JP2920731B2 - 電子写真用感光体の帯電方法及び帯電装置 - Google Patents

電子写真用感光体の帯電方法及び帯電装置

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JP2920731B2
JP2920731B2 JP2047695A JP2047695A JP2920731B2 JP 2920731 B2 JP2920731 B2 JP 2920731B2 JP 2047695 A JP2047695 A JP 2047695A JP 2047695 A JP2047695 A JP 2047695A JP 2920731 B2 JP2920731 B2 JP 2920731B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法の感光体
(以下、像形成部材ということもある)に対し、電圧を
印加した磁性流体を接触させて帯電する方法及びその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法の像形成部材に帯電及
び/又は除電を行う方法としては、コロナ放電を利用し
たコロトロン、スコロトロンが広く用いられてきた。コ
ロナ放電を利用した帯電では、オゾンや窒素酸化物など
の放電生成物を発生し、また、高電圧を必要とするた
め、電源装置が大がかりになり、さらに、帯電に必要な
電荷以上の電流を消費するなど非効率的である。
【0003】そこで、低速度領域でオゾンの発生が少な
い帯電ローラ式帯電装置が提案されて注目された(電子
写真学会誌30(1991)p302、特開昭58─1
4858号公報、特開昭58─199365号公報参
照)。しかし、この方式も帯電は主に微小間隔における
放電によっているため、オゾンの発生も皆無ではなく、
放電生成物の生成を抑制することはできなかった。ま
た、この方式は、ローラーと電子写真感光体が常時接触
するため、感光体が摩耗するなどの問題もある。
【0004】これらの問題を解決するために、溶融金属
や液体を電極とし、感光体に直接電荷を注入する方法が
提案された(特開平5─265260号公報、特開平5
─297683号公報参照)が、その性質上電子写真感
光体の下部に設置せざるを得ず、また、加熱装置などが
必要となるため、具体的な使用に供するときには多くの
制約がある。また、感光体の欠陥に対して画質欠陥を拡
大するなどの問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子写真法
で像形成部材に直接電荷を注入する帯電方法及びその装
置の上記欠点を解消し、次の課題を解決する帯電方法及
びその装置を提供しようとするものである。 (1) 像形成部材を摩耗したり傷をつけずに、長期にわた
る良好な帯電を可能にすること。 (2) 高効率な帯電を可能にし、画像の均一性を改善でき
ること。 (3) 画像ぼけ、濃度むら等の画質欠陥を防ぎ、環境安定
性を改善できること。 (4) 帯電装置の設置場所が制約されず、小型で高速対応
を可能にすること。 (5) 電源の小型軽量化、低コスト化を可能にすること。 (6) オゾンや放電生成物を発生させないこと。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の構成を採
用することにより、上記の課題を解決することに成功し
た。即ち、 (1) 電子写真法の感光体に磁性流体を接触させ、前記磁
性流体を介して前記感光体に電圧を印加して帯電する方
法において、前記磁性流体が、界面活性剤で被覆した酸
化鉄又はフェライトの粉末を有機分散媒に配合して、前
記磁性流体の100Vの電界における電気抵抗を10 7
〜10 13 Ωcmの範囲に調整したものであるを特徴とす
る感光体の帯電方法。 (2) 前記酸化鉄粉がマグネタイトであることを特徴とす
る上記(1) 記載の感光体の帯電方法。 (3) 前記酸化鉄又はフェライトの粉末の平均粒子径が2
〜20nmであることを特徴とする上記(1) 記載の感光
の帯電方法。
【0007】 (4) 前記有機分散媒として20℃におけ
る蒸気圧が1.33Pa以下のものを使用することを特
徴とする上記(1) 記載の感光体の帯電方法。(5) 前記磁性流体に希土類金属又はコバルト合金を添加
して飽和磁化を増大することを特徴とする上記(1) 記載
感光体の帯電方法。
【0008】 (6) 前記磁性流体の飽和磁化が200〜
1000ガウスの範囲にあることを特徴とする上記(1)
記載の感光体の帯電方法。(7) 前記磁性流体の粘度が300〜5000cpsの範
囲にあることを特徴とする上記(1) 記載の感光体の帯電
方法。
【0009】 (8) 前記感光体が有機光導電体であるこ
とを特徴とする上記(1) 記載の感光体の帯電方法。(9) 前記感光体がアモルファスシリコンであることを特
徴とする上記(1) 記載の感光体の帯電方法。
【0010】 (10)電子写真法の感光体に磁性流体を接
触させ、前記磁性流体を介して前記感光体に電圧を印加
して帯電させる装置において、前記(1) 〜(7) のいずれ
か1つに記載の前記磁性流体を用い、ホルダー内部の後
端に永久磁石を配置し、その前方に前記磁性流体を保持
し、該ホルダーの先端に設けた開口部から前記磁性流体
を露出させて前記感光体と接触するように前記ホルダー
を設置し、電源を前記ホルダーと電気的に接続すること
により、前記ホルダー及び前記磁性流体を介して前記感
光体に通電するようにしたことを特徴とする感光体の帯
電装置。
【0011】 (11)電子写真法の感光体に磁性流体を接
触させ、前記磁性流体を介して前記感光体に電圧を印加
して帯電させる装置において、前記(1) 〜(7) のいずれ
か1つに記載の前記磁性流体を用い、円柱状の回転可能
な永久磁石を内部に配置した円筒形のホルダーを用い、
該ホルダーの表側に軸に対して平行な溝部を設け、前記
磁性流体を前記溝部に保有し、前記磁性流体を前記溝部
から露出させて前記感光体に接触するように該ホルダー
を設置し、電源を前記ホルダーと電気的に接続すること
により、前記ホルダー及び前記磁性流体を介して前記感
光体に通電するようにしたことを特徴とする感光体の帯
電装置。 (12) 前記感光体が有機光導電体又はアモルファスシリコ
ンであることを特徴とする上記(10)又は(11)記載の感光
の帯電方法。
【0012】
【作用】本発明者等は、上記の欠点を改善するために鋭
意検討したところ、特定の磁性流体を使用し、必要に応
じて、特定の像形成部材と組み合わせることにより、上
記の発明の課題を解決することができ、本発明を完成す
るに至った。
【0013】図1は、本発明の方法を実施するための帯
電装置の説明図である。帯電装置は、磁性流体3を保持
するホルダー4を電子写真用感光体5に対向して配置
し、ホルダー4は内部に永久磁石2を配置し、先端開口
部に磁性流体3を保持するものである。帯電のための電
流は、電源1からホルダー4、永久磁石2、磁性流体3
を経て感光体5に流れる。帯電用電源は直流でも交流で
もよく、半波整流したものでも直流を重畳した交流でも
よい。電圧は50〜2000V、好ましくは100〜1
000Vの範囲が適しており、電流はプロセス速度と感
光体の静電容量に依存するが、放電させる必要がないの
で従来の帯電装置に比べて小さい。なお、永久磁石の磁
極は双極子であっても、多極に磁化されたものでも良
い。
【0014】図2は、図1の帯電装置の変形であり、円
筒形の永久磁石6をホルダー8の中で回転可能に配設し
て、ホルダー8の下方開口に磁性流体7を保持するもの
である。帯電用電源1は永久磁石6に接続され、磁性流
体7は永久磁石6の上に流動状態で保持される。なお、
永久磁石6は回転させることにより、帯電安定性をより
向上させることができる。
【0015】 本発明で使用する磁性流体は、界面活性
剤で被覆した磁性微粒子と有機分散媒からなる。磁性微
粒子は、マグネタイト、γ−スピネル型酸化鉄等の酸化
、又は、Fe、Mn、Ni、Mn−Zn、Ni−Zn
等のフェライトからなる微粒子を使用することができ、
粒径は2〜20nm、好ましくは5〜15nmの範囲が
適している。
【0016】そして、磁性微粒子の飽和磁化は200〜
1000ガウス、好ましくは300〜1000ガウスの
範囲が適している。上記の範囲より小さいと、帯電器に
保持することができず、上記の範囲より大きいと有機分
散媒にコロイド状に分散させることが困難になる。本発
明の磁性流体には、希土類金属、コバルト合金等の微粒
子を添加して飽和磁化を増大することも可能である。添
加金属としては、Coの他に、La、Ce、Pr、N
d、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Er等を挙げるこ
とができる。
【0017】磁性微粒子は、表面を界面活性剤で被覆し
て導電性を制御することが好ましい。界面活性剤として
は、0.5〜10nmの炭化水素鎖を有し、炭素数が1
0〜100の長鎖不飽和脂肪酸が適しており、具体的に
は、オレイン酸、ラウリン酸、パルチミン酸、ステアリ
ン酸等を挙げることができる。界面活性剤の使用量は、
磁性微粒子に対して5〜20重量%の範囲が好ましい。
【0018】 磁性微粒子を分散する分散媒としては、
20℃における蒸気圧が1.33Pa(10-2Tor
r)以下のものが適しており、具体的には、オクタデカ
ニルナフタレン、ノナデカニルナフタレン、エイコシル
ナフタレン等のアルキルナフテタレン類;n−ウンデカ
ン、n−ドデカン、n−トリデカン、n−テトラデカ
ン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘプタ
デカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン等の炭化水
素及びそのハロゲン化物;シリコーンオイル類;変性シ
リコーン類、市販品では、エクソン社製のノルパー1
4、15、16等の直鎖脂肪族炭化水素類を挙げること
ができる。このように低い蒸気圧の分散媒を用いること
により、多数枚輻射した後でも、磁性流体の組成が変化
しにくく、安定した帯電を行うことができる。なお、分
散媒は、トナーを溶解しないものが好ましい。
【0019】磁性微粒子の含有量は、磁性流体の10〜
60重量%、好ましくは20〜50重量%の範囲が適し
ており、上記の範囲を下回ると磁性流体として機能せ
ず、上記の範囲を上回ると流動性が不足して均一に帯電
させることができない。本発明の磁性流体の粘度は、3
00〜5000cps、好ましくは500〜3000c
psの範囲が適しており、上記範囲を下回ると、感光体
と接触するときに、磁性流体が感光体表面を濡らすた
め、回転につれて感光体に付着して消費される。そし
て、上記範囲を越えると、流動性が不足して帯電が均一
とならない。また、磁性流体の電気抵抗は、100Vの
電界において107 〜1013Ωcmの範囲が適してお
り、上記の範囲を下回ると、電流が一部に偏るため、感
光体の絶縁破壊等の欠陥が発生し易く、また、上記の範
囲を越えると、帯電能が不足する。
【0020】本発明で使用する像形成部材、即ち、電子
写真感光体は、導電性支持体の上に光導電層及び表面層
を設けたものである。導電性支持体は、非磁性金属であ
り、アルミニウム、アルミニウム合金、ジュラルミン、
オーステナイト系ステンレス鋼即ちCr−Ni含有鋼な
どで形成することができる。そして、導電性支持体表面
には、Mo、Cr、Mn、W又はTiを主成分とする導
電層を形成することが好ましい。これらの導電層はメッ
キ法、スパッタリング法、蒸着法などにより形成するこ
とができる。導電性支持体の厚さは、0.5〜50m
m、好ましくは1〜20mmの範囲が適している。
【0021】光導電体としては、Se系、SeTe系、
ZnO系、有機感光体、アモルファスシリコン感光体の
いずれも使用できる。特に、有機感光体及びアモルファ
スシリコン感光体が適している。有機感光体は、電荷発
生材と電荷輸送材を結着樹脂中に分散するか、電荷発生
材を結着樹脂中に分散した電荷発生層と、電荷輸送材を
結着樹脂中に分散した電荷輸送層とを積層して用いる。
電荷発生材としてはポリビニルカルバゾールとトリニト
ロフレオレノン、ビスアゾ顔料、フタロシアニン顔料な
どを用いることができる。
【0022】アモルファスシリコン感光体は、導電性支
持体上に電荷注入阻止層、光導電層、表面層で構成され
る。上記光導電層、電荷注入阻止層などは、アモルファ
スシリコンを主体に形成することができ、グロー放電分
解法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真
空蒸着法等により形成することができる。グロー放電分
解法を例にして、その製造法を示すと以下のようにな
る。原料ガスとして、ケイ素原子を含む主原料ガスと、
必要な添加物元素を含む原料ガスの混合ガスを用い、必
要に応じて、水素ガスや不活性ガスをキャリアガスとし
て使用する。成膜条件は、周波数0〜5GHz、反応器
内圧0.001〜1333.3Pa(10-5〜10To
rr)、放電電力10〜3000W、及び、基板温度3
0〜300℃である。膜厚は、放電時間の調製で適宜設
定することができる。また、ケイ素原子を含む主原料ガ
スとしては、シラン類、特にSiH4及び/又はSi2
6 を用いることができる。
【0023】光導電層は、水素及び/又はハロゲンを含
有するアモルファスシリコンを主体として形成される。
膜厚は1〜100μmの範囲が好ましい。光導電層に
は、第III 族元素を含有させてもよい。第III 族元素を
含む原料ガスとしては、ジボラン(B2 6 )が代表的
である。添加量は、感光体の帯電極性、必要な分光感度
によって決定されるが、0.01〜1000ppmの範
囲が適当である。上記の光導電層には、帯電性の向上、
暗減衰の低減、感度の向上等の目的で、さらに、窒素、
炭素、酸素などの元素を添加することができる。また、
光導電層には、GeやSnを含有してもよい。
【0024】電荷注入阻止層は、第III 族元素又は第V
族元素を添加したアモルファスシリコンよりなる。添加
物として第III 族元素を用いるか、第V族元素を用いる
かは、感光体の帯電極性によって決められる。層形成に
際して、第III 族元素を含む原料ガスとしてはジボラン
(B2 6 )等、第V族元素を含む原料ガスとしてはホ
スフィン(PH3 )やアンモニア(NH3 )、窒素等の
ガスが代表的なものである。
【0025】また、電荷注入阻止層には、第III 族元素
又は第V族元素に加えて、接着性改善のために、炭素、
酸素及びハロゲンの中から少なくとも1つを含有させる
ことができる。電荷注入阻止層の膜厚は、0.1〜10
μm、好ましくは0.2〜7μmの範囲が適しており、
第III 族元素、第V族元素の添加量は、5〜10000
ppmの範囲で、第V族元素として窒素を用いる場合
は、Siに対して0.01〜0.7の割合で添加するこ
とが好ましい。さらに、電荷注入阻止層と導電性支持体
との間には、接着剤層等の補助層を設けることができ
る。
【0026】表面層は、少なくとも酸素又は炭素を含有
するアモルファスシリコンよりなる層であるか、50原
子%以下の水素及び/又はハロゲンを含有するアモルフ
ァス炭素、又は、上記のアモルファスシリコンと上記の
アモルファス炭素からなる積層体として形成することが
できる。なお、ケイ素原子を含む主原料ガスとして、S
iH4 、Si2 6 等のシラン類が用いられ、窒素を含
む原料ガスとして、窒素単体ガス、NH3 、N2 4
の水素化窒素化合物が用いられ、炭素を含む原料ガスと
して、メタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレ
ン、ベンゼン、シクロヘキサン、アセチレン等の炭化水
素、及び、CF4 、C2 6 等のハロゲン化炭化水素が
用いられ、また、酸素を含む原料ガスとして、O2 、N
2 O、CO、CO2 等を用いることができる。
【0027】また、50原子%以下の水素及び/又はハ
ロゲンを含有するアモルファス炭素からなる表面層は、
膜中に含まれる多量の水素及び/又はハロゲンが、膜中
に鎖状の−CH2 −結合、−CF2 −結合、又は−CH
3 結合を増加させるので、膜中の水素及び/又はハロゲ
ンの量を50原子%以下にして膜の硬度を保持する必要
がある。この表面層も、プラズマCVD法、蒸着法、イ
オンプレーティング法等により形成することができる
が、プラズマCVD法が特に適している。
【0028】ここで使用できる炭素原料は、メタン、エ
タン、プロパン、ブタン、ペンタン等の一般式Cn
2n+2で示されるパラフィン系炭化水素、エチレン、プロ
ピレン、ブチレン、ペンテン等の一般式Cn 2nで示さ
れるオレフィン系炭化水素、アセチレン、アリレン、ブ
チン等の一般式Cn 2n-2で示されるアセチレン系炭化
水素などの脂肪族炭化水素、シクロプロパン、シクロブ
タン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタ
ン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等
の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナ
フタリン、アントラセン等の芳香族炭化水素、又は、そ
れらの置換体を挙げることができる。これらの炭化水素
化合物は枝別れ構造があってもよく、また、ハロゲン置
換体であってもよい。例えば、四塩化炭素、クロロホル
ム、四フッ化炭素、トリフルオロメタン、クロロトリフ
ルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ブロモトリ
フルオロメタン、パーフルオロエタン、パーフルオロプ
ロパン等のハロゲン化炭化水素を用いることができる。
【0029】上記の炭素原料は、常温でガス状であって
も、固体状、液状であってもよい。なお、固体状、液状
原料を用いるときには、気化して用いる。水素及び/又
はハロゲンを含有するアモルファス炭素より構成される
表面層をプラズマCVD法で形成するときには、上記原
料から選択された1種以上のガス状原料を減圧容器内に
導入し、グロー放電を生起させればよい。その場合、必
要に応じて、これらの原料ガスとは異なる他のガス状物
質を併用してもよい。例えば、水素、ヘリウム、アルゴ
ン、ネオン等のキャリアガスを併用することができる。
なお、プラズマCVD法によるグロー放電分解は、直流
放電、交流放電のいずれを採用してもよく、膜形成条件
としては、通常、周波数0.1〜2.45GHz、好ま
しくは5〜20MHz、放電時の真空度13.3〜66
7Pa(0.1〜5Torr)、基板加熱温度30〜4
00℃の範囲である。膜厚は、放電時間の調整により適
宜設定することができるが、0.01〜10μm、好ま
しくは0.01〜5μmの範囲が適している。
【0030】本発明を複写プロセスに適用するときに、
トナーが非磁性であれば磁気浮力による比重差選別法で
トナーを磁性流体から分離することができる。それ故、
帯電装置の直前に比重差選別法によるトナークリーニン
グ装置を設けることが望ましい。特に、ブラシとブレー
ド、ロールクリーニング、粘着式ローラー等の方式が好
適である。
【0031】
【実施例】
〔実施例1〕分散媒として20℃の蒸気圧が9.3×1
-8Pa(7×10-10 Torr)のアルキルナフタレ
ン(アイコシルナフタレン)60重量部、及び、厚さ1
nmのオレイン酸層(マグネタイトに対して10重量
%)を有する平均粒径10nmのマグネタイト40重量
部からなる磁性流体を調製した。この磁性流体は、粘度
が700cpsで、8kOe磁界下のときに飽和磁化が
500ガウスであった。
【0032】上記の磁性流体は、幅1mmで線状に配置
した永久磁石と支持体との間に固定した。この支持体は
電源に接続されており、磁性流体は円筒型感光体に接触
するように配置した。感光体の周囲には、像を書き込む
ための光入力装置としてのレーザービーム記録装置、現
像器、転写ロール、クリーナーが配置されている。感光
体は、無金属フタロシアニンをポリブチラールに分散し
た電荷発生層と、トリフェニルアミンをポリカーボネー
トに分散した電荷輸送層を積層した有機感光体を用い
た。
【0033】そして、20℃、50%の環境で、感光体
を周速200mm/secで回転し、この帯電装置に−
500Vの電圧を印加したところ、帯電から0.2秒後
の位置における感光体表面の電位は−498Vであっ
た。温度湿度の環境を10℃、15%に変えたところ−
499Vであり、また、30℃、80%に変えたところ
−498Vと極めて安定していた。また、100kサイ
クル繰り返したとき、表面の磨耗は認められなかった。
【0034】〔実施例2〕感光体として下記のアモルフ
ァスシリコン感光体を用いた以外は、帯電装置を含めて
実施例1と同じ装置を用いて帯電性を評価した。上記の
アモルファスシリコン感光体は、Al支持体上に水素を
含む厚さ1μmのa−SiN(N/Si=0.6)電荷
注入阻止層と、B2 6 を0.1ppmドープした厚さ
20μmの水素化a−Si光導電層と、B2 6 を70
0ppmドープした厚さ0.5μmの水素化a−SiC
(C/Si=0.5)表面層からなる。
【0035】上記の感光体を用い、20℃、50%の環
境で感光体を周速200mm/secで回転し、この帯
電装置に−500Vの電圧を印加したところ、帯電から
0.2秒後の感光体表面の位置で−495Vであった。
温度湿度の環境を10℃、15%に変えたところ−49
7Vであり、また、30℃、80%に変えたところ−4
94Vと極めて安定していた。また、100kサイクル
繰り返したときに画像ぼけは発生しなかった。
【0036】〔実施例3〕感光体として下記のアモルフ
ァスシリコン感光体を用いた以外は、帯電装置を含めて
実施例1と同じ装置を用いて帯電性を評価した。上記の
アモルファスシリコン感光体は、Al支持体上にB2
6 を50ppmドープした水素を含む厚さ4μmのa−
Si:H電荷注入阻止層と、B2 6 で0.3ppmド
ープした厚さ20μmの水素化a−Si光導電層と、厚
さ0.2μmの水素化a−SiN(N/Si=0.5)
表面層からなる。
【0037】上記の感光体を用い、20℃、50%の環
境で感光体を周速200mm/secで回転し、この帯
電装置に+500Vの電圧を印加したところ、帯電から
0.2秒後の位置で+495Vであった。温度湿度の環
境を10℃、15%に変えたところ+497Vであり、
また、30℃、80%に変えたところ+494Vと極め
て安定していた。
【0038】〔実施例4〕実施例1において、磁性流体
にEuを微量添加したCo微粒子(平均粒径5nm)を
1wt%添加し、その他の条件は実施例1と同様にして
帯電性の実験を行った。磁性流体の飽和磁化は700ガ
ウスであり、粘度は800cpsであった。20℃、5
0%の環境で感光体を周速200mm/secで回転
し、この帯電装置に−500Vの電圧を印加したとこ
ろ、帯電から0.2秒後の感光体上の位置で−499V
であった。温度湿度の環境を10℃、15%に変えたと
ころ−499Vであり、また、30℃、80%に変えた
ところ−499Vと極めて安定していた。100kサイ
クル繰り返しによる表面の磨耗は認められず、良好な画
像を得ることができた。
【0039】〔実施例5〕実施例1において、磁性流体
のマグネタイトの代わりにスピネル型フェライト(Mn
−Feフェライト:平均粒径10nm)を用いた以外、
実施例1と同様にして帯電性の実験を行った。磁性流体
の飽和磁化は600ガウスであり、粘度は700cps
であった。20℃、50%の環境で感光体を周速200
mm/secで回転し、この帯電装置に−500Vの電
圧を印加したところ、帯電から0.2秒後の感光体上の
位置で−499Vであった。温度湿度の環境を10℃、
15%に変えたところ−499Vであり、また、30
℃、80%に変えたところ−499Vと極めて安定して
いた。100kサイクル繰り返しによる表面の磨耗は認
められず、良好な画像を得ることができた。
【0040】〔比較例1〕実施例1において、磁性流体
のマグネタイトの代わりに鉄粉(平均粒径10nm)を
用いた以外、実施例1と同様にして帯電性の実験を行っ
た。磁性流体の飽和磁化は300ガウスであり、粘度は
500cpsであった。20℃、50%の環境で周速2
00mm/secで、この帯電装置に−500Vの電圧
を印加したところ、帯電直後から帯電電位の低下が見ら
れ、10kサイクル繰り返し後には、帯電せず10Vと
なった。
【0041】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、帯電を効率的に行うことができ、帯電の環境安定
性を向上させることができるので、画像の均一性、画像
ボケ等の画質欠陥の少ない良好な画像の提供を可能にし
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる帯電方法を実施する装置の断面
図である。
【図2】本発明にかかる帯電方法を実施するもう1つの
装置の断面図である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真法の感光体に磁性流体を接触さ
    せ、前記磁性流体を介して前記感光体に電圧を印加して
    帯電する方法において、前記磁性流体が、界面活性剤で
    被覆した酸化鉄又はフェライトの粉末を有機分散媒に配
    合して、前記磁性流体の100Vの電界における電気抵
    抗を10 7 〜10 13 Ωcmの範囲に調整したものである
    を特徴とする感光体の帯電方法
  2. 【請求項2】 前記磁性流体に希土類金属又はコバルト
    合金を添加して飽和磁化を増大することを特徴とする請
    求項1記載の感光体の帯電方法。
  3. 【請求項3】 電子写真法の感光体に磁性流体を接触さ
    せ、前記磁性流体を介して前記感光体に電圧を印加して
    帯電させる装置において、請求項1又は2記載の前記磁
    性流体を用い、ホルダー内部の後端に永久磁石を配置
    し、その前方に前記磁性流体を保持し、該ホルダーの先
    端に設けた開口部から前記磁性流体を露出させて前記感
    光体と接触するように前記ホルダーを設置し、電源を前
    記ホルダーと電気的に接続することにより、前記ホルダ
    ー及び前記磁性流体を介して前記感光体に通電するよう
    にしたことを特徴とする感光体の帯電装置
  4. 【請求項4】 電子写真法の感光体に磁性流体を接触さ
    せ、前記磁性流体を介して前記感光体に電圧を印加して
    帯電させる装置において、請求項1又は2記載の前記磁
    性流体を用い、円柱状の回転可能な永久磁石を内部に配
    置した円筒形のホルダーを用い、該ホルダーの表側に軸
    に対して平行な溝部を設け、前記磁性流体を前記溝部に
    保有し、前記磁性流体を前記溝部から露出させて前記感
    光体に接触するように該ホルダーを設置し、電源を前記
    ホルダーと電気的に接続することにより、前記ホルダー
    及び前記磁性流体を介して前記感光体に通電するように
    したことを特徴とする感光体の帯電装置
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