JP2921572B2 - 低密度ポリエチレン系樹脂発泡体及びその製造方法 - Google Patents
低密度ポリエチレン系樹脂発泡体及びその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は低密度ポリエチレン系樹脂からの低密度発泡
体及びその製造方法に関する。
体及びその製造方法に関する。
一般に、ポリオレフィン系樹脂の発泡体は、耐油性が
良い、圧縮永久歪が少なく繰返し圧縮に耐えるなどの特
徴の他に、耐衝撃性に優れ、成形体が衝撃により破断し
ないという他の発泡成形素材に見られない優れた特徴を
有し、重要な包装資材として使用されている。特に、低
密度ポリエチレン系樹脂を発泡剤と共に押出すことによ
り製造される低密度発泡体は、緩衝包装材として広く使
用されてきた。
良い、圧縮永久歪が少なく繰返し圧縮に耐えるなどの特
徴の他に、耐衝撃性に優れ、成形体が衝撃により破断し
ないという他の発泡成形素材に見られない優れた特徴を
有し、重要な包装資材として使用されている。特に、低
密度ポリエチレン系樹脂を発泡剤と共に押出すことによ
り製造される低密度発泡体は、緩衝包装材として広く使
用されてきた。
ところが、低密度ポリエチレン系樹脂からの押出発泡
体は、原料の種類によっては、圧縮強度や加工性に問題
がある場合があり、また加工性の良好な発泡体が得られ
る原料を用いた場合には、鬆(即ち巨大気泡)が発生し
易いという問題点があった。特に、発泡体内部の鬆は発
見しにくいため、製造上重要な問題となる。
体は、原料の種類によっては、圧縮強度や加工性に問題
がある場合があり、また加工性の良好な発泡体が得られ
る原料を用いた場合には、鬆(即ち巨大気泡)が発生し
易いという問題点があった。特に、発泡体内部の鬆は発
見しにくいため、製造上重要な問題となる。
従って、本発明の目的は、加工性が良好で且つ鬆の発
生しない低密度ポリエチレン系樹脂発泡体及びその製造
方法を提供することにある。
生しない低密度ポリエチレン系樹脂発泡体及びその製造
方法を提供することにある。
本発明者らは、従来技術にみられる問題点を解決すべ
く鋭意研究を重ねた結果、分子量が高く、密度もかなり
高く且つ結晶化速度の遅い低密度ポリエチレン系樹脂を
原料として使用することにより、前記目的が達成される
ことを見出し、本発明に到達した。
く鋭意研究を重ねた結果、分子量が高く、密度もかなり
高く且つ結晶化速度の遅い低密度ポリエチレン系樹脂を
原料として使用することにより、前記目的が達成される
ことを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明によれば、密度が0.922〜0.926g/cm3、
重量平均分子量が90,000以上且つ下記で定義される結晶
化速度インデックスAが10以下である低密度ポリエチレ
ン系樹脂を発泡させることを特徴とする低密度ポリエチ
レン系樹脂発泡体が提供される。
重量平均分子量が90,000以上且つ下記で定義される結晶
化速度インデックスAが10以下である低密度ポリエチレ
ン系樹脂を発泡させることを特徴とする低密度ポリエチ
レン系樹脂発泡体が提供される。
記 結晶化速度インデックスAは、示差走査熱量測定によ
って、低密度ポリエチレン系樹脂5±0.1mgを10℃/分
の速度で180℃まで昇温し、次いで10℃/分の速度で25
℃まで降温したときに得られるDSC曲線上のピークから
三角形を画き、その底辺をaとし、高さをbとした場合
に、次式により求められるものである。
って、低密度ポリエチレン系樹脂5±0.1mgを10℃/分
の速度で180℃まで昇温し、次いで10℃/分の速度で25
℃まで降温したときに得られるDSC曲線上のピークから
三角形を画き、その底辺をaとし、高さをbとした場合
に、次式により求められるものである。
A=b/a 但し、示差走査熱量測定におけるアンブレンジは25mJ
/秒且つチャートスピードは10mm/分とする。
/秒且つチャートスピードは10mm/分とする。
また、本発明によれば、密度が0.922〜0.926g/cm3、
重量平均分子量が90,000以上且つ請求項(1)における
と同様に定義される結晶化速度インデックスAが10以下
である低密度ポリエチレン系樹脂を発泡剤と共に高温高
圧下で溶融混練し、次いで得られた溶融混練物を一旦発
泡の生じない条件下に保持し、その後これを低圧下に排
出することを特徴とする低密度ポリエチレン系樹脂発泡
体の製造方法が提供される。
重量平均分子量が90,000以上且つ請求項(1)における
と同様に定義される結晶化速度インデックスAが10以下
である低密度ポリエチレン系樹脂を発泡剤と共に高温高
圧下で溶融混練し、次いで得られた溶融混練物を一旦発
泡の生じない条件下に保持し、その後これを低圧下に排
出することを特徴とする低密度ポリエチレン系樹脂発泡
体の製造方法が提供される。
本発明者らの研究によると、低密度ポリエチレン系樹
脂(以下単にLDPEと略記する)からの発泡体は、低密度
のLDPEを原料とした場合には圧縮強度が弱く、また低分
子量のLDPEを原料とした場合には加工性に劣ることが判
明した。従って、原料LDPEとしては、高密度で且つ高分
子量のものが望ましい。
脂(以下単にLDPEと略記する)からの発泡体は、低密度
のLDPEを原料とした場合には圧縮強度が弱く、また低分
子量のLDPEを原料とした場合には加工性に劣ることが判
明した。従って、原料LDPEとしては、高密度で且つ高分
子量のものが望ましい。
ところが、LDPEはその製造面からは、一般に高密度の
ものを得ようとする低分子量に、また高分子量のものを
得ようとすると低密度になり易い傾向がある。そのた
め、高密度で且つ高分子量のLDPEは市販品中には見当ら
ない。たゞ、LDPE市販品中でできるだけ高密度且つ高分
子量のものを選択することはできる。しかしながら、こ
のような高密度且つ高分子量傾向のLDPE市販品は、何れ
も結晶化速度が速く、その点で満足されるものではな
い。
ものを得ようとする低分子量に、また高分子量のものを
得ようとすると低密度になり易い傾向がある。そのた
め、高密度で且つ高分子量のLDPEは市販品中には見当ら
ない。たゞ、LDPE市販品中でできるだけ高密度且つ高分
子量のものを選択することはできる。しかしながら、こ
のような高密度且つ高分子量傾向のLDPE市販品は、何れ
も結晶化速度が速く、その点で満足されるものではな
い。
発泡体内部に鬆の発生する原因は、押出機中で結晶化
物が発生し、それを核として発泡するため、巨大気泡に
発達することにある。発泡は、結晶化温度ぎりぎりまで
降温して、押出すことによって行なわれる。その温度よ
り高いと、樹脂が柔らかく、セルが固定されず、収縮し
てしまう。逆に、前記温度より低いと、結晶化物が発生
し、硬いかたまり及び巨大気泡(即ち鬆)が発生してし
まう。
物が発生し、それを核として発泡するため、巨大気泡に
発達することにある。発泡は、結晶化温度ぎりぎりまで
降温して、押出すことによって行なわれる。その温度よ
り高いと、樹脂が柔らかく、セルが固定されず、収縮し
てしまう。逆に、前記温度より低いと、結晶化物が発生
し、硬いかたまり及び巨大気泡(即ち鬆)が発生してし
まう。
また、押出機内の樹脂温度は、厳密な意味での均一で
はなく、連続運転中±0.5℃程度は変化する。そのた
め、結晶化速度が速く、発泡適性温度範囲が0.5℃程度
しかない樹脂の場合は、その一部が結晶化温度以下に下
り、結晶化物が発生すると推定される。
はなく、連続運転中±0.5℃程度は変化する。そのた
め、結晶化速度が速く、発泡適性温度範囲が0.5℃程度
しかない樹脂の場合は、その一部が結晶化温度以下に下
り、結晶化物が発生すると推定される。
以上のような理由から本発明においては、原料として
特定の厳密、分子量及び結晶化速度インデックスを有す
るLDPEを使用するが、この原料LDPEは、重合法の工夫に
より製造できないこともないが、市販品中にないため割
高となってしまう。従って、通常結晶化温度の異なる2
種以上の低密度ポリエチレンをブレンドすることによっ
て得る。結晶化温度の異なる2種の低密度ポリエチレン
をブレンドすると、両者の中間の結晶化温度を有し、結
晶化速度の遅いLDPEが得られる。この場合、ブレンドす
る原料低密度ポリエチレンの結晶化温度の差は3℃以上
が好ましく、特に好ましくは5℃以上である。ブレンド
はもちろん3種以上であってもよく、また混合割合は結
晶化速度インデックスの小さい原料を多めにするのが好
ましい。
特定の厳密、分子量及び結晶化速度インデックスを有す
るLDPEを使用するが、この原料LDPEは、重合法の工夫に
より製造できないこともないが、市販品中にないため割
高となってしまう。従って、通常結晶化温度の異なる2
種以上の低密度ポリエチレンをブレンドすることによっ
て得る。結晶化温度の異なる2種の低密度ポリエチレン
をブレンドすると、両者の中間の結晶化温度を有し、結
晶化速度の遅いLDPEが得られる。この場合、ブレンドす
る原料低密度ポリエチレンの結晶化温度の差は3℃以上
が好ましく、特に好ましくは5℃以上である。ブレンド
はもちろん3種以上であってもよく、また混合割合は結
晶化速度インデックスの小さい原料を多めにするのが好
ましい。
なお、ブレンドする原料低密度ポリエチレンは、常温
常圧における密度が0.920〜0.930g/cm3であるエチレン
を主体とする分岐のあるあるいは直鎖状の重合体であっ
て、酢酸ビニル、メタアクリレート、アクリレートある
いはプロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセンその他の
エチレンと共重合し得るビニル系単量体との共重合体も
含まれる。
常圧における密度が0.920〜0.930g/cm3であるエチレン
を主体とする分岐のあるあるいは直鎖状の重合体であっ
て、酢酸ビニル、メタアクリレート、アクリレートある
いはプロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセンその他の
エチレンと共重合し得るビニル系単量体との共重合体も
含まれる。
本発明において、低密度エチレンは、密度が0.922〜
0.926g/cm3、好ましくは0.923〜0.926g/cm3、特に好ま
しくは0.924〜0.926g/cm3のものである。上記の様にLDP
Eがブレンド品である場合には、ブレンド後の平均密度
が上記範囲内にあればよい。通常、低密度ポリエチレン
の密度は0.910〜0.930g/cm3であるので、本発明の原料L
DPEは高密度傾向のものであるといえる。密度の高いLDP
Eを原料としているために、本発明のLDPE発泡体は圧縮
強度及びクリープ特性に優れたものとなる。原料LDPEの
密度が0.920g/cm3未満であると、発泡体は圧縮強度の弱
いものとなる。
0.926g/cm3、好ましくは0.923〜0.926g/cm3、特に好ま
しくは0.924〜0.926g/cm3のものである。上記の様にLDP
Eがブレンド品である場合には、ブレンド後の平均密度
が上記範囲内にあればよい。通常、低密度ポリエチレン
の密度は0.910〜0.930g/cm3であるので、本発明の原料L
DPEは高密度傾向のものであるといえる。密度の高いLDP
Eを原料としているために、本発明のLDPE発泡体は圧縮
強度及びクリープ特性に優れたものとなる。原料LDPEの
密度が0.920g/cm3未満であると、発泡体は圧縮強度の弱
いものとなる。
また、本発明におけるLDPEは、重量平均分子量が90,0
00以上、好ましくは120,000以上のものである。上記の
様にLDPEがブレンド品である場合には、ブレンド後の重
量平均分子量が上記範囲にあればよい。高分子量のLDPE
を原料としているために、本発明のLDPE発泡体は加工性
(特に抜き加工性)や耐もろさに優れたものとなる。原
料LDPEの重量平均分子量が90,000未満の場合には、発泡
体は加工性に劣るものとなる。
00以上、好ましくは120,000以上のものである。上記の
様にLDPEがブレンド品である場合には、ブレンド後の重
量平均分子量が上記範囲にあればよい。高分子量のLDPE
を原料としているために、本発明のLDPE発泡体は加工性
(特に抜き加工性)や耐もろさに優れたものとなる。原
料LDPEの重量平均分子量が90,000未満の場合には、発泡
体は加工性に劣るものとなる。
更に、本発明におけるLDPEは、結晶化速度の遅い、即
ち結晶化速度インデックスが10以下、好ましくは8以下
(ブレンド品の場合はブレンド後の値が10以下、好まし
くは8以下)のものである。結晶化速度の遅いLDPEを原
料としているため、本発明のLDPE発泡体は鬆の発生のな
いものとなる。LDPEの結晶化速度インデックスが10を超
過する場合には、発泡体は鬆を有するものとなる。
ち結晶化速度インデックスが10以下、好ましくは8以下
(ブレンド品の場合はブレンド後の値が10以下、好まし
くは8以下)のものである。結晶化速度の遅いLDPEを原
料としているため、本発明のLDPE発泡体は鬆の発生のな
いものとなる。LDPEの結晶化速度インデックスが10を超
過する場合には、発泡体は鬆を有するものとなる。
なお、この場合の結晶化素度インデックスとは、示差
走査熱量測定によって、LDPE5±0.1mgを10℃/分の速度
で180℃まで昇温し、次いで10℃/分の速度で25℃まで
降温したときに得られるDSC曲線上のピークから三角形
を画き、その低辺をaとし、高さをbとした場合に、A
として次式により求められるものである。
走査熱量測定によって、LDPE5±0.1mgを10℃/分の速度
で180℃まで昇温し、次いで10℃/分の速度で25℃まで
降温したときに得られるDSC曲線上のピークから三角形
を画き、その低辺をaとし、高さをbとした場合に、A
として次式により求められるものである。
A=b/a 但し、示差走査熱量測定におるアンプレンジは25mJ/
秒且つチャートスピードは10mm/分とする。
秒且つチャートスピードは10mm/分とする。
この測定方法を図面により説明すると、第1図におい
て、曲線は、LDPE5±0.1mgを示差走査熱量計によって10
℃/分の昇温速度で180℃まで昇温した後、次いで10℃
/分の速度で25℃まで降温して測定したときに得られる
DSC曲線であり、そのピークから三角形を画き、その底
辺をaとし、高さをbとしたとき、結晶且速度インデッ
クスAはb/a値として求められる。
て、曲線は、LDPE5±0.1mgを示差走査熱量計によって10
℃/分の昇温速度で180℃まで昇温した後、次いで10℃
/分の速度で25℃まで降温して測定したときに得られる
DSC曲線であり、そのピークから三角形を画き、その底
辺をaとし、高さをbとしたとき、結晶且速度インデッ
クスAはb/a値として求められる。
なお、製品形状の点より、原料LDPEはメルトインデッ
クス(以下単にMIと記す)が1.0〜3.5g/10分の範囲とす
ることが望ましい(ブレンド品の場合はブレンド後の値
がこの範囲にあることが望ましい)。MIが1.0g/10分未
満のものを用いた場合には、発泡処理時に両端の流れが
悪くひだひだになり、逆に3.5g/10超過のものを用いた
場合には、発泡処理時に流れが良すぎて、巾と厚さが小
さ目となる。なお、こゝでいうMIとは、JISK6760に記載
の方法により測定されるものである。
クス(以下単にMIと記す)が1.0〜3.5g/10分の範囲とす
ることが望ましい(ブレンド品の場合はブレンド後の値
がこの範囲にあることが望ましい)。MIが1.0g/10分未
満のものを用いた場合には、発泡処理時に両端の流れが
悪くひだひだになり、逆に3.5g/10超過のものを用いた
場合には、発泡処理時に流れが良すぎて、巾と厚さが小
さ目となる。なお、こゝでいうMIとは、JISK6760に記載
の方法により測定されるものである。
本発明のLDPE発泡体は、前記のLDPEを発泡剤と共に高
温高圧下で溶融混練し、次いで得られた溶融混練物を一
旦発泡の生じない条件下に保持し、その後これを低圧下
に排出することによって得られる。
温高圧下で溶融混練し、次いで得られた溶融混練物を一
旦発泡の生じない条件下に保持し、その後これを低圧下
に排出することによって得られる。
従って、本発明の製造方法においては、押出機にアキ
ュムレーターを結合した構造の発泡装置を用いて、発泡
体が製造される。即ち、押出機の加圧シリンダー内にお
いて、LDPEと発泡剤とを、必要に応じて収縮防止剤その
他の添加剤と共に、150〜250℃の温度かつ50〜300kg/cm
2Gの圧力条件下で溶融混練して発泡性溶融混練物とす
る。次いで、該溶融混練物を発泡作用を生じない温度、
圧力(90〜120℃かつ20〜100kg/cm2G)に保持されたア
キュムレータ内に押出す。そして、得られた押出溶融物
をアキュムレーター先端に設けられたダイオリフィスか
ら可動ラムの圧力により、ダイオリフィス断面積1cm2及
び1秒当たり、150g以上の吐出量で低圧下に間欠的に排
出して発泡させ、任意の形状に成形して、低密度の発泡
体を得ることができ、得られる発泡体は、通常、厚さ2
〜20cm、密度0.02〜0.06g/cm3の板状に成形される。
ュムレーターを結合した構造の発泡装置を用いて、発泡
体が製造される。即ち、押出機の加圧シリンダー内にお
いて、LDPEと発泡剤とを、必要に応じて収縮防止剤その
他の添加剤と共に、150〜250℃の温度かつ50〜300kg/cm
2Gの圧力条件下で溶融混練して発泡性溶融混練物とす
る。次いで、該溶融混練物を発泡作用を生じない温度、
圧力(90〜120℃かつ20〜100kg/cm2G)に保持されたア
キュムレータ内に押出す。そして、得られた押出溶融物
をアキュムレーター先端に設けられたダイオリフィスか
ら可動ラムの圧力により、ダイオリフィス断面積1cm2及
び1秒当たり、150g以上の吐出量で低圧下に間欠的に排
出して発泡させ、任意の形状に成形して、低密度の発泡
体を得ることができ、得られる発泡体は、通常、厚さ2
〜20cm、密度0.02〜0.06g/cm3の板状に成形される。
本発明で用いる発泡剤としては、脂肪酸炭化水素やハ
ロゲン化炭化水素あるいはフロンガスが単独で又は混合
して用いられる。脂肪族炭化水素の具体例として、例え
ば、プロピン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペ
ンタン等が挙げられ、ハロゲン化炭化水素としては、そ
れら脂肪族炭化水素の塩素又は臭素置換体が挙げられ
る。また、フロンガスとしては、クロルジフルオロメタ
ン、トリフルオロメタン、1,2,2,2−テトラフルオロエ
タン、1−クロル−1,1−ジフルオロエタン、1,1−ジフ
ルオロエタン、1−クロル−1,2,2,2−テトラフルオロ
エタン、トリクロルフルオロメタン、ジクロルジフルオ
ロメタン、1,2−ジクロル−1,2,2,2−テトラフルオロエ
タン等が挙げられる。これらは単独であるいは2種以上
混合して使用される。発泡剤の使用量はLDPE100重量部
に対して、通常2〜20重量部である。
ロゲン化炭化水素あるいはフロンガスが単独で又は混合
して用いられる。脂肪族炭化水素の具体例として、例え
ば、プロピン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペ
ンタン等が挙げられ、ハロゲン化炭化水素としては、そ
れら脂肪族炭化水素の塩素又は臭素置換体が挙げられ
る。また、フロンガスとしては、クロルジフルオロメタ
ン、トリフルオロメタン、1,2,2,2−テトラフルオロエ
タン、1−クロル−1,1−ジフルオロエタン、1,1−ジフ
ルオロエタン、1−クロル−1,2,2,2−テトラフルオロ
エタン、トリクロルフルオロメタン、ジクロルジフルオ
ロメタン、1,2−ジクロル−1,2,2,2−テトラフルオロエ
タン等が挙げられる。これらは単独であるいは2種以上
混合して使用される。発泡剤の使用量はLDPE100重量部
に対して、通常2〜20重量部である。
また、上記収縮防止剤としては、例えば、ポリオキシ
エチレンモノミリステート、ポリオキシプロピレンモノ
ミリステート、ポリオキシエチレンモノパルミテート、
ポリオキシプロピレンモノパルミテート、ポリオキシエ
チレンモノステアレート、ポリオキシプロピレンモノス
テアレート、ポリオキシエチレンジステアレート、モノ
ラウリン酸グリセライド、モノミリスチン酸グリセライ
ド、モノパルミチン酸グリセライド、モノステアリン酸
グリセライド、モノアラキン酸グリセライド、ジラウリ
ン酸グリセライド、ジパルミチン酸グリセライド、ジス
テアリン酸グリセライド、1−パルミト−2−ステアリ
ン酸グリセライド、1−ステアロ−2−ミリスチン酸グ
リセライド、トリステアリン酸グリセライド等の各種脂
肪族エステルが挙げられる。これらは、単独あるいは2
種以上混合され、LDPE100重量部に対して0.5〜5重量部
の割合となるように配合される。
エチレンモノミリステート、ポリオキシプロピレンモノ
ミリステート、ポリオキシエチレンモノパルミテート、
ポリオキシプロピレンモノパルミテート、ポリオキシエ
チレンモノステアレート、ポリオキシプロピレンモノス
テアレート、ポリオキシエチレンジステアレート、モノ
ラウリン酸グリセライド、モノミリスチン酸グリセライ
ド、モノパルミチン酸グリセライド、モノステアリン酸
グリセライド、モノアラキン酸グリセライド、ジラウリ
ン酸グリセライド、ジパルミチン酸グリセライド、ジス
テアリン酸グリセライド、1−パルミト−2−ステアリ
ン酸グリセライド、1−ステアロ−2−ミリスチン酸グ
リセライド、トリステアリン酸グリセライド等の各種脂
肪族エステルが挙げられる。これらは、単独あるいは2
種以上混合され、LDPE100重量部に対して0.5〜5重量部
の割合となるように配合される。
上記により得られた板状発泡体は、必要により種々な
形状に加工され、包装緩衝材、断熱材、浮力材等として
使用される。
形状に加工され、包装緩衝材、断熱材、浮力材等として
使用される。
本発明の製造方法においては、前記したように、原料
として結晶化速度の遅いLDPEを用いるので、LDPEの押出
発泡適正温度範囲が広く、その結晶工業生産が非常に容
易になる。
として結晶化速度の遅いLDPEを用いるので、LDPEの押出
発泡適正温度範囲が広く、その結晶工業生産が非常に容
易になる。
本発明の低密度ポリエチレン計樹脂発泡体は前記構成
としたことから、次のような卓越した効果を奏する。
としたことから、次のような卓越した効果を奏する。
(イ)結晶化速度の遅いLDPEを原料としているため、押
出発泡時に結晶化が起りにくく、結晶化によるボイド即
ちスの発生のない優れたものである。
出発泡時に結晶化が起りにくく、結晶化によるボイド即
ちスの発生のない優れたものである。
(ロ)高密度LDPEを原料としているため、圧縮強度、ク
リープ特性に優れている。
リープ特性に優れている。
(ハ)高分子量のLDPEを原料としているため、耐もろさ
及び抜き加工性に優れている。
及び抜き加工性に優れている。
また、請求項(2)の低密度ポリエチレン系樹脂発泡
体の製造方法は、原料LDPEの結晶化速度が遅いため、樹
脂の押出発泡適性温度範囲が広く、工業生産が極めて容
易になるという卓越した効果を生じる。
体の製造方法は、原料LDPEの結晶化速度が遅いため、樹
脂の押出発泡適性温度範囲が広く、工業生産が極めて容
易になるという卓越した効果を生じる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例1〜4及び比較例1〜9 表−1に示す種々の分岐低密度ポリエチレン100重量
部と表−1に示す種類及び配合量の発泡剤及びモノステ
アリン酸グリセライド1.0重量部を、タンデム押出機
(スクリュー径がそれぞれ60mm、90mm)中で、温度200
℃かつ圧力170kg/cm2Gで溶融混練した後、温度105℃か
つ圧力40kg/cm2Gに設定されたアキュムレーター内に押
出した。次にこのアキュムレーターから溶融混練物をダ
イスオリフィス1cm2当たり7g/secの吐出速度でアキュム
レーターに設けられたダイオリフィスを通して大気圧に
排出して、圧さ50mm、幅650mm、長さ2000mmの板状発泡
体を得た。表−1に得られた発泡体の性状を併せて示し
た。
部と表−1に示す種類及び配合量の発泡剤及びモノステ
アリン酸グリセライド1.0重量部を、タンデム押出機
(スクリュー径がそれぞれ60mm、90mm)中で、温度200
℃かつ圧力170kg/cm2Gで溶融混練した後、温度105℃か
つ圧力40kg/cm2Gに設定されたアキュムレーター内に押
出した。次にこのアキュムレーターから溶融混練物をダ
イスオリフィス1cm2当たり7g/secの吐出速度でアキュム
レーターに設けられたダイオリフィスを通して大気圧に
排出して、圧さ50mm、幅650mm、長さ2000mmの板状発泡
体を得た。表−1に得られた発泡体の性状を併せて示し
た。
第1図は本発明で用いる結晶化速度インデックスAの測
定方法の説明図である。
定方法の説明図である。
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Claims (5)
- 【請求項1】密度が0.922〜0.926g/cm3、重量平均分子
量90,000以上且つ下記で定義される結晶化速度インデッ
クスAが10以下である低密度ポリエチレン系樹脂を発泡
させることを特徴とする低密度ポリエチレン系樹脂発泡
体。 記 結晶化速度インデックスAは、示差走査熱量測定によっ
て、低密度ポリエチレン系樹脂5±0.1mgを10℃/分の
速度で180℃まで昇温し、次いで10℃/分の速度で25℃
まで降温したときに得られるDSC曲線上のピークから三
角形を画き、その底辺をaとし、高さをbとした場合
に、次式により求められるものである。 A=b/a 但し、示差走査熱量測定におけるアンブレンジは25mJ/
秒且つチャートスピードは10mm/分とする。 - 【請求項2】請求項1において、低密度ポリエチレン系
樹脂が2種の低密度ポリエチレン樹脂の混合物からなる
ことを特徴とする低密度ポリエチレン系樹脂発泡体。 - 【請求項3】請求項2において、一方の低密度ポリエチ
レン樹脂の結晶化温度と他の低密度ポリエチレン樹脂の
結晶化温度の差が3℃以上であることを特徴とする低密
度ポリエチレン系樹脂発泡体。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、厚さ2
〜20cm、密度0.02〜0.06g/cm3の板状であることを特徴
とする低密度ポリエチレン系樹脂発泡体。 - 【請求項5】密度が0.922〜0.926g/cm3、重量平均分子
量が90,000以上且つ請求項1におけると同様に定義され
る結晶化速度インデックスAが10以下である低密度ポリ
エチレン系樹脂を発泡剤と共に高温高圧下で溶融混練
し、次いで得られた溶融混練物を一旦発泡の生じない条
件下に保持し、その後これを低圧下に排出することを特
徴とする低密度ポリエチレン系樹脂発泡体の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24154489A JP2921572B2 (ja) | 1989-09-18 | 1989-09-18 | 低密度ポリエチレン系樹脂発泡体及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH03103449A JPH03103449A (ja) | 1991-04-30 |
JP2921572B2 true JP2921572B2 (ja) | 1999-07-19 |
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JP5167739B2 (ja) | 2007-09-18 | 2013-03-21 | セイコーエプソン株式会社 | 画像表示装置、画像表示システム及び画像表示方法 |
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-
1989
- 1989-09-18 JP JP24154489A patent/JP2921572B2/ja not_active Expired - Fee Related
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