JP2917449B2 - 化学線感応性重合体組成物 - Google Patents

化学線感応性重合体組成物

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JP2917449B2 JP19274390A JP19274390A JP2917449B2 JP 2917449 B2 JP2917449 B2 JP 2917449B2 JP 19274390 A JP19274390 A JP 19274390A JP 19274390 A JP19274390 A JP 19274390A JP 2917449 B2 JP2917449 B2 JP 2917449B2
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、感光性ポリイミドコーティング剤組成物に
関するものであり、さらに詳しくは、短い現像時間で良
好な画像形成を行える感光性ポリイミド組成物の改良に
関するものである。
[従来の技術] 感光性ポリイミド組成物としては、ポリアミド酸に化
学線により2量化または重合可能な炭素−炭素2重結合
およびアミノ基またはその4級化塩を含む化合物を添加
した組成物(例えば特公昭59−52822号公報)あるいは
ポリアミド酸にエステル基で感光性を導入したポリイミ
ド前駆体組成物(例えば米国特許第3957512号、同40408
31号明細書)が知られている。
しかし、ポリアミド酸に化学線により2量化または重
合可能な炭素−炭素2重結合およびアミノ基またはその
4級化塩を含む化合物を添加した組成物は、高解像性、
良好な耐熱性、ポリイミドに容易に変換することはでき
るが、現像時間が比較的長いために、半導体素子の製造
においてはウエハー1枚あたりの処理時間が長くなると
いう欠点があった。
また、ポリアミド酸にエステル基で感光性を導入した
ポリイミド前駆体組成物は、比較的短い時間で現像は行
えるものの、細かいパターンの場合には画像が膨潤して
隣の画像とつながる、耐熱性が比較的悪い、ポリイミド
に変換する際に400度以上の高温が必要になる、熱処理
の雰囲気の影響を受けやすい、シリコンウエハーとの密
着力が悪いなどの欠点を有していた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、かかる従来技術の諸欠点に鑑み創案された
もので、その目的とするところは、短時間で現像可能
で、解像度が高く、シリコンウエハーとの密着性に優
れ、400度以下の低温でポリイミドへ変換可能な感光性
ポリイミド組成物を提供することにある。
[課題を解決するための手段) かかる本発明の目的は、以下の構成により達成され
る。
(a)一般式(1) (ただし、式中R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有
する3価または4価の有機基、R2は少なくとも2個以上
の炭素原子を有する2価の有機基、R3は水素、アルカリ
金属対イオンを表す。nは1または2である。) で表される構造単位価[1]を主成分とするポリマと、 (b)化学線により、2量化または重合可能な不飽和結
合および、アミノ基または、その4級化塩を含む化合物
[2]と、 (c)光開始剤[3]と、 (d)下記一般式(2)で表される化合物[4]を有す
ることを特徴とする化学線感応性重合体組成物。
(R4は炭素数1〜5までのアルキレン基、あるいは水酸
基、ケトン基およびエステル基の中から選ばれる少なく
とも1つの基を有する2価の有機基、R5は炭素数1〜5
までの1価の有機基あるいは−R4−O−CO−CR13=CH、
R6は水素または炭素数1〜10までの2価の有機基あるい
より選ばれる。
R13は水素またはメチル基を示す。) 本発明における構造単位[1]を有するポリマとは、
前記一般式で示される構造を有し、加熱あるいは適当な
触媒によりイミド環や、その他環状構造を有するポリマ
(以後、ポリイミド系ポリマと呼ぶ)となり得るもので
ある。
上記構造単位[1]中、R1は少なくとも2個以上の炭
素原子を有する3価または4価の有機基である。ポリイ
ミド系ポリマの耐熱性から、R1はポリマ主鎖のカルボニ
ル基との結合が芳香族複素環から直接行われる構造を有
するものが好ましい。したがって、R1としては、芳香環
または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30の3価
または4価の基が好ましい。
R1の好ましい具体的な例としては、 (ただし、Xは−CO−,−O−, −SO2−および−より選ばれる。式中、結合手はポリマ
主鎖のカルボニル基との結合を表わし、カルボニル基は
結合手に対してオルト位に位置するが、この結合手は上
記構造式には記載していない)。
などが挙げられるが、これに限定されない。
また構造単位[1]を有するポリマは、R1がこれらの
うちただ1種から構成されていても良いし、2種以上か
ら構成される共重合体であっても良い。
上記構造単位[1]中、R2は少なくとも2個以上の炭
素原子を有する2価の有機基であるが、ポリイミド系ポ
リマとした時の耐熱性の面から、ポリマ主鎖のアミド基
との結合が芳香族環あるいは芳香族複素環から直接行わ
れる構造を有するものが好ましい。したがって、R2とし
ては芳香族環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数
6〜30の2価の基が好ましい。
R2の好ましい具体的な例としては、 (ただし、Yは−O−、−CH2−、−S−、−CO−、−S
O2−、 Zは−SO2−, より選ばれる。式中、結合手は主鎖のアミド基との結合
を表わす) などが挙げられる。
また、これらがポリイミド系ポリマの耐熱性に悪影響
を与えない範囲内でアミノ基、アジド基、カルボキシル
基、スルホンアミド基などの核置換基を有していても差
支えない。これらの核置換基を有するものの内で特に好
ましい例として、 などが挙げられる。
構造単位[1]を有するポリマは、R2がこれらのうち
ただ1種から構成されていても良いし、2種以上から構
成される共重合体であっても良い。
さらに、ポリイミド系ポリマの接着性を向上させるた
めに、耐熱性を低下させない範囲でR2として、シロキサ
ン結合を有する脂肪族性の基を共重合することも可能で
ある。好ましい具体例としては などが挙げられる。
構造単位[1]を主成分とするポリマの具体的な例と
して、 ピロメリット酸2無水物と4,4′−ジアミノジフェニ
ルエーテル、 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無
水物と4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、 3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物
と4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、 ピロメリット酸2無水物と4,4′−ジアミノジフェニ
ルスルフィド、 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無
水物と4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、 3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物
と4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無
水物とパラフェニレンジアミン、 3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物
とパラフェニレンジアミン、 ピロメリット酸2無水物および3,3′,4,4′−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸2無水物とパラフェニレンジ
アミン、 ピロメリット酸2無水物および3,3′,4,4′−ビフェ
ニルテトラカルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミ
ン、 3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸
2無水物と4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、 3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸
2無水物とパラフェニレンジアミン、 ピロメリット酸2無水物と4,4′−ジアミノジフェニ
ルエーテルおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルジシロキサン、 などから合成されたポリアミド酸が好ましく用いられ
る。
構造単位[1]を有するポリマとは、構造単位[1]
のみから成るものであっても良いし、他の構造単位との
共重合体あるいはブレンド体であっても良い。共重合に
用いられる構造単位の種類、量は最終加熱処理によって
得られるポリイミド系ポリマの耐熱性を著しく損なわな
い範囲で選択するのが望ましい。
化学線により2量化または重合可能な不飽和結合およ
びアミノ基またはその4級化塩を含む化合物[2]と
は、1分子中に炭素−炭素2重結合とアミノ基または4
級化したアミノ基を含む化合物である。
一般式[A] (ここでR7は水素またはフェニル基、R8は水素または炭
素数1〜6の低級アルキル基、R9は置換または無置換の
炭素数2〜12の炭化水素基、R10、R11は置換または無置
換の炭素数1〜6のアルキル基を各々表わす) 一般式[B] (R12は置換または無置換の炭素数1〜6のアルキル基
を表わす) 一般式[C] (ここで、R13は水素またはメチル基を表わし、n+1
=3、n=1〜3である)。
好ましい具体的な例として、 などが挙げられるが、これらに限定されない。
化学線感応性の面から、特に不飽和基としてアクリル
基またはメタクリル基を有するアミノ化合物が望まし
い。
アミノ基が4級化されていない化合物の場合は構造単
位[1]のR3が水素のものと組み合わせるのが好まし
い。アミノ基が4級化されている化合物の場合は構造単
位[1]のR3がアルカリ金属イオンまたはアンモニウム
イオンのものと組み合わせるのが好ましい。
化合物[2]は構造単位[1]を主成分とするポリマ
の全カルボキシル基(またはその塩)の0.05当量以上、
好ましくは0.3当量以上で、かつ2倍当量以下でポリマ
と混合されているのが望ましい。この範囲をはずれると
感光性が悪くなったり、現像時間、温度などの現像条件
の許容幅が狭くなる恐れがあるので注意を要する。
光開始剤[3]としては、公知のものが使用できる。
好適な光開始剤は、可視光または紫外光によりラジカル
を発生するものであり、具体例としては、ベンゾフェノ
ン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジル、3,
3′−カルボニル−ビス−(7−ジエチルアミノ)クマ
リン、7−ジエチルアミノ−3−ベンゾインクマリン、
N−フェニルジエタノールアミン、N−フェニルグリシ
ン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、
2,6−ジ−(4′−アジドベンザル)−4−カルボキシ
シクロヘキサノン、2,6−ジ−(4′−アジドベンザ
ル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、4−アジドベ
ンザルアセトフェノンなどが挙げられるが、これらに限
定されない。
光開始剤[3]は1種類のみを用いても良いし、また
2種類あるいはそれ以上の種類を併用しても良い。
光開始剤[3]は、構造単位[1]を主成分とするポ
リマの重量に対し、総量で0.1%以上加えるのが望まし
く、より好ましくはポリマの重量に対して0.5重量%以
上で30重量%以下の割合で加えるのが良い。この範囲を
はずれると、現像性や組成物の安定性に悪影響をおよぼ
す恐れがあるので注意を要する。
本発明における化合物[4]は、一般式(2)で表さ
れる構造を有するものが好ましい。
(R4は炭素数1〜5までのアルキレン基、あるいは水酸
基、ケトン基およびエステル基の中から選ばれる少なく
とも1つの基を有する2価の有機基、R5は炭素数1〜5
までの1価の有機基あるいは−R4−O−CO−CR13=CH、
R6は水素または炭素数1〜10までの2価の有機基あるい
より選ばれる。
R13は水素またはメチル基を示す。) ポリマとの相溶性の点から、一般式(2)で表される
化合物の誘導体をエステル結合により結合している有機
基の炭素数としては10以下が好ましく、より好ましくは
炭素数が5以下である。また、ケトン基やエステル基、
水酸基、カルボキシル基のような極性基を1個〜4個有
しているものはさらに好ましい。
本発明に利用する一般式(2)で表される化合物の例
としては、ベンジルアミンと2倍モルのグリシジルメタ
クリレートとの縮合物、および2,4−キシリレンジアミ
ンと4倍モルのグリシジルメタクレートとの縮合物など
が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の一般式(2)で表される化合物[4]は1種
類のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明の一般式(2)で表される化合物[4]は、構
造単位[1]を主成分とするポリマの重量に対し、総量
で0.5重量%以上加えるのが望ましく、より好ましくは
ポリマの重量に対して1重量%以上で20重量%以下の割
合で加えるのが良い。この範囲をはずれると、現像性や
組成物の安定性に悪影響をおよぼす恐れがあるので注意
を要する。
本発明の組成物の製造方法の一例について説明する。
まず溶媒中でジアミン化合物と酸2無水物を反応させ、
構造単位[1]を主成分とするポリマを得る。次にこの
溶液に化合物[2]と[3]と[4]および必要に応じ
てその他の添加剤を溶解調合することにより製造するこ
とができる。なお、上記のポリマとして、固体状のポリ
アミド酸ポリマあるいは、反応後に溶液から分離精製し
たポリマを再溶解して用いても差し支えない。
上記製造方法でもちいる溶媒としてはポリマの溶解性
の面から極性溶媒が好ましく用いられ、特に非プロトン
性極性溶媒が好適である。非プロトン性極性溶媒として
は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホキシド、ヘキサメチルホスホロトリアミド、γ−ブチ
ロラクトンなどが好ましく用いられる。他の添加剤とし
ては、増感剤、共重合モノマあるいは基板との接着改良
材を感度と耐熱性が大幅に低下しない範囲で含んでいて
も良い。
なお、化合物[3]の混合量が0.5〜5重量%の場合
には、増感剤として、ミヒラ・ケトン、4、4′−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどが好ましく用い
られる。増感剤を加えることにより、本発明の組成物の
化学線感応性をさらに向上させることができる。
また、共重合モノマとしてモノマレイミド、ポリマレ
イミドあるいはそれらの置換体を加えることなども好ま
しく用いられる。
また、感光性をより向上させるために、N−フェニル
ジエタノールアミンなどのアミノ基にアルコール性水酸
基を有する有機基と芳香族に直接ケトン性のC=Oが結
合していない芳香族第2級または第3級アミノ化合物を
添加することも好ましく用いられる。
次に、本発明の組成物の使用方法について説明をす
る。本発明の組成物は化学線を用いた周知の微細加工技
術でパターン加工が可能である。
まず本発明の組成物を適当な支持体の上に塗布する。
塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプ
レーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコ
ーティングなどの手段が可能である。塗布膜厚は塗布手
段、組成物の固形分濃度、粘度によって調節することが
できる。
本発明の組成物を塗布する支持体の材質としては、例
えば金属、ガラス、半導体、金属酸化絶縁体、窒化ケイ
素などが挙げられる。
本発明の組成物の塗膜または加熱処理後のポリイミド
被膜と支持体との接着性を向上させるために適宜接着助
剤を用いることもできる。
接着助剤として、オキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリル
オキシプロピルトリメトキシシランなどの有機ケイ素化
合物あるいは、アルミニウムモノエチルアセトアセテー
トジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチル
アセトネート)などのアルミニウムキレート化合物ある
いはチタニウムビス(アセチルアセネート)などのチタ
ニウムキレート化合物などが好ましく用いられる。
次に上記支持体上で塗膜となった本発明の組成物に所
望のパターン状に化学線を照射する。化学線としてはX
線、電子線、紫外線、可視光線、などが例として挙げら
れるが、紫外線および短波長の可視光線、すなわち波長
範囲で200〜500nmが好ましい。
ついで未照射部を現像液で溶解除去することによりレ
リーフ・パターンを得る。現像液はポリマの構造に合わ
せて適当なものを選択する。
現像液は本組成物の溶媒であるN−メチル−2−ピロ
リドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミドなど
を単独あるいはメタノール、エタノール、イソプロピル
アルコール、水、メチルカルビトール、エチルカルビト
ール、トルエン、キシレンなどの組成物の非溶媒との混
合液として用いることができる。またアンモニア水やそ
の他のアルカリ水溶液を使用することもできる。
現像は上記の現像液を塗膜面にスプレーする、現像液
中に浸漬する、あるいは浸漬しながら超音波をかける、
基板を回転させながら現像液をスプレーするなどの方法
によって行うことができる。
現像によって形成したレリーフパターンは、ついでリ
ンス液により洗浄することが望ましい。リンス液には現
像液との混和性の良いメタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、酢酸ブチル、キシレン、トルエンな
どが好ましく用いられる。
上記の処理によって得られたレリーフ・パターンのポ
リマは耐熱性を有するポリイミド系ポリマの前駆体であ
り、加熱処理によりイミド環やその他の環状構造を有す
る耐熱ポリマとなる。熱処理温度は135〜400℃で行われ
る。熱処理は通常、段階的にあるいは連続的に昇温しな
がら行われる。
本発明の組成物の化学線感応性の度合いは支持基板上
に形成した被膜に、グレースケール(コダック社 Phot
ographic step tablet No2 21 steps)を介して高圧水
銀灯の光を照射し、次に現像して現像後の膜荒れと膜減
り量を調べた。本発明の組成物の現像性は、未露光部の
溶解時間を測定して、現像のしやすさとした。
本発明の化学線感応性重合体組成物は、半導体のパッ
シベーション膜、パッシベーション膜のバッファーコー
ト膜、多層集積回路の層間絶縁膜、混成集積回路の層間
絶縁膜や表面保護膜、プリント回路の半田付け保護膜、
液晶用配向膜、実装基板の層間絶縁膜などの形成に供せ
られる。さらに高耐熱性のフォトレジストとして金属付
着や、ドライエッチングプロセスへの応用も可能であ
る。その他ポリイミドの公知の用途へ適用できる。
[発明の効果] 本発明の化学線感応性の組成物は上述のごとく構成し
たので、従来の感光性ポリイミドに見られない短時間現
像可能で高感度を示すものが得られる。
[実施例] 次に実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
実施例1 パラフェニレンジアミン108.1gをN−メチル−2−ピ
ロリドン1600gに溶解し、アミン溶液を調整した。この
アミン溶液にビフェニルテトラカルボン酸無水物292gを
加えて、50℃で4時間反応させ、25℃で350ポアズのポ
リマ溶液(A)を得た。
このポリマ溶液(A)にジメチルアミノエチルメタク
リレート314gを混合し、次いで4−アジドベンザルアセ
トフェノン16.0g、N−フェニルグリシン16.0g2,4−キ
シリレンジアミンと4倍モルのグリシジルメタクリレー
トとの縮合物60g(15.0重量%)をN−メチル−2−ピ
ロリドン300gに溶解した溶液を混合、濾過し感光性ポリ
イミド前駆体のワニスを得た。
得られた溶液をスピンナーでシリコンウエハー上に回
転塗布し、次いで真空吸着式のホットプレート(大日本
スクリーン(株)製SCW636型)を用いて90℃と95℃で各
々2分ずつの乾燥を行った。この塗膜の膜厚は10μmと
なった。次に、塗膜を露光機(キャノン(株)製PLA−5
01F)にセットし、グレースケール(コダック社Photogr
aphic step tablet No2 21 steps)を介して1分間露光
を行った。この時の紫外線の強度は8mW/cm2(365nm)で
あった。
現像はN−メチルピロリドン(50部)、ジメチルホル
ムアミド(20部)とメタノール(30部)の混合溶媒を用
い、浸漬現像を行った。この未露光部の溶解時間は50秒
と非常に短いものであった。
現像時間は未露光部が溶解した直後から、さらに15秒
間現像を続行した。次いでイソプロパノールで20秒間リ
ンスし、スピンナーで回転乾燥した。現像後の膜厚を測
定すると、8.2μmであった(膜減り量:1.8μm)。こ
の後、200℃、350℃で30分間ずつ熱処理し、光学顕微鏡
を用いてパターンを観察したが、露光量が144mJ以上で
膜荒れのない良好なパターンを示した。
比較例1 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル192.2g、1,3−ビ
ス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン9.
94gをN−メチル−2−ピロリドン1890gに溶解し、アミ
ン溶液を調整した。このアミン溶液にベンゾフェノンテ
トラカルボン酸無水物315.7gを加えて、50℃で3時間反
応させ、25℃で150ポアズのポリマ溶液(B)を得た。
このポリマ溶液(B)にジエチルアミノエチルメタクリ
レート370gを混合し、次いでN−フェニルジエタノール
アミン8.63g、4−アジドベンザルアセトフェノン17.25
gをN−メチル−2−ピロリドン250gに溶解した溶液を
混合、濾過し感光性ポリイミド前駆体のワニスを得た。
得られた溶液をスピンナーでシリコンウエハー上に回
転塗布し、次いで真空吸着式のホットプレートを用いて
100℃で2分の乾燥を行った。この塗膜の膜厚は10μm
となった。次に、塗膜を同様にして露光した。現像はN
−メチルピロリドン(70部)とメタノール(30部)の混
合溶媒を用い、浸漬現像を行った。この未露光部の溶解
時間は80秒を要した。現像時間は未露光部が溶解した直
後から、さらに20秒間現像を続行した。次いでイソプロ
パノールで20秒間リンスしスピンナーで回転乾燥した
が、まだ、細部の解像度が悪いために、さらに現像を20
秒間延長した後に、イソプロピルアルコールでリンスし
スピンナーで回転乾燥した。現像後の膜厚を測定する
と、7.8μmであった(膜減り量:2.2μm)。この後、2
00℃、350℃で30分間ずつ熱処理し、光学顕微鏡を用い
てパターンを観察したが、露光量が144mJ以上で、良好
なパターンを形成していた。
比較例2 4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド207.65g、1,3
−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサ
ン9.94gをN−メチル−2−ピロリドン1530gに溶解し、
アミン溶液を調整した。このアミン溶液に無水ピロメリ
ット酸213.76gを加えて、50℃で3時間反応させ、25℃
で130ポアズのポリマ溶液(C)を得た。このポリマ溶
液(C)にジエチルアミノエチルメタクリレート370gを
混合し、次いで、4−アジドベンザルアセトフェノン1
7.25g、N−フェニルグリシン17.25gをN−メチル−2
−ピロリドン250gに溶解した溶液を混合、濾過し感光性
ポリイミド前駆体のワニスを得た。
得られた溶液をスピンナーでシリコンウエハー上に回
転塗布し、次いで90℃で1時間乾燥した。この塗膜の膜
厚は10μmとなった。次に、塗膜を同様にして露光した
後、N−メチルピロリドン(70部)とキシレン(30部)
の混合溶媒を用い、浸漬現像を行った。この未露光部の
溶解時間は80秒であった。現像時間は未露光部が溶解し
た直後から、さらに20秒間現像を続行した。次いでイソ
プロパノールで20秒間リンスしスピンナーで回転乾燥し
た現像後の膜厚を測定すると、8.0μmであった(膜減
り量:2.0μm)。この後、200℃、350℃で30分間ずつ熱
処理し、光学顕微鏡を用いてパターンを観察したが、16
8mJ以上の露光量で良好なパターンを示した。
比較例3 実施例1で作成したポリマ溶液(A)にジエチルアミ
ノエチルメタクリレート370gを混合し、次いでN−フェ
ニルジエタノールアミン8.63g、4−アジドベンザルア
セトフェノン17.25gをN−メチル−2−ピロリドン250g
に溶解した溶液を混合、濾過し感光性ポリイミド前駆体
のワニスを得た。
得られた溶液をスピンナーでシリコンウエハー上に回
転塗布し、次いで真空吸着式のホットプレートを用いて
90℃と95℃で各々2分づつ乾燥を行ない同様な塗膜を形
成した後、この塗膜を同様にして露光し、さらにN−メ
チルピロリドン(70部)とメタノール(30部)の混合溶
媒を用い、浸漬現像を行った。この未露光部の溶解時間
は5分を要した。現像時間は未露光部が溶解した直後か
ら、さらに2分間現像を続行した。次いでイソプロパノ
ールで20秒間リンスしスピンナーで回転乾燥した。現像
後の膜厚を測定すると、7.3μmであった(膜減り量:2.
7μm)。この後、200℃、350℃で30分間ずつ熱処理
し、光学顕微鏡を用いてパターンを観察したが、露光量
が192mJ以上で、良好なパターンを形成していた。
比較例4 比較例1で作成したポリマ溶液(B)にジエチルアミ
ノエチルメタクリレート370gを混合し、次いでミヒラー
ケトン10gとエトキシジエチレングリコールアクリレー
ト30g(5.79重量%)をN−メチル−2−ピロリドン250
gに溶解した溶液を混合、濾過し感光性ポリイミド前駆
体のワニスを得た。
得られた溶液をスピンナで回転塗布し、次いで80度で
1時間乾燥したところ、アクリル酸エステルが相分離
し、全体的に白化した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/027 H01L 21/30 502R (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/038 G03F 7/004 G03F 7/037 C08L 79/08 C08G 73/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式(1) (ただし、式中R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有
    する3価または4価の有機基、R2は少なくとも2個以上
    の炭素原子を有する2価の有機基、R3は水素、アルカリ
    金属対イオンを表す。nは1または2である。) で表される構造単位価[1]を主成分とするポリマと、 (b)化学線により、2量化または重合可能な不飽和結
    合および、アミノ基または、その4級化塩を含む化合物
    [2]と、 (c)光開始剤[3]と、 (d)下記一般式(2)で表される化合物[4]を有す
    ることを特徴とする化学線感応性重合体組成物。 (R4は炭素数1〜5までのアルキレン基、あるいは水酸
    基、ケトン基およびエステル基の中から選ばれる少なく
    とも1つの基を有する2価の有機基、R5は炭素数1〜5
    までの1価の有機基あるいは−R4−O−CO−CR13=CH、
    R6は水素または炭素数1〜10までの2価の有機基あるい
    より選ばれる。 R13は水素またはメチル基を示す。)
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