JP2921671B2 - 回転駆動機構における小型モータ装置 - Google Patents
回転駆動機構における小型モータ装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動機構にお
ける小型モータ装置に関し、さらに詳しくは、通常のビ
デオカメラやデジタルビデオスチールカメラのレンズズ
ーム機構におけるピント合わせ等に適用される小型モー
タ装置の改良に係るものである。
ける小型モータ装置に関し、さらに詳しくは、通常のビ
デオカメラやデジタルビデオスチールカメラのレンズズ
ーム機構におけるピント合わせ等に適用される小型モー
タ装置の改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビデオカメラにおいては、撮像
に際して、レンズ倍率を可変調整するためのレンズズー
ム機構を正逆回転可能な小型モータによって駆動するよ
うにしている。即ち、一層具体的には、基板ブラケット
の一端側フランジ部の外面に対し、外部ケース内に組み
込まれた小型モータを保持させた上で、該一端側フラン
ジ部を通して延長される回転子軸の出力先端部側リード
スクリューを他端側フランジ部の内面に軸受け枢支させ
ると共に、前記外部ケース内での回転子軸の基端部側に
配置させた押えバネ片の弾圧力によって該回転子軸をス
ラスト方向(軸方向)に加圧させ、さらに、例えば、ガ
イドロッド等で回り止めした作動片を前記リードスクリ
ューに螺合させ、且つ該作動片をレンズズーム機構に連
繋させて構成し、前記小型モータの駆動に伴い、前記リ
ードスクリューを正逆何れかの方向に選択的に回転させ
ることで、前記作動片の螺進退作動、ひいては前記レン
ズズーム機構のズーム作動を行なわせるのである。
に際して、レンズ倍率を可変調整するためのレンズズー
ム機構を正逆回転可能な小型モータによって駆動するよ
うにしている。即ち、一層具体的には、基板ブラケット
の一端側フランジ部の外面に対し、外部ケース内に組み
込まれた小型モータを保持させた上で、該一端側フラン
ジ部を通して延長される回転子軸の出力先端部側リード
スクリューを他端側フランジ部の内面に軸受け枢支させ
ると共に、前記外部ケース内での回転子軸の基端部側に
配置させた押えバネ片の弾圧力によって該回転子軸をス
ラスト方向(軸方向)に加圧させ、さらに、例えば、ガ
イドロッド等で回り止めした作動片を前記リードスクリ
ューに螺合させ、且つ該作動片をレンズズーム機構に連
繋させて構成し、前記小型モータの駆動に伴い、前記リ
ードスクリューを正逆何れかの方向に選択的に回転させ
ることで、前記作動片の螺進退作動、ひいては前記レン
ズズーム機構のズーム作動を行なわせるのである。
【0003】而して、この種のビデオカメラでは、通常
の場合、小型モータの駆動によるレンズズーム機構のズ
ーム操作を行ないながらの情景の撮像に合わせて、同時
に周辺音声の採録をなすことが多く、このために、該小
型モータの駆動に伴って必然的に発生する種々の騒音を
可及的に避ける必要があり、また一方では、装置全体の
より一層の小型化、それに製造工程の簡略化ならびに組
み上げ作業の容易さに合わせて、モータトルク自体の増
加についても要望されている。
の場合、小型モータの駆動によるレンズズーム機構のズ
ーム操作を行ないながらの情景の撮像に合わせて、同時
に周辺音声の採録をなすことが多く、このために、該小
型モータの駆動に伴って必然的に発生する種々の騒音を
可及的に避ける必要があり、また一方では、装置全体の
より一層の小型化、それに製造工程の簡略化ならびに組
み上げ作業の容易さに合わせて、モータトルク自体の増
加についても要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構
造による従来の小型モータ装置の場合にあっては、装置
全体の小型化に伴う精度低下のために、固定子鉄芯に対
する回転子の軸支態様が必ずしも良好ではなく、しか
も、これらの固定子鉄芯および回転子を組み込んだ外部
ケースの開口端面に軸受け端板をカシメ付け固定してい
ることから、該カシメ付けに伴う芯振れ、つまり、共通
軸芯上での軸支態様が崩れて偏心し易いもので、該偏心
軸支によっていわゆるワーブリング現象をきたし、結果
的には、回転駆動時に回転騒音を発生するばかりかモー
タトルクも一定せず、これに併せて、軸受け部に加えら
れる偏荷重で枢支ガタを生じて摩擦音や振動音の発生原
因になる等の不都合がある。
造による従来の小型モータ装置の場合にあっては、装置
全体の小型化に伴う精度低下のために、固定子鉄芯に対
する回転子の軸支態様が必ずしも良好ではなく、しか
も、これらの固定子鉄芯および回転子を組み込んだ外部
ケースの開口端面に軸受け端板をカシメ付け固定してい
ることから、該カシメ付けに伴う芯振れ、つまり、共通
軸芯上での軸支態様が崩れて偏心し易いもので、該偏心
軸支によっていわゆるワーブリング現象をきたし、結果
的には、回転駆動時に回転騒音を発生するばかりかモー
タトルクも一定せず、これに併せて、軸受け部に加えら
れる偏荷重で枢支ガタを生じて摩擦音や振動音の発生原
因になる等の不都合がある。
【0005】また、小型モータの回転子軸をスラスト方
向(軸方向)に加圧する押えバネ片の装着態様が、外部
ケース内への所要嵌合寸法による軽圧入により、該外部
ケース内での押えバネ片の浮動性やガタ付きを抑制する
だけの構造であるために、該小型モータの駆動に伴うリ
ードスクリューの回転振動等を主な原因にして、外部ケ
ースと押えバネ片との間に振動音や摩擦音等の騒音を発
生する場合がある。つまり、外部ケースの内径寸法のバ
ラツキに対して、押えバネ片自体の板厚程度の寸法で
は、該バラツキ量を必ずしも効果的には吸収できずに騒
音を生ずることになるもので、併せて、押えバネ片の全
体に不要な応力が付加されるために、バネ形状もまた変
化してバネ圧の変動、ひいてはモータトルクの変動を招
く惧れもあった。
向(軸方向)に加圧する押えバネ片の装着態様が、外部
ケース内への所要嵌合寸法による軽圧入により、該外部
ケース内での押えバネ片の浮動性やガタ付きを抑制する
だけの構造であるために、該小型モータの駆動に伴うリ
ードスクリューの回転振動等を主な原因にして、外部ケ
ースと押えバネ片との間に振動音や摩擦音等の騒音を発
生する場合がある。つまり、外部ケースの内径寸法のバ
ラツキに対して、押えバネ片自体の板厚程度の寸法で
は、該バラツキ量を必ずしも効果的には吸収できずに騒
音を生ずることになるもので、併せて、押えバネ片の全
体に不要な応力が付加されるために、バネ形状もまた変
化してバネ圧の変動、ひいてはモータトルクの変動を招
く惧れもあった。
【0006】さらには、装置構成の小型化に対応して製
造ならびに組み上げの各工程が煩雑化し、作業について
もまた必ずしも容易ではないという不利を有している。
造ならびに組み上げの各工程が煩雑化し、作業について
もまた必ずしも容易ではないという不利を有している。
【0007】本発明は、このような従来の問題点を解消
するためになされたもので、その目的とするところは、
小型モータ自体の構成に樹脂一体化成形手法を取り入
れ、固定子鉄芯に対する回転子の軸枢支を両者に共通の
軸芯上で正確になして騒音発生の原因を効果的に排除
し、且つ構造的にも簡単で製造ならびに組み上げを容易
にして常に円滑な回転と一定した出力トルクを得られる
ようにした回転駆動機構における小型モータ装置を提供
することである。
するためになされたもので、その目的とするところは、
小型モータ自体の構成に樹脂一体化成形手法を取り入
れ、固定子鉄芯に対する回転子の軸枢支を両者に共通の
軸芯上で正確になして騒音発生の原因を効果的に排除
し、且つ構造的にも簡単で製造ならびに組み上げを容易
にして常に円滑な回転と一定した出力トルクを得られる
ようにした回転駆動機構における小型モータ装置を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明に係る請求項1に記載の回転駆動機構にお
ける小型モータ装置は、軸方向に円筒状の固定子鉄芯を
アウトサートした状態で、樹脂材料により、該固定子鉄
芯の外周囲にボビン部が配され、出力側端面が軸芯線上
に第1の軸受け部を形成する軸受け端板部によって閉じ
られ、非出力側端面が開口されるように一体的に樹脂成
形した固定子成形体を設け、且つボビン部に励磁巻線を
捲装した固定子組立て体と、前記固定子鉄芯の内径より
もやや小径の外径にされて所要形態に着磁した回転子を
有し、該回転子を軸芯線上で固定する回転子軸の先端出
力側にリードスクリューを延長させた回転子組立て体
と、インサート基鈑部、および該インサート基鈑部の中
心部を含んで押圧面側へ切り起して突出された押えバネ
片部とからなる押えバネ部材を有し、前記インサート基
鈑部を吸振性のある樹脂本体部材内にインサートして一
体的に樹脂成形させた軸加圧手段と、出力側開口端面の
周囲外縁部に取付け片を設けて有底円筒状に形成され、
該開口部側から前記軸加圧手段を組み込んで装着させた
後に、前記回転子組立て体を嵌挿した固定子組立て体を
順次に装着させ、前記第1の軸受け部に軸枢支される回
転子軸を押えバネ片部で押圧させて内装すると共に、リ
ードスクリューを出力側へ引き出して保持する外部ケー
スと、相互に対向する1組のフランジ部を有し、前記軸
加圧手段と固定子組立て体および回転子組立て体を内装
した外部ケースの取付け片を一端側フランジ部に外側か
らビス固定して取付け、出力側に突出されるリードスク
リューの先端部を他端側フランジ部に設けた第2の軸受
け部に枢支させる基板ブラケットとを備えて構成したこ
とを特徴としている。
めに、本発明に係る請求項1に記載の回転駆動機構にお
ける小型モータ装置は、軸方向に円筒状の固定子鉄芯を
アウトサートした状態で、樹脂材料により、該固定子鉄
芯の外周囲にボビン部が配され、出力側端面が軸芯線上
に第1の軸受け部を形成する軸受け端板部によって閉じ
られ、非出力側端面が開口されるように一体的に樹脂成
形した固定子成形体を設け、且つボビン部に励磁巻線を
捲装した固定子組立て体と、前記固定子鉄芯の内径より
もやや小径の外径にされて所要形態に着磁した回転子を
有し、該回転子を軸芯線上で固定する回転子軸の先端出
力側にリードスクリューを延長させた回転子組立て体
と、インサート基鈑部、および該インサート基鈑部の中
心部を含んで押圧面側へ切り起して突出された押えバネ
片部とからなる押えバネ部材を有し、前記インサート基
鈑部を吸振性のある樹脂本体部材内にインサートして一
体的に樹脂成形させた軸加圧手段と、出力側開口端面の
周囲外縁部に取付け片を設けて有底円筒状に形成され、
該開口部側から前記軸加圧手段を組み込んで装着させた
後に、前記回転子組立て体を嵌挿した固定子組立て体を
順次に装着させ、前記第1の軸受け部に軸枢支される回
転子軸を押えバネ片部で押圧させて内装すると共に、リ
ードスクリューを出力側へ引き出して保持する外部ケー
スと、相互に対向する1組のフランジ部を有し、前記軸
加圧手段と固定子組立て体および回転子組立て体を内装
した外部ケースの取付け片を一端側フランジ部に外側か
らビス固定して取付け、出力側に突出されるリードスク
リューの先端部を他端側フランジ部に設けた第2の軸受
け部に枢支させる基板ブラケットとを備えて構成したこ
とを特徴としている。
【0009】本請求項1の小型モータ装置では、固定子
組立て体として、固定子鉄芯をアウトサートした状態
で、ボビン部および出力側端部を閉じる軸受け端板部を
配して一体化樹脂成形させるので、該固定子組立て体の
構成が簡略化されると共に、出力側端部を軸受け部材で
閉塞するときは、固定子鉄芯に対する第1、第2の各軸
受け部が共通の同一軸芯上で精度よく位置される。ま
た、軸加圧手段として、押えバネ部材のインサート基鈑
部を吸振性のある樹脂本体部材内に一体的に樹脂成形さ
せて押えバネ片部を突出させてあるために、該押えバネ
片部に加えられる振動が樹脂本体部材によって効果的に
吸振される。さらに、外部ケース内に対し、該軸加圧手
段を組み込んで装着させた後に、回転子軸の出力側を第
1の軸受け部で軸支させた回転子組立て体を嵌挿した固
定子組立て体を順次に装着させることにより、固定子鉄
芯に対する回転子軸の軸支態様が正確に規制され、且つ
該回転子軸の非出力側端が軸加圧手段の押えバネ片部で
押圧され、この状態で、基板ブラケットに対して、前記
外部ケースの取付け片を一端側フランジ部に外側からビ
ス固定して取付けると共に、内側に突出されるリードス
クリューの先端部を他端側フランジ部に設けた第3の軸
受け部に枢支させることにより、基板ブラケットに対す
る回転子軸、ここではリードスクリューの軸支態様が正
確に規制されて装置全体を容易に組み上げ得る。そし
て、このように組み上げた態様では、固定子組立て体に
対して回転子組立て体を同一軸芯上で芯振れを生ずるこ
となく効果的に軸支でき、併せて、押えバネ片部によっ
て回転子組立て体をスラスト方向へ一定の弾圧力で押圧
できるもので、所期通りに騒音発生の原因が排除され、
常に円滑な回転と一定した出力トルクとが得られる。
組立て体として、固定子鉄芯をアウトサートした状態
で、ボビン部および出力側端部を閉じる軸受け端板部を
配して一体化樹脂成形させるので、該固定子組立て体の
構成が簡略化されると共に、出力側端部を軸受け部材で
閉塞するときは、固定子鉄芯に対する第1、第2の各軸
受け部が共通の同一軸芯上で精度よく位置される。ま
た、軸加圧手段として、押えバネ部材のインサート基鈑
部を吸振性のある樹脂本体部材内に一体的に樹脂成形さ
せて押えバネ片部を突出させてあるために、該押えバネ
片部に加えられる振動が樹脂本体部材によって効果的に
吸振される。さらに、外部ケース内に対し、該軸加圧手
段を組み込んで装着させた後に、回転子軸の出力側を第
1の軸受け部で軸支させた回転子組立て体を嵌挿した固
定子組立て体を順次に装着させることにより、固定子鉄
芯に対する回転子軸の軸支態様が正確に規制され、且つ
該回転子軸の非出力側端が軸加圧手段の押えバネ片部で
押圧され、この状態で、基板ブラケットに対して、前記
外部ケースの取付け片を一端側フランジ部に外側からビ
ス固定して取付けると共に、内側に突出されるリードス
クリューの先端部を他端側フランジ部に設けた第3の軸
受け部に枢支させることにより、基板ブラケットに対す
る回転子軸、ここではリードスクリューの軸支態様が正
確に規制されて装置全体を容易に組み上げ得る。そし
て、このように組み上げた態様では、固定子組立て体に
対して回転子組立て体を同一軸芯上で芯振れを生ずるこ
となく効果的に軸支でき、併せて、押えバネ片部によっ
て回転子組立て体をスラスト方向へ一定の弾圧力で押圧
できるもので、所期通りに騒音発生の原因が排除され、
常に円滑な回転と一定した出力トルクとが得られる。
【0010】本発明に係る請求項2に記載の回転駆動機
構における小型モータ装置は、前記請求項1の構成にあ
って、前記軸加圧手段の樹脂本体部材が、非押圧面側に
前記外部ケースの内端面との間を適宜に離間するスペー
サ部を有することを特徴としている。
構における小型モータ装置は、前記請求項1の構成にあ
って、前記軸加圧手段の樹脂本体部材が、非押圧面側に
前記外部ケースの内端面との間を適宜に離間するスペー
サ部を有することを特徴としている。
【0011】本請求項2の小型モータ装置では、外部ケ
ースの内端面に対する樹脂本体部材の接触面積がスペー
サ部によって減少され、該外部ケースへの回転振動の伝
達が効果的に抑制される。
ースの内端面に対する樹脂本体部材の接触面積がスペー
サ部によって減少され、該外部ケースへの回転振動の伝
達が効果的に抑制される。
【0012】本発明に係る請求項3に記載の回転駆動機
構における小型モータ装置は、前記請求項1の構成にあ
って、前記第1および第2の各軸受け部の少なくとも何
れかが、軸受け内面に潤滑油を保持し得る油溝等の潤滑
手段を有することを特徴としている。
構における小型モータ装置は、前記請求項1の構成にあ
って、前記第1および第2の各軸受け部の少なくとも何
れかが、軸受け内面に潤滑油を保持し得る油溝等の潤滑
手段を有することを特徴としている。
【0013】本請求項3の小型モータ装置では、第1お
よび第2の各軸受け部に設けられる油溝等の潤滑手段に
よって回転子組立て体の円滑な回転をなし得る。
よび第2の各軸受け部に設けられる油溝等の潤滑手段に
よって回転子組立て体の円滑な回転をなし得る。
【0014】本発明に係る請求項4に記載の回転駆動機
構における小型モータ装置は、前記請求項1の構成にあ
って、前記基板ブラケットが、制振板等の吸振性板材料
によって形成されていることを特徴としている。
構における小型モータ装置は、前記請求項1の構成にあ
って、前記基板ブラケットが、制振板等の吸振性板材料
によって形成されていることを特徴としている。
【0015】本請求項4の小型モータ装置では、装置自
体に生ずる振動と外部から加えられる振動とに対する基
板ブラケットの共振作用が良好に抑制される。
体に生ずる振動と外部から加えられる振動とに対する基
板ブラケットの共振作用が良好に抑制される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る回転駆動機構
における小型モータ装置の一実施形態例につき、図1な
いし図5を参照して詳細に説明する。
における小型モータ装置の一実施形態例につき、図1な
いし図5を参照して詳細に説明する。
【0017】図1(a)、(b)は、本発明の一実施形
態例を適用した小型モータ装置全体の概要構成を示す縦
断面図および端面図である。また、図2(a)、(b)
は、同上小型モータの固定子組立て体を取り出して示す
縦断面図および端面図である。さらに、図3は、同上軸
加圧機構を取り出して示す正面図、図4は、図3のA−
A線部縦断面図、図5は、同上軸加圧機構にインサート
される押えバネ部材を示す正面図である。
態例を適用した小型モータ装置全体の概要構成を示す縦
断面図および端面図である。また、図2(a)、(b)
は、同上小型モータの固定子組立て体を取り出して示す
縦断面図および端面図である。さらに、図3は、同上軸
加圧機構を取り出して示す正面図、図4は、図3のA−
A線部縦断面図、図5は、同上軸加圧機構にインサート
される押えバネ部材を示す正面図である。
【0018】これらの各図に示す実施形態例において、
本小型モータ装置は、駆動源になる正逆両用の回転可能
な小型モータ10を有しており、該小型モータ10は、
それぞれ各別に一体化形成される固定子組立て体11お
よび回転子組立て体31と、軸加圧機構40を介して前
記固定子組立て体11を収装する外部ケース61とによ
って構成され、さらに、前記固定子組立て体11を固定
して保持し、且つ前記軸加圧機構40でスラスト方向
(軸方向)に加圧される回転子組立て体31を軸受け枢
支する基板ブラケット71を設ける。
本小型モータ装置は、駆動源になる正逆両用の回転可能
な小型モータ10を有しており、該小型モータ10は、
それぞれ各別に一体化形成される固定子組立て体11お
よび回転子組立て体31と、軸加圧機構40を介して前
記固定子組立て体11を収装する外部ケース61とによ
って構成され、さらに、前記固定子組立て体11を固定
して保持し、且つ前記軸加圧機構40でスラスト方向
(軸方向)に加圧される回転子組立て体31を軸受け枢
支する基板ブラケット71を設ける。
【0019】前記固定子組立て体11は、図2(a)、
(b)に示されているように、相互に磁極部をずらせた
態様で軸方向に円筒状をなして並設した2連の固定子鉄
芯12a、12bを設けると共に、該各固定子鉄芯12
a、12bをアウトサートした状態で、該各固定子鉄芯
12a、12bの非出力側端面(図2(a)の左端側に
該当)を開口させたまま、外周囲の各ボビン部13a、
13bおよび該各ボビン部13a、13bの周辺鍔部上
の各端子取出し部14a、14bと、前記各固定子鉄芯
12a、12bの出力側端面(図2(a)の右端側に該
当)を閉じて軸芯線上に枢支軸孔(第1の軸受け部に該
当)16を形成する軸受け端板部15とのそれぞれを一
体的に樹脂成形して構成する。ここで、前記枢支軸孔1
6に対しては、その軸受け内面に潤滑油を保持し得る複
数条の油溝(特に図示せず)等を形成することが、円滑
な回転を行なわせるために好ましい。
(b)に示されているように、相互に磁極部をずらせた
態様で軸方向に円筒状をなして並設した2連の固定子鉄
芯12a、12bを設けると共に、該各固定子鉄芯12
a、12bをアウトサートした状態で、該各固定子鉄芯
12a、12bの非出力側端面(図2(a)の左端側に
該当)を開口させたまま、外周囲の各ボビン部13a、
13bおよび該各ボビン部13a、13bの周辺鍔部上
の各端子取出し部14a、14bと、前記各固定子鉄芯
12a、12bの出力側端面(図2(a)の右端側に該
当)を閉じて軸芯線上に枢支軸孔(第1の軸受け部に該
当)16を形成する軸受け端板部15とのそれぞれを一
体的に樹脂成形して構成する。ここで、前記枢支軸孔1
6に対しては、その軸受け内面に潤滑油を保持し得る複
数条の油溝(特に図示せず)等を形成することが、円滑
な回転を行なわせるために好ましい。
【0020】このように各固定子鉄芯12a、12bを
含む各ボビン部13a、13bと、出力側端面を閉じる
軸受け端板15とを一体化樹脂成形するときは、固定子
組立て体11の全体を高精度で簡単に構成できると共
に、各固定子鉄芯12a、12bに対する枢支軸孔16
が共通の同一軸芯上で精度よく位置されることになり、
次に述べる回転子組立て体31の軸枢支を良好且つ効果
的になし得ると共に、該各固定子鉄芯12a、12bと
回転子組立て体31の回転子との間隙、いわゆるエアギ
ャップを最小に保持した組み上げができ、後述する基板
ブラケット71における軸枢支とも相俟って、期待する
ところの円滑な回転駆動とモータトルクの増加とを容易
に図り得るのである。
含む各ボビン部13a、13bと、出力側端面を閉じる
軸受け端板15とを一体化樹脂成形するときは、固定子
組立て体11の全体を高精度で簡単に構成できると共
に、各固定子鉄芯12a、12bに対する枢支軸孔16
が共通の同一軸芯上で精度よく位置されることになり、
次に述べる回転子組立て体31の軸枢支を良好且つ効果
的になし得ると共に、該各固定子鉄芯12a、12bと
回転子組立て体31の回転子との間隙、いわゆるエアギ
ャップを最小に保持した組み上げができ、後述する基板
ブラケット71における軸枢支とも相俟って、期待する
ところの円滑な回転駆動とモータトルクの増加とを容易
に図り得るのである。
【0021】また、前記各固定子鉄芯12a、12bに
一体化成形した各ボビン部13a、13bには、それぞ
れに励磁巻線21a、21bを捲装させ、且つ該各励磁
巻線21a、21bの巻始め端および巻終り端を前記各
端子取出し部14a、14bに植設した各端子22a、
22bにそれぞれ接続させる。
一体化成形した各ボビン部13a、13bには、それぞ
れに励磁巻線21a、21bを捲装させ、且つ該各励磁
巻線21a、21bの巻始め端および巻終り端を前記各
端子取出し部14a、14bに植設した各端子22a、
22bにそれぞれ接続させる。
【0022】前記回転子組立て体31は、前記各固定子
鉄芯12a、12bの円筒状内径よりもエアギャップ相
当にやや小径の外径で、該各固定子鉄芯12a、12b
間に跨る有効範囲内の軸方向長さを有して所要形態に着
磁させたマグネットからなる回転子32と、該回転子3
2を軸芯線上で貫通固定する回転子軸33および該回転
子軸33の先端部出力側を延長させて出力軸となるリー
ドスクリュー34とによって構成されており、該回転子
軸33については、非出力側端部を同芯的な球形凸面3
3aに形成させ、且つリードスクリュー34には、同様
に先端部を同芯的な球形凹面34aに形成させてある。
そして、本回転子組立て体31は、回転子32を前記各
固定子鉄芯12a、12bの内部に嵌挿させて組み込む
と共に、回転子軸33の出力側を枢支軸孔16に軸支さ
せてリードスクリュー34を出力側へ引き出すことでモ
ータ主部を構成する。
鉄芯12a、12bの円筒状内径よりもエアギャップ相
当にやや小径の外径で、該各固定子鉄芯12a、12b
間に跨る有効範囲内の軸方向長さを有して所要形態に着
磁させたマグネットからなる回転子32と、該回転子3
2を軸芯線上で貫通固定する回転子軸33および該回転
子軸33の先端部出力側を延長させて出力軸となるリー
ドスクリュー34とによって構成されており、該回転子
軸33については、非出力側端部を同芯的な球形凸面3
3aに形成させ、且つリードスクリュー34には、同様
に先端部を同芯的な球形凹面34aに形成させてある。
そして、本回転子組立て体31は、回転子32を前記各
固定子鉄芯12a、12bの内部に嵌挿させて組み込む
と共に、回転子軸33の出力側を枢支軸孔16に軸支さ
せてリードスクリュー34を出力側へ引き出すことでモ
ータ主部を構成する。
【0023】前記軸加圧機構40は、本実施形態例の場
合、図3ないし図5に示されているように、インサート
基鈑部42と、該インサート基鈑部42の中心部を含ん
で押圧面側へ所要角度で切り起すことで所要の弾圧力を
与えて突出された押えバネ片部46とからなる押えバネ
部材41を有しており、該インサート基鈑部42に対し
ては、押えバネ片部46の切り起し部以外の中心部が所
要範囲に亘って切除部43にされると共に、鈑面上の適
所、この場合は、押えバネ片部46に平行する左右方向
の両縁辺および上下方向の鈑面部裏面にそれぞれインサ
ート結合のための各突出部44および各穴部45を形成
してある。そして、前記押えバネ部材41は、押えバネ
片部46および穴部45を除いたインサート基鈑部42
を吸振性のある樹脂本体部材51内にインサートして樹
脂成形させることで、これらの全体を一体化構成し、さ
らに、該樹脂本体部材51の非押圧面側(押えバネ片部
46の切り起し側とは反対の面側)の適所、この場合
は、等角間隔を隔てた3か所に半球面状凸部からなるス
ペーサ部52を突設してある。なお、該スペーサ部52
としては、そのほかにも、例えば、リング状リブ部等を
突設してもよい。
合、図3ないし図5に示されているように、インサート
基鈑部42と、該インサート基鈑部42の中心部を含ん
で押圧面側へ所要角度で切り起すことで所要の弾圧力を
与えて突出された押えバネ片部46とからなる押えバネ
部材41を有しており、該インサート基鈑部42に対し
ては、押えバネ片部46の切り起し部以外の中心部が所
要範囲に亘って切除部43にされると共に、鈑面上の適
所、この場合は、押えバネ片部46に平行する左右方向
の両縁辺および上下方向の鈑面部裏面にそれぞれインサ
ート結合のための各突出部44および各穴部45を形成
してある。そして、前記押えバネ部材41は、押えバネ
片部46および穴部45を除いたインサート基鈑部42
を吸振性のある樹脂本体部材51内にインサートして樹
脂成形させることで、これらの全体を一体化構成し、さ
らに、該樹脂本体部材51の非押圧面側(押えバネ片部
46の切り起し側とは反対の面側)の適所、この場合
は、等角間隔を隔てた3か所に半球面状凸部からなるス
ペーサ部52を突設してある。なお、該スペーサ部52
としては、そのほかにも、例えば、リング状リブ部等を
突設してもよい。
【0024】前記外部ケース61は、出力側端部が開口
されると共に、該開口端面の周囲外縁部の左右に相対向
して鍔状に突出する1組の取付け片62、62を形成し
た有底円筒状をなしており、且つ開口端面部に前記固定
子組立て体11の各端子取出し部14a、14bを受け
入れるための切欠き部63を切り欠いて前記小型モータ
10の外部筺体を構成している。即ち、本外部ケース6
1に対しては、開口端面側から内部に向けて、前記軸加
圧機構40と、前記回転子組立て体31を組み込んだ固
定子組立て体11とを順次に装入して固着させるが、こ
のように装着した状態では、回転子軸33の非出力側端
部に形成した球形凸面33aが押えバネ部材41の押え
バネ片部46に当接されて軸方向(スラスト方向)出力
側へ押圧されると共に、出力軸となるリードスクリュー
34が外部に突出されて、実質的に小型モータ10を構
成する。
されると共に、該開口端面の周囲外縁部の左右に相対向
して鍔状に突出する1組の取付け片62、62を形成し
た有底円筒状をなしており、且つ開口端面部に前記固定
子組立て体11の各端子取出し部14a、14bを受け
入れるための切欠き部63を切り欠いて前記小型モータ
10の外部筺体を構成している。即ち、本外部ケース6
1に対しては、開口端面側から内部に向けて、前記軸加
圧機構40と、前記回転子組立て体31を組み込んだ固
定子組立て体11とを順次に装入して固着させるが、こ
のように装着した状態では、回転子軸33の非出力側端
部に形成した球形凸面33aが押えバネ部材41の押え
バネ片部46に当接されて軸方向(スラスト方向)出力
側へ押圧されると共に、出力軸となるリードスクリュー
34が外部に突出されて、実質的に小型モータ10を構
成する。
【0025】前記基板ブラケット71は、この場合、例
えば、制振板等の吸振性板材料を用いて、相互に対向す
る1組のフランジ部72a、72bを設けたものであ
り、一端側のフランジ部72aに対しては、前記小型モ
ータ10の外部に突出されるリードスクリュー34を受
け入れるセンター開口73aを同芯的に形成させ、且つ
他端側のフランジ部72bに対しては、別に設ける軸受
け凹部(第2の軸受け部に該当)75付きの軸受け部材
74を受け入れて保持するセンター開口73bを同様に
同芯的に形成させてある。ここで、前記軸受け凹部75
に対しても、その軸受け相当内面に潤滑油を保持させる
ことが円滑な回転を行なわせるために望ましく、該軸受
け凹部75を通常の軸受け部形態にするときは、その軸
受け内面に複数条の油溝等を形成して対処すればよい。
えば、制振板等の吸振性板材料を用いて、相互に対向す
る1組のフランジ部72a、72bを設けたものであ
り、一端側のフランジ部72aに対しては、前記小型モ
ータ10の外部に突出されるリードスクリュー34を受
け入れるセンター開口73aを同芯的に形成させ、且つ
他端側のフランジ部72bに対しては、別に設ける軸受
け凹部(第2の軸受け部に該当)75付きの軸受け部材
74を受け入れて保持するセンター開口73bを同様に
同芯的に形成させてある。ここで、前記軸受け凹部75
に対しても、その軸受け相当内面に潤滑油を保持させる
ことが円滑な回転を行なわせるために望ましく、該軸受
け凹部75を通常の軸受け部形態にするときは、その軸
受け内面に複数条の油溝等を形成して対処すればよい。
【0026】従って、本実施形態例の場合には、図1か
ら明らかなように、先ず、前記外部ケース61内に対し
ては、先に述べた如く、前記軸加圧機構40を組み込ん
で装着させた後に、前記回転子組立て体31を組み込ん
だ固定子組立て体11を順次に組み込むが、このとき、
前記軸加圧機構40は、外部ケース61の内周面に吸振
性のある樹脂本体部材51を介して非可動的に嵌着さ
れ、且つ該外部ケース61の内端面との間に各スペーサ
部52を介して間接的に当接されることになる。つま
り、より少ない面積で接触保持させることによって該接
触面を通した振動伝達が可及的に抑制され、同時に該軸
加圧機構40の安定した固定がなされるのであり、ま
た、前記回転子組立て体31は、前記軸加圧機構40の
押えバネ片部46で出力側へ押圧された状態のまま、前
記固定子組立て体11に対し、共通の軸芯線上で正確に
軸枢支されて回転ムラ等を生ずることなしに、該押えバ
ネ片部46による出力側への押圧とも相俟って所期通り
の常に安定したモータトルクが確保されるのである。
ら明らかなように、先ず、前記外部ケース61内に対し
ては、先に述べた如く、前記軸加圧機構40を組み込ん
で装着させた後に、前記回転子組立て体31を組み込ん
だ固定子組立て体11を順次に組み込むが、このとき、
前記軸加圧機構40は、外部ケース61の内周面に吸振
性のある樹脂本体部材51を介して非可動的に嵌着さ
れ、且つ該外部ケース61の内端面との間に各スペーサ
部52を介して間接的に当接されることになる。つま
り、より少ない面積で接触保持させることによって該接
触面を通した振動伝達が可及的に抑制され、同時に該軸
加圧機構40の安定した固定がなされるのであり、ま
た、前記回転子組立て体31は、前記軸加圧機構40の
押えバネ片部46で出力側へ押圧された状態のまま、前
記固定子組立て体11に対し、共通の軸芯線上で正確に
軸枢支されて回転ムラ等を生ずることなしに、該押えバ
ネ片部46による出力側への押圧とも相俟って所期通り
の常に安定したモータトルクが確保されるのである。
【0027】次いで、前記基板ブラケット71に対して
は、前記外部ケース61の各取付け片62、62を一端
側のフランジ部72aに外側から取付けビス81、81
で取付け固定すると共に、センター開口73aを通して
内側に突出されるリードスクリュー34の先端部を他端
側のフランジ部72bに設けられる軸受け部材74の軸
受け凹部75内に軸受け球76を介して枢支させるので
あるが、このとき、一端側のフランジ部72aへの外部
ケース61の取付け固定は、取付けビス81、81によ
る締着でなされるために、一般的な通常のカシメ付けに
よる場合とは異なって芯振れ等を生ずる惧れがなく、且
つこれに加えて、回転子軸33から延長されて出力軸と
なるリードスクリュー34についても共通の同一軸芯線
上で正確に軸枢支されて安定した回転が助長されるもの
で、このようにして装置全体が組み上げられるのであ
る。
は、前記外部ケース61の各取付け片62、62を一端
側のフランジ部72aに外側から取付けビス81、81
で取付け固定すると共に、センター開口73aを通して
内側に突出されるリードスクリュー34の先端部を他端
側のフランジ部72bに設けられる軸受け部材74の軸
受け凹部75内に軸受け球76を介して枢支させるので
あるが、このとき、一端側のフランジ部72aへの外部
ケース61の取付け固定は、取付けビス81、81によ
る締着でなされるために、一般的な通常のカシメ付けに
よる場合とは異なって芯振れ等を生ずる惧れがなく、且
つこれに加えて、回転子軸33から延長されて出力軸と
なるリードスクリュー34についても共通の同一軸芯線
上で正確に軸枢支されて安定した回転が助長されるもの
で、このようにして装置全体が組み上げられるのであ
る。
【0028】即ち、このようにして前記小型モータ10
を含む装置全体を組み上げた状態では、前記固定子組立
て体11の各固定子鉄芯12a、12b間に跨って前記
回転子組立て体31の回転子32が同一軸芯上で位置さ
れると共に、該回転子32の回転子軸33の出力側軸部
が軸受け端板部15の枢支軸孔16で、且つ該回転子軸
33から延長されるリードスクリュー34の先端部が軸
受け球76を介して軸受け凹部75でそれぞれに軸受け
枢支されることになり、同時に、前記回転子軸33の非
出力側端部が前記軸加圧機構40に設けられた押えバネ
部材41の押えバネ片部46に当接され、該押えバネ片
部46に与えられた弾圧力によって回転子組立て体3
1、実質的にはリードスクリュー34をスラスト方向
(軸方向)に加圧させ得るもので、さらに、該リードス
クリュー34が基板ブラケット71に軸受け枢支され
る。
を含む装置全体を組み上げた状態では、前記固定子組立
て体11の各固定子鉄芯12a、12b間に跨って前記
回転子組立て体31の回転子32が同一軸芯上で位置さ
れると共に、該回転子32の回転子軸33の出力側軸部
が軸受け端板部15の枢支軸孔16で、且つ該回転子軸
33から延長されるリードスクリュー34の先端部が軸
受け球76を介して軸受け凹部75でそれぞれに軸受け
枢支されることになり、同時に、前記回転子軸33の非
出力側端部が前記軸加圧機構40に設けられた押えバネ
部材41の押えバネ片部46に当接され、該押えバネ片
部46に与えられた弾圧力によって回転子組立て体3
1、実質的にはリードスクリュー34をスラスト方向
(軸方向)に加圧させ得るもので、さらに、該リードス
クリュー34が基板ブラケット71に軸受け枢支され
る。
【0029】上記構成を採用した本実施形態例の回転駆
動機構における小型モータ装置によれば、小型モータ1
0の制御駆動によって、出力軸であるリードスクリュー
34が正逆何れかの方向に選択的に回転駆動され、該リ
ードスクリュー34の回転に伴う螺進退作動がモータ出
力として取り出される。そして、上記組み上げの作業に
ついては、必ずしも煩雑ではなく、部品点数の少ないこ
ととも相俟って容易に行なうことができ、結果的には、
騒音発生の原因が効果的に排除されて、常に円滑な回転
と一定した出力トルクとが得られるのである。
動機構における小型モータ装置によれば、小型モータ1
0の制御駆動によって、出力軸であるリードスクリュー
34が正逆何れかの方向に選択的に回転駆動され、該リ
ードスクリュー34の回転に伴う螺進退作動がモータ出
力として取り出される。そして、上記組み上げの作業に
ついては、必ずしも煩雑ではなく、部品点数の少ないこ
ととも相俟って容易に行なうことができ、結果的には、
騒音発生の原因が効果的に排除されて、常に円滑な回転
と一定した出力トルクとが得られるのである。
【0030】
【発明の効果】以上、実施形態例によって詳述したよう
に、本発明に係る請求項1の回転駆動機構における小型
モータ装置によれば、軸加圧手段として、押えバネ部材
のインサート基鈑部を吸振性のある樹脂本体部材内に一
体的に樹脂成形させて押えバネ片部を突出させることに
より、押えバネ片部に加えられる振動を効果的に吸振で
きることになる。さらに、外部ケース内に対して、軸加
圧手段を組み込んで装着させた後に、回転子軸の出力側
を第1の軸受け部で軸支させた回転子組立て体を嵌挿し
た固定子組立て体を順次に装着させるようにしたから、
固定子組立て体の一体化成形と共々に、固定子鉄芯に対
する回転子軸の軸支態様を同一軸芯線上で正確に軸枢支
でき、同時に、押えバネ片部によって回転子組立て体を
スラスト方向へ一定の弾圧力で押圧できることになるも
ので、この結果、全体的には、少ない部品点数で小型モ
ータ装置の全体を何らの熟練さも必要とせずに極めて容
易に組み上げ得ると共に、所期通りに騒音発生の原因が
排除され、常に円滑な回転と一定した出力トルクが得ら
れるのである。
に、本発明に係る請求項1の回転駆動機構における小型
モータ装置によれば、軸加圧手段として、押えバネ部材
のインサート基鈑部を吸振性のある樹脂本体部材内に一
体的に樹脂成形させて押えバネ片部を突出させることに
より、押えバネ片部に加えられる振動を効果的に吸振で
きることになる。さらに、外部ケース内に対して、軸加
圧手段を組み込んで装着させた後に、回転子軸の出力側
を第1の軸受け部で軸支させた回転子組立て体を嵌挿し
た固定子組立て体を順次に装着させるようにしたから、
固定子組立て体の一体化成形と共々に、固定子鉄芯に対
する回転子軸の軸支態様を同一軸芯線上で正確に軸枢支
でき、同時に、押えバネ片部によって回転子組立て体を
スラスト方向へ一定の弾圧力で押圧できることになるも
ので、この結果、全体的には、少ない部品点数で小型モ
ータ装置の全体を何らの熟練さも必要とせずに極めて容
易に組み上げ得ると共に、所期通りに騒音発生の原因が
排除され、常に円滑な回転と一定した出力トルクが得ら
れるのである。
【0031】一方、前記状態で、基板ブラケットに対し
て、外部ケースの取付け片を一端側フランジ部に外側か
らビス固定して取付けると共に、内側に突出されるリー
ドスクリューの先端部を他端側フランジ部に設けた第2
の軸受け部に枢支させることにより、基板ブラケットに
対するリードスクリューの軸支態様が正確に規制され
て、ここでも回転駆動機構の全体を容易に組み上げ得て
先の効果がより一層助長されるという実用上優れた種々
の特長が発揮される。
て、外部ケースの取付け片を一端側フランジ部に外側か
らビス固定して取付けると共に、内側に突出されるリー
ドスクリューの先端部を他端側フランジ部に設けた第2
の軸受け部に枢支させることにより、基板ブラケットに
対するリードスクリューの軸支態様が正確に規制され
て、ここでも回転駆動機構の全体を容易に組み上げ得て
先の効果がより一層助長されるという実用上優れた種々
の特長が発揮される。
【0032】また、本発明に係る請求項2の回転駆動機
構における小型モータ装置では、軸加圧手段の樹脂本体
部材の非押圧面側に外部ケースの内端面との間を離間す
るスペーサ部を形成することにより、外部ケースへの回
転振動の伝達を良好に抑制できる。
構における小型モータ装置では、軸加圧手段の樹脂本体
部材の非押圧面側に外部ケースの内端面との間を離間す
るスペーサ部を形成することにより、外部ケースへの回
転振動の伝達を良好に抑制できる。
【0033】また、本発明に係る請求項3の回転駆動機
構における小型モータ装置では、第1および第2の各軸
受け部の少なくとも何れかの軸受け内面に潤滑油を保持
し得る油溝等の潤滑手段を設けることにより、回転子組
立て体の円滑な回転が可能になる。
構における小型モータ装置では、第1および第2の各軸
受け部の少なくとも何れかの軸受け内面に潤滑油を保持
し得る油溝等の潤滑手段を設けることにより、回転子組
立て体の円滑な回転が可能になる。
【0034】さらに、本発明に係る請求項4の小型モー
タ装置では、基板ブラケットを制振板等の吸振性板材料
によって形成することにより、装置自体に生ずる振動と
外部から加えられる振動とに対する基板ブラケットの共
振作用を効果的に抑制して、騒音の発生防止を一層助長
できるのである。
タ装置では、基板ブラケットを制振板等の吸振性板材料
によって形成することにより、装置自体に生ずる振動と
外部から加えられる振動とに対する基板ブラケットの共
振作用を効果的に抑制して、騒音の発生防止を一層助長
できるのである。
【図1】本発明の一実施形態例を適用した小型モータ装
置全体の概要構成を示す縦断面図(同図(a))および
端面図(同図(b))である。
置全体の概要構成を示す縦断面図(同図(a))および
端面図(同図(b))である。
【図2】同上小型モータの固定子組立て体を取り出して
示す縦断面図(同図(a))および端面図(同図
(b))である。
示す縦断面図(同図(a))および端面図(同図
(b))である。
【図3】同上軸加圧機構を取り出して示す正面図であ
る。
る。
【図4】図3のA−A線部縦断面図である。
【図5】同上軸加圧機構にインサートされる押えバネ部
材を示す正面図である。
材を示す正面図である。
10 小型モータ 11 固定子組立て体 12a、12b 2連の固定子鉄芯 13a、13b ボビン部 14a、14b 端子取出し部 15 軸受け端板部 16 枢支軸孔(第1の軸受け部) 21a、21b 励磁巻線 22a、22b 端子 31 回転子組立て体 32 回転子 33 回転子軸 33a 回転子軸の基端部側球形凸面 34 リードスクリュー 34a リードスクリューの先端部側に球形凹面 40 軸加圧機構 41 押えバネ部材 42 インサート基鈑部 43 切除部 44 突出部 45 穴部 46 押えバネ片部 51 樹脂本体部材 52 スペーサ部 61 外部ケース 62 取付け片 63 切欠き部 71 基板ブラケット 72a 一端側のフランジ部 72b 他端側のフランジ部 73a 一端側のフランジ部のセンター開口 73b 他端側のフランジ部のセンター開口 74 軸受け部材 75 軸受け凹部(第2の軸受け部) 76 軸受け球 81 取付けビス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02K 5/16 - 5/173 H02K 37/00 - 37/14 535 H02K 37/24 H02K 7/06
Claims (4)
- 【請求項1】 軸方向に円筒状の固定子鉄芯をアウトサ
ートした状態で、樹脂材料により、該固定子鉄芯の外周
囲にボビン部が配され、出力側端面が軸芯線上に第1の
軸受け部を形成する軸受け端板部によって閉じられ、非
出力側端面が開口されるように一体的に樹脂成形した固
定子成形体を設け、且つボビン部に励磁巻線を捲装した
固定子組立て体と、 前記固定子鉄芯の内径よりもやや小径の外径にされて所
要形態に着磁した回転子を有し、該回転子を軸芯線上で
固定する回転子軸の先端出力側にリードスクリューを延
長させた回転子組立て体と、 インサート基鈑部と該インサート基鈑部の中心部を含ん
で押圧面側へ切り起して突出された押えバネ片部とから
なる押えバネ部材を有し、該インサート基鈑部を吸振性
のある樹脂本体部材内にインサートして一体的に樹脂成
形させた軸加圧手段と、 出力側開口端面の周囲外縁部に取付け片を設けて有底円
筒状に形成され、該開口部側から前記軸加圧手段を組み
込んで装着させた後に、前記回転子組立て体を嵌挿した
固定子組立て体を順次に装着させ、前記第1の軸受け部
に軸枢支される回転子軸を押えバネ片部で押圧させて内
装すると共に、リードスクリューを出力側へ引き出して
保持する外部ケースと、 相互に対向する1組のフランジ部を有し、前記軸加圧手
段と固定子組立て体および回転子組立て体を内装した外
部ケースの取付け片を一端側フランジ部に外側からビス
固定して取付け、出力側に突出されるリードスクリュー
の先端部を他端側フランジ部に設けた第2の軸受け部に
枢支させる基板ブラケットとを備えて構成したことを特
徴とする回転駆動機構における小型モータ装置。 - 【請求項2】 前記軸加圧手段の樹脂本体部材が、非押
圧面側に前記外部ケースの内端面との間を適宜に離間す
るスペーサ部を有することを特徴とする請求項1に記載
の回転駆動機構における小型モータ装置。 - 【請求項3】 前記第1および第2の各軸受け部の少な
くとも何れかが、軸受け内面に潤滑油を保持し得る油溝
等の潤滑手段を有することを特徴とする請求項1に記載
の回転駆動機構における小型モータ装置。 - 【請求項4】 前記基板ブラケットが、制振板等の吸振
性板材料によって形成されていることを特徴とする請求
項1に記載の回転駆動機構における小型モータ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22943296A JP2921671B2 (ja) | 1996-08-13 | 1996-08-13 | 回転駆動機構における小型モータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22943296A JP2921671B2 (ja) | 1996-08-13 | 1996-08-13 | 回転駆動機構における小型モータ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1066298A JPH1066298A (ja) | 1998-03-06 |
JP2921671B2 true JP2921671B2 (ja) | 1999-07-19 |
Family
ID=16892143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22943296A Expired - Lifetime JP2921671B2 (ja) | 1996-08-13 | 1996-08-13 | 回転駆動機構における小型モータ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2921671B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104638814B (zh) | 2013-11-13 | 2018-04-17 | Abb技术有限公司 | 一种旋转装置 |
-
1996
- 1996-08-13 JP JP22943296A patent/JP2921671B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1066298A (ja) | 1998-03-06 |
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