが
判断される。
【0069】具体的には、 1)アイドル接点スイッチ92がオン(アクセルが解放
されている)、 2)フットブレーキスイッチ88がオン(ブレーキが踏
み込まれている)、 3)降坂路判定フラグFg1が1 なる条件が全て成立したときに降坂制御開始条件が成立
したと判断され、ステップ122に進んで降坂路用の第
4速段禁止要求フラグFg3が1に設定される。
【0070】又、降坂開始条件が不成立であった場合に
は、ステップ122はバイパスされる。従って、このと
きは降坂路用の第4速段禁止要求フラグFg3が1に設定
されることはない。
【0071】このようにしてステップ126に至ると、
以降は各フラグの値に基づいて実際の処理が為される。
まず該ステップ126で登坂路判定フラグFg0が零であ
るか否かが判断される。又、ステップ128では登坂路
用の第4速段禁止要求フラグFg2が1であるか否かが判
断される。
【0072】登坂路判定フラグFg0が零であるにもかか
わらず、登坂路用の第4速段禁止要求フラグFg2が1で
あると判定されたときには、ステップ130に進んで前
述した登坂制御復帰タイマが終了しているか否かが判断
される。
【0073】復帰タイマが終了していればステップ13
2で登坂用の第4速段禁止要求フラグFg2を零にリセッ
トするが、終了していなければ、ステップ142(14
4)に進み、登坂路用、あるいは降坂路用の第4速段禁
止要求フラグFg2、Fg3の値を確認し、いずれか一方が
1であったときにはステップ146で第4速段が禁止さ
れる。いずれも零であった場合には第4速段が禁止され
ることなくこの制御フローを終える。
【0074】一方、登坂路判定フラグFg0が零でないと
判断されたとき、あるいは当該フラグFg0が零であると
判断されても登坂路用の第4速段禁止要求フラグFg2が
1でないと判断されたときは、ステップ134に進む。
【0075】ステップ134では降坂路判定フラグFg1
の値が判定される。又、ステップ136では降坂路用の
第4速段禁止要求フラグFg3が1であるか否かが判断さ
れる。降坂路判定フラグFg1が零であるにもかかわらず
降坂路用の第4速段禁止要求フラグFg3が1であると判
断されたときには、ステップ138に進んで前述した降
坂制御復帰タイマが終了しているか否かが判断される。
【0076】復帰タイマが終了していればステップ14
0で降坂路用の第4速段禁止要求フラグFg3が零にリセ
ットされる。
【0077】しかしながら、降坂路判定フラグFg1が零
でないとき、あるいは零であっても降坂路用の第4速段
禁止要求フラグFg3が1でないとき、更には降坂制御復
帰タイマが終了していないと判断されたときは、ステッ
プ142(144)に進み、登坂路用、あるいは降坂路
用の第4速段禁止要求フラグFg2、Fg3のいずれか一方
が1であればステップ146で第4速段が禁止される。
又、いずれも零であった場合には第4速段が禁止される
ことなくこの制御フローを終える。
【0078】この実施例によれば、第4速段で走行する
よりも第3速段で走行する方がトルクコンバータの効率
ηが良くなるような条件のときに第4速段での走行が禁
止され、第3速段にダウンシフト(あるいはホールド)
されるため、低速段にダウンシフトしたとしても燃費の
悪化を避けることができるようになる。又、このような
走行時は一般に変速マップ上でダウンシフト線をよぎる
状況と似ているため、運転者に違和感を与えることもな
い。
【0079】なお、上記実施例では、図5のステップ2
12、214において、速度比eの閾値e0 の値をマッ
プサーチし、現実の速度比eがこの閾値e0 より小さい
か否かをもって第4速段での走行よりも第3速段での走
行の方がトルクコンバータの効率ηが良くなる走行状態
であると判断するようにしていたが、これを、前記基準
車両加速度(予想加速度)SBG43の閾値SBGo4
3の値をマップサーチし、該基準車両加速度SBG43
の値がこのマップサーチされた閾値SBGo43よりも
大きいか否かを判断することをもって「第4速段での走
行よりも第3速段での走行の方がトルクコンバータ22
の効率ηが良くなる走行状態」と判断するように変更し
てもよい。
【0080】この場合、この閾値SBGo43は、車
速、スロットル開度、変速段をパラメータとしてマップ
化されるようにし、その増減の傾向は基準車両加速度S
BG43と同様に設定する。具体的には、閾値SBGo
43は、車速が高いときほど小さく、又スロットル開度
が大きいときほど大きく、高速段よりも低速段の方が概
ね大きくなる。
【0081】この場合の設定の目安としては、トルクコ
ンバータ22の効率ηが第3速段での走行の方が良いと
いうときのスロットル開度と車速から求められる基準車
両加速度SBG43がSBGo43の具体的な値という
ことになる。
【0082】このようにSBG43を利用て、「高速段
を禁止して低速段で走行した方がトルクコンバータの効
率が良くなる走行状態」を判断するようにすると、図4
のステップ104(登坂路の判定)で求められた基準車
両加速度SBG43の値を利用して登坂路の開始条件の
1つを判断できるようになるため、先の実施例のように
速度比eを直接求めるものに比べ、タービン回転速度セ
ンサが不要となり、又演算も簡略化できるという利点が
得られる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
トルクコンバータの効率に着目した上で登坂制御を実行
するようにしたため、燃費の悪化を招くことなく、又運
転者に違和感を与えることなく適確にダウンシフトする
ことができるようになるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を示すブロック図
【図2】本発明が適用される車両用自動変速機の概略図
【図3】上記自動変速機の摩擦係合装置の作用状態を示
す線図
【図4】上記実施例において実行される制御フローを示
す流れ図
【図5】図4のステップ116の詳細を示す流れ図
【図6】上記自動変速機のトルクコンバータの性能曲線
を示す線図
【符号の説明】
80…スロットルセンサ 82…車速センサ(出力軸回転数センサ) 84…コンピュータ 86…シフトポジションスイッチ 88…フットブレーキスイッチ 90…エンジン回転速度センサ 92…アイドル接点スイッチ 94…パターンセレクトスイッチ 97…タービン回転速度センサ MOGB…実車両加速度 SGB43…(平坦路での)基準車両加速度 SBGE43…(降坂路での)基準車両加速度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−327061(JP,A) 特開 昭59−222651(JP,A) 特開 平6−109116(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】速度比の増加に伴い、効率が零から比較的
    急激に立ち上がった後、徐々にその上昇の程度が緩くな
    り、やがて若干右下がりぎみになった後、フルードカッ
    プリング領域に入ると再び右上がりとなる特性を有する
    トルクコンバータを備えた車両において、登坂路か否か
    を判断、登坂路と判断されたときには、所定の条件の
    下に高速段を禁止し、低速段へダウンシフトする登坂路
    制御を行う車両用自動変速機の制御装置であって、 前記高速段での走行よりも前記低速段での走行の方が
    自動変速機のトルクコンバータの効率が良くなる走行
    状態であるか否かを判断する効率判断手段と、 登坂路であると判断され、且つ前記高速段での走行より
    も前記低速段での走行の方がトルクコンバータの効率が
    良くなる走行状態であると判断されたときに、前記登坂
    路制御に係るダウンシフトを実行する手段と、 を備えたことを特徴とする登坂路における車両用自動変
    速機の制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 トルクコンバータの速度比を求める手段と、 トルクコンバータの速度比が所定値以下か否かを判断す
    る手段と、を備え、 トルクコンバータの速度比が所定値以下と判断されたと
    きに、前記効率判断手段において、高速段での走行より
    も低速段での走行の方がトルクコンバータの効率が良く
    なる走行状態と判断することを特徴とする登坂路におけ
    る車両用自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 エンジン負荷を検出する手段と、 車速を検出する手段と、 変速段を検出する手段と、 エンジン負荷、車速及び変速段に基づいて平坦路での予
    想加速度を求める手段と、 該予想加速度が所定値以上か否かを判断する手段と、を
    備え、 予想加速度が所定値以上と判断されたときに、前記効率
    判断手段において、高速段での走行よりも低速段での走
    行の方がトルクコンバータの効率が良くなる走行状態と
    判断することを特徴とする登坂路における車両用自動変
    速機の制御装置。
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