JP2921289B2 - 改番元加入者未廃止防止方法および装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は既設交換局から異なる局
番に改番される改番元加入者のデータの未廃止を防止す
る改番元加入者未廃止防止方法およびその装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、既設交換局の加入者エリアを新た
な交換局に局分割する分割工事において、局分割工事に
伴う改番は、加入者データが局番単位で分割され、廃止
用コマンドおよび登録用コマンドを作成し、これを既設
交換局および新設交換局の加入者データファイルに入力
することにより行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の改番方法では、廃止コマンドの作成が作業者のミ
スにより誤局番の番号に対してなされることがある。特
に、改番が作業者により誤って異局番で行われると、改
番元加入者が分割対象外の局番である場合には、既設交
換局の改番元加入者の廃止用コマンドが作成されないと
いう問題があった。

【０００４】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、改番作業における作業者の人為的ミス
をなくし、廃止用コマンドの作成が作業者により誤って
分割対象外の局番番号に対して行われた場合でも、既設
交換局の分割元加入者の廃止用コマンド未作成を検出
し、正しく改番を行うことのできる改番元加入者未廃止
防止方法および装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明で
は、既設交換局の加入者エリアを新たな交換局に局分割
するに際し、既設交換局用データファイルより改番加入
者データを抽出して改番遷移単位にソートして作成した
改番加入者情報ファイルと、分割工事用に作成された加
入者データ登録用コマンド群および加入者データ廃止用
コマンド群とをそれぞれ照合し、既設交換局の改番元加
入者の加入者データ廃止用コマンドの未作成を検出し、
この検出した改番元加入者の加入者データを廃止するこ
とにより改番元加入者の未廃止を防止するものである。

【０００６】請求項２記載の発明では、（イ）既設交換
局用データファイルと、（ロ）この既設交換局用データ
ファイルより改番加入者データを抽出する改番加入者デ
ータ抽出手段と、（ハ）この改番加入者データ抽出手段
により抽出された改番加入者データを、改番遷移単位に
分類して改番加入者情報ファイルを作成する改番遷移単
位加入者データソート手段と、（ニ）既設交換局で廃止
するための加入者データおよび新設交換局に登録するた
めの加入者データを入力するデータ入力手段と、（ホ）
このデータ入力手段を通じて入力された加入者データを
もとに、既設交換局の加入者データを廃止するための廃
止用コマンド、および新設交換局に加入者データを登録
するための登録用コマンドとを作成するコマンド作成手
段と、（へ）このコマンド作成手段により作成されたコ
マンド群と前記改番加入者情報ファイルとを照合し、前
記廃止用コマンドの未作成加入者を検出する照合手段
と、（ト）この照合手段により検出した改番元加入者の
加入者データを廃止するための廃止用コマンドを作成す
る廃止用コマンド作成手段とを改番元加入者未廃止防止
装置に具備させている。

【０００７】この改番元加入者未廃止防止装置では、既
設交換局用データファイルからは改番加入者データ抽出
手段により改番加入者データが抽出される。抽出された
改番加入者データは、改番遷移単位加入者データソート
手段によりソートされ、改番加入者情報ファイルが作成
される。一方、改番作業者により、データ入力手段を通
じて廃止および登録用の加入者データが入力されると、
コマンド作成手段により既設交換局で廃止するための廃
止用コマンド、および新設交換局に登録するための登録
用コマンドとが作成される。照合手段は、これら加入者
データ廃止用コマンドおよび加入者データ登録用コマン
ドと、改番加入者情報ファイルとを照合し、廃止用コマ
ンド未作成加入者データを検出する。未作成加入者デー
タが検出されると、廃止用コマンド作成手段は、その加
入者データを廃止するために新たに廃止用コマンドを作
成する。

【０００８】これにより廃止用コマンドの作成が作業者
により誤って分割対象外の局番番号に対して行われた場
合でも、既設交換局の分割元加入者の廃止用コマンド未
作成を検出することができ、改番作業における作業者の
人為的ミスをなくし、正しく改番を行うことができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。

【００１０】図５は本発明の一実施例に係る電話交換シ
ステムの概略構成を示すブロック図である。この電話交
換システムは、分割元の既設交換局１１と、分割先の新
設交換局１２とにより構成されている。分割工事によ
り、既設交換局１１は複数の加入者１１ａ、１１ａ、…
を収容し、新設交換局１２は複数の加入者１１ｂ、１１
ｂ、…を収容する。

【００１１】既設交換局１１は、通話路系スイッチ網１
１１と、この通話路系スイッチ網１１１を制御する制御
装置１１２と、この制御装置１１２に接続された主記憶
装置１１３とにより構成されている。新設交換局１２
は、通話路系スイッチ網１２１と、この通話路系スイッ
チ網１２１を制御する制御装置１２２と、この制御装置
１２２に接続された主記憶装置１２３とにより構成され
ている。

【００１２】また、この電話交換システムは、新規また
は更新の加入者局データを生成するコンピュータシステ
ム１３と、このコンピュータシステム１３に接続され、
既設交換局１１の加入者データを廃止するための加入者
データおよび新設交換局に登録するための加入者データ
を入力するための入出力装置１４を備えている。コンピ
ュータシステム１３と、既設交換局１１との間は、これ
らの間のデータ通信制御を行う制御装置１１２側の通信
制御装置１５、通信回線１６、およびコンピュータシス
テム１３側の通信制御装置１７によって接続されてい
る。コンピュータシステム１３と、新設交換局１２との
間は、これらの間のデータ通信制御を行う制御装置１２
２側の通信制御装置１８、通信回線１９、およびコンピ
ュータシステム１３側の通信制御装置２０によって接続
されている。

【００１３】図１はこの電話交換システムにおいて、既
設交換局１１から新設交換局１２を分割する際の、既設
交換局１１の改番元加入者の未廃止防止方法を盛り込ん
だ局分割工事の概要図である。

【００１４】既設交換局用データファイル２１は既設交
換局１１の加入者データをメモリダンプして得られるも
ので、そのデータは加入者データ再生ツールプログラム
による加入者データコマンド作成手段２２およびコンピ
ュータシステム１３（図５）に送られるようになってい
る。加入者データコマンド作成手段２２は、既設交換局
１１の加入者データを廃止するためのコマンドと、新設
交換局１２へ加入者データを登録するためのコマンドを
作成し、それぞれ廃止用コマンド群２３と登録用コマン
ド群２４として既設交換局１１および新設交換局１２へ
送るようになっている。

【００１５】コンピュータシステム１３は、既設交換局
用データファイル２１より改番加入者データを抽出する
改番加入者データ抽出手段２５と、この改番加入者デー
タ抽出手段２５により抽出された改番加入者データを、
改番遷移単位に分類して改番加入者情報ファイル２８を
作成する改番遷移単位加入者データソート手段２６と、
コマンド作成手段２２により作成されたコマンド群と前
記改番加入者情報ファイル２８とを照合し、廃止用コマ
ンドの未作成加入者２９を検出する照合手段２７と、こ
の照合手段２７により検出した改番元加入者の加入者デ
ータを廃止するためのコマンドを作成する廃止用コマン
ド作成手段３０とを有している。

【００１６】図２は改番加入者情報ファイル２８のファ
イル構成を示した図で、改番遷移単位、ここでは加入者
群Ａ〜Ｄ、加入者群Ｅ、Ｆで分類された改番ファイル構
成となっている。図３（ａ）、（ｂ）はその改番遷移の
状態を表すものである。

【００１７】次に、本実施例の電話交換システムにおけ
る改番元加入者の未廃止防止動作について説明する。

【００１８】既設交換局１１よりメモリダンプした交換
局用データファイル１４からデータが入力されると、コ
ンピュータシステム１３では改番加入者データ抽出手段
２５により改番加入者データが抽出される。抽出された
改番加入者データは、加入者データソート手段２６によ
り改番遷移単位に分類され、改番加入者情報ファイル２
８が作成される。

【００１９】一方、入出力装置１４を介して廃止用およ
び登録用の加入者データが入力されると、コマンド作成
手段２２により加入者データの廃止用コマンドと登録用
コマンドが作成され、それぞれ廃止用コマンド群２３、
登録用コマンド群２４として既設交換局１１および新設
交換局１２へ送られる。改番加入者情報ファイル２８
と、廃止用コマンド群２３、登録用コマンド群２４のデ
ータはともに照合手段２７に入力され、ここで両者が照
合される。その結果、廃止用コマンドの未作成加入者２
９が検出されると、廃止用コマンド作成手段３０は、こ
れを廃止するためのコマンドを作成する。この廃止用コ
マンドは、廃止用コマンド群２３に加えられ、既設交換
局１１へ送られる。

【００２０】図４は、局分割において、分割対象外の異
局番改番データをもつ改番加入者へのコマンド投入状態
を表すもので、上述のように分割対象外局番番号を検出
し、その加入者データに対し廃止用コマンドを作成して
既設交換局１２へ投入するものである。

【００２１】このように本実施例の改番元加入者未廃止
防止装置では、分割工事用に作成した加入者データ廃止
用コマンド群２３および加入者データ登録用コマンド群
２４と改番加入者情報ファイル２８を照合して、既設交
換局１１の改番元加入者の未廃止を検出することがで
き、作業者の人為的ミスをなくすことができる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明の改番元加入
者未廃止防止方法および装置によれば、分割工事用に作
成した加入者データ登録用コマンドおよび加入者データ
廃止用コマンドと、改番加入者情報ファイルとを照合す
るようにしたので、既設交換局の廃止用コマンド未作成
の改番元加入者を検出することができ、作業者の人為的
ミスを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る改番元加入者未廃止防
止方法の説明図である。

【図２】改番加入者情報ファイルの構成を表す図であ
る。

【図３】改番遷移状態を表す構成図である。

【図４】局分割工事における既設交換局、新設交換局の
改番加入者へのコマンド投入状態を表す図である。

【図５】図１の改番元加入者未廃止防止方法が適用され
る電話交換システムの概略構成を示すブロック図である

【符号の説明】 １１ 既設交換局 １２ 新設交換局 １３ コンピュータシステム １４ 入出力装置 ２１ 既設交換局用データファイル ２５ 改番加入者データ抽出手段 ２６ 加入者データソート手段 ２７ 照合手段 ２８ 改番加入者情報ファイル ３０ 廃止用コマンド作成手段

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 既設交換局の加入者エリアを新たな交換
   局に局分割するに際し、既設交換局用データファイルよ
   り改番加入者データを抽出して改番遷移単位にソートし
   て作成した改番加入者情報ファイルと、分割用に作成さ
   れた加入者データ登録用コマンド群および加入者データ
   廃止用コマンド群とをそれぞれ照合し、既設交換局の改
   番元加入者の加入者データ廃止用コマンドの未作成を検
   出し、この検出した改番元加入者の加入者データを廃止
   することにより改番元加入者の未廃止を防止することを
   特徴とする改番元加入者未廃止防止方法。
2. 【請求項２】 既設交換局用データファイルと、 この既設交換局用データファイルより改番加入者データ
   を抽出する改番加入者データ抽出手段と、 この改番加入者データ抽出手段により抽出された改番加
   入者データを、改番遷移単位に分類して改番加入者情報
   ファイルを作成する改番遷移単位加入者データソート手
   段と、既設交換局で廃止 するための加入者データおよび新設交
   換局に登録するための加入者データを入力するデータ入
   力手段と、 このデータ入力手段を通じて入力された加入者データを
   もとに、既設交換局の加入者データを廃止するための廃
   止用コマンド、および新設交換局に加入者データを登録
   するための登録用コマンドとを作成するコマンド作成手
   段と、 このコマンド作成手段により作成されたコマンド群と前
   記改番加入者情報ファイルとを照合し、前記廃止用コマ
   ンドの未作成加入者を検出する照合手段と、 この照合手段により検出した改番元加入者の加入者デー
   タを廃止するためのコマンドを作成する廃止用コマンド
   作成手段とを備えたことを特徴とする改番元加入者未廃
   止防止装置。