JP2921938B2 - 顕微鏡装置およびこの装置による測定方法 - Google Patents

顕微鏡装置およびこの装置による測定方法

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JP2921938B2 JP19291490A JP19291490A JP2921938B2 JP 2921938 B2 JP2921938 B2 JP 2921938B2 JP 19291490 A JP19291490 A JP 19291490A JP 19291490 A JP19291490 A JP 19291490A JP 2921938 B2 JP2921938 B2 JP 2921938B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複数の顕微鏡を備えた顕微鏡装置と、この
装置を用いて被測定物上の任意の点の位置または複数点
間の距離を測定する測定方法とに関する。
〔従来の技術〕
近年、各種技術分野においては装置が微小化又は高精
度化され、これに伴い装置の製造時における各部の寸法
も厳格な管理が必要となり、このため、サブμmオーダ
の精度で測定可能な測長装置が要望されるようになつ
た。ここで、上記のように高精度の測長が必要である対
象物として、テレビジヨン、コンピユータ等の表示に使
用される液晶表示装置を例示して説明する。
第4図は液晶表示装置の電極の配置図である。図で、
1は基板、2は基板1上に縦横に多数配置された電極で
ある。例えば、図で横方向の長さが400mmの基板1上に
電極2が横方向1列に6700個配列されている。これら各
電極2は互いに正確な間隔で配置される必要がある。即
ち、第4図に示す隣接する電極2間の寸法x1,y1は正確
でなければならない。したがつて、このような電極パタ
ーンを製造するための原板(マスク)における上記寸法
x1,y1は厳格に管理されなければならない。そして、こ
のためには、顕微鏡を利用した高精度の測長装置(以
下、これを「顕微鏡装置」という。)が必要である。例
えば、上記の例では、寸法x1は60μであるので、顕微鏡
装置としてはサブμmオーダの精度のものが要望され
る。このような装置の測定に使用される顕微鏡装置を第
5図により説明する。
第5図は従来の顕微鏡装置の系統図である。図で、5
は図示しない空気定盤上に支持れたステージ、6はステ
ージ5上を図で左右に移動可能な移動台、7は移動台6
を駆動するモータである。移動台6は、モータ7の回転
軸に連結され周面に螺旋状のねじが形成されている軸
(螺軸)に螺合する螺子を有し、モータ7の回転により
左右に移動する構成となつている。8は移動台6に固定
されたテーブル、9はテーブル8上に装置された被測定
物である原板を示す。9pは第4図に示す電極2を作成す
るため原板9に構成された電極パターンである。電極パ
ターン9pは第4図に示す電極2の配置に等しく配置され
ている。10はこれら電極パターン9pを観察する顕微鏡、
11は顕微鏡10を支持するスタンド、12は原板9を照明す
る光源、13は光源12を支持すると共に光を顕微鏡10に導
く導光管である。14は顕微鏡10の視野内の像を撮像する
カメラであり、像に応じた電気信号を出力する。
15はリニアエンコーダであり、スケール15aおよびセ
ンサ15bで構成される。スケール15aはテーブル8の側面
に配置された多数の反射膜で構成されている。この反射
膜は、例えば5μmの巾を有し5μm間隔で配置されて
いる。センサ15bは発光素子スリツト板および受光素よ
り成り、反射膜で反射された発光素子からの光を、スリ
ツト板を介して受光素子で受光する構成となつている。
このリニアエンコーダ15によりテーブル8の移動距離が
サブμmオーダの精度で測定できる。このようなリニア
エンコーダは周知である。
16は画像処理装置を示し、画像処理部16aおよび表示
部16bで構成されている。画像処理部16aはカメラ14から
の信号に基づき顕微鏡10の視野内の像を表示部16bに表
示する処理を行なうとともに、後述するようにその像に
ついての種々の処理を実効する。表示部16bは等間隔に
縦横に配列された微粒子(画素)で構成されている。こ
れらの画素は表示部16bにおける発光単位であり、各画
素が選択的に発光することにより、映像が形成表示され
る。各画素は、画像処理16aに内蔵されたメモリのアド
レスに対応せしめられているのが通常である。どの画素
を発光させるかの選択は、カメラ14の信号に基づいて画
像処理部16aで行なわれる。17は測長装置における所定
の演算制御を行なう制御装置であり、マイクロコンピユ
ータを用いて構成されている。
次に、上記顕微鏡装置の動作を第6図(a),(b)
に示す画像処理装置の表示像を参照しながら説明する。
まず、原板9をテーブル8上にセツトし、顕微鏡10の倍
率を電極パターン9pの全体像やその周辺が把握可能な程
度(例えば5倍)に低くする。次いで、カメラ14に撮影
され表示部16bに表示された顕微鏡10の視野を観察しな
がら、制御装置17を介して(又は手動で)テーブル8を
移動させ、最端部の電極パターン9p(この電極パターン
を9p1とする)を顕微鏡10の視野にとらえる。この状態
で顕微鏡10の倍率を高倍率(例えば200倍)とする。こ
のとき、表示部16bに表示された顕微鏡10の視野内の映
像が第6図(a)に示されている。第6図(a)におい
て、Aは顕微鏡10の視野、Cは顕微鏡10の中心線に対応
する中心線、また、9p1′は電極パターン9p1の映像であ
る。
電極パターン9p1顕微鏡10で拡大されているため、そ
の映像9p1′は電極パターン9p1の極く一部であり、か
つ、その縁部(エツジ)は図示のように凹凸となつて現
われる。ところで、原板9における測長は、各電極パタ
ーン9pのエツジ間を測定するのであるから、エツジに凹
凸が存在していては測定不可能となる。このため、何等
かの手段によりエツジを確定する必要がある。このエツ
ジの確定は、画像処理部16aにおいて、映像9p1′の縁部
の発光画素の位置を多数検出し、それらの平均値を演算
することにより行なわれる。なお、このようなエツジの
確定方法は、投影分布法として周知であるので詳細な説
明は省略する。第6図(a)に、確定したエツジが符号
Eで示されている。画像処理部16aは中心線Cとエツジ
Eとの間隔l1を、その間の画素数をカウントする(メモ
リのアドレスの差を演算する)ことにより求め、その値
l1を制御装置17に出力する。
次に、制御装置17はモータ7に指令信号を出力し、テ
ーブル8を移動して次の電極パターン9p(この電極パタ
ーン9p2とする。)を顕微鏡10の視野に入れ、これを表
示部16bに表示する。このときのテーブル8の移動量l
はリニアエンコーダ15により検出され、制御装置17に出
力される。第6図(b)に電極パターン9p2が視野に入
つたときの状態が示されている。第6図(b)で第6図
(a)と同一部分には同一符号が付してある。9p2′は
電極パターン9p2の映像を示す。電極パターン9p2の映像
9p2′に対しても、電極パターン9p1の映像9p1′と全く
同様にしてエツジEが確定され、中心線Cとの間隔l2
求められ、この値l2が制御装置17に出力される。ここ
で、リニアエンコーダ15で検出された移動量lは、最初
の視野において顕微鏡10の中心線に対向する原板9上の
位置と、次の視野において顕微鏡10の中心線に対向する
原板9上の位置との間の間隔に等しい。したがって、第
6図(a),(b)に示す視野の場合、制御装置17は入
力された値l1,l2,lを加算して測定値L(L=l1+l2
l)を得る。各電極パターン9pの間隔は、第4図に示す
電極2の間隔x1,x2,x3………と同じように、最端部の電
極パターン(9p1)のエツジEを基準とし、上述のよう
な方法で、当該エツジEからの間隔として測定される。
上記測長方向と直交する方向における各電極パターン
9の間隔の測定は、テーブル8から一旦原板9を外し、
載置方向を90゜変更して再度テーブル8に載置すること
により行なわれるが、このような手間を省くため、ステ
ージ5の下に移動方向が直交するステージを重ね、リニ
アエンコーダ15が配置されている側面と隣接する側面に
さらに他のリニアエンコーダを設けて2軸(X軸,Y軸)
の顕微鏡装置を構成してもよい。
第7図はリンアエンコーダに代えてレーザ測長器を用
いた顕微鏡装置の系統図である。図で、第5図に示す部
分と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。X,
Yは座標軸を示す。本実施例はX軸およびY軸方向の測
定が可能な2軸の測長装置である。5x,5yはそれぞれX
軸,Y軸方向の移動機構が備えられているステージであ
り、ステージ5Xはステージ5Y上においてY軸方向に移動
可能に設置されている。7Xは移動台6をX軸方向に移動
させるモータ、7Yはステージ5XをY軸方向に移動させる
モータである。17′は制御装置である。この制御装置1
7′は第5図に示す制御装置17が1軸(X軸)に関して
のみの制御装置であるのに対して2軸(X軸,Y軸)に関
しての制御装置である点で異なるだけで基本的動作は両
者同じである。
36はレーザヘツドであり、例えば2周波レーザヘツド
が用いられる。このレーザヘツドは僅かに異なる周波数
f1,f2のレーザ光を出力する。37はレーザヘツド36から
のレーザ光を直線方向およびこれと直角方向に分割する
ビームスプリツタである。38X,38Yはレーザ光のうち周
波数f1のレーザ光のみを出力するインタフエロメータで
ある。39はテーブル8に固定されたL型ミラーであり、
X軸方向の反射を行なう部分39XおよびY軸方向の反射
を行なう部分39Yを有する。40X,40YはそれぞれX軸,Y軸
のレシーバであり、インタフエロメータ38X,38Yから送
られてくるレーザ光の周波数に基づいて所定の信号を出
力する。41はパルスコンパレータであり、レーザヘツド
36からの信号とレシーバ40X,40Yからの信号とに基づい
てX軸方向およびY軸方向の変位量を演算し、これを制
御装置17′に出力する。レーザヘツド36、ビームスプリ
ツタ37、インタフエロメータ38X,38Y、L型ミラー39、
レシーバ40X,40Y、およびパルスコンパレータ41により
レーザ測長器が構成される。
この装置の測長は、X軸,Y軸それぞれについて第5図
に示す装置の測長動作と同じ動作により行なわれるもの
であり、ただ、テーブル8の変位量の検出がリニアエン
コーダ15の代わりにレーザ測長器で行なわれる点でのみ
相違する。したがつて、この装置の動作の説明はレーザ
測長器のX軸の測長動作の概略を述べるに留める。
レーザヘツド36からの各レーザ光はビームスプリツタ
37により分割され、その一方がインタフエロメータ38X
に入力され、かつ、周波数f1のレーザ光のみミラー39の
部分39Xに照射される。この状態でテーブル8が変位す
ると照射されたレーザ光には、ドツプラ効果によりドツ
プラ変調が発生し、ミラー部分39Xから反射されるレー
ザ光の周波数は(f1±Δf1)となる。この反射レーザ光
はインタフエロメータ38Xを経て周波数f2のレーザ光と
ともにレシーバ40Xに入力され、レシーバ40Xでは、これ
ら2つのレーザ光の周波数に基づき{f2−(f1±Δ
f1)}の演算がなされ、これに応じた信号が出力され
る。一方、レーザヘツド36からは各レーザ光の周波数の
差に応じた信号(f2−f1)が出力され、レシーバ40Xの
信号とともにパルスコンパレータ41に入力される。パル
スコンパレータ41では両入力値に基づいて{(f2−f1
−f2+(f1±Δf1)}の演算が実行され、この結果、信
号±Δf1がとり出される。この信号±Δf1はテーブル8
の変位に比例した信号であり、制御装置17′に入力され
て前述の数値lとして用いられる。このレーザを測長器
の使用により精度の高い測定が可能となる。又、この装
置は、2軸測定の場合、原板を一旦取外した後取付ける
手間と時間を省くことができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、近年、被測定物を使用する装置のうち大型
化が進められているものがでてきた。例えば、さきに例
示した液晶テレビジョン等がこれに相当する。このため
顕微鏡装置もこれに伴って大型化する必要が生じる。上
記液晶テレビジョンを例にとると、画面が大型となるこ
とにより、原板9の大きさも増大し、全ての電極パター
ン9pを測定するためには、従前より遥かに大きなストロ
ーク(例えば1000mm×1000mm)が可能な顕微鏡装置が必
要となる。
しかしながら、第5、7図に示す従来の装置を大型化
して大きなストロークを得ようとすると、次のような問
題が生じる。
(1)モータ7,7X,7Yに連結された螺軸が長くなり、ね
じピツチを高精度で製作するのが困難となる。
(2)移動台6を移動させるステージ5の案内面を平面
に仕上げるのが困難となる。
(3)螺軸が長くなるので、その自重や移動台の重量等
により螺軸にたわみが生じる。
以上(1)〜(3)の理由により、テーブル8の移動
において、ピツチング、ヨーイング、ローリング等の誤
差が生じ、測定精度が著るしく低下する。この他、次の
ような問題も生じる。
(4)モータ7,7X,7Yの負荷が大きくなり、発熱量が大
きくなる。これを抑えるためにはモータ7,7X,7Yの容量
を大きくする必要がある。
(5)上記モータ7,7X,7Yだけでなく、ステージ5、移
動台6、等が大型化し製造コストが増大する。
さらに、第7図に示すレーザ測長器を用いた装置では
次のような問題を生じる。
(6)ストロークが大きくなるため、レーザ光の経路も
長くなり、環境変化の影響も受け易くなり、高精度の寸
法測定が困難となる。一例として400mm×400mmのストロ
ークにおいて、誤差0.04μmである場合、同一環境下
で、1000mm×1000mmのストロークとした場合、誤差は0.
1μmとなる。
このように、顕微鏡装置を大型化すると、必然的に測
定精度が著るしく低下するという問題が生じていた。
本発明の目的は、上記従来技術における課題を解決
し、高い測定精度を維持しつつ、大きな寸法を測定する
ことができる顕微鏡装置およびこの顕微鏡装置による測
定方法を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は、被測定物を載
置するテーブルと、このテーブルの表面をほぼ等しい形
状、面積で複数領域に区分したときの1つの領域の形状
とほぼ等しく僅かに大きな面積をもちかつ前記テーブル
を移動させる移動体と、この移動体を移動可能に支持す
るベースと、このベースの前記複数領域のそれぞれに対
向配置され前記ベースに連結された複数の顕微鏡と、前
記テーブルの移動量を測定する測定手段と、この測定手
段により測定された移動量に基づいて前記被測定物上の
任意の複数点の位置または複数点間の距離を演算する演
算手段とで構成したことを特徴とする。
さらに本発明は、上記構成の顕微鏡装置を用いて、ま
ず位置が既知である多数パターンより成る板体を前記テ
ーブルに載置し、前記各顕微鏡の視野内にあるパターン
に基づいて前記各顕微鏡の相対位置を求めておき、次い
で前記テーブルに被測定物を載置し、この被測定物の予
め定められた3つの点により直交座標を設定し、前記顕
微鏡位置を前記直交座標の座標値に変換した後、前記被
測定物上の任意の複数の測定点のそれぞれそれらの属す
る領域の顕微鏡の視野内に移動させ、これら移動量とこ
れら移動に関した顕微鏡の座標値に基づいて前記各測定
点の位置または測定点間の距離を演算することをも特徴
とする。
〔作用〕
被測定物を測定する前に、予め寸法が判っているパタ
ーンより成る板体を用い、各顕微鏡の相対位置を求めて
おく。次に、被測定物をテーブルに載置して測定を行な
うが、その測定に先立ち、被測定物上に予め定められて
いる3つの点を基準にして直交座標を設定し、各顕微鏡
の位置をこの直交座標の座標値に変換する。この状態
で、所要の2点間の距離測定を行なう。この測定は、各
点を、その点が属する領域の顕微鏡の視野内に移動さ
せ、その移動量と、測定に関与した顕微鏡の座標とに基
づいて演算により算出される。
このようにすると、移動台のストロークは1つの領域
の大きさに対応するストロークの範囲内となり、このス
トロークにより長い寸法の測定が可能となり、測定精度
の低下を防止することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
第1図は本発明の実施例に係る顕微鏡装置の系統図で
ある。本実施例ではレーザ測長器が使用される。図で、
第7図に示す部分と同一又は等価な部分には同一符号を
付して説明を省略する。8′はテーブルである。このテ
ーブル8′は第7図に示すテーブルより遥かに大きな形
状、面積を有する。10A〜10Dは第7図に示す顕微鏡10と
同じ顕微鏡、A0〜D0は顕微鏡10A〜10Dの視野の中心を示
す。これら顕微鏡10A〜10Dの位置については後述する。
14A〜14Dは第7図に示すカメラ14と同じカメラであり、
顕微鏡10A〜10Dの像を撮像する。17″は第7図に示す制
御装置17′に相当する制御装置であるが、制御装置17′
の機能に加え、さらに、後述する他の機能が付加されて
いる。18は各カメラ14A〜14Dの撮像信号を制御装置17″
の指令により切換える切換器である。
次に、本実施例の動作を第2図(a),(b)および
第3図を参照しながら説明する。第2図(a)はテーブ
ルの上面図である。まず、この図に基づいて第1図に示
す顕微鏡10A〜10Dの配置位置を説明する。本実施例で
は、テーブル8′の面が一点鎖線で示す4つの領域に区
分されている。これらの領域が符号8′A〜8′Dで示
されている。顕微鏡10A〜10Dは、それぞれ領域8′A〜
8′Dのほぼ中央に位置するように配置され、ステージ
5と同じ基盤上に固定される。第2図(a)では顕微鏡
10A〜10Dは図示されず、その視野中心A0〜D0のみ示され
ている。
第2図(a)で、9Sはテーブル8′上に載置された基
準マスクを示す。この基準マスク9Sは、例えば第7図に
示すような多数の電極パターン9pが配置されたマスクで
あり、これら電極パターン9pは、いずれも基準マスク9S
上の所定点に対する位置が予め他の手段で測定されてい
て既知である。基準マスク9Sの縦横の長さは充分に大き
く設定してある。したがって、基準マスク9Sは同時に、
すべての顕微鏡10A〜10Dの視野内にある。
被測定物の測定に際し、最初、テーブル8′には第2
図(a)に示すように基準マスク9Sが載置される。この
状態で、この基準マスク9Sに対する各顕微鏡10A〜10Dの
視野中心A0〜D0の位置(座標)が測定される。この座標
の測定が第2図(b)に示されている。第2図(b)は
顕微鏡10Aの顕微鏡像の平面図である。この図で、10AA
は顕微鏡10Aの視野、A0は第2図(a)に示すものと同
じ視野中心を示す。9SPijは基準マスク9Sのパターンの
1つであり、X軸,Y軸方向にそれぞれi番目およびj番
目のパターンである。dx,dyはパターン9SPijの右肩部の
視野中心A0に対するX軸、Y軸方向の距離を示す。
今、テーブル8′を停止した状態で顕微鏡10Aの視野1
0AAが第2図(b)に示すものであるとすると、このパ
ターン9SPijの肩部と視野中心A0との距離dx,dyが画素数
のカウント(アドレス演算)により判る。パターン9SP
ijの肩部の位置は既知であるので、視野中心A0の座標が
求まる。次いで、同様の手段で視野中心B0の座標を求
め、続いて視野中心C0,D0の座標を求める。これらの座
標より、固定状態にある各顕微鏡10A〜10Dの各視野中心
間の相対位置関係が得られる。
このように、各視野中心A0〜D0の座標を求めた後、被
測定物の測定が行なわれる。この測定を第3図を参照し
ながら説明する。第3図はテーブル8′に被測定物を載
置した状態の平面図である。第3図で、第2図に示す部
分と同一部には同一符号が付してある。9は被測定物、
M1,M2,M3は被測定物9の3つの隅部に付されたマーク、
OはマークM1の角部を示す。この例では被測定物9の各
角部は直角であるとする。
被測定物9が測定を行なうためテーブル8′に第3図
に示す状態で載置されたとすると、この状態で、測定者
はまずレーザ測長器を初期設定した後、移動台6を駆動
してマークM1の角部を顕微鏡10Aの視野中心A0に移動さ
せ、その座標を視野中心A0の座標と当該移動距離Xa,Ya
とから求める。同様の手段で、マークM2の角部と視野中
心B0との一致によりマークM2の角部の座標が求められ、
さらに、マークM3の角部と視野中心C0との一致によりマ
ークM3の角部の座標が求められる。これら各マークM1
M3の角部の座標から、マークM1,M2の角部を結ぶ直線を
X軸、当該直線に対してマークM3の角部から下ろした垂
線をY軸、それらの交点を原点とする新らたな座標軸が
設定される。図示の場合、この座標軸の原点Oはマーク
M1の角部となる。次いで、さきに求められていた視野中
心A0〜D0の座標値が新らたな座標軸の座標値に変換され
る。以上の座標値の計算や変換は周知の手法により制御
装置17″に備えられたマイクロコンピユータの演算手段
により実行される。
このような処理がなされた後、被測定物9上の2点間
の距離の測定が行なわれる。例えば、点Pcと点PDの2点
間を測定する場合、測定者は点Pcをその属する領域の顕
微鏡10Cの視野内に移動させ、レーザ測長器によりその
移動距離Xc,Ycが読まれる。制御装置17″は、視野中心C
0の座標と移動距離Xc,Ycから、前記新らしい座標軸に対
する点Pcの座標を演算する。全く同様に、測定者は点PD
を顕微鏡10Dの視野内に移動させ、これにより点PDの座
標が演算される。制御装置17″は演算された点Pc,PD
座標に基づいて、両点間の距離を演算する。
このように、本実施例では、テーブル8′を4つの領
域に区分し、各領域に対向して顕微鏡を配置するように
したので、移動台のストロークは1つの領域の範囲内に
留めることができ、これにより、精度の低下を防止する
ことができる。ここで、従来装置に比較し、顕微鏡およ
びカメラを3つ増加させ、かつ、制御装置の機能も増加
させる必要があるが、このためのコスト増は、長ストロ
ークの装置を製造する場合の製造コスト増に比較して遥
かに低い値である。
なお、上記実記例の説明では、レーザ測長器を使用し
た例について述べたが、リニアエンコーダを使用しても
よいのは本当である。また、テーブルの領域は4つでな
く適宜の数に区分してもよいが、その形状は正方形に近
いものが望ましい。さらに、位置合わせの基準は顕微鏡
の視野中心でなす、視野内の設定された点とすることが
できる。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明では、テーブルを複数領域
に区分し、各領域に対向してそれぞれ顕微鏡を設けるよ
うにしたので、小さなストロークで長い距離を測定する
ことができ、ひいては、高い測定精度を維持することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る顕微鏡装置の系統図、第
2図(a)はテーブルに基準マスクを載置した状態の平
面図、第2図(b)は顕微鏡像の平面図、第3図はテー
ブルに被測定物を載置した状態の平面図、第4図は液晶
表示装置の電極の配置図、第5図は従来の顕微鏡装置の
系統図、第6図(a)、(b)は顕微鏡像の平面図、第
7図は従来の他の顕微鏡装置の系統図である。 6……移動台、8′……テーブル、10A〜10D……顕微
鏡、14A〜14D……カメラ、17″……制御装置、18……切
換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−118409(JP,A) 特開 平1−174905(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01B 21/00 - 21/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定物を載置するテーブルと、このテー
    ブルの表面をほぼ等しい形状、面積で複数領域に区分し
    たときの1つの領域の形状とほぼ等しく僅かに大きな面
    積をもちかつ前記テーブルを移動させる移動体と、この
    移動体を移動可能に支持するベースと、このベースの前
    記複数領域のそれぞれに対向配置され前記ベースに連結
    された複数の顕微鏡と、前記テーブルの移動量を測定す
    る測定手段と、この測定手段により測定された移動量に
    基づいて前記被測定物上の任意の複数点の位置または複
    数点間の距離を演算する演算手段とで構成したことを特
    徴とする顕微鏡装置
  2. 【請求項2】被測定物を載置するテーブルと、このテー
    ブルの表面をほぼ等しい形状、面積で複数領域に区分し
    たときの1つの領域の形状とほぼ等しく僅かに大きな面
    積をもちかつ前記テーブルを移動させる移動体と、この
    移動体を移動可能に支持するベースと、このベースの前
    記複数領域のそれぞれに対向配置され前記ベースに連結
    された複数の顕微鏡と、前記テーブルの移動量を測定す
    る測定手段と、この測定手段により測定された移動量に
    基づいて前記被測定物上の任意の複数点の位置または複
    数点間の距離を演算する演算手段とで構成されている顕
    微鏡装置を用い、位置が既知である多数パターンより成
    る板体を前記テーブルに載置し、前記各顕微鏡の視野内
    にあるパターンに基づいて前記各顕微鏡の相対位置を求
    めておき、次いで前記テーブルに被測定物を載置し、こ
    の被測定物の予め定められた3つの点により直交座標を
    設定し、前記顕微鏡位置を前記直交座標の座標値に変換
    した後、前記被測定物上の任意の複数の測定点のそれぞ
    れをそれらの属する領域の顕微鏡の視野内に移動させ、
    これら移動量とこれら移動に関した顕微鏡の座標値に基
    づいて前記各測定点の位置または測定点間の距離を演算
    することを特徴とする測定方法
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