JP2918491B2 - リソグラフ印刷プレート用クランプアセンブリ - Google Patents

リソグラフ印刷プレート用クランプアセンブリ

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JP2918491B2
JP2918491B2 JP8112722A JP11272296A JP2918491B2 JP 2918491 B2 JP2918491 B2 JP 2918491B2 JP 8112722 A JP8112722 A JP 8112722A JP 11272296 A JP11272296 A JP 11272296A JP 2918491 B2 JP2918491 B2 JP 2918491B2
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  • Clamps And Clips (AREA)
  • Gripping Jigs, Holding Jigs, And Positioning Jigs (AREA)
  • Scissors And Nippers (AREA)
  • Load-Engaging Elements For Cranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はリソグラフィ装置に
関する。より特定的には本発明は、リソグラフ印刷プレ
ートをプレートシリンダに取り付けるためのクランプア
センブリに関する。
【０００２】
【従来の技術】オフセットリソグラフィにおいては、イ
メージはインク受容性及び撥インク性の表面領域のパタ
ーンとしてプレート上に存在する。典型的な給紙型オフ
セット印刷システムにおいて、プレートはプレートシリ
ンダに設けられ、インク付けされ、ブランケットシリン
ダの順応性（compliant）表面と接触を行い、ブランケ
ットシリンダは次いで、シート紙をブランケットシリン
ダと接触させるためのインプレッションシリンダに固定
されたシート紙に対してイメージを転写する。
【０００３】在来、オフセット印刷機用のプレートは通
常、フォトリソグラフィによって製造されてきた。しか
しながらより近年は、多数の電子的代替手段が開発され
ており、それらの幾つかのものは機上で使用することが
できる。こうしたシステムでは、デジタル制御されたイ
メージ形成装置、即ちイメージング装置が、印刷される
イメージを表すパターンでもって、プレートシリンダに
設けられたプレートブランクのインク受容性を変化させ
る。このようなイメージング装置には、プレートブラン
ク表面に化学的変化を生じさせるレーザ、プレートブラ
ンク上に撥インク性又はインク受容性のスポットを直接
に堆積させるインクジェット、及びプレートブランクの
トポロジーを物理的に変化させる火花又はイオン放電装
置がある。リソグラフ印刷プレートをイメージングする
これら多種多様の方法は、特に米国特許第3,506,779
号、4,054,094号、4,347,785号、4,911,075号及び5,38
5,092号に詳細に記載されている。
【０００４】リソグラフ印刷プレートのイメージングに
対する別の手法は、例えば、熱転写材料に関連する米国
特許第3,945,318号、3,962,513号及び4,395,946号に記
載されている。これらのシステムでは、プラスチック製
のアクセプタシート又はプレートがシリンダに設けら
れ、転写可能な材料でコーティングされたいわゆるドナ
ーシートが、転写可能な材料がアクセプタシートに面す
るようにして、アクセプタシートの周囲に巻き付けられ
る。イメージを生成するためには、シリンダが回転さ
れ、デジタル制御されたレーザがドナー／アクセプタシ
ートの組を走査して、転写可能な材料がドナーシートを
通じて選択的に照射されるようにする。この照射は転写
可能な材料をアクセプタシートに対して優先的に付着さ
せる。転写可能な材料とアクセプタシート材料はインク
に対して異なる親和性を有し、従ってドナーシートがシ
リンダから除かれると、アクセプタシートはその外側表
面上のイメージパターンと共に残される。
【０００５】ドナーシートはまた、いわゆるストリップ
シートであることができ、これは接着剤層でコーティン
グされ、シリコーンの如き撥インク性材料でコーティン
グされたインク受容性アクセプタシート又はプレート上
に積層される。この場合、イメージングはレーザエネル
ギーをストリップシートを通じてプレート上へと投射す
ることによって達成することができる。ストリップシー
トが除去されると、イメージングされたシリコーン領域
は接着剤によってプレートから引き離され、その一方で
残りのシリコーンはプレートに付着したまま残され、か
くしてイメージが形成される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】印刷機の運転のために
イメージングされたプレートをプレートシリンダに設け
る場合、或いはイメージング又はプレート作成のために
シリンダへとプレートブランクを設ける場合、シリンダ
が回転された場合にプレートとシリンダの間に相対移動
が生じないように、プレートがシリンダの周囲に緊密に
巻き付けられ、プレートの前端及び後端がシリンダにし
っかりと固定されることが必要不可欠である。
【０００７】同様に、ドナー／アクセプタシートの組が
熱転写によるプレート作成のためにシリンダに設けられ
る場合、あらゆる相対移動を回避するためには、両方の
シートがプレートに対してしっかりとクランプされねば
ならない。
【０００８】リソグラフ印刷プレートをプレートシリン
ダに保持するために、種々の装置が多年にわたって開発
されてきた。これらの装置は真空クランプから種々雑多
の機械的及び電気機械的クランプに至るまで、あらゆる
範囲にわたるものであった。大抵は、これらは全て傾向
的に、比較的複雑でコストのかかるものであった。また
多くの場合、プレートの前端及び後端をシリンダに固定
するために別個のクランプ機構が必要であった。加え
て、幾つかの従来技術のクランプ装置は、長さの異なる
プレートをシリンダに固定するためには、シリンダ上で
再度位置決めしなければならなかった。
【０００９】従って、リソグラフ印刷プレート又はドナ
ー／アクセプタシートの組をシリンダに設けるための、
上述の問題点を回避する機構が存在していれば有利であ
る。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明は、リソグラフ印
刷プレートの如き記録部材を印刷のためにシリンダに設
けるための、迅速で効率的な取付を可能にする。これは
また、プレートブランク又はドナー／アクセプタシート
の組をプレート作成のためにシリンダに設けるためにも
同様に有利なものである。
【００１１】これらの利点は、回転シリンダにおいて、
記録媒体の前縁マージンをシリンダに整合及びクランプ
するためのヘッドクランプと、媒体の後縁マージンをシ
リンダにクランプすると同時に媒体をシリンダ周囲で緊
張させるためのテールクランプとを採用することによっ
て達成される。これらのクランプは相互に近接してシリ
ンダに設けられ、シリンダ軸に対して実質的に平行であ
る。
【００１２】各々のクランプは実質的にシリンダの全長
にわたって延在するチャンネルを画定するベースと、こ
のチャンネル上に重ねられるプレートとを含む。細長い
カム部材が各々のクランプのチャンネル内に回転可能に
配置され、各々のカム部材は対応するプレートから離隔
されたカム表面を有して、記録媒体の縁部マージンを受
容するためのギャップを画定している。
【００１３】各々のカム部材は、作動可能なカム表面が
対応するプレートから比較的近接して離隔されたクラン
プ位置と、作動可能なカム表面が対応するプレートから
より離れて離隔された開放位置又は非クランプ位置との
間で移動可能である。各々のカム部材のこれら２つの位
置を確立するための手段が備えられ、各々のカム部材が
その開放位置にあり記録媒体の縁部マージンが関連する
クランプのギャップ内へと挿入された場合に、そのカム
部材をクランプ位置へと移動させることが通常、記録媒
体に対するカム部材のグリップとそのクランプのチャン
ネル内へのある程度の引き込みを同時に生ずるようにな
っている。
【００１４】しかしながら、ヘッドクランプはまた、ヘ
ッドクランプのプレートから延び、ヘッドクランプのカ
ム部材と実質的に平行なラインに沿って配置された記録
媒体整合ピンと、ヘッドクランプのカム部材とプレート
の間に配置されて、そのカム部材がクランプ位置へと動
かされた場合にそのカム部材がヘッドクランプのギャッ
プ内にある記録媒体の縁部マージンと直接に接触するこ
とを防止するための介在部材とを含むことができる。介
在部材はかくしてヘッドクランプの引っ張り動作を打ち
消し、ヘッドクランプの整合ピンに対する記録媒体の前
縁の整合を容易なものとする。
【００１５】このようにして、リソグラフ印刷プレート
及びドナー／アクセプタシートの組といった記録媒体の
ためのヘッド及びテールクランプとして、本質的に同じ
クランプ機構を使用することができる。さらにまた以下
に示されるように、場合によってはシリンダ上でクラン
プを再度位置決めすることなしに、異なる長さのプレー
トをシリンダに対して設けることができる。
【００１６】以上の全ての利点を伴いながら、本発明の
クランプアセンブリは製造及び組立を比較的簡単且つ安
価に行うことができる。従って、本発明は印刷産業にお
いて広範な用途を有するものである。
【００１７】
【発明の実施の形態】本発明の特徴及び目的についての
より完全な理解のために、添付図面を参照して行われる
以下の詳細な説明を参照しなければならない。
【００１８】図１を参照すると、矢印Ａの方向における
回転を行うよう支持されている回転シリンダ又はドラム
10が示されている。シリンダ10はリソグラフ印刷機のプ
レートシリンダであり、或いは例えばプレート作成装置
において機外で回転するように設けられる。
【００１９】シリンダ10の周囲に巻き付けられているも
のは、全体を12で示す記録媒体である。図１に特定的に
示されているこの媒体12は上述した型式のドナー／アク
セプタシートの組であり、内側のアクセプタシート12ａ
と、外側のドナーシート12ｂとからなる。もちろん、媒
体12は単一のリソグラフ印刷プレートからなることもで
きる。何れにせよ、媒体12の前端又は前縁マージンは、
全体を14で示すヘッドクランプアセンブリによってシリ
ンダ10へとクランプされる。媒体の後端又は後縁マージ
ンは、全体を16で示すテールクランプアセンブリによっ
てシリンダへと固定され、これは媒体12をグリップし、
またシリンダ10の周囲で緊張させる。以下で示すよう
に、ヘッド及びテールクランプアセンブリ14及び16は、
大抵の場合は実質的に同じであるが、それらの機能は幾
らか相違している。図１に示すように、クランプアセン
ブリはシリンダ表面に形成されたノッチ10ａ及び10ｂの
それぞれに配置され、約120゜の角度を挟んで相互に向
かい合っている。
【００２０】次に図２及び図３を参照すると、ヘッドク
ランプアセンブリ14は細長いブロック即ちベース22を含
み、これはシリンダのノッチ10ａに着座して、シリンダ
10の長さ全体にわたって延びている。後述する理由か
ら、このブロックの一部は順応性又は可撓性の材料から
なる。クランプアセンブリ16に面するブロック22の側部
にはラテラルスロット24が形成され、ブロック22のうち
スロット24の下側の部分はスロットの上側の部分よりも
幾らか狭くなっている。ブロック22のスロット24の下側
の部分には、スロットの内端に隣接して、長さ方向に一
連の螺刻されたネジ孔26が存在している。これらのネジ
孔26の一つが図２の右手側に示されている。より大きな
アクセス孔28の同様の一連が、スロット24の上側のブロ
ック部分に形成されており、これらの孔28は孔26と整合
している。かくしてブロック22は、アクセス孔28を介し
て孔26内へと挿入され、シリンダ10の対応する孔（図示
せず）へとねじ込まれた螺刻ファスナ30により、シリン
ダ10に固定可能である。
【００２１】ブロック22のスロット24と反対の側に形成
されているのは、ブロックの長さ全体にわたって延びる
トラフ又はチャンネル34である。チャンネル34には細長
い剛性カム部材36が回転可能に着座しており、これはカ
ム部材の側部に沿って延在する平坦な領域又はセクタ36
ａと、カム部材の残りの部分に沿って丸みを帯びた隆起
カム動作領域をもたらすように輪郭付けられており、後
者は平坦セクタ36ａからカム部材の周囲に沿って約90゜
に配置された領域又はセクタ36ｂにおいて最大高さに達
する。
【００２２】カム部材36は、図３に示すように平坦セク
タ36ａがチャンネル34の開口部に対面する開放即ち非ク
ランプ位置と、図４に示すように隆起表面領域36ｂがそ
の方向を向くクランプ位置との間で、チャンネル34にお
いて回転可能なように形成され、配置されている。好ま
しくは、カム部材がその２つの動作可能位置の間で回転
するのを容易にするために、カム部材36の両端からキー
38が突出する。またやはり好ましくは、チャンネル34の
外壁34ａは切り詰められており、後で明らかになる理由
からカム部材36を露出するようにしている。カム部材36
はまた、ブロック22の両端に固定された端部プレート40
によってチャンネル34に保持されており、キー38は端部
プレートから突出するようになっている。
【００２３】かくしてカム部材36は単にチャンネル34に
着座するのみであり、回転ベアリングは必要とされな
い。
【００２４】ブロック22の上部と実質的に同じ広がりを
有する比較的厚い半剛性の上部プレート42がブロック22
上に配置されており、プレートとカム部材36の間にギャ
ップＧ（図４及び図５）を画定している。上部プレート
にある長さ方向に一連の座ぐり孔46を介して下方に延
び、ブロック22の上部の整合した螺刻孔48内へとねじ込
まれるネジ44によって、プレート42はブロックに対して
着脱可能に固定される。上部プレート42はまた長さ方向
に一連のネジアクセス孔50を有し、これらはブロック22
にあるアクセス孔28と整合しており、ブロック22からプ
レート42を取り外す必要なしに、螺刻ファスナ30によっ
てクランプアセンブリ14をシリンダ10に固定可能なよう
になっている。
【００２５】上述したように、カム部材36は２つの動作
可能位置の間で移動することができる。これらの位置を
確立するために、カム部材の一端又は両端から、ストッ
プピン52がカム部材36から半径方向外方へと延びてい
る。このピンはカム部材上において、カム部材36が開放
位置にある場合に、カムの平坦セクタ36ａがプレート42
に対面しギャップＧが比較的大きくなるようにして、チ
ャンネルの外壁34ａの上端と係合するように位置してい
る。他方、カム部材が図３及び図４で見て時計回りに回
転され、ピン52が上部プレート42に備えられたノッチ54
の壁に対して係合するようにされると、カム部材はその
クランプ位置となり、そこにおいて隆起カム表面領域36
ｂはプレート42と対面し、ギャップＧは小さくなる。
【００２６】図２及び図３において最も良く見られるよ
うに、クランプアセンブリ14の上部プレート42には、記
録媒体整合又は位置決めピン56が備えられており、これ
らはプレートからブロック22に向けて延び、カム部材36
の直ぐ後ろのラインに沿って配置されている。図示のア
センブリ14はこうした整合ピン56を２つ有しており、こ
れらはプレートの両端から離隔されている。これらのピ
ンのためのクリアランスをもたらすために、カム部材36
はピンに対面して縮径セグメント36ｃを有することがで
き、かくして整合ピン56はカム部材の２つの動作可能位
置の間の移動に干渉しない。
【００２７】本発明によれば、ヘッドクランプアセンブ
リ14はまた、ブロックに対して上部プレートを固定する
前にブロック22と上部プレート42の間に配置される介在
部材62をも含む。この介在部材は基本的には、板バネの
性質を有する薄い平坦なプレートである。これはブロッ
ク22の上部表面と同じ広がりを有するほぼ矩形のベース
部分62ａと、幾分細身の矩形の作動部分62ｂとを有し、
後者は介在部材が設置された場合に、図４において最も
良く見られるように、カム部材36に対して片持ち梁式に
支持される。この部分の自由端、即ち長手方向縁部マー
ジンは屈曲されて、カム部材36の周囲である程度にわた
って湾曲したリップ62ｃを形成している。
【００２８】介在部材のベース部分62ａにある長手方向
の一連の孔64は、ブロック22及び上部プレート42のそれ
ぞれのアクセス孔28及び50と整合する。また介在部材の
ベース部分には、その端部付近に一連の孔66が存在して
おり、これらは上部プレート42をブロック22に固定する
ネジ44のためのクリアランスをもたらす。最後に、リッ
プ62ｃを含む介在部材の作動部分62ｂの前端にはスロッ
ト68が備えられており、上部プレート42から延びる位置
決めピン56のためのクリアランスを提供している。この
装置には２つの位置決めピンがあることから、介在部材
にはこうしたスロット68が２つ、その両端から間隔をお
いたところに備えられる。
【００２９】かくして介在部材の作動部分62ｂは、ヘッ
ドクランプアセンブリ14のカム部材36と上部プレート42
の間のギャップＧの一部を満たし、今見ているように、
カム部材36がギャップＧに位置している記録媒体と直接
に接触するのを防止する。
【００３０】またプレート42と介在部材のベース部分62
ａとの間には、図３において点線で示すように、スペー
サ72を配置することができる。このことはプレートと介
在部材との間に、記録媒体12の全厚に対応するために十
分なギャップ又はスペースが存在することを確実なもの
とする。
【００３１】さらに、媒体12の厚みの幾らかの変動に対
処するために、プレート42及び／又はブロック22は少な
くともカム部材36の下側にある一部上が、ある程度順応
性のある材料からなることができる。このことは媒体12
に作用するクランプ力に対する幾らかの制御を許容す
る。
【００３２】クランプアセンブリ14を使用するために
は、キー38を回転してカム部材36を図３に示す開放即ち
非クランプ位置に位置決めし、そこではカム部材の平坦
セクタ36ａが上部プレート42に対面する。次いで記録媒
体の前縁マージンが上部プレート42と介在部材62の間の
スペースへと滑り込まされるが、このスペースは記録媒
体の厚みを受容するのに十分なだけ大きい。これは特
に、スペーサ72が存在する場合にそうである。湾曲した
介在部材のリップ62ｃは、この挿入を容易なものとす
る。カム部材の平坦領域、即ち平坦セクタ36ａは、介在
部材の作動部分62ｂが下方へと十分に撓曲して、記録媒
体が上部プレート42の下側の空間へと滑り込むことを可
能にし、かくして記録媒体の前端は整合ピン56に当接し
て、媒体がシリンダ10上できっちり整合されるようにす
る。記録媒体が複数のシートの組からなる場合には、全
てのシートの前端が整合されなければならないことは明
らかである。
【００３３】図３に示すように、記録媒体12の前端に
は、位置決めピン56の少なくとも一部を受容するよう
に、ノッチ12ｃを設けることができる。このことは、記
録媒体12をクランプアセンブリ14に対して、横方向に適
切に位置決めすることを助ける。
【００３４】これに続いて、カム部材36がその閉鎖位置
即ち図４に示すクランプ位置へと、図３及び図４で見て
時計回りに回転され、かくしてストップピン52はノッチ
壁54と係合し、隆起カム表面領域36ｂはその図に示され
ているように、上部プレート42に対して上向きになる。
この隆起表面は、介在部材の作動部分62ｂを上部プレー
ト42に対して押しつけ、かくして記録媒体12の前縁マー
ジンを介在部材の作動部分62ｂと上部プレートの間でク
ランプする。
【００３５】介在部材の存在の故に、クランプ位置まで
のカム部材の回転動作は、記録媒体の前縁マージンの整
合を乱すような、記録媒体に対する引っ張り力や引きず
りを生じない。
【００３６】ヘッドクランプアセンブリ14から記録媒体
12を解放するには、図３に示すようにピン52がチャンネ
ル外壁34ａの上端と係合するまで、カム部材36を反対方
向へと、即ち図３及び図４で見て反時計回りへと回転さ
せる。その時点において、カム部材の平坦セクタ36ａは
上部プレート42に対面して介在部材の作動部分62ｂに対
する上方への力を緩和し、かくして記録媒体が介在部材
62と上部プレート42の間の空間から引き出されることを
可能にする。
【００３７】さて図５を参照すると、テールクランプア
センブリ16が詳細に示されている。このアセンブリ16は
大部分は、アセンブリ14と同じである。従って、アセン
ブリ16の構成部分のうちアセンブリ14と対応する構成部
分は、同じ参照番号で示してある。アセンブリ16がアセ
ンブリ14と異なるのは、それが介在部材62を含んでおら
ず、またそれが有する上部プレート42′はアセンブリ14
の上部プレート42には存在していた位置決めピン56を持
たないということのみである。クランプアセンブリ16
は、記録媒体12の後端をシリンダ10にクランプするため
に、アセンブリ14と同様にして機能する。しかしながら
これに加えて、アセンブリ16は、記録媒体の後端をグリ
ップすると同時にこの媒体の後端に対して張力を加える
ことにより、記録媒体12をシリンダ10の周囲に緊密に、
即ち緊張させて引っ張る。
【００３８】より詳しくは、クランプアセンブリ16のカ
ム部材36が開放即ち非クランプ位置にあって、ストップ
ピン52がチャンネル外壁34ａに係合しカム部材の平坦セ
クタ36ａがプレート42′に対面している場合に、記録媒
体12の後縁マージンをカム部材と上部プレート42′の間
のギャップＧへと滑り込ませることができる。アセンブ
リ16はアセンブリ14においては存在していた介在部材62
を含まないから、カム部材36は記録媒体12の下側と直接
に係合する。従って、カム部材36が図５に示された閉鎖
位置即ちクランプ位置へと、この図で見て反時計回りに
回転されると、カム部材の隆起カム表面領域36ｂが回転
されて記録媒体と係合し、カム部材と上部プレート42′
との間で記録媒体を締め付ける。この直接的な接触はま
た、記録媒体がカム部材と共に移動するようにさせ、か
くして媒体の後端部分はクランプアセンブリ16のチャン
ネル34の内部へとある程度引き入れられる。結果的に、
記録媒体はアセンブリ16によってクランプされる場合に
同時に、緊張又は引っ張られ、シリンダの全周にわたっ
てシリンダ10の表面を緊密に抱くようにされる。
【００３９】ここに特に例示されているように記録媒体
12が複数シートの組である場合には、図５に示すように
テールクランプアセンブリ16によってクランプし緊張す
る必要があるのはドナーシート12ｂだけであるが、これ
は上側にあるドナーシートが緊張されることにより、ア
クセプタシート12ａは自動的にシリンダ10上のその位置
に保持されるからである。このプレート構成は、ドナー
シート12ｂの長さを一定に保持しながら、実際のプレー
トとなるアクセプタシート12ａの長さを異なるサイズの
印刷機に対処するように変化させることができるとい
う、付加的な利点をもたらすものである。このことはま
た、種々の長さのアクセプタシート又はプレートをシリ
ンダ上にクランプしながらも、クランプアセンブリ14及
び16をシリンダ10上で固定した位置にしておくことを可
能にする。
【００４０】
【発明の効果】以上から、僅かな変更でもって同じクラ
ンプアセンブリをヘッドクランプ又はテールクランプの
何れとしても使用可能であるという点において、本発明
のクランプアセンブリが極めて融通性があることが明ら
かであろう。さらにまた、このクランプアセンブリは種
々の型式のリソグラフ印刷プレート及び他の可撓性シー
ト状記録媒体をクランプ又は固定化することができる。
カム部材の一回の回転により、このアセンブリはこうし
た記録媒体をグリップし、またシリンダの周囲で緊張さ
せることができる。それにも拘わらず、このクランプア
センブリは依然として、製造及び組立が比較的容易であ
り安価に行える。これは僅かな点数の比較的単純な機械
部材のみからなり、これらは簡単な工具を用いて手作業
で組み立てることもできる。例えばカム部材36をブロッ
ク22のチャンネル34内の位置へと単に置いて、上部プレ
ート42又は42′をネジ44によってブロック22へと取り付
けることができる。アセンブリが介在部材62を含む場合
には、上部プレートを設置する前に、それをブロック22
上に単に位置決めすればよい。
【００４１】かくして、以上により明らかとなった課題
のうち特に、前述した課題が効率的に達成されることが
看取されよう。また本発明の範囲から逸脱することなし
に、上述した構成にある種の変更を加えることができ
る。例えば、整合ピン56を上部プレートの適当な孔へと
螺入して、それらの端部がプレートの下側に延在するよ
うにすることができる。このようにして、同じ上部プレ
ートをヘッド及びテールクランプアセンブリ14及び16の
両者のために使用することができる。かくして上述した
記載又は添付図面に包含される全ての事項は、限定的な
意味においてではなく、例示的なものとして解釈される
べきことが意図されている。
【００４２】また特許請求の範囲は、以上に記載した本
発明の包括的及び特定的な特徴の全てをカバーすること
を意図したものであることも理解されねばならない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を具現化したヘッド及びテールクランプ
アセンブリが装着された回転シリンダの端部立面図であ
る。
【図２】図１のヘッドクランプアセンブリを示す拡大部
分平面図である。
【図３】アセンブリが開放位置即ち非クランプ位置にあ
る状態での、ヘッドクランプアセンブリの要素を詳細に
試す部分展開斜視図である。
【図４】クランプ位置にあるヘッドクランプアセンブリ
の部分斜視図である。
【図５】アセンブリがクランプ位置にある状態での、図
１のテールクランプアセンブリの詳細を示す図４に類似
の図である。
【符号の説明】
10 シリンダ 12 記録媒体 12ａ アクセプタシート 12ｂ ドナーシート 14 ヘッドクランプアセンブリ 16 テールクランプアセンブリ 22 ベース 34 チャンネル 36 カム部材 36ａ 平坦セクタ 36ｂ 隆起表面領域 34ａ チャンネル外壁 42 上部プレート Ｇ ギャップ 52 ストップピン 56 整合ピン 62 介在部材 62ａ ベース部分 62ｂ 作動部分
フロントページの続き (72)発明者 ローレンス・カーム アメリカ合衆国マサチューセッツ州 01890ウィンチェスター，サウス・ボー ダー・ロード・350 (72)発明者 エドウィン・ジー・セリオルト アメリカ合衆国ニューハンプシャー州 03051ハドソン，ブールダー・ドライ ヴ・７ (56)参考文献 米国特許3858512（ＵＳ，Ａ) 独国特許出願公開3319246（ＤＥ，Ａ １) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B41F 27/12

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 可撓性のシート状記録媒体をシリンダに
    クランプするためのクランプアセンブリであって、 細長いチャンネルを画定するベースと、 ベース上に設けられチャンネル上に重ねられるプレート
    と、 前記チャンネル内に回転可能に配置された細長い剛性カ
    ム部材であって、カム部材がチャンネル内において第１
    の回転位置にある場合にカム表面が前記プレートに対し
    て比較的近接して延在し、カム部材がチャンネル内にお
    いて第２の回転位置にある場合にカム表面が前記プレー
    トからより離れて離隔されるよう輪郭付けられたカム表
    面を有するカム部材と、 カム部材が前記第２の回転位置にあり記録媒体の縁部マ
    ージンがカム部材とプレートとの間に挿入された場合
    に、前記カム部材の前記第１の位置への移動がカム部材
    とプレートの間での記録媒体のクランプを生ずるよう
    に、前記カム部材の前記第１及び第２の回転位置を確立
    するストップ手段と、及びカム部材が前記第１の回転位
    置に移動された場合にカム部材が記録媒体の前記縁部マ
    ージンと直接に接触することを防止するべくプレートと
    カム部材の間に配置され、前記縁部マージンのクランプ
    に際してのカム部材による前記記録媒体の引っ張りを防
    止する、一端が固定され片持ち梁式に支持された介在手
    段とからなるアセンブリ。
  2. 【請求項２】 前記第１の回転位置と第２の回転位置の
    間でのカム部材の移動を容易にする手段をカム部材上に
    さらに含む、請求項１のクランプアセンブリ。
  3. 【請求項３】 前記カム表面がカム部材の長さにわたっ
    て延在する平坦セクタを含む、請求項１のクランプアセ
    ンブリ。
  4. 【請求項４】 前記プレート及び前記ベースの一部の少
    なくとも一方が順応性であり、クランプアセンブリから
    記録媒体に作用するグリップ力に対する制御を容易にす
    る、請求項１のクランプアセンブリ。
  5. 【請求項５】 介在手段が、カム部材の実質的に全長に
    わたって前記カム部材に対面して片持ち梁式に支持され
    た平坦な可撓性プレートからなる、請求項１のクランプ
    アセンブリ。
  6. 【請求項６】 前記プレートから前記ベースに向けて延
    伸し、前記カム部材と実質的に平行なラインに沿って配
    置された、複数の記録媒体位置決め手段をさらに含む、
    請求項１のクランプアセンブリ。
  7. 【請求項７】 前記位置決め手段が前記介在手段を通じ
    て延びる整合ピンからなる、請求項６のクランプアセン
    ブリ。
  8. 【請求項８】 前記介在手段が板バネからなる、請求項
    １のクランプアセンブリ。
  9. 【請求項９】 前記板バネが前記複数の位置決めピンを
    受容するための複数の開口を含む、請求項８のクランプ
    アセンブリ。
  10. 【請求項１０】 前記ベースが回転シリンダへと、前記
    細長いチャンネルが回転シリンダの軸と実質的に平行で
    あるようにして設けられ、前記シリンダの周囲に巻き付
    けられた記録媒体の一端が前記プレートにクランプさ
    れ、前記記録媒体の他端を前記シリンダに解放可能にク
    ランプする手段が設けられる、請求項１のクランプアセ
    ンブリ。
  11. 【請求項１１】 記録媒体がリソグラフ印刷プレートで
    ある、請求項１０のクランプアセンブリ。
  12. 【請求項１２】 前記記録媒体がシリンダの周囲に巻き
    付けられたアクセプタシートとアクセプタシートの周囲
    に巻き付けられたドナーシートからなり、及びドナーシ
    ートのみが前記テールクランプの前記ギャップ内へと延
    びる、請求項１０のクランプアセンブリ。
JP8112722A 1995-05-04 1996-05-07 リソグラフ印刷プレート用クランプアセンブリ Expired - Lifetime JP2918491B2 (ja)

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US433840 1995-05-04
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