JP2921793B2 - 管路の内張り材 - Google Patents

管路の内張り材

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はガス導管、水道管、下水道管などの、主とし
て地中に埋設された管路に対し、補修又は補強の目的で
内張りするための内張り材に関するものである。
近年この種の内張り材として、増粘性を有する硬化性
樹脂液を高強度繊維に含浸させた筒状複合材料を内面チ
ューブと外面フィルムとの間に挟持してなる、シートモ
ールディングコンパウンド(SMC)構造の内張り材が使
用されている。すなわちSMC内張り材から外面フィルム
を剥がし管路内に引込んで挿通し、その内部に流体圧力
を作用させて膨ませ、加熱水蒸気を送入して硬化性樹脂
液を硬化させ、然る後に内面チューブを剥がして抜去
し、FRP内張りを形成するものである。
而して本発明は、この内張り材における前記内面チュ
ーブとして、外層、中間層及び内層の三層構造のプラス
チックチューブを使用した内張り材に関するものであ
る。
従来の技術 従来この種の内張り材として、特公昭58−9317号公報
に示されたものが知られている。このものは前記SMC構
造の内張り材において、内面チューブとして筒状複合材
料との剥離性の良好な外層と、防湿性が大きい内層との
少くとも二層を有するものである。
そしてその具体例としては、外層としてナイロン6の
フィルムを使用し、内層としてはナイロン6(外側)と
ポリエチレン(内側)とをラミネートした二層フィルム
を使用した構造のものが示されている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながらこの構造においては、ポリエチレンは耐
熱性が低く、加熱水蒸気を送入したときに熔融してポリ
アミドに直接水蒸気が触れることになり、水蒸気がポリ
アミドフィルムを透過して筒状複合材料におけるポリエ
ステル樹脂液の硬化を阻害する恐れがある。
またポリエチレンに代えてポリプロピレンを使用する
こともできるが、ポリプロピレンは加熱収縮率が大き
く、且つ引張り弾性率が大きくて引裂き抵抗が小さいた
め、水蒸気の熱によって収縮すると容易に裂けて、水蒸
気がポリアミドを透過し、硬化性樹脂液の硬化を阻害す
る。
また外層に使用されているナイロン6は、融点が低
く、筒状複合材料中のポリエステル樹脂液が硬化する際
に200℃程度の熱が数分間に亙って発生するが、その熱
によって部分的に熔融することがある。
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、前
記構造の内張り材における内面フィルムとして三層構造
のものを使用することにより、水蒸気により硬化性樹脂
液を加熱して硬化させるに際して生じる種々の問題を一
挙に解決し、理想的な内張りを形成することのできる内
張り材を提供することを目的とするものである。
問題点を解決する手段 而して本発明は、増粘性を有する硬化性樹脂液を高強
度繊維に含浸させた筒状複合材料を、内面チューブと外
面フィルムとの間に挟持してなる管路の内張り材におい
て、前記内面チューブが、前記筒状複合材料との剥離性
が良好で且つ引張り強さが大きく耐熱性の良好なプラス
チックの二軸延伸フィルムよりなる外層と、柔軟性と強
靭性を有し且つ低伸長時の引張り応力が大きいプラスチ
ックの二軸延伸フィルムよりなる中間層と、水蒸気の透
過性が小さく且つ水蒸気により熔融又は劣化しない程度
の耐熱性を有するプラスチックの未延伸フィルムよりな
る内層とよりなることを特徴とするものである。
第1図は本発明の内張り材1の横断面図であって、第
2図はその一部拡大横断面図ある。この内張り材1にお
いて2は筒状複合材料であって、ガラス繊維などの高強
度繊維のマットに、ポリエステルなどの硬化性樹脂液を
含浸させ、これを加熱して部分的に硬化反応を進行させ
て増粘させたSMCである。
そしてこの筒状複合材料2は、シート状の複合材料で
内面チューブ3を包み込み、その両側縁が重ね合わされ
ており、さらにその外側が外面フィルム4で包まれてい
て、筒状複合材料2は、内面チューブ3と外面フィルム
4との間に挟持されている。
而して第3図は内面チューブ3を示すものである。こ
の内面チューブ3は、外面から内面にかけて外層5、中
間層6及び内層7の三層からなっている。
外層5は、前記筒状複合材料2との剥離性が良好で、
且つ引張り強さが大きく耐熱性の良好なプラスチック
の、二軸延伸フィルムよりなっている。この外層5を構
成するプラスチックとしては、ポリエチレンテレフタレ
ート又はナイロン66が適している。
これらのプラスチックは融点が250℃以上であって、
筒状複合材料2の硬化性樹脂が硬化反応を起す際の発熱
によっても熔融したり劣化したりすることがなく、筒状
複合材料2が硬化した後にはその内面から容易に剥離し
得る。また引張り強度が大きく、筒状複合材料2が硬化
した後に内面チューブ3を剥がして引抜く際の引張り力
にも容易に耐える。
また中間層6は、柔軟性と強靭性を有し、且つ低伸長
時の引張り応力が大きいプラスチックの二軸延伸フィル
ムよりなっている。この中間層を構成するプラスチック
としては、ナイロン6が適している。
前記外層5を構成するポリエチレンテレフタレートや
ナイロン66は、強度は大きいものの柔軟性や強靭性に欠
ける。特に内張り材を扁平に折畳んだときにその折畳み
部で内面チューブ3が強く折曲げられると、白化現象を
生じ、ピンホールを生じることがある。そこで外層5の
内側に中間層6を配置することにより、内面チューブ3
の柔軟性を確保すると共に、ピンホールを塞いで水蒸気
の侵入を防止するのである。
さらに内層7は、水蒸気の透過性が小さく且つ水蒸気
により熔融又は劣化しない程度の耐熱性を有するプラス
チックの未延伸フィルムよりなっている。そのプラスチ
ックとしてはポリプロピレンが適当であるが、そのフィ
ルムは延伸されていないものであることを要する。
ポリプロピレンは水蒸気透過性が小さく、融点が130
〜140℃程度であって加熱水蒸気には充分に耐える。な
おこのポリプロピレンは、前記筒状複合材料2の硬化時
の熱(約200℃)には到底耐え得ないが、内層7は筒状
複合材料2から最も離れており、しかもより温度の低い
加熱水蒸気に触れているのでポリプロピレンが融点以上
になることはなく、内面チューブ3の内面を覆って水蒸
気の透過を防ぐ。
なお内層7が特に高温に曝される恐れのあるような条
件で使用する場合には、融点の高いブロックコポリマー
ポリプロピレンを使用するのが好ましい。
また同じポリプロピレンであっても、延伸したポリプ
ロピレンは熱による収縮性が大きく、且つ引張り弾性率
が大きくて、引裂き抵抗が小さい。従って延伸したポリ
プロピレンを使用した場合には、加熱水蒸気の熱により
収縮し、部分的に裂けて、中間層や外層が直接加熱水蒸
気に触れる恐れがある。
然るに本発明であれば未延伸フィルムを使用している
ので、加熱さえてもほとんど収縮することはなく、また
引張り弾性率は極度に小さく引裂き抵抗は大きい。従っ
て加熱されても収縮により裂けることがなく、水蒸気の
透過を確実に阻止し続けるのである。
本発明における内面チューブ3は、前記外層5と中間
層6と内層7との各プラスチックフィルムを、イソシア
ネート系接着剤を使用してドライラミネートにより一体
に接着し、一体のプラスチックフィルムとする。
そしてそのプラスチックフィルムを筒状にし、両側縁
部で内層7同志を合わせて熱融着して、筒状の内面チュ
ーブ3を形成する。またプラスチックフィルムの両側縁
を突合わせ、その内側に内面チューブ3と同様の構造の
テープを、その内層7に相当する層を内面チューブ3の
内層7に合わせて熱融着してもよい。
作用 本発明においては、外層5には強度の大きいフィルム
が使用されているので、機械的強度が大きく、またその
内側に中間層6があるため適度の柔軟性を有し、取扱い
に不便はない。また内張り材1を折畳んだときに内面チ
ューブ3が折畳み部で強く折曲げられ、外層5が白化現
象を生じても、その内側に強靭で低伸長時の引張り応力
の大きい中間層6が形成されているためにピンホールは
塞がれ、内張り材1に対して悪影響を及ぼすことはな
い。
また内面チューブ3内に加熱水蒸気を送入して筒状複
合材料2の硬化性樹脂液を硬化せしめるときには、内層
7が水蒸気の透過を阻止し、水分が硬化性樹脂液の硬化
性を阻害することがない。そして内層7の未延伸フィル
ムで構成することにより内層7の熱収縮を防止し、水蒸
気の透過を確実に阻止する。
さらにこの内張り材1で内張りされる管路に分岐部が
あるような場合には、内面チューブ3内に加熱水蒸気を
送入するとその圧力により内面チューブ3が膨張して、
筒状複合材料2が分岐部2に大きくめり込む恐れがあ
る。しかしながら本発明では外層5として強度の大きな
プラスチックのフィルムを使用し、その外層5及び中間
層6として二軸延伸したものを使用しているので、内面
チューブ3が内圧により過度に膨張することはなく、筒
状複合材料2が不必要に分岐部にめり込んで厚みの変動
などを生じることがない。
而して内面チューブ3内に加熱水蒸気を送入すると、
内層7により水蒸気の透過を阻止しつつ、熱は内面チュ
ーブ3を伝達して筒状複合材料2を加熱し、硬化性樹脂
液を硬化させる。このとき硬化性樹脂液の硬化反応によ
り発熱し、約200℃に昇温してその温度で数分間保持さ
れが、外層5は十分な耐熱性を有するプラスチックを使
用しているので硬化性樹脂液の反応熱には耐えることが
でき、また内層7はそれほどの耐熱性は有していないも
のの、加熱水蒸気により冷やされて過渡に加熱されるこ
とがなく、熱で熔融してその機能を阻害されることはな
い。
硬化性樹脂液の硬化が完了して管路内面にFRP管が形
成されたならば、その内面から内面チューブ3を剥がし
て裏返しながらFRP管から引抜くのであるが、このとき
の引抜き荷重は外層5が負担する。外層5は引張り強度
の大きいプラスチックよりなり、且つ二軸延伸されてい
るので、引抜きの荷重を負担することができる。また外
層5は耐熱性が大きく、筒状複合材料2の硬化時に熔融
することがなく、筒状複合材料2と一体化されているこ
とがないので、FRP管の内面から比較的容易に剥離し、
引抜かれる。
発明の効果 本発明によれば、高強度、耐熱性のプラスチックより
なる二軸延伸した外層5と、柔軟で強靭で且つ引張り応
力の大きいプラスチックよりなる二軸延伸した中間層6
と、適度の耐熱性と水蒸気不透過性とを有するプラスチ
ックの未延伸の内層7との三層構造よりなるので、筒状
複合材料2の硬化時に筒状複合材料2が過度に変形した
り外層5が熔融して筒状複合材料2との剥離が困難にな
ったりすることがなく、また内層7が確実に水蒸気の透
過を阻止し、水蒸気により筒状複合材料2の硬化を不完
全にならしめることがない。
従って本発明によれば、SMCによる優れた管路の内張
りが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の管路の内張り材の横断面図であり、第
2図はその一部拡大断面図である。第3図は本発明にお
ける内面チューブをさらに拡大した断面図である。 1……内張り材、2……筒状複合材料 3……内面チューブ、4……外面フィルム 5……外層、6……中間層 7……内層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 英二 京都府京都市伏見区京町3丁目183番地 リビエール桃山507号 (56)参考文献 特公 昭58−9317(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 63/00 - 63/48 B32B 1/00 - 35/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】増粘性を有する硬化性樹脂液を高強度繊維
    に含浸させた筒状複合材料(2)を、内面チューブ
    (3)と外面フィルム(4)との間に挟持してなる管路
    の内張り材(1)において、前記内面チューブ(3)
    が、前記筒状複合材料(2)との剥離性が良好で且つ引
    張り強さが大きく耐熱性の良好なプラスチックの二軸延
    伸フィルムよりなる外層(5)と、柔軟性と強靭性を有
    し且つ低伸長時の引張り応力が大きいプラスチックの二
    軸延伸フィルムよりなる中間層(6)と、水蒸気の透過
    性が小さく且つ水蒸気による熔融又は劣化しない程度の
    耐熱性を有するプラスチックの未延伸フィルムよりなる
    内層(7)とよりなることを特徴とする、管路の内張り
    材。
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