JP2918464B2 - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JP2918464B2
JP2918464B2 JP6277836A JP27783694A JP2918464B2 JP 2918464 B2 JP2918464 B2 JP 2918464B2 JP 6277836 A JP6277836 A JP 6277836A JP 27783694 A JP27783694 A JP 27783694A JP 2918464 B2 JP2918464 B2 JP 2918464B2
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徹 森本
哲也 濱田
憲二 枦木
謙治 亀井
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  • General Factory Administration (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Feeding Of Workpieces (AREA)
  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、各基板処理部への基
板の搬送順序や、各基板処理部の制御条件である制御パ
ラメータ等が異なるように設定された異種ロット中の各
基板を、複数の基板処理部間で連続的に循環搬送して効
率よく処理する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、液晶表示基板や半導体基
板などの精密電子基板(以下、単に「基板」という)の
製造プロセスにおいては、例えば回転式塗布処理部(以
下「スピンコータ」という)、回転式現像処理部(以下
「スピンデベロッパ」という)、密着強化ユニット、ク
ーリングプレートおよびホットプレートなどを適当に配
置し、基板搬送ロボットなどの基板搬送手段により基板
をそれらの基板処理部間を所定の搬送順序で搬送しつ
つ、それらの処理部に出入れして一連の処理工程を行う
基板処理装置が使用される。なお、この明細書において
は、スピンコータ、スピンデベロッパ等を個別具体的に
説明する場合には、その名称を用いる一方、それらを一
般的に説明する場合には、「基板処理部」と称すること
とする。
【0003】このような基板処理装置では、フロー(各
基板処理部への搬送順序)が同一で熱処理時間等のデー
タが異なる各ロットを連続的に処理する場合に、スルー
プットを向上させつつ同一ロット内での基板間の熱履歴
のばらつきを防止するため、先投入ロットの最後の基板
と後投入ロットの最初の基板とを切れ目なく基板処理部
に投入するとともに、過渡期に投入される後投入ロット
の最初の基板の搬送タイミングを遅らせ、或いは後投入
ロットのタクトタイムを先投入ロットのタクトタイムと
一致させて連続処理を確保するということが行われてい
る(特開平4−113612号公報参照)。
【0004】さらに、このような基板処理装置におい
て、現在処理中のロット(被割り込みロット)の処理を
一時的に中断して熱処理時間等のデータが異なるロット
(割り込みロット)の処理を優先的に実行する場合に
も、上記のように異なるロットを接続して連続的に処理
する場合と同様に、過渡期に投入される割り込みロット
の最初の基板の搬送タイミングを遅らせ、或いは割り込
みロットのタクトタイムを被割り込みロットのタクトタ
イムと一致させて割り込み処理を実行することとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な基板処理装置においては、熱処理工程の有無などフロ
ー自体が本質的に異なるロットの基板を連続的に処理す
る場合、先投入ロットの基板と後投入ロットの基板とが
基板処理部のいずれかで衝突してこれらが相互に干渉す
ることのないように、先に投入される先投入ロットの処
理済み基板を全てカセット内に収納した後に、後に投入
される後投入ロットの基板の処理を開始している。した
がって、フロー自体が異なるロット間の継目では基板処
理部の多くが遊んでしまうこととなり、このロス時間に
よってスループットが著しく低下してしまう。
【0006】このような問題は、現在処理中の被割り込
みロットの処理を一時的に中断してフローが異なる割り
込みロットの処理を優先的に実行する場合にも発生す
る。
【0007】また、このような問題は、フローが異なる
複数の基板を基板単位で順次で処理する枚葉処理におい
ても発生する。
【0008】この発明は、かかる問題を解決するために
なされたものであり、ロット単位または基板単位でフロ
ーが異なる複数基板を連続的に処理する場合であって
も、基板処理部を効率的に利用して基板処理におけるス
ループットの向上を図ることができる基板処理装置を提
供することを目的とする。
【0009】また、この発明は、フロー自体が異なる複
数のロットを接続してこれらのロットに含まれる基板を
連続的に処理する場合であっても、基板処理部を効率的
に利用して基板処理におけるスループットの向上を図る
ことができる基板処理装置を提供することを目的とす
る。
【0010】また、この発明は、現在処理中の被割り込
みロットの処理を一時的に中断してフローが異なる割り
込みロットの処理を優先的に実行する場合であっても、
基板処理部を効率的に利用して基板処理におけるスルー
プットの向上を図ることができる基板処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】また、この発明は、フロー自体が異なる複
数基板を枚葉処理する場合であっても、基板処理部を効
率的に利用して基板処理におけるスループットの向上を
図ることができる基板処理装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、それぞれの処理手順において使
用される処理部の数および/または処理部の使用順序が
異なる複数の基板を、各基板について共通に準備された
処理部を含む複数の処理部を通る経路に沿って順次かつ
周期的に循環搬送して各基板の処理を経路上の処理部で
連続的に実行可能な基板処理装置であって、複数の基板
中に含まれる第1の基板と、当該第1の基板の後に循環
搬送すべき第2の基板とのそれぞれについて行うべき処
理手順において複数の処理部について使用する処理部の
数および/または処理部の使用順序が異なる場合に、第
1の基板の循環搬送による処理が完了する前に第2の基
板の循環搬送よる処理を開始させる搬送制御手段を備
え、第2の基板の循環搬送による処理の開始時点は、第
1と第2の基板が干渉しない範囲に定められていること
を特徴とする。
【0013】また、請求項2の発明は、請求項1の基板
処理装置において、第1の基板が、1つのロットの最後
の基板であり、第2の基板が、1つのロットの次に処理
すべき別のロットの最初の基板であることを特徴とす
る。
【0014】また、請求項3の発明は、請求項1の基板
処理装置において、第1の基板が、割り込みのため処理
が中断される1つのロットの処理中断前の最後の基板で
あり、第2の基板が、割り込ませるロットの最初の基板
であることを特徴とする。
【0015】また、請求項4の発明は、請求項1の基板
処理装置において、第1の基板が、割り込ませたロット
の最後の基板であり、第2の基板が、割り込みのため処
理が中断されたロットの処理中断後の最初の基板である
ことを特徴とする。
【0016】また、請求項5の発明は、請求項1の基板
処理装置において、第2の基板が、枚葉処理における1
つの基板であり、第1の基板が、1つの基板の前に処理
されるいずれか別の基板であることを特徴とする。
【0017】また、請求項6の発明は、それぞれの処理
手順において使用される基板処理部の数および/または
基板処理部の使用順序が異なる先投入ロットの基板と後
投入ロットの基板とを連続的に処理可能な基板処理装置
であって、各基板について共通に準備された基板処理部
を含む各基板の処理が可能な複数の基板処理部と前記
複数の基板処理部を通る経路に沿って各基板を順次かつ
周期的に循環搬送する搬送手段と、後投入ロットの基板
と先投入ロットの基板との干渉を禁止するという条件の
もとで、先投入ロットの最後の基板を含む最初の循環搬
送後から後投入ロットの最初の基板を含む最初の循環搬
送が可能になる前までの間の循環搬送の回数に対応する
最小待機サイクルを算出する演算手段と、演算手段で算
出された最小待機サイクルが先投入ロットの所定の処理
手順の実行に必要な循環搬送の回数に対応する標準待機
サイクル未満の場合に、搬送手段による後投入ロットの
最初の基板を含む最初の循環搬送を、先投入ロットの最
後の基板を含む最初の循環搬送の後、最小待機サイクル
以上で標準待機サイクル未満の範囲内で遅延させる制御
手段とを備えることを特徴とする。
【0018】また、請求項7の発明は、請求項6の基板
処理装置において、演算手段が、先投入ロットの基板の
処理に用いる基板処理部の数から後投入ロットの基板の
処理に用いる基板処理部の数を引き算してポジション数
差を算出するポジション数差算出手段と、先投入ロット
及び後投入ロットでともに使用される基板処理部につい
て、先投入ロットの循環搬送中の順番から後投入ロット
の循環搬送中の順番を引き算して順位差を算出する順位
差算出手段と、ポジション数差算出手段により算出され
たポジション数差及び順位差算出手段により算出された
順位差の最大値に基づいて、最小待機サイクルを決定す
る最大値算出手段とを有することを特徴とする。
【0019】また、請求項8の発明は、それぞれの処理
手順において使用される基板処理部の数および/または
基板処理部の使用順序が異なる被割り込みロットの基板
と割り込みロットの基板とを連続的に処理可能な基板処
理装置であって、各基板について共通に準備された基板
処理部を含む各基板の処理が可能な複数の基板処理部
前記複数の基板処理部を通る経路に沿って各基板を
順次かつ周期的に循環搬送する搬送手段と、割り込みの
開始に際して割り込みロットの基板と被割り込みロット
の基板との干渉を禁止するという条件のもとで、被割り
込みロットの最後の基板を含む最初の循環搬送後から割
り込みロットの最初の基板を含む最初の循環搬送が可能
になる前までの間の循環搬送の回数に対応する最小待機
サイクルを算出する演算手段と、この演算手段で算出さ
れた最小待機サイクルが被割り込みロットの所定の処理
手順の実行に必要な循環搬送の回数に対応する標準待機
サイクル未満の場合に、搬送手段による割り込み開始の
際における割り込みロットの最初の基板を含む最初の循
環搬送を、被割り込みロットの最後の基板を含む最初の
循環搬送の後、最小待機サイクル以上で標準待機サイク
ル未満の範囲内で遅延させる制御手段とを備えることを
特徴とする。
【0020】また、請求項9の発明は、請求項8の基板
処理装置において、演算手段が、被割り込みロットの基
板の処理に用いる基板処理部の数から割り込みロットの
基板の処理に用いる基板処理部の数を引き算してポジシ
ョン数差を算出するポジション数差算出手段と、被割り
込みロット及び割り込みロットでともに使用される基板
処理部について、被割り込みロットの循環搬送中の順番
から割り込みロットの循環搬送中の順番を引き算して順
位差を算出する順位差算出手段と、ポジション数差算出
手段により算出されたポジション数差及び順位差算出手
段により算出された順位差の最大値に基づいて、最小待
機サイクルを決定する最大値算出手段とを有することを
特徴とする。
【0021】また、請求項10の発明は、請求項8の基
板処理装置において、演算手段が、割り込みの終了に際
して割り込みロットの基板と被割り込みロットの基板と
の干渉を禁止するという条件のもとで、割り込みロット
の最後の基板を含む最初の循環搬送後から被割り込みロ
ットの最初の基板を含む最初の循環搬送が可能になる前
までの間の循環搬送の回数に対応する最小待機サイクル
を算出し、制御手段が、演算手段で算出された最小待機
サイクルが割り込みロットの所定の処理手順の実行に必
要な循環搬送の回数に対応する標準待機サイクル未満の
場合に、搬送手段による割り込み終了の際における被割
り込みロットの最初の基板を含む最初の循環搬送を、割
り込みロットの最後の基板を含む最初の循環搬送の後、
最小待機サイクル以上で標準待機サイクル未満の範囲内
で遅延させることを特徴とする。
【0022】また、請求項11の発明は、請求項10の
基板処理装置において、演算手段が、割り込みロットの
基板の処理に用いる基板処理部の数から被割り込みロッ
トの基板の処理に用いる基板処理部の数を引き算してポ
ジション数差を算出するポジション数差算出手段と、被
割り込みロット及び割り込みロットでともに使用される
基板処理部について、割り込みロットの循環搬送中の順
番から被割り込みロットの循環搬送中の順番を引き算し
て順位差を算出する順位差算出手段と、ポジション数差
算出手段により算出されたポジション数差及び順位差算
出手段により算出された順位差の最大値に基づいて、最
小待機サイクルを決定する最大値算出手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0023】また、請求項12の発明は、それぞれの処
理手順において使用される基板処理部の数および/また
は基板処理部の使用順序が異なる先投入基板と後投入基
板とを、各基板について共通に準備された基板処理部を
含む複数の基板処理部を通る経路に沿って順次かつ周期
的に循環搬送して各基板の処理を前記経路上の基板処理
部で連続的に実行可能な基板処理装置であって、後投入
基板と先投入基板との干渉を禁止するという条件のもと
で、先投入基板のうち最後に投入される基板の最初の循
環搬送後から後投入基板の最初の循環搬送が可能になる
前までの間の循環搬送の回数に対応する最小待機サイク
ルを算出する演算手段と、搬送手段による後投入基板の
最初の循環搬送を、先投入基板のうち最後に投入される
基板の最初の循環搬送の後、最小待機サイクルの経過後
に開始させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0024】また、請求項13の発明は、請求項12の
基板処理装置において、演算手段が、先投入基板のそれ
ぞれに関しその処理に用いる基板処理部の数から後投入
基板の処理に用いる基板処理部の数を引き算して先投入
基板ごとにポジション数差を算出するポジション数差算
出手段と、先投入基板のそれぞれに関しその処理と後投
入基板の処理とでともに使用される基板処理部につい
て、先投入基板のそれぞれの処理における循環搬送中の
順番から後投入基板の処理における循環搬送中の順番を
引き算して先投入基板ごとに順位差を算出する順位差算
出手段と、先投入基板ごとに算出されたポジション数差
及び順位差の最大値に基づいて、先投入基板ごとに相対
待機サイクルを決定する最大値算出手段と、各相対待機
サイクルから先投入基板のそれぞれが既に繰返している
循環搬送の回数を減算して先投入基板ごとに最小待機サ
イクルを決定する相関補正手段とを有することを特徴と
する。
【0025】
【作用】請求項1の発明では、第1の基板と第2の基板
とのそれぞれについて行うべき処理手順において使用す
る処理部の数および/または処理部の使用順序が異なる
場合に、第1の基板の循環搬送による処理が完了する前
に第2の基板の循環搬送による処理を開始させる搬送制
御手段を備え、第2の基板の循環搬送による処理の開始
時点は、第1と第2の基板が干渉しない範囲に定められ
ているので、第1の基板の処理の進行を妨げること無く
第2の基板を迅速に投入することができる。よって、基
板処理部を効率的に利用して基板処理におけるスループ
ットの向上を図ることができる。
【0026】また、請求項2の発明では、第1の基板
が、1つのロットの最後の基板であり、第2の基板が、
1つのロットの次に処理すべき別のロットの最初の基板
であるので、処理手順が異なる複数のロットを接続して
これらのロットに含まれる基板を連続的に処理する場合
であっても、基板処理におけるスループットの向上を図
ることができる。
【0027】また、請求項3の発明では、第1の基板
が、割り込みのため処理が中断される1つのロットの処
理中断前の最後の基板であり、第2の基板が、割り込ま
せるロットの最初の基板であるので、1つのロットの処
理を一時的に中断して処理手順が異なる別のロットの処
理を優先的に実行する場合であっても、その割り込み開
始の際に、基板処理におけるスループットの向上を図る
ことができる。
【0028】また、請求項4の発明では、請求項1の基
板処理装置において、第1の基板が、割り込ませたロッ
トの最後の基板であり、第2の基板が、割り込みのため
処理が中断されたロットの処理中断後の最初の基板であ
るので、1つのロットの処理を一時的に中断して処理手
順が異なる別のロットの処理を優先的に実行する場合で
あっても、その割り込み終了の際に、基板処理における
スループットの向上を図ることができる。
【0029】また、請求項5の発明では、第2の基板
が、枚葉処理における1つの基板であり、第1の基板
が、1つの基板の前に処理されるいずれか別の基板であ
るので、処理手順が異なる複数のロットの基板を枚葉処
理する場合であっても、基板処理におけるスループット
の向上を図ることができる。
【0030】また、請求項6の発明では、制御手段が、
演算手段で算出された最小待機サイクルが先投入ロット
の所定の処理手順の実行に必要な循環搬送の回数に対応
する標準待機サイクル未満の場合に、搬送手段による後
投入ロットの最初の基板の最初の循環搬送を、先投入ロ
ットの最後の基板の最初の循環搬送の後、最小待機サイ
クル以上で標準待機サイクル未満の範囲内で遅延させる
ので、それぞれの処理手順において使用される基板処理
部の数および/または基板処理部の使用順序が異なる先
投入ロットの基板と後投入ロットの基板とを連続的に処
理する場合であっても、先投入ロットの処理の終了を待
たずに後投入ロットの処理を開始することができ、基板
処理部を効率的に利用して基板処理におけるスループッ
トの向上を図ることができる。
【0031】また、請求項7の発明では、演算手段が、
ポジション数差を算出するポジション数差算出手段と、
先投入ロット及び後投入ロットでともに使用される基板
処理部について、先投入ロットの循環搬送中の順番から
後投入ロットの循環搬送中の順番を引き算して順位差を
算出する順位差算出手段と、ポジション数差及び順位差
の最大値に基づいて最小待機サイクルを決定する最大値
算出手段とを有するので、後投入ロットの基板が先投入
ロットの基板と衝突したり、追い越したりすることを防
止できる。すなわち、最小待機サイクルをポジション数
差以上とすることで、後投入ロットの基板が先投入ロッ
トの基板より先に処理を終了するという干渉の問題を回
避でき、最小待機サイクルを順位差以上とすることで、
後投入ロットの基板が先投入ロットの基板と衝突した
り、追い越したりすることを防止できる。
【0032】また、請求項8の発明では、制御手段が、
演算手段で算出された割り込み開始に際しての最小待機
サイクルが被割り込みロットの所定の処理手順の実行に
必要な循環搬送の回数に対応する標準待機サイクル未満
の場合に、搬送手段による割り込み開始の際における割
り込みロットの最初の基板の最初の循環搬送を、被割り
込みロットの最後の基板の最初の循環搬送の後、最小待
機サイクル以上で標準待機サイクル未満の範囲内で遅延
させるので、それぞれの処理手順において使用される基
板処理部の数および/または基板処理部の使用順序が異
なる被割り込みロットの基板と割り込みロットの基板と
を連続的に処理する場合であっても、被割り込みロット
の処理の終了を待たずに割り込みロットの処理を開始す
ることができ、基板処理部を効率的に利用して基板処理
におけるスループットの向上を図ることができる。
【0033】また、請求項9の発明では、演算手段が、
ポジション数差を算出するポジション数差算出手段と、
被割り込みロット及び割り込みロットでともに使用され
る基板処理部について、被割り込みロットの循環搬送中
の順番から割り込みロットの循環搬送中の順番を引き算
して順位差を算出する順位差算出手段と、ポジション数
差及び順位差の最大値に基づいて最小待機サイクルを決
定する最大値算出手段とを有するので、割り込み開始に
際して割り込みロットの基板が被割り込みロットの基板
と衝突したり、追い越したりすることを防止できる。す
なわち、最小待機サイクルをポジション数差以上とする
ことで、割り込みロットの基板が被割り込みロットの基
板より先に処理を終了するという干渉の問題を回避で
き、最小待機サイクルを順位差以上とすることで、割り
込みロットの基板が被割り込みロットの基板と衝突した
り、追い越したりするという干渉の問題を回避できる。
【0034】また、請求項10の発明では、制御手段
が、演算手段で算出された割り込み終了に際しての最小
待機サイクルが割り込みロットの所定の処理手順の実行
に必要な循環搬送の回数に対応する標準待機サイクル未
満の場合に、搬送手段による割り込み終了の際における
被割り込みロットの最初の基板の最初の循環搬送を、割
り込みロットの最後の基板の最初の循環搬送の後、最小
待機サイクル以上で標準待機サイクル未満の範囲内で遅
延させるので、被割り込みロットと割り込みロットとが
異なる手順で処理される場合であっても、割り込みロッ
トの処理の終了を待たずに被割り込みロットの処理を開
始することができ、基板処理部を効率的に利用して基板
処理におけるスループットの向上を図ることができる。
【0035】また、請求項11の発明では、演算手段
が、ポジション数差を算出するポジション数差算出手段
と、被割り込みロット及び割り込みロットでともに使用
される基板処理部について、割り込みロットの循環搬送
中の順番から被割り込みロットの循環搬送中の順番を引
き算して順位差を算出する順位差算出手段と、ポジショ
ン数差及び順位差の最大値に基づいて最小待機サイクル
を決定する最大値算出手段とを有するので、割り込み終
了に際して被割り込みロットの基板が割り込みロットの
基板と衝突したり、追い越したりする干渉の発生を回避
することができる。
【0036】また、請求項12の発明では、制御手段
が、搬送手段による後投入基板の最初の循環搬送を、先
投入基板のうち最後に投入される基板の最初の循環搬送
の後、最小待機サイクルの経過後に開始させるので、
れぞれの処理手順において使用される基板処理部の数お
よび/または基板処理部の使用順序が異なる先投入基板
と後投入基板とを連続的に処理する枚葉処理の場合であ
っても、先投入基板の処理の終了を待たずに後投入基板
の処理を可能な限り迅速に開始することができ、基板処
理部を効率的に利用して基板処理におけるスループット
の向上を図ることができる。
【0037】また、請求項13の発明では、演算手段
が、先投入基板ごとにポジション数差を算出するポジシ
ョン数差算出手段と、先投入基板ごとに順位差を算出す
る順位差算出手段と、先投入基板ごとに相対待機サイク
ルを決定する最大値算出手段と、先投入基板ごとに各相
対待機サイクルから最小待機サイクルを決定する相関補
正手段とを有するので、後投入基板が先投入基板と衝突
したり、追い越したりすることを防止できる。
【0038】
【発明内容の具体的説明】実施例の説明の前に、明確化
のため、この発明の搬送装置の動作を従来例との比較に
おいて具体例として説明する。
【0039】図1は、先投入ロットの搬送動作を示す搬
送ダイアグラムである。同図左側の符号INDは、基板
をカセットへ出入れするインデクサーを示し、符号a、
b、c、d、e、fは、それぞれ加熱処理、冷却処理、
塗布処理、現像処理等の基板処理部を意味する。また、
同図において右側に行く程時間が経過することを意味す
る。さらに、太い実線RBは、搬送手段である搬送ロボ
ットの動きを示す。この搬送ロボットRBは、インデク
サーINDを含めて、各基板処理部a、b、c、d、
e、f間で周期的な循環搬送を繰返す。これにより、基
板A1〜A6は、インデクサーINDから取り出され、予
め定められた所定のフローに従い、各基板処理部a、
b、c、d、e、fでの一連の処理を経て、再びインデ
クサーINDに戻る。具体的に説明すると、例えば時刻
T1では、インデクサーINDにやってきた搬送ロボッ
トRBによってカセットから基板A6が搬出される。次
に、時刻T2では、基板処理部aにやってきた搬送ロボ
ットRBによって、この基板処理部aから基板A5が取
り出され、ここに基板A6が挿入される。これにより、
基板処理部aで基板A5と基板A6が交換される。次に、
時刻T3では、基板処理部bにやってきた搬送ロボット
RBによって、この基板処理部bにある基板A4と基板
A5が交換される。以上のような動作を繰返して、搬送
ロボットRBが再びインデクサーに戻ってきたとき、1
サイクルの循環搬送が終了する。このような循環搬送を
繰返すことにより、基板A1〜A6は、上記所定の基板処
理のフローに従い、各基板処理部a、b、c、d、e、
fでの一連の処理を受けることとなる。
【0040】図2及び図3は、図1のような循環搬送に
おいて、従来の搬送方法によってフローが異なるロット
を接続して各ロットの基板を連続処理した場合の問題点
を説明するための図である。図2は、先投入ロットの最
後の基板A6が基板処理部aに搬出された後直ちに、後
投入ロットの最初の基板B1を投入するときを示す。こ
の場合、後投入ロットの基板処理のフローが基板処理部
bから始まるものとすると、基板処理部bで基板A5、
A6、B1が交わり、先投入及び後投入の両ロットの基板
が衝突してしまう。このため、従来は、先投入ロットで
既に処理を開始している最後の基板A6の処理が完了す
るまで、後投入ロットの最初の基板B1を投入していな
かった。図3は、このことを説明する図である。図示の
ように、先投入ロットの最後の基板A6の処理が完了し
てインデクサーINDに戻った後、後投入ロットの最初
の基板B1の投入を開始する。この結果、従来技術で
は、先投入及び後投入の両ロットの基板の衝突の問題は
確実に回避できるものの、これらロット間の接続時期に
おいて7サイクル分の待機時間が生じ、この間基板処理
部a〜fが遊んでしまうこととなり、このロス時間によ
ってスループットが低下してしまっていた。
【0041】図4は、図3のようなような従来方法の問
題点を解決する、この発明の基板処理装置の搬送動作を
説明した図である。この発明の搬送装置では、後投入ロ
ットの最初の基板B1の投入タイミングを、先投入ロッ
トの最後の基板A6の処理と後投入ロットの最初の基板
B1の処理との干渉(各基板処理部a〜fで衝突が生じ
ること)を禁止するという条件のもとで早めることとす
る。例えば、後投入ロットの基板処理のフローが基板処
理部bから始まり、基板処理部fに進んで処理を終了す
るものとする。この場合、基板A6の最初の循環搬送か
ら4サイクル分待機させて基板B1の最初の循環搬送を
実行することにより、基板処理部fで基板A6と基板B1
の衝突が生じることを回避でき、結果として基板A6の
処理と基板B1の処理との干渉を防止しつつ基板処理の
スループットを高めることができる。なお原理上は、後
投入ロットの最初の基板B1の最初の循環搬送を最小の
4サイクルから最大の6サイクルまでの範囲で適当に待
機させても、従来技術の搬送動作(7サイクルの待機時
間が生ずる標準的動作)よりも早くなり、基板処理のス
ループットを十分に高めることができる。
【0042】以上のような事情は、現在処理中のロット
の基板処理を一時中断してフローが異なる別のロットを
投入する割り込み処理の場合にも当てはまる。すなわ
ち、図4と同様に、割り込み処理の開始に際して、被割
り込み側のロットの割り込み処理開始前の最後の基板A
6についての最初の循環搬送から4サイクル分待機させ
て割り込み側ロットの最初の基板B1についての最初の
循環搬送を実行することにより、基板処理部fで基板A
6と基板B1の衝突が生じることを回避でき、結果として
基板A6の処理と基板B1の処理との干渉を防止しつつ基
板処理のスループットを高めることができる。なお原理
上は、割り込み側ロットの最初の基板B1についての最
初の循環搬送を最小の4サイクルから最大の6サイクル
までの範囲で適当に待機させても、従来技術の搬送動作
(7サイクルの待機時間が生ずる標準的動作)よりも早
くなり、基板処理のスループットを十分に高めることが
できる。
【0043】さらに、割り込み処理の終了に際しても、
図5に示すように、割り込み側ロットの割り込み処理終
了前の最後の基板B12についての最初の循環搬送から待
機させることなく直ちに被割り込み側ロットの残りの最
初の基板A7についての最初の循環搬送を実行すること
により、基板B12の処理と基板A7の処理との干渉を防
止しつつ基板処理のスループットを高めることができ
る。なお原理上は、被割り込み側ロットの最初の基板B
1についての最初の循環搬送を最小の0サイクルから最
大の2サイクルまでの範囲で適当に待機させても、従来
技術の搬送動作(3サイクルの待機時間が生ずる標準的
動作)よりも早くなり、基板処理のスループットを十分
に高めることができる。
【0044】以上のような事情は、フローが異なる複数
の基板を順次処理する枚葉処理の場合にも当てはまる。
例えば、図6に示すように、フローが異なる基板として
上記基板A1、B1の他に基板C1を考える。ここで基板
C1のフローは、基板処理部aから始まって基板処理部
dに進んで処理を終了するものとする。この場合、基板
A1についての最初の循環搬送から4サイクル分待機さ
せて基板B1についての最初の循環搬送を実行すること
により、基板処理部fで基板A1と基板B1の衝突が生じ
ることを回避でき、結果として基板A1の処理と基板B1
の処理との干渉を防止しつつ基板処理のスループットを
高めることができる。なお原理上は、基板B1について
の最初の循環搬送を最小の4サイクルから最大の6サイ
クルまでの範囲で適当に待機させても、従来技術の搬送
動作(7サイクルの待機時間が生ずる標準的動作)より
も早くなり、基板処理のスループットを十分に高めるこ
とができる。さらに、基板B1についての最初の循環搬
送から待機させることなく直ちに基板C1についての最
初の循環搬送を実行することにより、基板B1の処理と
基板C1の処理との干渉を防止しつつ基板処理のスルー
プットを高めることができる。なお原理上は、基板C1
についての最初の循環搬送を最小の0サイクルから最大
の2サイクルまでの範囲で適当に待機させても、従来技
術の搬送動作(3サイクルの待機時間が生ずる標準的動
作)よりも早くなり、基板処理のスループットを十分に
高めることができる。なお、基板A1、B1、C1の一連
の搬送動作に関しては、この発明では全待機サイクルを
最小で0とできるのに対し、従来技術の標準的搬送動作
では全待機サイクルを10(基板A1に対して7サイク
ル、さらに基板B1に対して3サイクル)とせざるを得
ない。したがって、この発明によれば、枚葉処理の基板
枚数が増加するほど飛躍的に基板処理のスループットを
十分に高めることができる。
【0045】
【実施例】
【0046】
【A.第1実施例の基板処理装置の構成】図7は、この
発明にかかる基板処理装置の第1実施例を示す斜視図で
ある。また、図8は、図7の基板処理装置のブロック図
である。
【0047】この基板処理装置は、基板30に一連の処
理(この実施例では塗布処理、現像処理、密着強化処
理、加熱処理、冷却処理)を行うための装置であり、塗
布処理を行う基板処理部であるスピンコータSC、現像
処理を行う基板処理部であるスピンデベロッパSDが正
面側に配列され、基板処理列Aを形成している。
【0048】また、基板処理列Aに対向する後方側の位
置には、各種熱処理を行う基板処理部である密着強化ユ
ニットAH、ホットプレートHP1〜HP3、及びクーリ
ングプレートCP1〜CP2が2次元的に配置され、基板
処理領域Bを形成している。
【0049】さらに、この装置には、基板処理列Aと基
板処理領域Bに挟まれ、基板処理列Aに沿って延びる搬
送領域Cが設けられており、この搬送領域Cには搬送ロ
ボット10が移動自在に配置されている。この搬送ロボ
ット10は、基板30を支持する一対のアームからなる
把持部材11(図中ではひとつのアームのみが見えてい
る)を有する移動体12を備えている。この把持部材1
1を構成する上下一対のアームは、アーム駆動機構(図
示省略)によりそれぞれ独立して基板処理列Aおよび基
板処理領域B側に進退移動可能となっていて、これら基
板処理列Aおよび基板処理領域Bを構成するいずれかの
処理部との間で一方のアームで処理の終了した基板を受
け取り、他方のアームで前の基板処理部等から搬送して
きた基板を処理部に載せるようにして基板30の交換を
行うことができる。
【0050】なお、図示を省略しているが、搬送ロボッ
ト10の移動体12には、3次元の駆動機構が連結され
ており、この駆動機構を制御することにより、移動体1
2を各基板処理部の前に移動させて、基板30の受渡し
を可能としている。
【0051】そして、基板処理列A、基板処理領域Bお
よび搬送領域Cの一方側(図面左側)の端部には、カセ
ット20からの基板30の搬出とカセット20への基板
30の搬入とを行うインデクサーINDが設けられてい
る。このインデクサーINDに設けられた移載ロボット
40は、カセット20から基板30を取り出し、搬送ロ
ボット10に送り出したり、逆に一連の処理が施された
基板30を搬送ロボット10から受け取り、カセット2
0に戻すようになっている。なお、図7への図示が省略
されているが、基板処理列A、基板処理領域Bおよび搬
送領域Cの他方側(図面右側)の端部には、基板30を
他の基板処理装置との間で受け渡しするインターフェー
スユニットが設けられており、インターフェースユニッ
トに設けられた移載ロボット(図示省略)と搬送ロボッ
ト10との協働によって基板30の受渡し処理を行う。
【0052】なお、図8において、コントローラ50
は、演算部やメモリを備えた演算処理装置であり、ディ
スプレイ51およびキーボード52が接続されるととも
に、各基板処理部や搬送ロボット10との間で通信可能
となっており、キーボード52により与えられるデータ
等に基づき、後述する演算等の処理を行い、搬送ロボッ
ト10、スピンコータSC、ホットプレートHP1〜H
P3等の動作を制御する。
【0053】
【B.第1実施例の基板処理装置の動作】図9は、第1
実施例の基板処理装置の動作を示すフローチャートであ
る。この場合、基板処理装置は、タクト管理を行いつつ
異種フローのロットを連続的に処理する。以下、図示の
フローチャートを参照しつつ、基板30の搬送手順を中
心に装置の動作について説明する。
【0054】ここで、タクト管理とは、基板30の処理
手順に沿って搬送ロボット10を循環させるにあたっ
て、搬送ロボット10が、ある処理部におけるある搬送
動作の開始から順次動作を行って各処理部を巡回し、一
巡して次に同一処理部において同一動作の開始を行うま
での時間が一定に保たれるように制御することをいい、
これによって処理される基板の熱履歴を一定に保つこと
ができる利点を有するものである。また、異種フローと
は、1つの基板30に着目した場合の搬送順序、すなわ
ち基板30の処理手順(以下、ウエハフローという)が
異なる処理のことをいう。例えば、先に投入すべき第1
カセットの基板30と後に投入すべき第2カセットの基
板30とで使用する基板処理部に一部不一致が生じた
り、その使用される順序が異なるなどウエハフローが異
なる場合がこれに該当する。
【0055】予め、オペレータが、連続処理すべきロッ
トの種類、カセット20の数、カセット20中の基板3
0の数、各ロットのウエハフロー、処理条件等を入力す
る(ステップS1)。また、必要な場合は、装置を構成
する各基板処理部の配置に関する情報や搬送ロボット1
0に関する情報をキーボード52を介して入力する。な
お、ウエハフローの具体的な内容は、上記したように原
則として、基板30を搬送する順序(搬送順序)のこと
を意味するが、実施例の説明中では、各基板処理部での
処理に要する時間(処理時間)等の要素も含めるものと
する。また、処理条件の具体的な内容は、処理温度、回
転速度、処理液の種類等である。
【0056】次に、オペレータからの処理スタートの要
求に応じ、ステップS1で与えられた諸量に基づいて、
異種フローで処理すべき複数のロットに対応する一対の
カセット20内の基板30を連続的に処理するために必
要な値を決定する(ステップS2)。この値には、各カ
セット(n)内の基板の処理を行う場合のタクトタイム
Tnと、各カセット(n)とその次のカセット(n+
1)のウエハフローにおける処理ポジション差Anと、
各カセット(n)とその次のカセット(n+1)の最大
フローステップ差Bn(これらの量An,Bnの定義は後
述する)と、処理ポジション差An及び最大フローステ
ップ差Bnのうち大きい方の値として与えられる投入待
機サイクルWnとが含まれる。また、必要な場合、基板
30の搬送順序、処理時間等に基づいて、搬送ロボット
10の動作ルーチンの詳細や、各基板処理部(ユニッ
ト)での処理パターンの詳細を決定する。最後に、ステ
ップS1で入力されたウエハフローや各種処理条件に基
づいて、各カセット20内の各基板30を所定の順序で
搬送しつつ、これらの基板30に予め定められた諸処理
を順次施す(ステップS3)。この際、必要ならば、先
に投入すべきカセット20と後に投入すべきカセット2
0の接続において後のカセット20の基板の投入を待機
させて各カセット20中の基板30の処理の干渉を防止
する。
【0057】図10及び図11は、ステップS2での処
理の詳細を示したフローチャートである。まず、図9の
ステップS1で与えられた各カセット(n)中の基板3
0の搬送順序、処理時間等諸量に基づいて、各カセット
(n)内の基板の処理を行う場合のタクトタイムTnを
決定する(ステップS21)。タクトタイムとは、ウエハ
フローに従ってインデクサーINDから所定の基板処理
部をへて再びインデクサーINDに戻るまでの各工程に
ある基板30を搬送ロボット10によって次の工程に移
す一連の繰り返し作業(循環搬送)の周期をいう。すな
わち、タクトタイムTnとは、搬送ロボット30がある
基板処理部における動作開始後、順次動作を行って再度
同一の基板処理部で同一の動作を開始するまでの時間を
いう。このタクトタイムTnは、同一のウエハフローで
処理すべき基板30を連続投入して基板処理装置を無限
に連続動作させた場合のスループットタイムと一致す
る。タクトタイムTnの決定は、搬送順序、処理時間等
に基づいて搬送時間によって律速される搬送律速である
か各基板処理部における処理時間によって律速される処
理律速であるか等を判定し、その結果に基づいてウエハ
フローに要する全処理時間(この実施例のようなタクト
管理のもとでは、スループットタイムに一致する)を最
小とすることによって行う。タクトタイムTnの決定自
体は従来と同じなので、詳細な説明は省略する。
【0058】次に、連続する一対の異種フローに対応す
る一対の隣接するカセット(n、n+1)のウエハフロ
ーの処理ポジション差Anを求める(ステップS22)。
この処理ポジション差Anは、一対のカセット(n、n
+1)のウエハフローがそれぞれ占有する基板処理部
(ユニット)の数(ポジション数)の差で与えられる。
この差が負の場合、処理ポジション差Anは0とする。
なお、ここではインデクサーINDでの処理をポジショ
ン数に含めて計算しているが、インデクサーINDでの
処理をポジション数に含めないで計算してもよい。この
ような処理ポジション差Anを求めるのは、後のカセッ
ト(n+1)の基板が先のカセット(n)の基板を追い
越すことを防止したものである。すなわち、先のカセッ
ト(n)よりも後のカセット(n+1)のポジション数
が少ない場合、この差分のサイクルだけ後のカセット
(n+1)の処理開始を待機させなければ、後のカセッ
ト(n+1)の基板が先のカセット(n)の基板を追い
越すという干渉が生じて、タクト管理が不可能となると
いった問題や両カセット(n、n+1)のウエハフロー
が混乱するといった問題が発生するので、このような問
題を未然に防止したものである。
【0059】以下の表1及び表2は、処理ポジション差
Anの具体的計算方法を例示したものである。表1のウ
エハフローは、ホットプレート等に余裕がある場合に、
前後のロットすなわち前後のカセット(n、n+1)に
より温度条件を変更するため、プレートを使い分けるよ
うな場合である。表2のウエハフローは、後のカセット
(n+1)で特定の工程が不要となる場合である。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】ここで、符号IND(L)はインデクサー
からの搬出を、符号HP1、HP2、HP3はホットプ
レートでの処理を、符号CPはクールプレートでの処理
を、符号SCはスピンコータでの処理を、符号IND
(UL)はインデクサーへの搬入をそれぞれ意味する。
なお、一対のカセット(n、n+1)間で処理が異なる
部分にはアンダーラインが付してある。
【0063】表1に示す一対のカセット(n、n+1)
の場合、ウエハフローの総ポジション数はともに6で、
処理ポジション差An=0となる。また、表2に示す一
対のカセット(n、n+1)の場合、ウエハフローの総
ポジション数はそれぞれ6、4で、処理ポジション差A
n=2となる。
【0064】次に、図10に示すように、連続する一対
の異種フローに対応する一対の隣接するカセット(n、
n+1)のウエハフローにおいて共通して使用されてい
る基板処理部(ユニット)で先のカセット(n)側の基
板が並行処理されるか否かを判別する(ステップS2
3)。このような判別を行うのは、以下に詳細に説明す
るが、並行処理を行う基板処理部(ユニット)で後のカ
セット(n+1)の基板と先のカセット(n)の基板と
が衝突することを防止したものである。なお、並行処理
とは、ウエハフロー中の加熱処理等において長時間を要
するため、これが律速原因となってスループットが低下
するといった事態を防止するため、複数の同種の基板処
理部(ユニット)で複数の基板30をタイミングをずら
しながら並列に処理することにより、他の処理部での待
機による時間ロスを防止して、全体としてのスループッ
トを高めようとするものである。
【0065】並行処理がない場合は、図11に示すよう
に、連続する一対の異種フローに対応する一対の隣接す
るカセット(n、n+1)のウエハフローの最大フロー
ステップ差Bnを求める(ステップS24)。この最大フ
ローステップ差Bnは、一対のカセット(n、n+1)
のウエハフローがそれぞれ占有する基板処理部(ユニッ
ト)に処理順に順位(フローステップ)をつけた場合
に、共通して使用されている基板処理部(ユニット)間
における順位(フローステップ)の差(フローステップ
差Bm)の最大値で与えられる(「m」は、共通して使
用される基板処理部の識別のための添字)。この場合、
フローステップ差Bmが負の場合、Bm=0とする。な
お、ここでは、インデクサーINDからの搬出処理をフ
ローステップに含めて計算しているが、インデクサーI
NDからの搬出処理をフローステップに含めないで計算
してもよい。このような最大フローステップ差Bnを求
めるのは、後のカセット(n+1)の基板の処理と先の
カセット(n)の基板の処理とが衝突することを主に防
止したもので、後のカセット(n+1)の基板の処理が
先のカセット(n)の基板の処理を追い越すことを防止
することにもなる。すなわち、先のカセット(n)より
も後のカセット(n+1)のフローステップが小さくな
る基板処理部がある場合、この差分の最大値以上後のカ
セット(n+1)の処理を待機させなければ、後のカセ
ット(n+1)の基板が先のカセット(n)の基板と衝
突するという干渉が生じて、タクト管理が不可能となる
といった問題等を防止したものである。
【0066】以下の表3及び表4は、フローステップ差
Bm及び最大フローステップ差Bnの計算方法を示したも
のである。
【0067】
【表3】
【0068】表3は一対のカセット(n、n+1)のウ
エハフローを示す。ここで、符号a〜gは各基板処理部
(ユニット)での処理を、符号IND(L)はインデク
サーからの搬出を、符号IND(UL)はインデクサー
への搬入をそれぞれ示している。
【0069】
【表4】
【0070】表4は一対のカセット(n、n+1)のフ
ローステップ等を示す。ここで、符号a1〜f1は、先の
カセット(n)のフローステップを、符号a2〜g2は後
のカセット(n+1)のフローステップを、符号x、y
は、ポジション数を示す。なお、符号−はこの基板処理
部(ユニット)で処理のないことを意味する。
【0071】表3及び表4に示す一対のカセット(n、
n+1)の場合、フローステップ差Bmは、0、(a1−
a2)、(b1−b2)、…として与えられる。したがっ
て、0、(a1−a2)、(b1−b2)、…の最大値が最
大フローステップ差Bnとなる。なお、共通する処理で
ない場合、便宜上フローステップ差Bmを0とする。な
お、(x−y)は、処理ポジション差Anを与える。
【0072】以下の表5及び表6は、フローステップ差
Bm及び最大フローステップ差Bnの具体的計算例を示し
たものである。
【0073】
【表5】
【0074】表5は一対のカセット(n、n+1)のウ
エハフローの一例を示す。ここで、符号については表3
と同様であるので説明を省略する。
【0075】
【表6】
【0076】表6は一対のカセット(n、n+1)のフ
ローステップ等の計算例を示す。表からも明かなよう
に、フローステップ差Bmは、0または2となってお
り、最大フローステップ差Bnは2となる。
【0077】並行処理がある場合は、図11に示すよう
に、並行処理がない場合と同様にして求めたフローステ
ップのうち、並行処理のある基板処理部(ユニット)に
関するものにつき、(並行処理数−1)を加算して新た
にフローステップとする(ステップS25)。その後、得
られたフローステップの差としてフローステップ差Bm
を求め、これらの最大値として最大フローステップ差B
nを得る(ステップS24)。最大フローステップ差Bnを
求める過程で、並行処理のある基板処理部(ユニット)
につき(並行処理数−1)を加算したフローステップを
用いるのは、並行処理のある基板処理部(ユニット)で
後のカセット(n+1)の基板の処理と先のカセット
(n)の基板の処理とが衝突することを防止したもので
ある。ここで−1の項は、並行処理のある基板処理部
(ユニット)のいずれにカセット(n)の最後の基板が
残っているかわからない場合にも、両カセット(n、n
+1)間で干渉の問題が生じないように安全をとったも
のである。
【0078】以下の表7、表8及び表9は、フローステ
ップ差Bm及び最大フローステップ差Bnの具体的計算例
を示したものである。
【0079】
【表7】
【0080】表7は一対のカセット(n、n+1)のウ
エハフローの一例を示す。ここで、符号については表3
と同様であるので説明を省略する。カセット(n)で
は、最初に並行処理a、b、cが行われ、カセット(n
+1)の最後の処理aと共通する。
【0081】
【表8】
【0082】表8は一対のカセット(n、n+1)のフ
ローステップ等の計算例を示す。表からも明かなよう
に、フローステップ差Bmは、0、2または5となって
おり、最大フローステップ差Bnは5となる。なお、カ
セット(n)のフローステップ中かっこ書きは、並行処
理のある基板処理部(ユニット)に関するものにつき、
(並行処理数−1)を加算して新たにフローステップと
したものである。
【0083】
【表9】
【0084】表9は参考のためのもので、仮に表7の一
対のカセット(n、n+1)のフローの内容が入れ替わ
っていた場合の一対のカセット(n’、n’+1)につ
いて行われるフローステップ等の計算例を示す。この場
合、並行処理のある基板処理部(ユニット)に関するフ
ローステップについて、(並行処理数−1)を加算する
ことは行われない。表からも明かなように、フローステ
ップ差Bmは、0または3となっており、最大フロース
テップ差Bnは3となる。
【0085】最後に、図11に示すように、処理ポジシ
ョン差Anと最大フローステップ差Bnの中で最大値Wn
を求める(ステップS26)。この最大値Wnは、両カセ
ット(n、n+1)の基板の干渉を防止すべく後のカセ
ット(n+1)の基板の投入を制限すべき循環搬送の回
数、すなわち投入待機サイクルとなっている。
【0086】図12〜図14は、図9のステップS3で
の処理の詳細を示したフローチャートである。ここで
は、タクト管理の下、予め定められたウエハフローや各
種処理条件に基づいて、各カセット内の基板30を所定
の順序で搬送し諸処理を施す。
【0087】まず、タクトタイマをスタートさせる(ス
テップS31)。次に、第1カセット(この場合、n=
1)20の基板30の1サイクルの循環搬送を搬送ロボ
ット10に行わせる(ステップS32)。この場合、第1
カセット20から最初の基板30が取り出されインデク
サーIND内で搬出可能状態となる。次に、第1カセッ
ト20の最後の基板30についての最初の循環搬送かど
うかを判別する(ステップS33)。この場合、該当しな
いのでタクトタイムT1の経過を待ってステップS31に
戻り、同様の動作を繰返し、第1カセット20内の基板
30の処理を順次進行させる。ステップS33で最後の基
板30についての最初の循環搬送と判別された場合、タ
クトタイムT1の経過を待って、投入待機サイクルW1が
1以上か否かを判別する(ステップS35)。
【0088】ステップS35で投入待機サイクルW1が1
以上で第2カセットの投入が制限されると判定された場
合、待機タイマをスタートさせる(ステップS37)。次
に、タクトタイマをスタートさせる(ステップS38)。
次に、第1カセット20の基板30の1サイクルの循環
搬送を行わせる(ステップS39)。この場合、第2カセ
ット20は、待機状態となる。次に、第1カセット20
の最後の基板30についての(W1+1)回目の循環搬
送かどうかを判別する(ステップS40)。該当しない場
合、タクトタイムT1の経過を待ってステップS38に戻
り、同様の動作を繰返し、第1カセット20の最後の基
板30の処理を順次進行させる。
【0089】ステップS40で最後の基板30についての
(W1+1)回目の循環搬送と判別された場合、第2カ
セット20の基板30の待機状態を解除すべく、待機タ
イムW1×T1の経過を待つ。次に、投入待機サイクルW
1が標準待機サイクルWmax未満かどうかを判別する(S
42)。標準待機サイクルWmaxとは、前側のカセット2
0の基板処理が全部終了するまで後側のカセットの基板
処理を待機させる場合の待機中のサイクル数を示し、こ
の場合第1カセット20のウエハフローの総ポジション
数(インデクサーINDを含む)から1を引いた値とな
る。
【0090】投入待機サイクルW1が標準待機サイクル
Wmax未満と判別された場合、タクトタイマをスタート
させる(ステップS43)。この際、タクトタイムTは、
T1及び第2カセットの基板の処理を行うさいのタクト
タイムT2のうち長い方とする。次に、第1及び第2カ
セット20の基板30の1サイクルの循環搬送を行わせ
る(ステップS44)。この場合、搬送ロボット10は、
第1及び第2カセット20の各基板30を循環搬送させ
得るように動作する。すなわち、搬送ロボット10を両
カセット20のウエハフローに含まれる処理に対応する
全ての基板処理部(ユニット)にアクセスするように巡
回させる。次に、第1カセット20の最後の基板30に
ついての最後の循環搬送かどうかを判別する(ステップ
S45)。該当しない場合、タクトタイムTの経過を待っ
てステップS43に戻り、同様の動作を繰返し、第1及び
第2カセット20の基板30の処理を順次並列的に進行
させる。
【0091】ステップS45で第1カセット20の最後の
基板30についての最後の循環搬送と判別された場合、
タクトタイムTの経過を待って、次に処理すべき基板3
0の属する第2カセット20が最後のカセットかどうか
を判別する(ステップS48)。第2カセット20の基板
30の処理ですべて終了する場合、最後のカセットと判
断して、タクトタイマをスタートさせる(ステップS4
9)。次に、第2カセット20の残りの基板30の1サ
イクルの循環搬送を搬送ロボット10に行わせる(ステ
ップS50)。次に、第2カセット20の最後の基板30
についての最後の循環搬送かどうかを判別する(ステッ
プS51)。この場合、該当しないのでタクトタイムT2
の経過を待ってステップS49に戻り、同様の動作を繰返
し、第2カセット20の残りの基板30の処理を順次進
行させる。ステップS51で最後の基板30についての最
後の循環搬送と判別された場合、タクトタイムT2の経
過を待って処理を終了する。
【0092】ステップS48で最後のカセットでないと判
別された場合、カセットの番号nと投入待機サイクルW
nとを更新する(ステップS54)。以後、ステップS31
〜S48に基づいて、第2カセット20と第3カセット2
0を連続して処理する。さらに、ステップS48で、最後
のカセットでないと判別された場合、カセットの番号を
加算等し(ステップS54)、第3カセット20と第4カ
セット20を連続して処理する(ステップS31〜S4
8)。このような動作を最後のカセットまで繰返す。
【0093】なお、ステップS35で投入待機サイクルW
1が1未満(すなわち0)で第2カセットの投入が制限
されないと判定された場合、ステップS43に進み、タク
トタイマをスタートさせ、ステップS44で第1カセット
の残りの基板30と第2カセット20の最初の基板30
とについて1サイクルの循環搬送を行わせる(ステップ
S44)。次に、ステップS45で第1カセット20の最後
の基板30についての最後の循環搬送かどうかを判別
し、該当しない場合は、タクトタイムTの経過を待って
ステップS43に戻る。このような動作を繰返して、第1
カセット20の最後の基板30についての最後の循環搬
送と判定した場合、タクトタイムTの経過を待ってステ
ップS48に進む。以下のステップS48〜S54での動作
は、第2カセットの投入が制限される場合と同様である
ので説明を省略する。
【0094】また、ステップS42で投入待機サイクルW
1がWmaxの場合、第1カセット20の基板処理が全部終
了するまで第2カセットの投入が制限されるものとし
て、ステップS48に進み、次に処理すべき基板30を収
容する第2カセットが最後のカセットであるか否かを判
別する。最後のカセットでないと判別された場合、カセ
ットの番号を加算して(ステップS54)、最初のステッ
プS31に戻る。一方、最後のカセットであると判別され
た場合、ステップS49に進んで第2カセットの処理を進
行させる。
【0095】以下、第1実施例の基板処理装置の具体的
動作例について説明する。
【0096】表10は、表1に示す一対の異種フローの
カセット(n、n+1)の基板を第1実施例の装置によ
って連続処理した場合におけるフロー接続部でのウエハ
処理サイクルを示す。この表では、インデクサーIND
のウエハ受渡しポジションから未処理の基板30を取り
出し、搬送ロボット10が基板処理部(ユニット)を一
巡して、再び処理済基板30がインデクサーINDに戻
って来た状態での基板処理部(ユニット)における基板
30の有無が示される。
【0097】
【表10】
【0098】ここで、Aは先に投入されるカセット
(n)の基板30が存在することを、Bは後に投入され
るカセット(n+1)の基板30が存在することを、X
は基板30が存在しないことを示す。なお、〔A〕はカ
セット(n)の最後の基板30が存在することを意味す
る。
【0099】表からも明らかなように、一対の異種フロ
ーのカセット(n、n+1)の基板処理を途切れること
なく接続することができ、後のカセット(n+1)の基
板の投入を待機させることによって生じていた時間ロス
をなくすことができる。
【0100】表11は、表1に示す一対の異種フローの
カセット(n、n+1)の基板を従来例の装置によって
連続処理した場合のウエハ処理サイクルを示す。
【0101】
【表11】
【0102】表からも明らかなように、カセット(n)
の最終の基板投入後、カセット(n+1)の基板の投入
を5サイクル分待機させることとなり、表10の第1実
施例に比較して5サイクル分だけ待機時間が増大する。
【0103】表12は、表10及び表11のウエハ処理
サイクルの場合のスループットの比較例を示す。
【0104】
【表12】
【0105】表からも明らかなように、1時間に60枚
の基板の処理が行える第1実施例の処理のスループット
は、1時間に50枚という従来例の処理のスループット
に比較して1.2倍となっていることがわかる。なお、
表の計算において、各カセット(n、n+1)に25枚
の基板30が含まれ、両者のタクトタイムが60秒で同
一であり、一対の異種フローのカセット(n、n+1)
を交互に無限に連続して流した場合を仮定している。
【0106】図15は、参考のため、表10及び表11
に示すウエハ処理のフロー及びタイミングを具体的に図
示したものである。ここで、横軸は、時間すなわちサイ
クルに対応し、縦軸は、基板処理部(ユニット)を示
す。実線は、先に投入されるカセット(n)の最後の基
板30の処理タイミングを示し、点線は、第1実施例の
装置において後に投入されるカセット(n+1)の最初
の基板30の処理タイミングを示し、一点鎖線は、従来
例の装置において後に投入されるカセット(n+1)の
最初の基板30の処理タイミングを示す。図からも明ら
かなように、点線で示す第1実施例の処理では、待機サ
イクルが生じていない。その一方、一点鎖線で示す従来
例の処理では、5回分の待機サイクルが生じる。
【0107】表13は、表2に示す一対の異種フローの
カセット(n、n+1)を基板の第1実施例の装置によ
って連続処理した場合におけるフロー接続部でのウエハ
処理サイクルを示す。
【0108】
【表13】
【0109】表からも明らかなように、一対の異種フロ
ーのカセット(n、n+1)の基板の処理を途切れるこ
となく接続することができ、時間ロスをなくすことがで
きる。ただし、処理ポジション差とフローステップ差に
起因して、後のカセット(n+1)の投入を2サイクル
分待機させることとなる。
【0110】表14は、表2に示す一対の異種フローの
カセット(n、n+1)の基板を従来例の装置によって
連続処理した場合のウエハ処理サイクルを示す。
【0111】
【表14】
【0112】表からも明らかなように、後のカセット
(n+1)の最初の基板の投入を5サイクル分待機させ
ることとなり、表13に示す第1実施例に比較して3サ
イクル分だけ待機時間が増大する。なお、カセットの順
序が逆の場合、第1実施例では待機時間がなく、従来例
では3サイクル分だけ待機時間がある。
【0113】表15は、表10及び表11のウエハ処理
サイクルの場合のスループットの比較例を示す。
【0114】
【表15】
【0115】表からも明らかなように、1時間に57.
7枚の基板の処理が行える第1実施例の処理のスループ
ットは、1時間に50.8枚という従来例の処理のスル
ープットに比較して1.14倍となっていることがわか
る。なお、表の計算において、各カセット(n、n+
1)に25枚の基板30が含まれ、両者のタクトタイム
が60秒で同一であり、一対の異種フローのカセット
(n、n+1)を交互に無限に連続して流した場合を仮
定している。
【0116】表16は、表8に示す一対の異種フローの
カセット(n、n+1)の基板を第1実施例の装置によ
って連続処理した場合におけるフロー接続部でのウエハ
処理サイクルを示す。この場合、カセット(n)のウエ
ハフローに並行処理が含まれる。
【0117】
【表16】
【0118】表からも明らかなように、一対の異種フロ
ーのカセット(n、n+1)の基板の連続処理におい
て、後のカセット(n+1)の基板の投入を5サイクル
分待機させることとなり、8サイクル分待機させる従来
例に比較して3サイクル分だけ待機時間が減少する。
【0119】表17は、表9に示す一対の異種フローの
カセット(n、n+1)の基板を従来例の装置によって
連続処理した場合のウエハ処理サイクルを示す。表16
の場合の両カセットの処理の順序を入れ換えたものであ
る。したがって、カセット(n+1)側のウエハフロー
に並行処理が含まれる。なお、〔B〕はカセット(n)
の最後の基板30が存在することを意味する。
【0120】
【表17】
【0121】表からも明らかなように、一対の異種フロ
ーのカセット(n、n+1)の基板の連続処理におい
て、後のカセット(n+1)の投入を3サイクル分待機
させることとなり、5サイクル分待機させる従来例に比
較して2サイクル分だけ待機時間が減少する。
【0122】上記第1実施例では、基板処理部(ユニッ
ト)としてインタフェース用バッファが含まれない場合
について説明してきた。インタフェース用バッファと
は、基板処理装置の外部に接続されるステッパー等の外
部装置とのインタフェースのための装置のことをいう。
一般に、ステッパー等の外部装置は、それに固有のサイ
クルタイムで動作しているため、第1実施例の基板処理
装置のタクトタイムとの不一致により、タクト管理が不
可能となる。したがって、このようなインタフェース用
バッファを含むウエハフローの後に別のウエハフローを
接続する場合、後側のウエハフローのタクト管理が不可
能となる。このような問題を解決するため、インタフェ
ース用バッファ装置以降の前側のカセットのウエハフロ
ーと後側のカセットのウエハフローとに関して、上記第
1実施例の方法によって投入待機サイクルWnを求めて
(図10及び図11参照)、後側のウエハフローのタク
ト管理を可能にする。このような投入待機サイクルWn
の計算において、インタフェース用バッファは、基板3
0の搬出処理を行うインデクサーINDに置き換えて扱
う。この場合、前側のカセットのウエハフローのインタ
フェース用バッファ前の全ての処理が終了して、前のカ
セット20の最終の基板がインタフェース用バッファか
ら搬出された段階で、タクト管理を開始し、投入待機サ
イクルWnを計算し、或いは予め計算した投入待機サイ
クルWnに基づいて、後のカセット20の待機と処理と
を行う。
【0123】
【表18】
【0124】表18に、一対のカセット(n、n+1)
のウエハフローの一例を示す。先に投入するカセット
(n)のウエハフローには、インタフェース用バッファ
での処理(IF−B)とスピンデベロッパSDでの処理
(DEV)とが含まれる。この場合、処理ポジション差
An=0で、フローステップ差Bm=1で、最大フロース
テップ差Bn=1である。したがって、後側のカセット
(n+1)を連続して投入する際の投入待機サイクルW
n=1となる。
【0125】また、上記第1実施例では、前側のカセッ
ト20が並行処理の場合に、並行処理のある基板処理部
(ユニット)に関するものにつき、(並行処理数−1)
を加算して新たにフローステップとし、並行処理のある
基板処理部(ユニット)で前後のカセット20の基板の
処理が衝突することを防止している。しかし、これは最
悪の状態に備えたものである。例えば、前のカセット2
0の最後の基板30が後のカセット20の基板と重複す
る基板処理部(ユニット)に入らない場合、前のカセッ
ト20の最後から2番目或いはそれ以前の基板30の循
環搬送に着目し、この基板処理部(ユニット)について
は、このような実質的に最後の基板30に対するものと
してフローステップ差Bmを求め(具体的には、フロー
ステップに、(並行処理数−2)、(並行処理数−
3)、…を加算し)、全体での投入待機サイクルWnを
減少させることもできる。なお、後側のカセット20の
主に先頭側に並行処理が含まれる場合にも、上記と同様
の手法によってフローステップ差Bmを減少させ、全体
での投入待機サイクルWnを減少させることができる。
【0126】表19は、上記のような並行処理が含まれ
るウエハフローを示したものである。
【0127】
【表19】
【0128】この場合、前側のカセット(n)の基板に
ウエハフローに並行処理が含まれる。つまり、カセット
(n)の基板の処理a、b、cは並行処理となってい
る。
【0129】このような一対のカセット(n、n+1)
の基板の処理を接続する場合、図10及び図11のよう
な計算方法では、投入待機サイクルWn=2となる。一
方、カセット(n)の最後の基板30が処理cに対応す
る基板処理部(ユニット)で処理される場合、処理aで
の衝突は最後から2番目以上の基板30で生じ得ること
となるので、投入待機サイクルWnを減少させることが
できる。
【0130】図16は、表19のような場合のウエハ処
理のフロー及びタイミングを具体的に図示したものであ
る。ここで、横軸は、時間すなわちサイクルに対応し、
縦軸は、基板処理部(ユニット)を示す。実線は、図1
0及び図11のような計算方法によって投入待機サイク
ルWnを求めた場合を示し、点線は、最も効率的に一対
のカセット(n、n+1)の処理を接続する場合を示
す。図面からも明らかなように、後側のカセット(n+
1)の投入を1サイクル早めることができる。
【0131】
【C.第2実施例の基板処理装置の構成】第2実施例の
基板処理装置は、上記の第1実施例の場合と異なりタク
ト管理を行わないが、その他の点で、第1実施例の基板
搬送装置とほとんど変わらない。したがって、その構成
は図7及び図8に示すものとほぼ一致し、コントローラ
50に関してのみ相違するので、詳細な説明は動作の説
明の欄にゆずる。
【0132】
【D.第2実施例の基板処理装置の動作】第2実施例の
基板処理装置の動作は、タクト管理を行わない点を除
き、第1実施例の基板搬送装置の動作と変わらない。し
たがって、その動作は図9に示すものとほぼ一致し、搬
送等の工程(ステップS3)のみ相違する。以下の説明
では、搬送等の工程(ステップS3)の具体的な内容の
み説明する。
【0133】図17〜図19は、搬送等の工程(ステッ
プS3)の詳細を示したフローチャートである。
【0134】まず、第1カセット(この場合、n=1)
20の基板30の1サイクルの循環搬送を搬送ロボット
10に行わせる(ステップS132)。この場合、第1カ
セット20から最初の基板30が取り出されインデクサ
ーIND内で搬出可能状態となる。次に、第1カセット
20の最後の基板30についての最初の循環搬送かどう
かを判別する(ステップS133)。この場合、該当しな
いのでステップS132に戻り、同様の動作を繰返し、第
1カセット20内の基板30の処理を順次進行させる。
ステップS133で最後の基板30についての最初の循環
搬送と判別された場合、投入待機サイクルW1が1以上
か否かを判別する(ステップS135)。
【0135】ステップS135で投入待機サイクルW1が1
以上で第2カセットの投入が制限されると判定された場
合、カウンタの値D=0として初期状態とする(ステッ
プS137)。次に、第1カセット20の基板30の1サ
イクルの循環搬送を行わせる(ステップS139)。この
場合、第2カセット20は、待機状態となる。次に、カ
ウンタの値Dに1を加算して(ステップS140)、Dが
投入待機サイクルW1以上かどうかを判別する(ステッ
プS240)。該当しない場合、ステップS139に戻り、同
様の動作を繰返し、第1カセット20の最後の基板30
の処理を順次進行させる。
【0136】ステップS240でDが投入待機サイクルW1
以上と判別された場合、第2カセット20の基板30の
待機状態を解除し、投入待機サイクルW1が標準待機サ
イクルWmax未満かどうかを判別する(S142)。投入待
機サイクルW1が標準待機サイクルWmax未満と判別され
た場合、第1及び第2カセット20の基板30の1サイ
クルの循環搬送を行わせる(ステップS144)。次に、
第1カセット20の最後の基板30についての最後の循
環搬送かどうかを判別する(ステップS145)。該当し
ない場合、ステップS144に戻り、同様の動作を繰返
し、第1及び第2カセット20の基板30の処理を順次
並列的に進行させる。
【0137】ステップS145で第1カセット20の最後
の基板30についての最後の循環搬送と判別された場
合、次に処理すべき基板30の属する第2カセット20
が最後のカセットかどうかを判別する(ステップS14
8)。第2カセット20の基板30の処理ですべて終了
する場合、最後のカセットと判断して、第2カセット2
0の残りの基板30の1サイクルの循環搬送を搬送ロボ
ット10に行わせる(ステップS150)。次に、第2カ
セット20の最後の基板30についての最後の循環搬送
かどうかを判別する(ステップS151)。この場合、該
当しないのでステップS150に戻り、同様の動作を繰返
し、第2カセット20の残りの基板30の処理を順次進
行させる。ステップS151で最後の基板30についての
最後の循環搬送と判別された場合、処理を終了する。
【0138】ステップS148で最後のカセットでないと
判別された場合、カセットの番号等を加算する(ステッ
プS154)。以後、ステップS132〜S148に基づいて、
第2カセット20の基板と第3カセット20の基板を連
続して処理する。このような動作を最後のカセットまで
繰返す。
【0139】なお、ステップS135で投入待機サイクル
W1が1未満(すなわち0)で第2カセットの投入が制
限されないと判定された場合、ステップS144に進み、
第1カセットの残りの基板30と第2カセット20の最
初の基板30とについて1サイクルの循環搬送を行わせ
る。次に、ステップS145で第1カセット20の最後の
基板30についての最後の循環搬送かどうかを判別し、
該当しない場合は、ステップS144に戻る。このような
動作を繰返して、第1カセット20の最後の基板30に
ついての最後の循環搬送と判定した場合、ステップS14
8に進む。以下のステップS148〜S154での動作は、第
2カセットの投入が制限される場合と同様であるので説
明を省略する。
【0140】また、ステップS142で投入待機サイクル
W1がWmaxの場合、第1カセット20の基板処理が全部
終了するまで第2カセットの投入が制限されるものとし
て、ステップS148に進み、次に処理すべき基板30を
収容する第2カセットが最後のカセットであるか否かを
判別する。最後のカセットでないと判別された場合、カ
セットの番号を加算して(ステップS154)、最初のス
テップS132に戻る。一方、最後のカセットであると判
別された場合、ステップS150に進んで第2カセットの
処理を進行させる。
【0141】以上、第1実施例及び第2実施例に即して
この発明を説明したが、この発明は上記第1及び第2実
施例に限定されるものではない。例えば、投入待機サイ
クルWnの計算方法は、フローステップ差Bn等と一致さ
せる必要はない。すなわち、投入待機サイクルWnがフ
ローステップ差Bn等より大きければ、ロットの異なる
前後カセットの追い越しがなくなり、カセット間の基板
の処理が干渉する事態が生じず、また、投入待機サイク
ルWnが標準待機サイクル(従来方法の場合の待機サイ
クル)未満であれば、スループットを向上させることが
できる。
【0142】また、上記第1実施例では、ロットの異な
る前後カセットのタクトタイムが異なる場合、装置内に
有る前後カセットのどちらか長い方のタクトタイムとし
ているが、これに限られるものではない。例えば、前カ
セットのタクトタイムが長い場合に、後カセットのタク
トタイムを前カセットに一致させることもできる。ただ
しこの場合、タクトタイムを長くしたことによって投入
待機サイクルを標準待機サイクル未満とした効果が相殺
されない範囲で前後カセットを処理する。なお、前後カ
セットのタクトタイムが同一の場合、両カセットを一定
のサイクルタイム、すなわち一定のタクトタイムで処理
することができる。
【0143】また、上記第1及び第2実施例では、ウエ
ハフローが異なる異種フローの連続処理の場合のみにつ
いて説明したが、同一のウエハフローであって基板の処
理温度、処理時間、回転数、処理液等の各種プロセスデ
ータやスループットが異なる異種レシピの連続処理の場
合であっても、後側のロットの投入時期を適宜サイクル
単位で遅延させることにより、スループットを大きくす
ることができる。
【0144】また、上記第1及び第2実施例では、異種
フローのロットのウエハフローの内容を予め入力した上
で(図9のステップS1)、投入待機サイクルWnを決定
し(図9のステップS2)、各カセット20中の基板3
0を逐次循環搬送すること(図9のステップS3)とし
ているが、先に投入したロットの循環搬送開始直後に異
種フローの後のロットのウエハフローの内容を入力し
て、投入待機サイクルWnを決定し、この投入待機後に
後のロットの循環搬送を実行することとしてもよい。
【0145】
【E.第3実施例の基板処理装置の構成】第3実施例の
基板処理装置は、上記の第1実施例の変形例であり、現
在処理中のロットの基板処理を一時的に中断してフロー
が異なる別のロットを投入する割り込み処理を行う点
で、フローが異なるロットを接続して前後の各ロットの
基板を連続処理する第1実施例とは異なるが、その他の
点では、第1実施例の基板搬送装置とほとんど変わらな
い。したがって、その構成は図7及び図8に示すものと
ほぼ一致し、コントローラ50に関してのみ相違するの
で、詳細な説明は動作の説明の欄にゆずる。
【0146】
【F.第3実施例の基板処理装置の動作】図20〜図2
8は、第3実施例の基板処理装置の動作を示すフローチ
ャートである。この場合、基板処理装置は、タクト管理
を行いつつ、被割り込みロットの処理を一時的に中断し
て異種フローである割り込みロットの処理を優先的に実
行する。以下、図示のフローチャートを参照しつつ、基
板30の搬送手順を中心に装置の動作について説明す
る。
【0147】図20に示すように、予めオペレータが、
これから処理するロットの種類、カセット20中の基板
30の数、各ロットのウエハフロー、処理条件等を入力
する(ステップS1001)。また、必要な場合は、装置を
構成する各基板処理部の配置に関する情報や搬送ロボッ
ト10に関する情報をキーボード52を介して入力す
る。
【0148】次に、オペレータからの処理スタートの要
求に応じ、ステップS1001で与えられた諸量に基づい
て、これから処理すべき各カセット(n)内の基板の処
理を行う場合のタクトタイムTnを決定する(ステップ
S1002)。また、必要な場合、基板30の搬送順序、処
理時間等に基づいて、搬送ロボット10の動作ルーチン
の詳細や、各基板処理部(ユニット)での処理パターン
の詳細を決定する。
【0149】次に、これから処理すべき被割り込み側の
第1カセット(n=1)のタクトタイムT=T1でタク
トタイマをスタートさせる(ステップS1031)。そし
て、第1カセット(n=1)の基板の1サイクルの循環
搬送を搬送ロボット10に行わせる(ステップS103
2)。この場合、第1カセット(n=1)から最初の基
板30が取り出されインデクサーIND内で搬出可能状
態となる。次に、第1カセット(n=1)の処理の中断
指令があったかどうかを判別する(ステップS1033)。
第1カセット(n=1)の中断指令があった場合には、
以下に詳細に説明するように被割り込み側の第1カセッ
ト(n=1)の処理を一時的に中断して異種フローであ
る第2カセットの処理を優先的に実行する割り込み処理
が行われるが(ステップS1034以降のステップ)、この
ような中断指令がない場合には、第1カセット(n=
1)の最後の基板30の最後の循環搬送かどうかを判別
する(ステップS1036)。該当しない場合、タクトタイ
ムT1の経過を待ってステップS1031に戻り、同様の動
作を繰返し、第1カセット(n=1)内の基板30の処
理を順次進行させる。一方、ステップS1036で第1カセ
ット(n=1)の最後の基板30の最後の循環搬送に該
当する場合、タクトタイムTn=T1の経過を待って第1
カセット(n=1)の基板30の処理を終了する。
【0150】ステップS1033で被割り込みロットである
第1カセット(n=1)の処理中断の指令があったと判
断された場合、図21に示すように、第1カセット(n
=1)の最後の基板30の最初の循環搬送かどうかを判
別する(ステップS1034)。すなわち、処理の中断指令
によって割り込み処理が開始するが、被割り込みロット
である第1カセット(n=1)内の中断前の最後の基板
30の最初の循環搬送が始まっているかどうかが判別さ
れる。このような中断前の最後の基板30の最初の循環
搬送が始まっているときには、これから処理すべき異種
フローの割り込みロットである第2カセット(n+1=
2)内の基板30の割り込み処理を実行するために必要
な値を決定する(ステップS1020)。
【0151】この値には、被割り込みロットである第1
カセット(n=1)と割り込みロットである第2カセッ
ト(n+1=2)のウエハフローにおける処理ポジショ
ン差Anと、第1カセット(n=1)と第2カセット
(n+1=2)の最大フローステップ差Bn(これらの
量An、Bnの定義は後述する)と、処理ポジション差A
n及び最大フローステップ差Bnのうち大きい方の値とし
て与えられる投入待機サイクルWnとが含まれる。な
お、割り込みロットである第2カセット(n+1=2)
内の基板の処理についての諸パラメータは、図20のス
テップS1033の中断指令前に予め与えらまたは決定され
ている。この諸パラメータには、第2カセット(n+1
=2)の基板30の搬送順序、処理時間の他、これらか
ら算出したタクトタイムTn+1が含まれている。
【0152】図27及び図28は、ステップS1020での
処理の詳細を示したフローチャートである。まず、被割
り込みロットである第1カセット(n=1)とこれに対
して異種フローの関係にある割り込みロットである第2
カセット(n+1=2)とに関して、ウエハフローの処
理ポジション差Anを求める(ステップS1022)。この
処理ポジション差Anは、一対のカセット(n、n+
1)のウエハフローがそれぞれ占有する基板処理部(ユ
ニット)の数(ポジション数)の差で与えられる。この
差が負の場合、処理ポジション差Anは0とする。な
お、ここではインデクサーINDでの処理をポジション
数に含めて計算しているが、インデクサーINDでの処
理をポジション数に含めないで計算してもよい。このよ
うな処理ポジション差Anを求めるのは、後の第2カセ
ット(n+1)の基板が先の第1カセット(n)の基板
を追い越すことを防止したものである。すなわち、先の
第1カセット(n)よりも後の第2カセット(n+1)
のポジション数が少ない場合、この差分のサイクルだけ
後の第2カセット(n+1)の処理開始を待機させなけ
れば、後の第2カセット(n+1)の基板が第1カセッ
ト(n)の基板を追い越すという干渉が生じて、タクト
管理が不可能となるといった問題や両カセット(n、n
+1)のウエハフローが混乱するといった問題が発生す
るので、このような問題を未然に防止したものである。
【0153】処理ポジション差Anの具体的計算方法
は、第1実施例の図10のステップS22の説明や表1及
び表2の説明で開示した方法と同様であるので詳細な説
明を省略する。なお、表1及び表2の読替えにおいて、
先のカセット(n)が被割り込み側に対応し、後のカセ
ット(n+1)が割り込み側に対応する。
【0154】次に、図27に示すように、被割り込みロ
ットである第1カセット(n=1)とこれに対して異種
フローの関係にある割り込みロットである第2カセット
(n+1=2)とに関して、これら一対のカセット
(n、n+1)のウエハフローにおいて共通して使用さ
れている基板処理部(ユニット)で先の被割り込み側の
第1カセット(n)の基板が並行処理されるか否かを判
別する(ステップS1023)。このような判別を行うの
は、以下に詳細に説明するが、並行処理を行う基板処理
部(ユニット)で被割り込み側の第1カセット(n)の
基板と割り込み側の第2カセット(n+1)の基板とが
衝突することを防止したものである。
【0155】並行処理がない場合は、図28に示すよう
に、被割り込みロットである第1カセット(n=1)と
これに対して異種フローの関係にある割り込みロットで
ある第2カセット(n+1=2)とに関して、これら一
対のカセット(n、n+1)のウエハフローの最大フロ
ーステップ差Bnを求める(ステップS1024)。この最
大フローステップ差Bnは、一対のカセット(n、n+
1)のウエハフローがそれぞれ占有する基板処理部(ユ
ニット)に処理順に順位(フローステップ)をつけた場
合に、共通して使用されている基板処理部(ユニット)
間における順位(フローステップ)の差(フローステッ
プ差Bm)の最大値で与えられる(「m」は、共通して
使用される基板処理部の識別のための添字)。この場
合、フローステップ差Bmが負の場合、Bm=0とする。
なお、ここでは、インデクサーINDからの搬出処理を
フローステップに含めて計算しているが、インデクサー
INDからの搬出処理をフローステップに含めないで計
算してもよい。このような最大フローステップ差Bnを
求めるのは、先の被割り込み側の第1カセット(n)の
基板の処理と後の割り込み側の第2カセット(n+1)
の基板の処理とが衝突することを主に防止したもので、
第2カセット(n+1)の基板の処理が第1カセット
(n)の基板の処理を追い越すことを防止することにも
なる。すなわち、第1カセット(n)よりも第2カセッ
ト(n+1)のフローステップが小さくなる基板処理部
がある場合、この差分の最大値以上後の第2カセット
(n+1)の処理を待機させなければ、後の割り込み側
の第2カセット(n+1)の基板が先の被割り込み側の
第1カセット(n)の基板と衝突するという干渉が生じ
て、タクト管理が不可能となるといった問題等を防止し
たものである。
【0156】このように平行処理がない場合、フロース
テップ差Bm及び最大フローステップ差Bnの具体的計算
方法は、第1実施例の図11のステップS24の説明や表
3〜表6の説明で開示した方法と同様であるので詳細な
説明を省略する。なお、表3〜表6の読替えにおいて、
先のカセット(n)が被割り込み側に対応し、後のカセ
ット(n+1)が割り込み側に対応する。
【0157】並行処理がある場合は、図28に示すよう
に、並行処理がない場合と同様にして求めたフローステ
ップのうち、並行処理のある基板処理部(ユニット)に
関するものにつき、(並行処理数−1)を加算して新た
にフローステップとする(ステップS1025)。その後、
得られたフローステップの差としてフローステップ差B
mを求め、これらの最大値として最大フローステップ差
Bnを得る(ステップS1024)。最大フローステップ差
Bnを求める過程で、並行処理のある基板処理部(ユニ
ット)につき(並行処理数−1)を加算したフローステ
ップを用いるのは、並行処理のある基板処理部(ユニッ
ト)で後の割り込み側の第2カセット(n+1)の基板
の処理と先の被割り込み側の第1カセット(n)の基板
の処理とが衝突することを防止したものである。ここで
−1の項は、並行処理のある基板処理部(ユニット)の
いずれに第1カセット(n)の最後の基板が残っている
かわからない場合にも、両カセット(n、n+1)間で
干渉の問題が生じないように安全をとったものである。
【0158】このように平行処理がある場合、フロース
テップ差Bm及び最大フローステップ差Bnの具体的計算
方法は、第1実施例の図11のステップS25、S24の説
明や表7〜表9の説明で開示した方法と同様であるので
詳細な説明を省略する。なお、表7〜表9の読替えにお
いて、先のカセット(n)が被割り込み側に対応し、後
のカセット(n+1)が割り込み側に対応する。もっと
も、表9と表8は前後の順番を入れ換えただけに過ぎな
いので、割り込み側のカセットが1つだけの時は、いず
れか一方を割り込み開始の際の最大フローステップ差B
nとすると、他方は、後に問題となる割り込み終了の際
の投入待機サイクルWnの計算に際して算出する最大フ
ローステップ差Bnとなる関係にある。
【0159】最後に、図28に示すように、処理ポジシ
ョン差Anと最大フローステップ差Bnの中で最大値Wn
=W1を求める(ステップS1026)。この最大値Wnは、
被割り込み側及び割り込み側の両カセット(n、n+
1)の基板の干渉を防止すべく後の割り込み側の第2カ
セット(n+1)の基板の投入を制限すべき循環搬送の
回数、すなわち投入待機サイクルとなっている。
【0160】再び図21に戻って、タクトタイムTn=
T1の経過を待って、投入待機サイクルWn=W1が1以
上か否かを判別する(ステップS1035)。
【0161】ステップS1035で投入待機サイクルWn=
W1が1以上で割り込み側の第2カセット(n+1)の
投入が制限されると判定された場合、図22に示すよう
に待機タイマをスタートさせる(ステップS1037)。次
に、タクトタイマをスタートさせる(ステップS103
8)。次に、被割り込み側の第1カセット(n)の基板
30の1サイクルの循環搬送を行わせる(ステップS10
39)。この場合、割り込み側の第2カセット(n+1)
は待機状態となる。次に、第1カセット(n)の中断前
の最後の基板30についての(Wn+1=W1+1)回目
の循環搬送かどうかを判別する(ステップS1040)。該
当しない場合、タクトタイムTn=T1の経過を待ってス
テップS1038に戻り、同様の動作を繰返し、第1カセッ
ト(n=1)の中断前の最後の基板30の処理を順次進
行させる。
【0162】ステップS1040で第1カセット(n=1)
の中断前の最後の基板30についての(Wn+1=W1+
1)回目の循環搬送と判別された場合、割り込み側の第
2カセット(n+1)の基板30の待機状態を解除すべ
く、待機タイム(Wn×Tn=W1×T1)の経過を待つ。
次に、投入待機サイクルWn=W1が標準待機サイクルW
max未満かどうかを判別する(S1042)。標準待機サイ
クルWmaxとは、前の被割り君側のカセットの中断前の
残りの基板の処理が全部終了するまで後の割り込み側の
カセットの基板処理を待機させる場合の待機中のサイク
ル数を示し、この場合第1カセット(n=1)のウエハ
フローの総ポジション数(インデクサーINDを含む)
から1を引いた値となる。
【0163】ステップS1042で投入待機サイクルWn=
W1が標準待機サイクルWmax未満と判別された場合、タ
クトタイマをスタートさせる(ステップS1043)。この
際、タクトタイムTは、第1カセットのタクトタイムT
n=T1及び第2カセットのタクトタイムTn+1=T2のう
ち長い方とする。次に、第1及び第2カセット(n、n
+1)の基板30の1サイクルの循環搬送を行わせる
(ステップS1044)。この場合、搬送ロボット10は、
第1及び第2カセット(n、n+1)の各基板30を混
乱無く循環搬送させ得るように動作する。すなわち、搬
送ロボット10を両カセット20のウエハフローに含ま
れる処理に対応する全ての基板処理部(ユニット)にア
クセスするように巡回させる。次に、第1カセット
(n)の最後の基板30についての最後の循環搬送かど
うかを判別する(ステップS1045)。該当しない場合、
タクトタイムTの経過を待ってステップS1043に戻り、
同様の動作を繰返し、第1及び第2カセット(n、n+
1)の基板30の処理を順次並列的に進行させる。
【0164】ステップS1045で第1カセット(n)の最
後の基板30についての最後の循環搬送と判別された場
合、タクトタイムTの経過を待って、図23に示すよう
に、第2カセット(n+1)が最後の割り込みカセット
かどうかを判別する(ステップS1048)。ステップS10
48で最後の割り込みカセットでないと判別された場合、
次の割り込みカセットである第3カセットを投入すべ
く、カセットの番号nと投入待機サイクルWnとを更新
する(ステップS1054)。次に、タクトタイマをスター
トさせ(ステップS1059)、第2カセット(n=2)の
残りの基板30の1サイクルの循環搬送を搬送ロボット
10に行わせる(ステップS1060)。次に、第2カセッ
ト(n=2)の最後の基板30についての最後の循環搬
送かどうかを判別する(ステップS1061)。この場合、
該当しないのでタクトタイムT2の経過を待ってステッ
プS1059に戻り、同様の動作を繰返し、第2カセット
(n=2)の残りの基板30の処理を順次進行させる。
ステップS1061で最後の基板30についての最初の循環
搬送と判別された場合、タクトタイムTn=T2の経過を
待って図21のステップS1020に戻る。このステップS
1020では、次の割り込みロットである第3カセット(n
+1=3)の連続処理を実行するために必要な値、すな
わち投入待機サイクルWn等を決定する。以後、図21
〜図23に示すステップS1035〜S1048に基づいて、第
2及び第3カセット(n=2、n+1=3)を最小の待
機時間で連続して処理する。さらに、ステップS1048
で、最後の割り込みロットのカセットでないと判別され
た場合、カセットの番号を加算等し(ステップS105
4)、第3カセット(n=3)と第4カセット(n+1
=4)を連続して処理する(ステップS1059〜S1061、
S1020、S1035〜S1048)。このような動作を最後の割
り込みカセットまで繰返す。
【0165】なお、図21のステップS1036で投入待機
サイクルWn=W1が1未満(すなわち0)で割り込み側
の第2カセット(n+1=2)の投入が制限されないと
判定された場合、図22のステップS1043に進み、タク
トタイマをスタートさせ、ステップS1044で第1カセッ
ト(n=1)の残りの基板30と第2カセット(n+1
=2)の最初の基板30とについて1サイクルの循環搬
送を行わせる(ステップS1044)。次に、ステップS10
45で第1カセット(n=1)の最後の基板30について
の最後の循環搬送かどうかを判別し、該当しない場合
は、タクトタイムTの経過を待ってステップS1043に戻
る。このような動作を繰返して、第1カセット(n=
1)の最後の基板30についての最後の循環搬送と判定
した場合、タクトタイムTの経過を待って図23のステ
ップS1048に進む。
【0166】また、図22のステップS1042で投入待機
サイクルW1がWmaxの場合、被割り込み側の第1カセッ
ト(n=1)の基板処理が全部終了するまで割り込み側
の第2カセット(n+1=2)の投入が制限されるもの
として、直ちに図23のステップS1048に進み、第2カ
セット(n+1=2)が最後の割り込みカセットである
か否かを判別する。以後、上記と同様の手順によって第
2カセット(n+1=2)の基板30の処理を順次進め
る。
【0167】図23のステップS1048で最後の割り込み
カセットと判断された場合、図24に示すように、カセ
ットの番号nと投入待機サイクルWnとを更新する(ス
テップS1154)。次に、タクトタイマをスタートさせる
(ステップS1131)。例えば第2カセット(n+1=
2)が最後の割り込みカセットである場合、タクトタイ
ムTnはT2となる。次に、割り込み側の第2カセット
(n=2)の残りの基板30の1サイクルの循環搬送を
搬送ロボット10に行わせる(ステップS1132)。次
に、第2カセット(n=2)の最後の基板30の最初の
循環搬送かどうかを判別する(ステップS1134)。該当
しない場合、タクトタイムTn=T2の経過を待ってステ
ップS1131に戻り、同様の動作を繰返し、割り込み側の
第2カセット(n=2)の残りの基板30の処理を順次
進行させる。ステップS1134で第2カセット(n=2)
の最後の基板30の最初の循環搬送と判別された場合、
第2カセット(n=2)の割り込み処理を終了して被割
り込側の第1カセット(n+1=3)の中断を解消する
ために必要な値、すなわち投入待機サイクルWn等を決
定する(ステップS1120)。このステップS1120は前述
したステップS1020に対応し、ステップS1020と同様な
図27及び図28に示す処理を行いつつ投入待機サイク
ルWn等を決定する。以後、図24のステップS1135と
図25のステップS1137〜S1148とに示すように、第2
及び第1カセット(n=2、n+1=3)を最小の待機
時間で連続して処理する。なお、図24のステップS11
35と図25のステップS1137〜S1145とは、図21のス
テップS1035と図22のステップS1037〜S1045とに対
応するので詳細な説明を省略する。
【0168】図25のステップS1145で割り込み側の第
2カセット(n)の最後の基板30についての最後の循
環搬送と判別された場合、タクトタイムTの経過を待っ
て、図26に示すように、タクトタイマをスタートさせ
(ステップS1149)、被割り込み側の第1カセット(n
+1=3)の残りの基板30の1サイクルの循環搬送を
搬送ロボット10に行わせる(ステップS1150)。次
に、第1カセット(n+1=3)の最後の基板30につ
いての最後の循環搬送かどうかを判別する(ステップS
1151)。この場合、該当しないのでタクトタイムTn=
T1の経過を待ってステップS1149に戻り、同様の動作
を繰返し、第1カセット(n+1=3)の残りの基板3
0の処理を順次進行させる。ステップS1151で最後の基
板30についての最初の循環搬送と判別された場合、タ
クトタイムTn=T1の経過を待って被割り込みロットで
ある第1カセット(n+1=3)の処理を終了する。
【0169】以下、第3実施例の基板処理装置の具体的
動作例について説明する。
【0170】表20は、第3実施例の装置によって、第
1実施例で説明した表1に対応する一対の異種フローの
うち、先の第1カセット(n)の処理中に、後の第2カ
セット(n+1)を割り込ませた場合におけるフロー接
続部(割り込み開始ゾーン)のウエハ処理サイクルを示
し、表21は、第3実施例の装置によって、第2カセッ
ト(n’)の割り込み処理終了後に、第1カセット
(n’+1)の処理を再開させた場合におけるフロー接
続部(割り込み終了ゾーン)でのウエハ処理サイクルを
示す。この表では、インデクサーINDのウエハ受渡し
ポジションから未処理の基板30を取り出し、搬送ロボ
ット10が基板処理部(ユニット)を一巡して、再び処
理済基板30がインデクサーINDに戻って来た状態で
の基板処理部(ユニット)における基板30の有無が示
される。
【0171】
【表20】
【0172】
【表21】
【0173】ここで、Aは被割り込み側の第1カセット
(nまたはn’+1)の基板30が存在することを、B
は割り込み側の第2カセット(n+1またはn’)の基
板30が存在することを、Xは基板30が存在しないこ
とを示す。なお、〔A〕は第1カセット(n)の最後の
基板30が存在することを意味し、〔B〕は第2カセッ
ト(n’)の最後の基板30が存在することを意味す
る。
【0174】表からも明らかなように、第1カセット
(n)の処理中に、異種フローの割り込みロットである
第2カセット(n+1)の基板処理を途切れることなく
割り込ませることができるとともに、第2カセット
(n’)の割り込み処理終了後に、第1カセット(n’
+1)の基板処理を途切れることなく再開することがで
きる。よって、割り込み側の第2カセット(n+1)の
基板の投入を待機させたり被割り込み側の第1カセット
(n’+1)の基板の投入を待機させたりることによっ
て生じていた時間ロスをなくすことができる。
【0175】表22及び表23は、第1実施例で説明し
た表1に示す一対の異種フローのカセット(n、n+
1)の基板を従来例の装置によって割り込み処理した場
合のウエハ処理サイクルを示す。
【0176】
【表22】
【0177】
【表23】
【0178】表からも明らかなように、第1カセット
(n)の処理中に第2カセット(n+1)を割り込ませ
るに際して、第2カセット(n+1)の基板の投入を5
サイクル分待機させることとなり、表20の第3実施例
に比較して5サイクル分だけ待機時間が増大する。さら
に、第2カセット(n’)の割り込み終了後に第1カセ
ット(n’+1)の処理を再開させるに際して、第1カ
セット(n+1)の基板の投入を5サイクル分待機させ
ることとなり、表21の第3実施例に比較して5サイク
ル分だけ待機時間が増大する。よって、従来の装置では
第3実施例の装置に比較して合計10サイクル分の遅延
時間が生じてしまう。
【0179】表24は、従来例と第3実施例の装置の割
り込み処理によって生じる遅延時間の比較を示す。
【0180】
【表24】
【0181】なお、時間ロスの計算において、第1及び
第2カセットのウエハ処理におけるタクトタイムをとも
に60秒で同一としてある。
【0182】図29は、参考のため、表20から表23
に示すウエハ処理のフロー及びタイミングを具体的に図
示したものである。図29(a)は、割り込み処理の開
始時におけるウエハ処理を示し、図29(b)は、割り
込み処理の終了時おけるウエハ処理を示す。ここで、横
軸は、時間すなわちサイクルに対応し、縦軸は、基板処
理部(ユニット)を示す。図29(a)において、太い
実線は、被割り込み側の第1カセット(n)の割り込み
処理の開始時における最後の基板30の処理タイミング
を示し、点線は、第3実施例の装置において割り込みロ
ットとして投入される第2カセット(n+1)の最初の
基板30の処理タイミングを示し、一点鎖線は、従来例
の装置において割り込みロットとして投入されるカセッ
トの最初の基板30の処理タイミングを示す。また、図
29(b)において、点線は、第3実施例の装置におい
て割り込みロットととして投入される第2カセット
(n’)の最後の基板30の処理タイミングを示し、太
い実線は、第3実施例の装置において割り込み処理の終
了時に処理を再開する第1カセット(n’+1)の最初
の基板30の処理タイミングを示し、一点鎖線は、従来
例の装置において割り込みロットととして投入されるカ
セットの最後の基板30の処理タイミングを示し、細い
実線は、従来例の装置において割り込み処理の終了時に
処理を再開する被割り込み側の最初の基板30の処理タ
イミングを示す。図からも明らかなように、実線で示す
第3実施例の処理では、待機サイクルが生じていない。
その一方、細い実線で示す従来例の処理では、合計10
回分の待機サイクルが生じる。
【0183】表25は、第3実施例の装置によって、第
1実施例で説明した表2に示す一対の異種フローのう
ち、先の第1カセット(n)の処理中に、後の第2カセ
ット(n+1)を割り込ませた場合におけるフロー接続
部(割り込み開始ゾーン)でのウエハ処理サイクルを示
し、表26は、第3実施例の装置によって、第2カセッ
ト(n’)の割り込み処理の終了後に、第1カセット
(n’+1)の基板処理を再開させた場合におけるフロ
ー接続部(割り込み終了ゾーン)でのウエハ処理サイク
ルを示す。
【0184】
【表25】
【0185】
【表26】
【0186】表からも明らかなように、被割り込み側の
第1カセット(n)の処理中に、異種フローの割り込み
ロットである第2カセット(n+1)の基板処理を連続
的に割り込ませることができるとともに、割り込み側の
第2カセット(n’)の割り込み処理の終了後に、被割
り込み側の第1カセット(n’+1)の基板処理を途切
れることなく再開することができる。ただし、処理ポジ
ション差とフローステップ差に起因して、第2カセット
(n+1)の割り込み処理開始に際して2サイクル分待
機が生じる。
【0187】表27及び表28は、第1実施例で説明し
た表2に示す一対の異種フローのカセット(n、n+
1)の基板を従来例の装置によって割り込み処理した場
合のウエハ処理サイクルを示す。
【0188】
【表27】
【0189】
【表28】
【0190】表からも明らかなように、割り込み側の第
2カセット(n+1)の割り込み処理の開始に際して最
初の基板の投入を5サイクル分待機させることとなり、
被割り込み側の第1カセット(n’+1)の処理再開に
際して最初の基板の投入をさらに3サイクル分待機させ
ることとなる。よって、従来の装置では第3実施例の装
置に比較して合計6サイクル分の遅延時間が生じてしま
う。
【0191】表29は、従来例と第3実施例の装置の割
り込み処理によって生じる遅延時間の比較を示す。
【0192】
【表29】
【0193】なお、時間ロスの計算において、第1及び
第2カセットのウエハ処理におけるタクトタイムをとも
に60秒で同一としてある。
【0194】表30は、第3実施例の装置によって、第
1実施例で説明した表7に示す一対の異種フローのう
ち、先の第1カセット(n)の処理中に、後の第2カセ
ット(n+1)を割り込ませた場合におけるフロー接続
部(割り込み開始ゾーン)でのウエハ処理サイクルを示
す。また、表31は、第3実施例の装置によって、第2
カセット(n’)の割り込み処理終了後に、第1カセッ
ト(n’+1)の基板処理を再開させた場合におけるフ
ロー接続部(割り込み終了ゾーン)でのウエハ処理サイ
クルを示す。なおこの場合、第1カセット(nまたは
n’+1)のウエハフローに並行処理が含まれる。
【0195】
【表30】
【0196】
【表31】
【0197】表からも明らかなように、割り込み処理開
始に際して、第2カセット(n+1)の基板の投入を5
サイクル分待機させることとなり、8サイクル分待機さ
せる従来例に比較して3サイクル分だけ待機時間が減少
し、割り込み処理終了に際して、第1カセット(n’+
1)の再開を3サイクル分待機させることとなり、5サ
イクル分待機させる従来例に比較して2サイクル分だけ
待機時間が減少する。よって、従来の装置では第3実施
例の装置に比較して合計5サイクル分の遅延時間が生じ
てしまう。
【0198】上記第3実施例では、基板処理部(ユニッ
ト)としてインタフェース用バッファが含まれない場合
について説明してきた。インタフェース用バッファと
は、基板処理装置の外部に接続されるステッパー等の外
部装置とのインタフェースのための装置のことをいう。
一般に、ステッパー等の外部装置は、それに固有のサイ
クルタイムで動作しているため、第3実施例の基板処理
装置のタクトタイムとの不一致により、タクト管理が不
可能となる。したがって、このようなインタフェース用
バッファを含むウエハフローの処理中に別のウエハフロ
ーを割り込ませる場合、割り込み側のウエハフローのタ
クト管理が不可能となる。このような問題を解決するた
め、インタフェース用バッファ装置以降の被割り込みカ
セットのウエハフローと割り込みカセットのウエハフロ
ーとに関して、上記第3実施例の方法によって投入待機
サイクルWnを求めて(図27及び図28参照)、割り
込みカセット側のウエハフローのタクト管理を可能にす
る。このような投入待機サイクルWnの計算において、
インタフェース用バッファは、基板30の搬出処理を行
うインデクサーINDに置き換えて扱う。この場合、被
割り込み側のカセットのウエハフローのインタフェース
用バッファ前の全ての処理が終了して、被割り込み側の
カセット20の最終の基板がインタフェース用バッファ
から搬出された段階で、タクト管理を開始し、投入待機
サイクルWnを計算し、或いは予め計算した投入待機サ
イクルWnに基づいて、割り込み側のカセット20の待
機と処理とを行う。
【0199】第1実施例で用いた表18を利用して説明
すると、先に投入する被割り込み側の第1カセット
(n)のウエハフローには、インタフェース用バッファ
での処理(IF−B)とスピンデベロッパSDでの処理
(DEV)とが含まれる。この場合、処理ポジション差
An=0で、フローステップ差Bm=1で、最大フロース
テップ差Bn=1である。したがって、割り込み側のカ
セット(n+1)を投入する際の投入待機サイクルWn
=1となる。なお、被割り込み側のカセット(n)を再
開する際の投入待機サイクルWn=2となる。
【0200】また、上記第3実施例では、被割り込み側
のカセット20が並行処理を含む場合に、並行処理のあ
る基板処理部(ユニット)に関するものにつき、(並行
処理数−1)を加算して新たにフローステップとし、並
行処理のある基板処理部(ユニット)で被割り込み及び
割り込み側のカセット20の基板の処理が衝突すること
を防止している。しかし、これは最悪の状態に備えたも
のである。例えば、被割り込み側のカセット20の最後
の基板30が割り込み側のカセット20の基板と重複す
る基板処理部(ユニット)に入らない場合、被割り込み
側のカセット20の最後から2番目或いはそれ以前の基
板30の循環搬送に着目し、この基板処理部(ユニッ
ト)については、このような実質的に最後の基板30に
対するものとしてフローステップ差Bmを求め(具体的
には、フローステップに、(並行処理数−2)、(並行
処理数−3)、…を加算し)、全体での投入待機サイク
ルWnを減少させることもできる。なお、割り込み側の
カセット20の主に先頭側に並行処理が含まれる場合に
も、上記と同様の手法によってフローステップ差Bmを
減少させ、全体での投入待機サイクルWnを減少させる
ことができる。
【0201】第1実施例で用いた表19を利用して説明
すると、被割り込み側のカセット(n)の基板の処理
a、b、cは並行処理となっている。このような被割り
込み側のカセット(n)の処理を中断して割り込み側の
カセット(n+1)の基板の処理を接続する場合、図2
7及び図28のような計算方法では、投入待機サイクル
Wn=2となる。一方、被割り込み側のカセット(n)
の最後の基板30が処理cに対応する基板処理部(ユニ
ット)で処理される場合、処理aでの衝突は最後から2
番目以上の基板30で生じ得ることとなるので、投入待
機サイクルWnを減少させることができる。すなわち、
割り込み側のカセット(n+1)の投入サイクルを1サ
イクル早めることができる。
【0202】
【G.第4実施例の基板処理装置の構成】第4実施例の
基板処理装置は、上記の第3実施例の場合と異なりタク
ト管理を行わないが、その他の点で、第3実施例の基板
処理装置とほとんど変わらない。したがって、その構成
は図5及び図6に示すものとほぼ一致し、コントローラ
50に関してのみ相違するので、詳細な説明は動作の説
明の欄にゆずる。
【0203】
【H.第4実施例の基板処理装置の動作】第4実施例の
基板処理装置の動作は、タクト管理を行わない点を除
き、第3実施例の基板搬送装置の動作と変わらない。
【0204】図30〜図36は、第4実施例の基板処理
装置の動作の詳細を示したフローチャートである。
【0205】まず、図30に示すように、これから処理
する第1カセット(n=1)の基板の処理条件等を入力
する(ステップS1201)。次に、ステップS1201で与え
られた諸量に基づいて、第1カセット(n=1)の基板
の1サイクルの循環搬送を搬送ロボットに行わせる(ス
テップS1232)。次に、第1カセット(n=1)の処理
の中断指令があったかどうかを判別する(ステップS12
33)。第1カセット(n=1)の中断指令があった場合
には、以下に詳細に説明するように第1カセット(n=
1)の処理を一時的に中断してこれとは異種フローであ
る第2カセット(n+1=2)の基板処理を優先的に実
行する割り込み処理が行われるが、このような中断指令
がない場合には、第1カセット(n=1)の最後の基板
の最後の循環搬送かどうかを判別する(ステップS123
6)。該当しない場合、ステップS1232に戻って同様の
動作を繰返し、第1カセット(n=1)内の基板の処理
を順次進行させる。一方、第1カセット(n=1)の最
後の基板の最後の循環搬送に該当する場合、この基板で
第1カセット(n=1)の処理を終了する。
【0206】ステップS1233で第1カセット(n=1)
の処理中断の指令があったと判断された場合、図31に
示すように、被割り込み側の第1カセット(n=1)の
中断前の最後の基板の最初の循環搬送かどうかを判別す
る(ステップS1234)。中断前の最後の基板の最初の循
環搬送が始まっているときには、これから処理すべき異
種フローの割り込みロットである第2カセット(n+1
=2)の割り込み処理を実行するために必要な投入待機
サイクルを決定する(ステップS1220)。なお、投入待
機サイクルの決定は図27及び図28に示す処理により
行われる。次に、投入待機サイクルWn=W1が1以上か
否かを判別する(ステップS1235)。ステップS1235で
投入待機サイクルWn=W1が1以上で割り込み側の第2
カセット(n+1)の投入が制限されると判定された場
合、カウンタの値D=0として初期状態とする(ステッ
プS1237)。次に、図32に示すように、被割り込み側
の第1カセット(n=1)の基板の1サイクルの循環搬
送を行わせる(ステップS1239)。この場合、割り込み
側の第2カセット(n+1=2)は、処理開始が制限さ
れ待機状態となる。次に、カウンタの値Dに1を加算し
て(ステップS1240)、Dが投入待機サイクルWn=W1
以上かどうかを判別する(ステップS1340)。該当しな
い場合、ステップS1239に戻り、同様の動作を繰返し、
第1カセット(n=1)の最後の基板の処理を順次進行
させる。
【0207】ステップS1340でDが投入待機サイクルW
n=W1以上と判別された場合、第2カセット(n+1)
の基板の待機状態を解除し、投入待機サイクルW1が標
準待機サイクルWmax未満かどうかを判別する(S124
2)。投入待機サイクルW1が標準待機サイクルWmax未
満と判別された場合、第1及び第2カセット(n、n+
1)の基板の1サイクルの循環搬送を行わせる(ステッ
プS1244)。次に、第1カセット(n=1)の最後の基
板についての最後の循環搬送かどうかを判別する(ステ
ップS1245)。該当しない場合、ステップS1244に戻
り、同様の動作を繰返し、第1及び第2カセット(n、
n+1)の基板の処理を順次並列的に進行させる。
【0208】ステップS1245で被割り込み側の第1カセ
ット(n)の最後の基板についての最後の循環搬送と判
別された場合、図33に示すように、割り込み側の第2
カセット(n+1)が最後の割り込みカセットかどうか
を判別する(ステップS1248)。ステップS1248で最後
の割り込みカセットでないと判別された場合、次の割り
込みカセットである第3カセットを投入すべく、カセッ
トの番号nと投入待機サイクルWnとを更新する(ステ
ップS1254)。次に、第2カセット(n=2)の残りの
基板の1サイクルの循環搬送を搬送ロボットに行わせる
(ステップS1260)。次に、第2カセット(n=2)の
最後の基板についての最後の循環搬送かどうかを判別す
る(ステップS1261)。この場合、該当しないのでステ
ップS1260に戻って同様の動作を繰返し、第2カセット
(n=2)の残りの基板の処理を順次進行させる。ステ
ップS1261で最後の基板についての最初の循環搬送と判
別された場合、図31のステップS1220に戻る。このス
テップS1220では図27及び図28に示す処理によっ
て、次の割り込みロットである第3カセット(n+1=
3)の連続処理を実行するために必要な投入待機サイク
ルWnを決定する。以後、図31〜21に示すステップ
S1235〜S1248に基づいて、第2及び第3カセット(n
=2、n+1=3)を最小の待機時間で連続して処理す
る。このような動作を最後の割り込みカセットまで繰返
す。
【0209】なお、図31のステップS1235で投入待機
サイクルWn=W1が1未満(すなわち0)で割り込み側
の第2カセットの投入が制限されないと判定された場
合、図32のステップS1244に進み、ステップS1244で
第1カセット(n=1)の残りの基板と第2カセット
(n+1=2)の最初の基板とについて1サイクルの循
環搬送を行わせる(ステップS1244)。次に、ステップ
S1245で第1カセット(n=1)の最後の基板について
の最後の循環搬送かどうかを判別し、該当しない場合は
ステップS1244に戻る。このような動作を繰返して、第
1カセット(n=1)の最後の基板についての最後の循
環搬送と判定した場合図33のステップS1248に進む。
【0210】また、図32のステップS1242で投入待機
サイクルWn=W1がWmaxの場合、被割り込み側の第1
カセット(n=1)の基板処理が全部終了するまで割り
込み側の第2カセット(n+1=2)の投入が制限され
るものとして、直ちに図33のステップS1248に進み、
第2カセット(n+1=2)が最後の割り込みカセット
であるか否かを判別する。
【0211】図33のステップS1248で最後の割り込み
カセットと判断された場合、図34に示すように、カセ
ットの番号nと投入待機サイクルWnとを更新する(ス
テップS1454)。次に、この場合最後の割り込みカセッ
トである第2カセット(n=2)の基板の1サイクルの
循環搬送を搬送ロボットに行わせる(ステップS143
2)。次に、割り込み側の第2カセット(n=2)の最
後の基板の最初の循環搬送かどうかを判別する(ステッ
プS1434)。該当しない場合、ステップS1432に戻って
同様の動作を繰返し、第2カセット(n=2)内の基板
の処理を順次進行させる。ステップS1434で第2カセッ
ト(n=2)の最後の基板の最初の循環搬送と判別され
た場合、第2カセット(n=2)の割り込み処理を終了
し、被割り込みロットである第1カセット(n+1=
3)の中断を解消するために必要な投入待機サイクルW
nを決定する(ステップS1420)。この場合も投入待機
サイクルの決定は図27及び図28に示す処理により行
われる。以後、図34のステップS1435、S1437と図3
5のステップS1439〜S1445とに示すように、第2及び
第1カセット(n=2、n+1=3)を最小の待機時間
で連続して処理する。なお、図34のステップS1435、
S1437と図35のステップS1439〜S1445とは、図31
のステップS1235、S1237と図32のステップS1239〜
S1245とに対応するので詳細な説明を省略する。
【0212】図35のステップS1445で、割り込みロッ
トである第2カセット(n)の最後の基板についての最
後の循環搬送と判別された場合、図36に示すように、
被割り込みロットである第1カセット(n+1=3)の
残りの基板の1サイクルの循環搬送を搬送ロボットに行
わせる(ステップS1450)。次に、第1カセット(n+
1=3)の最後の基板についての最後の循環搬送かどう
かを判別する(ステップS1451)。この場合、該当しな
いのでステップS1450に戻って同様の動作を繰返し、第
1カセット(n+1=3)の残りの基板の処理を順次進
行させる。ステップS1451で最後の基板についての最後
の循環搬送と判別された場合、被割り込みロットである
第1カセット(n+1=3)の処理を終了する。
【0213】以上、第3実施例及び第4実施例に即して
この発明を説明したが、この発明は上記第3実施例及び
第4実施例に限定されるものではない。例えば、投入待
機サイクルWnの計算方法は、フローステップ差Bn等と
一致させる必要はない。すなわち、投入待機サイクルW
nがフローステップ差Bn等より大きければ、ロットの異
なる前後カセットの追い越しがなくなり、カセット間の
基板の処理が干渉する事態が生じず、また、投入待機サ
イクルWnが標準待機サイクル(従来方法の場合の待機
サイクル)未満であれば、スループットを向上させるこ
とができる。
【0214】また、上記第3実施例では、被割り込みカ
セットのタクトタイムとこれと異なるロットの割り込み
カセットのタクトタイムとが異なる場合、装置内に有る
両カセットのどちらか長い方のタクトタイムとしている
が、これに限られるものではない。例えば、被割り込み
カセットのタクトタイムが長い場合に、割り込みカセッ
トのタクトタイムを被割り込みカセットに一致させるこ
ともできる。ただしこの場合、タクトタイムを長くした
ことによって投入待機サイクルを標準待機サイクル未満
とした効果が相殺されない範囲で両カセットを処理す
る。なお、両カセットのタクトタイムが同一の場合、両
カセットを一定のサイクルタイム、すなわち一定のタク
トタイムで処理することができる。
【0215】また、上記第3実施例及び第4実施例で
は、ウエハフローが異なる異種フローの割り込み処理の
場合のみについて説明したが、同一のウエハフローであ
って基板の処理温度、処理時間、回転数、処理液等の各
種プロセスデータやスループットが異なる異種レシピの
割り込み処理の場合であっても、割り込み側のロットの
投入時期を適宜サイクル単位で遅延させることにより、
スループットを大きくすることができる。
【0216】
【I.第5実施例の基板処理装置の構成】第5実施例の
基板処理装置は、上記の第1実施例の変形例であり、フ
ローが異なる複数の基板を順次処理する枚葉処理を行う
点で、フローが異なるロットを接続して前後の各ロット
の基板を連続処理する第1実施例と異なるが、その他の
点では、第1実施例の基板処理装置とほとんど変わらな
い。したがって、その構成は図7及び図8に示すものと
ほぼ一致し、コントローラ50に関してのみ相違するの
で、詳細な説明は動作の説明の欄にゆずる。
【0217】
【J.第5実施例の基板処理装置の動作】図37〜図4
1は、第5実施例の基板処理装置の動作を示すフローチ
ャートである。この場合、基板処理装置は、タクト管理
を行いつつ異種フローのロットの基板を枚葉処理する。
以下、図示のフローチャートを参照しつつ、基板30の
搬送手順を中心に装置の動作について説明する。
【0218】予め、オペレータが、枚葉処理すべきカセ
ット20の数、カセット20中の基板30の数、ウエハ
フロー、処理条件等とともに、枚葉処理の手順を入力す
る(ステップS2001)。ここで枚葉処理の手順とは、各
カセット20中の各基板30につき、いずれのウエハフ
ローや処理条件を選択して基板処理を実行するかの内容
であり、枚葉処理の場合には、各基板30毎にその内容
が異なる。なお、必要な場合は、装置を構成する各基板
処理部の配置に関する情報や搬送ロボット10に関する
情報をキーボード52を介して入力する。
【0219】次に、オペレータからの処理スタートの要
求に応じ、ステップS2001で与えられた諸量に基づい
て、これから枚葉処理すべき異種フローの各基板kを処
理するに際してのタクトタイム{Tk}を決定する(ス
テップS2002)。ここで、枚葉処理におけるタクト管理
は、一般に各基板のウエハフローが処理律速の場合であ
って各基板のウエハフローが温度条件等の時間を要素と
しない部分でのみ異なる場合に可能となる。なお、必要
な場合、基板30の搬送順序、処理時間等に基づいて、
搬送ロボット10の動作ルーチンの詳細や、各基板処理
部(ユニット)での処理パターンの詳細を決定する。な
お、タクトタイムTkの添え字「k」は、これから枚葉処
理すべき基板30に順番に付される通し番号で、1以上
の整数となっている。
【0220】これと同時に、一連の枚葉処理の循環搬送
開始前の準備として、カセット20から最初に処理すべ
き基板(この場合、k=1)30が取り出されてインデ
クサIND内で搬出可能状態とされる。
【0221】次に、タクトタイマをスタートさせる(ス
テップS2031)。ここでタクトタイムTは、これから基
板処理部(一連の処理開始直前のインデクサINDを除
く;タクト管理において、インデクサINDは最後の工
程の基板処理部として取り扱ったものである)に投入す
べき基板30と、既に枚葉処理が開始され各基板処理部
(一連の処理終了直前のインデクサINDを含む;タク
ト管理において、インデクサINDは最後の工程の基板
処理部として取り扱ったものである)内にある基板30
とを含む今回循環搬送予定の各基板30のタクトタイム
{Tk-r(r=0,1,2,…,r0)}のうち最長のもの
とする。なお、タクトタイム{Tk-r}の添え字「k-r」
は、今回循環搬送予定の基板30の通し番号に対応す
る。また、rは1以上r0以下の整数の変数で、r0は既に
枚葉処理が開始され各処理部(一連の処理終了直前のイ
ンデクサを除く)内にある基板30の数に対応する。よ
って、タクトタイムTは、一般にはTk、Tk-1、Tk-
2、…、Tk-rの中から最長のものを選択することとなる
が、この場合は最初の循環搬送であるからT=T1とな
る。
【0222】次に、基板{k−r(r=0,1,2,
…,r0)}に関して1サイクルの循環搬送を搬送ロボ
ット10に行わせる(ステップS2032)。ここで搬送す
べき基板{k−r}には、これから基板処理部に投入す
べき基板30基板kの他、既に枚葉処理が開始され各基
板処理部内にある基板k−1、k−2、k−3、…、k
−r0が含まれている。もっとも、今回は最初の循環搬
送であるから、第1基板(k=1)のみの1サイクルの
循環搬送を搬送ロボット10に行わせる(ステップS20
32)。その後、タクトタイムT=T1の経過を待って、
投入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=0,1,2,…,
r0)}を決定し、この投入待機サイクル{Wk+1,k-r}
の少なくとも1つが1以上か否かを判別する(ステップ
S2035)。
【0223】投入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=0,
1,2,…,r0)}は、枚葉処理中の各基板30に対す
る干渉を防止するために次の基板の投入を制限する待機
サイクル数に対応する。すなわち、既に投入している先
投入基板30に対応する基板{k−r}と、これから投
入すべき後投入基板30に対応する基板(k+1)との
処理の接続において、後投入の基板(k+1)の投入を
投入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=0,1,2,…,
r0)}だけ遅延させることによって、この基板(k+
1)と先投入の基板{k−r}との処理における干渉を
防止することができる。なお、以下に具体的に説明する
が、投入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=0,1,2,
…,r0)}は、先投入の基板{k−r}と後投入の基
板(k+1)とのウエハフローにおける処理ポジション
差Ak-rと、先投入の基板{k−r}と後投入の基板
(k+1)との最大フローステップ差Bk-r(これらの
量Ak-r、Bk-rの定義は後述する)とのうち大きい方の
値として与えられる。
【0224】図40及び図41は、ステップS2035での
投入待機サイクル{Wk+1,k-r}の算出の詳細を示した
フローチャートである。
【0225】まず、現在基板処理部内にある先投入の各
基板{k−r}と後投入の基板(k+1)とのウエハフ
ローにおける処理ポジション差{Ak-r(r=0,1,
2,…,r0);ここで添字「k-r」は、差を求める対象
となる先投入の各基板{k−r}を識別するためのもの
である}を求める(ステップS2022)。ここで処理ポジ
ション差{Ak-r(r=0,1,2,…,r0)}は、先投
入の各基板{k−r}のウエハフローが占有する基板処
理部(ユニット)の数(ポジション数)と、後投入の基
板(k+1)のウエハフローが占有する基板処理部(ユ
ニット)の数(ポジション数)との差(この差は、先投
入の基板の数に対応してr0+1個ある)で与えられ
る。これらの差{Ak-r}のいずれかが負の場合、干渉
の問題がそもそも発生しないことを意味するから、その
処理ポジション差{Ak-r}は0とする。なお、ここで
はインデクサーINDでの処理をポジション数に含めて
計算しているが、インデクサーINDでの処理をポジシ
ョン数に含めないで計算してもよい。このような処理ポ
ジション差{Ak-r}を求めるのは、後投入の基板(k
+1)が先投入の各基板{k−r}を追い越すことを防
止したものである。すなわち、先投入の各基板{k−
r}よりも後投入の基板(k+1)のいずれかのポジシ
ョン数が少ない場合、この差分のサイクルだけ後投入の
基板(k+1)の処理開始を待機させなければ、後投入
の基板(k+1)の基板が先投入の基板{k−r}のい
ずれかの基板を追い越すという干渉が生じて、タクト管
理が不可能となるといった問題や各基板{k−r}及び
(k+1)のウエハフローが混乱し、カセット20への
基板30搬入が混乱するといった問題が発生するので、
このような問題を未然に防止したものである。
【0226】各処理ポジション差{Ak-r}の具体的計
算は、先投入の複数の基板{k−r(r=0,1,2,
…,r0)}のウエハフローのそれぞれに対して実行す
る点を除き、第1実施例の図10のステップS22の説明
や表1及び表2の説明で開示した計算と同様であるので
詳細な説明を省略する。なお表1及び表2の読替えにお
いて、先のカセット(n)は先投入の各基板{k−r
(r=0,1,2,…,r0)}に対応し、後のカセッ
ト(n+1)は後投入の基板(k+1)に対応する。
【0227】次に、図40に示すように、現在基板処理
部内にある先投入の基板{k−r}と後投入の基板(k
+1)とのウエハフローにおいて共通して使用されてい
る基板処理部(ユニット)で先投入の基板{k−r}の
少なくとも1つが並行処理されるか否かを判別する(ス
テップS2023)。このような判別を行うのは、以下に詳
細に説明するが、並行処理を行う基板処理部(ユニッ
ト)で後投入の基板(k+1)と先投入の各基板{k−
r}とが衝突することを防止したものである。
【0228】並行処理がない場合は、図41に示すよう
に、現在基板処理部内にある先投入の各基板{k−r}
と後投入の基板(k+1)のウエハフローの最大フロー
ステップ差{Bk-r(r=0,1,2,…,r0);ここで
添字「k-r」は、差を求める対象となる先投入の各基板
{k−r}を識別するためのものである}を、先投入の
各基板{k−r}ごとに求める(ステップS2024)。こ
の最大フローステップ差{Bk-r}は、先投入の各基板
{k−r}と後投入の基板(k+1)のウエハフローが
それぞれ占有する基板処理部(ユニット)に処理順に順
位(フローステップ)をつけた場合に、先投入の各基板
{k−r}と後投入の基板(k+1)との間で共通して
使用されている基板処理部(ユニット)間における順位
(フローステップ)の差(フローステップ差{Bk-r,
m})の最大値で与えられる(「k-r」は、差を求める対
象となる先投入の各基板{k−r}を識別するための添
字であり、「m」は、共通して使用される基板処理部の
識別のための添字である)。
【0229】なお、フローステップ差{Bk-r,m}は、
先投入の各基板{k−r}ごとにこれらと後投入の基板
(k+1)との間で共通して使用される基板処理部の数
だけ存在する。このようにして得られた差{Bk-r,m}
のいずれかが負の場合、干渉の問題がそもそも発生しな
いことを意味するから、その処理ポジション差{Bk-r,
m}は0とする。また、最大フローステップ差{Bk-r}
は、先投入の各基板{k−r}ごとに求められる。さら
に、ここでは、インデクサーINDからの搬出処理をフ
ローステップに含めて計算しているが、インデクサーI
NDからの搬出処理をフローステップに含めないで計算
してもよい。
【0230】このような最大フローステップ差{Bk-
r}を求めるのは、後投入の基板(k+1)の処理と先
投入の各基板(k−r)の処理とが衝突することを主に
防止したもので、後投入の基板(k+1)の処理が先投
入の各基板(k−r)の処理を追い越すことを防止する
ことにもなる。すなわち、先投入の各基板(k−r)よ
りも後投入の基板(k+1)のフローステップが小さく
なる基板処理部がある場合、この差分の最大値以上、後
投入の基板(k+1)の処理を遅延させなければ、後投
入の基板(k+1)が先投入のいずれかの基板(k−
r)と衝突するという干渉が生じて、タクト管理が不可
能となるといった問題等を防止したものである。
【0231】このように平行処理がない場合、フロース
テップ差{Bk-r,m}及び最大フローステップ差{Bk-
r}の具体的計算は、先投入の複数の基板{k−r(r
=0,1,2,…,r0)}のウエハフローのそれぞれ
に対して実行する点を除き、第1実施例の図11のステ
ップS24の説明や表3〜表6の説明で開示した計算と同
様であるので詳細な説明を省略する。なお表3〜表6の
読替えにおいて、先のカセット(n)は先投入の各基板
{k−r(r=0,1,2,…,r0)}に対応し、後
のカセット(n+1)は後投入の基板(k+1)に対応
する。
【0232】並行処理がある場合は、図41に示すよう
に、先投入の各基板{k−r(r=0,1,2,…,r
0)}のフローステップについて、並行処理がない場合
と同様にして求めたフローステップのうちの並行処理の
ある基板処理部(ユニット)に関するものにつき、(並
行処理数−1)を加算して新たにフローステップとする
(ステップS2025)。その後、得られたフローステップ
の差としてフローステップ差{Bk-r,m(r=0,1,
2,…,r0)}を先投入の各基板{k−r}ごとに求め
る。さらに、これらの最大値として最大フローステップ
差{Bk-r(r=0,1,2,…,r0)}を、先投入の各
基板{k−r}ごとに得る(ステップS2024)。最大フ
ローステップ差{Bk}を求める過程で、並行処理のあ
る基板処理部(ユニット)につき(並行処理数−1)を
加算したフローステップを用いるのは、並行処理のある
基板処理部(ユニット)で後投入の基板(k+1)の処
理と先投入の基板(k−r)の処理とが衝突することを
防止したものである。ここで−1の項は、並行処理のあ
る基板処理部(ユニット)のいずれに先投入の基板(k
−r)が残っているかわからない場合にも、先投入の基
板(k−r)と後投入の基板(k+1)との間で干渉の
問題が生じないように安全をとったものである。
【0233】このように平行処理がある場合、フロース
テップ差{Bk-r,m}及び最大フローステップ差{Bk-
r}の具体的計算は、先投入の複数の基板{k−r(r
=0,1,2,…,r0)}のウエハフローのそれぞれ
に対して実行する点を除き、第1実施例の図11のステ
ップS25、S24の説明や表7〜表9の説明で開示した計
算と同様であるので詳細な説明を省略する。なお表7〜
表9の読替えにおいて、先のカセット(n)は先投入の
各基板{k−r(r=0,1,2,…,r0)}に対応
し、後のカセット(n+1)は後投入の基板(k+1)
に対応する。
【0234】最後に、図41に示すように、処理ポジシ
ョン差{Ak-r(r=0,1,2,…,r0)}及び最大フ
ローステップ差{Bk-r(r=0,1,2,…,r0)}の
うちいずれか大きい方の値に対応する相対待機サイクル
{wk-r(r=0,1,2,…,r0)}を先投入の各基板
{k−r}ごとに求め、これらの相対待機サイクル{w
k-r(r=0,1,2,…,r0)}から投入待機サイクル
{Wk+1,k-r(r=0,1,2,…,r0)}を求める(ス
テップS2026)。
【0235】ここで、相対待機サイクル{wk+1,k-r}
は、後投入の基板(k+1)の処理と先投入の基板{k
−r(r=0,1,2,…,r0)}の処理との干渉を
防止するため後投入の基板(k+1)の投入を制限すべ
き循環搬送の回数を、先投入の各基板{k−r}を基準
として表したものである。一方、投入待機サイクル{W
k+1,k-r}は、後投入の基板(k+1)の処理と先投入
の基板{k−r}の処理との干渉を防止するため後投入
の基板(k+1)の投入を制限すべき循環搬送の回数
を、先投入の最後の基板(k)を基準として表したもの
である。
【0236】投入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=0,
1,2,…,r0)}の算出に当たっては、相対待機サイ
クル{wk-r(r=0,1,2,…,r0)}に相関補正を
施す。ここで相関補正とは、先投入の複数の基板{k−
r(r=0,1,2,…,r0)}につき既に何回かの
循環搬送が繰返されていることを考慮して、上記の相対
待機サイクル{wk-r}を後投入の基板{k+1}の投
入が先投入の最後の基板(k)に対して実効的に制限さ
れるサイクル数(投入待機サイクル{Wk+1,k-r})に
変換することを意味する。すなわち、基板(k)に対す
る投入待機サイクル(Wk+1,k)と相対待機サイクル
(wk)とは一致するが、基板(k−1)に対する投入
待機サイクル(Wk+1,k-1)は、相関待機サイクル(wk
-1)−1となっており、基板(k−2)に対する投入待
機サイクル(Wk+1,k-2)は、相関待機サイクル(wk-
2)−2となり、…、基板(k−r0)に対する投入待機
サイクル(Wk+1,k-2)は、相関待機サイクル(wk-2)
−r0となっている。すなわち、一般的には、相関待機
サイクル及び投入待機サイクルの間にはWk+1,k-2=wk
-2−r0の関係が成り立つ。ここで、−r0の項は既に繰
返されている循環搬送の回数分だけ相関関係が減少する
ことを意味する。
【0237】図37のステップS2035で投入待機サイク
ル{Wk+1,k-r}の少なくとも1つ(この場合、第1基
板(k=1)の初回の循環搬送後であり、{Wk+1,k-
r}はW2,1のみからなる)が1以上で次の第2基板(k
+1=2)の投入が制限されると判定された場合、図3
8に示すように、タクトタイマをスタートさせる(ステ
ップS2038)。タクトタイムTは、図37のステップS
2031と同様に決定される。すなわち、タクトタイムT
は、既に処理が開始され各基板処理部(一連の処理終了
直前のインデクサINDを含む)内にある今回循環搬送
予定の各基板{k−r(r=0,1,2,…,r0)}
のタクトタイム{Tk-r(r=0,1,2,…,r0)}の
うち最長のものとする。
【0238】次に、第1基板(k=1)の1サイクルの
循環搬送を行わせる(ステップS2039)。この場合、第
2基板(k+1=2)は、待機状態となる。次に、第1
基板(k=1)についての{Wk+1,k-r+1}回目の循
環搬送かどうかを判別する(ステップS2040)。この場
合、第1基板(k=1)のみの循環搬送であり、{Wk+
1,k-r+1}はW2,1+1のみからなり、具体的には第1
基板(k=1)についてのW2,1+1回目の循環搬送か
どうかが判別されることとなる。該当しない場合、タク
トタイムTの経過を待ってステップS2038に戻り、同様
の動作を繰返し、第1基板(k=1)の処理を順次進行
させる。
【0239】ステップS2040で基板(k=1)について
の{Wk+1,k-r+1}=W2,1+1回目の循環搬送と判別
された場合、第2基板(k+1=2)の待機状態が解除
され、基板の番号kが更新される(ステップS2041)。
この待機状態の解除までに、ステップS2038からステッ
プS2040までの処理の繰り返しによって第1基板(k=
1)のみの循環搬送がW2,1回繰り返されることとな
り、結果的に第2基板(k+1=2)の投入が投入待機
サイクル{Wk+1,k-r}=W2,1だけ遅延する。
【0240】次に、ステップS2048に進み、次に処理す
べき第2基板(k=2)が最後の基板であるか否かを判
別する。最後の基板でないと判別された場合、次の第2
基板(k=2)の投入が可能になったものと判断し、図
37のステップS2031に戻ってタクトタイマをスタート
させる。この際、第1基板(k−1=1)の処理が完了
せず第1基板(k−1=1)が基板処理部内に残ってい
るものと仮定すると、r0=1となり、タクトタイムT
は、第1基板(k−1=1)の処理を行う際のタクトタ
イムTk-1=T1と第2基板(k=2)の処理を行う際の
タクトタイムTk=T2とのうちいずれか長い方となる。
【0241】次に、基板{k−r(r=0,1,2,
…,r0)}に関して1サイクルの循環搬送を搬送ロボ
ット10に行わせる(ステップS2032)。ここで、第1
基板(k−1=1)の処理が完了せず第1基板(k−1
=1)が基板処理部内に残っているものと仮定している
ので、第1及び第2基板{k−1,k}の1サイクルの
循環搬送が行われる。この場合、搬送ロボット10は、
第1及び第2基板{k−1,k}を循環搬送させ得るよ
うに動作する。すなわち、搬送ロボット10を両基板
{k−1,k+1}のウエハフローに含まれる処理に対
応する全ての基板処理部(ユニット)にアクセスするよ
うに巡回させる。
【0242】次に、タクトタイムTの経過を待って、投
入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=0,1,2,…,
r0)}の少なくとも1つが1以上か否かを判別する(ス
テップS2035)。投入待機サイクル{Wk+1,k-r}の計
算は、図40及び図41に示した通りである。ここで、
第1基板(k−1=1)の処理が完了せず第1基板(k
−1=1)が基板処理部内に残っているものと仮定して
いるので、投入待機サイクル{Wk+1,k-r}={W3,2,
W3,1}の少なくとも1つが1以上で次の第3基板(k
+1=3)の投入が制限されると判定された場合、図3
8に示すように、タクトタイマをスタートさせる(ステ
ップS2038)。以下、この投入制限が解除されるまで、
ステップS2038からステップS2040の処理を繰り返し、
第1及び第2基板{k−1,k}の循環搬送が投入待機
サイクル{Wk+1,k-r}={W3,2,W3,1}の中で最も
大きなサイクル数だけ繰り返されることとなる。なお、
第1及び第2基板{k−1,k}のウエハフローの内容
次第によっては、この投入制限期間中に両基板{k−
1,k}のいずれかの処理が完了して他方の基板のみが
基板処理部内に残ることもあり得る。
【0243】なお、ステップS2035で投入待機サイクル
{Wk+1,k-r(r=0,1,2,…,r0)}の少なくとも
1つが1未満(すなわち0)で次の第3基板(k+1=
3)の投入が制限されないと判定された場合、基板の番
号kが更新される(ステップS2036)。
【0244】次に、ステップS2037に進み、次に処理す
べき第3基板(k=3)が最後の基板であるか否かを判
別する。最後の基板でないと判別された場合、次の第3
基板(k=3)の投入が可能になったものと判断し、ス
テップS2031に戻ってタクトタイマをスタートさせる。
この際、第1及び第2基板{k−1,k}の処理が完了
せず両基板{k−1,k}が基板処理部内に残っている
ものと仮定すると、r0=2となり、タクトタイムT
は、第1、第2及び第3基板{k−2,k−1,k}の
処理を行う際のタクトタイム{Tk-2,Tk-1,Tk}=
{T1,T2,T3}のうちいずれか最も長いものとな
る。
【0245】次に、基板{k−r(r=0,1,2,
…,r0)}に関して1サイクルの循環搬送を搬送ロボ
ット10に行わせる(ステップS2032)。ここで、第1
及び第2基板{k−1,k}の処理が完了せず両基板
{k−1,k}が基板処理部内に残っているものと仮定
しているので、第1、第2及び第3基板{k−2,k−
1,k}の1サイクルの循環搬送が行われる。この場
合、搬送ロボット10は、第1、第2及び第3基板{k
−2,k−1,k}をそれぞれ循環搬送させ得るように
動作する。すなわち、搬送ロボット10を第1、第2及
び第3基板{k−2,k−1,k+1}の各ウエハフロ
ーに含まれる処理に対応する全ての基板処理部(ユニッ
ト)にアクセスするように巡回させる。
【0246】次に、タクトタイムTの経過を待って、投
入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=0,1,2,…,
r0)}の少なくとも1つが1以上か否かを判別する(ス
テップS2035)。投入待機サイクル{Wk+1,k-r}の少
なくとも1つが1未満(すなわち0)で次の基板(k+
1)の投入が制限されないと判定された場合、基板の番
号kが更新され(ステップS2036)、次に処理すべき基
板(k;更新後のためk+1ではない)が最後の基板で
あると判別されるまで、ステップS2031〜S2036までの
搬送処理が繰返される。
【0247】なお、ステップS2037で、次に処理すべき
第3基板(k=3)が最後の基板であると判別された場
合、図39のステップS2049に進んでタクトタイマをス
タートさせる。この際、第1及び第2基板{k−1,
k}の処理が完了せず両基板{k−1,k}が基板処理
部内に残っているものと仮定すると、r0=2となり、
タクトタイムTは、第1、第2及び第3基板{k−2,
k−1,k}の処理を行う際のタクトタイム{Tk-2,
Tk-1,Tk}={T1,T2,T3}のうちいずれか最も
長いものとなる。
【0248】次に、基板{k−r(r=0,1,2,
…,r0)}に関して1サイクルの循環搬送を搬送ロボ
ット10に行わせる(ステップS2050)。ここで、第1
及び第2基板{k−1,k}の処理が完了せず両基板
{k−1,k}が基板処理部内に残っているものと仮定
しているので、第1、第2及び第3基板{k−2,k−
1,k}の1サイクルの循環搬送が行われる。この場
合、搬送ロボット10は、第1、第2及び第3基板{k
−2,k−1,k}をそれぞれ循環搬送させ得るように
動作する。
【0249】次に、ステップS2051に進み、基板{k−
r(r=0,1,2,…,r0)}の最後の循環搬送で
あるか否かを判別する。すなわち、第1、第2及び第3
基板{k−2,k−1,k}の全ての処理を完了する最
後の循環搬送であるか否かが判別される。最後の循環搬
送でないと判別された場合、タクトタイムTの経過を待
ってステップS2049に戻る。そして、最後の循環搬送と
判定されるまで、ステップS2049からステップS2051の
処理を繰り返し、第1、第2及び第3基板{k−2,k
−1,k}の循環搬送が繰り返されることとなる。最後
の循環搬送であると判定された場合、全ての搬送処理を
終了する。なお、第1、第2及び第3基板{k−2,k
−1,k}の各ウエハフローの内容次第によっては、第
1、第2及び第3基板{k−2,k−1,k}のいずれ
か1つ以上の処理が先に完了することもあり、第1、第
2及び第3基板{k−2,k−1,k}のすべての処理
が同時に完了することもあり得る。
【0250】なお、図37のステップS2035で投入待機
サイクル{Wk+1,k-r}の少なくとも1つが1以上で次
の基板(k+1)の投入が制限されると判定された場合
において、図38のステップS2038で次の基板(k;更
新後のためk+1ではない)が最後の基板である判別さ
れた場合、図39のステップS2049に進んでタクトタイ
マをスタートさせる。次に、基板{k−r}に関して1
サイクルの循環搬送を搬送ロボット10に行わせる(ス
テップS2050)。次に、ステップS2051に進み、基板
{k−r}の最後の循環搬送であるか否かを判別する。
最後の循環搬送でないと判別された場合、タクトタイム
Tの経過を待ってステップS2049に戻り、最後の循環搬
送と判定されるまで、ステップS2049からステップS20
51の処理を繰り返す。
【0251】以下、第5実施例の基板処理装置の具体的
動作例について説明する。
【0252】表32は、第1実施例で説明した表1に類
似する異種フローの3個の基板(k0、k0+1、k0+
2)を第5実施例の装置によって枚葉処理した場合にお
けるウエハ処理サイクルを示す。この表では、搬送ロボ
ット10がインデクサーINDのウエハ受渡しポジショ
ンから未処理の基板30を取り出し、基板処理部(ユニ
ット)を一巡して、再び処理済基板30がインデクサー
INDに戻って来た状態での各基板処理部(ユニット)
における基板30の有無が示される。
【0253】
【表32】
【0254】ここで、符号HP4は、ホットプレートで
の処理を示し、このホットプレートで第3の基板(k0
+2)が処理される。また、符号Aは、第1の基板(k
0)が存在することを、符号Bは、第2の基板(k0+
1)が存在することを、符号Cは、第3の基板(k0+
2)が存在すること示す。
【0255】表からも明らかなように、異種フローの3
個の基板(k0、k0+1、k0+2)を途切れることな
く処理することができ、後の基板(k0+1、k0+2)
の基板の投入を待機させることによって生じていた時間
ロスをなくすことができる。
【0256】表33は、表32と同様の異種フローの3
個の基板(k0、k0+1、k0+2)を従来例の装置に
よって枚葉処理した場合のウエハ処理サイクルを示す。
【0257】
【表33】
【0258】表からも明らかなように、基板(k0)の
投入後、基板(k0+1)の投入を5サイクル分待機さ
せることとなり、さらに、基板(k0+1)の投入後、
基板(k0+2)の投入を5サイクル分待機させること
となる。したがって、表32の第5実施例の場合に比較
して計10サイクル分だけ待機時間が増大する。このよ
うな待機時間のロスは、枚葉処理における処理枚数の増
大にほぼ比例して増大することとなる。
【0259】表34は、第1実施例で説明した表8に類
似する異種フローの3個の基板(k0、k0+1、k0+
2)を第5実施例の装置によって枚葉処理した場合にお
けるウエハ処理サイクルを示す。この場合、基板(k
0)のウエハフローに並行処理が含まれる。枚葉処理に
おいて平行処理が含まれる場合とは、例えばホットプレ
ートでの処理が共通する複数種のウエハフローを連続処
理するような場合であって、ホットプレートでの熱処理
に時間を要するため複数のホットプレートで複数の基板
を同時平行的に処理するような場合である。
【0260】
【表34】
【0261】表からも明らかなように、異種フローの3
個の基板(k0、k0+1、k0+2)をほぼ途切れるこ
となく処理することができ、後の基板(k0+1、k0+
2)の基板の投入を待機させることによって生じていた
時間ロスをなくすことができる。
【0262】表35は、表34と同様の異種フローの3
個の基板(k0、k0+1、k0+2)を従来例の装置に
よって枚葉処理した場合のウエハ処理サイクルを示す。
【0263】
【表35】
【0264】表からも明らかなように、基板(k0)の
投入後、基板(k0+1)の投入を8サイクル分待機さ
せることとなり、さらに、基板(k0+1)の投入後、
基板(k0+2)の投入を5サイクル分待機させること
となる。したがって、表35の第5実施例の場合(5+
0サイクル待機)に比較して計8サイクル分だけ待機時
間が増大する。このような時間ロスは、枚葉処理におけ
る処理枚数の増大に応じて増大することとなる。
【0265】上記第5実施例では、基板処理部(ユニッ
ト)としてインタフェース用バッファが含まれない場合
について説明してきた。既に述べたように、インターフ
ェース用バッファとは、基板処理装置の外部に接続され
ているステッパー等の外部装置とのインターフェースの
ための装置のことをいう。一般に、ステッパー等の外部
装置は、それに固有のサイクルタイムで動作しているた
め、第5実施例の基板処理装置のタクトタイムとの不一
致により、タクト管理が不可能となる。したがって、こ
のようなインタフェース用バッファを含むウエハフロー
の後に別のウエハフローを実行する場合、後側のウエハ
フローのタクト管理が不可能となる。このような問題を
解決するため、インタフェース用バッファ装置以降の先
投入の基板のウエハフローと後投入の基板のウエハフロ
ーとに関して、上記第5実施例の方法によって投入待機
サイクル{Wk+1,k-r}を求めて(図40及び図41参
照)、後投入の基板処理におけるタクト管理を可能にす
る。このような投入待機サイクル{Wk+1,k-r}の計算
において、インタフェース用バッファは、基板30の搬
出処理を行うインデクサーINDに置き換えて扱う。こ
の場合、先投入の基板のウエハフローのインタフェース
用バッファ前の全ての処理が終了して、先投入の基板2
0の最終の基板がインタフェース用バッファから搬出さ
れた段階で、タクト管理を開始し、投入待機サイクル
{Wk+1,k-r}を計算し、後投入の基板20の待機と処
理とを行う。
【0266】第1実施例で用いた表18を利用して説明
する。なお、表18の読替えにおいて、先のカセット
(n)は先投入の各基板{k−r(r=0,1,2,
…,r0)}に対応し、後のカセット(n+1)は後投
入の基板(k+1)に対応する。この場合、先投入の基
板{k−r}のウエハフローには、インタフェース用バ
ッファでの処理(IF−B)とスピンデベロッパSDで
の処理(DEV)とが含まれる。ここで、基板処理部
(ユニット)内に表18のカセット(n)に対応する先
投入の基板(k−r)が1枚のみ存在すると仮定する
と、r=0で、処理ポジション差Ak=0で、フロース
テップ差Bk,m=1で、最大フローステップ差Bk=1で
ある。したがって、後投入の基板{k+1}を連続して
投入する際の投入待機サイクルWk+1,k=wk+1,k=1と
なる。
【0267】また、上記第5実施例では、先投入の基板
{k−r}が並行処理される場合に、並行処理の行われ
る基板処理部(ユニット)に関するものにつき、(並行
処理数−1)を加算して新たにフローステップとし、並
行処理のある基板処理部(ユニット)で先投入の基板
{k−r}の処理と後投入の基板(k+1)の処理とが
衝突することを防止している。しかし、これは最悪の状
態に備えたものである。例えば、先投入の基板{k−
1}が後投入の基板(k+1)と重複する基板処理部
(ユニット)に入らない場合、先投入の基板{k−r}
の最後から2番目或いはそれ以前の基板30の循環搬送
に着目し、この基板処理部(ユニット)については、こ
のような実質的に最後の基板30に対するものとしてフ
ローステップ差{Bk-r,m}を求め(具体的には、フロ
ーステップに、(並行処理数−2)、(並行処理数−
3)、…を加算し)、全体での相対待機サイクル{wk+
1,k-r}や投入待機サイクル{Wk+1,k-r}を減少させる
こともできる。なお、後投入の基板(k+1)のウエハ
フローの主に先頭側に並行処理が含まれる場合にも、上
記と同様の手法によってフローステップ差{Bk-r,m}
を減少させ、全体での投入待機サイクル{Wk+1,k-r}
を減少させることができる。
【0268】第1実施例で用いた表19を利用して説明
する。なお、表19の読替えにおいて、先のカセット
(n)は先投入の各基板{k−r(r=0,1,2,
…,r0)}に対応し、後のカセット(n+1)は後投
入の基板(k+1)に対応する。この場合、先投入の基
板{k−r}のウエハフローに並行処理が含まれる。つ
まり、基板{k−r}の基板の処理a、b、cは並行処
理となっている。ここで、基板処理部(ユニット)内に
表19のカセット(n+1)に対応する後投入の基板
(k+1)が1枚のみ存在すると仮定すると、図40及
び図41のような計算方法では、投入待機サイクルWk+
1,k=2となる。一方、先投入の基板(k)が処理cに
対応する基板処理部(ユニット)で処理される場合、処
理aでの衝突は生じなくなるので、投入待機サイクルW
kを減少させることができる。すなわち、後投入の基板
(k+1)の投入タイミングを1サイクル早めることが
できる。
【0269】
【K.第6実施例の基板処理装置の構成】第6実施例の
基板処理装置は、上記の第5実施例の場合と異なりタク
ト管理を行わないが、その他の点で、第5実施例の基板
処理装置とほとんど変わらない。したがって、その構成
は図7及び図8に示すものとほぼ一致し、コントローラ
50に関してのみ相違するので、詳細な説明は動作の説
明の欄にゆずる。
【0270】
【L.第6実施例の基板処理装置の動作】第6実施例の
基板処理装置の動作は、タクト管理を行わない点を除
き、第5実施例の基板搬送装置の動作と変わらない。
【0271】図42〜図44は、第6実施例の基板処理
装置の動作の詳細を示したフローチャートである。
【0272】まず、図42に示すように、これから枚葉
処理する基板の処理条件等を入力する(ステップS220
1)。次に、基板{k−r(r=0,1,2,…,r
0)}に関して1サイクルの循環搬送を搬送ロボット1
0に行わせる(ステップS2032)。ここで搬送すべき基
板{k−r}には、これから基板処理部に投入すべき基
板30基板kの他、既に枚葉処理が開始され各基板処理
部内にある基板k−1、k−2、k−3、…、k−r0
が含まれている。もっとも、今回は最初の循環搬送であ
るから、第1基板(k=1)のみの1サイクルの循環搬
送を搬送ロボット10に行わせる(ステップS2232)。
【0273】次に、投入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=
0,1,2,…,r0)}を決定し、この投入待機サイク
ル{Wk+1,k-r}の少なくとも1つが1以上か否かを判
別する(ステップS2235)。投入待機サイクル{Wk+1,
k-r(r=0,1,2,…,r0)}は、枚葉処理中の各基
板30に対する干渉を防止するために次の基板の投入を
制限する待機サイクル数に対応する。なお、投入待機サ
イクル{Wk+1,k-r}の決定は、図40及び図41に示
す処理により行われる。
【0274】図42のステップS2235で投入待機サイク
ル{Wk+1,k-r}の少なくとも1つ(この場合、第1基
板(k=1)の初回の循環搬送後であり、{Wk+1,k-
r}はW2,1のみからなる)が1以上で次の第2基板(k
+1=2)の投入が制限されると判定された場合、図4
3に示すように、カウンタの値D=0として初期状態と
する(ステップS2335)。そして、第1基板(k=1)
の1サイクルの循環搬送を行わせる(ステップS223
9)。この場合、第2基板(k+1=2)は、待機状態
となる。次に、カウンタの値Dに1を加算して(ステッ
プS2240)、すべての投入待機サイクル{Wk+1,k-r}
=W2,1がD以下かどうかを判別する(ステップS224
0)。該当しない場合、ステップS2235に戻り、同様の
動作を繰返し、第1基板(k=1)の処理を順次進行さ
せる。
【0275】ステップS2240ですべての投入待機サイク
ル{Wk+1,k-r}=W2,1がD以下と判別された場合、第
2基板(k+1=2)の待機状態が解除され、基板の番
号kが更新される(ステップS2241)。この待機状態の
解除までに、ステップS2235からステップS2240までの
処理の繰り返しによって第1基板(k=1)のみの循環
搬送がW2,1回繰り返されることとなり、結果的に第2
基板(k+1=2)の投入が投入待機サイクル{Wk+1,
k-r}=W2,1だけ遅延する。
【0276】次に、ステップS2248に進み、次に処理す
べき第2基板(k=2)が最後の基板であるか否かを判
別する。最後の基板でないと判別された場合、次の第2
基板(k=2)の投入が可能になったものと判断し、図
42のステップS2232に戻っって、基板{k−r(r=
0,1,2,…,r0)}に関して1サイクルの循環搬
送を実行する。ここで、第1基板(k−1=1)の処理
が完了せず第1基板(k−1=1)が基板処理部内に残
っているものと仮定すると、第1及び第2基板{k−
1,k}の1サイクルの循環搬送が行われる。この場
合、搬送ロボット10は、第1及び第2基板{k−1,
k}を循環搬送させ得るように動作する。
【0277】次に、投入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=
0,1,2,…,r0)}の少なくとも1つが1以上か否
かを判別する(ステップS2235)。投入待機サイクル
{Wk+1,k-r}の計算は、図40及び図41に示した通
りである。ここで、第1基板(k−1=1)の処理が完
了せず第1基板(k−1=1)が基板処理部内に残って
いるものと仮定しているので、投入待機サイクル{Wk+
1,k-r}={W3,2,W3,1}の少なくとも1つが1以上
で次の第3基板(k+1=3)の投入が制限されると判
定された場合、図43に示すように、この投入制限が解
除されるまで、ステップS2335からステップS2240の処
理を繰り返し、第1及び第2基板{k−1,k}の循環
搬送が投入待機サイクル{Wk+1,k-r}={W3,2,W3,
1}の中で最も大きなサイクル数だけ繰り返されること
となる。なお、第1及び第2基板{k−1,k}のウエ
ハフローの内容次第によっては、この投入制限期間中に
両基板{k−1,k}のいずれかの処理が完了して他方
の基板のみが基板処理部内に残ることもあり得る。
【0278】なお、図42のステップS2235で投入待機
サイクル{Wk+1,k-r(r=0,1,2,…,r0)}の少
なくとも1つが1未満(すなわち0)で次の第3基板
(k+1=3)の投入が制限されないと判定された場
合、基板の番号kが更新される(ステップS2236)。
【0279】次に、ステップS2237に進み、次に処理す
べき第3基板(k=3)が最後の基板であるか否かを判
別する。最後の基板でないと判別された場合、次の第3
基板(k=3)の投入が可能になったものと判断し、ス
テップS2232に戻り、基板{k−r(r=0,1,2,
…,r0)}に関して1サイクルの循環搬送を実行す
る。ここで、第1及び第2基板{k−1,k}の処理が
完了せず両基板{k−1,k}が基板処理部内に残って
いるものと仮定すると、第1、第2及び第3基板{k−
2,k−1,k}の1サイクルの循環搬送が行われる。
この場合、搬送ロボット10は、第1、第2及び第3基
板{k−2,k−1,k}をそれぞれ循環搬送させ得る
ように動作する。
【0280】次に、投入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=
0,1,2,…,r0)}の少なくとも1つが1以上か否
かを判別する(ステップS2235)。投入待機サイクル
{Wk+1,k-r}の少なくとも1つが1未満(すなわち
0)で次の基板(k+1)の投入が制限されないと判定
された場合、基板の番号kが更新され(ステップS223
6)、次に処理すべき基板(k;更新後のためk+1で
はない)が最後の基板であると判別されるまで、ステッ
プS2232〜S2236までの搬送処理が繰返される。
【0281】なお、ステップS2237で、次に処理すべき
第3基板(k=3)が最後の基板であると判別された場
合、図44のステップS2250に進んで、基板{k−r
(r=0,1,2,…,r0)}に関して1サイクルの
循環搬送を実行する。ここで、第1及び第2基板{k−
1,k}の処理が完了せず両基板{k−1,k}が基板
処理部内に残っているものと仮定すると、第1、第2及
び第3基板{k−2,k−1,k}の1サイクルの循環
搬送が行われる。この場合、搬送ロボット10は、第
1、第2及び第3基板{k−2,k−1,k}をそれぞ
れ循環搬送させ得るように動作する。
【0282】次に、ステップS2251に進み、基板{k−
r(r=0,1,2,…,r0)}の最後の循環搬送で
あるか否かを判別する。すなわち、第1、第2及び第3
基板{k−2,k−1,k}の全ての処理を完了する最
後の循環搬送であるか否かが判別される。最後の循環搬
送でないと判別された場合、ステップS2250に戻り、最
後の循環搬送と判定されるまで、ステップS2250及びス
テップS2251の処理を繰り返し、第1、第2及び第3基
板{k−2,k−1,k}の循環搬送が繰り返されるこ
ととなる。最後の循環搬送であると判定された場合、全
ての搬送処理を終了する。なお、第1、第2及び第3基
板{k−2,k−1,k}の各ウエハフローの内容次第
によっては、第1、第2及び第3基板{k−2,k−
1,k}のいずれか1つ以上の処理が先に完了すること
もあり、第1、第2及び第3基板{k−2,k−1,
k}のすべての処理が同時に完了することもあり得る。
【0283】なお、図42のステップS2235で投入待機
サイクル{Wk+1,k-r}の少なくとも1つが1以上で次
の基板(k+1)の投入が制限されると判定された場合
において、図43のステップS2238で次の基板(k;更
新後のためk+1ではない)が最後の基板である判別さ
れた場合、図44のステップS2250に進んで、基板{k
−r}に関して1サイクルの循環搬送を実行する。次
に、ステップS2251に進み、基板{k−r}の最後の循
環搬送であるか否かを判別する。最後の循環搬送でない
と判別された場合、ステップS2250に戻り、最後の循環
搬送と判定されるまで、ステップS2250及びステップS
2251の処理を繰り返す。
【0284】以上、第5実施例及び第6実施例に即して
この発明を説明したが、この発明は上記第5及び第6実
施例に限定されるものではない。例えば、投入待機サイ
クル{Wk+1,k-r(r=0,1,2,…,r0)}の計算方
法は、処理ポジション差{Ak-r(r=0,1,2,…,
r0)}や最大フローステップ差{Bk-r(r=0,1,
2,…,r0)}と一致させる必要はない。すなわち、投
入待機サイクル{Wk+1,k-r(r=0,1,2,…,
r0)}が処理ポジション差{Ak-r}や最大フローステ
ップ差{Bk-r}よりも大きくなるほど、スループット
は低下するが、ロットの異なる前後基板の追い越しがな
くなり、基板間の基板の処理が干渉しなくなる。
【0285】また、上記第5及び第6実施例では、ウエ
ハフローが異なる異種フローの枚葉処理の場合のみにつ
いて説明したが、同一のウエハフローであって基板の処
理温度、処理時間、回転数、処理液等の各種プロセスデ
ータやスループットが異なる異種レシピの枚葉処理の場
合であっても、後投入基板の投入時期を適宜サイクル単
位で遅延させることにより、スループットを大きくする
ことができる。
【0286】また、上記第5及び第6実施例では、図3
7のステップS2035及び図42のS2235で投入待機サイ
クル{Wk+1,k-r}の少なくとも1つが1以上か否かを
判別する際に投入待機サイクルWk{Wk+1,k-r}を算出
しているが、枚葉処理の各基板のウエハフローの内容や
処理順番を予め入力した段階で(図37のS2001及び図
38のS2201)、投入待機サイクル{Wk+1,k-r}を決
定することもできる。
【0287】また、上記第5及び第6実施例では、枚葉
処理の場合についてのみ説明したが、上記第5及び第6
実施例の基板処理装置は、異種フローの前後ロットを接
続して連続的処理を実行する場合に使用することがで
き、被割り込みロットを中断して異種フローの割り込み
ロットの処理を優先的に実行する場合にも使用すること
ができる。特に、異種フローの前後ロットに含まれる基
板の枚数が少ない場合、直前のロットのみならずその2
つ以上前のロットも基板処理における干渉発生の原因に
なることから、投入待機サイクルの算出に当たって2つ
以上前のロットとの相関も判断する必要が生じる。ま
た、被割り込みロットの中断指令が被割り込みロットの
処理開始直後あった場合、被割り込みロットのみならず
この被割り込みロットの前に投入されているロットも基
板処理における干渉発生の原因になることから、投入待
機サイクルの算出に当たって前のロットとの相関も判断
する必要が生じる。
【0288】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、第1の基板と
第2の基板とのそれぞれについて行うべき処理手順にお
いて使用する処理部の数および/または処理部の使用順
が異なる場合に、第1の基板の循環搬送による処理が
完了する前に第2の基板の循環搬送による処理を開始さ
せる搬送制御手段を備え、第2の基板の循環搬送による
処理の開始時点は、第1と第2の基板が干渉しない範囲
に定められているので、第1の基板の処理の進行を妨げ
ること無く第2の基板を迅速に投入することができる。
よって、基板処理部を効率的に利用して基板処理におけ
るスループットの向上を図ることができる。
【0289】また、請求項2の発明によれば、第1の基
板が、1つのロットの最後の基板であり、第2の基板
が、1つのロットの次に処理すべき別のロットの最初の
基板であるので、処理手順が異なる複数のロットを接続
してこれらのロットに含まれる基板を連続的に処理する
場合であっても、基板処理におけるスループットの向上
を図ることができる。
【0290】また、請求項3の発明によれば、第1の基
板が、割り込みのため処理が中断される1つのロットの
処理中断前の最後の基板であり、第2の基板が、割り込
ませるロットの最初の基板であるので、1つのロットの
処理を一時的に中断して処理手順が異なる別のロットの
処理を優先的に実行する場合であっても、その割り込み
開始の際に、基板処理におけるスループットの向上を図
ることができる。
【0291】また、請求項4の発明によれば、請求項1
の基板処理装置において、第1の基板が、割り込ませた
ロットの最後の基板であり、第2の基板が、割り込みの
ため処理が中断されたロットの処理中断後の最初の基板
であるので、1つのロットの処理を一時的に中断して処
理手順が異なる別のロットの処理を優先的に実行する場
合であっても、その割り込み終了の際に、基板処理にお
けるスループットの向上を図ることができる。
【0292】また、請求項5の発明によれば、第2の基
板が、枚葉処理における1つの基板であり、第1の基板
が、1つの基板の前に処理されるいずれか別の基板であ
るので、処理手順が異なる複数のロットの基板を枚葉処
理する場合であっても、基板処理におけるスループット
の向上を図ることができる。
【0293】また、請求項6の発明によれば、制御手段
が、演算手段で算出された最小待機サイクルが先投入ロ
ットの所定の処理手順の実行に必要な循環搬送の回数に
対応する標準待機サイクル未満の場合に、搬送手段によ
る後投入ロットの最初の基板の最初の循環搬送を、先投
入ロットの最後の基板の最初の循環搬送の後、最小待機
サイクル以上で標準待機サイクル未満の範囲内で遅延さ
せるので、それぞれの処理手順において使用される基板
処理部の数および/または基板処理部の使用順序が異な
る先投入ロットの基板と後投入ロットの基板とを連続的
に処理する場合であっても、先投入ロットの処理の終了
を待たずに後投入ロットの処理を開始することができ、
基板処理部を効率的に利用して基板処理におけるスルー
プットの向上を図ることができる。
【0294】また、請求項7の発明によれば、演算手段
が、ポジション数差を算出するポジション数差算出手段
と、順位差を算出する順位差算出手段と、ポジション数
差及び順位差の最大値に基づいて最小待機サイクルを決
定する最大値算出手段とから構成されているので、後投
入ロットの基板が先投入ロットの基板と衝突したり、追
い越したりする干渉の発生を回避できる。
【0295】また、請求項8の発明によれば、制御手段
が、演算手段で算出された割り込み開始に際しての最小
待機サイクルが被割り込みロットの所定の処理手順の実
行に必要な循環搬送の回数に対応する標準待機サイクル
未満の場合に、搬送手段による割り込み開始の際におけ
る割り込みロットの最初の基板の最初の循環搬送を、被
割り込みロットの最後の基板の最初の循環搬送の後、最
小待機サイクル以上で標準待機サイクル未満の範囲内で
遅延させるので、それぞれの処理手順において使用され
る基板処理部の数および/または基板処理部の使用順序
が異なる被割り込みロットの基板と割り込みロットの基
板とを連続的に処理する場合であっても、被割り込みロ
ットの処理の終了を待たずに割り込みロットの処理を開
始することができ、基板処理部を効率的に利用して基板
処理におけるスループットの向上を図ることができる。
【0296】また、請求項9の発明によれば、演算手段
が、ポジション数差を算出するポジション数差算出手段
と、順位差を算出する順位差算出手段と、ポジション数
差及び順位差の最大値に基づいて最小待機サイクルを決
定する最大値算出手段とから構成されているので、割り
込み開始に際して割り込みロットの基板が被割り込みロ
ットの基板と衝突したり、追い越したりする干渉の発生
を回避できる。
【0297】また、請求項10の発明によれば、制御手
段が、演算手段で算出された割り込み終了に際しての最
小待機サイクルが割り込みロットの所定の処理手順の実
行に必要な循環搬送の回数に対応する標準待機サイクル
未満の場合に、搬送手段による割り込み終了の際におけ
る被割り込みロットの最初の基板の最初の循環搬送を、
割り込みロットの最後の基板の最初の循環搬送の後、最
小待機サイクル以上で標準待機サイクル未満の範囲内で
遅延させるので、被割り込みロットと割り込みロットと
が異なる手順で処理される場合であっても、割り込みロ
ットの処理の終了を待たずに被割り込みロットの処理を
開始することができ、基板処理部を効率的に利用して基
板処理におけるスループットの向上を図ることができ
る。
【0298】また、請求項11の発明によれば、演算手
段が、ポジション数差を算出するポジション数差算出手
段と、順位差を算出する順位差算出手段と、ポジション
数差及び順位差の最大値に基づいて最小待機サイクルを
決定する最大値算出手段とから構成されているので、割
り込み終了に際して被割り込みロットの基板が割り込み
ロットの基板と衝突したり、追い越したりする干渉の発
生を回避することができる。
【0299】また、請求項12の発明によれば、制御手
段が、搬送手段による後投入基板の最初の循環搬送を、
先投入基板のうち最後に投入される基板の最初の循環搬
送の後、最小待機サイクルの経過後に開始させるので、
それぞれの処理手順において使用される基板処理部の数
および/または基板処理部の使用順序が異なる先投入基
板と後投入基板とを連続的に処理する枚葉処理の場合で
あっても、先投入基板の処理の終了を待たずに後投入基
板の処理を可能な限り迅速に開始することができ、基板
処理部を効率的に利用して基板処理におけるスループッ
トの向上を図ることができる。
【0300】また、請求項13の発明によれば、演算手
段が、先投入基板ごとにポジション数差を算出するポジ
ション数差算出手段と、先投入基板ごとに順位差を算出
する順位差算出手段と、先投入基板ごとに相対待機サイ
クルを決定する最大値算出手段と、先投入基板ごとに各
相対待機サイクルから最小待機サイクルを決定する相関
補正手段とを有するので、後投入基板が先投入基板と衝
突したり、追い越したりする干渉の発生を回避すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の装置の動作を説明するための図であ
る。
【図2】この発明の装置の動作を説明するための図であ
る。
【図3】この発明の装置の動作を説明するための図であ
る。
【図4】この発明の装置の動作を説明するための図であ
る。
【図5】この発明の装置の動作を説明するための図であ
る。
【図6】この発明の装置の動作を説明するための図であ
る。
【図7】第1実施例の基板処理装置を示す斜視図であ
る。
【図8】図1の基板処理装置のブロック図である。
【図9】第1実施例の基板処理装置の動作を示すフロー
チャートである。
【図10】第1実施例の基板処理装置の投入待機サイク
ルの算出を示すフローチャートである。
【図11】第1実施例の基板処理装置の投入待機サイク
ルの算出を示すフローチャートである。
【図12】第1実施例の基板処理装置の基板搬送動作、
投入待機等を示すフローチャートである。
【図13】第1実施例の基板処理装置の基板搬送動作、
投入待機等を示すフローチャートである。
【図14】第1実施例の基板処理装置の基板搬送動作、
投入待機等を示すフローチャートである。
【図15】第1実施例の基板処理装置のウエハ処理のフ
ロー及びタイミングを具体的に図示したグラフである。
【図16】第1実施例の変形例の基板処理装置のウエハ
処理のフロー及びタイミングを具体的に図示したグラフ
である。
【図17】第2実施例の基板処理装置の基板搬送動作、
投入待機等を示すフローチャートである。
【図18】第2実施例の基板処理装置の基板搬送動作、
投入待機等を示すフローチャートである。
【図19】第2実施例の基板処理装置の基板搬送動作、
投入待機等を示すフローチャートである。
【図20】第3実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図21】第3実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図22】第3実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図23】第3実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図24】第3実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図25】第3実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図26】第3実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図27】投入待機サイクルの算出を示すフローチャー
トである。
【図28】投入待機サイクルの算出を示すフローチャー
トである。
【図29】第3実施例の基板処理装置のウエハ処理のフ
ロー及びタイミングを具体的に図示したグラフである。
【図30】第4実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図31】第4実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図32】第4実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図33】第4実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図34】第4実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図35】第4実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図36】第4実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図37】第5実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図38】第5実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図39】第5実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図40】投入待機サイクルの算出を示すフローチャー
トである。
【図41】投入待機サイクルの算出を示すフローチャー
トである。
【図42】第6実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図43】第6実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図44】第6実施例の基板処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
10 搬送ロボット 20 カセット 30 基板 60 コントローラ AH 密着強化ユニット CP1、CP2 クーリングプレート HP1〜HP3 ホットプレート SC スピンコータ SD スピンデベロッパ IND インデクサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 枦木 憲二 京都市伏見区羽束師古川町322番地 大 日本スクリーン製造株式会社 洛西工場 内 (72)発明者 亀井 謙治 京都市伏見区羽束師古川町322番地 大 日本スクリーン製造株式会社 洛西工場 内 (56)参考文献 特開 平4−113612(JP,A) 特開 平5−226453(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027 H01L 21/68

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれの処理手順において使用される
    処理部の数および/または処理部の使用順序が異なる複
    数の基板を、各基板について共通に準備された処理部を
    含む複数の処理部を通る経路に沿って順次かつ周期的に
    循環搬送して各基板の処理を前記経路上の処理部で連続
    的に実行可能な基板処理装置であって、 前記複数の基板中に含まれる第1の基板と、当該第1の
    基板の後に循環搬送すべき第2の基板とのそれぞれにつ
    いて行うべき処理手順において前記複数の処理部につい
    て使用する処理部の数および/または処理部の使用順序
    が異なる場合に、前記第1の基板の循環搬送による処理
    が完了する前に前記第2の基板の循環搬送よる処理を
    開始させる搬送制御手段を備え、 前記第2の基板の循環搬送による処理の開始時点は、前
    記第1と第2の基板が干渉しない範囲に定められている
    ことを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の基板は、1つのロットの最後
    の基板であり、前記第2の基板は、前記1つのロットの
    次に処理すべき別のロットの最初の基板であることを特
    徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の基板は、割り込みのため処理
    が中断される1つのロットの処理中断前の最後の基板で
    あり、前記第2の基板は、割り込ませるロットの最初の
    基板であることを特徴とする請求項1記載の基板処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1の基板は、割り込ませたロット
    の最後の基板であり、前記第2の基板は、割り込みのた
    め処理が中断されたロットの処理中断後の最初の基板で
    あることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の基板は、枚葉処理における1
    つの基板であり、前記第1の基板は、前記1つの基板の
    前に処理されるいずれか別の基板であることを特徴とす
    る請求項1記載の基板処理装置。
  6. 【請求項6】 それぞれの処理手順において使用される
    基板処理部の数および/または基板処理部の使用順序が
    異なる先投入ロットの基板と後投入ロットの基板とを連
    続的に処理可能な基板処理装置であって、各基板について共通に準備された基板処理部を含む各基
    板の処理が可能な複数の基板処理部と前記複数の基板処理部を通る経路に沿って各基板を順次
    かつ周期的に循環搬送する搬送手段と 、 後投入ロットの基板と先投入ロットの基板との干渉を禁
    止するという条件のもとで、先投入ロットの最後の基板
    を含む最初の循環搬送後から後投入ロットの最初の基板
    を含む最初の循環搬送が可能になる前までの間の循環搬
    送の回数に対応する最小待機サイクルを算出する演算手
    段と、 前記演算手段で算出された前記最小待機サイクルが先投
    入ロットの所定の処理手順の実行に必要な循環搬送の回
    数に対応する標準待機サイクル未満の場合に、前記搬送
    手段による後投入ロットの最初の基板を含む最初の循環
    搬送を、先投入ロットの最後の基板を含む最初の循環搬
    送の後、前記最小待機サイクル以上で前記標準待機サイ
    クル未満の範囲内で遅延させる制御手段と、 を備えることを特徴とする基板処理装置。
  7. 【請求項7】 前記演算手段は、先投入ロットの基板の
    処理に用いる基板処理部の数から後投入ロットの基板の
    処理に用いる基板処理部の数を引き算してポジション数
    差を算出するポジション数差算出手段と、先投入ロット
    及び後投入ロットでともに使用される基板処理部につい
    て、先投入ロットの循環搬送中の順番から後投入ロット
    の循環搬送中の順番を引き算して順位差を算出する順位
    差算出手段と、前記ポジション数差算出手段により算出
    されたポジション数差及び前記順位差算出手段により算
    出された順位差の最大値に基づいて、最小待機サイクル
    を決定する最大値算出手段とを有することを特徴とする
    請求項6記載の基板処理装置。
  8. 【請求項8】 それぞれの処理手順において使用される
    基板処理部の数および/または基板処理部の使用順序が
    異なる被割り込みロットの基板と割り込みロットの基板
    とを連続的に処理可能な基板処理装置であって、各基板について共通に準備された基板処理部を含む各基
    板の処理が可能な複数の基板処理部と前記複数の基板処理部を通る経路に沿って各基板を順次
    かつ周期的に循環搬送する搬送手段と 、 割り込みの開始に際して割り込みロットの基板と被割り
    込みロットの基板との干渉を禁止するという条件のもと
    で、被割り込みロットの最後の基板を含む最初の循環搬
    送後から割り込みロットの最初の基板を含む最初の循環
    搬送が可能になる前までの間の循環搬送の回数に対応す
    る最小待機サイクルを算出する演算手段と、 前記演算手段で算出された前記最小待機サイクルが被割
    り込みロットの所定の処理手順の実行に必要な循環搬送
    の回数に対応する標準待機サイクル未満の場合に、前記
    搬送手段による割り込み開始の際における割り込みロッ
    トの最初の基板を含む最初の循環搬送を、被割り込みロ
    ットの最後の基板を含む最初の循環搬送の後、前記最小
    待機サイクル以上で前記標準待機サイクル未満の範囲内
    で遅延させる制御手段と、 を備えることを特徴とする基板処理装置。
  9. 【請求項9】 前記演算手段は、被割り込みロットの基
    板の処理に用いる基板処理部の数から割り込みロットの
    基板の処理に用いる基板処理部の数を引き算してポジシ
    ョン数差を算出するポジション数差算出手段と、被割り
    込みロット及び割り込みロットでともに使用される基板
    処理部について、被割り込みロットの循環搬送中の順番
    から割り込みロットの循環搬送中の順番を引き算して順
    位差を算出する順位差算出手段と、前記ポジション数差
    算出手段により算出されたポジション数差及び前記順位
    差算出手段により算出された順位差の最大値に基づい
    て、最小待機サイクルを決定する最大値算出手段とを有
    することを特徴とする請求項8記載の基板処理装置。
  10. 【請求項10】 前記演算手段は、割り込みの終了に際
    して割り込みロットの基板と被割り込みロットの基板と
    の干渉を禁止するという条件のもとで、割り込みロット
    の最後の基板を含む最初の循環搬送後から被割り込みロ
    ットの最初の基板を含む最初の循環搬送が可能になる前
    までの間の循環搬送の回数に対応する最小待機サイクル
    を算出し、 前記制御手段は、前記演算手段で算出された前記最小待
    機サイクルが割り込みロットの所定の処理手順の実行に
    必要な循環搬送の回数に対応する標準待機サイクル未満
    の場合に、前記搬送手段による割り込み終了の際におけ
    る被割り込みロットの最初の基板を含む最初の循環搬送
    を、割り込みロットの最後の基板を含む最初の循環搬送
    の後、前記最小待機サイクル以上で前記標準待機サイク
    ル未満の範囲内で遅延させることを特徴とする請求項8
    記載の基板処理装置。
  11. 【請求項11】 前記演算手段は、割り込みロットの基
    板の処理に用いる基板処理部の数から被割り込みロット
    の基板の処理に用いる基板処理部の数を引き算してポジ
    ション数差を算出するポジション数差算出手段と、被割
    り込みロット及び割り込みロットでともに使用される基
    板処理部について、割り込みロットの循環搬送中の順番
    から被割り込みロットの循環搬送中の順番を引き算して
    順位差を算出する順位差算出手段と、前記ポジション数
    差算出手段により算出されたポジション数差及び前記順
    位差算出手段により算出された順位差の最大値に基づい
    て、最小待機サイクルを決定する最大値算出手段とを有
    することを特徴とする請求項10記載の基板処理装置。
  12. 【請求項12】 それぞれの処理手順において使用され
    る基板処理部の数および/または基板処理部の使用順序
    が異なる先投入基板と後投入基板とを、各基板について
    共通に準備された基板処理部を含む複数の基板処理部を
    通る経路に沿って順次かつ周期的に循環搬送して各基板
    の処理を前記経路上の基板処理部で連続的に実行可能な
    基板処理装置であって、 前記後投入基板と前記先投入基板との干渉を禁止すると
    いう条件のもとで、前記先投入基板のうち最後に投入さ
    れる基板の最初の循環搬送後から前記後投入基板の最初
    の循環搬送が可能になる前までの間の循環搬送の回数に
    対応する最小待機サイクルを算出する演算手段と、 前記搬送手段による前記後投入基板の最初の循環搬送
    を、前記先投入基板のうち最後に投入される基板の最初
    の循環搬送の後、前記最小待機サイクルの経過後に開始
    させる制御手段と、 を備えることを特徴とする基板処理装置。
  13. 【請求項13】 前記演算手段は、前記先投入基板のそ
    れぞれに関しその処理に用いる基板処理部の数から前記
    後投入基板の処理に用いる基板処理部の数を引き算して
    前記先投入基板ごとにポジション数差を算出するポジシ
    ョン数差算出手段と、前記先投入基板のそれぞれに関し
    その処理と前記後投入基板の処理とでともに使用される
    基板処理部について、前記先投入基板のそれぞれの処理
    における循環搬送中の順番から前記後投入基板の処理に
    おける循環搬送中の順番を引き算して前記先投入基板ご
    とに順位差を算出する順位差算出手段と、前記先投入基
    板ごとに算出されたポジション数差及び順位差の最大値
    に基づいて、前記先投入基板ごとに相対待機サイクルを
    決定する最大値算出手段と、各相対待機サイクルから前
    記先投入基板のそれぞれが既に繰返している循環搬送の
    回数を減算して前記先投入基板ごとに最小待機サイクル
    を決定する相関補正手段とを有することを特徴とする請
    求項12記載の基板処理装置。
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