JP2918644B2 - 耐摩耗性ポリオキシメチレン樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

耐摩耗性ポリオキシメチレン樹脂組成物及びその製造方法

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JP2918644B2 JP2185418A JP18541890A JP2918644B2 JP 2918644 B2 JP2918644 B2 JP 2918644B2 JP 2185418 A JP2185418 A JP 2185418A JP 18541890 A JP18541890 A JP 18541890A JP 2918644 B2 JP2918644 B2 JP 2918644B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規な耐摩耗性ポリオキシメチレン樹脂組
成物及びその製造方法に関するものである。さらに詳し
くいえば、本発明は、特に優れた耐摩耗性を有し、精密
機器、OA機器、自動車分野などにおける摺動部品材料な
どとして好適な耐摩耗性ポリオキシメチレン樹脂組成物
及びこのものを効率よく製造する方法に関するものであ
る。
従来の技術 従来、ポリオキシメチレン樹脂は、バランスのとれた
機械的性質と優れた耐摩耗性をもつエンジニアリング樹
脂として、各種の機構部品をはじめ、OA機器などに広く
用いられている。
しかしながら、このポリオキシメチレン樹脂は、本来
有する耐摩耗性のみでは、摺動部品材料としては必ずし
も十分ではなく、用途が制限されるのを免れず、この改
良が望まれていた。
したがって、ポリオキシメチレン樹脂の耐摩耗性を改
良するために、これまで種々の方法が試みられてきた。
例えばポリオキシメチレン樹脂に、1,4−ブタンジオー
ルと脂肪酸エステルとを添加する方法(特公昭55−2330
4号公報)、グリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エ
ステルを添加する方法(特公昭57−15616号公報)が開
示されているが、これらの方法は、いずれも耐摩耗性の
改良効果が十分ではない。
一方、ポリオキシメチレン樹脂の耐衝撃性を向上させ
るために、例えばポリオキシメチレン樹脂に、α−オレ
フィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとのオ
レフィン系共重合体を添加する方法(特開昭59−64654
号公報)、変性α−オレフィン系重合体を添加する方法
(特開昭59−204652号公報)、あるいはポリオキシメチ
レン樹脂と官能性エチレン共重合体をイソシアネート化
合物でカップリングさせる方法(特開平1−299813号公
報)などが提案されている。しかしながら、これらの方
法はいずれも耐摩耗性の向上を目的とするものではな
く、耐摩耗性の向上は期待できない。
また、ヤング率を向上させるために、ポリオレフィン
をポリオキシメチレン樹脂に添加する方法が提案されて
いるが(特公昭42−19498号公報)、この方法も耐摩耗
性の向上を目的とするものではなく、耐摩耗性の向上は
期待できない。
さらに、ポリオキシメチレン樹脂と活性水素をもつ官
能基を有する異種ポリマーをイソシアネート化合物でカ
ップリングさせて変性ポリオキシメチレン樹脂を製造す
る方法が開示されている(米国特許第3,364,157号明細
書)。しかしながら、この方法は、耐摩耗性の向上を目
的とするものではなく、耐摩耗性はむしろ悪くなるとい
う欠点を有している。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような事情のもとで、特に耐摩耗性に
優れ、各種摺動部品材料などとして好適な耐摩耗性ポリ
オキシメチレン樹脂組成物を提供することを目的として
なされたものである。
課題を解決するための手段 本発明者は、耐摩耗性に優れたポリオキシメチレン樹
脂組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリオキ
シメチレン樹脂に、多官能性イソシアネート化合物、活
性水素をもつ官能基を有する特定のポリオレフィン及び
ポリエチレンを、それぞれ所定の割合で配合し、特定の
条件で溶融混練することにより前記目的を達成しうるこ
とを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
すなわち、本発明は、(A)ポリオキシメチレン樹脂
65〜98.3重量%、(B)多官能性イソシアネート化合物
0.2〜5.0重量%、(C)エチレン単位の含有量が30重量
%以上の活性水素をもつ官能基を有するポリオレフィン
1〜20重量%及び(D)ポリエチレン0.5〜10重量%か
ら成る耐摩耗性ポリオキシメチレン樹脂組成物を提供す
るものである。
本発明に従えば、この耐摩耗性ポリオキシメチレン樹
脂組成物は、前記割合の(A)成分、(B)成分、
(C)成分及び(D)成分から成る混合物を、最高樹脂
温度210℃以上で、かつ0.5分間以上溶融混練することに
より、製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明組成物において、(A)成分として用いられる
ポリオキシメチレン樹脂は、ホルムアルデヒド単量体、
又はその三量体(トリオキサン)や四量体(テトラオキ
サン)などの環状オリゴマーを重合して得られた実質上
オキシメチレン単位から成るオキシメチレンホモポリマ
ーであってもよいし、前記化合物とエチレンオキシド、
プロピレンオキシド、エピクロロヒドリン、1,3−ジオ
キソラン、グリコールのホルマール、ジグリコールのホ
ルマールなどの環状エーテルとを共重合させて得られ
た、炭素数2〜8のオキシアルキレン単位0.1〜20重量
%を含有するオキシメチレンコポリマーであってもよ
い。また、このコポリマーは分枝状分子鎖を有するもの
であってもよいし、オキシメチレン単位から成るセグメ
ント50重量%以上と異種ポリマーセグメント50重量%以
下とを含有するオキシメチレンブロックコポリマーであ
ってもよい。
本発明組成物における前記(A)成分のポリオキシメ
チレン樹脂の含有量は65〜98.3重量%の範囲にあること
が必要である。この量が65重量%未満では、ポリオキシ
メチレン樹脂本来の性質が失われ、本発明の目的が十分
に達せられない。
本発明組成物において、(B)成分として用いられる
多官能性イソシアネート化合物は、分子中にイソシアネ
ート基又はイソチオシアネート基2個以上を有する化合
物であって、このようなものとしては、例えばヘキサメ
チレンジイソシアネート(HMDI)、ビュレット変性した
HMDIの三量変性体(3官能性)、イソシアヌレート環を
もつHMDIの三量変性体(3官能性)、トリメチロールプ
ロパンと3モルHMDIとを反応させて得られたウレタン変
性体(3官能性)、ブタンジオールと2モルHMDIとを反
応させて得られたウレタン変性体(2官能性)、シクロ
ヘキシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、イソ
シアヌレート環をもつイソホロンジイソシアネートの3
量変性体(3官能性)、フェニレンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシア
ネート、ジメチルジフェニレンジイソシアネートなどの
ジイソシアネート化合物、トリフェニルメタントリイソ
シアネートベンゼントリイソシアネートなどのトリイソ
シアネート化合物、あるいはこれらのイソシアネート化
合物に対応するイソチオシアネート化合物、さらには前
記ジイソシアネート化合物の二量化物や三量化物などの
多量化物、前記芳香族イソシアネート化合物の水添加イ
ソシアネート化合物、前記イソシアネート化合物アルキ
ル基、アリル基、アリール基、ヘテロ原子を含む置換基
などによる置換体、前記イソシアネート化合物の異性
体、前記イソシアネート化合物と分子量3000以下のアル
コールやカルボン酸基をもつ化合物との反応生成物(イ
ソシアネート基が2モル以上残っているもの)などが挙
げられるが、これらの中で3官能性イソシアネート化合
物が好ましく、特にHMDI又はイソホロンジイソシアネー
トを変性して成る3官能性イソシアネート化合物、さら
にその中でもイソシアヌレート環をもつイソホロンジイ
ソシアネートの三量変性体(3官能性)、イソシアヌレ
ート環をもつヘキサメチレンジイソシアネートの三量変
性体(3官能性)及びこれらの誘導体が好適である。こ
れらのイソシアネート化合物は1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明組成物におけるこの(B)成分の多官能性イソ
シアネート化合物の配合量は0.2〜5.0重量%の範囲で選
ぶことが必要である。この量が0.2重量%未満では耐摩
耗性の向上効果が十分に発揮されないし、5.0重量%を
超えると耐摩耗性が低下するとともに成形加工性が著し
く低下する。本発明の効果を十分に発揮させるには、該
イソシアネート化合物の配合量は好ましくは0.5〜4.0重
量%、より好ましくは1.0〜3.0重量%の範囲が望まし
い。
本発明組成物においては、(C)成分としてエチレン
単位の含有量が30重量%以上の活性水素をもつ官能基を
有するポリオレフィンが用いられる。該活性水素をもつ
官能基としては、例えば水酸基、カルボキシル基、アミ
ド基、アミノ基などげ挙げられ、これらの官能基は1種
含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
このようなポリオレフィンとしては、例えばエチレン−
酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル基を一部加水分解した
ポリマー、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート
共重合体のグリシジル基を一部加水分解したポリマーな
どのエチレン系変性共重合体、あるいはエチレン−アク
リルアミド共重合体、エチレン−アリルアルコール共重
合体、エチレン−アリルアミン共重合体、エチレン−ア
クリル酸共重合体、エチレン−ヒドロキシメタクリレー
ト共重合体、エチレン−ヒドロキシアクリレート共重合
体、エチレン−ビニル−p−アミノベンゼン共重合体な
どのエチレン系共重合体などが挙げられる。
さらに、これらのエチレン系変性共重合体やエチレン
系共重合体は第三の共重合モノマー成分として、一般式 (式中のR1及びR2は、それぞれ水素原子、アルキル基、
アリール基、置換アルキル基又は置換アリール基であ
り、それらは同一であってもよいし、たがいに異なって
いてもよいが、共に水素原子でありえない) で表わされるエチレン以外のα−オレフィン類、酢酸ビ
ニルなどのカルボン酸ビニル類及びアクリル酸エステル
やメタクリル酸エステルなどのα,β−不飽和カルボン
酸エステル類の中から選ばれた少なくとも1種を共重合
させたものであってもよい。好ましい共重合モノマーと
しては、例えばプロピレン、ブテン−1、スチレン、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸メイル、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、シクロペンタジエン、エチリデンノル
ボルネン、1,4−ヘキサジエンなどが挙げられる。これ
らのエチレン系変性共重合体やエチレン系共重合体にお
けるエチレン単位の含有量は30重量%以上であることが
必要である。この量が30重量%未満では得られる組成物
は耐摩耗性の著しく劣るものとなる。好ましいエチレン
単位の含有量は50重量%以上、特に好ましい含有量は80
重量%以上である。エチレン単位の含有量が多くなるに
伴い、組成物の耐摩耗性は向上する。
さらに、該エチレン系変性重合体やエチレン系共重合
体は、耐摩耗性の点から、その平均分子量(▲▼)
が2万〜50万、好ましくは3万〜20万の範囲にあるもの
が好適である。
前記エチレン系共重合体は、通常行われる高圧ラジカ
ル法により製造することができる。例えば全モノマーに
対し、0.001〜1重量%のラジカル重合開始剤の存在下
で重合圧力500〜4000kg/cm2、好ましくは1000〜3500kg/
cm2、反応温度50〜400℃、好ましくは100〜350℃の条件
下、連鎖移動剤及び必要に応じて用いられる助剤の存在
下に槽型又は管型反応器内でモノマーを同時に、あるい
は段階的に接触、重合させる方法により製造することが
できる。この際用いられる重合開始剤としては、例えば
ペルオキシド、ヒドロペルオキシド、アゾ化合物、アミ
ンオキシド化合物、酸素などの従来慣用されているもの
が挙げられる。
本発明組成物において、(C)成分として用いられる
エチレン単位の含有量は30重量%以上の活性水素をもつ
官能基を有するポリオレフィンには、カルボキシル基を
有するポリエチレンワックス、水酸基を有するポリエチ
レンワックスなど、活性水素をもつ官能基を有するワッ
クス類も含まれる。これらのポリエチレンワックスは、
耐摩耗性の点から、その平均分子量が500〜10,000の範
囲にあるものが好適である。
また、カルボキシル基を有するポリエチレンワックス
は、その酸価(AV)が10〜300mgKOH/gの範囲にあるもの
が好適である。
このようなカルボキシル基を有するポリエチレンワッ
クスの製造方法としては、例えばポリエチレンワックス
に酸化反応により酸性基を導入する方法、ポリエチレン
ワックスを酸化分解する方法、ポリエチレンワックス重
合時に酸性基を有するモノマーを導入する方法などが挙
げられる。具体的な製造方法の例としては特公昭43−93
67号公報、特公昭43−9368号公報、特公昭47−49314号
公報に記載してある方法を用いることができる。
一方、水酸基を有するポリエチレンワックスは、カル
ボキシル基を有するポリエチレンワックスを還元するこ
とにより製造することができる。
さらに、該エチレン単位の含有量が30重量%以上の活
性水素をもつ官能基を有するポリオレフィンには、活性
水素をもつ官能基を有するモノマーが付加されたポリオ
レフィンも含まれる。
この活性水素をもつ官能基を有するモノマーが付加さ
れたポリオレフィンにおけるポリオレフィンとしては、
ポリエチレンをはじめ、前記した共重合モノマーの中か
ら選ばれた少なくとも1種とエチレンとの共重合ポリオ
レフィンが用いられる。好ましいポリエチレンとして
は、エチレン単位90重量%以上及びブテン−1やプロピ
レンなどのビニルモノマー単位10重量%以下から成るポ
リエチレンが挙げられ、特にこのようなポリエチレンの
中で、数平均分子量が2,000〜1,000,000の範囲にあり、
かつ比重が0.91〜0.98で、融点が100〜140℃の範囲にあ
るものが好適である。具体例としては、一般に市販され
ているポリエチレンワックス、低密度ポリエチレン(LD
PE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリ
エチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHPE)な
どが挙げられるが、これらの中で得られる組成物の耐摩
耗性の点から、数平均分子量が2万〜5万のエチレンの
ホモポリマーであるLDPE、数平均分子量が30万〜50万の
エチレンのホモポリマーであるUHPEが好ましく、特に前
記LDPEが好適である。
一方、共重合ポリオレフィンとしては、耐摩耗性の点
から、数平均分子量が2万〜50万、好ましくは3万〜20
万の範囲にあるものが好適である。この共重合ポリオレ
フィンの好ましいものとしては、例えばエチレン−プロ
ピレン共重合体及びエチレン−プロピレン−ジエン共重
合体が挙げられる。
前記エチレン−プロピレン−ジエン共重合体は、その
不飽和度として1000炭素原子当り3〜20の二重結合を有
するものが好ましく、またそのムーニー粘度が30〜125
(1〜4/100℃)の範囲にあり、かつエチレン単位の含
有量が30〜80重量%の範囲にあるものが好適である。
これらのエチレンプロピレン共重合体やエチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体は、例えばバナジウム系、チ
タン系のチーグラ系触媒を用いる重合方法によって得ら
れる。
該活性水素をもつ官能基を有するモノマーが付加され
たポリオレフィンにおける活性水素をもつ官能基を有す
るモノマーとしては、例えば一般式 (式中のRは水素原子、アルキル基又は置換アルキル
基、Yは脂肪族炭化水素残基、芳香族炭化水素残基、置
換脂肪族炭化水素残基又は置換芳香族炭化水素残基であ
る) で表わされるα,β−不飽和カルボン酸の水酸基含有エ
ステルなどが挙げられる。
このようなものとしては、例えば2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシ
プロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリ
レート、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート、p−
ヒドロキシベンジルメタクリレート、3−クロロ−2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセリンモノメ
タクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールメタクリレートなどが挙
げられる。
また、活性水素をもつ官能基を有するモノマーとして
は、前記以外にアクリル酸、メタクリル酸、アクリルア
ミド、アリルアミン、アリルアルコールなども用いるこ
とができる。
好ましい活性水素をもつ官能基を有するモノマーとし
ては、α,β−不飽和カルボン酸の水酸基含有エステ
ル、具体的には2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レートが挙げられる。
これらの活性水素をもつ官能基を有するモノマーのポ
リオレフィンに対する付加量は、耐摩耗性の点から、通
常0.005〜25重量%、好ましくは0.05〜10重量%の範囲
で選ばれる。
ポリオレフィンに活性水素をもつ官能基を有するモノ
マーを付加させる方法としては、通常行われているラジ
カル的に付加させる方法を用いることができる。
例えば、ポリオレフィンを溶融させ、これに活性水素
をもつ官能基を有するモノマーを添加して付加させる方
法、あるいはポリオレフィンを溶媒に溶解させ、これに
活性水素をもつ官能基を有するモノマーを添加して付加
させる方法がある。いずれの場合にも活性水素をもつ官
能基を有するモノマーを効率よく付加させるには、ラジ
カル開始剤の存在下に反応を実施することが好ましい。
この付加反応は、通常60〜350℃の範囲の温度で行われ
る。また、ラジカル開始剤の使用割合は、ポリオレフィ
ン100重量部に対して通常0.01〜20重量部の範囲であ
る。該ラジカル開始剤としては、例えば有機ポリオキシ
ド、有機ペルエステル、アゾ化合物などを用いることが
できる。
また、活性水素をもつ官能基を有するモノマーが付加
されたポリオレフィンにおけるエチレン単位の含有量は
30重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましく
は80重量%以上であることが必要である。エチレン単位
の含有量が高くなるに伴い、組成物の耐摩耗性は向上す
る。該エチレン単位の含有量が30重量%未満では組成物
の耐摩耗性の著しく劣るものとなる。
該(C)成分の活性水素をもつ官能基を有するポリオ
レフィンには、ポリオレフィンに、活性水素をもつ官能
基をもつモノマーと共重合モノマーとの共重合体をグラ
フトさせたグラフトポリマーも含まれる。
このグラフトポリマーにおけるポリオレフィン及び活
性水素をもつ官能基を有するモノマーとしては、前記の
活性水素をもつ官能基を有するモノマーが付加されたポ
リオレフィンの説明において例示したものを挙げること
ができる。
このグラフトポリマーにおける活性水素をもつ官能基
を有するモノマーと共重合させる共重合モノマーとして
は、前記に説明したエチレン以外のα−オレフィン、カ
ルボン酸ビニル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸
エステルなどの中から選ばれた少なくとも1種が用いら
れる。
このグラフトポリマーは、従来のポリオレフィンのグ
ラフト変性に慣用されている方法、例えば過酸化結合を
側鎖にもつポリマーのポリオレフィンへのグラフト化反
応を利用する方法〔「高分子論文集」、第44巻、第2
号、第89〜95ページ(1987年)〕などを用いて製造する
ことができる。ポリオレフィンにグラフトする該共重合
体の割合は、耐摩耗性の点から、グラフトポリマーの重
量に基づき5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%の範
囲で選ぶのが有利である。また、グラフトポリマー中の
活性水素をもつ官能基を有するモノマー単位の含有量
は、耐摩耗性の点から、通常0.005〜25重量%、好まし
くは0.05〜10重量%の範囲で選ばれる。
前記エチレン単位の含有量が30重量%以上の活性水素
をもつ官能基を有するポリオレフィンの中で、グラフト
ポリマーが好ましく、特にポリエチレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体又はエチレン−プロピレン−ジエン共
重合体に、活性水素をもつ官能基を有するモノマーと共
重合モノマーとの共重合体をグラフトさせたものが好適
である。
本発明の組成物においては、前記(C)成分のエチレ
ン単位含有量が30重量%以上の活性水素をもつ官能基を
有するポリオレフィンは1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよいく、また、その配合量は、
該組成物の全重量に基づき1〜20重量%、好ましくは1
〜10重量%の範囲で選ぶことが必要である。この量が前
記範囲を逸脱すると耐摩耗性が低下し、本発明の効果が
十分に発揮されない。
本発明組成物における(D)成分のポリエチレンとし
ては、前記(C)成分の説明において官能基を導入させ
るべきポリオレフィンとして例示したもの、すなわち、
エチレン単位90重量%以上及びブテン−1やプロピレン
などのビニルモノマー単位10重量%以下から成るポリエ
チレンを用いることができる。このようなポリエチレン
の中で、数平均分子量が2,000〜1,000,000であって、比
重が0.91〜0.98で融点が100〜140℃の範囲にあるものが
好適である。具体的には、一般に市販されているポリエ
チレンワックス、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低
密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDP
E)、超高分子量ポリエチレン(UHPE)などが挙げられ
る。
これらのポリエチレンの中で、数平均分子量が2万〜
5万のエチレンのホモポリマーであるLDPE及び数平均分
子量が30万〜50万のエチレンのホモポリマーのUHPEが好
ましく、特にLDPEが好適である。
前記ポリエチレンは1種用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は組成物
の全重量に基づき0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重
量%の範囲で選ぶことが必要である。この量が前記範囲
を逸脱すると耐摩耗性が低下し、本発明の効果が十分に
発揮されない。
本発明組成物においては、耐摩耗性をより優れたもの
とするために、所望に応じ第三級アミンを配合すること
ができる。この第三級アミンとしては、一般式 (式中のR3、R4及びR5は、それぞれ炭素数1〜22のアル
キル基、置換アルキル基、炭素数1〜22のアリール基又
は置換アリール基であって、それらは同一であってもよ
いし、たがいに異なっていてもよい) で表わされる化合物が用いられる。この第三級アミンの
具体例としては、ブチルジメチルアミン、アミルジメチ
ルアミン、ヘキシルジメチルアミン、ヘプチルジメチル
アミン、オクチルジメチルアミン、ノニルジメチルアミ
ン、デシルジメチルアミン、ウンデシルジメチルアミ
ン、ドデシルジメチルアミン、トリデシルジメチルアミ
ン、テトラデシルジメチルアミン、ペンタデシルジメチ
ルアミン、セチルジメチルアミン、ステアリルジメチル
アミン、ベヘニルジメチルアミン、ジドデシルメチルア
ミン、トリオクチルアミン、トリドデシルアミン、シク
ロヘキシルジメチルアミン、ジメチルアニリン、ジエチ
ルアニリン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルア
ミン、ジフェニルメチルアミン、ジメチルナフチルアミ
ン、N−ラウリルモルホリン、トリエチレンジアミン、
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、ステア
リルアミンへのエチレンオキシド2モル付加物などが挙
げられるが、これらの中で耐摩耗性の点から炭素数10〜
40の第三級アミンが好ましく、特にジメチルステアリル
アミン、ドデシルジメチルアミン、ジドデシルメチルア
ミン及びトリオクチルアミンが好適である。
これらの第三級アミンは、1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよく、その配合量は通常組
成物の全重量に基づき5重量%以下、好ましくは0.05〜
3重量%の範囲で選ばれる。この量が5重量%を超える
と耐摩耗性が低下する傾向がみられる。
本発明の耐摩耗性ポリオキシメチレン樹脂組成物は、
前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分
及び所望に応じて用いられる第三級アミンのそれぞれ所
要量を、最高樹脂温度210℃以上で、かつ0.5分間以上溶
融混練することにより、製造することができる、溶融混
練機としては、例えばニーダー、ロールミル、押出機な
どの通常樹脂溶融体の混練に用いられる公知の装置を使
用することができるが、酸素の遮断や、作業環境などの
点から押出機が最適である。この押出機の種類について
は特に制限はなく、例えば一軸、二軸、ベント付、ノー
ベントタイプのものなど、いずれのものも用いることが
できる。
本発明における最高樹脂温度とは、溶融混練機がニー
ダー、ロールミルのようなバッチ式混練機械の場合は、
系内に取り付けられた温度計により感知された、一定条
件で溶融混練した際の平衡樹脂温度のことをいう。ま
た、溶融混練機が押出機の場合は、一定条件で溶融混練
した際の押出機からでた直後の樹脂の平衡温度のことを
いう。
本発明においては、該最高樹脂温度は、210℃以上、
好ましくは220℃以上、より好ましくは230℃以上である
ことが必要である。この温度が210℃未満では所望の耐
摩耗性を有する組成物が得られにくい。
本発明における溶融混練時間とは、樹脂温度が前記最
高樹脂温度に達してからの混練時間をいう。特に、溶融
混練機が押出機の場合は、最高樹脂温度に達した状態で
の平均滞留時間を示している。また、本発明における平
均滞留時間は、平衡樹脂温度での押出し途中で、黒顔料
(アセチレンブラック)を原料フィードロに5重量%添
加してからダイから出た樹脂の色の最も濃くなったとき
までの時間である。
本発明においては、溶融混練に要する時間は0.5分以
上、好ましくは0.5〜10分、より好ましくは1〜5分の
範囲で選ばれる。この時間が0.5分未満では所望の耐摩
耗性を有する組成物が得られにくいし、10分を超えると
組成物の着色が著しくなる傾向がみられる。
本発明組成物の製造方法については、前記の方法に限
定されず、ポリオキシメチレン樹脂組成物の調製に用い
られる公知の方法の中から、任意の方法を適宜選び用い
ることができる。
本発明組成物において、所望に応じ、本発明の目的を
そこなわない範囲で、従来プラスチック添加剤として慣
用されているもの、例えば酸化防止剤、光安定剤、無機
フィラー、顔料等を添加してもよいし、また、通常ポリ
オキシメチレン樹脂に用いられている添加成分、例えば
ポリアミド、メラミン、メラミン誘導体、ジシアンジア
ミド、脂肪酸カルシウムなどを配合してもよい。
該酸化防止剤としては、3−メチル−4−ヒドロキシ
−5−t−ブチルフェニル基を有するものが好ましく、
このような酸化防止剤を溶融混練時に添加すると滞留着
色が著しく改良される。この酸化防止剤の具体例として
は、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]
−1,1−ジメチルエチル−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカン、トリエチレングリコール−ビス
[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール
−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリト
ール−テトラキス[3−(3−t−ブチル−5−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタ
デシル−3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]、N,N−ヘキサメチ
レンビス−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナマミド)などが挙げられるが、これ
らの中で3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ]−1,1−ジメチルエチル−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ[5,5]ウンデカン、トリエチレングリコール−
ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]及び1,6−ヘキサンジ
オール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が好適であ
る。
これらの酸化防止剤の添加量は、滞留着色性の点か
ら、通常組成物の全重量に基づき0.3〜2重量%、好ま
しくは0.8〜1.5重量%の範囲で選ばれる。
また。本発明の耐摩耗性ポリオキシメチレン樹脂組成
物は、一般に使われているポリオキシメチレンホモポリ
マー、コポリマー、分枝ポリマー及びブロックコポリマ
ーとブレンドして使用することができる。
本発明の耐摩耗性ポリオキシメチレン樹脂組成物は、
通常ポリオキシメチレン樹脂が使用される摺動部材、例
えばギア、軸受け、レバー、キーステム、カム、ラチェ
ット、ローラーなどに用いることができる。特に本発明
の樹脂組成物は、VTRなどのガイドローラー、ギア、軸
受け用として好適である。
発明の効果 本発明によると、ポリオキシメチレン樹脂に、多官能
性イソシアネート化合物、活性水素をもつ官能基を有す
る特定のポリオレフィン及びポリエチレンを、それぞれ
所定の割合で配合し、特定の条件で溶融混練することに
より、優れた耐摩耗性を有するポリオキシメチレン樹脂
組成物が得られる。
該ポリオキシメチレン樹脂組成物は、ポリオキシメチ
レン樹脂本来のバランスのとれた機械的性質を有すると
ともに、耐摩耗性に優れることから、例えば精密機器、
OA機器、自動車などの分野における摺動部品材料などと
して好適に用いられる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
実施例1〜20 固有粘度1.2(α−ピネン2重量%を含有するp−ク
ロロフェノールにポリマー0.1重量%を溶解させた溶液
について、60℃で測定した値)、メルトインデックス9.
0g/10分〔ASTM D−1238−57T(E条件)〕の両末端アセ
チル化ポリオキシメチレンホモポリマー粉末を80℃で3
時間乾燥したものに、80℃で3時間乾燥処理した。第1
表に示す種類の活性水素をもつ官能基を有するポリオレ
フィンと第1表に示す種類のイソシアネート化合物(空
気中の水分から保護されている)と第1表に示す種類の
ポリエチレンとを窒素雰囲気下でブレンドし、200℃に
設定されたL/D25の二軸ベント付押出機を用い、スクリ
ュー回転数100rpm、吐出速度3kg/hr、最高樹脂温度210
〜220℃、混練時間0.5〜0.7分の条件で溶融混練して、
第1表に示す組成の樹脂組成物を調製し、さらにペレッ
ト化した。
次に、このペレットを80℃で3時間乾燥したのち、シ
リンダー温度200℃に設定された3オンス成形機にて、
金型温度80℃、冷却時間20秒の条件で外径26mm、内径20
mm、深さ17mmの円筒状に成形し、試験片を得た。
この試験片について、JIS K−7218の耐摩耗性試験法
に準拠し、スラストタイプ摩擦摩耗試験機〔東洋精機
(株)製〕を用い、相手材:鋼(S45C)、走行距離:100
0km、線速度:80cm/sec、面圧:5kg/cm2の条件で摩耗量
(相手材と試験片の合計摩耗量)を測定した。その結果
を第1表に示す。
比較例1〜17 実施例1〜20と同様にして、第2表に示す組成のポリ
オキシメチレン樹脂組成物を調製し、その摩耗量を求め
た。その結果を第2表に示す。
実施例21〜29 固有粘度1.1、メルトインデックス10.0g/10分のオキ
シエチレン基2.8wt%を含有するポリオキシメチレンコ
ポリマーを80℃で3時間乾燥したものに、第3表に示す
種類のイソシアネート化合物、活性水素をもつ官能基を
有するポリオレフィン、ポリエチレン、酸化防止剤及び
第三級アミンをブレンドして、実施例1〜20と同様の押
出機を用い、シリンダー温度210℃、最高樹脂温度225〜
235℃、混練時間2〜5分及び吐出速度3kg/hrの条件で
溶融混練し、第3表に示す組成のポリオキシメチレン樹
脂組成物を調製したのち、ペレット化した。
このようにして得られたペレットを、実施例1〜20と
同様にして試験片に成形し、この試験片について、相手
材:自材、面圧2kg/cm2、線速度:10cm/sec、走行距離:5
00kmの条件で摩耗量(相手材と試験片の合計摩耗量)を
測定した。また、シリンダー温度200℃に設定された3
オンス成形機で、各組成物を15分間滞留させた際の色差
(ΔE)を、スガ試験機製カラーテスターで測定した。
これらの結果を第3表に示す。
比較例18〜22 実施例21〜29と同様にして、第4表に示す組成のポリ
オキシメチレン樹脂組成物を調製し、その摩耗量と色差
を求めた。その結果を第4表に示す。
実施例30〜38 実施例21で用いたポリオキシメチレンコポリマー91重
量部に、(1)イソシアヌレート環をもつHMDIの三量変
性体2重量部、(2)1000炭素原子当り5個の二重結合
をもつムーニー粘度85のエチレン単位50重量%を含有す
るエチレン−プロピレン−ジエン共重合体98重量部に2
−ヒドロキシエチルメタクリレート2重量部を付加させ
た共重合ポリオレフィン5重量部及び(3)LDPE(▲
▼2万)2重量部を実施例1と同様にしてブレンドし
たのち、実施例1と同じ押出機を用い、吐出速度3kg/hr
及び第5表に示す条件でペレタイズした。このようにし
て得られたペレットを、実施例21と同様にして、試験片
に成形し、摩耗量を測定した。また、実施例21と同様に
して色差も測定した。その結果を第5表に示す。
比較例23〜25 実施例30〜38と同様にして、第5表に示す条件でペレ
ットを作成し、摩耗量及び色差を測定した。結果を第5
表に示す。
第5表に示されている実施例30〜38及び比較例23〜25
より、耐摩耗性ポリオキシメチレン樹脂組成物を得るた
めには、最高樹脂温度が210℃以上で、かつ混練時間が
0.5分以上が必要であることが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23:06 75:04)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリオキシメチレン樹脂65〜98.3重
    量%、(B)多官能性イソシアネート化合物0.2〜5.0重
    量%、(C)エチレン単位の含有量が30重量%以上の活
    性水素をもつ官能基を有するポリオレフィン1〜20重量
    %及び(D)ポリエチレン0.5〜10重量%から成る耐摩
    耗性ポリオキシメチレン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)ポリオキシメチレン樹脂65〜98.3重
    量%、(B)多官能性イソシアネート化合物0.2〜5.0重
    量%、(C)エチレン単位の含有量が30重量%以上の活
    性水素をもつ官能基を有するポリオレフィン1〜20重量
    %及び(D)ポリエチレン0.5〜10重量%から成る混合
    物を、最高樹脂温度210℃以上で、かつ0.5分間以上溶融
    混練することを特徴とする請求項1記載の耐摩耗性ポリ
    オキシメチレン樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】(B)成分である多官能性イソシアネート
    化合物が3官能性イソシアネート化合物である請求項1
    記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(B)成分である多官能性イソシアネート
    化合物を組成物全重量に対し1.0〜3.0重量%配合した請
    求項1又は3記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(C)成分であるポリオレフィンがエチレ
    ン単位を50重量%以上含有したポリオレフィンである請
    求項1、3又は4記載のポリオキシメチレン樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】(C)成分であるポリオレフィンが、ポリ
    オレフィンに、活性水素をもつ官能基を有するモノマー
    と共重合モノマーとの共重合体をグラフトさせたグラフ
    トポリマーである請求項1、3、4又は5記載のポリオ
    キシメチレン樹脂組成物。
  7. 【請求項7】グラフトポリマー中の活性水素をもつ官能
    基を有するモノマー単位の含有量が、グラフトポリマー
    全重量に対し0.05〜10重量%である請求項6記載のポリ
    オキシメチレン樹脂組成物。
  8. 【請求項8】(C)成分であるポリオレフィンが組成物
    全重量に対し、1〜10重量%配合された請求項1又は請
    求項3ないし7のいずれかに記載のポリオキシメチレン
    樹脂組成物。
  9. 【請求項9】(D)成分であるポリエチレンが低密度ポ
    リエチレンである請求項1又は請求項3ないし8のいず
    れかに記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  10. 【請求項10】組成物全重量に基づき、0.05〜3重量%
    の第三級アミンをさらに含有して成る請求項1又は請求
    項3ないし9のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹
    脂組成物。
  11. 【請求項11】組成物全重量に基づき、0.3〜2重量%
    の3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニ
    ル基を有する酸化防止剤をさらに含有して成る請求項1
    又は請求項3ないし10のいずれかに記載のポリオキシメ
    チレン樹脂組成物。
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