JP2919951B2 - 画像形成装置における給紙装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、複写機等の画像形成装置における給紙装
置に関し、特に、引き出し式の給紙デッキを有する画像
形成装置における給紙装置に関する。

［従来の技術］ 従来から、第９図および第10図に示すように、複写機
本体100に併設され、複数段の引き出し式給紙デッキ201
を有する給紙装置200が知られている。各給紙デッキ201
内には、多数の記録紙Ｐが昇降トレイ202上に積み重ね
て載置される。各給紙デッキ201には、記録紙Ｐの位置
決めのために、前後方向にスライドする幅合わせガイド
203が設けられている。また、各給紙デッキ201には、幅
合わせガイド203の後側に仕切壁204が設けられ、仕切壁
204の後側に昇降トレイ202を昇降するための駆動モータ
205が設けられている。また、各給紙デッキ201の後端に
は、駆動モータ205のリード線が接続されてコネクタ206
が取り付けられている。

各給紙デッキ201が収納される給紙装置本体の後壁に
は、各給紙デッキ201が閉められたときに、各給紙デッ
キ201のコネクタ206に接続されるコネクタ207が取り付
けられている。コネクタ207は、電源に接続されてい
る。

また、給紙装置本体には、各給紙デッキ201に載置さ
れた記録紙Ｐを１枚ずつ繰出すための給紙コロ208、休
止された記録紙を複写基本体内に搬入するための搬入ロ
ーラ等が各給紙デッキ201に対応してそれぞれ設けられ
ている。各給紙コロ208および搬入ローラは、複写機本
体100側に設けられた記録紙搬送用駆動モータ（図示
略）によって駆動される。

複写機が作動されているときには、すなわちコピー中
においては、記録紙搬送用駆動モータが駆動され、使用
されている段の給紙コロ208および各段の搬入ローラが
駆動される。

このように、複写機作動中においては、各段の搬入ロ
ーラが駆動されるため、使用されていない段の給紙デッ
キ201であっても引き出されることは危険である。そこ
で、従来は複写機作動中においては、すべての給紙デッ
キ201の引き出しを禁止するために、すべての給紙デッ
キ201がロックされるようになっている。

［発明が解決しようとする課題］ 従来においては、複写機駆動中において、すべての給
紙デッキ201の引き出しが禁止されているため、使用さ
れていない給紙デッキ201の記録紙Ｐの交換および補充
を複写機駆動中に行えず、不便であるという問題があ
る。

この発明は、複写機駆動中において、使用されていな
い給紙デッキの記録紙の交換および補充を安全に行える
給紙装置を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明による画像形成装置における給紙装置は、複
数の引き出し式給紙デッキを有する画像形成装置におけ
る給紙装置において、給紙デッキに設けられた第１係合
手段、給紙装置本体に設けられ、記録紙の交換または補
充が可能でかつ全開時の引き出し量より小さい所定の引
き出し量まで給紙デッキが引き出されたときに第１係合
手段と係合しうる第２係合手段、および画像形成装置が
作動していないときには、第２係合手段を第１係合手段
と係合しない位置に保持し、画像形成装置が作動してい
るときには、第２係合手段を第１係合手段と係合しうる
位置に位置させる第２係合手段駆動装置を備えているこ
とを特徴とする画像形成装置における給紙装置。

［発明の作用］ 画像形成装置が作動していないときには、第２係合手
段が第１係合手段と係合しない位置に保持されるので、
給紙デッキを全開状態まで引き出すことが可能である。

一方、画像形成装置が作動しているときには、第２係
合手段が第１係合手段と係合しうる位置に位置するの
で、給紙デッキの引き出し量が記録紙の交換または補充
が可能でかつ全開時の引き出し量より小さい所定の引き
出し量に制限される。このため、画像形成装置が作動し
ているときにも使用されていない給紙デッキを制限され
た引き出し量まで引き出して記録紙の交換または補充を
行える。また、その場合でも、給紙デッキの引き出し量
が制限されているので安全である。

［実施例］ 以下、第１図〜第８図を参照して、この発明の実施例
について説明する。

以下の説明において、前とは第１図左側を、後とは同
図右側を、左とは同図上側を、右とは同図下側をそれぞ
れいうものとする。

第１図〜第８図において、給紙装置50は、給紙装置本
体60と、給紙装置本体60にレールL1、L2を介して引き出
し自在に収納される複数段の引き出し式給紙デッキ70と
を備えている。給紙デッキ70は、底板１と、底板１の前
端部に固定された前板２と、底板１の後端よりに固定さ
れた後板３と、底板１の左側部に固定された左側板４
と、前板２の後面に固定された記録紙前端ガイド板５
と、底板１に前後自在に案内される記録紙幅合わせガイ
ド６と、記録紙前端ガイド板５と後板３とに昇降自在に
支持された昇降トレイ７等を備えている。

底板１上の後板３の後側には、昇降トレイ７を昇降す
るための電動モータ10が設けられている。また、底板１
の後端には、電動モータ10のリード線が接続されたコネ
クタ31が取り付けられている。給紙デッキ70に取り付け
られたレールL1には、後板３のある付近に係合突起32が
設けられている。

給紙デッキ70内の左側上部において、記録紙前端ガイ
ド板５と後板３との間に、横断面円形の前後方向にのび
たガイド棒８が渡し止めらている。このガイド棒８に
は、記録紙のサイズに応じた複数の所要箇所に環状溝９
が形成されている。

幅合わせガイド６は、底板１に図示しないレール部材
を介して前後動自在に支持された基台11と、基台11に下
端が固定されかつ横断面が後方開放のコ形の左右一対の
垂直部材12、13と、両垂直部材12、13の上端に支持され
た筒状グリップ14とから構成されている。昇降トレイ７
には、垂直部材12、13がそれぞれ貫通する前後方向に長
い案内孔15、16が形成されている。

グリップ14の左側部には、前後方向にのびた中空の幅
合わせガイド支持体17が一体的に設けられている。この
支持体17にはガイド棒８が貫通されており、支持体17が
ガイド棒８に沿って移動自在となっている。支持体17に
は、支持体17内に配されかつ一端に環状溝９に係合しう
る爪18aを有する揺動体18が軸部19にて揺動自在に取り
付けられている。この揺動体18は、常時、支持体17の上
壁と揺動体18の後部との間に掛けられた引張りコイルば
ね20によって反時計方向、つまり爪18aが環状溝９に係
合する方向に附勢されている。

また、揺動体18を操作するための操作杆21が、グリッ
プ14の左側部と幅合わせガイド６の基台11と低板１とを
貫通している。操作杆21は、幅合わせガイド６の左側の
垂直部材12の内側を通っている。

操作杆21の下端部は、底板１に形成された前後方向に
長い案内孔22を貫通している。低板１下面における案内
孔22の一側方には、前後方向にのびたラック状部材23が
固定されている。

操作杆21の上端よりには揺動体18の後端右側部上面に
当接する突部21aが形成されており、ばね20の附勢力に
よって操作杆21は常に上方に附勢されている。操作杆21
の下端には、ラック状部材23の歯と係合しうる係合部材
24が取り付けられている。

給紙装置本体60には、各給紙デッキ70が閉められたと
きに、給紙デッキ70のコネクタ31に接続されるコネクタ
41が取り付けられている。コネクタ41は、電源に接続さ
れている。

給紙装置本体60には、各給紙デッキ70に載置された記
録紙を１枚ずつ繰出すための給紙コロ42、給紙された記
録紙を複写機本体（図示略）に搬入するための搬入ロー
ラ（図示略）等が各給紙デッキ201に対応してそれぞれ
設けられている。また、給紙装置本体60内において、各
給紙コロ42の複写機本体側（左側）には給紙コロ42によ
って給紙された記録紙を複写機本体内に案内するための
さばきコロ43が設けられている。各給紙コロ42および搬
入ローラは、複写機本体側に設けられた記録紙搬送用駆
動モータ（図示略）によって駆動される。複写機が作動
されているときには、記録紙搬送用駆動モータが駆動さ
れ、使用されている段の給紙コロ42およびすべての段の
給紙ローラが駆動される。

また、給紙装置本体60の左側前部には、給紙デッキ70
の係合突起32に係合し得る爪44aを一端に有するレバー4
4が、給紙装置本体60に支持されたブラケット（図示
略）にピン45によって枢着されている。レバー44の他端
は、給紙装置本体60に固定された取付板46に取り付けら
れたソレノイド47の作動部に枢着されている。

複写機本体が作動されていないときには、ソレノイド
47はオフであり作動部が進出位置にあり、レバー44はそ
の爪44aが給紙デッキ70の係合突起32と干渉しない位置
（第６図に鎖線で示す位置）に位置している。したがっ
て、この場合には、給紙デッキ70を第８図に示すように
全開状態まで引き出すことができる。

複写機本体が作動されると、ソレノイド47はオンとな
り作動部が退入し、レバー44はその爪44aが給紙デッキ7
0の係合突起32に係合しうる位置（第６図に実線で示す
位置）に位置する。したがって、この場合には、給紙デ
ッキ70を引き出していくと、レバー44の爪44aが給紙デ
ッキ70の係合突起32に係合するので、第７図に示すよう
に、給紙装置本体60の前端と後板３との間に僅かしか隙
間が開かないようなところまでしか給紙デッキ70を引き
出すことができなくなる。このため、この様な状態で記
録紙Ｐの交換または補充を行う際に指等が給紙装置本体
60内の駆動中のローラ、ベルト等に当たることがなく安
全である。

次に、幅合わせガイド６を記録紙のサイズに合わせて
位置決めする場合の操作および動作について説明する。
まず、操作杆21の上端を押すことにより、操作杆21を下
降させる。すると、操作杆21の突部21aによって揺動体1
8が時計方向に揺動され、爪18aが環状溝９から外れる。
また、操作杆21が下降することにより、係合部材24がラ
ック状部材23から外れる。

次に、操作杆21の上端を押し続けたまま、グリップ14
を把持して幅合わせガイド６を、記録紙のサイズに応じ
た所定位置まで移動させる。この後、操作杆21から手を
離す。すると、ばね20の附勢力によって、揺動体18が反
時計方向に揺動するとともに操作杆21が上方に持ち上げ
られる。そして、爪18aが記録紙のサイズに応じた環状
溝９に係合するとともに、係合部材24がラック状部材23
に係合する。したがって、幅合わせガイド６がその位置
に強固に支持される。

［発明の効果］ この発明によれば、画像形成装置作動中に、使用され
ていない給紙デッキの記録紙の交換および補充を安全に
行える。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第８図はこの発明の実施例を示し、第１図は給
紙デッキおよび給紙装置本体内を示す平面透視図、第２
図は第１図のII−II線に沿う矢視図、第３図は幅合わせ
ガイドおよびグリップの部分水平拡大断面図、第４図は
第３図のIV−IV線に沿う断面図、第５図は第３図のＶ−
Ｖ線に沿う断面図、第６図はレバーと係合突起を示す拡
大平面透視図、第７図は複写機作動停止中において給紙
デッキが引き出された状態を示す側面図、第８図は複写
機作動中において給紙デッキが引き出された状態を示す
側面図、第９図および第10図は従来例を説明するための
図であって、第９図は給紙装置を示す斜視図、第10図は
要部側面透視図である。 32……係合突起、44……レバー、47……ソレノイド、50
……給紙装置、60……給紙装置本体、70……給紙デッ
キ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の引き出し式給紙デッキを有する画像
   形成装置における給紙装置において、 給紙デッキに設けられた第１係合手段、 給紙装置本体に設けられ、記録紙の交換または補充が可
   能でかつ全開時の引き出し量より小さい所定の引き出し
   量まで給紙デッキが引き出されたときに第１係合手段と
   係合しうる第２係合手段、および 画像形成装置が作動していないときには、第２係合手段
   を第１係合手段と係合しない位置に保持し、画像形成装
   置が作動しているときには、第２係合手段を第１係合手
   段と係合しうる位置に位置させる第２係合手段駆動装
   置、 を備えていることを特徴とする画像形成装置における給
   紙装置。