JP2922526B2 - 熱転写シート - Google Patents
熱転写シートInfo
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- JP2922526B2 JP2922526B2 JP1073745A JP7374589A JP2922526B2 JP 2922526 B2 JP2922526 B2 JP 2922526B2 JP 1073745 A JP1073745 A JP 1073745A JP 7374589 A JP7374589 A JP 7374589A JP 2922526 B2 JP2922526 B2 JP 2922526B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- dye
- thermal transfer
- transfer sheet
- parts
- Prior art date
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- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱転写シートに関し、更に詳しくは昇華性染
料(熱移行性染料)を用いた熱転写方式に有用であり、
熱転写時の染料移行性に優れ、且つ優れた画像濃度を与
えることが出来る熱転写シートの提供を目的とする。
料(熱移行性染料)を用いた熱転写方式に有用であり、
熱転写時の染料移行性に優れ、且つ優れた画像濃度を与
えることが出来る熱転写シートの提供を目的とする。
(従来の技術) 従来の一般的印字方法や印刷方法に代えて、優れたモ
ノカラー或いはフルカラー画像を簡便且つ高速に与える
方法として、インクジェット方式や熱転写方式等が開発
されているが、これらの中では、優れた連続階調性を有
し、カラー写真に匹敵するフルカラー画像を与えるもの
として昇華性染料を用いた、いわゆる昇華熱転写方式が
最も優れている。
ノカラー或いはフルカラー画像を簡便且つ高速に与える
方法として、インクジェット方式や熱転写方式等が開発
されているが、これらの中では、優れた連続階調性を有
し、カラー写真に匹敵するフルカラー画像を与えるもの
として昇華性染料を用いた、いわゆる昇華熱転写方式が
最も優れている。
上記の昇華型熱転写方式で使用する熱転写シートは、
ポリエステルフイルム等の基材フイルムの一方の面に昇
華性染料とバインダーとからなる染料層を形成し、他
方、サーマルヘッドの粘着を防止する為に基材フイルム
の他の面に耐熱層を設けたものが一般に用いられてい
る。
ポリエステルフイルム等の基材フイルムの一方の面に昇
華性染料とバインダーとからなる染料層を形成し、他
方、サーマルヘッドの粘着を防止する為に基材フイルム
の他の面に耐熱層を設けたものが一般に用いられてい
る。
この様な熱転写シートの染料層面をポリエステル樹脂
等からなる受像層を有する被転写材に重ね、熱転写シー
トの背面からサーマルヘッドにより画像状に加熱するこ
とによって、染料層中の染料が被転写材に移行して所望
の画像が形成される。
等からなる受像層を有する被転写材に重ね、熱転写シー
トの背面からサーマルヘッドにより画像状に加熱するこ
とによって、染料層中の染料が被転写材に移行して所望
の画像が形成される。
(発明が解決しようとしている問題点) 以上の如き熱転写方式においては、染料層中から染料
のみが被転写材に移行し、バインダーは基材フイルム側
に残る。この際、染料の移行性が良好である程、鮮明且
つ高濃度の画像が形成される。
のみが被転写材に移行し、バインダーは基材フイルム側
に残る。この際、染料の移行性が良好である程、鮮明且
つ高濃度の画像が形成される。
染料の移行性を良好にする方法としては、印字エネル
ギーを大にすることが最も簡単であるが、高い印字エネ
ルギーは説明する迄もなく印字コストが高くなり望まし
くなく、又、基材フイルムとしてプラスチツクフイルム
を用いる場合には自ら付加エネルギーには限界がある。
ギーを大にすることが最も簡単であるが、高い印字エネ
ルギーは説明する迄もなく印字コストが高くなり望まし
くなく、又、基材フイルムとしてプラスチツクフイルム
を用いる場合には自ら付加エネルギーには限界がある。
又、別の方法としては、染料として一般に分子量の低
い染料を使用することが良く知られているが、染料の分
子量が低いと形成される画像の耐ブリード性、耐熱性等
の堅牢性が劣るという問題が生じる。
い染料を使用することが良く知られているが、染料の分
子量が低いと形成される画像の耐ブリード性、耐熱性等
の堅牢性が劣るという問題が生じる。
この様な問題を回避する方法としては、分子量の大な
る染料を使用する方法が知られているが、これらの分子
量の大なる染料を用いると染料の移行性が劣り、鮮明且
つ高濃度の画像が形成ないという問題がある。
る染料を使用する方法が知られているが、これらの分子
量の大なる染料を用いると染料の移行性が劣り、鮮明且
つ高濃度の画像が形成ないという問題がある。
従って本発明の目的は、従来技術に比して低い印字エ
ネルギーで満足出来る濃度の画像が形成出来、又、従来
と同様な印字エネルギーでは、より一層高濃度の画像形
成が可能な熱転写シートを提供することである。
ネルギーで満足出来る濃度の画像が形成出来、又、従来
と同様な印字エネルギーでは、より一層高濃度の画像形
成が可能な熱転写シートを提供することである。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明は、基材フイルム上に昇華性染料と転写
時被転写体に転写しないバインダーとからなる染料層を
設けた熱転写シートにおいて、該染料層が下記一般式
(I)で表される化合物を含有することを特徴とする昇
華型熱転写シートである。
時被転写体に転写しないバインダーとからなる染料層を
設けた熱転写シートにおいて、該染料層が下記一般式
(I)で表される化合物を含有することを特徴とする昇
華型熱転写シートである。
R=[(CH2)l−X−(CH2)m−CH3]2 (I) (但し、上記式中におけるRは置換基を有してもよいフ
ェニレン基又はナフチレン基或いはアルキレン基であ
り、Xは−NHCOO−基、−NHCONH−基、−COO−基、−CO
NH−基、−NHCO−基、−NHSO2−基−、−OOC−基、−OO
CNH−基、−O・O2S−基、−SO2NH−基、−SO2・O−
基、−O−基、−NH−基及び−S−基から選ばれる連結
基であり、l及びmは1乃至30の整数である。) (作用) 上記一般式(I)で表される化合物を染料層中に存在
させることによって、従来技術に比して低い印字エネル
ギーで満足出来る濃度の画像が形成出来、又、従来と同
様な印字エネルギーでは、より一層高濃度の画像形成が
可能な熱転写シートを提供することが出来る。
ェニレン基又はナフチレン基或いはアルキレン基であ
り、Xは−NHCOO−基、−NHCONH−基、−COO−基、−CO
NH−基、−NHCO−基、−NHSO2−基−、−OOC−基、−OO
CNH−基、−O・O2S−基、−SO2NH−基、−SO2・O−
基、−O−基、−NH−基及び−S−基から選ばれる連結
基であり、l及びmは1乃至30の整数である。) (作用) 上記一般式(I)で表される化合物を染料層中に存在
させることによって、従来技術に比して低い印字エネル
ギーで満足出来る濃度の画像が形成出来、又、従来と同
様な印字エネルギーでは、より一層高濃度の画像形成が
可能な熱転写シートを提供することが出来る。
(好ましい実施態様) 次に本発明を好ましい実施態様を挙げて更に詳しく説
明する。
明する。
本発明の熱転写シートは、基本的には従来技術と同様
に基材フイルム上に染料層を形成してなるものである
が、該染料層に前記一般式(I)で表される化合物を包
含させたことを特徴としている。
に基材フイルム上に染料層を形成してなるものである
が、該染料層に前記一般式(I)で表される化合物を包
含させたことを特徴としている。
以上の様な本発明の熱転写シートの基材フイルムとし
ては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するもの
であればいずれのものでもよく、例えば、0.5乃至50μ
m、好ましくは3乃至10μm程度の厚さの紙、各種加工
紙、ポリエステルフイルム、ポリスチレンフイルム、ポ
リプロピレンフイルム、ポリサルホンフイルム、アラミ
ドフイルム、ポリカーボネートフイルム、ポリビニルア
ルコールフイルム、セロファン等であり、特に好ましい
ものはポリエステルフイルムである。これらの基材フイ
ルムは枚葉式であってもよいし、連続フイルムであって
もよく特に限定されない。
ては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するもの
であればいずれのものでもよく、例えば、0.5乃至50μ
m、好ましくは3乃至10μm程度の厚さの紙、各種加工
紙、ポリエステルフイルム、ポリスチレンフイルム、ポ
リプロピレンフイルム、ポリサルホンフイルム、アラミ
ドフイルム、ポリカーボネートフイルム、ポリビニルア
ルコールフイルム、セロファン等であり、特に好ましい
ものはポリエステルフイルムである。これらの基材フイ
ルムは枚葉式であってもよいし、連続フイルムであって
もよく特に限定されない。
上記基材フイルムの表面に形成する染料層は、少なく
とも染料及び前記一般式(I)の化合物を任意のバイン
ダー樹脂で担持させた層である。
とも染料及び前記一般式(I)の化合物を任意のバイン
ダー樹脂で担持させた層である。
使用する染料としては、従来公知の熱転写シートに使
用されている昇華性染料はいずれも本発明に有効に使用
可能であり特に限定されない。例えば、幾つかの好まし
い染料としては、赤色染料として、MS Red G、Macrolex
Red Violet R、Ceres Red7B、Samaron Red HBSL、Reso
lin Red F3BS等が挙げられ、又、黄色の染料としては、
ホロンブリリアントイエロー6GL、PTY−52、マクロレッ
クスイエロー6G等が挙げられ、又、青色染料としては、
カヤセットブルー714、ワクソリンブルーAP−FW、ホロ
ンブリリアントブルーS−R、MSブルー100等が挙げら
れる。
用されている昇華性染料はいずれも本発明に有効に使用
可能であり特に限定されない。例えば、幾つかの好まし
い染料としては、赤色染料として、MS Red G、Macrolex
Red Violet R、Ceres Red7B、Samaron Red HBSL、Reso
lin Red F3BS等が挙げられ、又、黄色の染料としては、
ホロンブリリアントイエロー6GL、PTY−52、マクロレッ
クスイエロー6G等が挙げられ、又、青色染料としては、
カヤセットブルー714、ワクソリンブルーAP−FW、ホロ
ンブリリアントブルーS−R、MSブルー100等が挙げら
れる。
上記の如き染料を担持する為のバインダー樹脂として
は、従来公知のものがいずれも使用でき、好ましいもの
を例示すれば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロー
ス、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニ
ルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド等のビニル系樹脂、ポリエステル等が
挙げられるが、これらの中では、セルロース系、アセタ
ール系、ブチラール系及びポリエステル系等が耐熱性、
染料の移行性等の点から好ましいものである。
は、従来公知のものがいずれも使用でき、好ましいもの
を例示すれば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロー
ス、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニ
ルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド等のビニル系樹脂、ポリエステル等が
挙げられるが、これらの中では、セルロース系、アセタ
ール系、ブチラール系及びポリエステル系等が耐熱性、
染料の移行性等の点から好ましいものである。
本発明において使用する前記一般式(I)で表される
化合物は、置換基を有してもよいベンゼン環又はナフタ
レン環に2個のアミノアルキル基、ヒドロキシアルキル
基、ハロゲノアルキル基、カルボキシアルキル基、スル
ホニルアルキル基、イソシナネートアルキル基等の官能
基を有する化合物と、これらの官能基と反応可能な官能
基を有する脂肪族化合物とを反応させて得られるもので
ある。又、上記2官能芳香族化合物に代えて、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テ
トラメチレングリコール、エチレンジイソシアネート、
プロピレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、テトラメチレンジイソシアネート、マロン酸、コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸等の如き2官能脂肪族
化合物を用いても同様な効果を奏する前記一般式(I)
で表される化合物が得られる。
化合物は、置換基を有してもよいベンゼン環又はナフタ
レン環に2個のアミノアルキル基、ヒドロキシアルキル
基、ハロゲノアルキル基、カルボキシアルキル基、スル
ホニルアルキル基、イソシナネートアルキル基等の官能
基を有する化合物と、これらの官能基と反応可能な官能
基を有する脂肪族化合物とを反応させて得られるもので
ある。又、上記2官能芳香族化合物に代えて、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テ
トラメチレングリコール、エチレンジイソシアネート、
プロピレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、テトラメチレンジイソシアネート、マロン酸、コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸等の如き2官能脂肪族
化合物を用いても同様な効果を奏する前記一般式(I)
で表される化合物が得られる。
又、前記一般式(I)におけるlは1乃至30の範囲の
整数であり、mは1乃至30の範囲の整数であり、且つl
+mは1乃至60の範囲の整数であるのが好ましい。l及
びmを上記範囲にすることによって、一般式(I)で表
される化合物の融点はサーマルヘッドからの熱で、例え
ば、60乃至150℃の温度で容易に且つシャープに融解
し、優れた染料の移行性が達成される。
整数であり、mは1乃至30の範囲の整数であり、且つl
+mは1乃至60の範囲の整数であるのが好ましい。l及
びmを上記範囲にすることによって、一般式(I)で表
される化合物の融点はサーマルヘッドからの熱で、例え
ば、60乃至150℃の温度で容易に且つシャープに融解
し、優れた染料の移行性が達成される。
好ましい化合物の具体例としては下記化合物が挙げら
れる。
れる。
上記化合物の含有量は、染料層のバインダー100重量
部当り、5乃至50重量部の割合であるのが好ましく、5
重量部未満では染料の移行性向上効果が不十分であり、
一方、50重量部を越えると染料層の耐熱性が低下するの
で好ましくない。
部当り、5乃至50重量部の割合であるのが好ましく、5
重量部未満では染料の移行性向上効果が不十分であり、
一方、50重量部を越えると染料層の耐熱性が低下するの
で好ましくない。
更に染料層中にはその他必要に応じて従来公知の各種
の添加剤も包含し得る。
の添加剤も包含し得る。
この様な染料層は、好ましくは適当な溶剤中に前記の
昇華性染料、バインダー樹脂、離型剤及びその他の任意
成分を加えて各成分を溶解又は分散させて染料層形成用
塗料又はインキを調製し、これを上記の基材フイルム上
に塗布及び乾燥させて形成する。
昇華性染料、バインダー樹脂、離型剤及びその他の任意
成分を加えて各成分を溶解又は分散させて染料層形成用
塗料又はインキを調製し、これを上記の基材フイルム上
に塗布及び乾燥させて形成する。
この様にして形成する染料層は、0.2乃至5.0μm、好
ましくは0.4乃至2.0μm程度の厚さであり、又、染料層
中の昇華性染料は、染料層の重量の5乃至90重量%、好
ましくは10乃至70重量%の量で存在するのが好適であ
る。
ましくは0.4乃至2.0μm程度の厚さであり、又、染料層
中の昇華性染料は、染料層の重量の5乃至90重量%、好
ましくは10乃至70重量%の量で存在するのが好適であ
る。
形成する染料層は所望の画像がモノカラーである場合
は前記染料のうち1色を選んで形成し、又、所望の画像
がフルカラー画像である場合には、例えば、適当なシア
ン、マゼンタ及びイエロー(更に必要に応じてブラッ
ク)を選択して、イエロー、マゼンタ及びシアン(更に
必要に応じてブラック)の染料層を形成する。
は前記染料のうち1色を選んで形成し、又、所望の画像
がフルカラー画像である場合には、例えば、適当なシア
ン、マゼンタ及びイエロー(更に必要に応じてブラッ
ク)を選択して、イエロー、マゼンタ及びシアン(更に
必要に応じてブラック)の染料層を形成する。
上記の如き熱転写シートを用いて、画像を形成する為
に使用する被転写材は、その記録面が前記の染料に対し
て染料受容性を有するものであればいかなるものでもよ
く、又、染料受容性を有しない紙、金属、ガラス、合成
樹脂等である場合には、その少なくとも一方の表面に染
料受容層を形成すればよい。
に使用する被転写材は、その記録面が前記の染料に対し
て染料受容性を有するものであればいかなるものでもよ
く、又、染料受容性を有しない紙、金属、ガラス、合成
樹脂等である場合には、その少なくとも一方の表面に染
料受容層を形成すればよい。
染料受容層を形成しなくてもよい被転写材としては、
例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリ
マー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のビニ
ルポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等
のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹
脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロ
ース系樹脂、ポリカーボネート等からなる繊維、織布、
フイルム、シート、成形物等が挙げられる。特に好まし
いものはポリエステルからなるシート又はフイルム或い
はポリエステル層を設けた加工紙である。
例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリ
マー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のビニ
ルポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等
のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹
脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロ
ース系樹脂、ポリカーボネート等からなる繊維、織布、
フイルム、シート、成形物等が挙げられる。特に好まし
いものはポリエステルからなるシート又はフイルム或い
はポリエステル層を設けた加工紙である。
又、本発明では紙、金属、ガラスその他の非染着性の
被転写材であっても、その記録面に上記の如き染着性の
樹脂の溶液又は分散液を塗布及び乾燥させるか、或いは
それらの樹脂フイルムをラミネートすることにより、被
転写材とすることが出来る。更に、上記の染着性のある
被転写材であっても、その表面に更に染着性の良い樹脂
から、上記の紙の場合の如くして染料受容層を形成して
もよい。
被転写材であっても、その記録面に上記の如き染着性の
樹脂の溶液又は分散液を塗布及び乾燥させるか、或いは
それらの樹脂フイルムをラミネートすることにより、被
転写材とすることが出来る。更に、上記の染着性のある
被転写材であっても、その表面に更に染着性の良い樹脂
から、上記の紙の場合の如くして染料受容層を形成して
もよい。
この様にして形成する染料受容層は、単独の材料から
でも、又、複数の材料から形成してもよく、更に本発明
の目的を妨げない範囲で各種の添加剤を包含させてもよ
いのは当然である。
でも、又、複数の材料から形成してもよく、更に本発明
の目的を妨げない範囲で各種の添加剤を包含させてもよ
いのは当然である。
この様な染料受容層は任意の厚さでよいが、一般的に
は30乃至50μmの厚さである。又、この様な染料受容層
は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エマルジョンや
樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成しても
よい。
は30乃至50μmの厚さである。又、この様な染料受容層
は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エマルジョンや
樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成しても
よい。
上記の熱転写シート及び上記の如き被記録材を使用し
て熱転写を行う際に使用する熱エネルギーの付与手段
は、従来公知の付与手段がいずれも使用出来、例えば、
サーマルプリンター(例えば、(株)日立製、ビデオプ
リンター VY−100)等の記録装置によって、記録時間
をコントロールすることにより、5乃至100mJ/mm2程度
の熱エネルギーを付与することによって、所望の画像が
形成される。
て熱転写を行う際に使用する熱エネルギーの付与手段
は、従来公知の付与手段がいずれも使用出来、例えば、
サーマルプリンター(例えば、(株)日立製、ビデオプ
リンター VY−100)等の記録装置によって、記録時間
をコントロールすることにより、5乃至100mJ/mm2程度
の熱エネルギーを付与することによって、所望の画像が
形成される。
(効果) 以上の如き本発明によれば、前記一般式(I)で表さ
れる化合物を染料層中に存在させることによって、従来
技術に比して低い印字エネルギーで満足出来る濃度の画
像が形成出来、又、従来と同様な印字エネルギーでは、
より一層高濃度の画像形成が可能な熱転写シートを提供
することが出来る。
れる化合物を染料層中に存在させることによって、従来
技術に比して低い印字エネルギーで満足出来る濃度の画
像が形成出来、又、従来と同様な印字エネルギーでは、
より一層高濃度の画像形成が可能な熱転写シートを提供
することが出来る。
この様な効果は、一般式(I)で表される化合物が、
サーマルヘッドからの熱によって非常に容易に且つシャ
ープに融解する性質を有することから、熱転写時に染料
に対する熱移動が容易になり、且つ染料の移動性が著し
く改善される為であると考えられる。
サーマルヘッドからの熱によって非常に容易に且つシャ
ープに融解する性質を有することから、熱転写時に染料
に対する熱移動が容易になり、且つ染料の移動性が著し
く改善される為であると考えられる。
(実施例) 次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りの無
い限り重量基準である。
説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りの無
い限り重量基準である。
実施例及び比較例 基材フイルムとして染料層を形成する面の背面に耐熱
処理を施した6μm厚のポリエチレンテレフタレートフ
イルムの面に、下記の染料層形成用インキ組成物を乾燥
時厚みが1.0g/m2になる様にグラビア印刷にて塗布及び
乾燥して連続フイルム状の本発明及び比較例の熱転写シ
ートを調製した。
処理を施した6μm厚のポリエチレンテレフタレートフ
イルムの面に、下記の染料層形成用インキ組成物を乾燥
時厚みが1.0g/m2になる様にグラビア印刷にて塗布及び
乾燥して連続フイルム状の本発明及び比較例の熱転写シ
ートを調製した。
カヤセットブルー714(日本化薬製、C.I.ソルベント
ブルー63) 5.50部 ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1) 3.00部 一般式(I)の化合物 1.00部 メチルエチルケトン 22.54部 トルエン 68.18部 次に基材フイルムとして合成紙(王子油化製、ユポFP
G150)を用い、この一方の面に下記の組成の塗工液を乾
燥時4.5g/m2になる割合で塗布し、100℃で30分間乾燥し
て本発明及び比較例で使用する被転写材を得た。
ブルー63) 5.50部 ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1) 3.00部 一般式(I)の化合物 1.00部 メチルエチルケトン 22.54部 トルエン 68.18部 次に基材フイルムとして合成紙(王子油化製、ユポFP
G150)を用い、この一方の面に下記の組成の塗工液を乾
燥時4.5g/m2になる割合で塗布し、100℃で30分間乾燥し
て本発明及び比較例で使用する被転写材を得た。
ポリエステル樹脂(東洋紡製、Vylon200) 11.5部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(UCC、VYHH)5.0部 アミノ変性シリコーンオイル(信越化学工業製、KF39
3) 1.2部 エポキシ変性シリコーンオイル(信越化学工業製、X
−22−343) 1.2部 メチルエチルケトン 40.8部 トルエン 40.8部 シクロヘキサン 20.4部 比較例1 一般式(I)の化合物を使用せずに、バインダーの量
を4.00部とした。
3) 1.2部 エポキシ変性シリコーンオイル(信越化学工業製、X
−22−343) 1.2部 メチルエチルケトン 40.8部 トルエン 40.8部 シクロヘキサン 20.4部 比較例1 一般式(I)の化合物を使用せずに、バインダーの量
を4.00部とした。
熱転写試験 前記実施例及び比較例の熱転写シートと上記被転写材
とを、染料層と受像層とを対向させて重ね合わせ、熱転
写シートの背面からサーマルヘッド(KMT−85−6、MPD
2)を用いて、ヘッド印加電圧12.0V、印加パルス幅16.0
msec./lineから1msec.毎に順次減少させるステップパタ
ーン、副走査方向6line/mm(33.3msec./line)の条件で
サーマルヘッド記録を行って下記第1表の結果を得た。
とを、染料層と受像層とを対向させて重ね合わせ、熱転
写シートの背面からサーマルヘッド(KMT−85−6、MPD
2)を用いて、ヘッド印加電圧12.0V、印加パルス幅16.0
msec./lineから1msec.毎に順次減少させるステップパタ
ーン、副走査方向6line/mm(33.3msec./line)の条件で
サーマルヘッド記録を行って下記第1表の結果を得た。
尚、相対感度は印字画像濃度を測定し、比較例1の印
字濃度を1.0として相対的に比較した。
字濃度を1.0として相対的に比較した。
以上の通り、本発明によれば、染料層の特定の化合物
を添加するのみで、同一の印字エネルギーで50%以上の
濃度向上効果が得られた。
を添加するのみで、同一の印字エネルギーで50%以上の
濃度向上効果が得られた。
Claims (2)
- 【請求項1】基材フイルム上に昇華性染料と転写時被転
写体に転写しないバインダーとからなる染料層を設けた
熱転写シートにおいて、該染料層が下記一般式(I)で
表される化合物を含有することを特徴とする昇華型熱転
写シート。 R=[(CH2)l−X−(CH2)m−CH3]2 (I) (但し、上記式中におけるRは置換基を有してもよいフ
ェニレン基又はナフチレン基或いはアルキレン基であ
り、Xは−NHCOO−基、−NHCONH−基、−COO−基、−CO
NH−基、−NHCO−基、−NHSO2−基−、−OOC−基、−OO
CNH−基、−O・O2S−基、−SO2NH−基、−SO2・O−
基、−O−基、−NH−基及び−S−基から選ばれる連結
基であり、l及びmは1乃至30の整数である。) - 【請求項2】一般式(I)の化合物がバインダー100重
量部当たり5乃至50重量部の割合で存在する請求項1に
記載の昇華型熱転写シート。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1073745A JP2922526B2 (ja) | 1989-03-28 | 1989-03-28 | 熱転写シート |
EP19920121003 EP0535721B1 (en) | 1989-03-28 | 1990-03-26 | Heat transfer sheet |
DE69031465T DE69031465T2 (de) | 1989-03-28 | 1990-03-26 | Wärmeübertragungsblatt |
EP19900105731 EP0390044B1 (en) | 1989-03-28 | 1990-03-26 | Heat transfer sheet |
DE90105731T DE69004132T2 (de) | 1989-03-28 | 1990-03-26 | Wärmeempfindliche Übertragungsschicht. |
US07/500,124 US5124309A (en) | 1989-03-28 | 1990-03-28 | Heat transfer sheet |
US07/863,865 US5173473A (en) | 1989-03-28 | 1992-04-06 | Heat transfer sheet |
US07/937,155 US5294589A (en) | 1989-03-28 | 1992-08-31 | Heat transfer sheet |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1073745A JP2922526B2 (ja) | 1989-03-28 | 1989-03-28 | 熱転写シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02252581A JPH02252581A (ja) | 1990-10-11 |
JP2922526B2 true JP2922526B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=13527087
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1073745A Expired - Lifetime JP2922526B2 (ja) | 1989-03-28 | 1989-03-28 | 熱転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2922526B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5258352A (en) * | 1990-06-09 | 1993-11-02 | Dai Nippon Insatsu Kabushiki Kaisha | Heat transfer recording medium and heat transfer recording method |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0270490A (ja) * | 1988-09-06 | 1990-03-09 | Kanzaki Paper Mfg Co Ltd | 熱転写記録媒体 |
-
1989
- 1989-03-28 JP JP1073745A patent/JP2922526B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02252581A (ja) | 1990-10-11 |
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