JP2923764B2 - 官能基を有する環状ケイ素化合物の製造方法 - Google Patents

官能基を有する環状ケイ素化合物の製造方法

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JP2923764B2
JP2923764B2 JP9054313A JP5431397A JP2923764B2 JP 2923764 B2 JP2923764 B2 JP 2923764B2 JP 9054313 A JP9054313 A JP 9054313A JP 5431397 A JP5431397 A JP 5431397A JP 2923764 B2 JP2923764 B2 JP 2923764B2
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cyclic silicon
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康夫 畠中
俊也 小野澤
正人 田中
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケイ素原子のβ位
に官能基を有する環状ケイ素化合物の製造方法に関する
ものである。環状ケイ素化合物は、耐熱性高分子材料の
原料モノマーとして有用な化合物であり(Chem.Mater.
誌、5 巻、260-279 ページ、1993年)さらに官能基を有
する環状ケイ素化合物は、医農薬の合成中間体として広
く用いられている(有機合成化学協会誌、54巻、289-30
2 ページ、1996年)。
【0002】
【従来の技術】従来の環状ケイ素化合物の製造法とし
て、末端にクロロシリル基を有するアルキルハロゲン化
物と金属マグネシウムを用いた、閉環反応による方法が
知られている(Comprehensive Organometallic Chemist
ry、巻2 、226-296 ページ、Pergamon Press、 Oxford
、1982年)。しかし、この方法では、活性なマグネシ
ウムを用いるため、カルボニル基等の反応性官能基を有
する環状ケイ素化合物の合成が困難であった。そのた
め、この方法により得られる環状ケイ素化合物の構造は
大きく限定され、一般的合成法とは言えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような事情に鑑
み、本発明は、ケイ素原子のβ位に種々の官能基を有す
る環状ケイ素化合物の製造方法を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を行なった結果、ロジウム触媒の
存在下、環状ケイ素化合物とジアゾエステル化合物とを
反応させることによりケイ素原子のβ位に官能基を有す
る環状ケイ素化合物が位置選択的に得られることを見い
だし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は (1)下記一般式(1)で表わされる環状ケイ素化合
物、
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R 及びR は、各々独立に脂
肪族基、芳香族基、アルコキシル基又はハロゲン原子を
表わし、R 、R 、R 及びR は、各々独立に
水素原子、脂肪族基、芳香族基を表わす。R は水素
原子、脂肪族基、芳香族基、アルコキシカルボニル基又
はアシル基を表わす。R は脂肪族基、芳香族基、ア
ルコキシル基又はアミノ基を表わす。mは1〜3の整数
を表わし、nは0〜4の整数を表わす。mが2以上であ
る場合、2つ以上のR は互いに異なっていてもよ
い。また、nが2以上である場合、2つ以上のR
互いに異なっていてもよい。さらにnが1以上である場
合、R とR は互いに結合して環を形成してもよ
い。)を製造するに際し、下記一般式(2)で表わされ
る環状ケイ素化合物と下記一般式(3)で表わされるジ
アゾ化合物をロジウム錯体又はロジウム金属塩の存在下
で反応させることを特徴とする環状ケイ素化合物の製造
方法を提供するものである。
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R 、R 、R 、R 、R
、R 、m及びnは前記一般式(1)で定義したも
のと同義である。)
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R 及びR は前記一般式
(1)で定義したものと同義である。)を提供するもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で反応原料として用いる前
記一般式(2)で表わされる環状ケイ素化合物は種々の
ものが工業的に入手容易であるほか、末端にクロロシリ
ル基を有するアルキルハロゲン化物と金属マグネシウム
による閉環反応を利用することで、容易に合成できる
(Comprehensive Organometallic Chemistry、巻2 、22
6-296 ページ、Pergamon Press、 Oxford 、1982年)。
一般式(2)中のR 及びR は、脂肪族基、芳香族
基、アルコキシル基、アリーロキシ基又はハロゲン原子
を示し、R 、R 、R 及びR は、水素原子、
脂肪族基又は芳香族基を示す。このときの脂肪族基は通
常アルキル基であり、好ましくは炭素数1〜10、さら
に好ましくは炭素数1〜8、特に好ましくは炭素数1〜
5の低級アルキル基であり、直鎖、分岐、環状のいずれ
であってもよい。具体例としては、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0012】アルコキシル基は好ましくは炭素数1〜1
0、さらに好ましくは炭素数1〜6であり、また、直
鎖、分岐、環状のいずれでもよく炭素数1〜5の低級ア
ルコキシル基が好ましい。アリーロキシ基は好ましくは
炭素数6〜16、さらに好ましくは炭素数6〜14であ
り、フェノキシ基が好ましい。具体的には、例えばメト
キシ基、エトキシ基、フェノキシ基、t−ブトキシ基等
が挙げられる。芳香族基は、アリール基であり、好まし
くは炭素数6〜16、さらに好ましくは炭素数6〜14
であり、置換もしくは無置換のフェニル基が特に好まし
く、置換基としては前記と同様の脂肪族基又は前記と同
様のアルコキシル基が好ましい。具体例としては、例え
ば、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基等を挙
げることができる。ハロゲン原子としては、例えばフッ
素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。一般式
(2)中、mは1〜3の整数であり、好ましくは1又は
2である。nは0〜4の整数であり、好ましくは0、1
又は2である。mが2以上のとき、2つ以上のR
互いに異なってもよい。nが2以上のときのR につ
いても同様である。また、nが1以上のとき、R
が互いに結合して好ましくは5〜7員の縮合環を
形成してもよく、このような例としてシラインデン、シ
ラナフタレン等がある。
【0013】前記一般式(2)で表わされる環状ケイ素
化合物を具体的に例示すると、以下の通りである。1,
1−ジメチルシラシクロヘキサン、1−(4−メトキシ
フェニル)−1−メチルシラシクロヘキサン、1−メト
キシ−1−メチルシラシクロヘキサン、1,1−ジメチ
ルシラシクロペンタン、1−メトキシ−1−メチルシラ
シクロペンタン、1,1−ジメチルシラシクロブタン、
1,1−ジフェニルシラシクロブタン、1,1−ジクロ
ロシラシクロブタン、1,1−ジメトキシシラシクロブ
タン、1,1−ジエチルシラシクロブタン、1,1−ジ
プロピルシラシクロブタン、1−フェノキシ−1−メチ
ルシラシクロブタン、1−(4−メチルフェニル)−1
−メチルシラシクロブタン、1−メチル−1−フェニル
シラシクロブタン、1−t−ブトキシ−1−フェニルシ
ラシクロブタン、1−メトキシ−1−メチルシラシクロ
ブタン、1−クロロ−1−メチルシラシクロブタン、1
−ブロモ−1−メチルシラシクロブタン、1−フルオロ
−1−メチルシラシクロブタン、1−メチル−1−フェ
ニルシラシクロブタン、2−メチル−1,1−ジメチル
シラシクロペンタン、2−フェニル−1,1−ジメチル
シラシクロブタン、1,1,2,2−テトラメチル−
1,2−ジシラシクロペンタン、1,1,2−トリメチ
ル−2−フェニル−1,2−ジシラシクロペンタン、
2,3−ジヒドロ−1,1−ジメチル−1H−1−シラ
インデン、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,1−ジ
メチル−1−シラナフタレン、1,1−ジメチル−1−
シラペルヒドロナフタレン等。
【0014】本発明で用いる一般式(3)で表わされる
ジアゾ化合物は、トシルアジドをはじめとする工業的に
入手可能な種々の原料から容易に合成される化合物であ
る(Chem.Rev. 誌、94巻、1091−1160ページ、1994
年)。一般式(3)において、R は、水素原子、脂
肪族基、芳香族基、アルコキシカルボニル基、またはア
シル基を示す。また、R は、脂肪族基、芳香族基、
アルコキシル基、またはアミノ基を示し、低級アルコキ
シル基が特に好ましい。
【0015】この場合の脂肪族基、芳香族基及びアルコ
キシル基の好ましい炭素数、具体例については、前記一
般式(2)について示したと同様である。また、アルコ
キシカルボニル基は好ましくは炭素数2〜11、さらに
好ましくは2〜9であり、具体的には、例えばメトキシ
カルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブチロキシ
カルボニル基が挙げられる。アミノ基は置換基を有して
もよく、特にジアルキルアミノ基が好ましい。この置換
基は好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素
数1〜7であり、脂肪族、芳香族のいずれでもよい。具
体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、
ジフェニルアミノ基、ジベンジルアミノ基等が挙げられ
る。アシル基は好ましくは炭素数2〜11、さらに好ま
しくは2〜7であり、脂肪族、芳香族のいずれでもよ
く、具体的には、例えばアセチル基、プロパノイル基、
ベンゾイル基等が挙げられる。
【0016】前記一般式(3)で示されるジアゾ化合物
の具体例を示すと以下の通りである。ジアゾ酢酸エチ
ル、ジアゾ酢酸メチル、ジアゾ酢酸t−ブチル、ジアゾ
マロン酸ジメチル、ジアゾマロン酸ジエチル、ジアゾマ
ロン酸ジt−ブチル、ジアゾアセト酢酸エチル、ジアゾ
−N,N−ジメチルアセトアミド、ジアゾ−N,N−ジ
エチルアセトアミド、ジアゾ−N,N−ジフェニルアセ
トアミド、2−ジアゾブタン酸エチル、2−ジアゾプロ
パン酸エチル、ジアゾベンゾイル酢酸エチル等。
【0017】本発明に用いられるロジウムの金属錯体ま
たはロジウム金属塩からなる触媒は工業的に種々のもの
が入手容易であり、具体的に例示すると、以下の通りで
ある。酢酸ロジウム二量体、トリフルオロ酢酸ロジウム
二量体、オクタン酸ロジウム二量体、安息香酸ロジウム
二量体、ペンタフルオロ安息香酸ロジウム二量体、ヘプ
タフルオロプロパン酸ロジウム二量体、塩化ロジウム、
ロジウムアセトアセトナト等。
【0018】本発明の反応は溶媒中で行うことが反応効
率の点から望ましい。本発明で用いることのできる溶媒
としては例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエ
タン、テトラクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素溶
媒、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒、ペン
タン、ヘキサン、デカン等の脂肪族炭化水素溶媒等が挙
げられる。反応は−50〜100℃の範囲で行うことが
できるが、反応の効率の点から室温〜100℃で行うこ
とが望ましい。また、触媒の使用量は、一般式(2)で
表わされる化合物1モル当り、0.00001〜0.1
モル、好ましくは0.001〜0.05モルの割合にす
るのがよい。反応時間は通常1〜10時間である。反応
後の生成物の分離は、蒸留・再結晶等の通常の精製単離
法によって容易に実施される。
【0019】本発明の反応によれば、前記一般式(1)
で表わされるケイ素原子のβ位に官能基を有する環状ケ
イ素化合物が得られる。一般式(1)中のR 〜R
、m及びnについては一般式(2)、(3)におい
て示したものと同様である。
【0020】前記一般式(1)で表わされる官能基を有
する環状ケイ素化合物を具体的に例示すると以下の通り
である。4−メトキシカルボニルメチル−1,1,2,
2−テトラメチル−1,2−ジシラシクロペンタン、4
−エトキシカルボニルメチル−1,1,2,2−テトラ
メチル−1,2−ジシラシクロペンタン、4−t−ブト
キシカルボニルメチル−1,1,2,2−テトラメチル
−1,2−ジシラシクロペンタン、4−エトキシカルボ
ニルメチル−1,1,2−トリメチル−2−フェニル−
1,2−ジシラシクロペンタン、3−メトキシカルボニ
ルメチル−1,1−ジメチル−1−シラシクロヘキサ
ン、3−エトキシカルボニルメチル−1,1−ジメチル
−1−シラシクロヘキサン、3−t−ブトキシカルボニ
ルメチル−1,1−ジメチル−1−シラシクロヘキサ
ン、3−(ジエトキシカルボニルメチル)−1,1−ジ
メチル−1−シラシクロヘキサン、3−(ジメトキシカ
ルボニルメチル)−1,1−ジメチル−1−シラシクロ
ヘキサン、3−t−ブトキシカルボニルメチル−1−メ
チル−1−メトキシ−1−シラシクロヘキサン、3−メ
トキシカルボニルメチル−1,1−ジメチル−1−シラ
シクロペンタン、3−エトキシカルボニルメチル−1,
1−ジメチル−1−シラシクロペンタン、3−t−ブト
キシカルボニルメチル−1,1−ジメチル−1−シラシ
クロペンタン、3−t−ブトキシカルボニルメチル−
1,1−ジメチル−1−シラシクロブタン、3−エトキ
シカルボニルメチル−1,1−ジメチル−2−メチル−
1−シラシクロブタン、3−t−ブトキシカルボニルメ
チル−1−メチル−1−メトキシ−1−シラシクロヘキ
サン、3−エトキシカルボニルメチル−1,1−ジメチ
ル−2−エチル−1−シラシクロブタン、3−エトキシ
カルボニルメチル−1,1−ジメチル−1−シラシクロ
ブタン、3−t−ブトキシカルボニルメチル−1,1−
ジメチル−1−シラシクロブタン、3−(ジメトキシカ
ルボニルメチル)−1,1−ジメチル−1−シラシクロ
ブタン、3−(ジエトキシカルボニルメチル)−1,1
−ジメチル−1−シラシクロブタン、3−アセトニル−
1,1−ジメチル−1−シラシクロブタン、3−(2−
オキソブチル)−1,1−ジメチル−1−シラシクロブ
タン、3−フェナシル−1,1−ジメチル−1−シラシ
クロブタン、N,N−ジメチル−[3−(1,1−ジメ
チルシラシクロブチル)]アセトアミド、N,N−ジエ
チル−[3−(1,1−ジメチルシラシクロブチル)]
アセトアミド、、N,N−ジフェニル−[3−(1,1
−ジメチルシラシクロブチル)]アセトアミド、2−
[3−(1,1−ジメチルシラシクロブチル)]プロパ
ン酸エチル、2−[3−(1,1−ジメチルシラシクロ
ブチル)]ブタン酸エチル、3−メトキシカルボニルメ
チル−1−メチル−1−メトキシシラシクロブタン、3
−メトキシカルボニルメチル−1−メチル−1−クロロ
シラシクロブタン、3−メトキシカルボニルメチル−
1,1−ジメトキシシラシクロブタン、3−メトキシカ
ルボニルメチル−1,1−ジクロロシラシクロブタン、
3−エトキシカルボニルメチル−2,3−ジヒドロ−
1,1−ジメチル−1H−1−シラインデン、3−エト
キシカルボニルメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ
−1,1−ジメチル−1−シラナフタレン、3−エトキ
シカルボニルメチル−1,1−ジメチル−1−シラペル
ヒドロナフタレン等。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例によってさらに具体的に
説明する。
【0022】 実施例1 ジクロロメタン溶媒(0. 5ml)中、酢酸ロジウム
(2. 3mg,0.005mmol)の存在下で1,
1, 2, 2−テトラメチル−1, 2−ジシラシクロペン
タン(31. 6mg,0.20mmol)にジアゾ酢酸
エチル(45. 6mg,0.40mmol)を室温で4
時間かけて滴下した。滴下終了後、減圧下で溶媒を留去
し、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:
ヘキサン1:10)により分離精製したところ、4−エ
トキシカルボニルメチル−1,1,2,2−テトラメチ
ル−1,2−ジシラシクロペンタン(43. 9mg,
0.18mmol、91%)を無色透明液体として得
た。本実施例の反応は下記式によって表わされる。
【0023】
【化7】
【0024】H- NMR(300MHz,CD):
δ0. 03- 0. 25(m,2H,CH),0. 09
(d,J= 1. 9Hz,12H,CH),0. 99-
1. 07(m,2H,CH),1. 00(t,J= 7.
1Hz,3H,CH),2. 05-2. 20(m,1
H,CH),2. 33(d,J= 7. 0Hz,2H,C
),4. 01(q,J= 7. 1Hz,2H,CH)
IR(neat):2958,2912,2858,1
731,1369,1251,1170,1129,8
39,803cm−1
【0025】 実施例2 ジクロロメタン溶媒(0. 5ml)中、酢酸ロジウム
(2. 3mg,0.005mmol)の存在下で1,
1, 2−トリメチル−2−フェニル−1, 2−ジシラシ
クロペンタン(46.7mg,0.21mmol)にジ
アゾ酢酸エチル(45. 6mg,0.40mmol)を
室温で4時間かけて滴下した。滴下終了後、減圧下で溶
媒を留去し、薄層クロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸
エチル:ヘキサン1:10)により分離精製したとこ
ろ、4−エトキシカルボニルメチル−1,1,2−トリ
メチル−2−フェニル−1,2−ジシラシクロペンタン
(40.0mg,0.13mmol,62%)を無色透
明液体として得た。本実施例の反応は下記式によって表
わされる。
【0026】
【化8】
【0027】H- NMR(300MHz,CD):
δ0. 03- 0. 62(m,9H) ,1. 12- 1. 2
6(m,4H) ,1. 26(t,J= 7. 1Hz,3
H) ,2.13(m,1H,),2. 42(m,2H)
,4. 13(q,J= 7. 1Hz) ,7.51−7.
50(m,5H)IR(neat):3071,295
8,2912,2858,1734,1429,125
1,1191,1122,839,781,731,7
00cm−1
【0028】 実施例3 ジクロロメタン溶媒(0. 5ml)中、酢酸ロジウム
(2. 2mg,0.005mmol)の存在下で1, 1
−ジメチル−1−シラシクロブタン(22. 0mg,
0.22mmol)にジアゾ酢酸t- ブチル(57. 6
mg,0.41mmol)を室温で4時間かけて滴下し
た。滴下終了後、減圧下で溶媒を留去し、薄層クロマト
グラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:ヘキサン1:1
8)により分離精製したところ、3−t−ブトキシカル
ボニルメチル−1,1−ジメチル−1−シラシクロブタ
ン(30. 1mg,0.14mmol,68%)を無色
透明液体として得た。本実施例の反応は下記式によって
表わされる。
【0029】
【化9】
【0030】H- NMR(300MHz,CD):
δ0. 21(d,J= 3. 9Hz,6H,CH),0.
63(m,2H,CH),1. 15(m,2H,CH
),1. 38(s,9H,CH),2. 25(d,J
= 7. 4Hz,2H,CH),2. 53(m,1H,
CH)IR(neat):2966,1731,136
9,1251,1162,1096,806cm−1
【0031】 実施例4 ジクロロメタン溶媒(0. 5ml)中、酢酸ロジウム
(3. 5mg、0.008mmol)の存在下で1, 1
−ジメチル−1−シラシクロペンタン(35. 7mg、
0.31mmol)にジアゾ酢酸t- ブチル(176.
7mg,1. 24mmol)を室温で18時間かけて滴
下した。滴下終了後、減圧下で溶媒を留去し、薄層クロ
マトグラフィー(展開溶媒、クロロホルム:ヘキサン
1:6)により分離精製したところ、3−t−ブトキシ
カルボニルメチル−1,1−ジメチル−1−シラシクロ
ペンタン(42. 8mg,0.19mmol,60%)
を無色透明液体として得た。本実施例の反応は下記式に
よって表わされる。
【0032】
【化10】
【0033】H- NMR(300MHz,CD):
δ0. 01(d,J= 2. 2Hz,6H,CH),0.
12(m,1H,CH),0. 43(m,1H,CH
),0. 68(m,1H,CH),0. 91(m,1
H,CH),0. 96- 1.10(m,1H,C
),1. 42(s,9H,CH),1. 89- 1.
99(m,1H,CH),2. 06- 2. 15(m,
2H,CH)IR(neat):2932,173
1,1369,1251,1160,843,803c
−1
【0034】 実施例5 ジクロロメタン溶媒(0. 5ml)中、酢酸ロジウム
(3. 3mg,7. 5μmol)の存在下で1, 1−ジ
メチル−1−シラシクロヘキサン(40. 5mg、0.
32mmol)にジアゾ酢酸t- ブチル(132. 6m
g,0.93mmol)を室温で18時間かけて滴下し
た。滴下終了後、減圧下で溶媒を留去し、薄層クロマト
グラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:ヘキサン1:1
9)により分離精製したところ、3−t−ブトキシカル
ボニルメチル−1,1−ジメチル−1−シラシクロヘキ
サン(48. 5mg,0.20mmol,63%)を無
色透明液体として得た。本実施例の反応は下記式によっ
て表わされる。
【0035】
【化11】
【0036】H- NMR(300MHz,CD):
δ- 0. 02(d,J= 28. 2Hz,6H,C
),0. 15(m,1H,CH),0. 29(m,
1H,CH),0. 53- 0. 67(m,1H,CH
),0. 73- 0. 86(m,2H,CH),1. 3
0- 1. 46(m,1H,CH),1. 40(s,9
H,CH),1. 62- 1. 72(m,1H,C
),1. 87- 1. 97(m,1H,CH),1.
97- 2. 94(m,1H,CH),2. 14(m,2
H,CH)IR(neat):2966,1731,
1369,1251,1162,1096,806cm
−1
【0037】
【発明の効果】本発明の反応により得られる、一般式
(1)で表わされる環状ケイ素化合物は、ケイ素原子の
β位に種々の官能基を有する。この化合物は、一般式
(2)の化合物をロジウム触媒の存在下、一般式(3)
で表わされるジアゾ化合物と反応させることにより位置
選択的に得られる。このようにして得られた本発明の環
状ケイ素化合物は、耐熱材料、有機合成反応剤、医農薬
の合成中間体等として利用することができ、高い工業的
価値を有するものであるから、本発明の方法は有用な反
応である。
フロントページの続き (56)参考文献 Ando,W.,et.al.,J. Organometal.Chem., 1974,Vol.67,No.1,pC7− C9 Danilkina,L.P.,e t.al.,Zh.Obshch.Kh im.,1979,Vol.49,No.12, p2776−2777 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/08 CA(STN) CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(2)で表わされる環状ケイ
    素化合物と下記一般式(3)で表わされるジアゾ化合物
    をロジウム錯体又はロジウム金属塩の存在下で反応させ
    ることにより、下記一般式(1)で表される環状ケイ素
    化合物を製造することを特徴とする環状ケイ素化合物の
    製造方法。 【化2】 (式中、R 及びR は、各々独立に脂肪族基、芳香
    族基、アルコキシル基又はハロゲン原子を表わし、R
    、R 、R 及びR は、各々独立に水素原子、脂
    肪族基、芳香族基を表わす。mは1〜3の整数を表わ
    し、nは0〜4の整数を表わす。mが2以上である場
    合、2つ以上のR は互いに異なっていてもよい。ま
    た、nが2以上である場合、2つ以上のR は互いに
    異なっていてもよい。さらにnが1以上である場合、R
    とR は互いに結合して環を形成してもよい。) 【化3】 (式中、R は水素原子、脂肪族基、芳香族基、アル
    コキシカルボニル基又はアシル基を表わす。R は脂
    肪族基、芳香族基、アルコキシル基又はアミノ基を表わ
    す。) 【化1】 (式中、R 、R 、R 、R 、R 、R
    及びR 並びにm及びnはは前記一般式(2)及
    び(3)で定義したものと同義である。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Ando,W.,et.al.,J.Organometal.Chem.,1974,Vol.67,No.1,pC7−C9
Danilkina,L.P.,et.al.,Zh.Obshch.Khim.,1979,Vol.49,No.12,p2776−2777

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