JP2919309B2 - ターゲット用高純度チタン材、ターゲットおよびこれを用いて形成される薄膜 - Google Patents

ターゲット用高純度チタン材、ターゲットおよびこれを用いて形成される薄膜

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリング法
によって半導体デバイスの表面に電極材料を形成する際
に用いられるターゲット用高純度チタン材とターゲッ
ト、およびこのターゲットを用いて形成される薄膜に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体デバイスの急速な高集積化
にともなって、半導体デバイスの表面にバリアメタルや
コンタクト材等の薄膜を形成するためのターゲットとし
て使用される材料は、より高純度なものが要求されるよ
うになってきた。そこで、LSI、VLSI、ULSI
のプロセスを大幅に変更することなく、しかも電極材料
の薄膜形成用として低抵抗であるTi、W等の高融点金属
の高純度材料が注目される。なかでもTiは半導体デバイ
スのシート抵抗を低減することから特に有望とされてい
る。
【0003】半導体デバイスの表面に電極材料を形成す
る前処理として行われている導電性金属薄膜の形成処理
には、通常、スパッタリング法が用いられている。この
スパッタリング法は、半導体デバイスの表面に形成すべ
き薄膜の構成材料からなるターゲットにイオンを入射し
てターゲット構成材を叩きだして、これを半導体デバイ
スの表面に形成させるターゲットの表面現象を利用した
方法である。そのため、薄膜の形成処理にスパッタリン
グ法を適用するには、高純度材料で構成されるターゲッ
トを製造する必要がある。このとき製造されるスパッタ
リング用ターゲット材料としては、上記の理由から高純
度チタンが広く用いられている。
【0004】チタン材の製造方法として、三つの方法が
工業的に実用化されている。第一の方法は、TiCl4 のよ
うなTi化合物をMgやNaのような活性金属で還元する方法
であり、クロール法(Mg還元)やハンター法(Na還元)
と呼ばれる。第二の方法はTiI4のようなTi沃化物を熱分
解する沃化物熱分解法であり、第三の方法はTiCl4 また
はK2TiF6等のTi溶融塩を電解する溶融塩電解法である。
【0005】上記のチタン材の製造において、Ti化合
物、Ti沃化物または還元材料等を製造する際に用いられ
る粗原料に含有される不純物が製造されたチタンの微量
不純物に影響を及ぼすことになる。しかし、ターゲット
材料として製造されるチタン材は高純度でなければなら
ない。例えば、Fe、Ni、Cr等の重金属元素がターゲット
材に含有されると、薄膜形成後の熱処理の際に、これら
の重金属元素が半導体デバイス基板中に拡散しライフタ
イムを短くして、半導体デバイス基体と形成された薄膜
との界面接合部における電流リークの原因となる。一
方、ターゲット材から混入したNa、Kのようなアルカリ
金属は半導体デバイスのSi基体中を容易に遊動するの
で、半導体デバイスの特性を劣化させることになる。ま
たターゲット材から混入したU、Th等の放射性元素は、
α線を放射して素子にダメージを与えるので、半導体デ
バイスの信頼性を著しく低下させる。さらに形成された
薄膜にAlが不純物として存在すると、Alはデバイス中で
アクセプターとなるので、半導体デバイスの機能を低下
させる。
【0006】従来から、高純度チタン材またはその製造
方法に関して、種々の提案がなされている。例えば、特
公平4− 75301号公報には、酸素含有量が250ppm以下、
鉄、ニッケル、クロムの含有量が 10ppm以下、ナトリウ
ム、カリウムの含有量が0.1ppm以下である薄膜形成用高
純度チタン材が開示され、その製造方法として溶融塩電
解法で得た粗チタン材を高真空中で電子線溶解する方法
が示されている。このように製造されたチタン材は、タ
ーゲットとしてはもとより、LSI、VLSI、ULS
I等の薄膜材料としてみた場合にも、忌避すべき不純物
元素の含有量が非常に少ないとしている。また、特開平
4−358030号公報には、高集積化された半導体素子の電
極やコンタクト部を形成する際に、接合リーク等の発生
を十分に防止して、バリア層を再現性よく形成すること
ができるスパッタターゲット材としてAlの含有量を10pp
m 以下とする高純度チタン材とその製造方法が開示され
ている。
【0007】しかしながら、特公平4− 75301号公報で
提案された高純度チタン材、すなわち4N(99.99%) グ
レードの高純度チタン材では、4Mビット程度の半導体
デバイスの集積度であれば十分な特性を発揮するが、半
導体の高集積度化にともない電極幅や配線間隔の微細化
が促進されると、キャパシタの容量が小さくなるので従
来のライフタイムでは電極やコンタクト部の電流リーク
の障害が発生して、16Mビット、64Mビット、 256Mビ
ット、さらには1Gビット以上の半導体素子の薄膜形成
用としては特性を発揮することができなくなるという問
題がある。また、特開平4−358030号公報で提案された
Alの含有量を10ppm 以下とする高純度チタン材では、ス
パッタリングにともなって形成された薄膜にAlが混入
し、このAlがスパッタ処理後の熱処理によって薄膜から
Si基板中へ拡散して、デバイス特性を劣化させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点を克服して、16Mビット、64Mビット、
256Mビット、さらには1Gビット以上の半導体デバイ
ス用の薄膜を形成するに際して、半導体デバイスの特性
を損なうことのないターゲット用高純度チタン材、これ
からなるターゲットおよびこのターゲットを用いて形成
される薄膜を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、高融点金属で
あるモリブデン、タンタル、タングステン、ニオブおよ
びジルコニウムの含有量が、それぞれ1ppm 以下である
ことを特徴とするターゲット用高純度チタン材、これか
らなるターゲットおよびこのターゲットを用いて形成さ
れる薄膜を要旨としている。
【0010】上記の高純度チタン材において、さらにア
ルミニウムの含有量を0.5ppm以下にするのが望ましい。
ここで、高純度チタン材とはターゲット用高純度チタン
材であって、鉄、ニッケル、クロムの含有量がそれぞれ
10ppm 以下であることを前提としている。
【0011】本発明のターゲット用高純度チタン材の成
分含有量を前記のように規定した理由を説明する。
【0012】チタンターゲット材を用いたスパッタリン
グ後のウエハ処理として、二つの処理が施される。すな
わち、表面にチタン薄膜を形成したウエハを 400〜 600
℃で熱処理することによって、チタン薄膜とシリコン基
板との接触面をシリサイド化してこの接触面のコンタク
ト抵抗を低下させる処理と、これに引き続いて 800〜90
0℃で熱処理することによって、残存するチタン薄膜の
結晶粒を相転移させ、チタン薄膜自体の抵抗を低下させ
る処理が行われる。このとき、スパッタリングによって
形成されたチタン薄膜に、ターゲット材から混入したM
o、Ta、W、NbおよびZr等の高融点金属が含有されてい
ると、上記熱処理中にこれらの高融点金属がシリコン基
板中に拡散する。
【0013】シリコン基板中に拡散した高融点金属は、
Siのバンドギャップ内に局在電子準位を形成してキャリ
ヤ対のトラップの働きをするために、過剰電子の再結合
に要する時間、すなわちライフタイムを短くする(例え
ば、S.M.Sze 著「Physics ofSemiconductor Devices」
第2版、21頁、 McGrow Hill社発行、1981参照)。この
ライフタイムはキャパシタの電荷保持に影響を及ぼす重
要な要素であるため、高融点金属の拡散にともなってラ
イフタイムが短くなれば、デバイス特性を悪化させるこ
とになる。
【0014】ウエハ表面の金属濃度とキャリヤの再結合
ライフタイムとは密接な関係があり、金属濃度の低下に
ともなって、再結合ライフタイムは長くなる。例えば、
下野らの報告によれば(下野次男、他著「ウルトラクリ
ーンテクノロジー」Vol.3、No3、244 〜 249頁、半導
体基盤技術研究会発行、1991)、ウエハ表面のFe不純物
濃度が1013原子/cm2 程度であると、作製された半導体
デバイスのライフタイムは 0.2μs と短くなるが、ウエ
ハ表面のFe不純物濃度が1010原子/cm2 以下に抑制する
と、その半導体デバイスのライフタイムが40μs 以上に
なる。
【0015】通常、半導体デバイスの特性として、電極
やコンタクト部での電流リーク発生防止の観点から、ラ
イフタイムは 100μs以上が要求されている。そのた
め、ターゲット用高純度チタン材に含有される高融点金
属であるMo、Ta、W、Nb、Zrの含有量は、それぞれ1pp
m 以下としなければならない。Mo、Ta、W、Nb、Zrのい
ずれかの含有量が1ppm を超える場合には、形成された
薄膜中へのこれらの金属の混入が1010原子/cm2 以上と
なって、上述のスパッタリング後の熱処理の際に半導体
デバイス基板中に拡散して、ライフタイムが40μs未満
になるからである。さらに、半導体の高集積度化の進展
を想定して、1Gビット以上の半導体素子の薄膜形成用
としては十分なライフタイムが得られるようにするに
は、高融点金属であるMo、Ta、W、Nb、Zrの含有量を、
それぞれ0.5ppm以下にするのが望ましい。
【0016】ターゲット用高純度チタン材に0.5ppmを超
えるAlが含有されていると、スパッタリングによって形
成された薄膜中にもAlが含有される。この場合には、ス
パッタリング後のウエハ熱処理によって、薄膜中のAlが
Si中に拡散してアクセプターとなるので、デバイスの膜
抵抗が変動することになる。例えば、電気伝導型がP型
の場合にはデバイスの膜抵抗は低下し、一方、N型の場
合にはデバイスの膜抵抗は上昇する。このような膜抵抗
の変動によって、デバイスの特性が安定せず、その製品
歩留りが悪化する。したがって、デバイスの膜抵抗の変
動を低減するには、ウエハ表面に形成される薄膜へのAl
の混入を防止するため、ターゲット用高純度チタン材の
Al含有量は0.5ppm以下とするのが望ましい。さらにデバ
イスの特性を安定し、一層デバイスの製品歩留りを向上
させるには、ターゲット用高純度チタン材のAl含有量は
0.3ppm以下とするのが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】ターゲット用高純度チタン材を具
体的に製造する方法について説明する。高純度チタン材
の精製方法としては、沃化物熱分解による方法が代表的
であり、ここでは、クロール法によって得られた粗チタ
ン材を沃化物熱分解法によって精製することによって、
高融点金属であるMo、Ta、W、Nb、Zrの含有量を、それ
ぞれ1ppm 以下にする製造方法について述べる。
【0018】図1は、本発明における沃化物熱分解法に
よる高純度チタン材の製造方法を説明する精製装置の縦
断面図である。円筒状の反応器1の軸心部には析出管体
2が設けられ、析出管体2の内部にはカーボンヒーター
3が配置される。また、反応器1内には析出管体2を囲
撓するように粗チタン4が保持され、この粗チタン4と
してはクロール法によって得られたものが用いられる。
反応器1内を真空排気後、カーボンヒーター3に通電し
て加熱ののち、沃素蒸発器5内の沃素を反応器1内に導
入すると、下記(1)、(2)の反応が発生する。
【0019】 粗Ti + 2I2 → TiI4 (合成反応) ・・・ (1) TiI4 → 高純度Ti + 2I2 (熱分解反応) ・・・ (2) 粗チタンと沃素との合成反応は粗チタンが保持されてい
る反応器内の周辺部で進行し、TiI4の熱分解反応は反応
器の軸心部の析出管体上で進行する。TiI4の熱分解反応
によって副生した沃素は、反応器内の周辺部に拡散して
粗チタンと沃素との合成反応に循環使用される。
【0020】反応器1はステンレス鋼製(例えば、SUS
310 製)であるが、析出するチタンへの含有成分である
Fe、Ni、Cr、C等からの汚染を防止するため、通常、反
応器の内面全面にTaライニングまたはMoライニングを施
す。これは、反応管と沃素ガスが直接接触し反応する
と、Fe、Cr等が沃化物として蒸発してチタンと共に析出
し、チタンを汚染するからである。また、反応器の外表
面には冷媒流通管6を設けている。これは、析出管体が
1000℃以上に昇温するので、TaまたはMoでライニングさ
れた反応管も高温となり、ライニング材と沃素ガスが反
応してライニング材が腐食され、ひいてはチタンのTa、
Mo汚染の要因となるのを防止するためである。このよう
に、内面にライニングを施した反応器の外表面に冷媒流
通管を設けることによって、反応器の内面温度を低下さ
せ、反応器の内面が沃素ガスと反応するのを防いでい
る。しかし、反応器の表面温度が低下しすぎると、TiI4
の熱分解反応が遅くなり、収量が低下する。そのため、
反応器の内表面温度は 500〜 750℃の範囲に保持するの
が望ましい。この範囲に保持することによって、析出チ
タンの収量は 0.1〜 0.3Kg/Hr を確保することができ
る。
【0021】前述の理由から、ターゲット用高純度チタ
ン材のAl含有量は0.5ppm以下とするのが望ましい。しか
し、Alは、その沃化物の蒸気圧がチタンに近いため、沃
化物熱分解法では析出チタンのAl含有量を低濃度に精製
することが困難である。そのため、クロール法によって
得られ粗チタン中のAl含有量を低減する必要がある。
【0022】クロール法によって製造されるチタンに含
有される不純物は、原料となるTi化合物(例えば、TiCl
4 )や還元金属であるMgに含有される不純物に影響され
る。特に、チタンに含有されるAlに関しては、Mg電解セ
ルに設けられている耐火煉瓦 (アルミナ含有) からの混
入が著しい。そこで、クロール法で低Al含有のチタン材
を製造するには、製造工程のMg電解セルの耐火煉瓦とし
て低アルミナ質煉瓦を使用して電解された低Al含有のMg
を還元金属とする必要がある。このように低Al含有のMg
を還元金属として製造された低Al含有のチタン材を、本
発明の沃化物熱分解法における粗チタン材として使用す
る。
【0023】高融点金属のうちのZrも、Alと同様にその
沃化物の蒸気圧がチタンに近いため、沃化物熱分解法で
は析出チタンのZr含有量を低濃度に精製することが困難
である。そのため、クロール法によって得られ粗チタン
中のZr含有量を低減する必要がある。粗チタン中へのZr
の混入はTi化合物に含有されるZrに起因するのであるか
ら、チタン原料としてのTi化合物の高純度化に留意する
必要がある。
【0024】このようにして製造された高純度チタン
は、16Mビット、64Mビット、 256Mビット、さらには
1Gビット以上の半導体デバイスの薄膜形成に用いられ
るターゲット用材料として好適なものとなる。
【0025】
【実施例】本発明の効果を、実施例1、2および比較例
に基づいて説明する。
【0026】(実施例1)高融点金属であるMo、Ta、
W、Nb、Zrの含有量を低減することによる効果を確認す
るため、前述の図1に示す精製装置を用いて高純度チタ
ンの精製を行った。
【0027】このとき、ステンレス(SUS 310 )製の反
応器の内表面全面を厚さ2mmのTaライニングを施し、反
応器の外表面の冷却管には冷媒として水を流通して、反
応器の内表面温度を 600℃に制御した(水量5リットル
/分、流通管径20mm、流通管の間隔 100mm)。その他の
条件は、合成反応温度を 950℃、熱分解反応温度を1050
℃、沃素供給量を1Kg/日および反応器圧力を0.05Paと
した。
【0028】原料としてはクロール法で製造した粗チタ
ンを使用したが、粗チタン中のZr含有量を低減するため
に、前処理で3回蒸留して低Zr含有としたTiCl4 をチタ
ン原料とした。ただし、Mg電解セルの耐火煉瓦は通常の
アルミナ質煉瓦を使用した。
【0029】このため、粗チタンのZr含有量は0.2ppmと
低減できたが、Al含有量は5ppm と高い値であった。
【0030】沃化物熱分解法によって精製された高純度
チタン材を発明例1として、成分分析を行った。その
後、スパッタリングターゲット用に直径 102mm、厚さ
4.9mmに加工し、このターゲットを用いてターゲット電
圧を 500〜 600V、ターゲット電流を1.0 Aおよび周波
数(RF)を13.56MHzの条件で1時間のスパッタリング処
理を行い半導体デバイスを作製して、そのライフタイム
τを MOS C-t法によって測定した。
【0031】(実施例2)実施例1の高純度チタン材か
ら、さらにアルミニウム含有量を0.5ppm以下にすること
による効果を確認するために、粗チタンのチタン原料と
して低Zr含有のTiCl4 を使用するとともに、電解セルの
耐火煉瓦に低アルミナ質煉瓦を使用してAl含有量を低減
したMgを還元金属として粗チタン材を製造した。このた
め、粗チタンのZr含有量は0.2ppm、Al含有量は0.2ppm
と、いずれも低減された。冷却水量を増加して、反応器
の内表面温度を 500℃に制御した。その他の条件は実施
例1と同様とし、得られた高純度チタン材を発明例2と
して成分分析を行った。その後、スパッタリングターゲ
ット用に加工し、実施例1と同じ条件で半導体デバイス
を作製して、そのライフタイムτを測定した。
【0032】(比較例)実施例1〜2に示した本発明例
の効果を明確にするため、比較例1〜6では反応器の内
表面のライニング条件および外表面からの冷却条件を変
更(冷却を停止)するとともに、粗チタン中のAl含有量
を変化させ、その他の条件は実施例1と同様にして高純
度チタンを精製した。また、比較例7では前処理で1回
蒸留したTiCl4 をチタン原料としたので、粗チタンのZr
含有量は1.5ppmとなった。
【0033】比較例で精製された高純度チタン材の成分
分析を行うとともに、実施例1と同じ条件で、スパッタ
リングターゲット用に加工して作製した半導体デバイス
のライフタイムを測定した。
【0034】発明例1、2および比較例1〜7の成分分
析結果ならびにライフタイムτの測定結果を表1に示
す。
【0035】
【表1】
【0036】表1から明らかなように、本発明例ではラ
イフタイムは50μs以上と良好な特性を示しており、さ
らにAl含有量を0.5ppm以下にすることによって、一層優
れた特性が発揮される。一方、比較例1〜7では、反応
器を外表面からの冷却を停止したため、反応器の外表面
温度が上昇し 800〜 900℃になる。このため、精製され
たチタン材には反応器の内表面のライニングから析出し
たMo、Ta、W、Nbが混入している。ライニングを施さな
かった比較例5においても、反応器の内表面からのFeの
混入が見られ、本発明の前提となる高純度チタン材のFe
許容含有量を超えている。これらの混入によって、比較
例を用いて作製した半導体デバイスのライフタイムは悪
化していることが分かる。
【0037】
【発明の効果】本発明のターゲット用高純度チタン材を
使用すれば、16Mビット、64Mビット、 256Mビット、
さらには1Gビットの半導体デバイスのライフタイムが
向上し、しかも良好な膜抵抗が得られ、優れた特性を発
揮する薄膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における沃化物熱分解法による高純度チ
タン材の製造方法を説明する精製装置の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1…反応器、 2…析出管体、 3…カーボンヒー
ター 4…粗チタン、 5…沃素蒸発器、 6…冷媒流通
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−61666(JP,A) 特開 昭62−280335(JP,A) 特開 平1−104769(JP,A) 特開 平6−280009(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/34 C22C 14/00 H01L 21/203 H01L 21/285

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高融点金属であるモリブデン、タンタル、
    タングステン、ニオブおよびジルコニウムの含有量が、
    それぞれ1ppm 以下であることを特徴とするターゲット
    用高純度チタン材。
  2. 【請求項2】請求項1記載の高純度チタン材であって、
    さらにアルミニウムの含有量が0.5ppm以下であることを
    特徴とするターゲット用高純度チタン材。
  3. 【請求項3】高融点金属であるモリブデン、タンタル、
    タングステン、ニオブおよびジルコニウムの含有量が、
    それぞれ1ppm 以下である高純度チタン材を用いること
    を特徴とするターゲット。
  4. 【請求項4】さらにアルミニウムの含有量が0.5ppm以下
    である高純度チタン材を用いることを特徴とする請求項
    3記載のターゲット。
  5. 【請求項5】高融点金属であるモリブデン、タンタル、
    タングステン、ニオブおよびジルコニウムの含有量が、
    それぞれ1ppm 以下である高純度チタン材からなるター
    ゲットを用いて形成されることを特徴とする薄膜
  6. 【請求項6】さらにアルミニウムの含有量が0.5ppm以下
    である高純度チタン材からなるターゲットを用いて形成
    されることを特徴とする請求項5記載の薄膜。
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