JP2916668B2 - ケーブル貫通部の防火構造 - Google Patents

ケーブル貫通部の防火構造

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JP2916668B2
JP2916668B2 JP6258231A JP25823194A JP2916668B2 JP 2916668 B2 JP2916668 B2 JP 2916668B2 JP 6258231 A JP6258231 A JP 6258231A JP 25823194 A JP25823194 A JP 25823194A JP 2916668 B2 JP2916668 B2 JP 2916668B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホテル、マンションも
しくはオフィスビル等の耐火構造物の隔壁や床壁を貫通
して配設される電力用ケーブル等のケーブル貫通部の防
火構造に係り、特に、大規模ケーブル群が配置される大
開口のケーブル貫通部を対象として防火処理後のケーブ
ル増設工事の容易化を図る防火構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、上記の耐火構造物において、火
災が生じた際に上記ケーブル貫通部を通じて火焔や熱が
他の階や他の隔室に波及して延焼するのを防止するため
に、このケーブル貫通部を防火構造とする必要がある。
【0003】このためのケーブル貫通部の防火構造とし
て、従来より、床壁の貫通孔を貫通するケーブルに対し
てその貫通孔の上側で2つ割り形状の各一対の平板部材
を積層して取り囲み、内部にパテシール材を充填した状
態で上記積層した平板部材の外周囲を締付け具で固定し
たものが知られている(例えば、実公昭57−2849
6号公報参照)。
【0004】一方、上記のものは高電圧大容量ケーブル
とはいえ単一のケーブルを対象としており、近年のオフ
ィスビル等において多種類でかつ多数本のケーブルをケ
ーブルラック内に収容した状態で隔壁等を貫通配置させ
るような大開口の壁貫通孔の場合には不向きであるた
め、このような場合には、一般に、図7及び図8に示す
ような防火構造が採用されている。すなわち、コンクリ
ートの隔壁101を貫通する壁貫通孔102に、ケーブ
ルラック103内に収容された多数のケーブル104,
104,…を、そのケーブルラック103ごと上記壁貫
通孔102に貫通して配置し、上記壁貫通孔102の両
側の開口部102a,102bをそれぞれ上下2つ割り
(図8参照)とした珪酸カルシウムよりなる一対の耐火
性仕切板105,105で遮蔽する。その際、上記壁貫
通孔102の内周面と上記各ケーブル104及びケーブ
ルラック103との間にロックウール106を所定密度
で充填するとともに、両側の上記各一対の仕切板10
5,105により形成されるケーブル貫通孔107の内
周面と上記各ケーブル104及びケーブルラック103
との間の隙間に防火パテ108を盛り上げるように充填
してシールすることにより、防火処理がなされる。な
お、109はアンカーボルトであり、この各アンカーボ
ルト109により上記各仕切板105が隔壁101に固
定される。
【0005】そして、上記のオフィスビル等の耐火構造
物において、上記のケーブルラック103内に収容され
た多数本のケーブル104,104,…は、図9に示す
ように、上下方向に対して、通常、エレクトリックパイ
プシャフト(EPS;以下、単にEPSという)110
に集中配置されており、そのEPS110の各床壁11
1を貫通して各階に配設された後、各階の室112と上
記EPS110とを区画する隔壁113を貫通して配設
されるようになっている。この各床壁111や隔壁11
3を貫通する部位に上記の防火処理がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のケー
ブル等の布設工事は、通常、上記耐火構造物の建造工事
の途中もしくは建造後に行われるため、この段階では、
既に各階の室112に化粧用の中天井114が上階の床
壁111に吊り下げ設置されている場合がよくあり、こ
の場合にはこの中天井114の存在によって上記室11
2側からの壁貫通孔102への防火処理が極めて困難と
なる。すなわち、上記中天井114と上階の床壁111
との間の空間は、通常、極めて狭く、この狭い空間内で
上記の室112側から図7の各仕切板105の固定や防
火パテ108の設置を行うのは極めて困難もしくは不可
能となる事態になる場合がある。この場合には、上記の
中天井114を部分的に取り外して対処することになる
が、このための作業に手間がかかる上、その工事期間、
上記室112を使用することができなくなる。加えて、
一旦、ケーブルを配設して防火処理を施した後、電子情
報機器等の拡張に伴い、新たに電力ケーブルを追加配線
したり、より大容量ケーブルに付け替えたりする増設工
事の必要が生じた場合、その都度、上記の中天井114
を取り外して工事を行う必要がある。このため、上記の
EPS110側からだけで防火処理を行い得る防火構造
の開発が要請されている。
【0007】また、上記の図7等に示す防火構造では、
以下の不都合がある。すなわち、上記のロックウール1
06を所定の耐火性能(例えば、2時間耐火性能)を満
足させるために所定の充填密度(例えば、200kg/
m3 )で充填する必要があるが、その作業は現場での手
作業であるためその充填作業に熟練を要し、充填密度管
理が難しい。その上、上記ロックウール106は、アス
ベスト(石綿)と同様に細かい繊維状のものであるた
め、これを狭い空間内で扱うのは労働安全衛生上好まし
くない。また、上記の防火パテ108の充填、盛り上げ
整形作業において、ケーブルラック103の上側はとも
かく、下側では、あまり分厚く整形すると剥離・脱落の
おそれがあり、その作業を注意深く行う必要がある。
【0008】さらに、上記の増設工事を行う場合には、
図7等に示す各仕切板105、防火パテ108及びロッ
クウール106等のすべてを取り除き、再度、同様の防
火処理を新たに行う必要があり、これらの作業に上記の
ごとく多大の手間がかかることになる。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、ケーブルラッ
クに収容するような多数のケーブルの貫通部に対する防
火処理を壁の片側からの作業のみで可能とし、かつ、防
火処理後の増設工事を容易に行い得る防火構造を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、複数のケーブルが、ケーブ
ルラック内に収容された状態で、構造物の隔壁もしくは
床壁を貫通する壁貫通孔に貫通配置され、上記複数のケ
ーブル及びケーブルラックの外周囲と上記壁貫通孔の開
口部との間の隙間が耐火性仕切板により遮蔽された防火
構造を前提とする。このものにおいて、上記複数のケー
ブル及びケーブルラックの外周囲を、上記壁貫通孔の片
側開口部から上記ケーブルの長手方向外側範囲にわたり
覆う防火パテ塗着部を設け、この防火パテ塗着部を、一
対の耐火性遮蔽板によって、上記ケーブルの長手方向に
直交する方向の両側から挟んで遮蔽する。そして、この
一対の遮蔽板を互いに独立して上記ケーブルラックに対
し着脱可能に位置固定する少なくとも一対の固定手段を
備える構成とするものである。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、ケーブルラックを、ケーブルの長手
方向に直交し、かつ、一対の遮蔽板の相対向する方向に
直交する方向の両側位置に配置され相対向した状態で互
いに連結された一対の溝枠部材により横断面形状が略溝
形になるように形成する。そして、上記一対の遮蔽板を
平板状に形成し、この一対遮蔽板によって、上記一対の
溝枠部材間の複数のケーブルを防火パテ塗着部を介して
挟み込む構成とするものである。
【0012】さらに、請求項3記載の発明は、請求項1
記載の発明において、ケーブルラックを、ケーブルの長
手方向に直交し、かつ、一対の遮蔽板の相対向する方向
に直交する方向の両側位置に配置され相対向した状態で
互いに連結された一対の溝枠部材により横断面形状が略
溝形になるように形成する。そして、固定手段を、遮蔽
板の外面に当接して一対の溝枠部材間にまたがって配置
した支持金具と、頭部に上記各溝枠部材の端縁部に係脱
可能に係止するフック部を有し上記支持金具の両端部を
上記各溝枠部材の端縁部に固定する一対のフック状ボル
トとから構成するものである。
【0013】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
壁貫通孔に貫通配置されたケーブル及びケーブルラック
が片側開口部からケーブルの長手方向外側範囲にわたり
防火パテ塗着部により覆われて断熱され、この防火パテ
塗着部が一対の遮蔽板によりサンドイッチ状に挟み込ま
れて火焔から遮断されるため、隔壁もしくは床壁の壁貫
通孔を挟んだ片側部分においてケーブルを通しての延焼
拡大の防止及び熱伝達の抑制が図られる。そして、壁貫
通孔と上記ケーブル等との間の隙間を通しての火焔の通
過が上記の片側開口部に設けた仕切板により遮断される
ため、ケーブルラックにより支持しなくてはならないよ
うな大規模ケーブル群が貫通する大開口のケーブル貫通
部に対して、隔壁もしくは床壁の片側からの作業のみで
防火処理が可能となり、防火処理に要する作業が上記隔
壁等の両側から行う従来の防火構造と比べ大幅に容易に
なる。併せて、従来の防火構造で必要としていたロック
ウールの省略が可能となり、ロックウール使用に伴う労
働安全衛生上の問題が解消される。
【0014】また、上記一対の遮蔽板が固定手段によっ
て互いに独立してケーブルラックに対し着脱可能に固定
されているため、防火処理後の将来のケーブルの追加も
しくは取換え等の増設工事を行う際に、追加等を行う側
の1つの遮蔽板のみを取り外すことにより上記のケーブ
ルの追加等が可能となる。このため、作業の省力化が図
られる上、他側の遮蔽板を固定状態に保ったままにして
防火構造が全体的に支持された状態で上記の作業が行え
ることから、その作業を確実に行うことが可能となる。
【0015】また、請求項2記載の発明では、上記請求
項1記載の発明による作用に加えて、ケーブルラック内
の複数のケーブルが、一対の遮蔽板と、ケーブルラック
の一対の溝枠部材とによって四方から囲まれた状態にな
り、しかも、そのケーブルが防火パテ塗着部を介して上
記一対の遮蔽板により挟み込まれて上記の囲まれた内部
空間に防火パテ塗着部が充填された状態になる。このた
め、上記複数のケーブルに対する火災熱からの断熱及び
火焔の遮断がより効果的に行われる。
【0016】さらに、請求項3記載の発明では、上記請
求項1記載の発明による作用に加えて、固定手段が支持
金具と一対のフック状ボルトから構成されているため、
そのフック状ボルトのフック部をケーブルラックの各溝
枠部材の端縁部に係止することにより各遮蔽板を独立し
てケーブルラックに対して位置固定できる一方、そのフ
ック状ボルトを緩めることにより上記係止を外せば上記
各遮蔽板をケーブルラックから容易に取り外すことが可
能になる。これにより、請求項1記載の固定手段が容易
に構成され、両遮蔽板が確実に独立して着脱可能とな
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0018】<第1実施例>図1〜図3は、本発明の第
1実施例に係るケーブル貫通部の防火構造を示し、本第
1実施例はケーブル群がオフィスビル等の耐火構造物の
隔壁を水平に貫通するケーブル貫通部に対し本発明を適
用したものである。
【0019】同図において、1は壁貫通孔であり、この
壁貫通孔1は所定の大きさの矩形断面を有しコンクリー
トの隔壁2を水平に貫通するように形成されている。
3,3,…は同種類もしくは異種類の多数のケーブルで
あり、この多数のケーブル3,3,…はケーブルラック
4内に収容された状態で上記壁貫通孔1を貫通するよう
に配置されている。5,5は一対の耐火性遮蔽板であ
り、この各遮蔽板5は上記壁貫通孔1の片側開口部1a
側のケーブル3,3,…を上下から挟むように配置され
て固定手段6,6によって上記ケーブルラック4に着脱
可能に位置固定されている。また、7は2つ割りとされ
た耐火性仕切板、8は防火パテ塗着部である。以下、各
構成部材等を詳細に説明する。
【0020】上記ケーブルラック4は、上記ケーブル
3,3,…の長手方向(以下、説明の便宜上前後方向と
いう)に直交する方向である左右方向に互いに離れて相
対向する一対の金属製溝枠部材9,9と、この両溝枠部
材9,9間に前後方向に所定間隔毎に掛け渡されて上記
両溝枠部材9,9を互いに連結する複数の桟部材10,
10,…とから形成されている。上記溝枠部材9は、図
4に詳細を示すように、上下にフランジ部9a,9bを
有する略溝形の形材により構成されている。そして、上
記ケーブル3,3,…が上記両溝枠部材9,9間の各桟
部材10上に段積み状態で載置され、適宜位置で上記各
桟部材10に位置固定されて上記ケーブルラック4内に
収容されている。
【0021】上記各遮蔽板5は珪酸カルシウムにより所
定厚みの平板状に形成されており、上記ケーブルラック
4の一対の溝枠部材9,9間を遮蔽する左右方向幅と、
上記壁貫通孔1の片側開口部1aのやや内側寄り位置か
ら外側方に突出して上記ケーブル3,3,…を所定の前
後方向範囲にわたり遮蔽する長さ(例えば、2時間耐火
性能の場合、200mm)とを有している。これによ
り、上記各遮蔽板5は、火災発生時の火焔を遮断する役
割を果たすようになっている。
【0022】上記固定手段6は、上記各遮蔽板5の外面
に当接して両溝枠部材9間にまたがって配置された梁状
の支持金具11と、この支持金具11の両端部を貫通す
る一対のフック状ボルト12,12とで1組のものが構
成されている。この固定手段6は、上下各遮蔽板5に対
して前後2組ずつ設けられ、上下から相対向してそれぞ
れ突出する各フック状ボルト12が前後方向に隣接する
ように上下各2組の固定手段6,6が前後方向に若干量
ずらされて配設されている。そして、上側の2組の固定
手段6,6の各フック状ボルト12のフック部12a
(図4参照)が各溝枠部材9の下側フランジ部9bに係
止された状態でナット12bにより締付けられて上側遮
蔽板5がケーブルラック4に対して位置固定され、ま
た、下側の2組の固定手段6,6の各フック状ボルト1
2のフック部12aが上記各溝枠部材9の上側フランジ
部9aに係止された状態でナット12bにより締付けら
れて下側遮蔽板5がケーブルラック4に対して位置固定
されるようになっている。つまり、ケーブルラック4に
対して、上下各2組の固定手段6,6を介して上側と下
側との遮蔽板5,5が互いに独立して、かつ、着脱可能
に位置固定されており、また、上記の各ナット12bで
締付けることにより後述の防火パテ部8aを押圧して各
遮蔽板5と上記防火パテ部8aとを密着させるようにな
っている。
【0023】上記仕切板7は、珪酸カルシウムにより所
定厚みの平板状に形成されており、上下に2分割とした
一対の半割り仕切板7a,7aより構成されており、両
半割り仕切板7a,7aが上下から相対向して当接した
状態でそれぞれ複数のアンカーボルト13,13,…に
よって隔壁2に固定されている。そして、両半割り仕切
板7a,7aの互いの境界面間にケーブル貫通孔7bが
形成されるようになっており、このケーブル貫通孔7b
によって、ケーブル3,3,…、ケーブルラック4及び
一対の遮蔽板5,5等を外周から囲んだ状態で、上記両
半割り仕切板7a,7aにより壁貫通孔1の片側開口部
1aを遮蔽するようになっている。つまり、上記仕切板
7は、壁貫通孔1の片側開口部1aにおいて、上記ケー
ブル3,3,…等との間の隙間から隔壁2を挟んで隣室
に延びる火焔を遮断する役割を果たすようになってい
る。
【0024】上記防火パテ塗着部8は、上記両遮蔽板5
とケーブルラック4内のケーブル3,3,…の上下面と
の間の隙間に埋められて上記ケーブル3,3,…を覆う
防火パテ部8aと、上記両遮蔽板5,5の各左右両側部
の上下間の各溝枠部材9の外表面を覆う防火パテ部8b
と、この防火パテ部8b及び上記両遮蔽板5,5と上記
ケーブル貫通孔7bの内周面との環状の隙間を埋める防
火パテ部8cと、上記仕切板7と上記片側開口部1a周
囲の隔壁2の壁面2aとの間に介装された防火パテ部8
dとからなる。
【0025】上記防火パテ部8aは、左右方向にはケー
ブルラック4の一対の溝枠部材9,9間の範囲、前後方
向には各遮蔽板5により覆われる前後方向範囲に存する
ケーブル3,3,…の上下面に所定厚み(例えば5mm
厚)以上に塗着されて、上記左右の溝枠部材9,9間及
び上下の遮蔽板5,5間の範囲内に防火パテが充填され
た状態になっている。この際、上記防火パテ部8aは、
上記各ケーブル3の表面のみならず、各ケーブル3間の
谷間等の細隙部の全ての空間に充填された状態に塗着さ
れていることが好ましい。
【0026】上記防火パテ部8bは、仕切板7を挟んで
前後方向両側の所定範囲にわたり各溝枠部材9の外表面
を所定厚みで覆うように塗着形成されている。
【0027】上記防火パテ部8cが配設されるケーブル
貫通孔7bの内周面には、テーパ面7c(図2参照)が
形成されており、このテーパ面7cと、上記各遮蔽板5
の外表面及び上記防火パテ部8bの外表面との間に壁貫
通孔1側に小、外部側に大となる楔状の充填隙間が形成
されており、片側開口部1a側からの防火パテの充填の
容易化が図られている。
【0028】また、上記防火パテ部8dは、隔壁2の壁
面2aと仕切板7との間の境界面を通しての煙のリーク
等を防止するとともに、上記壁面2aに対する仕切板7
の固定に際してクッション材としての役割を果たして上
記仕切板7の保護をも図るために設けられるものであ
る。
【0029】このような防火パテ塗着部8を形成するた
めに用いられる防火パテとしては、以下の非発泡性パテ
もしくは発泡性パテがある。非発泡性パテとしては、ポ
リブテン,シリコン油,流動パラフィン,液状クロロプ
レン重合体等の常温で液状のバインダーに、難燃剤を混
合分散したものであって、酸素指数が50以上、特に6
0以上のものが用いられる。上記の難燃剤としては、デ
カプロモジフェニルオキサイド,ヘキサプロモベンゼン
等の含ハロゲン有機難燃剤、三酸化アンチモン等の金属
酸化物、または、アルミナ水和物,マグネシア水和物,
塩基性硫酸マグネシウム水和物,塩基性炭酸マグネシウ
ム水和物,塩基性リン酸マグネシウム水和物等の水和金
属酸化物の1種または2種以上が用いられ、特に水和金
属酸化物の1種または2種以上を用いるのが好ましい。
上記の非発泡性パテの具体例としては、特公昭63−4
60号公報,特開昭56−106935号公報等に記載
の液状クロロプレンをベースとし、必要に応じて無機質
充填材や耐熱繊維類等を配合したものがあげられる。
【0030】また、発泡性パテとしては、ペンタエリス
リトール等の炭化水素系多価アルコールと、メラミン,
ジシアンジアミド等の発泡材と、ポリリン酸アンモニウ
ム等の難燃性脱水剤とを、ポリブテン,流動パラフィン
等の常温で液状のバインダーに混合分散した組成物が用
いられる。このような発泡性パテの例として、特公昭5
5−33795号公報,特公昭53−39190号公報
等に開示されたものがある。なお、上記の「発泡性パ
テ」とは、高温度に熱せられると自ら熱分解して発泡炭
化物を生成する材料を総称したものである。
【0031】上記の如き構成の第1実施例では、壁貫通
孔1を貫通する多数のケーブル3,3,…が、前後方向
の所定範囲にわたり、上下方向が一対の遮蔽板5,5に
より、左右方向がケーブルラック4の一対の溝枠部材
9,9によりそれぞれ覆われて上下,左右の四方が火焔
から遮断され、かつ、これら5,5、9,9と、ケーブ
ル3,3,…との間の空隙の全てに防火パテが充填され
た防火パテ部8aが形成されて断熱された状態になって
おり、しかも、上記各溝枠部材9の外側面が防火パテ部
8bにより被覆されて断熱された状態になっている。こ
のため、火災発生時に上記各ケーブル3の被覆材の燃焼
による延焼防止、及び、上記各ケーブル3を通しての火
災熱の熱伝導の遮断を、共に効果的に図ることができ
る。
【0032】また、仕切板7によって壁貫通孔1の片側
開口部1aにおいて火焔を遮断することができ、その火
焔が壁貫通孔1を通して隣室に到達することを確実に防
止することができる。その上、防火パテ部8cにより、
ケーブル貫通孔7bと上記一対の遮蔽板5,5等と一体
化された多数のケーブル3,3,…との隙間のシールが
なされ、また、防火パテ部8dにより、上記仕切板7と
壁面2aとの接合面間のシールがなされるため、隣室へ
の火焔及び煙の侵入を確実に防止することができる。
【0033】従って、ケーブルラック4により支持する
必要があるような多数本のケーブル3,3,…からなる
大規模ケーブル群が隔壁2を貫通するような大開口の壁
貫通孔1に対しても、隔壁2の片側のみの防火構造によ
り十分な耐火性能を発揮させることができ、ケーブル貫
通部を介しての隣室への延焼の拡大を確実に防止するこ
とができる。
【0034】一方、本第1実施例によれば、上記の如き
大開口の壁貫通孔1に対しても隔壁2の壁貫通孔1の片
側からのみの作業により防火処理を施すことができるた
め、図7等に示す隔壁101の両側から作業を行う必要
のある従来の防火構造と比べ、その作業を極めて容易に
行うことができる。特に、図9に示すような場合に、E
PS110側からのみの作業で済むため、耐火構造物の
建造途中もしくは建造後の段階の如何に拘らず、また、
中天井114等の室内装飾が施された後であっても作業
を行うことができ、しかも、その作業を建造工程との関
係での時間的制約や上記中天井114等による空間的制
約を受けることなくに容易にかつ確実に行うことができ
る。加えて、上記の従来構造で必要であったロックウー
ルを不要とし省略することができるため、面倒な充填密
度管理を省略して作業のより一層の容易化を図ることが
できる上、作業空間を清浄な環境に保つことができ、従
来構造におけるロックウールの繊維等が飛散した塵芥環
境下での作業による労働安全衛生上の問題を解消するこ
とができる。
【0035】また、上下の遮蔽板5,5がケーブルラッ
ク4に対して互いに独立して、かつ、着脱可能に固定さ
れているため、防火処理の施工後、将来の増設工事を行
う場合に、その増設工事を上記の従来構造の場合と比べ
極めて容易に行うことができる。すなわち、ケーブルの
追加、取換え等の増設工事を行う必要が生じた場合に
は、上側遮蔽板5を固定していた2組の固定手段6,6
の各ナット12bを緩めて各フック状ボルト12のフッ
ク部12aを溝枠部材9の下側フランジ部9bから外す
ことにより、上記上側遮蔽板5を取り外すことができ
る。そして、各ケーブル3の上側の防火パテ部8aの該
当箇所を剥がして、ケーブルの追加等を行う。その後、
剥がした部分の防火パテ部8aもしくは新しい防火パテ
を充填して上記上側の遮蔽板5を被せて固定し、今回の
作業により破損した部分の防火パテ部8b,8c,8d
を補修することにより完了する。なお、必要に応じて上
側の半割り仕切板7aをも取り外すようにしてもよい。
このように、上側の遮蔽板5及び防火パテ部8aの上側
部分のみの取り外し作業により増設工事が可能となり、
しかも、その間、下側の遮蔽板5が下側の2組の固定手
段6,6によって固定状態に維持されかつ少なくとも下
側の半割り仕切板7aが固定状態にままにされるため、
防火構造全体が支持された状態となり、ケーブルラック
4内の大規模ケーブル群を他の何らかの手段により支持
する必要はない。従って、上記の片側でのみの作業で処
理することができることと相俟って、増設工事の大幅な
容易化を図ることができる。
【0036】さらに、防火パテ塗着部8の内、多数ケー
ブル3,3,…を覆うための防火パテ部8aが上下両側
から一対の遮蔽板5,5により挟み込まれて、上記防火
パテ部8aの内、特に上記ケーブル3,3,…の下面側
の部分が下から支持されている。このため、下面側部分
への防火パテの充填・塗着をかなり分厚くしてもその分
厚い状態で防火パテ部8aを保持することができ、充填
作業後の防火パテ部8aの下面側部分の脱落や、特に、
火災発生時の脱落等の発生を確実に防止することがで
き、上記多数のケーブル3,3,…を確実に断熱した状
態に維持することができる。
【0037】<第2実施例>図5及び図6は本発明の第
2実施例に係るケーブル貫通部の防火構造を示し、本第
2実施例はケーブルラック4内に収容された多数のケー
ブル3,3,…からなるケーブル群が耐火構造物の床壁
21を上下に貫通するケーブル貫通部に対し本発明を適
用したものである。なお、本第2実施例においては、上
記各ケーブル3及びケーブルラック4の向きが水平から
鉛直に変わることに伴う変更が第1実施例との主な相違
点であり、全体構成は第1実施例のものとほぼ同様であ
る。
【0038】同図において、22はコンクリートの上記
床壁21を上下に貫通する壁貫通孔、23は珪酸カルシ
ウムにより形成された耐火性仕切板、24,24はそれ
ぞれ同様に珪酸カルシウムにより形成された一対の耐火
性遮蔽板、25は防火パテ塗着部である。
【0039】上記仕切板23は、第1実施例とほぼ同形
状に形成されたものであり、ケーブル3,3,…及びケ
ーブルラック4を挟んで前後方向(図5,図6の左右方
向)に2分割とした一対の半割り仕切板23a,23a
より構成されている。これら両半割り仕切板23a,2
3aは前後から相対向して当接した状態で床壁21の上
面21aに複数のアンカーボルト26,26,…により
固定されており、これにより、上記両半割り仕切板23
a,23aの互いの接合面間に形成されるケーブル貫通
孔23bをケーブル3,3,…及びケーブルラック4が
貫通し、これら3,4を外周から囲んだ状態で壁貫通孔
22の上側開口部22aを遮蔽するようになっている。
【0040】上記一対の遮蔽板24,24は、上記仕切
板23より上側に位置するケーブル3,3,…及びケー
ブルラック4を前後から挟むように上記各半割り仕切板
23aから上方に所定長さ延びて配置され、両遮蔽板2
4,24が互いに独立して各2組の固定手段6,6によ
って第1実施例と同様に上記ケーブルラック4に着脱可
能に位置固定されている。
【0041】上記防火パテ塗着部25は、上記両遮蔽板
24,24とケーブルラック4内のケーブル3,3,…
の前後面との間の隙間に埋められて上記ケーブル3,
3,…を覆う防火パテ部25aと、上記両遮蔽板24,
24間の各溝枠部材9の外表面を覆う防火パテ部25b
(図6参照)と、この防火パテ部25b及び上記両遮蔽
板24,24と上記ケーブル貫通孔23bの内周テーパ
面23cとの間の環状の隙間を埋める防火パテ部25c
と、上記仕切板23と上記上側開口部22a周囲の床壁
21の上面21aとの間に介装された防火パテ部25d
とからなる。これら各防火パテ部25a,25b,25
c,25dは、それぞれ第1実施例の各防火パテ部8
a,8b,8c,8dと同様にして防火パテが充填され
るが、本第2実施例では一対の遮蔽板24,24間の防
火パテ部25aと、ケーブル貫通孔23bの内周側の防
火パテ部25cとが互いに連続して形成されている。
【0042】なお、本第2実施例のその他の構成は第1
実施例のものと同様であるために、同一部材には同一符
号を付して、その説明は省略する。
【0043】そして、上記第2実施例の場合も、壁貫通
孔22を上下に貫通する多数のケーブル3,3,…が、
上下方向の所定範囲にわたり、一対の遮蔽板24,24
と、ケーブルラック4の一対の溝枠部材9,9とにより
四方が火焔から遮断され、かつ、内部の空隙の全てに防
火パテが充填された防火パテ部25aが形成されて断熱
された状態になっており、しかも、上記各溝枠部材9の
外側面が防火パテ部25bにより被覆されて断熱された
状態になっている。このため、火災発生時に上記各ケー
ブル3の被覆材の燃焼による延焼防止、及び、上記各ケ
ーブル3を通しての火災熱の熱伝導の遮断を、共に効果
的に図ることができる。
【0044】また、仕切板23によって壁貫通孔22の
上側開口部22aにおいて火焔を遮断することができ、
その火焔が壁貫通孔22を通して上階に到達することを
確実に防止することができる。その上、防火パテ部25
cにより、ケーブル貫通孔23bと多数のケーブル3,
3,…との隙間のシールがなされ、また、防火パテ部2
5dにより、上記仕切板23と床上面21aとの接合面
間のシールがなされるため、上階への火焔及び煙の侵入
を確実に防止することができる。
【0045】従って、第1実施例と同様に、ケーブルラ
ック4により支持する必要があるような多数本のケーブ
ル3,3,…からなる大規模ケーブル群が床壁21を貫
通するような大開口の壁貫通孔22に対しても十分な耐
火性能を発揮させることができ、ケーブル貫通部を介し
ての上階への延焼の拡大を確実に防止することができ
る。
【0046】一方、本第2実施例においても、上記の大
開口の壁貫通孔1に対して床上からのみの作業により防
火処理を施すことができるため、床上と床下との両側か
ら作業を行う必要のある従来の防火構造と比べ、その作
業を極めて容易に行うことができる。なお、従来構造で
必要であったロックウールを不要としたことによる効果
も第1実施例と同様に得ることができる。
【0047】そして、前後の両遮蔽板24,24がケー
ブルラック4に対して互いに独立して、かつ、着脱可能
に各固定手段6によって固定されているため、本第2実
施例においても、防火処理の施工後、将来の増設工事を
行う場合に、その増設工事の大幅な容易化を第1実施例
と同様に図ることができる。
【0048】また、多数のケーブル3,3,…の前後両
側を上下方向の所定範囲にわたり覆う防火パテ部25a
が一対の遮蔽板24,24により挟み込まれて支持され
ているため、防火パテを比較的分厚く充填・塗着しても
その防火パテ部25aを確実に保持して維持させること
ができる。
【0049】<他の態様例>なお、本発明は上記第1も
しくは第2実施例に限定されるものではなく、その他種
々の変形例を包含するものである。すなわち、上記第
1,第2実施例では、耐火性の遮蔽板5,24や仕切板
7,23を珪酸カルシウムにより形成しているが、これ
に限らず、例えば金属板等の不燃材料により形成しても
よい。
【0050】また、上記第1,第2実施例では、遮蔽板
5,24を位置固定する固定手段6を支持金具11と一
対のフック状ボルト12,12とにより構成し、ケーブ
ルラック4の各溝枠部材9のフランジ部9aもしくは9
bに上記各フック状ボルト12のフック部12aを係止
させるようにしているが、これに限らず、遮蔽板5,2
4を独立してケーブルラック4に着脱可能に位置固定し
得るものであれば他の構成でもよく、以下の態様例によ
ってもよい。例えば、上記のフック状ボルト12の代わ
りに、支持金具を貫通する単純ボルトと、ケーブルラッ
クの適宜位置に固定したナットとの組み合わせを用い
る。また、この例において、支持金具を省略して遮蔽板
に孔明けしてこれに上記の単純ボルトを貫通させる。逆
に、ケーブルラック側に固定したボルトと、遮蔽板もし
くは支持金具を貫通させた上記ボルトを締付けるナット
とで固定手段を構成する。
【0051】さらに、上記の固定手段6もしくは他の態
様の固定手段を、各遮蔽5,24に対し1つずつとし、
上下で一対のものを設けて防火構造を構成してもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明におけるケーブル貫通部の防火構造によれば、壁貫通
孔に貫通配置されたケーブル及びケーブルラックを、仕
切板で遮蔽された片側開口部からケーブルの長手方向外
側範囲にわたり防火パテ塗着部により覆って断熱し、こ
の防火パテ塗着部を一対の遮蔽板によりサンドイッチ状
に挟み込んで火焔から遮断するようにしているため、隔
壁もしくは床壁の壁貫通孔を挟んだ片側部分でケーブル
を通しての延焼拡大の防止及び熱伝達の抑制を図ること
ができる。このため、ケーブルラックにより支持しなく
てはならないような大規模ケーブル群が貫通する大開口
のケーブル貫通部に対して、隔壁もしくは床壁の片側か
らの作業のみで防火処理を行うことができ、上記隔壁等
の両側から作業を行う必要のある従来の防火構造と比
べ、防火処理に要する作業の大幅な容易化を図ることが
できる。併せて、従来の防火構造で必要としていたロッ
クウールの省略が可能となり、ロックウール使用に伴う
労働安全衛生上の問題を解消することができる上、防火
パテ塗着部が各遮蔽板により支持されて防火パテを比較
的分厚く充填・塗着してもそれを確実に維持して上記作
業のより容易化を図ることができる。
【0053】また、上記一対の遮蔽板を固定手段によっ
て互いに独立してケーブルラックに対し着脱可能に固定
するようにしているため、防火処理後の将来のケーブル
の追加もしくは取換え等の増設工事を行う際に、追加等
を行う側の1つの遮蔽板のみを取り外すことにより上記
のケーブルの追加等が可能となり、作業の省力化を図る
ことができる上、他側の遮蔽板を固定状態に保ったまま
にして防火構造が全体的に支持された状態で上記の作業
が行えることから、その作業を確実に行うことができ
る。
【0054】また、請求項2記載の発明によれば、上記
請求項1記載の発明による効果に加えて、ケーブルラッ
ク内の複数のケーブルを、一対の遮蔽板と、ケーブルラ
ックの一対の溝枠部材とによって四方から囲んだ状態に
することができ、しかも、そのケーブルを防火パテ塗着
部を介して上記一対の遮蔽板により挟み込んで上記の囲
まれた内部空間に防火パテ塗着部が充填された状態にす
ることができる。このため、上記複数のケーブルに対す
る火災熱からの断熱及び火焔の遮断をより効果的に行う
ことができる。
【0055】さらに、請求項3記載の発明では、上記請
求項1記載の発明による作用に加えて、固定手段を支持
金具と一対のフック状ボルトから構成するようにしてい
るため、そのフック状ボルトのフック部とケーブルラッ
クの各溝枠部材の端縁部との係脱により、両遮蔽板を確
実に独立して固定することができるとともに、その一方
の遮蔽板のみの取り外しを容易に行うことができ、請求
項1記載の発明による増設工事の容易化を確実に実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のものの縦断面図である。
【図3】中央線を挟んで右側が図2のA−A線における
断面図、左側が図2のB−B線における断面図である。
【図4】ケーブル及び防火パテ部を省略した状態の固定
手段とケーブルラックとの関係を示す拡大断面図であ
る。
【図5】第2実施例の縦断面図である。
【図6】図5のC−C線における断面図である。
【図7】従来の防火構造を示す縦断面図である。
【図8】図7のD−D線における断面図である。
【図9】耐火構造物の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,22 壁貫通孔 1a 片側開口部 2 隔壁 3 ケーブル 4 ケーブルラック 5,24 耐火性遮蔽板 6 固定手段 7,23 耐火性仕切板 8,25 防火パテ塗着部 8a,25a 防火パテ部(防火パテ塗着部) 9 溝枠部材 9a,9b フランジ部(端縁部) 11 支持金具 12 フック状ボルト 12a フック部 21 床壁 22a 上側開口部(片側開口部)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−209422(JP,A) 特開 平7−46739(JP,A) 特開 昭56−106935(JP,A) 特開 平4−4720(JP,A) 実開 昭54−179497(JP,U) 実開 昭55−64832(JP,U) 実開 平5−95132(JP,U) 特公 昭55−18464(JP,B2) 特公 昭55−33795(JP,B2) 特公 昭55−39190(JP,B2) 実公 昭57−28496(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02G 3/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のケーブルが、ケーブルラック内に
    収容された状態で、構造物の隔壁もしくは床壁を貫通す
    る壁貫通孔に貫通配置され、上記複数のケーブル及びケ
    ーブルラックの外周囲と上記壁貫通孔の開口部との間の
    隙間が耐火性仕切板により遮蔽されたケーブル貫通部の
    防火構造において、 上記複数のケーブル及びケーブルラックの外周囲を、上
    記壁貫通孔の片側開口部から上記ケーブルの長手方向外
    側範囲にわたり覆う防火パテ塗着部と、 この防火パテ塗着部を上記ケーブルの長手方向に直交す
    る方向の両側から挟んで遮蔽する一対の耐火性遮蔽板
    と、 この一対の遮蔽板を互いに独立して上記ケーブルラック
    に対し着脱可能に位置固定する少なくとも一対の固定手
    段とを備えていることを特徴とするケーブル貫通部の防
    火構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 ケーブルラックは、ケーブルの長手方向に直交し、か
    つ、一対の遮蔽板の相対向する方向に直交する方向の両
    側位置に配置され相対向した状態で互いに連結された一
    対の溝枠部材により横断面形状が略溝形に形成されてお
    り、 上記一対の遮蔽板は平板状に形成され、この一対遮蔽板
    によって、上記一対の溝枠部材間の複数のケーブルが防
    火パテ塗着部を介して挟み込まれていることを特徴とす
    るケーブル貫通部の防火構造。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 ケーブルラックは、ケーブルの長手方向に直交し、か
    つ、一対の遮蔽板の相対向する方向に直交する方向の両
    側位置に配置され相対向した状態で互いに連結された一
    対の溝枠部材により横断面形状が略溝形に形成されてお
    り、 固定手段は、遮蔽板の外面に当接して一対の溝枠部材間
    にまたがって配置された支持金具と、頭部に上記各溝枠
    部材の端縁部に係脱可能に係止するフック部を有し上記
    支持金具の両端部を上記各溝枠部材の端縁部に固定する
    一対のフック状ボルトとから構成されていることを特徴
    とするケーブル貫通部の防火構造。
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